JP2004207713A - 処理装置及び処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガス通路にフィルタ手段を介設してこの原料のミストやパーティクルが処理容器内へ導入されることを防止することが可能な処理装置を提供する。
【解決手段】 原料ガスをガス通路28を介して処理容器4内へ供給するようにした原料ガス供給系26と、被処理体を載置する載置台を内部に有する処理容器4と、処理容器内を真空引きする真空排気系20とを有する処理装置において、ガス通路と真空排気系との間には第1のバイパス通路36が連通され、ガス通路には第1切替バルブ34が介設されると共に、第1のバイパス通路には第2切替バルブ38が介設され、ガス通路と前記第1のバイパス通路との分岐点よりも下流側の前記ガス通路には、原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するためのフィルタ手段32を介設する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウエハ等の被処理体に対して薄膜を形成するための処理装置及び処理方法に関する。
強誘電体メモリ素子は、従来のフラッシュメモリ等に代わる次世代不揮発メモリとして注目を集め、活発に研究開発がなされている。この強誘電体メモリ素子は、2つの電極の間に強誘電体膜を介在させた強誘電体キャパシタをメモリセルに用いた半導体素子である。強誘電体は[自発分極]、つまり、一度電圧を加えると、電圧をゼロにしても電荷が残っているという特性(ヒステリシス)を持っており、強誘電体メモリ素子はこれを利用した不揮発性メモリである。
このような強誘電体メモリ素子の強誘電体膜としては、Pb(Zr ,Ti1−x )O (以下、PZTという)膜が広く用いられている。
このような強誘電体膜を形成するには、金属元素を含む複数の有機金属化合物をガス化し、これを同時に処理容器内へ供給して例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)成膜することにより金属酸化物薄膜を形成するようになっている。
上記した原料となる有機金属化合物は、常温常圧では液体や固体で存在する場合が多く、例えば原料が常温常圧で固体の場合には、この固体原料を加熱して昇華することにより原料ガスを形成し、この原料ガスを高温マスフローコントローラで流量制御し、真空引き可能になされた処理容器内へ供給して半導体ウエハ上に金属酸化物の薄膜を形成するようになっている。
また、原料が常温常圧で液体の場合も同様に、この液体原料を加熱して気化することにより原料ガスを形成し、この原料ガスを高温マスフローコントローラで流量制御し、真空引き可能になされた処理容器内へ供給して半導体ウエハ上に金属酸化物の薄膜を形成するようになっている。
また、原料が常温常圧で固体の場合のもう一つの手法では、この固体原料を適当な溶媒に溶解して液体原料とした上で、この液体原料を加圧ガスで圧送しつつこの流量を制御して気化器に供給し、この液体原料を気化器にてキャリアガスによって気化することにより原料ガスを形成し、この原料ガスを真空引き可能になされた処理容器内へ供給して半導体ウエハ上に金属酸化物の薄膜を形成するようになっている(特許文献1、特許文献2参照)。また、原料ガス中のミストやパーティクルを除去するために、ガス通路にフィルタを介設した技術も知られている(特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)。
特開平11−323560号公報(第5−6頁、図1) 特開2000−260766号公報 特開平6−310444号公報 特開2000−150497号公報 特開平10−195658号公報 特開平11−269653号公報
ところで、上記したように有機金属化合物の原料は気化もしくは昇華されてガス状態で供給されることになるが、この際、ガス通路の内壁に原料ガスの一部が付着・脱離する場合が生ずる。このような場合、流量制御された原料ガスとは別に、配管内壁に付着していた原料ガスが脱離してウエハに到達し、ウエハ表面に堆積した膜質が劣化する、という問題点があった。ここで膜質劣化の具体的な内容は、膜厚の再現性が悪化したり、組成比の再現性が悪化したりすることである。このような膜質劣化現象は、特にPTO(チタン酸鉛)核付けプロセスなど、ウエハとの界面における膜質制御が全体の膜特性に大きな影響を及ぼすようなプロセスにおいて顕著に現れる。
また、上記したように固体原料を適当な溶媒に溶解した液体原料は気化器にてキャリアガスにより気化されて供給されることになるが、この場合、この液体原料を完全に気化させてガス化できれば問題は生じないが、気化時の条件等によっては液体原料が完全に気化されず、一部がミスト状、すなわち霧状になったまま原料ガス中に混入された状態で処理容器内へ供給される場合が生ずる。このような場合、このミストは直径が僅か1〜2μm程度ではあるが、このミストがウエハ表面に付着したまま成膜処理が行われると、ウエハ表面に堆積した膜質が劣化する、という問題点があった。ここで膜質劣化の具体的な内容は、膜から得られる半導体製品の歩留りが悪化することである。
さらに、ガス通路の内壁に付着した原料ガスの一部は、変質を起こして膜となり、それが剥がれ落ちてパーティクルとなることがあり、発生したパーティクルが原料ガス中に混入し、処理容器内へ到達する場合が生ずる。このパーティクルは直径が僅か1μm以下ではあるが、このパーティクルがウエハ表面に付着したまま成膜処理が行われると、ウエハ表面に堆積した膜質が劣化する、という問題点があった。ここで膜質劣化の具体的な内容は、膜から得られる半導体製品の歩留りが悪化することである。このようなパーティクル発生現象は、特に配管(ガス通路)の距離が長い場合や構成部品の内表面積(配管やバルブなどの部品で原料ガスに接する表面積)が大きい場合に顕著に現れる。
また、特許文献3〜6のようにガス通路に単にフィルタを設けた場合には常に、このフィルタに原料ガスが流れることになり、このメンテナンス頻度が多くなる問題があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。
本発明の目的は、原料を気化もしくは昇華させて原料ガスとして供給するに際し、原料ガス中のパーティクルやミストを除去する除去手段を設けると共に、この除去手段のメンテナンス頻度をより少なくしてこの長寿命化を図ることが可能な処理装置及び処理方法を提供することにある。
本発明の目的は、安定して原料ガスを供給して膜質が劣化することも防止することができる処理装置及び処理方法を提供するすることにある。
本発明の目的は、原料を気化もしくは昇華させて原料ガスとして供給するに際し、2組のバイパス通路を設けることにより、配管(ガス通路)内壁に付着した原料ガスが脱離してウエハに到達することを防止することが可能な処理装置及び処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、原料ガスを供給する際に、ガス通路に除去手段を介設してこの原料のパーティクルやミストが処理容器内へ導入されることを防止することが可能な処理装置及び処理方法を提供することにある。また両者あわせると、更に高品質な膜の安定供給が可能になる。
請求項1に係る発明は、原料ガスをガス通路を介して処理容器内へ供給するようにした原料ガス供給系と、被処理体を載置する載置台を内部に有する処理容器と、前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、を有する処理装置において、前記ガス通路と前記真空排気系との間には前記処理容器を迂回するための第1のバイパス通路が連通され、前記原料ガスの流れを切り替えるために前記ガス通路には第1切替バルブが介設されると共に、前記第1のバイパス通路には第2切替バルブが介設され、前記ガス通路と前記第1のバイパス通路との分岐点よりも下流側の前記ガス通路には、前記原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するための除去手段を介設するように構成したことを特徴とする処理装置である。
このように、原料ガスを流すガス通路の第1のバイパス通路の分岐点よりも下流側におけるガス通路に除去手段を設けて原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するようにしたので、処理容器内にパーティクルやミストが流入することを防止することができ、従って、高品質の原料ガスを送ることができて膜質が劣化することも阻止することができる。また、第1のバイパス通路に原料ガスを流す時には除去手段に原料ガスが流れないのでそのメンテナンス頻度を少なくできる。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記除去手段は、前記第1切替バルブの下流側に設けられる。
また、例えば請求項3に規定するように、前記除去手段は、前記第1切替バルブの上流側に設けられる。
請求項4に係る発明は、原料ガスをガス通路を介して処理容器内へ供給するようにした原料ガス供給系と、被処理体を載置する載置台を内部に有する処理容器と、前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、を有する処理装置において、前記ガス通路と前記真空排気系との間には前記処理容器を迂回するための第1のバイパス通路が連通され、前記原料ガスの流れを切り替えるために前記ガス通路には第1切替バルブが介設されると共に、前記第1のバイパス通路には第2切替バルブが介設され、前記第1切替バルブの下流側のガス通路と前記第2切替バルブの下流側の第1のバイパス通路とを連絡するように第2のバイパス通路が形成され、前記第2のバイパス通路の分岐点よりも下流側のガス通路に第3切替バルブを介設し、前記第2のバイパス通路に第4切替バルブを介設するようにしたことを特徴とする処理装置である。
請求項5に係る発明は、原料ガスをガス通路を介して処理容器内へ供給するようにした原料ガス供給系と、被処理体を載置する載置台を内部に有する処理容器と、前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、を有する処理装置において、前記ガス通路と前記真空排気系との間には前記処理容器を迂回するための第1のバイパス通路が連通され、前記原料ガスの流れを切り替えるために前記ガス通路には第1切替バルブが介設されると共に、前記第1のバイパス通路には第2切替バルブが介設され、前記第1切替バルブの下流側のガス通路と前記真空排気系とを連絡するように第2のバイパス通路が形成され、前記第2のバイパス通路の分岐点よりも下流側のガス通路に第3切替バルブを介設し、前記第2のバイパス通路に第4切替バルブを介設するようにしたことを特徴とする処理装置である。
請求項4及び5による発明によれば、ガス通路に対して第1と第2の複数のバイパス通路を設けるようにしたので、ガス通路の内壁に付着した原料ガスが脱離した場合でも、この脱離したガスをウエハ(被処理体)表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、また、ガス通路の内壁に付着した原料ガスが変質を起こして膜となり、それが剥がれ落ちてパーティクルとなった場合でも、このパーティクルをウエハ表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、従って、安定して原料ガスを供給することができるので膜質が劣化することを防止することができる。
この場合、例えば請求項6によれば、前記ガス通路に対する前記第1のバイパス通路の分岐点よりも下流側の前記ガス通路には、前記原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するための除去手段を介設するように構成した。
また例えば請求項7によれば、前記除去手段は、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路に設けられる。
また例えば請求項8によれば、前記除去手段は、前記第2のバイパス通路の分岐点と前記第3切替バルブとの間のガス通路に設けられる。
また例えば請求項9によれば、前記除去手段は、前記第3切替バルブの下流側に設けられる。
また例えば請求項10によれば、前記第1のバイパス通路の分岐点は、前記気化器に近く設定され、前記第2のバイパス通路の分岐点は、前記処理容器に近く設定されている。
請求項11に係る発明は、前記処理容器内にて前記被処理体に対して所定の処理を施すに際して、まず、前記除去手段を通過させた原料ガスを前記第2のバイパス通路を介して前記真空排気系へ排気させ、その後、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路を通過させた原料ガスを前記処理容器内へ導入するように前記第1〜第4切替バルブを制御するバルブ制御部を有する。
これによれば、前記ガス通路に流し始めた原料ガスを直ちに処理容器側へ導入するのではなく、前記ガス通路をある程度の期間だけ原料ガスによりなじませた後に、このガス通路を流れた原料ガスを処理容器内へ導入するようにしているので、原料ガスの流量の制御性が向上して、膜特性を向上させることができるのみならず、処理の再現性を更に向上させることができる。ここで、馴染ませるという表現の意味としては、ガス通路内壁への原料ガスの付着・脱離・分解等の現象が略平衡状態にあるということである。
この場合、例えば請求項12に規定するように、前記処理容器内にて前記被処理体に対して所定の処理を施すに際して、まず、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路を通過させた原料ガスを前記第2のバイパス通路を介して前記真空排気系へ排気させ、その後、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路を通過させた原料ガスを前記処理容器内へ導入するように前記第1〜第4切替バルブを制御するバルブ制御部を有する。
また例えば請求項13によれば、前記ガス通路には、これに不活性ガスを導入するためのパージガス導入管が設けられる。
また例えば請求項14によれば、前記パージガス導入管の前記ガス通路への接続位置は、前記除去手段よりも上流である。
また、例えば請求項15に規定するように、前記原料ガスが流れる部分には、前記原料ガスの再液化及び/又は再固化を防止するために加熱する防止加熱手段が設けられる。
また、例えば請求項16に規定するように、前記原料は、PZT薄膜を形成するための原料である。
請求項17に係る発明は、請求項4または5に記載の処理装置を用いて行なう処理方法において、原料ガスの流量を安定化させる場合には前記第1及び第3切替バルブは共に閉状態とすると共に、前記第2切替バルブは開状態とし、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路をパージする場合には前記第2及び第3切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第4切替バルブを共に開状態とし、成膜処理を行なう場合には前記第2及び第4切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第3切替バルブを共に開状態とすることを特徴とする処理方法である。
請求項18に係る発明は、請求項4または5に記載の処理装置を用いて行う処理方法において、原料ガスの流量を安定化させる場合及び前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路をパージする場合には前記第2及び第3切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第4切替バルブを共に開状態とし、成膜処理を行う場合には前記第2及び第4切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第3切替バルブを共に開状態とすることを特徴とする処理方法である。
請求項19に係る発明は、請求項4または5に記載の処理装置を用いて行う処理方法において、液体原料を気化する気化器を有して該気化器をメンテナンスする場合には前記第1及び第3切替バルブは共に閉状態とすると共に、前記第2切替バルブは開状態とし、原料ガスの流量を安定化させる場合及び前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路をパージする場合には前記第2及び第3切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第4切替バルブを共に開状態とし、成膜処理を行う場合には前記第2及び第4切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第3切替バルブを共に開状態とすることを特徴とする処理方法である。
この場合、例えば請求項20に規定するように、前記除去手段が、フィルター手段である。
この場合、例えば請求項21に規定するように、前記トラップ手段は、ガスに対する前記パーティクル及び/又はミストの慣性力の違いを利用したトラップ手段である。
また例えば請求項22に規定するように、前記トラップ手段は、前記原料ガスのガス流を衝突させて前記パーティクル及び/又はミストと付着させる付着板を有している。
また例えば請求項23に規定するように、前記付着板に向けて前記原料ガスを流入させるガス導入口には、前記原料ガスの流速を速めるための絞り部が設けられている。
また例えば請求項24に規定するように、前記付着板には、該付着板に付着した前記パーティクル及び/又はミストの飛散を防止するための飛散防止部材が設けられている。
本発明の処理装置及び処理方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1〜3に係る発明によれば、原料ガスを流すガス通路の第1のバイパス通路の分岐点よりも下流側におけるガス通路に除去手段を設けて原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するようにしたので、処理容器内にパーティクル及び/又はミストが流入することを防止することができ、従って、高品質の原料ガスを送ることができて膜質が劣化することも阻止することができる。また、第1のバイパス通路に原料ガスを流す時には除去手段に原料ガスが流れないのでそのメンテナンス頻度を少なくできる。
請求項4〜16に係る発明によれば、ガス通路に対して第1と第2の複数のバイパス通路を設けるようにしたので、ガス通路の内壁に付着した原料ガスが脱離した場合でも、この脱離したガスをウエハ(被処理体)表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、また、ガス通路の内壁に付着した原料ガスが変質を起こして膜となり、それが剥がれ落ちてパーティクルとなった場合でも、このパーティクルをウエハ表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、従って、安定して原料ガスを供給することができるので膜質が劣化することを防止することができる。
請求項17〜20に係る発明によれば、ガス通路に流し始めた原料ガスを直ちに処理容器側へ導入するのではなく、前記ガス通路(除去手段(フィルタ手段)を設けている場合には除去手段も含む)をある程度の期間だけ原料ガスによりなじませた後に、このガス通路を流れた原料ガスを処理容器内へ導入するようにしているので、原料ガスの流量の制御性が向上して、膜特性を向上させることができるのみならず、処理の再現性を更に向上させることができる。
請求項21〜24に係る発明によれば、原料ガスを流すガス通路の第1のバイパス通路の分岐点よりも下流側におけるガス通路にトラップ手段を設けて原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するようにしたので、処理容器内にパーティクル及び/又はミストが流入することを防止することができ、従って、高品質の原料ガスを送ることができて膜質が劣化することも阻止することができる。また、第1のバイパス通路に原料ガスを流す時にはトラップ手段に原料ガスが流れないのでそのメンテナンス頻度を少なくできる。
更に、ガス通路に対して第1と第2の複数のバイパス通路を設けるようにした場合には、上記作用効果に加えてガス通路の内壁に付着した原料ガスが脱離した場合でも、この脱離したガスをウエハ(被処理体)表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、また、ガス通路の内壁に付着した原料ガスが変質を起こして膜となり、それが剥がれ落ちてパーティクルとなった場合でも、このパーティクルをウエハ表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、従って、安定して原料ガスを供給することができるので膜質が劣化することを防止することができる。
以下に、本発明に係る処理装置及び処理方法の一例を、添付図面に基づいて詳述する。
<第1実施例>
図1は本発明に係る処理装置の第1実施例を示す概略構成図である。ここでは液体原料としてPbを含む有機金属液体原料と、Zrを含む有機金属液体原料と、Tiを含む有機金属液体原料とを用いて複合金属酸化物の薄膜としてPZT薄膜を堆積する場合を例にとって説明する。
使用する原料名は、以下のとおりである。いずれも常温常圧では固体原料なので溶媒で溶かされている。
<Pbを含む有機金属液体原料>
ビスジピバロイルメタナト鉛:
[Pb(C1119
<Zrを含む有機金属液体原料(その1)>
ジルコニウムイソプロポキシトリスジピバロイルメタナト:
[Zr(O−i−C )(C1119
<Zrを含む有機金属液体原料(その2)>
ジルコニウムジイソプロポキシビスジピバロイルメタナト:
[Zr(O−i−C (C1119
<Zrを含む有機金属液体原料(その3)>
ジルコニウムテトラキスジピバロイルメタナト:
[Zr(C1119
<Tiを含む有機金属液体原料>
チタニウムジイソプロポキシビスジピバロイルメタナト:
[Ti(O−i−C (C1119
また、これらの固体原料を溶解するための溶媒としては、酢酸ブチル、オクタン、テトラヒドロフラン(THF)、ヘキサン等を用いることができる。
尚、PZTなどの固体原料を直接的に昇華させて原料ガスを得る固体昇華法も用いる場合がある。
図1に示すように、この処理装置2は、例えばアルミニウムにより筒体状に成形された処理容器4を有しており、この処理容器4内には、被処理体としての半導体ウエハWを載置する載置台6が収容されている。この載置台6には、ウエハWを加熱するために加熱手段として抵抗加熱ヒータ8が埋め込まれている。この処理容器4の天井部には処理ガスを内部へ導入するシャワーヘッド部10が設けられ、底部には処理済みガスを排気する排気口12が設けられる。この排気口12には、途中に容器内圧力を調整する圧力調整バルブ14、処理済み排ガスから副生成物等を除去するトラップ16、真空ポンプ18等を順次介設した真空排気系20が接続されており、この真空排気系20により処理容器4内は真空引きされる。また、この真空排気系20には、これを開閉する開閉バルブ22、24が、例えば圧力調整バルブ14の上流側と下流側とに介設されている。
また、上記処理容器4のシャワーヘッド部10には、この処理容器4内へ原料ガスを導入するための原料ガス供給系26が接続されている。具体的には、この原料ガス供給系26は、上記シャワーヘッド部10へ接続された配管よりなるガス通路28を有しており、このガス通路28の先端部には、ここで使用される液体原料を気化させるための気化器30が設けられており、ここで発生させた原料ガスを上記ガス通路28に沿って流すようになっている。そして、このガス通路28の途中であって、第1のバイパス通路36の分岐点P0よりも下流側には、本発明の特徴とする除去手段としてここではフィルタ手段32が介設されており、このガス通路28を流れる原料ガス中に含まれるミスト成分(霧成分)、パーティクル等を除去し得るようになっている。
このフィルタ手段32としては、例えばメタルガスフィルタ(日本ポール株式会社の製品、または日本ミリポア株式会社の製品)が挙げられる。そして、このフィルタ手段32の上流側のガス通路28には、この開閉を切り替えるための第1切替バルブ34が介設されている。
また、上記第1切替バルブ34の上流側のガス通路28と前記真空排気系20の圧力調整バルブ14の下流側との間を連通するようにして配管よりなる第1のバイパス通路36が接続されており、原料ガスを必要に応じて上記処理容器4に対して迂回させるようになっている。尚、図1において第1のバイパス通路36の接続先は圧力調整バルブ14の下流直近となっているが、開閉バルブ24とトラップ16との間や、トラップ16自体に接続しても構わない。
そして、この第1のバイパス通路36には、この開閉を切り替えるための第2切替バルブ38が介設されている。この第1切替バルブ34及び第2切替バルブ38は、例えばマイクロコンピュータ等よりなるバルブ制御部40により制御される。
また、上記気化器30、ガス通路28、このガス通路28に介設される第1切替バルブ34及びフィルタ手段32、第1のバイパス通路36、この第1のバイパス通路36に介設される第2切替バルブ38、真空排気系20のトラップ16よりも上流側の部分には、原料ガスが再液化、もしくは再固化することを防止するためにこれを加熱するための防止加熱手段42(図示例では破線で示されている)が設けられている。この防止加熱手段42は、例えばテープヒータ等よりなり、このテープヒータを巻回することにより設けられる。
一方、上記気化器30には、配管よりなる液体通路44とキャリアガス通路46が接続されている。上記液体通路44の先端は、第1液体貯留槽48内に貯留される液体原料M1中に位置される。この液体原料M1としては、例えば、前述したPbZrTi液体原料の混合液が用いられる。
上記液体通路44の途中には、これに流れる液体原料の流量を制御する液体マスフローコントローラのような液体流量制御器50と、この流量制御器50の上流側と下流側とに位置される開閉バルブ52とがそれぞれ介設されている。また、上記第1液体貯留槽48には、液体原料M1を圧送するために加圧された不活性ガス、例えば加圧されたHeを槽内空間部に導入する不活性ガスノズル54が設けられている。
また、上記キャリアガス通路46には、途中にマスフローコントローラのような流量制御器56と、開閉バルブ58がそれぞれ介設されており、加圧された不活性ガス、例えばHeガスを供給して気化器30にて液体原料を気化させ得るようになっている。尚、上記各Heガスに代えて、他の不活性ガス、例えばArガス、Neガス、N ガス等を用いてもよい。
次に、以上のように構成された第1実施例の動作について説明する。
まず、未処理の半導体ウエハWを処理容器4内の載置台6に載置して成膜処理を開始すると、まず、最初は第1のバイパス通路36の第2切替バルブ38を開状態としてこちらに原料ガスを流すようにし、ガス通路28の第1切替バルブ34は閉状態としてこちらに原料ガスが流れないようにしておく。
この状態で、加圧Heにより第1液体貯留槽48内の液体原料M1を圧送し、この液体原料M1の流量を制御しつつ気化器30へ流し込むと、この液体原料M1は気化器30内にて、キャリアガス通路46を介して導入される加圧Heガスにより蒸発気化されて原料ガスとなってガス通路28内へ流れて行く。この原料ガスは、第1切替バルブ34が閉状態となって第2切替バルブ38が開状態となっていることから、第1のバイパス通路36内を流れて行き、そして、真空引きされている真空排気系20内に流れ込んでそのまま排気される。
このように、液体原料M1が流れ始めた当初の原料ガスを排気する理由は、開始当初は液体流量制御器50や気化器30等の動作が不安定であるために液体原料M1の流量自体が不安定になってしまい、精度の高い流量制御ができないからである。
このようにして、一定の時間、例えば2〜3分程度だけ原料ガスを排気して液体流量M1の流量が安定してきたならば、次に、第2切替バルブ38を切り替えて閉状態にすることによって第1のバイパス通路36を閉鎖すると共に、第1切替バルブ34も切り替えて開状態にすることによって、原料ガスをこのガス通路28内に沿って流し、この原料ガスをフィルタ手段32に通過させた後に、処理容器4内へ供給して実際に成膜処理を開始する。そして、所定の時間、原料ガスを流し続けて成膜処理を行うことになる。
この際、気化器30にて形成した原料ガス中にミスト成分が含まれていても、このミスト成分はガス通路28に介設したフィルタ手段32により吸着除去されてしまって、ミスト成分が処理容器4内のウエハWの表面に付着することはないので、膜質が劣化することはなく、電気的特性が良好な薄膜を形成することが可能となる。尚、このフィルタ手段32では、通常のパーティクルも除去できるのは勿論である。
また、上記した一連の動作中において、防止加熱手段42には通電して、これを例えば200℃程度に加熱状態として、各部に流れる原料ガスが再液化もしくは再固化することを防止している。
このように、ガス通路28にフィルタ手段32を介設するようにしたので、原料ガス中のパーティクルやミスト成分を確実に除去することができ、その結果、膜特性が良好な金属酸化物の薄膜を得ることができる。
また、例えばある程度のウエハ枚数を処理するとフィルタ手段32に目詰まりを生ずるので、定期的に、或いは不定期的に処理装置2の動作を停止し、フィルタ手段32をメンテナンスすることによって、パーティクルやミスト等により目詰まりしたフィルタを交換する。
ここで、実際に図1に示す装置構成でガスを流してパーティクルの評価を行ったので、その評価結果について説明する。図1に示す装置構成において、PZT成膜後にパーティクル測定用のウエハW(大きさは6インチ)を処理容器4内に搬送し、キャリアガスをマスフローコントローラよりなる流量制御器56から350sccmで制御しながら、気化器30、第1切替バルブ34、ガス通路28、シャワーヘッド部10を経由して処理容器4内に5分間流した。ガス通路28のA1の位置にフィルタ手段32を設置した場合と、フィルタ手段32を設置しない場合とでパーティクル測定用ウエハW(大きさは6インチ)上に到達したパーティクル(大きさ0.16μm以上のものが対象)の個数を測定したところ以下のような結果となり、フィルタ手段32の設置の効果が確認された。
フィルタ手段32有り → 102個
フィルタ手段32無し → 15012個
尚、PZT成膜を行ったウエハそのもののパーティクル数ではなく、PZT成膜後に処理容器に搬送した別のウエハのパーティクル数を測定している理由は、PZT成膜を行ったウエハはPZT結晶が成長するため表面形状が平らではなく、凹凸のあるPZT結晶とパーティクルを区別して測定することが困難だからである。
上記実施例では、フィルタ手段32を、第1切替バルブ34の直ぐ下流側の位置であるポイントA1に設けたが、この設置位置に限定されず、このフィルタ手段32を、例えば第1切替バルブ34と第1のバイパス通路36の分岐点P0との間の位置であるポイントA2に設けるようにしてもよく、この場合にも、原料ガス中からパーティクルやミスト成分を除去できる、という前述したと同様な作用効果を発揮することができる。尚、ここでミストやパーティクルについて説明すると、ミストとは、液体原料を気化させた場合に気化器内部で完全に気化しきれなくて霧状のまま気化器から排出された液体原料及びその固化物をいい、パーティクルとは、気化(昇華)した原料やその変性物が気化器、配管、バルブ等の内部で凝集・固化したものや、気化器、配管、バルブ等の内壁に付着した原料の固化物或いはその変性物が剥がれ落ちたりしたものの総称をいう。
<第2実施例>
次に、本発明の第2実施例について説明する。
一般に、この種の成膜処理を長期間行うと、原料ガスの成分がフィルタ手段32内に付着することは避けられず、そして、前述したように、フィルタ手段32は定期的、或いは不定期的にメンテナンスを受けて交換されることになる。このフィルタ手段32のメンテナンス作業は、この装置全体の動作を停止し、且つガス通路28や第1のバイパス通路36等の温度も常温まで低下させて行い、また、フィルタ手段32の交換後にはガス通路28や第1のバイパス通路36等を所定の温度まで上昇させた後でなければ成膜処理を再開できないので、長時間の装置の停止を余儀なくされてしまう。従って、スループット及び装置稼働率の向上の観点からは、できるだけフィルタ手段の長寿命化を図ってこの交換のためのメンテナンス作業の回数をできるだけ少なくするのが好ましい。
このような状況下において、図1中のポイントA3にフィルタ手段32を設置した場合には、成膜中及び非成膜中(原料ガスの流量安定化等)にかかわらず、気化器30からの原料ガスは全てフィルタ手段32を通過することと、気化器30のメンテナンス作業(気化器のノズル洗浄、気化器の内部洗浄、気化器の不活性ガスパージ、気化器の温度変更、気化器の真空引き等)を行う場合には通常の成膜時に比べてより多くのミスト・パーティクルが発生するが、これら全てのミスト・パーティクルもフィルタ手段32に到達することとなりフィルタ手段32の目詰まりを生じ易く、フィルタ手段32を通過するガスに対する通過抵抗が比較的高くなるため、フィルタ手段32の交換作業を頻繁に行わなくてはならず、スループット及び装置稼働率の大幅な低下を余儀なくされてしまう。
また、フィルタ手段32を図1中のポイントA1に設置した場合には、原料ガスの流量安定化時等にはフィルタ手段32に原料ガスは通過せず、成膜中だけにフィルタ手段32に原料ガスが通過するようになるので、ポイントA3に設置した場合と比較して、フィルタ手段32の交換頻度を減らすことができる。
しかしながら、この場合にはフィルタ手段32内に捕集されて蓄積された液体原料のミストより発生した微量の原料ガスが成膜直前の半導体ウエハWに到達して膜が堆積してしまうため、半導体ウエハの表面に堆積される複合金属酸化物薄膜(PZT薄膜)の膜厚等の膜特性が安定化しなくなる恐れがある。
また、フィルタ手段を図1中のポイントA2に設置した場合には、ポイントA1に設置した場合と同様に原料ガスは成膜中のみにフィルタ手段32を通過することになるが、しかしながら、非成膜中にはこのフィルタ手段32は第1のバイパス通路36側を流れる原料ガスと完全には隔離されていないので、フィルタ手段32の交換頻度は上記ポイントA1に設置の場合とポイントA3に設置の場合の中間程度の頻度となる。更に、フィルタ手段32をポイントA2に設置した場合には、非成膜中にフィルタ手段32内から発生した微量な原料ガスが、このフィルタ手段32と第1切替バルブ34との間の配管内に溜るので、この溜っていた原料ガスが、成膜するために第1切替バルブ34を開いた時に下流側に流れて処理容器4内へ流入するので、この場合にも膜厚等の膜特性が低下する恐れが生ずる。
そこで、本発明の第2実施例は上記問題点を解消するものである。
図2は本発明に係る処理装置の第2実施例を示す概略構成図、図3は第2実施例における各切替バルブの開閉の動作状態を説明するための説明図である。尚、図1中において示した構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
図2に示すように、この第2実施例の場合には、フィルタ手段32を、図1中のポイントA1、すなわち第1切替バルブ34の直ぐ下流側のポイントB3に設けている。そして、このフィルタ手段32の直ぐ下流側のガス通路28と、上記第2切替バルブ38の下流側の第1バイパス通路36とを連絡するように配管よりなる第2のバイパス通路60を設けている。そして、ガス通路28からの上記第2のバイパス通路60の分岐点P1よりも下流側のガス通路28には、第3切替バルブ62が介設され、また、上記第2のバイパス通路60には第4切替バルブ64が介設されている。そして、各切替バルブ34、38、62、64の切り替え動作は、前述と同様にバルブ制御部40により制御される。ここで第1切替バルブ34から第2のバイパス通路60の分岐点P1までは1m以上離れている。また第3切替バルブ62から処理容器4までは0.5m以内で構成されている。
さて、上述のように構成された第2実施例において、各切替バルブ34、38、62、64は図3に示すように制御される。図3中において○印はバルブが開いている状態を示し、●印はバルブが閉じている状態を示し、△印はバルブが開状態でも閉状態でもどちらでもよいことを示している。
まず、成膜操作を開始すると、まず、ステップ1に示すように原料ガスの流量を安定化させるために、第1切替バルブ34と第3切替バルブ62は共に閉状態としてフィルタ手段32や大部分のガス通路28には原料ガスを流さないようにし、これに対して、第2切替バルブ38は開状態とする。尚、第4切替バルブ64は開・閉のどちらの状態でもよい。これにより、気化器30にて発生した原料ガスはこの流量が安定化するまで第1のバイパス通路36を介して流れ、真空排気系20を介して排気される。この点は、図1に示す第1実施例の場合と同様である。この場合、フィルタ手段32には原料ガスは流れず、また、このフィルタ手段32中のミストから微量な原料ガスが発生しても、第3切替バルブ62が閉じられているので原料ガスが処理容器4内へ流入することもない。この原料ガスの流量の安定化のためのステップ1の操作は、例えば2〜3分程度行う。
次に、原料ガスの流量が安定化したならば、ステップ2に示すように、フィルタ手段32中のガス成分をパージ(排除)するために、第1切替バルブ34と第4切替バルブ64を共に開状態とし、第2切替バルブ38と第3切替バルブ62を共に閉状態とする。これにより、気化器30にて発生した原料ガスは、第1切替バルブ34、フィルタ手段32、第2のバイパス通路60(第4切替バルブ64)を順次流れて真空排気系20へ排気されることになる。これにより、ステップ1の期間中などにフィルタ手段32にて発生した微量な原料ガスは処理容器4内へ供給されることなく、第2のバイパス通路60を介して真空排気系20側へ排気されることになる。また、これと同時に、フィルタ手段32内も原料ガスに十分に馴染んだ状態となり、この部分におけるガス流量も安定化することになる。ここで、馴染んだ状態というのは、フィルタ手段32への原料ガスの付着・脱離・分解等の現象が略平衡状態にあるということである。尚、この時も第3切替バルブ62は閉じられているので、フィルタ手段32にて発生した原料が処理容器4内へ流入することはない。この微量ガス排除のためのステップ2の操作は、例えば1〜2分程度行う。
次に、微量ガスの排除が完了したならば、ステップ3に示すように、第2切替バルブ38及び第4切替バルブ64を共に閉状態すると共に、第1切替バルブ34及び第3切替バルブ62を共に開状態に維持する。これにより、気化器30にて発生した原料ガスが、ガス通路28を流れ、すなわち第1切替バルブ34、フィルタ手段32、第3切替バルブ62を順次流れて、処理容器4内へ流入し、ウエハWの表面に実際に成膜が開始されることになる。
このように、この第2実施例の場合には、ステップ1のガス流量安定化の時はフィルタ手段32に原料ガスを流さずに、ステップ2のフィルタ実ガスパージの時と、ステップ3の実際に成膜する時のみにフィルタ手段32に原料ガスを流すようにしたので、フィルタ手段32の交換作業のようなメンテナンス作業の頻度を大幅に抑制することができるのみならず、非成膜時にフィルタ手段32から発生した微量の原料ガスを処理容器4内へ導入させることなく排気するようにしたので、原料ガスの流量の制御性が向上してウエハWに堆積される薄膜の膜特性も向上させることができ、しかも、処理の再現性も向上させることができる。このような手法は、特にPTO核付けプロセスなど、ウエハとの界面における膜質制御が全体の膜特性に大きな影響を及ぼすようなプロセスに対して有効である。
ここで、図2に示した第2実施例と図1に示した第1実施例を用いて実際にPZT膜を成膜したので、その時の組成比再現性の評価結果について説明する。
ここでは、第1実施例の装置構成においてPZT膜を12枚連続で成膜した場合と、第2実施例の装置構成においてPZT膜を50枚連続で成膜した場合とで、各ウエハのA/B組成比を比較した。A/B組成比とは、単位面積当たりのPZT膜中に含まれるPbのmol数を、Zrのmol数とTiのmol数とを足した値で割った数値であり、下記式のように定義される。
A/B=Pb/(Zr+Ti)
PZT膜の電気特性はこのA/B組成比に大きく左右されることが知られている。実験の結果、図4に示すようなA/B組成比を得た。図4は第1及び第2実施例のA/B組成比再現性を示す特性図であり、図4(A)はA/B組成比のデータを示し、図4(B)は図4(A)に示すデータをプロットした図である。
第1実施例ではA/B組成比を1.02に、第2実施例ではA/B組成比を1.04に合わせるように成膜レシピを組んである。実験の結果、第1実施例におけるA/B組成比の再現性は僅か12枚の成膜で±2.55%であったが、第2実施例におけるA/B組成比の再現性は50枚の成膜で±0.77%へと改善されていることが判明した。尚、再現性(±%)の値は以下の式で与えられる。
(最大値−最小値)/(2×平均値)
上記第2実施例ではポイントB3にフィルタ手段32を設けたが、この位置に限定されず、例えば第3切替バルブ62よりも下流側であるポイントB1に設けてもよく、または、分岐点P1と第3切替バルブ62との間であるポイントB2に設けてもよく、更には分岐点P0と第1切替バルブ34との間であるポイントB4に設けるようにしてもよい。尚、上記第1実施例、第2実施例では、液体原料を気化器により気化することにより原料ガスを形成しているが、前述したように固体昇華法による原料ガス供給方式においても適用することが可能である。また、ここでは第2のバイパス通路60の下流側を第1のバイパス通路36に接続したが、これを真空排気系20側へ直接的に接続するようにしてもよい。これらの点は、後述される実施例でも同様に適用される。
また、図3に示すバルブの開閉操作に替えて、原料ガスの流量を安定化させる場合及び前記第1切替バルブ34と第2のバイパス通路60の分岐点との間のガス通路をパージする場合には前記第2及び第3切替バルブ38、62を共に閉状態とすると共に、前記第1及び第4切替バルブ34、64を共に開状態とし、成膜処理を行う場合には前記第2及び第4切替バルブ38、64を共に閉状態とすると共に、前記第1及び第3切替バルブ34、62を共に開状態とするように操作してもよい。
<第3実施例>
また上記第2実施例ではフィルタ手段32を設けたが、原料ガス供給系26が固体昇華法の場合や、溶液気化法(液体原料を気化器により気化する方式)であっても原料の気化がうまく行われミストが発生しない場合においては、図5に示す第3実施例のようにフィルタ手段を設けず、上記第1及び第2のバイパス通路36、60の配管構成としてもよい。
この場合には、ガス通路に対して第1と第2の複数のバイパス通路を設けるようにしたので、ガス通路の内壁に付着した原料ガスが脱離した場合でも、この脱離したガスをウエハ表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、また、ガス通路の内壁に付着した原料ガスが変質を起こして膜となり、それが剥がれ落ちてパーティクルとなった場合でも、このパーティクルをウエハ表面に到達させること無くバイパス通路から真空排気系に排気させることができ、従って、安定して原料ガスを供給することができるので膜質が劣化することを防止することができる。
<第4実施例>
次に、本発明の第4実施例について説明する。
前述した第1及び第2実施例では、第1液体貯留槽48内に貯留してある液体原料M1として、Pbを含む有機金属液体原料と、Zrを含む有機金属液体原料と、Tiを含む有機金属液体原料との3種類を予め混合させたものを用いたが、PZT金属酸化物薄膜を成膜する際に、この前工程として、ウエハ表面にPTO金属酸化物の核付けを行う場合もある。
このPTO金属酸化物の核付け工程を行うには、Pbを含む有機金属液体原料とTiを含む有機金属液体原料が用いられる。
図6は上記したような2工程を行うための本発明に係る処理装置の第4実施例を示す概略構成図、図7は第4実施例における各切替バルブの開閉の動作状態を説明するための説明図である。尚、図1〜図3中において示した構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、この第4実施例においては、図2に示す第2実施例に対してPTO金属酸化物の核付けを行う時に用いる液体原料の供給系を付加するように構成したものである。すなわち、液体原料M2として、Pbを含む有機金属液体原料とTiを含む有機金属液体原料との混合物を用い、この混合液体よりなる液体原料M2を貯留する第2液体貯留槽70を設けている。そして、この液体貯留槽70内の液体原料M2中に、その下端を浸漬し、先端を、他方の液体原料M1を流す液体通路44の気化器30の入口側に接続して液体通路72を配設する。
そして、この液体通路72の途中には、これに流れる液体原料の流量を制御する液体マスフローコントローラのような液体流量制御器74と、この流量制御器74の上流側と下流側とに位置される開閉バルブ76とがそれぞれ介設されている。また、上記第2液体貯留槽70には、液体原料M2を圧送するために加圧された不活性ガス、例えば加圧されたHeを槽内空間部に導入する不活性ガスノズル78が設けられている。これにより、気化器30へは両液体原料M1、M2を選択的に供給できるようになっている。尚、上記各Heガスに代えて、他の不活性ガス、例えばArガス、Neガス、N ガス等を用いてもよい。
また、この第4実施例では上記フィルタ手段32の直ぐ上流側には、このガス通路28内へ不活性ガス、例えばHeガス、Arガス、Neガス、N ガス等を供給してガス通路28内の汚れを防ぐパージガス導入管80が設けられる。尚、このパージガス導入管80は、ガス通路28内の汚れを防ぐために第1実施例、第2実施例、第3実施例においても設置することが可能である。
この第4実施例の場合には、図7に示すように各切替バルブ34、38、62、64は制御され、前述したように、ステップ1〜3の最初のPTO金属酸化物の核付け工程では液体原料としてPbとTiとを含む液体原料M2が用いられ、ステップ4〜6のPZT金属酸化膜の成膜工程では液体原料としてPbとTiとZrとを含む液体原料M1を用いる。この場合、ステップ1〜3における各切替バルブ34、38、62、64のバルブ操作は、ステップ4〜6における各切替バルブ34、38、62、64のバルブ操作と全く同じである。尚、この図7に示すステップ1〜3及び4〜6のバルブ操作は、当然のこととして図3に示すステップ1〜3のバルブ操作と同じである。
また、気化器30から原料ガスを全く流さない非成膜時のパージの時には、第1切替バルブ34を閉状態とし、第2切替バルブ38を開状態として、キャリアガス通路46からHeのキャリアガスをパージガスとして流して真空引きすることにより、Heガスは気化器30からガス通路28を途中まで流れ、そして、第1のバイパス通路36を通って流れて行く。
更には、気化器30から原料ガスを全く流さない非成膜時において、上記フィルタ手段32のパージを同時に実施したい場合は、第3切替バルブ62を閉状態とし、第4切替バルブ64を開状態として、パージガス導入管80からHe等の不活性ガスをパージガスとして流して真空引きすることにより、Heガスはパージガス導入管80からフィルタ手段32およびガス通路28を流れ、そして、第2のバイパス通路60を通って流れて行く。従って、フィルタ手段32およびガス通路28の内壁に付着した原料ガスはこの時のHeガスによって随伴して排出されてしまうことになる。
このように、前処理としてPTO金属酸化物の核付けを行い、その後に、PZT金属酸化物の薄膜を堆積する場合にも、ガス流量の安定化時にフィルタ手段32内に原料ガスが流れることなく、また、フィルタ手段32内に捕獲された液体原料のミストから発生する原料ガスが不用意に処理容器4内へ導入させることを防止することができるので、フィルタ手段32の交換頻度を少なくでき、また、ウエハ表面に堆積される薄膜の膜特性も向上させることができる。尚、場合によっては意図的にバルブ操作を図8のようにしてもよい。図8(A)のようなバルブ操作は、ガス流量安定化時間が比較的短い場合に適用できる。また、図8(B)のようなバルブ操作は、ステップ1及び8で溶媒により気化器を洗浄する操作が入っており、成膜毎に気化器を溶媒で洗浄する場合に適用できる。更に、図8(C)のようなバルブ操作は、ステップ1及び10で気化器を洗浄する操作が入っており、ステップ2、9でガス配管やフィルタ手段を洗浄する操作が入っており、成膜毎に気化器及びガス配管及びフィルタ手段を溶媒で洗浄する場合に適用できる。
<第5実施例>
次に第5実施例について説明する。
以上に説明した第1〜第4実施例において用いられたフィルタ手段32は、その内部に緻密に敷き詰められたメッシュ状、或いは線状の通気性のあるフィルタ部材(図示せず)を一般的には有しているが、これらのフィルタ部材はパーティクルやミストを捕獲すると、その目詰まりが比較的生じ易く、メンテナンス頻度が増加する傾向にある。そこで、上記第1〜第4実施例における各フィルタ手段32に代えて、このフィルタ手段32と略同様な機能を有し、且つメンテナンス頻度が比較的少なくて済むトラップ手段を設けるようにしてもよい。
図9はこのような本発明の処理装置の第5実施例を示す構成図であり、ここでは代表として図1に示す第1実施例におけるフィルタ手段32に代えて、トラップ手段90を介設した場合を記載している。尚、図1中において示した構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
図10はトラップ手段の拡大構成図、図11はトラップ手段の付着板と、この支持構造を示す平面図である。図9及び図11に示すように、ここでは第1切替バルブ34の下流側のガス通路28に、ガスに対するパーティクルやミストの慣性力の違いを利用してこれらを除去する上記トラップ手段90を介設させている。このトラップ手段90は、その内径がガス通路28よりも大きくなされた筒体状のトラップ容器92を有しており、このトラップ容器92は、メンテナンスのために分解可能とするために、その長さ方向の途中で前後に2分割可能になされている。
具体的には、この分割部にはフランジ94が設けられており、このフランジ94にOリング等のシール部材96を介してボルト98により分解可能に気密に締め付け固定されている。このトラップ容器92の先端側には、原料ガスを導入するガス導入管100が設けられ、このガス導入管100の先端部に設けたフランジ102は、上流側ガス通路28の下流端にOリング等のシール部材104を介してボルト106により気密に取り付け固定されている。そして、このガス導入管100の下流端であるガス導入口100Aには、その内径が上記ガス通路28の内径よりも小さくするようにして流路面積が狭くなされた絞り部108が形成されており、トラップ容器92内へ導入される原料ガスの流速を高めるようになっている。尚、この絞り部108を設けないでガス導入口100Aの内径をガス通路28の内径と同一に設定するようにしてもよい。
またこのトラップ容器92の後端側には、ガス排出管110が設けられ、このガス排出管110の後端部に設けたフランジ112は、下流側ガス通路28の上流端にOリング等のシール部材114を介してボルト116により気密に取り付け固定されている。そして、このトラップ容器92内に、原料ガス中のミストやパーティクルを衝突させることによって付着させて除去する付着板118が設けられている。具体的には、この付着板118は、上記トラップ容器92の内壁より延びる複数本、図示例では3本の支持脚120(図11(A)参照)によりトラップ容器92内の軸心である中央部に支持されている。ここでこの付着板118は略円形に成形されており、その裏面からはネジ棒122が下流側に延びており、このネジ棒122を上記3本の支持脚120で共通に支持されるネジ穴部材124のネジ穴126に螺合させることにより、上記付着板118を支持しており、このネジ棒122を正逆回転することによって、この付着板118と上記ガス導入口100Aとの間の距離L2を調整し得るようになっている。尚、トラップ容器92は防止加熱手段42によって、前述のフィルタ手段と同様に加熱されており、トラップ容器92内の構造物、すなわち、付着板118、支持脚120、ネジ棒122、ネジ穴部材124等は、部材自身の伝熱によって同時に加熱される。
また上記円形の付着板118の周囲には、この付着板118に付着したパーティクルやミストの飛散を防止するための飛散防止部材126が設けられている。具体的には、ここではこの飛散防止部材126は、円形の筒体128として形成されており、この筒体128の基端部を上記付着板118の外周に沿って固定している。従って、この付着板118と筒体128とで、全体として容器状に成形されている。また、上記筒体128の先端部には、その周方向に沿ってテーパ面128Aが形成されており、この先端部分にミストやパーティクルが付着することを防止するようになっている。ここで上記ガス通路28の内径は例えば1/2インチ(12.7mm)、絞り部108の内径D1は例えば3/8インチ(9.5mm)、筒体128(付着板118)の外径D2は上記絞り部108の内径D1と同じ、例えば3/8インチ(9.5mm)、ガス導入口100Aと付着板118との間の距離L2は例えば30mm、トラップ容器92の内径は、例えば30〜40mm程度である。
次に、上記トラップ手段90の作用について説明する。
図10中において、線状の矢印はガスの流れを示し、梨地の矢印はパーティクル等の流れを示す。この点は後述する図示例も同様である。
まず、上流側のガス通路28内を流れてきた原料ガスは、このトラップ手段90のガス導入口100Aの絞り部108を通る時にガス速度が上がるのでその慣性力が大きくなった状態でトラップ容器92内へ導入される。そして、このガス導入口100Aに対向する位置には、付着板118が設置されているので、ガス(気体)と比較して慣性力が大きくなったミストやパーティクルは直進してこの付着板118に衝突してここに付着してガス中から除去される。この時、慣性力の小さなガス(気体)は、この付着板118や筒体128よりなる飛散防止部材126を、その外周方向へ容易に迂回して流れ、ガス排出管110より下流側のガス通路28に向けて流れて行くことになる。
このように、原料ガス中のミストやパーティクルを上記付着板118に付着させて、これらを略確実にガス中から除去することができる。この場合、この付着板118に付着物M3が付着堆積するが、この付着板118は筒体128よりなる飛散防止部材126によりその周囲が囲まれているので、この付着物M3がガス流によって下流側へ飛散されることを防止することができる。
また、ガス導入口100Aの内径D1と上記付着板118の直径D2とを略同一に設定しているので、トラップ容器92内へ導入されたミストやパーティクルは、確実に付着板118に衝突することになるので、パーティクルやミストの捕獲率を向上させることができる。また前述のように、先に説明したフィルタ手段32とは異なって、捕獲率低下の原因となる目詰まりは生じないので、そのメンテナンス頻度も大幅に減少させることができる。尚、先の第1実施例1〜4においてフィルタ手段32を設けることによって得られた作用効果は、本実施例でも得られることは勿論である。
また上記パーティクルやミストと付着板118との衝突効率を上げるには、この付着板118の直径D2を、ガス導入口100Aの内径D1以下にならない範囲で小さく設定するのが好ましい。更には、距離L2と内径D1との比で表されるパラメータNs(=L2/D1)が大きい程、パーティクル等の捕獲率は向上するが、好ましくはこのパラメータNsを2以上に設定するのがよく、本実施例においては、このパラメータNs(=30mm/9.5mm)を3.16に設定している。ただし、このパラメータNsを大きくするために、過度に内径D1を小さくしてしまうと、ガス導入口100Aから吹き出るガスの流速が速くなり過ぎてしまい、一旦捕獲したミストやパーティクルが再飛散する恐れが生じるので好ましくない。また、距離L2を長くとりすぎるとガス導入口100Aから吹き出たミストやパーティクルの直進性が失われ、付着板118からそれてガスと共に下流に流れてゆく恐れが生じるので好ましくない。
図10に示す場合には、円板状の付着板118に、筒体128よりなる飛散防止部材126を取り付けた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、図12に示すように構成してもよい。図12は付着板の変形例を示す図である。図12(A)に示す場合には、円板状の付着板118のみを設け、飛散防止部材を設けていない構造である。図12(B)に示す場合には、円板状の付着板118の表面に、例えば網部材130よりなる飛散防止部材126を設けて捕獲物が再飛散することを防止している。この場合、網部材130を図示例のように単層で設けてもよいし、多層で設けるようにしてもよい。図12(C)に示す場合には、円板状の付着板118の外周に、通気孔132を介して筒体134よりなる飛散防止部材126を設けている。この場合には、上記通気孔132を設けた分だけ、排気コンダクタンスの上昇を抑制してガス流の流れを円滑にすることができる。
上記第5実施例のトラップ手段90は、トラップ容器92内へ付着板118を配置した場合を例にとって説明したが、これに限定されず、トラップ容器92の壁面の一部を付着板118として用いるようにしてもよい。図13はこのようなトラップ手段90の変形例を示す概略構成図である。尚、図13中においては、全体構造を簡略化して記載している。
図13(A)に示す場合には、トラップ容器92を略円筒体状に成形し、ガス導入管100を、一方の端板92Aに貫通させてその奥まで挿入している。そして、この円筒体状のトラップ容器92の反対側の端板92Bを付着板118として構成している。またこのトラップ容器92の端板92Aに近い側の側壁にガス排出管110を接続して、ここより下流側に向けてガスを排出するようになっている。
この図13(A)に示す場合には、ガス導入管100よりトラップ容器92内へ導入されたガスは端板92Bへ直接的に略垂直に当たり、ここで慣性力の大きなミストやパーティクルはこの端板92Bに付着して除去される。そして、慣性力の小さなガス(気体)は、この端板92Bで跳ね返されて進行方向が反転し(180度変化し)、ガス排出管110より下流側に流れて行くことになる。この場合には、円筒状のトラップ容器92の一方の端板92Bの付着板118に付着物M3が堆積することになる。
図13(B)に示す場合には、トラップ容器92を略L字状に屈曲させ、屈曲部の壁面92Cを略45度に傾斜した平板に成形してこれを付着板118として構成している。そして、上記トラップ容器92の一方の端板92Aを貫通させて内部に挿入したガス導入管100の延長方向が上記付着板118に対して略45度に傾斜した方向となるように上記ガス導入管100を設定する。またこのトラップ容器92の端板92Aに近い側の側壁にガス排出管110を接続して、ここより下流側に向けてガスを排出するようになっている。
この図13(B)に示す場合には、ガス導入管100よりトラップ容器92内へ導入されたガスは、傾斜した壁面92Cよりなる付着板118に当たり、ここで慣性力の大きな大部分のミストやパーティクルはこの壁面92Cに付着されて付着物M3となって除去される。またこの際、この傾斜した壁面92Cに当たって斜め方向へ跳ね返った一部のミストやパーティクルは、このトラップ容器92の底板92D上に付着物M3として堆積することになる。一方、ここでも慣性力の小さなガス(気体)は、上記傾斜した壁面92Cや底板92Dにて跳ね返されて、上記ガス排出管110より下流側に流れて行くことになる。
図13(C)に示す場合には、トラップ容器92を略円筒状に成形してこれを起立させて設けており、このトラップ容器92の底板92Fを付着板118として構成している。そして、このトラップ容器92の天井板92Eに、ガス導入管100とガス排出管110とを接続している。この図13(C)に示す場合には、ガス導入管100よりトラップ容器92内へ導入されたガスは底板92Dに直接的に当たり、ここで慣性力の大きなミストやパーティクルはこの底板92Dに付着して堆積物M3として除去される。そして慣性力の小さなガス(気体)は、底板92Dで跳ね返されて進行方向が反転し(180度変化し)、ガス排出管110より下流側に流れて行くことになる。
以上説明した各実施例では、液体原料として、2種類(PbとTiとを含む原料液体)、或いは3種類(PbとTiとZrとを含む原料液体)の金属元素を含む液体原料M1、M2、M3を例にとって説明したが、各金属元素を独立的に含む液体原料を個別に用い、これらを気化器30或いはその前の配管部分(マニホールド)にて初めて混合させて気化させるようにしてもよい。
また、上記各実施例では成膜処理としてPZT金属酸化膜を成膜する処理を例にとって説明したが、液体原料を気化もしくは固体原料の昇華によって得た原料ガスを用いるような処理ならば、どのような処理にでも本発明は適用することができ、例えば、Srを含む有機金属原料と、Biを含む有機金属原料と、Taを含む有機金属原料とを用いてSBT金属酸化物の薄膜等を形成する場合や、Biを含む有機金属原料と、Laを含む有機金属原料と、Tiを含む有機金属原料とを用いてBLT金属酸化物の薄膜等を形成する場合や、Srを含む有機金属原料と、Tiを含む有機金属原料とを用いてSTO金属酸化物の薄膜等を形成する場合にも、本発明を適用することができる。
また、処理容器4内の構造も単に一例を示したに過ぎず、加熱手段として加熱ランプを用いてもよい。更には、被処理体として半導体ウエハに限定されず、ガラス基板、LCD基板等にも本発明を適用することができる。
<本発明の関連技術>
次に、本発明の関連技術について説明する。
図14は本発明の関連技術を説明するための処理装置の一例を示す概略構成図である。図14中に示す構成は、図1中からフィルタ手段32を除いて下記に示す構成上の相異を変更した以外は、全く同じである。
一般に、原料ガスが配管内を流れると、この配管の内壁にもガス成分が付着する傾向にある。従って、配管類が長いと、配管の内壁に付着した原料ガスが処理に悪影響を与える場合が生ずる。例えば切替バルブを閉じているにもかかわらず、その下流側に位置する配管類の内壁から発生する原料ガスが処理容器内に流入する傾向となって原料ガスの切れが悪くなり、原料ガスの流量の制御性が劣って処理の再現性まで低下する恐れが生ずる。また、配管の内壁に付着した原料ガスが、成膜時に再蒸発して予定の流量よりも多いガス流量が処理容器内へ導入されてしまう。
そこで、図14に示す構成においては、ガス通路28に介設した第1切替バルブ34の出口である点P3と処理容器4のシャワーヘッド部10の入口である点P4との間の配管距離L1をできるだけ小さく、例えば30cm程度に設定している。また、ガス通路28から第1のバイパス通路36が分岐する点P2を、できるだけ第1切替バルブ34に接近させて形成している。また、第1のバイパス通路36に介設する第2切替バルブ38は、できるだけ点P2に接近させて設ける。
以上のように形成することにより、成膜終了時等に第1切替バルブ34を閉じた時には、この点P3と点P4との間の配管距離L1が短いので、この部分の配管内壁に付着した原料ガスは非常に僅かであるので、原料ガスの切れがよくなり、従って、原料ガスの流量の制御性がよくなって処理の再現性を向上させることができる。
また、処理容器4内のメンテナンスのために、この処理容器4内を大気開放した場合にあっても、上記第1切替バルブ34を閉じておくことにより配管距離L1の配管の内壁面に付着する大気中の水分や酸素成分も非常に少なくなり、この点よりも処理の再現性を向上させることができる。
また、気化器30から原料ガスを全く流さない時には、第1切替バルブ34を閉状態とし、第2切替バルブ38を開状態として、キャリアガス通路46からHeのキャリアガスをパージガスとして流して真空引きすることにより、Heガスは気化器30からガス通路28を点P2まで流れ、そして、第1のバイパス通路36を通って流れて行く。
従って、気化器30の出口である点Y1から点P2に至るガス通路28の内壁に付着した原料ガスはこの時のHeガスによって随伴して排出されてしまうことになる。
従って、次に成膜処理を行う時には、点Y1から点P2に至るガス通路28の内壁には原料ガスがほとんど付着していない状態となるので、原料ガスの流量の制御性が向上し、この点より処理の再現性を向上させることができる。
本発明に係る処理装置の第1実施例を示す概略構成図である。 本発明に係る処理装置の第2実施例を示す概略構成図である。 第2実施例における各切替バルブの開閉の動作状態を説明するための説明図である。 第1及び第2実施例のA/B組成比再現性を示す特性図である。 本発明に係る処理装置の第3実施例を示す概略構成図である。 本発明に係る処理装置の第4実施例を示す概略構成図である。 第4実施例における各切替バルブの開閉の動作状態を説明するための説明図である。 バルブ操作の変形例を示す図である。 本発明の処理装置の第5実施例を示す構成図である。 トラップ手段を示す拡大構成図である。 トラップ手段の付着板と支持構造を示す平面図である。 付着板の変形例を示す図である。 トラップ手段の変形例を示す概略構成図である。 本発明の関連技術を説明するための処理装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
2 処理装置
4 処理容器
6 載置台
8 抵抗加熱ヒータ(加熱手段)
20 真空排気系
26 原料ガス供給系
28 ガス通路
30 気化器
32 フィルタ手段(除去手段)
34 第1切替バルブ
36 第1のバイパス通路
38 第2切替バルブ
40 バルブ制御部
42 防止加熱手段
60 第2のバイパス通路
62 第3切替バルブ
64 第4切替バルブ
90 トラップ手段(除去手段)
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (24)

  1. 原料ガスをガス通路を介して処理容器内へ供給するようにした原料ガス供給系と、
    被処理体を載置する載置台を内部に有する処理容器と、
    前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、
    を有する処理装置において、
    前記ガス通路と前記真空排気系との間には前記処理容器を迂回するための第1のバイパス通路が連通され、前記原料ガスの流れを切り替えるために前記ガス通路には第1切替バルブが介設されると共に、前記第1のバイパス通路には第2切替バルブが介設され、前記ガス通路と前記第1のバイパス通路との分岐点よりも下流側の前記ガス通路には、前記原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するための除去手段を介設するように構成したことを特徴とする処理装置。
  2. 前記除去手段は、前記第1切替バルブの下流側に設けられることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  3. 前記除去手段は、前記第1切替バルブの上流側に設けられることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  4. 原料ガスをガス通路を介して処理容器内へ供給するようにした原料ガス供給系と、
    被処理体を載置する載置台を内部に有する処理容器と、
    前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、
    を有する処理装置において、
    前記ガス通路と前記真空排気系との間には前記処理容器を迂回するための第1のバイパス通路が連通され、前記原料ガスの流れを切り替えるために前記ガス通路には第1切替バルブが介設されると共に、前記第1のバイパス通路には第2切替バルブが介設され、
    前記第1切替バルブの下流側のガス通路と前記第2切替バルブの下流側の第1のバイパス通路とを連絡するように第2のバイパス通路が形成され、前記第2のバイパス通路の分岐点よりも下流側のガス通路に第3切替バルブを介設し、前記第2のバイパス通路に第4切替バルブを介設するようにしたことを特徴とする処理装置。
  5. 原料ガスをガス通路を介して処理容器内へ供給するようにした原料ガス供給系と、
    被処理体を載置する載置台を内部に有する処理容器と、
    前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、
    を有する処理装置において、
    前記ガス通路と前記真空排気系との間には前記処理容器を迂回するための第1のバイパス通路が連通され、前記原料ガスの流れを切り替えるために前記ガス通路には第1切替バルブが介設されると共に、前記第1のバイパス通路には第2切替バルブが介設され、
    前記第1切替バルブの下流側のガス通路と前記真空排気系とを連絡するように第2のバイパス通路が形成され、前記第2のバイパス通路の分岐点よりも下流側のガス通路に第3切替バルブを介設し、前記第2のバイパス通路に第4切替バルブを介設するようにしたことを特徴とする処理装置。
  6. 前記ガス通路に対する前記第1のバイパス通路の分岐点よりも下流側の前記ガス通路には、前記原料ガス中に含まれるパーティクル及び/又はミストを除去するための除去手段を介設するように構成したことを特徴とする請求項4または5に記載の処理装置。
  7. 前記除去手段は、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路に設けられることを特徴とする請求項6記載の処理装置。
  8. 前記除去手段は、前記第2のバイパス通路の分岐点と前記第3切替バルブとの間のガス通路に設けられることを特徴とする請求項6記載の処理装置。
  9. 前記除去手段は、前記第3切替バルブの下流側に設けられることを特徴とする請求項6記載の処理装置。
  10. 前記第1のバイパス通路の分岐点は、前記気化器に近く設定され、前記第2のバイパス通路の分岐点は、前記処理容器に近く設定されていることを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の処理装置。
  11. 前記処理容器内にて前記被処理体に対して所定の処理を施すに際して、
    まず、前記除去手段を通過させた原料ガスを前記第2のバイパス通路を介して前記真空排気系へ排気させ、その後、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路を通過させた原料ガスを前記処理容器内へ導入するように前記第1〜第4切替バルブを制御するバルブ制御部を有することを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の処理装置。
  12. 前記処理容器内にて前記被処理体に対して所定の処理を施すに際して、
    まず、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路を通過させた原料ガスを前記第2のバイパス通路を介して前記真空排気系へ排気させ、その後、前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路を通過させた原料ガスを前記処理容器内へ導入するように前記第1〜第4切替バルブを制御するバルブ制御部を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の処理装置。
  13. 前記ガス通路には、これに不活性ガスを導入するためのパージガス導入管が設けられることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の処理装置。
  14. 前記パージガス導入管の前記ガス通路への接続位置は、前記除去手段よりも上流であることを特徴とする請求項13に記載の処理装置。
  15. 前記原料ガスが流れる部分には、前記原料ガスの再液化及び/又は再固化を防止するために加熱する防止加熱手段が設けられることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の処理装置。
  16. 前記原料は、PZT薄膜を形成するための原料であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の処理装置。
  17. 請求項4または5に記載の処理装置を用いて行なう処理方法において、原料ガスの流量を安定化させる場合には前記第1及び第3切替バルブは共に閉状態とすると共に、前記第2切替バルブは開状態とし、
    前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路をパージする場合には前記第2及び第3切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第4切替バルブを共に開状態とし、
    成膜処理を行なう場合には前記第2及び第4切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第3切替バルブを共に開状態とすることを特徴とする処理方法。
  18. 請求項4または5に記載の処理装置を用いて行う処理方法において、
    原料ガスの流量を安定化させる場合及び前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路をパージする場合には前記第2及び第3切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第4切替バルブを共に開状態とし、
    成膜処理を行う場合には前記第2及び第4切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第3切替バルブを共に開状態とすることを特徴とする処理方法。
  19. 請求項4または5に記載の処理装置を用いて行う処理方法において、
    液体原料を気化する気化器を有して該気化器をメンテナンスする場合には前記第1及び第3切替バルブは共に閉状態とすると共に、前記第2切替バルブは開状態とし、
    原料ガスの流量を安定化させる場合及び前記第1切替バルブと前記第2のバイパス通路の分岐点との間のガス通路をパージする場合には前記第2及び第3切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第4切替バルブを共に開状態とし、
    成膜処理を行う場合には前記第2及び第4切替バルブを共に閉状態とすると共に、前記第1及び第3切替バルブを共に開状態とすることを特徴とする処理方法。
  20. 前記除去手段が、フィルター手段であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の処理装置。
  21. 前記除去手段は、ガスに対する前記パーティクル及び/又はミストの慣性力の違いを利用したトラップ手段であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の処理装置。
  22. 前記トラップ手段は、前記原料ガスのガス流を衝突させて前記パーティクル及び/又はミストと付着させる付着板を有していることを特徴とする請求項21記載の処理装置。
  23. 前記付着板に向けて前記原料ガスを流入させるガス導入口には、前記原料ガスの流速を速めるための絞り部が設けられていることを特徴とする請求項22記載の処理装置。
  24. 前記付着板には、該付着板に付着した前記パーティクル及び/又はミストの飛散を防止するための飛散防止部材が設けられていることを特徴とする請求項22または23記載の処理装置。

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