JP5274065B2 - 酸化物膜形成方法 - Google Patents

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本発明は、各種基材表面に金属酸化物膜を形成する酸化物膜形成方法に関する。
各種基材の表面に金属酸化物薄膜を形成する方法として、例えば、ゾルゲル法、真空蒸着法、CVD法、PVD法、溶射法、スパッタリング法等が知られており、これらの方法により金属酸化物膜として酸化チタン、酸化珪素、酸化インジューム、酸化錫等の酸化膜を生成できる。ここで、基材として一般的なセラミックス燒結体に着目すると、その表面には気孔や粒界亀裂等の構造欠陥が無数に存在することが分かっている。また、セラミックス燒結体表面には凹凸が多いことから表面積も大きく、微細な構造欠陥がある。
上記成膜方法のうち大気開放型CVD法を実施するためのCVD装置は、気化させた原料をキャリアガスとともに、加熱された基材表面にノズルから吹き付け、基材表面で空気中の酸素と原料ガスを反応させて基材表面に酸化物膜を堆積させる(例えば、特許文献1)。CVD装置は、キャリアガス供給源、原料気化器、ノズル、これらを接続する配管、基材を載置して加熱する基材加熱装置等で構成され、大型設備を必要とせず長尺状の基材にも連続的に金属酸化物膜を形成することができる点で注目されている。
特開2004−75430号公報
上述した従来の方法で成膜された金属酸化物薄膜は、基材表面の微細な凹凸や基板に形成された孔を単に封止する(塞ぐ)ものであり、基材表面の凹凸や基材表面に形成された孔を埋めるものではない。すなわち、単に穴の表面を塞ぐだけの金属酸化物薄膜は、穴の内部まで成膜できないため、高温や真空環境において穴内部の残留ガスが膨張して脱ガス現象が生じる等の問題がある。一方、この脱ガス現象を防ぐため真空中で成膜・封孔処理を実施しようとした場合、そのための設備が大型かつ複雑化するという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、基板表面の凹凸や亀裂等に金属酸化物薄膜を成膜するための酸化物膜形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る酸化物膜形成方法は、周期律表IIIA族から選んだ元素からなる金属酸化物原料を気化させ、その金属酸化物原料を大気開放型CVD法により、加熱した基材表面に吹き付けることで、その基材表面に前記金属酸化物を成膜するとともに、その基材表面の孔を前記金属酸化物により埋孔し、前記金属酸化物原料には少なくともトリス(ジ−ピバロイルメタナート)イットリウムおよびトリスアセチルアセトナートイットリウムが含まれ、酸化イットリウム膜により前記成膜および埋孔がなされることを特徴とする
えば、前記基材の加熱温度が200乃至550℃であることを特徴とする。さらには例えば、前記成膜および埋孔された基板の水分吸着量が前記成膜のない基板の10分の1以下であることを特徴とする
えば、前記基材表面のSEM断面像において、開口部を有する隙間のうち、その穴径(Dとする)が1μm以下の幅で、開口部からの長さ(Lとする)との比がL/D≧2の範囲にあり、前記金属酸化物が隙間断面の面積比80%以上で開口部より埋めていることを特徴とする。
さらに例えば、前記基材表面のSEM断面像において、開口部を有する隙間のうち、その穴径(Dとする)が0.5μm以下の幅で、開口部からの長さ(Lとする)との比がL/D≧2の範囲にあり、前記金属酸化物が隙間断面の面積比80%以上で開口部より埋めていることを特徴とする。
本発明によれば、大気開放型CVD法により酸化アルミニウム焼結体基板等の表面に存在する凹凸の細部まで酸化膜を蒸着(成膜)でき、これら粒界亀裂等の完全な埋孔および分子脱離抑制が可能となる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態例に係る酸化膜の成膜に使用する大気開放型化学気相析出(CVD)装置(以下、単にCVD装置ともいう。)の概略構成を模式的に示している。図1に示すように、本実施の形態例に係るCVD装置は、大気開放型CVD法により基材上に連続的に金属酸化物膜(ここでは、周期律表のIIIA族から選んだ元素、例えばスカンジウム、イットリウム、ランタノイド等の酸化物膜。本実施の形態例では、イットリウムの酸化膜であるイットリウム(Y23)膜)を形成するため、ガス供給部1、流量計2、原料気化部4、酸素ガス供給部6、ノズル7、これらを接続する配管3a〜3c、基材10、基材10の加熱装置9を備える。
本実施の形態例に係るCVD装置のガス供給部1は、例えば窒素ガスボンベ等のキャリアガス供給源であり、このキャリアガス(例えば、乾燥窒素ガス)は、その供給量が流量計2で計数されながら、ヒーターH1で加熱された配管3aを介して、原料気化部4へ供給される。原料気化部4内には金属酸化物の原料5(ここでは、Y(DPM)3:トリス(ジ−ピバロイルメタナート)イットリウムtris(dipivaloylmethanato)yttrium)が載置されており、原料気化部4全体をヒーターH2で加熱している。原料5は、原料気化部4内で、例えば60〜300℃程度に加熱気化され、気化した金属酸化物の原料は、例えば毎分0.5〜30.0リットル程度の流量のキャリアガスとともに原料ガス供給管3bへ送られる。なお、この配管3bもヒーターH3で加熱されている。
一方、酸素ガス供給部6からは、ヒーターH3で加熱された配管3cを介して酸素ガスが供給される。この配管3cと原料ガス供給管3bとがその下流側で接続されているので、原料気化部4で気化させた金属酸化物の原料とキャリヤガスとの混合ガス中に酸素ガスが供給される。そして、金属酸化物の原料と、キャリヤガスの混合ガスと、酸素ガスとが混合したガスがノズル7に供給される。ノズル−基板間の距離は、基板の大きさにもよるが例えば15〜30mmとする。また、酸素ガスと原料混合ガスの割合は、任意に選択することができるが、通常は容量比で1:5〜2:1程度とすることが好ましい。
このように、金属酸化物の原料と、キャリヤガスの混合ガスと、酸素ガスとが混合したガスがノズル7に供給されることで、ヒーター9aを配した加熱装置9で加熱された基材10の表面に、ノズル7に設けた孔8を通じて、この混合ガスが吹き付けられ、空気中の酸素と原料ガスが反応して基材10の表面に金属酸化物膜が堆積する。なお、基板の加熱温度は、例えば200〜550℃とし、ガス供給部1あるいは酸素ガス供給部6につながる配管には、必要に応じて除湿器を連結してもよい。
本実施の形態例に係る酸化膜の成膜に使用する大気開放型CVD装置において、大気開放型CVD法により表面に酸化物膜を形成する基材に制限はなく、原料ガスを吹き付ける際の加熱に耐えられる材料であれば、通常のCVD法に用いられる基材、例えば金属、金属酸化物、ガラス、陶磁器、セラミックス、プラスチック等を使用することができる。また、基材の種類は、用途等に応じて選択されるが、好ましい基材としては、プラスチック、ステンレス鋼や鉄等の導電性材料、酸化亜鉛や酸化チタン等の誘電体多結晶、あるいは単結晶材料、Si半導体材料等がある。
基材表面の凹みへの原料へのつきまわりとしては、成膜の対象となる基材表面の状態(表面凹みの孔径等)が原料分子の大きさよりも大きければ、成膜可能である。
基材表面に酸化イットリウム膜を形成する原料としては、大気開放型CVD法により原料化合物を揮発させ大気に放出する際、大気中の酸素と反応して酸化イットリウムを形成するものであれば特に限定されない。上述したトリス(ジ−ピバロイルメタナート)イットリウムのようなジ−ピバロイルメタン金属錯体の他、例えば、トリスアセチルアセトナートイットリウムのようなアセチルアセトナート金属錯体等の昇華性の金属錯体を用いることができる。また、酸化イットリウム膜中に、ユウロピウム、テルビウム、ツリウム等のランタノイド元素を少量成分として含有させることができる。このようなランタノイド元素の原料としては、例えば、トリス(ジ−ピバロイルメタナート)ユウロピウム、トリス(ジ−ピバロイルメタナート)テルビウム、トリス(ジ−ピバロイルメタナート)ツリウム等のジ−ピバロイルメタン金属錯体や、トリスアセチルアセトナートユウロピウム等のアセチルアセトナート金属錯体等が挙げられる。
なお、上記のランタノイド元素を酸化イットリウム膜中に含有させるには、原料化合物の昇華温度が異なるために、イットリウム原料用の気化器とランタノイド元素原料用の気化器をそれぞれ用意し、直列に接続して混合原料ガスを作製することが好ましい。例えば、イットリウム原料用の気化器を加熱してイットリウム原料を気化させてキャリヤガスを導入し、このイットリウムを含むガスを、ランタノイド元素原料を加熱して気化させた別の気化器に導入して混合ガスを調製する。次に、この混合ガスをノズルから加熱された基板に吹き付けて薄膜を形成することで、ランタノイド元素を含有する酸化イットリウム膜が得られる。その際、気化器の温度とキャリヤガスの流量を制御することで、ランタノイド元素の含有量を変えることができる。酸化イットリウム膜中のランタノイド元素の含有量は、0.5〜15mol%、特に1〜10mol%とすることが好ましい。
上述したキャリヤガスとしては、加熱下で使用する原料化合物と反応する媒体でなければ、特に限定されない。例えば、上述した窒素ガス以外にも、アルゴンガス等の不活性ガス、炭酸ガス、有機フッ素系ガスあるいはヘキサン、ヘプタン等の有機物等を使用できる。なお、安全性、経済性の面からは不活性ガスが好ましく、中でも窒素ガスが経済性の面より最も好ましい。また、酸素ガス供給部6から供給される酸素ガスは、酸素単体を使用しても、あるいは酸素を窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスと混合して供給してもよい。さらには、酸素ガスとともに、あるいは酸素ガスに代えてオゾンを使用することも可能である。この場合、酸素ガスと不活性ガスの混合割合は、容量比で10:90〜100:0(通常は、20:80あるいは100:0)とすることが好ましい。
次に、上述した本実施の形態例に係る大気開放型CVD法による、基板表面の凹凸や亀裂等における酸化物薄膜(Y23膜)の成膜状態を規定・評価する一方法について説明する。成膜の対象とする基材表面の孔の穴径が大きく、深さもない場合、一般的な成膜方法によっても孔による隙間を埋めることができる。例えば、成膜後の基材表面のSEM断面像において、開口部を有する隙間の穴径をD、開口部からの隙間の長さをLとした場合、L/Dが2以下であれば、その穴径が広く、深さもないとして、他の一般的な成膜方法によっても実施可能と解することができる。
そこで、本実施の形態例では、開口部を有する隙間のうち、その穴径Dが1μm以下の幅であって、開口部からの長さLとの比がL/D≧2の範囲にある隙間を、成膜された酸化物膜が面積比80%以上で開口部より埋めている場合に、基材表面の亀裂等の隙間に対して、その奥部まで酸化物が蒸着している(埋孔されている、ともいう。)と評価する。
<実施例>
図1に示す大気開放型CVD装置を使用して、酸化アルミニウム(Al23)焼結体基板へ大気開放型CVD法によりY23膜を生成し、その断面構造を詳細に解析した。本実施例では、Y23膜の出発原料としてY(DPM)3(純度99.6%)を用いた。Y23膜の合成条件は、N2キャリアガスのガス流量を3.5l/min、Y(DPM)3の気化温度を260℃、基板の加熱温度を500℃、ノズル−基板間の距離を25mm、合成時間を20分と設定した。そして、得られた最終試料(Y23膜)の断面をクロスセクションポリッシャー(CP)法を用いて研磨し、その断面構造を電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)法により評価した。
なお、Al23焼結体基板は、Al23顆粒(99.99%)を金型に入れて、1軸プレス20MPaで加圧成型した後、冷間等方圧加圧(CIP)法200MPaで成形することでAl23の成形体を得た。そして、その成形体を1350℃の電気炉にて2時間、大気雰囲気で焼結し、得られた焼結体をセラミックス基板とした。
図2は、本実施例においてAl23焼結体基板上に合成したY23膜の断面SEM像である。ここでは、Y23膜を合成した後、イオンビーム研磨で生じる研磨カスとY23膜との境界を明確にするため、その膜の表面にさらにAu膜をコートした。膜の断面を出した後、さらに断面に対して平行にイオンビーム研磨を行い、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。図2において、Y23膜の膜厚は約3μmであり、Y23膜が基材に沿って合成されており、Al23焼結体基板の表面に存在する谷(粒界亀裂)を埋めるように、その最奥部までY23膜が蒸着している。すなわち、上述したように、図2に示す亀裂は、その穴径Dが1μm以下の幅であり、亀裂の長さLとの比がL/D≧2の範囲にあるとともに、成膜されたY23膜がSEM断面の面積比80%以上で開口部より亀裂を埋めていることから、Y23膜による亀裂等の奥部までの蒸着(埋孔)されていることを確認できた。同時にY23膜が基材表面の凹凸を均一にするように埋めていることも分かった。
本実施例では、さらに、Y23膜を合成したAl23焼結体基材の真空中における脱離ガス分析を行い、Y23膜による基板表面の凹凸の封止処理の効果(分子脱離抑制効果)を検討した。具体的には、加熱したときに放出されるガスを、昇温脱離ガス分析(TPD)法を用いて評価した。このTPD測定の結果、Al23焼結基板と、Y23膜を合成したAl23焼結基板とにおいて、特にH2,H2O,CO,CO2成分が観測された。図3は、H2Oに着目したTPD測定結果であり、図中の(a)はAl23焼結基板についての測定結果、(b)はY23膜を合成したAl23焼結基板についての測定結果である。
Al23焼結基板のH2O脱離温度は、100℃付近と250℃付近に大きな脱離ピークが観測され、それぞれ表面に物理吸着した成分の脱離とAl(OH)2の分解に伴う脱離と同定した。一方、Y23膜を合成したAl2O3焼結基板のH2O脱離温度については、100℃の脱離ピーク、すなわち、表面に物理吸着した成分の脱離に由来するピークのみが観測され、250℃付近のAl(OH)2の分解に伴う脱離のピークは、その強度が極めて低い値を示した。そこで、250℃付近のH2O脱離強度を比較すると、Al23焼結基板が1.9×10-8Aを示したのに対して、Y23膜を合成したAl23焼結基板は8.1×10-10Aとなり、H2O脱離強度を低減できた。
さらに、脱離量が基板の表面状態によっても変わることから、研磨テープや砥石、あるいは砥粒を含有する研磨液等により表面を研磨(ポリッシュ)したAl23焼結基板を用いて分子脱離抑制効果を検討した。その結果、Y23膜のないAl23焼結基板は、8.0×10-9Aを示したのに対して、Y23膜を合成したAl23焼結基板は7.9×10-10Aとなり、基板をポリッシュした場合においても、H2O脱離強度を低減できた。
なお、Y23膜による基板表面の凹凸の埋孔効果を検討する場合、いわゆるフラクタル理論に基づき、その効果を数値的に特徴づけることができる。すなわち、凹凸が埋孔された後における基板の断面は、幾何学的に単純ではなく複雑であるため、その構造を、フラクタル理論に基づき数値的に特徴づけ、それを画像データとして解析することによって、埋孔の状態(粒界亀裂等の奥部までのY23膜の蒸着状態)を定性的・定量的に分析できる。その結果、従前は定性的に行われていた断面の解明を、フラクタルを用いることにより定量的に行える。通常、フラクタル次元の導出には、ボックスカウンティング法を用いるが、そのアルゴリズムを、使用する走査型電子顕微鏡(SEM)のデータ形式に合ったものに最適化し、同時に様々なパラメータを最適化することで、フラクタル次元の導出の高速化が可能となる。
以上説明したように、大気開放型CVD法を用いて酸化アルミニウム焼結体基板等の基板上に酸化イットリウム(Y23)膜を生成することで、大気開放型CVD装置という簡易な成膜設備により酸化イットリウム膜を基材に沿って合成でき、基板表面の凹凸を均一にするだけでなく、酸化アルミニウム焼結体基板等の表面に存在する粒界亀裂等の最奥部まで酸化イットリウム膜を蒸着できる。その結果、粒界亀裂等のほぼ完全な埋孔が可能となり、セラミックス基材特有の基材加工に伴う加工ひずみ(微細クラック等)や構造欠陥等の脱粒抑制、同時に基材表面の微細な凹凸に残留した洗浄残渣物等も封止できるため、パーティクル抑制効果やチャンバー内の汚染防止にも効果がある。
さらには、Y23膜による粒界亀裂等への成膜により、粒界亀裂等の構造欠陥に対する埋孔効果や分子脱離抑制効果のみならず、真空チャンバー内でのクリーニングガスのガス置換が早くなり(吸着ガス抑制)、真空環境あるいは数百度の熱に曝される環境での使用に適した酸化物被膜基板を提供できる。
本発明の実施の形態例に係る酸化膜の成膜に使用する大気開放型CVD装置の概略構成を模式的に示す図である。 実施例に係る、Al23焼結体基板上に合成したY23膜の断面SEM像を示す図である。 実施例に係る、H2Oに着目したAl23焼結基板についてのTPD測定結果と、Y23膜を合成したAl23焼結基板についてのTPD測定結果を対比して示す図である。
符号の説明
1 ガス供給部
2 流量計
3a〜3c 配管
4 原料気化部
5 原料
6 酸素ガス供給部
7 ノズル
8 孔
9 加熱装置
9a,H1〜H3 ヒーター
10 基材

Claims (5)

  1. 周期律表IIIA族から選んだ元素からなる金属酸化物原料を気化させ、その金属酸化物原料を大気開放型CVD法により、加熱した基材表面に吹き付けることで、その基材表面に前記金属酸化物を成膜するとともに、その基材表面の孔を前記金属酸化物により埋孔し、
    前記金属酸化物原料には少なくともトリス(ジ−ピバロイルメタナート)イットリウムおよびトリスアセチルアセトナートイットリウムが含まれ、酸化イットリウム膜により前記成膜および埋孔がなされることを特徴とする酸化物膜形成方法。
  2. 前記基材の加熱温度が200乃至550℃であることを特徴とする請求項に記載の酸化物膜形成方法。
  3. 前記成膜および埋孔された基板の水分吸着量が前記成膜のない基板の10分の1以下であることを特徴とする請求項に記載の酸化物膜形成方法。
  4. 前記基材表面のSEM断面像において、開口部を有する隙間のうち、その穴径(Dとする)が1μm以下の幅で、開口部からの長さ(Lとする)との比がL/D≧2の範囲にあり、前記金属酸化物が隙間断面の面積比80%以上で開口部より埋めていることを特徴とする請求項に記載の酸化物膜形成方法
  5. 前記基材表面のSEM断面像において、開口部を有する隙間のうち、その穴径(Dとする)が0.5μm以下の幅で、開口部からの長さ(Lとする)との比がL/D≧2の範囲にあり、前記金属酸化物が隙間断面の面積比80%以上で開口部より埋めていることを特徴とする請求項に記載の酸化物膜形成方法
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