JP5277179B2 - 永久磁石の製造方法及び永久磁石 - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石の製造方法に関し、特に、Nd−Fe−B系の焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相にDyやTbを拡散させてなり、Niメッキによる保護膜等が不要な高磁気特性の永久磁石を製造する方法及びこの製造方法により製造された永久磁石に関する。
Nd−Fe−B系の焼結磁石(所謂、ネオジム磁石)は、鉄と、安価であって資源的に豊富で安定供給が可能なNd、Bの元素の組み合わせからなることで安価に製造できると共に、高磁気特性(最大エネルギー積はフェライト系磁石の10倍程度)を有することから、電子機器など種々の製品に利用され、ハイブリッドカー用のモーターや発電機などにも採用され、使用量が増えている。
このような焼結磁石は主に粉末冶金法で生産されており、この方法では、先ず、Nd、Fe、Bを所定の組成比で配合する。その際、保磁力を高めるためにジスプロシウムなどの希少な希土類元素が混合される。そして、溶解、鋳造して合金原料を作製し、例えば水素粉砕工程により一旦粗粉砕し、引き続き、例えばジェットミル微粉砕工程により微粉砕して(粉砕工程)、合金原料粉末を得る。次いで、得られた合金原料粉末を磁界中で配向(磁場配向)させ、磁場を印加した状態で圧縮成形して成形体を得る。最後に、この成形体を所定の条件下で焼結させて焼結磁石が作製される(特許文献1参照)。
ここで、上記焼結磁石は鉄及びNdを主成分とするため酸化され易く、焼結磁石が酸化されてくると、保磁力などの磁気特定が劣化する。このため、従来では、防錆対策としてNiメッキ等により焼結磁石表面に保護膜を形成し、耐食性や耐候性を高めることが一般に知られている。然し、焼結後にNiメッキ等の処理を施すために焼結磁石を搬送するときに酸素や水と反応する場合があり、その取扱いが面倒であった。その上、表面の洗浄処理やNiメッキ処理など複数の処理工程を経て保護膜を形成していたため、生産性が悪い。他方、焼結磁石を得た後、製品として仕上げるために焼結磁石を所定形状に機械加工等する場合があるが、この加工によって焼結磁石の結晶粒に欠陥(クラック等)や歪などが生じて磁気特性が著しく劣化することから、製品としての用途によっては磁化および保磁力を向上または回復させることが必要である。
特開2004−6761号公報
本発明は、以上の点に鑑み、保磁力などの磁気特性が効果的に向上または回復し、かつ、耐食性や耐候性を有する永久磁石を高い量産性をもって低コストで製造できる永久磁石の製造方法及び永久磁石を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る永久磁石の製造方法は、処理室内に鉄−ホウ素−希土類系の焼結磁石を配置して加熱すると共に、同一または他の処理室内に配置したDy、Tbの少なくとも一方を含む金属蒸発材料を蒸発させ、前記金属蒸発材料が蒸発している間で前記焼結磁石が配置された処理室内に不活性ガスを導入し、前記不活性ガスの分圧を制御して蒸発した金属原子の焼結磁石表面への供給量を調節して金属原子を付着させ、前記付着した金属原子からなる薄膜が形成される前に前記金属原子を焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に拡散させる第1工程と、前記焼結磁石が配置されている処理室内に冷却ガスを導入して前記処理室を冷却する間で前記処理室に反応ガスを導入し、焼結磁石を冷却しながら当該焼結磁石表面を反応膜で覆って不動態化する第2工程とを含むことを特徴とする。
上記発明によれば、先ず、焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に、Ndより大きい4f電子の磁気異方性を有しかつNdと同じく負のスティーブンス因子を持つことで主相の結晶磁気異方性を大きく向上させるDyやTbを均一に導入する(真空蒸気処理)。その際、不活性ガスの分圧をコントロールして、焼結磁石表面にDyやTbの薄膜が形成される前にDyやTbが結晶粒界や結晶粒界相に拡散させる。その結果、焼結磁石表面が劣化せず、また、焼結磁石表面に近い領域の粒界内にDyやTbが過剰に拡散することが抑制され、その上、結晶粒界相にDyリッチ相(Dyを5〜80%の範囲で含む相)を有し、さらには結晶粒の表面付近にのみDyが拡散することで、磁化および保磁力が効果的に向上または回復し、その上、仕上げ加工が不要なものが得られる。
次に、加熱下での上記真空蒸気処理後に処理済みの磁石を取出すために、当該磁石が配置されている処理室に不活性ガスなどを導入しながら冷却が行われる。その際、処理室、ひいては磁石の降温過程において、例えば冷却ガスに所定の反応ガスを添加して処理室に導入する。これにより、焼結磁石表面が反応膜で覆われて不動態化され、耐食性や耐候性を有する永久磁石が得られる。
このように本発明によれば、真空蒸気処理を施すと、Ndと比較して極めて高い耐食性、耐候性を有するDyやTbのリッチ相が表面付近の結晶粒のクラックの内側や結晶粒界相に存し、それに加えて、冷却時に反応ガスを導入し、自然酸化膜等とは異なる反応膜で焼結磁石表面を覆って不動態化したため、更なる別工程でNiメッキ等の保護膜を形成することなしに、極めて強い耐食性、耐候性を有する取扱容易な永久磁石が得られる。その結果、保磁力などの磁気特性が効果的に向上または回復し、かつ、耐食性や耐候性を有する永久磁石を高い量産性をもって低コストで製造できる。
本発明において、前記反応ガスとしては、水蒸気ガス、酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガス、亜硫酸ガス、亜酸化窒素ガス、アンモニアガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブダンガス及びホスフィンガスの中から選択されたものを用いればよい。
前記第1工程と第2工程との間で、前記第1工程での加熱温度より低い温度で前記焼結磁石に対し熱処理を施す熱処理工程を含むようにすれば、生産性を高めつつ、永久磁石の磁気特性を一層向上できてよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様に係る永久磁石の製造方法は、処理室内に鉄−ホウ素−希土類系の焼結磁石を配置して加熱すると共に、同一または他の処理室内に配置したDy、Tbの少なくとも一方を含む金属蒸発材料を蒸発させ、前記金属蒸発材料が蒸発している間で前記焼結磁石が配置された処理室内に不活性ガスを導入し、前記不活性ガスの分圧を制御して蒸発した金属原子の焼結磁石表面への供給量を調節して金属原子を付着させ、前記付着した金属原子からなる薄膜が形成される前に前記金属原子を焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に拡散させる第1工程と、前記金属蒸発材料を蒸発させ、蒸発した金属原子を焼結磁石表面に付着させ、前記金属原子からなる薄膜を形成する第2工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、上記第1の態様と同様、焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相にDyやTbを均一に導入する。次に、前記金属蒸発材料を蒸発させ、蒸発した金属原子を焼結磁石表面に付着させ、前記金属原子からなる薄膜を形成する。これにより、焼結磁石表面がNdと比較して極めて高い耐食性、耐候性を有するDy膜やTb膜等で覆われ、一層耐食性や耐候性が向上した永久磁石が得られる。なお、焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相にDyやTbを均一に拡散させた後でDy膜を形成しているため、向上または回復させた永久磁石の磁気特性は劣化するものではない。
このように本発明によれば、真空蒸気処理を施すと、Ndと比較して極めて高い耐食性、耐候性を有するDyやTbのリッチ相が表面付近の結晶粒のクラックの内側や結晶粒界相に存し、それに加えて、磁石表面をDyやTbの薄膜で覆ったため、更なる別工程でNiメッキ等の保護膜を形成することはなしに、極めて強い耐食性、耐候性を有する取扱容易な永久磁石が得られる。その結果、保磁力などの磁気特性が効果的に向上または回復し、かつ、耐食性や耐候性を有する永久磁石を高い量産性をもって低コストで製造できる。
本発明においては、前記焼結磁石を配置した処理室内で第1工程を実施した後に、前記処理室を真空排気することで第2工程を行うようにすればよい。つまり、金属蒸発材料の蒸気圧を変えて磁石表面の蒸発した金属原子の供給量を増加させてDyやTbの薄膜を形成する。これにより、金属蒸発材料からなる薄膜を形成することを同一の処理室内で簡単に実現でき、しかも、第1工程及び第2工程を連続して実施できるため、さらに生産性を向上できる。
また、前記第2工程後、前記第1工程での加熱温度より低い温度で前記焼結磁石に対し熱処理を施す熱処理工程を含むようにすれば、永久磁石の磁気特性を一層向上できてよい。
なお、上記第1及び第2の各態様の永久磁石の製造方法においては、金属蒸発材料を蒸発させたときに、金属蒸発材料が直接焼結磁石に付着することを防止するため、前記焼結磁石と金属蒸発材料とを同一の処理室内に配置する場合、焼結磁石及び金属蒸発材料を相互に接触しないように配置することが好ましい。
更に、上記課題を解決するために、本発明の永久磁石は、請求項1乃至請求項3のいずれに記載の永久磁石の製造方法を用いて作製された永久磁石であって、前記金属原子が焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に磁石表面からその中心に向かって含有濃度が薄くなる分布を持って拡散していると共に、その表面にDy及びTbの少なくとも一方の金属原子が均一に存在し(言い換えると、表面にDyやTbの金属原子が富化された領域が存在しない)、かつ、酸素濃度が均一であり(言い換えると、酸素濃度が濃くなった部分が局所的に存在しない)、前記焼結磁石表面の全体が反応膜(表面が不動態化されている)で覆われていることを特徴とする。
以下に図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態の永久磁石の製造方法を説明する。出発材料であるNd−Fe−B系の焼結磁石Sは、次のように作製される。即ち、Fe、Nd、Bが所定の組成比となるように、工業用純鉄、金属ネオジウム、低炭素フェロボロンを配合して真空誘導炉を用いて溶解し、急冷法、例えばストリップキャスト法により0.05mm〜0.5mmの合金原料を先ず作製する。あるいは、遠心鋳造法で5mm〜10mm程度の厚さの合金原料を作製してもよく、配合の際に、Dy、Tb、Co、Cu、Nb、Zr、Al、Ga等を添加しても良い。希土類元素の合計含有量を28.5%より多くし、α鉄が生成しないインゴットとする。
次いで、作製した合金原料を、公知の水素粉砕工程により粗粉砕し、引き続き、ジェットミル微粉砕工程により窒素ガス雰囲気中で微粉砕し、平均粒径3〜10μmの合金原料粉末を得る。この合金原料粉末を、公知の圧縮成形機を用いて磁界中で所定形状に圧縮成形する。そして、圧縮成形機から取出した成形体を、図示省略した焼結炉内に収納し、真空中で所定温度(例えば、1050℃)で所定時間焼結(焼結工程)し、一次焼結体を得る。
次いで、作製した一次焼結体を、図示省略の真空熱処理炉内に収納し、真空雰囲気にて所定温度に加熱する。加熱温度は900℃以上で、焼結温度未満の温度に設定する。900℃より低い温度では、希土類元素の蒸発速度が遅く、また、焼結温度を超えると、異常粒成長が起こり、磁気特性が大きく低下する。また、炉内の圧力を10−3Pa以下の圧力に設定する。10−3Paより高い圧力では、希土類元素を効率よく蒸発させることができない。
これにより、一定温度下での蒸気圧の相違により(例えば、1000℃において、Ndの蒸気圧は10−3Pa、Feの蒸気圧は10−5Pa、Bの蒸気圧は10−13Pa)、一次焼結体の希土類リッチ相中の希土類元素のみが蒸発する。その結果、Ndリッチ相の割合が減少して、磁気特性を示す最大エネルギー積((BH)max)及び残留磁束密度(Br)が向上した焼結磁石Sが作製される。この場合、高性能な永久磁石Mを得るには、永久磁石の希土類元素の含有量を28.5wt%未満、または、希土類元素の平均濃度の減少量を0.5重量%以上となるまで加熱処理する。そして、このようにして得た焼結磁石Sに対し真空蒸気処理(第1工程)を施し、熱処理を施した後、反応膜を形成する(第2工程)。本実施形態においては、第1工程及び第2工程は同一の真空蒸気処理装置を用いて連続して行われる。以下に、上記各工程を実施する真空蒸気処理装置を図1を用いて説明する。
真空蒸気処理装置1は、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ、拡散ポンプなどの真空排気手段2を介して所定圧力(例えば1×10−5Pa)まで減圧して保持できる真空チャンバ3を有する。真空チャンバ3内には、後述する処理箱の周囲を囲う断熱材41とその内側に配置した発熱体42とから構成される加熱手段4が設けられる。断熱材41は、例えばMo製であり、また、発熱体42としては、Mo製のフィラメント(図示せず)を有する電気ヒータであり、図示省略した電源からフィラメントに通電し、抵抗加熱式で断熱材41により囲繞され処理箱が設置される空間5を加熱できる。この空間5には、例えばMo製の載置テーブル6が設けられ、少なくとも1個の処理箱7が載置できるようになっている。
処理箱7は、上面を開口した直方体形状の箱部71と、開口した箱部71の上面に着脱自在な蓋部72とから構成されている。蓋部72の外周縁部には下方に屈曲させたフランジ72aがその全周に亘って形成され、箱部71の上面に蓋部72を装着すると、フランジ72aが箱部71の外壁に嵌合して(この場合、メタルシールなどの真空シールは設けていない)、真空チャンバ3と隔絶された処理室70が画成される。そして、真空排気手段2を作動させて真空チャンバ3を所定圧力(例えば、1×10−5Pa)まで減圧すると、処理室70が真空チャンバ3より高い圧力(例えば、5×10−4Pa)まで減圧される。これにより、付加的な真空排気手段を必要とすることなく、処理室70内を適宜所定の真空圧に減圧できる。
図2に示すように、処理箱7の箱部71には、上記焼結磁石S及び金属蒸発材料vが相互に接触しないようにスペーサー8を介在させて上下に積み重ねて両者が収納される。スペーサー8は、箱部71の横断面より小さい面積となるように複数本の線材81(例えばφ0.1〜10mm)を格子状に組付けて構成したものであり、その外周縁部が略直角に上方に屈曲されている。この屈曲した箇所の高さは、真空蒸気処理すべき焼結磁石Sの高さより高く設定され、上側に設置される金属蒸発材料vとの間で空間が確保されるようになっている。そして、このスペーサー8の水平部分に複数個の焼結磁石Sが等間隔で並置される。
ここで、金属蒸発材料vとしては、主相の結晶磁気異方性を大きく向上させるDy及びTbまたはこれらに、Nd、Pr、Al、Cu及びGa等の一層保磁力を高める金属を配合した合金(DyやTbの質量比が50%以上)が用いられ、上記各金属を所定の混合割合で配合した後、例えばアーク溶解炉で溶解した後、所定の厚さの板状に形成されている。この場合、金属蒸発材料vは、スペーサー8の屈曲させた上部全周で支持されるような面積を有する。
そして、箱部71の底面に板状の金属蒸発材料vを設置した後、その上側に焼結磁石Sを載置したスペーサー8を載置し、さらに、スぺーサー8の屈曲させた上部で支持されるように他の板状の金属蒸発材料vを設置する。このようにして、処理箱7の上端部まで金属蒸発材料vと焼結磁石Sの複数個が並置されたスペーサー8とを階層状に交互に積み重ねていく。尚、最上階のスペーサー8の上方においては、蓋部72が近接して位置するため、金属蒸発材料vを省略することもできる。
これにより、1個の処理箱7内に収納される焼結磁石Sの数を増加させて(積載量が増加する)、量産性を高めることができる。また、本実施の形態のように、スペーサー8(同一平面)に並置した焼結磁石Sの上下を板状の金属蒸発材料vで挟む所謂サンドイッチ構造としたため、処理室70内で全ての焼結磁石Sの近傍に金属蒸発材料vが位置し、当該金属蒸発材料vを蒸発させたときに、この蒸発させた金属原子が各焼結磁石S表面に供給されて付着するようになる。
処理箱7やスペーサー8は、Mo製以外に、W、Nb、V、Taまたはこれらの合金(希土類添加型Mo合金、Ti添加型Mo合金などを含む)やCaO、Y 、或いは希土類酸化物から製作するか、またはこれらの材料を他の断熱材の表面に内張膜として成膜したものから構成してもよい。これにより、DyやTbと反応してその表面に反応生成物が形成されることが防止できる。
ところで、上記のように、処理箱7内においてサンドイッチ構造で金属蒸発材料vと焼結磁石Sとを上下に積み重ね、積載量を増加させると、金属蒸発材料vと焼結磁石Sとの間の間隔が狭くなる。このような状態で金属蒸発材料vを蒸発させると、蒸発した金属原子の直進性の影響を強く受ける虞がある。つまり、焼結磁石Sのうち、金属蒸発材料vと対向した面に金属原子が局所的に付着し易くなり、また、焼結磁石Sのスペーサー8との当接面において線材81の影となる部分にDyやTbが供給され難くなる。このため、上記真空蒸気処理を施すと、得られた永久磁石Mには局所的に保磁力の高い部分と低い部分とが存在し、その結果、減磁曲線の角型性が損なわれる。
そこで、真空チャンバ3に不活性ガス導入手段を設けた。不活性ガス導入手段は、断面材41で囲繞された空間5に通じるガス導入管9を有し、ガス導入管9が図示省略したマスフローコントローラを介して不活性ガスのガス源に連通している。そして、真空蒸気処理の間において、He、Ar、Ne、Kr、N2等の不活性ガスを一定量で導入するようにした。この場合、真空蒸気処理中に不活性ガスの導入量を変化させるようにしてもよい(当初に不活性ガスの導入量を多くし、その後に少なくしたり若しくは当初に不活性ガスの導入量を少なくし、その後に多くしたり、または、これらを繰り返す)。不活性ガスは、例えば、金属蒸発材料vが蒸発を開始後や設定された加熱温度に達した後に導入され、設定された真空蒸気処理時間の間またはその前後の所定時間だけ導入すればよい。また、不活性ガスを導入したとき、真空チャンバ3内の不活性ガスの分圧が調節できるように、真空排気手段2に通じる排気管に開閉度が調節自在なバルブ10を設けておくことが好ましい。
これにより、空間5に導入された不活性ガスが処理箱7内にも導入され、このとき、DyやTbの金属原子の平均自由行程が短いことから、不活性ガスにより処理箱7内で蒸発した金属原子が拡散し、直接焼結磁石S表面に付着する金属原子の量が減少すると共に、複数の方向から焼結磁石S表面に供給されるようになる。このため、当該焼結磁石Sと金属蒸発材料vとの間の間隔が狭い場合(例えば5mm以下)でも、線材81の影となる部分まで蒸発したDyやTbが回り込んで付着する。その結果、DyやTbの金属原子が結晶粒内に過剰に拡散し、最大エネルギー積及び残留磁束密度を低下させることを防止できる。さらに、局所的に保磁力の高い部分と低い部分とが存在することが抑制でき、減磁曲線の角型性が損なわれることを防止できる。
次に、上記真空蒸気処理装置1を用い、金属蒸発材料vとしてDyを用いて第1工程及び第2工程との実施による第1実施形態の永久磁石の製造方法を詳細に説明する。
第1工程として、上述したように、焼結磁石Sと板状の金属蒸発材料vとをスペーサー8を介して交互に積み重ねて箱部71に両者を先ず設置する(これにより、処理室70内で焼結磁石Sと金属蒸発材料vが離間して配置される)。そして、箱部71の開口した上面に蓋部72を装着した後、真空チャンバ3内で加熱手段4によって囲繞された空間5内でテーブル6上に処理箱7を設置する(図1参照)。そして、真空排気手段2を介して真空チャンバ3を所定圧力(例えば、1×10−4Pa)に達するまで真空排気して減圧し(このとき、処理室70は、例えば、5×10−3Paに真空排気される)、真空チャンバ3が所定圧力に達すると、加熱手段4を作動させて処理室70を加熱する。
減圧下で処理室70内の温度が所定温度に達すると、処理室70のDyが、処理室70と略同温まで加熱されて蒸発を開始し、処理室70内にDy蒸気雰囲気が形成される。その際、ガス導入手段を作動させて一定の導入量で真空チャンバ3内に不活性ガスを導入する。このとき、不活性ガスが処理箱7内にも導入され、当該不活性ガスにより処理室70内で蒸発した金属原子が拡散される。
Dyが蒸発を開始した場合、焼結磁石SとDyとを相互に接触しないように配置されているため、Dyが、表面Ndリッチ相が溶けた焼結磁石Sに直接付着することはない。そして、処理箱内で拡散されたDy蒸気雰囲気中のDy原子が、直接または衝突を繰返して複数の方向から、Dyと略同温まで加熱された焼結磁石S表面略全体に向かって供給されて付着し、この付着したDyが焼結磁石Sの結晶粒界及び/または結晶粒界相に均一に拡散される。
ここで、Dy層(薄膜)が形成されるように、Dy蒸気雰囲気中のDy原子が焼結磁石Sの表面に供給されると、焼結磁石S表面で付着して堆積したDyが再結晶したとき、永久磁石M表面を著しく劣化させ(表面粗さが悪くなって仕上げ加工が必要になる)、また、処理中に略同温まで加熱されている焼結磁石S表面に付着して堆積したDyが溶解して焼結磁石S表面に近い領域における粒界内に過剰に拡散し、磁気特性を効果的に向上または回復させることができない。
つまり、焼結磁石S表面にDyの薄膜が一度形成されると、薄膜に隣接した焼結磁石表面Sの平均組成はDyリッチ組成となり、Dyリッチ組成になると、液相温度が下がり、焼結磁石S表面が溶けるようになる(即ち、主相が溶けて液相の量が増加する)。その結果、焼結磁石S表面付近が溶けて崩れ、凹凸が増加することとなる。その上、Dyが多量の液相と共に結晶粒内に過剰に侵入し、磁気特性を示す最大エネルギー積及び残留磁束密度がさらに低下する。
第1の実施形態では、金属蒸発材料vがDyであるとき、このDyの蒸発量をコントロールするため、加熱手段4を制御して処理室70内の温度を800℃〜1050℃、好ましくは850℃〜950℃の範囲に設定することとした(例えば、処理室内温度が900℃〜1000℃のとき、Dyの飽和蒸気圧は約1×10−2〜1×10−1Paとなる)。
処理室70内の温度(ひいては、焼結磁石Sの加熱温度)が800℃より低いと、焼結磁石S表面に付着したDy原子の結晶粒界及び/または結晶粒界層への拡散速度が遅くなり、焼結磁石S表面に薄膜が形成される前に焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に拡散させて均一に行き渡らせることができない。他方、1050℃を超えた温度では、Dyの蒸気圧が高くなって蒸気雰囲気中のDy原子が焼結磁石S表面に過剰に供給される虞がある。また、Dyが結晶粒内に拡散する虞があり、Dyが結晶粒内に拡散すると、結晶粒内の磁化を大きく下げるため、最大エネルギー積及び残留磁束密度がさらに低下することになる。
それに併せて、バルブ11の開閉度を変化させて、真空チャンバ3内の導入した不活性ガスの分圧が3Pa〜50000Paとなるようにした。3Paより低い圧力では、DyやTbが局所的に焼結磁石Sに付着し、減磁曲線の角型性が悪化する。また、50000Paを超えた圧力では、Dyの蒸発が抑制されてしまい、処理時間が過剰に長くなる。
これにより、Arなどの不活性ガスの分圧を調節してDyの蒸発量をコントロールし、当該不活性ガスの導入によって、蒸発したDy原子を処理箱7内で拡散させることで、焼結磁石SへのDy原子の供給量を抑制しながらその表面全体にDy原子を付着させることと、焼結磁石Sを所定温度範囲で加熱することによって拡散速度が早くなることとが相俟って、焼結磁石S表面に付着したDy原子を、焼結磁石S表面で堆積してDy層(薄膜)を形成する前に焼結磁石Sの結晶粒界及び/または結晶粒界相に効率よく拡散させて均一に行き渡らせることができる(第1工程(真空蒸気処理):図3の上側の図参照)。
その結果、真空蒸気処理を施した磁石の表面が劣化することが防止され、また、当該磁石表面に近い領域の粒界内にDyが過剰に拡散することが抑制され、結晶粒界及び/または結晶粒界相にDyリッチ相(Dyを5〜80%の範囲で含む相)を有し、さらには結晶粒の表面付近にのみDyが拡散することで、磁化および保磁力が効果的に向上または回復し、その上、仕上げ加工が不要な生産性に優れたものとなる。
それに加えて、当該処理箱7内で蒸発した金属原子が拡散されて存在し、焼結磁石Sが、細い線材81を格子状に組付けたスペーサー8に載置され、当該焼結磁石SとDyとの間の間隔が狭い場合でも、線材81の影となる部分まで蒸発したDyが回り込んで付着する。その結果、局所的に保磁力の高い部分と低い部分とが存在することが抑制でき、焼結磁石Sに上記真空蒸気処理を施しても減磁曲線の角型性が損なわれることを防止でき、高い量産性を達成できる。
次いで、上記真空蒸気処理を所定時間(例えば、4〜48時間)だけ実施した後、加熱手段4の作動を停止させると共に、ガス導入手段による不活性ガスの導入を一旦停止する。引き続き、不活性ガスを再度導入し(例えば、100kPa)、金属蒸発材料vの蒸発を停止させる。なお、不活性ガスの導入を停止せず、その導入量のみを増加させて蒸発を停止させるようにしてもよい。そして、処理室70内の温度を例えば500℃まで一旦下げる。そして、処理室70内の温度が所定値まで下がると、不活性ガスの導入を停止して真空排気しつつ、加熱手段4を再度作動させ、処理室70内の温度を450℃〜650℃の範囲に設定し、一層保磁力を向上または回復させるために、所定時間熱処理を施す(熱処理工程)。
次に、第2工程として、不活性ガスを導入し(例えば、Arを大気圧で導入)、処理室70内を冷却していく。この場合、真空チャンバ3内に冷却ファンと気体循環路とを設けておき、冷却ファンを作動させて処理箱、ひいては処理室内の磁石を冷却できるように構成してもよい。そして、この冷却の際に、ガス導入管9を介して導入される不活性ガスに所定の反応ガスを添加して導入する。この場合、反応ガスとしては、水蒸気ガス、酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガス、亜硫酸ガス、亜酸化窒素ガス、アンモニアガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブダンガス及びホスフィンガスの中から選択されたものが用いられ、ガス種に応じて、Arなどの冷却の際に導入される不活性ガスに対し、10ppm〜10%の濃度で添加される。また、反応ガスは、上記処理室70の温度が上記熱処理温度(450℃〜650℃)から処理箱7やスペーサー8に付着したDyが反応する温度(例えば、100℃)までの間で所定時間導入され、1〜3000nmの膜厚で形成される(第2工程:図3の下側の図参照)。
これにより、上記反応ガスとの反応により真空蒸気処理が施された磁石表面が反応膜で覆われて不動態化され、耐食性や耐候性を有する永久磁石Mが得られる。また、冷却時に反応ガスを導入することで処理室70の圧力が高くなることで、熱伝導が良くなって処理室70内の冷却速度が早くでき、その上、焼結磁石の冷却工程を利用して反応膜を形成するため、処理時間を短くして生産製を高めることができる。
このように上記第1の実施形態によれば、真空蒸気処理を施すと、Ndと比較して極めて高い耐食性、耐候性を有するDyのリッチ相が表面付近の結晶粒のクラックの内側や結晶粒界相に存し、それに加えて、冷却時に反応ガスを導入して焼結磁石表面を反応膜で覆って不動態化したため、更なる別工程でNiメッキ等の保護膜を形成することはなしに、極めて強い耐食性、耐候性を有する取扱容易な永久磁石が得られる。その結果、保磁力などの磁気特性が効果的に向上または回復し、かつ、耐食性や耐候性を有する永久磁石を高い量産性をもって低コストで製造できる。
ここで、従来技術のようにスパッタ法等によりDy膜を一旦形成した後、熱処理を施してDyを結晶粒界及び/または結晶粒界相に拡散させた磁石(従来品)では、磁石表面に必ずDyが富化された層が残るが、上記製造方法により製造した発明品では、磁石表面にDyが富化された層が存在せず(Dyの濃度が均一になる)、Dyからなる薄膜が形成される前にDyが結晶粒界及び/または結晶粒界相に拡散し、しかも、Dy原子が磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に磁石表面からその中心に向かって含有濃度が薄くなる分布を持って均一に拡散する。また、従来品では、Dyを成膜した後に、拡散のための熱処理を行うことで表面劣化層が形成されることから、この表面劣化層を機械加工で除去すると、磁石表面付近の酸素含有量が増加するが、発明品では、表面劣化層が存在せず(磁石表面が研磨面ではなく)、磁石内で酸素が略均等に存在している(酸素濃度が濃くなった部分が局所的に存在しない)。その上、発明品では、焼結磁石S表面の全体が反応膜(表面が不動態化されている)で覆われている。
次に、本発明の第2の実施形態の永久磁石の製造方法を説明する。ここで、出発材料であるNd−Fe−B系の焼結磁石Sの作製方法、第1工程及び第1工程を実施する真空蒸気処理装置については、上記第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。なお、第2の実施形態においてもまた、上述の真空蒸気処理装置を用いて第1工程及び第2工程が連続して行われる。
第1の実施形態と同様、焼結磁石Sと板状の金属蒸発材料vとをスペーサー8を介して交互に積み重ねて箱部71に設置し、箱部71の開口した上面に蓋部72を装着した後、真空チャンバ3内で加熱手段4によって囲繞された空間5内でテーブル6上に処理箱7を設置する(図1参照)。そして、真空排気手段2を介して真空チャンバ3を所定圧力(例えば、1×10−4Pa)に達するまで真空排気して減圧し、真空チャンバ3が所定圧力に達すると、加熱手段4を作動させて処理室70を加熱する。
減圧下で処理室70内の温度が所定温度に達すると、処理室70のDyが、処理室70と略同温まで加熱されて蒸発を開始し、処理室70内にDy蒸気雰囲気が形成される。その際、ガス導入手段を作動させて一定の導入量で真空チャンバ3内に不活性ガスを導入する。このとき、不活性ガスが処理箱7内にも導入され、当該不活性ガスにより処理室70内で蒸発した金属原子が拡散される。
この場合、金属蒸発材料vがDyであるとき、このDyの蒸発量をコントロールするため、加熱手段4を制御して処理室70内の温度を800℃〜1050℃、好ましくは850℃〜950℃の範囲に設定することとした(例えば、処理室内温度が900℃〜1000℃のとき、Dyの飽和蒸気圧は約1×10−2〜1×10−1Paとなる)。それに併せて、バルブ11の開閉度を変化させて、真空チャンバ3内の導入した不活性ガスの分圧が3Pa〜50000Paとなるようにする。
これにより、上記第1の実施形態と同様、Arなどの不活性ガスの分圧を調節してDyの蒸発量をコントロールし、当該不活性ガスの導入によって、蒸発したDy原子を処理箱7内で拡散させることで、焼結磁石SのへのDy原子の供給量を抑制しながらその表面全体にDy原子を付着させることと、焼結磁石Sを所定温度範囲で加熱することによって拡散速度が早くなることとが相俟って、焼結磁石S表面に付着したDy原子を、焼結磁石S表面で堆積してDy層(薄膜)を形成する前に焼結磁石Sの結晶粒界及び/または結晶粒界相に効率よく拡散させて均一に行き渡らせることができる(第1工程(真空蒸気処理):図4の上側の図参照)。
次に、第2工程として、上記真空蒸気処理を所定時間(例えば、4〜48時間)だけ実施した後、第2工程として、加熱手段4を作動させたまま、ガス導入手段による不活性ガスの作動を停止し、真空チャンバ3、ひいては処理室70を真空排気する。処理室70の圧力が低くなると(5×10−3Pa)、Dyの蒸気圧が高くなって磁石表面に、蒸発したDy原子が多量に供給されるようになる。その結果、磁石表面に、0.1〜1μmの膜厚のDy層(薄膜)が形成される(第2工程:図4の下側の図参照)。
次いで、Dy層が形成されると、加熱手段4の作動を停止させると共に、真空排気する。引き続き、不活性ガスを再度導入し(例えば、100kPa)、金属蒸発材料vの蒸発を停止させる。なお、真空排気を停止せず、その導入量のみを増加させて蒸発を停止させるようにしてもよい。そして、処理室70内の温度を例えば500℃まで一旦下げる。そして、処理室70内の温度が所定値まで下がると、不活性ガスの導入を停止して真空排気しつつ、加熱手段4を再度作動させ、処理室70内の温度を450℃〜650℃の範囲に設定し、一層保磁力を向上または回復させるために、熱処理を施す(熱処理工程)。最後に、処理室70を冷却し、第1乃至第3の各工程を経て作製された永久磁石Mを処理室70から処理箱7ごと取出す。
このように第2の実施形態によれば、真空蒸気処理を施すと、Ndと比較して極めて高い耐食性、耐候性を有するDyのリッチ相が表面付近の結晶粒のクラックの内側や結晶粒界相に存し、それに加えて、処理室70内の圧力を変化させて金属蒸発材料vからなる薄膜を磁石表面に形成したため、更なる別工程でNiメッキ等の保護膜を形成することはなしに、極めて強い耐食性、耐候性を有する取扱容易な永久磁石Mが得られる。その結果、保磁力などの磁気特性が効果的に向上または回復し、かつ、耐食性や耐候性を有する永久磁石を高い量産性をもって低コストで製造できる。
尚、上記第1及び第2の実施形態では、スペーサー8として、線材を格子状に組付けて構成したものを例に説明したが、これに限定されるものではなく、蒸発した金属原子の通過を許容するものであれば、その形態を問わず、例えば、スペーサー8は所謂エクスパンドメタルで構成してもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態では、金属蒸発材料としてDyを用いるものを例として説明したが、最適な拡散速度を早くできる焼結磁石Sの加熱温度範囲で、蒸気圧が低いTbを用いた場合、処理室70を900℃〜1150℃の範囲で加熱すればよい。900℃より低い温度では、焼結磁石S表面にTb原子を供給できる蒸気圧に達しない。他方、1150℃を超えた温度では、Tbが結晶粒内に過剰に拡散してしまい、最大エネルギー積及び残留磁束密度を低下させる。
また、DyやTbを結晶粒界及び/または結晶粒界相に拡散させる前に焼結磁石S表面に吸着した汚れ、ガスや水分を除去するために、真空排気手段2を介して真空チャンバ3を所定圧力(例えば、1×10−5Pa)まで減圧し、処理室70が真空チャンバ3より略半桁高い圧力(例えば、5×10−4Pa)まで減圧した後、所定時間保持するようにしてもよい。その際、加熱手段4を作動させて処理室70内を例えば100℃に加熱し、所定時間保持するようにしてもよい。
さらに、上記第1及び第2の実施形態では、箱部71の上面に蓋部72を装着して処理箱7を構成するものについて説明したが、真空チャンバ3と隔絶されかつ真空チャンバ3を減圧するのに伴って処理室70が減圧されるものであれば、これに限定されるものではなく、例えば、箱部71に金属蒸発材料vと焼結磁石Sを収納した後、その上面開口を例えばMo製の箔で覆うようにしてもよい。他方、例えば、真空チャンバ3内で処理室70を密閉できるようにし、真空チャンバ3とは独立して所定圧力に保持できるように構成してもよい。更に、特に図示しないが、処理箱に、連通路を介して金属蒸発材料vのみを設置した蒸発室を連結し処理室とは別に蒸発室を加熱して金属蒸発材料Vを蒸発させ、焼結磁石Sに供給されるようにしてもよい。
尚、焼結磁石Sとしては、酸素含有量が少ない程、DyやTbの結晶粒界及び/または結晶粒界相への拡散速度が早くなるため、焼結磁石S自体の酸素含有量が3000ppm以下、好ましくは2000ppm以下、より好ましくは1000ppm以下であればよい。
実施例1では、図1に示す真空蒸気処理装置1を用い、次の焼結磁石Sに第1工程及び第2工程を実施して永久磁石Mを得た。焼結磁石Sとしては、市販の40H焼結磁石(組成比:28.5(Nd+Pr)−3Dy−0.05Co−0.05Cu−0.01Zr−0.05Ga−1.1B−Bal.Fe)を入手し、10×10×10mmの立方体に加工し、表面を洗浄した。
次に、図1に示す真空蒸気処理装置1を用い、上記のようにそれぞれ作製した焼結磁石Sに対し(5個をずつ)、真空蒸気処理を施した。この場合、金属蒸発材料vとして厚さ5mmのDy(純度99.5%)を用い、Dyを5gの総量でTa製の処理箱の底面に配置し、Dyの上側に焼結磁石Sを載置したTa製のスペーサーを設定した。そして、真空チャンバ3内の圧力が10−5Paに達した後、加熱手段4を作動させ、処理室70内の温度を最高1000℃まであげ、処理時間を12時間に設定して真空蒸気処理を施した。また、Dyが蒸発している間、30kPaの圧力となるようにAr、Heを流気した。
次に、上記真空蒸気処理後、加熱手段4の作動を一旦停止させると共に、ガス導入手段によりアルゴンガスの導入を一旦停止した。引き続き、アルゴンガスを大気圧まで再度導入し、処理室70内の温度を例えば500℃まで一旦下げた。そして、加熱手段4を再度作動させ、処理室70内の温度を480℃の範囲、処理時間を4時間に設定し、熱処理を施した。
次に、熱処理後、処理室内に、アルゴンガスに所定の濃度で反応ガスを添加した混合ガスを大気圧まで導入し、真空チャンバ内に設けた冷却ファンを作動させて処理室内で混合ガスを循環させながら、処理室内の温度が60℃まで下がるまで、磁石を冷却しつつその表面に反応膜を形成した。このときの反応膜の厚さは10〜750nmであった。
図5は、反応ガスの種類と濃度を変えて上記真空蒸気処理及び反応膜の形成処理を施して永久磁石を得たときの磁気特性(BHカーブトレーサーにより測定)の平均値、及び耐久試験の結果(耐湿性試験機(温度80℃、湿度90%)での発錆時間(表面に0.5mm以上の錆が5個以上発生するまでの時間)の平均値を示す表である。これによれば、真空蒸気処理前の焼結磁石は、2時間という短時間で錆が発生している。それに対して、真空蒸気処理を施せば、保磁力が向上し(24.5kOe)、また、錆が発生するまでの時間も10倍以上になっていることが判る。それに加えて、冷却時に反応ガスを導入して磁石表面に反応膜を形成すれば、錆が発生するまでの時間が100倍以上、ガス種によっては240倍長くなり、飛躍的に耐食性が向上することが判る。
実施例2では、図1に示す真空蒸気処理装置1を用い、次の焼結磁石Sに第1工程及び第2工程を実施して永久磁石Mを得た。焼結磁石Sとしては、市販の45H焼結磁石(組成比:25.5(Nd+Pr+Ho)−3.5Dy−1Co−0.15Cu−0.15Ti−0.05Sn−0.95B−Bal.Fe)を入手し、7×7×7mmの立方体に加工し、表面を洗浄した。
次に、図1に示す真空蒸気処理装置1を用い、上記のようにそれぞれ作製した焼結磁石Sに対し(10個をずつ)、真空蒸気処理を施した。この場合、金属蒸発材料vとして厚さ0.5mmのDy(純度99.5%)を用い、Dyを5gの総量でTa製の処理箱の底面に配置し、Dyの上側に焼結磁石Sを載置したTa製のスペーサーを配置した。そして、真空チャンバ3内の圧力が10−4Paに達した後、加熱手段4を作動させ、処理室70内の温度を最高1000℃まであげつつ、処理時間を7.5時間、圧力を100Paに設定して真空蒸気処理を施した。
次に、上記真空蒸気処理後、加熱手段4を作動させたまま真空チャンバ3を1Paまで減圧した後、0.5時間、Dy膜を成膜した。そして、加熱手段4の作動を停止し、処理室70内の温度を例えば400℃まで一旦下げた。そして、加熱手段4を再度作動させ、処理室70内の温度を480℃に設定し、4時間熱処理を施した。最後にHeガス中で処理室70を室温まで冷却した。
図6は、実施例2で得た永久磁石の磁気特性(BHカーブトレーサーにより測定)の平均値及び耐久試験の結果(耐湿性試験機(温度80℃、湿度90%)での発錆時間(表面に0.5mm以上の錆が5個以上発生するまでの時間))の平均値を示す表である。これによれば、真空蒸気処理前の焼結磁石は、2時間という短時間で錆が発生している。それに対して、真空蒸気処理を施せば、保磁力が向上し(24.2kOe)、また、錆が発生するまでの時間も10倍以上になっていることが判る。それに加えて、真空蒸気処理後に連続してDy膜を形成すれば、錆が発生するまでの時間が180倍長くなり、飛躍的に耐食性が向上することが判る。その際、真空蒸気処理のみを施した場合と比較して、保磁力などの磁気特定は略同等であることが判る。また、電子顕微鏡を用いてDy膜の中央平坦部の膜厚を測定すると平均0.5μmのDy膜が形成されていることが確認された。
本発明の処理を実施する真空処理装置を概略的に示す断面図。 処理箱への焼結磁石と金属蒸発材料との積載を模式的に説明する斜視図。 第1の実施形態で作製される永久磁石の断面を模式的に説明する断面図。 第2の実施形態で作製される永久磁石の断面を模式的に説明する断面図。 実施例1で作製した永久磁石の磁気特性を示す表。 実施例2で作製した永久磁石の磁気特性を示す表。
符号の説明
1 真空蒸気処理装置
2 真空排気手段
3 真空チャンバ
4 加熱手段
7 処理箱
71 箱部
72 蓋部
8 スペーサー
81 線材
9 ガス導入管(ガス導入手段)
S 焼結磁石
M 永久磁石
v 金属蒸発材料

Claims (5)

  1. 処理室内に鉄−ホウ素−希土類系の焼結磁石を配置して加熱すると共に、同一または他の処理室内に配置したDy、Tbの少なくとも一方を含む金属蒸発材料を蒸発させ、前記金属蒸発材料が蒸発している間で前記焼結磁石が配置された処理室内に不活性ガスを導入し、前記不活性ガスの分圧を制御して蒸発した金属原子の焼結磁石表面への供給量を調節して金属原子を付着させ、前記付着した金属原子からなる薄膜が形成される前に前記金属原子を焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に拡散させる第1工程と、
    前記焼結磁石が配置されている処理室内に冷却ガスを導入して前記処理室を冷却する間で前記処理室に反応ガスを導入し、焼結磁石を冷却しながら当該焼結磁石表面を反応膜で覆って不動態化する第2工程とを含み、
    前記第2工程を、処理室内で不活性ガスと反応ガスとを循環させながら行うことを特徴とする永久磁石の製造方法。
  2. 前記反応ガスとして、亜硫酸ガス、亜酸化窒素ガス、アンモニアガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブダンガス及びホスフィンガスの中から選択されたものを用いることを特徴とする請求項1記載の永久磁石の製造方法。
  3. 前記第1工程と第2工程との間で、前記第1工程での加熱温度より低い温度で前記焼結磁石に対し熱処理を施す熱処理工程を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の永久磁石の製造方法。
  4. 前記焼結磁石と金属蒸発材料とを同一の処理室内に配置する場合、焼結磁石及び金属蒸発材料を相互に接触しないように配置することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の永久磁石の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石の製造方法を用いて作製された永久磁石であって、前記金属原子が焼結磁石の結晶粒界及び/または結晶粒界相に磁石表面からその中心に向かって含有濃度が薄くなる分布を持って拡散していると共に、その表面にDy及びTbの少なくとも一方の金属原子が均一に存在し、かつ、酸素濃度が均一であり、前記焼結磁石表面の全体が反応膜で覆われていることを特徴とする永久磁石。
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