JPH02138469A - ダイアモンド表面を有する真空用材料、この真空用材料の表面処理法、ダイアモンド膜表面の作製法、真空用材料を用いた真空容器とその部品,真空内駆動機構,電子放出源,真空内ヒータおよび蒸着源容器 - Google Patents

ダイアモンド表面を有する真空用材料、この真空用材料の表面処理法、ダイアモンド膜表面の作製法、真空用材料を用いた真空容器とその部品,真空内駆動機構,電子放出源,真空内ヒータおよび蒸着源容器

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JPH02138469A
JPH02138469A JP63287692A JP28769288A JPH02138469A JP H02138469 A JPH02138469 A JP H02138469A JP 63287692 A JP63287692 A JP 63287692A JP 28769288 A JP28769288 A JP 28769288A JP H02138469 A JPH02138469 A JP H02138469A
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diamond
film
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vessel
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JP63287692A
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Yuichi Ishikawa
雄一 石川
Yuko Oguchi
小口 優子
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J3/00Processes of utilising sub-atmospheric or super-atmospheric pressure to effect chemical or physical change of matter; Apparatus therefor
    • B01J3/002Component parts of these vessels not mentioned in B01J3/004, B01J3/006, B01J3/02 - B01J3/08; Measures taken in conjunction with the process to be carried out, e.g. safety measures

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  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ダイアモンド表面を有する真空用材料、この
真空用材料の表面処理法、ダイアモンド膜表面の作製法
、真空用材料を用いた真空容器とその部品、真空内駆動
機構、電子放出源、真空内ヒータおよび蒸着源容器に関
する6 〔従来の技術〕 従来の真空用材料で超高真空を達成するためには、ステ
ンレス#1lll!の真空容器を脱脂や酸洗、アルカリ
洗浄したり、あるいは電解研磨、グラスビーズブラスト
などで処理した後、高真空まで真空排気し、その後真空
容器を長時間加熱する。いわゆるベーキング処理が必要
である。このベーキング処理は、処理時間が長い、高温
加熱装置が必要であるなどの問題があり、これまで真空
容器からの放出ガス量を少なくするための発明がいくつ
か提案されている。例えば、特公昭58−32229号
公報に記載の技術は、真空中で使用する部品や真空容器
に反応蒸着によりホウ素、アルミニウム、ケイ素、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、
タンタル、クロムの窒化物を形成して材料表面の平滑度
を高め、吸着ガス量を減少させるものである。また、仏
国特許第974212号公報に記載の技術は、大気圧下
で430℃から550℃に加熱し、数分から数時間保持
してステンレス鋼表面に酸化膜を形成し、材料内部から
ガスが放出されるのを防ぐもので、酸化膜を窒化物。
炭化膜、水素化膜にしても同様の効果が得られると述べ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、前記特公昭58−32229号公報に記載の技
術では、反応蒸着を用いるため、大型の容器や複雑な形
状の部品に適用するには、特別の蒸着装置を用いなけれ
ばならないという問題がある。また、前記仏国特許第9
74212号公報に記載の技術では、ステンレス鋼内部
にガスを含んだまま酸化膜を形成してしまうので、酸化
膜の割れ目などからガスが放出されるという問題がある
一般に超高真空を達成するためには、材料表面に吸着し
ているガスを放出するためのベーキング処理が必要であ
る。このベーキング処理は、200℃前後で数時間以上
の加熱処理をし、場合によっては、何回かのベーキング
処理を繰り返す必要がある。
ベーキング処理温度を低くすることができ、しかも短時
間で済むことになれば、超高真空を必要とする装置の大
きな長所となる。
材料表面からのガス放出は、表面に吸着しているガスの
放出と、材料内部に含まめているガスが表面に拡散して
放出される現象の2種類がある゛。
前者に対しては、真空容器の表面積を減少させたり、す
なわち表面を平滑にしたり、真空容器の表面にガスが吸
着しにくい処理を施すことで、ガス放出を少なくするこ
とができる。また、後者に対しては、ガス含有率の少な
い材料にしたり、内部のガスを外に出さないような表面
処理を施す方法などで、低放出ガス化が達成できる。
本発明の第1の目的は5疎水性、耐摩耗性、高輝度性、
耐熱性、電気絶縁性、熱伝導性、および高温での化学的
な安定性に優れたダイアモンド表面を有する真空用材料
を提供することにある。
本発明の第2の目的は、前記真空用材料を確実に作製し
得る真空用材料の表面処理法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、前記真空用材料を、より一層的
確に作製し得るダイアモンド膜表面の作製法を提供する
ことにある。
本発明の第4の目的は、真空中での放出ガスが極めて少
ない真空容器を提供することにある。
本発明の第5の目的は、真空中での放出ガスが極めて少
ない真空容器の部品を提供することにある。
また、本発明の第6の目的は、真空中での放出ガスが少
なく、かつ耐摩耗性の良好な真空内駒動機構を提供する
ことにある。
さらに1本発明の第7の目的は、高輝度で、かつ長寿命
の電子放出源を提供することにある。
さらにまた1本発明の第8の目的は、耐熱性。
電気絶縁性および熱伝導性に優れた真空内ヒータを提供
することにある。
そして1本発明の第9の目的は、電気絶縁性。
熱伝導性および耐久性に優れた蒸着源容器を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記第1の目的は、基材の表面を、ダイアモンド膜とダ
イアモンドライクカーボン膜のいずれかの膜で被覆し、
この膜の表面における未結合の炭素の結合手に、水素を
吸着させたことにより、達成される。
前記第2の目的は、基材の表面を、ダイアモンド膜とダ
イアモンドライクカーボン膜のいずれかの膜で被覆した
後、この膜の表面に水素を吸着させたことにより、達成
される。
前記第3の目的は、CVD、イオンビーム蒸着。
プラズマCVD、スパッタ蒸着のいずれかにより、基材
の表面にダイアモンド膜とダイアモンドライクカーボン
膜のいずれかの膜を形成した後、水素気流中で加熱処理
したことにより、達成される。
前記第4の目的は、請求項1記載の真空用材料を用いて
構成したことにより、達成される。
前記第5の目的は、請求項1記載の真空用材料を用いて
構成したことにより、達成される。
また、前記第6の目的は、摺動面を、請求項1記載の真
空用材料を用いて形成したことにより、達成される。
さらに、前記第7の目的は、請求項1記載の真空用材料
を用いて構成したことにより、達成される。
さらにまた、前記第8の目的は、請求項1記載の真空用
材料を用いて構成したことにより、達成される。
そして、前記第9の目的は、請求項1記載の真空用材料
を用いて構成したことにより、達成される。
〔作用〕
本発明真空用材料では、ダイアモンド膜とダイアモンド
ライクカーボン膜のいずれかの膜の表面における未結合
の炭素の結合手に、水素を吸着させた構造となっている
ため、膜の表面に疎水性を有しており、大気に開放され
たときの水分子などのガス吸着が少なく、したがって真
空中でのガス放出が少ないという特性がある。また、こ
の真空用材料の膜は耐摩耗性に優れており、かつ水素を
吸着し、疎水性となった膜の表面は低摩耗性に優れてい
る。さらに、この真空用材料の膜の表面は高輝度性に富
んでいることが試験により確認さ11゜ている。さらに
また、この真空用材料は耐熱性。
電気絶縁性および熱伝導性にも優れている。そして、こ
の真空用材料の膜は酸化性のあるガス以外とは高温でも
化学的に安定性を有している。
また、本発明真空用材料の表面処理法では、基材の表面
を、ダイアモンド膜とダイアモンドライクカーボン膜の
いずれかの膜で形成した後、この膜の表面に水素を吸着
させるようにしているので、前記本発明真空用材料を確
実に作製することができる。
さらに、本発明ダイアモンド膜表面の作製法では、CV
D、イオンビーム蒸着、プラズマCVD。
スパッタ蒸着のいずれかにより基材の表面に、ダイアモ
ンド膜とダイアモンドライクカーボン膜のいずれかの膜
を形成した後、水素気流中で加熱処理するようにしてい
るので、前記本発明真空用材料を、より一層的確に作製
することができる。
また、本発明真空容器は前記本発明真空用材料を用いて
構成しており、この真空用材料は疎水性を有し、水分子
などのガス吸着が少なく、−度大気に開放した際でも、
超高真空への排気に障害となる水分子の吸着がないため
、ベーキングを用いずに容易に超高真空を得ることがで
きる。
また、本発明真空容器の部品は前記真空用材料を用いて
構成しており、真空中でのガス放出が極めて少ないので
、ベーキングを用いずに真空容器内を容易に超高真空に
することが可能となる。
さらに、本発明真空的駆動機構は摺動面を前記真空用材
料で形成しており、前記真空用材料は疎水性の外に、耐
摩耗性に優れていて、しかも水素を吸着し、疎水性とな
った膜の表面は低摩耗性に優れているので、摺動面の摩
耗を著しく低減することができる。
さらに、本発明電子放出源は前記真空用材料を用いて構
成しており、この真空用材料は高輝度性にも富んでいる
ので、高輝度、長寿命となし得る。
さらにまた、本発明真空内ヒータは前記真空用材料を用
いて構成しており、この真空用材料は疎水性の外に、耐
熱性、電気絶縁性および熱伝導性に優れているので、こ
の真空内ヒータも優れた耐熱性、電気絶縁性および熱伝
導性を有する。
そして、本発明蒸着源容器は前記真空用材料を用いて構
成しており、この真空用材料は酸化性のあるガス以外と
は高温でも科学的に安定性を有しているので、長期間に
わたって有効に使用することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図はダイアモンド表面における自由原子価の存在を
示す図、第2図は自由原子価に酸素が吸着した状態を示
す図、第3図は水素が吸着した状態を示す図である。
ダイアモンド表面では炭素−炭素原子2間の結合が切れ
て、フリーになった結合手が第1図に示すように存在し
、自由原子価1とよばれる。この表面に酸素原子3が吸
着すると、第2図のような構造になり、親水性となり、
水分子が吸着しやすくなる。
本発明の発明者らは、ダイアモンド膜またはダイアモン
ドライクカーボン膜の金属材料への被覆法を種々検討し
た結果、成膜後、水素気流中で処理することにより、こ
れら自由原子価1に水素原子4が吸着し、第3図に示す
構造が得られ、極めて疎水性が高い表面が得られること
を確認した。
本発明真空用材料は、基材の表面を、ダイアモンド膜ま
たはダイアモンドライクカーボン膜で被覆し、前記膜の
表面における未結合の炭素の結合手に、水素を吸着させ
た構造とされている。
この真空用材料では、前記膜の表面には水分子が吸着し
にくく、真空容器およびその部品に用いた場合、−度大
気に開放した際でも、超高真空への排気に障害となる水
分子の吸着がないため、ベーキングを用いずに容易に超
高真空が得られることが明らかとなった。
さらに、試験の結果、この真空用材料は疎水性の外に、
耐摩耗性、高輝度性、耐熱性、電気絶縁性、熱伝導性、
および高温での化学的な安定性に優れた特性が有ること
が確認されており、これらの特性について、詳しくは後
述する。
次に、第4図は本発明真空用材料の表面処理法を実施す
るための装置の一例を示す図である。
この第4図に示す装置は、水素ガス5と、メタンガス6
と、マスフローコントローラ7と、バリアプルリークバ
ルブ8と、真空容器9と、カソード10と、アノード1
1と、表面処理を施す基材12を加熱するヒータ13と
、DC電源14と。
ゲートバルブ15と、ターボ分子ポンプ16と。
リークバルブ17と、ロータリポンプ18と、ヒータ用
電源19と、放電防止用シールド板20と、冷却水21
を挿通させる手段とを備えて構成されている。
そして、ダイアモンド膜形成のための原料ガスである水
素ガス5とメタンガス6は、マスフローコントローラ7
により任意の組成比になるように調整され、バリアプル
リークバルブ8を通して真空容器9中に導入される。こ
の実施例のように直流プラズマCVDを用いる場合には
、メタンガス6は水素ガス5の約1〜10%である。
直流プラズマ発生のためのカソード10は、モリブデン
板で形成され、同じモリブデン板で形成された放電防止
用シールド板20でカバーされている。アノード11は
、銅製であり、接地されるとともに冷却水21により水
冷されている。
ダイアモンド膜を形成するための基材12としては、ス
テンレス鋼、モリブデン、タンタル、タングステン、銅
などの金属と、アルミナ、窒化ホウ素などのセラミック
スが用いられる。基材12は、ヒータ用電源19により
通電加熱で1200℃まで加熱し得るヒータ13により
、600〜1100℃に加熱される。
直流放電は、DC電源14により放電電圧500V〜1
kVで行なう。
真空容器9は、ゲートバルブ15を介してターボ分子ポ
ンプ16で排気され、到達圧力は10−t。
Torr台である。
ダイアモンド膜形成は、以下の手順で行なう。
まず、真空容器9を排気し、10−7Torr台に到達
したところで、基材12を加熱し、所定の温度、すなわ
ち通常は800℃に加熱する。ここで、バリアプルリー
クバルブ8を通して数トールから数百トールの原料ガス
(メタン/水素=1〜10%)を導入する。結晶性の良
いダイアモンド膜を得るにはメタン/水素=2%、圧力
200トールが最適である。成長速度は、最高20μm
 / hである。
このようにしてダイアモンド膜を形成した後、膜中に取
り込まれたメタンガスや水素ガスを除去するためにバリ
アプルリークバルブ8を閉じ、ヒータ13は加熱状態と
したまま排気する。加熱温度を900℃にして水素ガス
5を真空容器9中に導入し、基材12の表面に形成され
たダイアモンド膜表面の自由原子価1に水素を反応吸着
させる。
このようにして得られたダイアモンド表面は。
疎水性を有する。処理後大気にさらしても、水分子を吸
着せず、再び真空に戻す際に放出ガス量も少なく、容易
に放出ガス速度の低い状態が得られる。
第5図は前記処理法で得られた真空用材料の効果を昇温
脱離スペクトルで示した図である。
この第5図中、51は未処理のモリブデン。
52は酸素を吸着した親水性のダイアモンド膜を被覆し
たモリブデン、53は水素を吸着させた疎水性のダイア
モンド膜を被覆したモリブデンである。低温側での水分
子の脱離に基づく大きなピークを有する未処理のモリブ
デン51や親水性のダイアモンド膜を被覆したモリデブ
ン52に比べて、疎水性のダイアモンド膜を被覆したモ
リブデン53はこの領域にほとんどピークを有しない。
また、超高真空達成のために従来行なわれているベーキ
ングは、この領域り水分子を除去し、放出ガス速度を低
くするための行なわれている。したがって、本発明によ
る真空用材料の表面処理法で表面を処理した真空容器や
部品は、極めて放出ガス速度が低く、超高真空の達成が
容易に行なわれることが明らかである。
第6図は高温に加熱できない基材、例えばポリイミドや
ポリエステルなどのプラスチックス、アルミニウムなど
を表面処理するための][の−例を示す。
この第6図に示す表面処理装置では、真空容器9内に設
置されたグラファイトのターゲット62に石英レンズ6
3でスポット系を絞ったNd:YAGパルスレーザ光6
4を照射用窓65を通して照射し、グラファイト62を
蒸発させ、基材12に蒸着させる。ターゲット62は、
レーザパルスに対して常に新しい面が当たるように回転
シャフト67に取り付けて回転させる。また、疎水性表
面を作製するためにリークバルブ68を通して蒸着中ま
たは終了直前に水素ガス5をノズル70から基材12に
吹き付ける。
このようにして得られる膜は、はとんどダイアモンドラ
イクカーボンであるが、放出ガス速度はダイアモンド膜
とほとんど差がなく、良好な特性を示した6 本発明ダイアモンド膜表面の作製法は、CVD。
イオンビーム蒸着、プラズマCVDまたはスパッタ蒸着
により、基材12の表面にダイアモンド膜またはダイア
モンドライクカーボン膜を形成する。
ついで、この膜の表面に水素気流中で加熱処理し。
膜の表面における未結合の炭素の結合手に、水素を吸着
させる。
これにより、前記表面処理法と同様の真空用材料を、よ
り一層的確に作製することが可能となる。
なお、前記プラズマCVDとしては高周波ECRプラズ
マや、通常の熱CVD、レーザCVDも有効である。
第7図は本発明真空用材料の他の特性を示すもので、ス
テンレス鋼71と本発明によるダイアモンド膜を被覆し
たステンレス鋼72のピン−ディスク摺動摩耗試験にお
ける放出ガスの測定結果である。摺動が開始すると、ス
テンレス鋼71からの放出ガスは急上昇をするのに比〆
て、ダイアモンド膜を被覆したステンレス鋼72では放
出ガスは115以下である。また、本発明真空用材料の
ダイアモンド膜の摩耗係数は0.01  と極めて低く
、耐摩耗性も良好で、4 X 108回の摩耗試験で摩
耗量はゼロであった、 本発明真空的駆動機端は、摺動面を前記真空用材料で形
成しているので、前記真空用材料の持つ放出ガスが少な
い特性、耐摩耗性に優れている特性をそのまま活用する
ことができる。
第8図は本発明電子放出源を示す一部断面図、第9図は
その特性を従来のものと比較して示した図である。
その第8図に示す電子放出源は、先端の曲率半径50n
mのタングステンの点状電界放射源81に200nmの
本発明真空用材料の表面処理法またはダイアモンド膜表
面の作製法により、ダイアモンド膜82を被覆したもの
である。
その結果、第9図に示すように、このようにして作製し
た点状電界放射源83は従来のタングステン点状電界放
射源81に比べてしきい値電圧vthは1/8、また安
定電流I satを得るための電圧V satも半分程
度と低く、高輝度、長寿命電子源として使用できる。
第10図は本発明真空内ヒータの一実施例を示す断面図
である。
この第10図に示すものは、本発明真空用材料を、基板
の加熱用ヒータの絶縁材として使用している。すなわち
、基材としてのヒータ支持板103に本発明真空用材料
の表面処理法またはダイアモンド膜表面の作製法により
ダイアモンド膜102を被覆した後、タンタルヒータ1
01を取り付け、その上に再びダイアモンド膜102を
被覆する。
104はサポート、105はヒータリード線である。
このようにして作製した基板の加熱用ヒータは、電気絶
縁性に優れ、長時間使用しても短絡のおそれもなく、ま
た熱伝導性が良いので、少ない電力消費量で高温に加熱
することができ、ヒータがほとんど消耗しない。
第11図は本発明蒸着源容器の一実施例を示す断面図で
ある。
この第11図に示す実施例は、グラファイトるつぼ11
1の表面に本発明真空用材料の表面処理法またはダイア
モンド膜表面の作製法によりダイアモンド膜112を被
覆したもので、ヒータセル113との電気絶縁性に優れ
ているとともに良い熱伝導性を示す、また、容器内部の
蒸着材料114とも反応しないため、長時間使用するこ
とができる。
〔発明の効果〕
以上説明した本発明の請求項1記載の真空用材料によれ
ば、基材の表面を、ダイアモンド膜とダイアモンドライ
クカーボン膜のいずれかの膜で被覆し、この膜の表面に
おける未結合の炭素の結合手に、水素を吸着させた構造
となっているため、膜の表面に疎水性を有しており、大
気に開放されたときの水分子などのガス吸着が少なく、
したがって真空中でのガス放出が少ないという特性があ
る。また、この真空用材料の膜は耐摩耗性に優れており
、かつ水素を吸着し、疎水性となった膜の表面は低摩耗
性に優れている。さらに、この真空用材料の膜の表面は
高輝度性に富んでいることが試験により確認されている
。さらにまた、この真空用材料は耐熱性、電気絶縁性お
よび熱伝導性にも優れている。そして、この真空用材料
の膜は酸化性のあるガス以外とは高温でも化学的に安定
性に優れている効果がある。
本発明の請求項2記載の真空用材料の表面処理法によれ
ば、基材の表面を、ダイアモンド膜とダイアモンドライ
クカーボン膜のいずれかの膜で形成した後、この膜の表
面に水素を吸着させるようにしているので、前記本発明
真空用材料を確実に作製し得る効果がある。
本発明の請求項3記載のダイアモンド膜表面の作製法に
よれば、CVD、イオンビーム蒸着、プラズマC:VD
、スパッタ蒸着のいずれかにより基材の表面に、ダイア
モンド膜とダイアモンドライクカーボン膜のいずれかの
膜を形成した後、水素気流中で加熱処理するようにして
いるので、前記本発明真空用材料を、より一層的確に作
製し得る効果がある。
本発明の請求項4記載の真空容器、および請求項5記載
の真空容器の部品によれば、それぞれ前記真空用材料を
用いて構成しているので、疎水性を有し、水分子などの
ガス吸着が少なく、−度大気に開放した際でも、超高真
空への排気に障害となる水分子の吸着がないため、ベー
キングを用いずに容易に超高真空を得られる効果がある
また、本発明の請求項6記載の真空的駆動機構によれば
、摺動面を前記真空用材料で形成しており、前記真空用
材料は疎水性の外に、耐摩耗性に優れていて、しかも水
素を吸着し、疎水性となった膜の表面は低摩耗性に優れ
ているので、摺動面の摩耗を著しく低減し得る効果があ
る。
さらに、本発明の請求項7記載の電子放出源によれば、
前記真空用材料を用いて構成しており。
この真空用材料は高輝度性にも富んでいるので、高輝度
、長寿命となし得る効果がある。
さらにまた、本発明の請求項8記載の真空内ヒータによ
れば、前記真空用材料を用いて構成しており、この真空
用材料は疎水性の外に、耐熱性。
電気絶縁性および熱伝導性に優れているので、耐熱性、
電気絶縁性および熱伝導性に優れた効果を有する。
そして、本発明の請求項9記載の蒸着源容器によれば、
前記真空用材料を用いて構成しており、この真空用材料
は酸化性のあるガス以外とは高温でも科学的に安定性を
有しているので、長期間にわたって有効に使用し得る効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はダイアモンド表面における自由原子価の存在を
示す図、第2図は自由原子価に酸素が吸着した状態を示
す図、第3図は水素が吸着した状態を示す図である。第
4図は本発明真空用材料の表面処理法を実施するための
装置の一例を示す図である。第5図は本発明真空用材料
の特性を示すもので、放出ガス量の低下の効果を示す図
である。 第6図は高温に加熱できない基材のダイアモンド膜に表
面処理するための装置の一例を示す図である。第7図は
真空用材料の他の特性を示す図である。第8図は本発明
電子放出源の一実施例を示す一部断面図、第9図はその
効果を示す図である。 第10図は本発明真空内ヒータの一実施例を示す一部断
面図である。第11図は本発明蒸着源容器の一実施例を
示す縦断面図である3 ]、・・・自由原子価、2・・・炭素原子、3・・・酸
素原子、4・・・水素原子、5・・・水素ガス、6・・
・メタンガス、7・・・マスフローコントローラ、8・
・・バリアプルリークバルブ、9・・・真空容器%10
・・・カソード、11・・・アノード、12・・・真空
用材料の基材、13・・・ヒータ、14・・DC電源、
15・・・ゲートバルブ、16・・・ターボ分子ポンプ
、17・・・リークバルブ、18・・・ロータリーポン
プ、19・・・ヒータ用電源、20・・・放電防止用シ
ールド板、21・・・冷却水、51・・・モリブデン、
52・・・親水性ダイアモンド膜。 53・・・疎水性ダイアモンド膜、62・・・グラファ
イトターゲット、63・・・石英レンズ、64・・・N
d:Y A Gパルスレーザ、65・・・照射用窓、6
7・・・回転シャフト、68・・・リークバルブ、70
・・・ノズル、71・・・ステンレス鋼、72・・・ダ
イアモンド膜被覆ステンレス鋼、81・・・タングステ
ン点状電界放射源、82・・・ダイアモンド膜、83・
・・ダイアモンド膜点状電界放射源、101・・・タン
タルヒータ、102・・・ダイアモンド膜、103・・
・ヒータ支持板、104・・・サポート、105・・・
ヒータリード線、111・・・グラファイトるつぼ、1
12・・・ダイアモンド膜、113・・・ヒータセル、
114・・・蒸着材料。 #ll!11人 :#、揺十 ホ川勝男第 図 う]シ。、ハブ= 第 乙 犯 70・・リ 入゛Jし 第 ワ カ 71・・・スナ〉し入、匂昂 7z・・・7゛6了七−F用スナ〉↓ス旬粗第δΣ 第91 #L/i、。 辰JiT′L

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基材の表面を、ダイアモンド膜とダイアモンドライ
    クカーボン膜のいずれかの膜で被覆し、この膜の表面に
    おける未結合の炭素の結合手に、水素を吸着させたこと
    を特徴とする真空用材料、2、基材の表面を、ダイアモ
    ンド膜とダイアモンドライクカーボン膜のいずれかの膜
    で被覆した後、この膜の表面に水素を吸着させたことを
    特徴とする真空用材料の表面処理法。 3、CVD、イオンビーム蒸着、プラズマCVD、スパ
    ッタ蒸着のいずれかにより、基材の表面にダイアモンド
    膜とダイアモンドライクカーボン膜のいずれかの膜を形
    成した後、水素気流中で加熱処理したことを特徴とする
    ダイアモンド膜表面の作製法。 4、請求項1記載の真空用材料を用いて構成したことを
    特徴とする真空容器。 5、請求項1記載の真空用材料を用いて構成したことを
    特徴とする真空容器の部品。 6、摺動面を、請求項1記載の真空用材料を用いて形成
    したことを特徴とする真空内駆動機構。 7、請求項1記載の真空用材料を用いて構成したことを
    特徴とする電子放出源。 8、請求項1記載の真空用材料を用いて構成したことを
    特徴とする真空内ヒータ。 9、請求項1記載の真空用材料を用いて構成したことを
    特徴とする蒸着源容器。
JP63287692A 1988-11-16 1988-11-16 ダイアモンド表面を有する真空用材料、この真空用材料の表面処理法、ダイアモンド膜表面の作製法、真空用材料を用いた真空容器とその部品,真空内駆動機構,電子放出源,真空内ヒータおよび蒸着源容器 Pending JPH02138469A (ja)

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