JP6328412B2 - 通信システム、基地局、通信方法および通信処理プログラム - Google Patents
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Description
このような高度道路交通システムのための通信方式については、標準規格及びガイドラインが制定されている(非特許文献1,2参照)。
[実施形態の要旨]
これに対して、緊急車の通過する交差点それぞれに設置された路側通信機が、路車間通信期間内にて受信した緊急車接近情報を、自局の交差点周辺を走行する車両に送信しつつ、自局の通信範囲内に存在する他の路側通信機にも送信する通信システムが考えられる。
ある路側通信機が、自局の設置された交差点に緊急車が進入(流入)すると、当該路側通信機の設置された交差点周辺を走行する車両に通知するとともに、その通信範囲にある路側通信機に当該緊急車に関する緊急情報(緊急車接近情報)を送信する。すると、緊急車接近情報を受信した路側通信機が、当該緊急車接近情報を自局の設置された交差点周辺を走行する車両に通知するとともに、自局の通信範囲にある他の路側通信機に緊急車接近情報を送信する。そして、複数の路側通信機それぞれが、自局の設置された交差点周辺を走行する車両に緊急車接近情報を通知するとともに、自局の通信範囲にある他の路側通信機へ緊急車接近情報を送信することを繰り返すとする。こうすれば、緊急車接近情報を広範囲に存在する走行車両に対して通知することができる。
本構成によれば、第2基地局は、前記緊急移動中の移動局の進行方向が、前記第1基地局に接近する方向および前記第1基地局から遠ざかる方向のいずれかであるかを判定した判定結果に基づいて、緊急移動中の移動局が自局に接近しているか否かを判定することができる。
本構成によれば、上記第1基地局が、上記緊急移動中の移動局が第1情報に含ませる移動局の位置情報から、上記緊急移動中の移動局が進行中の道路を求めることになる。この場合、上記緊急移動中の移動局は、自局の位置情報を第1情報に含ませればよく、緊急移動中の移動局において移動局が進行中の道路を求める処理を行う必要がないので、緊急移動中の移動局における処理負担を軽減することができる。
本構成によれば、第1基地局が、第2情報を頻繁に送信してしまうことを防止でき、第1基地局の通信の輻輳を抑制することができる。
本構成によれば、中央装置は、第1基地局の通信エリアに緊急走行中の移動局が存在することを示す情報を取得することができるので、緊急移動中の移動局が第1基地局の周辺を走行していることを把握することができる。
第1基地局経由で緊急情報を含む第2情報を受信した場合、緊急移動中の移動局の存在は第1基地局によって既に中央装置に通知されていることが期待できるため、第2基地局が、第1基地局から緊急情報を含む前記第2情報を受信した場合には第4情報を送信しないことで、中央装置への第4情報の重複した送信を回避することができる。
本構成によれば、第2基地局が、判定テーブルを保有し、当該判定テーブルを参照して、緊急移動中の移動局が第2基地局に接近しているか否かを判定する。これにより、第2基地局における判定の容易化を図ることができる。
生成した前記第2情報を送信するステップと、を含む。
[1.通信システム]
図1は、本実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。なお、本実施形態では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、交通信号機1、路側通信機(基地局)2、中央装置(中央装置)4、車載通信機(移動局)3を搭載した車両5および車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ6を含む。移動局としては、車載通信機3に限られず、例えば、歩行者が所持する歩行者用通信機であってもよい。なお、本実施形態において特に説明しない点については、非特許文献1,2に準拠する。
また、各路側通信機2は、自己の送信波が到達する所定範囲内に位置する他の路側通信機2とも無線通信(路路間通信、路車間通信)が可能である。
また、同じく無線通信システムを構成する車載通信機(移動局)3は、路側通信機2との間で無線通信を行うとともに、キャリアセンス方式で他の車載通信機3と無線通信(車
車間通信)が可能である。
図2(a)に示すように、オンライン路側通信機(第1路側通信機)2Aは、無線通信のためのアンテナ20が接続された無線通信部21を備えている。また、第1路側通信機2Aは、有線通信回線7を介して中央装置4と通信するための有線通信部22と、通信制御処理を行う通信処理装置25と、を備えている。第1路側通信機2Aは、自局の通信エリア内に存在する車両5(車載通信機3)から送信される後述の車車間通信データの受信が可能である。また、第1路側通信機2Aは、自局の通信エリア内に存在する車両5(車載通信機3)向けの後述の路車間通信データの送信が可能である。
通信処理装置25は、制御部23と、必要な情報を記憶する記憶部24と、を備えている。制御部23は、無線通信および有線通信の通信制御処理を行う。記憶部24は、無線通信および有線通信のために必要な情報を記憶する。
更に、通信処理装置25は、後述の緊急車5Aに関する進路情報(第2特定用情報)を含む路車間通信データや路路間通信データを送信するか否かを判定するのに使用される流入エリア方位テーブルを保有している。この流入エリア方位テーブルの詳細は後述する。
車載通信機3の通信処理装置35は、その機能の一部または全部が、ハードウェア回路によって構成されていてもよいし、その機能の一部または全部が、コンピュータプログラムによって実現されていてもよい。通信処理装置35の機能の一部または全部がコンピュータプログラムによって実現される場合、通信処理装置35(制御部33)は、コンピュータを含み、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムは、記憶部34に記憶される。
図3(a)に示すように、無線フレームは、その時間軸方向の長さ(フレーム長)が100msに設定されている。つまり、1秒間に10フレームが発生する。
フレームは、例えば、路側通信機2が有するGPS受信機(図示せず)によって受信したGPS信号に含まれる1PPS(1秒周期の信号)に基づいて生成される。
路車間通信期間SL1は、路側通信機2に割り当てられる路車間通信用のタイムスロット(路側通信機用送信期間)であり、この期間SL1においては、路側通信機2による無線送信が許容される。路車間通信期間SL1は、一つの無線フレーム(100ms)内に最大16個まで設定可能である。
路車間通信期間SL1には、それぞれスロット番号n(=1〜16)が付されている。
また、図3(b)に示すように、例えば路側通信機2にn=4,5,6の3つの路車間通信期間SL1が送信期間として割り当てられている場合、他の期間は送信禁止期間となっている。路側通信機2は、送信禁止期間以外の期間(送信期間)でデータ送信を行う。
図4に示すように、このプロトコルスタックは、非特許文献1の標準規格に示す通信プロトコルスタックに、非特許文献2のガイドラインに示す拡張層(Extended Layer)ELを加えたものである。
Layer)、レイヤ2(L2,データリンク層:Data Link Layer)、車車間・路車間共用通信制御情報層(IVC−RVC層:Inter-Vehicle Communication - Road to Vehicle Communication Layer)およびレイヤ7(L7,アプリケーション層:Application Layer)の4層構造である。各層及びアプリケーションAPは、システム管理のための情報を有するシステム管理にアクセスすることができる。
レイヤ2は、MAC副層(Medium Access Control sublayer)と、LLC副層(Logical Link Control sublayer)と、から構成される。なお、MAC副層を、単に、MAC層(Medium Access Control layer)ともいい、LLC副層(Logical Link Control sublayer)を、単に、LLC層(Logical Link Control layer)ともいう。
LLC層は、上位層のエンティティ間でパケット伝送を行うために、確認なしコネクションレス型通信のサービスを提供する。
拡張層ELは、アプリケーションAPに対してデータ伝送サービスを提供する。アプリケーションAPは、送信される通信パケットに格納されるアプリケーションデータ(交通情報、車両情報など)を拡張層ELに与える。データ伝送サービス提供のため、拡張層ELは、レイヤ7以下の下位階層に対してデータ伝送要求を出す。
また、レイヤ7から受け取った分割データを結合させてアプリケーションAPに与えることができる。
なお、拡張層ELは、レイヤ7とともに、セキュリティ管理にアクセスすることができる。
また、通信処理装置35についても、図4のアプリケーションAPに相当する機能を、「アプリケーション装置」といい、図4のアプリケーションAPよりも下位の機能(拡張層EL、レイヤ7、IVC−RVC層、レイヤ2、セキュリティ管理SEC、およびシステム管理)を、「通信処理部」という。拡張層ELは省略してもよい。
PHYヘッダは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)におけるレイヤ1(物理層)において読み取られて、受信側のレイヤ1における通信制御処理に用いられる。なお、PHYヘッダを含む通信パケット全体が、PPDU(PHY Protocol Data Unit)である。PHYヘッダよりも後側のMACフレーム(MPDU)は、PSDU(PHY Service Data Unit)でもある。
MAC制御フィールドは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)のレイヤ2のMAC層において読み取られて、受信側のMAC層における通信制御処理に用いられる。
MAC制御フィールドよりも後側のLLCフレーム(LPDU)は、MSDU(MAC Service Data Unit)でもある。
LLC制御フィールドは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)のレイヤ2のLLC層において読み取られて、受信側のLLC層における通信制御処理に用いられる。
また、LLC制御フィールドよりも後側のIRフレーム(IPDU)は、LSDU(LLC Service Data Unit)でもある。
IR制御フィールドは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)のIVC−RVC層において読み取られて、受信側のIVC−RVC層における通信制御処理に用いられる。
IR制御フィールドよりも後側のAPフレーム(APDU;Application Protocol Data Unit)は、ISDU(IVC-RVC Service Data Unit)でもある。
L7ヘッダは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)のレイヤ7において読み取られて、受信側のレイヤ7における通信制御処理に用いられる。
レイヤ7ヘッダよりも後側のELフレーム(EL−PDU;EL-Protocol Data Unit)は、ASDU(Application Service Data Unit)でもある。
ELヘッダは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)の拡張層ELにおいて読み取られて、受信側の拡張層ELにおける処理に用いられる。
アプリケーションヘッダは、送信側の路側通信機2(車載通信機3)のアプリケーションAPによってアプリケーションデータの前に付加される。
アプリケーションAPは、送信すべきデータを生成したり、受信したデータを読み取って自らの処理に用いたりすることができる。
セキュリティ管理SECでは、拡張層ELから受け取ったアンセキュアなアプリケーションデータに対して、セキュリティ処理を行って、セキュアなアプリケーションデータを生成する。また、セキュリティ管理SECは、セキュリティヘッダの付加も行う。
セキュリティ管理は、セキュリティ処理が施されたセキュアなアプリケーションデータを、拡張層ELに戻す。その後、拡張層ELは、前述のように、必要に応じて当該セキュアなアプリケーションデータを分割し、分割した各々のデータに対してELヘッダの付加を行う。
拡張層ELは、セキュリティ管理SECからアンセキュアなアプリケーションデータを受け取ると、アンセキュアなアプリケーションデータを、アプリケーションAPに渡す。
図6に示すようにL7ヘッダは、「バージョン」フィールド、「セキュリティ区分情報」フィールド、「予約」フィールド、「アプリケーション関連情報」フィールドを有している。図6下段は、車車間通信用のパケット(車車間通信データ)のアプリケーション関連情報の構成を示している。
また、図7(a)は、路車間通信用のパケット(路車間通信データ)のアプリケーション関連情報の構成を示し、図7(b)は、路路間通信用のパケット(路路間通信データ)のアプリケーション関連情報の構成を示している。
非特許文献1では、「アプリケーション関連情報」フィールド(8bit)の内容は規定されていない。ただし、本実施形態では、図6や図7に示すように、「アプリケーション関連情報」フィールド(b7−b0)は、3bitの「管理情報」フィールド(b7−b5)と、未定義のフィールド(b4−b0)とから構成されている。各フィールドは、通信パケット(アプリケーションデータ)を送信する路側通信機2(車載通信機3)によって設定される。
ここで、「1:移動局→基地局、移動局」は、データが移動局(車載通信機3)から送信され、基地局(路側通信機2)および移動局(車載通信機3)によって受信されることを示している。この「1」は、例えば緊急車の緊急移動等を通知する緊急情報(緊急車情報)を含む車車間通信データであることを示している。
また、「3:移動局→移動局」は、データが移動局(車載通信機3)から送信され、他の移動局(車載通信機3)によって受信されることを示している。この「3」は、緊急車或いは一般車に搭載された車載通信機3間で送受信される通常情報を含む車車間通信データであることを示している。
ここで、「2:基地局→基地局、移動局」は、データが基地局(路側通信機2)から送信され、他の基地局(路側通信機2)および移動局(車載通信機3)によって受信されることを示している。この「2」は、例えば緊急車が接近している等の緊急情報(緊急車接近情報)を含む路車間通信データであることを示している。
また、「4: 基地局→移動局」は、データが基地局から送信され、移動局(車載通信機3)によって受信されることを示している。この「4」は、路側通信機2が緊急車或いは一般車に搭載されている車載通信機3との間で送受信される通常情報を含む路車間通信データであることを示している。
更に、「5:移動局→基地局」は、データが移動局(車載通信機3)から送信され、基地局(路側通信機2)によって受信されることを示している。
ここで、「6:基地局→基地局」は、データが基地局(路側通信機2)から送信され、他の基地局(路側通信機2)によって受信されることを示している。
図8(a)に示すように、路車間通信データのアプリケーションヘッダは、「通信種別」フィールド、「データ種別」フィールド、「生成元基地局ID」フィールド、「方路情報(方路番号)」フィールド、「推定情報(進路推定情報)」フィールド、「送信元基地局ID」フィールド、「インクリメントカウンタ」フィールドを含んで構成されている。
「データ種別」フィールドは、アプリケーションデータが「緊急情報」であるか「通常情報」であるかを示す識別情報が設定されている。ここで、「0」はアプリケーションデータが「通常情報」であることを示し、「1」はアプリケーションデータが「緊急情報」であることを示す。
「生成元基地局ID」は、データの生成元、即ち、データを生成した基地局の識別情報(ID)が設定されている。
「送信元基地局ID」は、データの送信元、即ち、自局が受信したデータの送信元となる基地局の識別情報(ID)が設定されている。
「インクリメントカウンタ」フィールドは、生成回数が設定されている。この生成回数は、基地局がデータを生成する毎(基地局が移動局から緊急情報を受信してデータを生成する毎)に1ずつインクリメントされる。このインクリメントカウンタによって、基地局が緊急車について生成した複数の路車間通信データを区別することができる。
図9は、実施形態に係る方路情報(方路番号)および進路推定情報(流入又は流出の推定情報)を示す概念図である。これらの方路情報(方路番号)および進路推定情報は、「方路情報(方路番号)」フィールドおよび「推定情報」フィールドに設定されるものである。
ここで、方路情報(方路番号)は、真北を0度として、真北と方路(道路)が交差点に接続する角度を時計回りに付与した場合、その角度の最も小さい方路の方路番号を「1」として、時計周りに順番に「1」〜「8」の番号を付与する。そして、「方路情報(方路番号)」フィールドには、この8つの方路番号のいずれかが設定されている。この方路情報(方路番号)によって、緊急車5Aが走行する方路(道路)を特定することができる。
そして、他の路側通信機2から路車間通信データを受信した路側通信機2は、前述の方路情報と、進路推定情報(接近情報(流入)または離脱情報(流出))との組み合わせに基づいて、緊急車の進路(進行方向;走行状況)を特定する。
なお、路側通信機2は、例えば、前述の方路情報と、緊急車の位置を示す情報との組合せに基づいて、緊急車の進路(進行方向;走行状況)を特定するものであってもよい。
路路間通信データのアプリケーションヘッダにおける、「宛先基地局ID」フィールドは、路路間通信用のパケットの宛先となる基地局の識別番号(ID)が設定されている。
[2−1.基本的構成]
まず、本実施形態に係る通信方法の基本的構成について説明する。
図10、図11および図12は、本実施形態に係る通信方法の説明図である。
図10では、第0スーパーフレーム(100ms)と、第1スーパーフレーム(100ms)と、第1スーパーフレームに続く第2スーパーフレーム(100ms)と、を示している。なお、第0スーパーフレームは、図10では一部のみを示しているが、第1スーパーフレームと略同様の構成を有する。図10に示すように情報が送信されると、図11および図12に示すように情報が伝達される。
本実施形態では、緊急車5Aに搭載された車載通信機(緊急移動中の移動局)3Aから送信された緊急情報が、直接的に一般車(例えば一般車5B)に対して、或いは、第1路側通信機2Aに伝達され、各路側通信機2Aから一般車(例えば一般車5B)に対して緊急情報が報知される。
この場合、図10および図11に示すように、第1路側通信機2Aは、第1路側通信機2Aの周辺の車載通信機(または歩行者用通信機)3に対して緊急情報を報知すべく、当該緊急情報を、路車間通信データ(第2情報)として送信する。第1路側通信機2Aは、緊急情報を含む路車間通信データ(第2情報)を、第1スーパーフレームの期間SL1−A内の第1通信期間TA−1(第1路側通信機2Aに割り当てられた第1通信期間)にて送信する。なお、第1通信期間TA−1では、緊急情報以外の通常情報も送信することができるが、通常情報よりも緊急情報を優先して(先に)送信する。そして、第1路側通信機2Aは、路路間通信データを、第1スーパーフレームの期間SL1−A内の第2通信期間TA−2(第1路側通信機2Aに割り当てられた第2通信期間)にて送信する。この路路間通信データには、例えば中央装置4宛の緊急情報も含まれる。
ここにおいて、第1通信期間TB−3での路車間通信データ(第3情報)としての緊急情報の送信は、更に他の路側通信機2(図示せず)に対する緊急情報の送信ともなっている。
次に、本実施形態に係る緊急車の進行方向を考慮した通信方法について説明する。
図13〜図17は、本実施形態に係る通信方法の説明図である。図13〜図16では、緊急車5Aと第1路側通信機2Aと第2路側通信機2Bと他の一般車5B,5Cとの位置関係を示す図と、路側通信機2A,2Bの動作のタイムチャートとを並べて示している。
図13に示すように、まず、時刻T0に、第1路側通信機2Aが、緊急車5Aから送信された緊急情報(緊急車情報)を含む車車間通信データ(第1情報)を受信したとする。この場合、第1路側通信機2Aは、進路推定処理を開始する。この進路推定処理では、受信した車車間通信データ(第1情報)に基づいて、第1路側通信機2Aが、緊急車5Aが自局2Aの設置されている交差点に接続する方路(道路)を交差点に接近(流入)する方向に移動しているのか交差点から遠ざかる(離脱;流出)する方向に移動しているのかを判定する処理が行われる。ここでは、第1路側通信機2Aが、進路推定処理において、緊急車5Aが自局2Aの設置されている交差点の方路番号「2」の方路に流入する方向に移動していると判定する。この進路推定処理の詳細は、後出[3−3]で詳細に説明する。
図14に示すように、第1路側通信機2Aは、時刻T2において、緊急車接近情報を含む路車間通信データ(第2情報)および緊急車感知情報を含む有線通信データ(第4情報)を送信した後、時刻T3まで路車間通信データの送信待ち状態(送信の待機情報)となる。第1路側通信機2Aは、緊急情報を含む車車間通信データ(第1情報)を受信する毎に、進路推定処理を行って生成された路車間通信データ(第2情報)を送信することもできるが、所定の送信待ち時間を設けて、緊急情報を含む路車間通信データ(第2情報)の送信を回避することで、通信の輻輳の抑制を図ることができる。
ここで、第1路側通信機2Aが送信する路車間通信データのアプリケーションヘッダの「送信元基地局ID」フィールドおよび「生成元基地局ID」フィールドの両方には、第1路側通信機2Aの識別情報が設定されている。また、アプリケーションヘッダの方路情報(方路番号)」フィールドには、方路番号「4」が設定されている。アプリケーションヘッダの「推定情報」フィールドには、「流出」を示す識別番号「2」(離脱情報)が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「インクリメントカウンタ」フィールドには、第1路側通信機2Aが緊急車情報を含む車車間通信データを受信してから2回目に生成した路車間通信データであることを示す「2」が設定される。
そして、第2路側通信機2Aは、2回目の路車間通信データ(第2情報)の受信によって、緊急車が第1路側通信機2Aが設置された交差点の方路番号4から流出して遠ざかる方向へ移動していること、つまり、第2路側通信機2Aに接近していることを把握することができる。
ここで、第2路側通信機2Bが送信する路車間通信データのアプリケーションヘッダの「送信元基地局ID」フィールドには、第2路側通信機2Bの識別情報が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「生成元基地局ID」フィールドには、第1路側通信機2Aの識別情報が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「方路情報(方路番号)」フィールドには、方路番号「4」が設定されている。アプリケーションヘッダの「推定情報」フィールドには、第1路側通信機2Aの進路推定処理の結果(「流出」を示す識別番号「2」)が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「インクリメントカウンタ」フィールドには、「2」が設定される。
ここで、第1路側通信機2Aが送信する路車間通信データのアプリケーションヘッダの「送信元基地局ID」フィールドおよび「生成元基地局ID」フィールドの両方には、第1路側通信機2Aの識別情報が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「方路情報(方路番号)」フィールドには、方路番号「4」が設定されている。アプリケーションヘッダの「進路推定情報」フィールドには、進路推定処理の結果(「流出」を示す識別番号「2」)が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「インクリメントカウンタ」フィールドには、第1路側通信機2Aが緊急車情報を含む車車間通信データを受信してから3回目に生成した路車間通信データであることを示す「3」が設定される。そして、第1路側通信機2Aは、「インクリメントカウンタ」フィールドに「3」が設定された、緊急車接近情報を含む路車間通信データを送信すると、以後、緊急車接近情報を含む路車間通信データの送信を停止する。
ここで、第2路側通信機2Bが送信する路車間通信データのアプリケーションヘッダの「送信元基地局ID」フィールドには、第2路側通信機2Bの識別情報が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「生成元基地局ID」フィールドには、第1路側通信機2Aの識別情報が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「方路情報(方路番号)」フィールドには、方路番号「4」が設定されている。アプリケーションヘッダの「進路推定情報」フィールドには、第1路側通信機2Aの進路推定処理の結果(「流出」を示す識別番号「2」)が設定されている。また、アプリケーションヘッダの「インクリメントカウンタ」フィールドには、「3」が設定される。
これにより、第2路側通信機(第2基地局)2Bは、第1路側通信機(第1基地局)2Aが既に中央装置4向けに送信した路路間通信データ(第4情報)を重複して送信してしまうことを回避できるので、通信トラフィックの軽減を図ることができる。
[3−1.全体]
次に、路側通信機2が行う通信処理について詳細に説明する。
図18は、本実施形態に係る路側通信機2の動作を示すフローチャートである。ここで、路側通信機2は、路路間通信データ(第4情報)だけでなく、路車間通信データ(第2および第3情報)および車車間通信データ(第1情報)も受信可能である。つまり、路側通信機2は、路側通信機2に割り当てられた送信以外の期間において到来した通信パケットを受信することができる。
その後、路側通信機2は、再びステップS1の処理を行う。
次に、本実施形態に係る路側通信機2の中継処理について詳細に説明する。
この「中継処理」では、路側通信機2が緊急車情報を含む車車間通信データ(第1情報)を受信して緊急車接近情報を含む路車間通信データ(第2情報)を送信する。また、路側通信機2は、緊急車接近情報を含む路車間通信データ(第2情報)を他の路側通信機2から受信して緊急車接近情報を含む路車間通信データ(第3情報)を送信する。更に、路側通信機2は、緊急車感知情報を含む路路間通信データ(第4情報)を他の路側通信機2から受信して緊急車感知情報を含む路路間通信データ(第4情報)を別の他の路側通信機2へ送信する。更に、路側通信機2は、緊急車情報を含む車車間通信データ(第1情報)を受信又は緊急車感知情報を含む路路間通信データ(第4情報)を受信して、緊急車感知情報を含む有線通信データ(第4情報)を、中央装置4へ送信する。
図19は、本実施形態に係る路側通信機2の中継処理(送信処理)における動作を示すフローチャートである。
まず、路側通信機2は、自局が保持する保持リストを更新する(ステップS7)。ここでは、路側通信機2が、保持リストに、中継処理を試みるデータを記録する。
ステップS63において、進路推定処理が終了していると判定されると(ステップS63:進路推定済)、路側通信機2は、進路推定結果に基づき中央装置4へ緊急車感知情報を含む路路間通信データ(有線通信データ;第4情報))の送信を試みるととともに、緊急車接近情報を含む路車間通信データ(第3情報)の送信を試みる。
次に、本実施形態に係る路側通信機2の進路推定処理について詳細に説明する。
図21は、本実施形態に係る路側通信機2の進路推定処理における動作を示すフローチャートである。また、図22および図23は、本実施形態に係る路側通信機2の進路推定処理の説明図である。
まず、路側通信機2は、緊急車5Aが候補エリアに流入したか否かを判定する(S101)。ここで、「候補エリア」とは、後述の流入エリアの候補となりうるエリアの集合であり、路側通信機2が緊急車5Aから送信される車車間通信データを受信できる範囲に存在する。この候補エリアは、例えば路側通信機2が設置された交差点に合流する4つの道路(方路)W1〜W4上における、当該交差点A2側の領域に設定される。
そして、路側通信機2は、特定した流入エリアに基づいて緊急車5Aの進行方向(進路)を特定する。具体的には、路側通信機2のアプリケーション装置25aが、車車間通信データから位置情報を抽出し、抽出した位置情報と路側通信機2の位置を示す位置情報とに基づいて、流入エリアを特定し、特定した流入エリアに基づいて緊急車5Aの進行方向(進路)を特定する。また、アプリケーション装置25aは、予め保持する自局が設置される交差点の方路の位置情報に基づき、特定した緊急車5Aの進行方向(進路)に対応する方路番号(道路)、進路推定情報(流入、流出の判定結果;図9参照)を推定することにより、これらの方路番号および進路推定情報(流入・流出の判定結果)から構成される進路情報(第2特定用情報)として生成する。
このように、路側通信機は、車車間通信データ(第1情報)に含まれる位置情報(第1特定用情報)から、緊急車5Aの進行方向(進路)を特定する。
ここで、図22に示すように、路側通信機2は、緊急車5Aの流入エリアを特定してから、流出エリアを特定する間に受信する車車間通信データに同期した参照信号を生成することができ、当該参照信号を緊急車5Aの存在を知らせる信号として、例えば、自局の設置された交差点に存在する交通信号機1へ送ることにより、感応制御を行うことも可能となる。
結局、本実施形態に係る通信システムでは、第2路側通信機(第2基地局)2Bが、第1路側通信機(第1基地局)2Aから緊急情報(緊急車接近情報)を含む路車間通信データ(第2情報)を受信したとする。この場合、第2路側通信機2Bは、緊急車(緊急移動中の移動局)5Aが路側通信機2Bに近づく方向に移動していると判定されたときに、自局の通信エリア内に存在する一般車5B〜5D向けの緊急車接近情報を含む路車間通信データ(第2移動局向けの緊急情報を含む第3情報)を送信する。
ここで、緊急車接近情報を含む路車間通信データは、緊急車5Aが第2路側通信機2Bに近づく方向に移動している場合に一般車5B〜5D向けに送信する必要がある。そして、第2路側通信機2Bは、緊急車接近情報を含む路車間通信データを受信しても緊急車5Aが第2路側通信機2Bに近づく方向に移動していなければ、緊急車接近情報を含む路車間通信データの送信を回避する。これにより、第2路側通信機2Bが路車間通信データを無駄に送信してしまうことを防止できる。従って、第2路側通信機2Bが自局に割り当てられた第1通信期間TB−1,TB−3を無駄に消費することを抑制できる。
従って、本実施形態に係る通信システムでは、前述の通信システムと比較して、保有する情報量や照合のための計算処理を少なくすることができる。
(1)実施形態では、L7ヘッダのアプリケーション関連情報が管理情報を含んでおり、路側通信機2の通信処理部25bが、L7ヘッダのアプリケーション関連情報に含まれる「管理情報」フィールドの内容に基づいて、中継処理を試みるデータの通信種別およびデータ種別の両方を判定する例について説明した。但し、L7ヘッダの構成およびデータの通信種別およびデータ種別の判定方法は、これに限定されるものではない。
図24および図25に示すように、L7ヘッダは、「管理情報」フィールドと、「データ種別」フィールドと、を含んでいる。
「管理情報」フィールドは、データが「車車間通信データ」、「路車間通信データ」および「路路間通信データ」のいずれであるかを示す通信種別を示す情報が設定される。図24下段に示すように、車車間通信データでは、「管理情報」フィールドが「1」または「3」に設定される。また、図25(a)に示すように、路車間通信データでは、「管理情報」フィールドが「2」、「4」または「5」に設定される。更に、図25(c)に示すように、路路間通信データでは、「管理情報」フィールドが「6」に設定される。
そして、路側通信機2の通信処理部25bは、「管理情報」フィールドに基づいて中継処理を試みるデータの通信種別を判定し、「データ種別」フィールドに基づいてデータのデータ種別が緊急情報(緊急車情報、緊急車接近情報)であるか否かを判定する。
また、図26に示すように、車車間通信データは、アプリケーションヘッダおよびアプリケーションデータから構成される。そして、アプリケーションデータには、「車両ID」、「車両属性情報」および「拡張情報」が含まれている。ここで、「車両属性情報」は、車車間通信データを送信した車両の属性を示し、当該車両が緊急車両であれば「1」に設定され、一般車であれば「2」に設定される。また、「拡張情報」は、車車間通信データが緊急情報(緊急車情報)を含むか否かを示す情報であり、緊急車情報を含まない(通常情報を含む)場合「0」に設定され、緊急車情報を含む場合「1」に設定される。
また、進路情報は、ある交差点にどの方向から近づいているのか、又はどの方向から遠ざかっているのか、を示す一体的に示す情報(方路と流入/流出を一つのコードで示したもの)であってもよい。当該情報は、例えば、8つの方位の方路と各方位を流入/流出で区別した16種類のコードによって構成でき、具体的には、コード1:北から流入、コード2:北へ流出、コード3:北東から流入、コード4:北東へ流出、・・・・15:北西から流入、16:北西へ流出、というコードによって構成することができる。
なお、進路情報に、交差点を特定する情報(例えば交差点識別情報)を更に含ませると、当該進路情報によって、特定の交差点のどの方向から(どの方向へ)、近づいている(遠ざかっている)のかを示すことができる。
本発明に関して、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なもの
ではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の
範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2,2A,2B 路側通信機(基地局)
3,3A,3B,3C,3D 車載通信機(移動局)
4 中央装置
5,5A,5B,5C,5D 車両
6 路側センサ
7 通信回線
8 ルータ
20,30 アンテナ
21,31 無線通信部
22 有線通信部
23 制御部
24,34 記憶部
25,35 処理装置
25a アプリケーション装置
25b 通信処理部
Claims (14)
- 自局の通信エリア内に存在する移動局から送信される第1情報の受信が可能であるとともに、前記自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第2情報の送信が可能である第1基地局と、
前記第1基地局が前記第1基地局の通信エリア内に存在する移動局向けに送信した前記第2情報の受信が可能であり、自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第3情報の送信が可能である第2基地局と、を備え、
前記第1情報、前記第2情報、および前記第3情報は、移動局が緊急移動中であることを通知する緊急情報を含み得る情報であり、
緊急情報を含む前記第1情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第1特定用情報を含み、
緊急情報を含む前記第2情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第2特定用情報を含み、
前記第2特定用情報は、前記第1特定用情報を受信した前記第1基地局によって前記第1特定用情報に基づいて生成される情報であり、
前記第1基地局は、
緊急情報および第1特定用情報を含む前記第1情報を受信すると、当該第1情報に基づいて、緊急情報および第2特定用情報を含む第2情報を生成し、生成した前記第2情報を送信するよう構成され、
前記第2基地局は、
前記第1基地局から前記緊急情報および第2特定用情報を含む第2情報を受信すると、当該第2情報に含まれる前記第2特定用情報に基づいて、前記緊急移動中の移動局が自局に接近していると判断するための接近条件を満たすか否かを判定し、前記接近条件を満たしていると判定されると、緊急情報を含む第3情報を送信するよう構成されている
通信システム。 - 前記第1基地局は、
前記緊急移動中の移動局の進行方向が、前記第1基地局に接近する方向および前記第1基地局から遠ざかる方向のいずれかであるかを、前記第1特定用情報に基づいて判定した判定結果を生成するよう構成され、
前記第1基地局によって生成される前記第2特定用情報は、前記判定結果を含む
請求項1記載の通信システム。 - 前記第2基地局は、
緊急情報および前記第2特定用情報を含む前記第2情報を取得すると、前記第2特定用情報に含まれる前記判定結果に基づいて、前記接近条件を満たしているか否かを判定する
請求項2記載の通信システム。 - 前記第1特定用情報は、前記緊急移動中の移動局の位置情報を含み、
前記第2特定用情報は、前記緊急移動中の移動局が進行中の道路を示す情報を含む
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の通信システム。 - 前記第1基地局は、
前記緊急移動中の移動局が前記第1基地局に接近する方向であると判定した場合、および、前記緊急移動中の移動局が前記第1基地局から遠ざかる方向に移動していると判定した場合のそれぞれにおいて、前記判定結果を含む前記第2情報を送信するよう構成されている
請求項2又は3記載の通信システム。 - 前記第1基地局は、
前記第1特定用情報を受信すると、前記第1特定用情報に基づく前記判定結果を含む前記第2情報を送信し、
前記第2情報の送信後、所定の送信待ち時間を経過するまで、前記第2情報の送信の待機状態となり、
前記所定の送信待ち時間を経過した後に、新たな前記第2情報を送信する
請求項2,3および5のいずれか1項に記載の通信システム。 - 緊急移動中の移動局の存在を示す緊急局感知情報を含む第4情報の取得が可能な中央装置を更に備え、
前記第1基地局は、前記第2特定用情報を生成すると、前記緊急局感知情報および前記第2特定用情報を含み且つ宛先が前記中央装置に設定された前記第4情報を送信する
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の通信システム。 - 緊急移動中の移動局の存在を示す緊急局感知情報を含む第4情報の取得が可能な中央装置を更に備え、
前記第2基地局は、前記緊急局感知情報を含み且つ宛先が前記中央装置に設定された前記第4情報を送信可能に構成され、
前記第4情報は、前記第2基地局が前記第1基地局から緊急情報を含む前記第2情報を受信した場合には送信されず、前記第2基地局が自局の通信エリア内に存在する移動局から緊急情報を受信した場合には送信される
請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の通信システム。 - 前記第2情報は、更に、前記第2情報を生成した基地局を識別する識別情報を含み、
前記第2基地局は、基地局の前記識別情報と前記第2特定用情報との組み合わせが前記接近条件として登録された判定テーブルを保有し、前記第2情報に含まれる基地局の前記識別情報と前記第2特定用情報との組み合わせが、前記判定テーブルに登録されている場合、前記接近条件を満たすと判定する
請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の通信システム。 - 自局の通信エリア内に存在する移動局から送信される第1情報の受信が可能であるとともに、前記自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第2情報の送信が可能である基地局であって、
前記第1情報および前記第2情報は、移動局が緊急移動中であることを通知する緊急情報を含み得る情報であり、
緊急情報を含む前記第1情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第1特定用情報を含み、
緊急情報を含む前記第2情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第2特定用情報を含み、
前記第2特定用情報は、受信した前記第1特定用情報に基づいて生成される情報であり、
緊急情報および第1特定用情報を含む前記第1情報を受信すると、当該前記第1情報に基づいて、緊急情報、第2特定用情報、生成元基地局IDおよび送信元基地局IDを含む第2情報を生成し、生成した前記第2情報を送信するよう構成され、
前記第2情報は、他の基地局によって中継され得る情報であり、前記第2情報における前記生成元基地局ID及び前記送信元基地局IDには、前記自局のIDが設定される
基地局。 - 他の基地局が当該他の基地局の通信エリア内に存在する移動局向けに送信した第2情報の受信が可能であり、自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第3情報の送信が可能である基地局であって、
前記第2情報および前記第3情報は、移動局が緊急移動中であることを通知する緊急情報を含み得る情報であり、
緊急情報を含む前記第2情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第2特定用情報を含み、
前記他の基地局から前記緊急情報および第2特定用情報を含む第2情報を受信すると、当該第2情報に含まれる前記第2特定用情報に基づいて、前記緊急移動中の移動局が自局に接近していると判断するための接近条件を満たすか否かを判定し、前記接近条件を満たしていると判定されると、緊急情報を含む第3情報を送信するよう構成されている
基地局。 - 自局の通信エリア内に存在する移動局から送信される第1情報の受信が可能であるとともに、前記自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第2情報の送信が可能である第1基地局と、
前記第1基地局が前記第1基地局の通信エリア内に存在する移動局向けに送信した前記第2情報の受信が可能であり、自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第3情報の送信が可能である第2基地局と、を用いた通信方法であって、
前記第1情報、前記第2情報、および前記第3情報は、移動局が緊急移動中であることを通知する緊急情報を含み得る情報であり、
緊急情報を含む前記第1情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第1特定用情報を含み、
緊急情報を含む前記第2情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第2特定用情報を含み、
前記第2特定用情報は、前記第1特定用情報を受信した前記第1基地局によって前記第1特定用情報に基づいて生成される情報であり、
前記第1基地局が、緊急情報および第1特定用情報を含む前記第1情報を受信すると、当該第1情報に基づいて、緊急情報および第2特定用情報を含む第2情報を生成するステップと、
前記第1基地局が、生成した前記第2情報を送信するステップと、
前記第2基地局が、前記第1基地局から前記緊急情報および第2特定用情報を含む第2情報を受信すると、当該第2情報に含まれる前記第2特定用情報に基づいて、前記緊急移動中の移動局が自局に接近していると判断するための接近条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記第2基地局が、前記接近条件を満たしていると判定されると、緊急情報を含む第3情報を送信するステップと、を含む
通信方法。 - 自局の通信エリア内に存在する移動局から送信される第1情報の受信が可能であるとともに、前記自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第2情報の送信が可能である基地局に設けられたコンピュータに、通信処理を実行させるための通信処理プログラムであって、
前記第1情報および前記第2情報は、移動局が緊急移動中であることを通知する緊急情報を含み得る情報であり、
緊急情報を含む前記第1情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第1特定用情報を含み、
緊急情報を含む前記第2情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第2特定用情報を含み、
前記第2特定用情報は、受信した前記第1特定用情報に基づいて生成される情報であり、
前記通信処理は、
緊急情報および第1特定用情報を含む前記第1情報を受信すると、当該第1情報に基づいて、緊急情報、第2特定用情報、生成元基地局IDおよび送信元基地局IDを含む第2情報を生成するステップと、
生成した前記第2情報を送信するステップと、を含み、
前記第2情報は、他の基地局によって中継され得る情報であり、前記第2情報における前記生成元基地局ID及び前記送信元基地局IDには、前記自局のIDが設定される
通信処理プログラム。 - 他の基地局が当該他の基地局の通信エリア内に存在する移動局向けに送信した第2情報の受信が可能であり、自局の通信エリア内に存在する移動局向けの第3情報の送信が可能である基地局に設けられたコンピュータに、通信処理を実行させるための通信処理プログラムであって、
前記第2情報および前記第3情報は、移動局が緊急移動中であることを通知する緊急情報を含み得る情報であり、
緊急情報を含む前記第2情報は、緊急移動中の移動局の進行方向の特定に用いられる第2特定用情報を含み、
前記通信処理は、
前記他の基地局から前記緊急情報および第2特定用情報を含む第2情報を受信すると、当該第2情報に含まれる前記第2特定用情報に基づいて、前記緊急移動中の移動局が自局に接近していると判断するための接近条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記接近条件を満たしていると判定されると、緊急情報を含む第3情報を送信するステップと、を含む
通信処理プログラム。
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