JP2010018889A - 処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 真空ポンプを備えた真空排気系内で故障の原因となる不要な膜が生成されることを防止することが可能な処理装置を提供する。
【解決手段】処理装置において、被処理体を収容する処理容器22と、処理容器内へ原料ガスを供給する原料ガス供給系50と、処理容器内へ反応性ガスを供給する反応性ガス供給系52と、真空ポンプ44、46を有する真空排気系36と、処理容器を迂回させるために原料ガス供給系と真空排気系とを連通す原料ガスバイパス系62と、処理容器を迂回させるために反応性ガス供給系と真空排気系とを連通する反応性ガスバイパス系66と、原料ガスバイパス系内に介設されて原料ガスの流出を防止する原料ガス流出防止開閉弁X1と、反応性ガスバイパス系内に介設されて反応性ガスの流出を防止する反応性ガス流出防止開閉弁Y1とを備え、真空排気系内に原料ガスと反応性ガスとが同時に流れ込まないようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハ等に対して所定の処理を行うための処理装置及びその使用方法に関する。
一般に、半導体集積回路を製造するには、半導体ウエハ等の被処理体に、成膜処理、エッチング処理、熱処理、改質処理、結晶化処理等の各種の枚葉処理を繰り返し行なって、所望する集積回路を形成するようになっている。上記したような各種の処理を行なう場合には、その処理の種類に対応して必要な処理ガス、例えば成膜処理の場合には成膜ガスを、改質処理の場合にはオゾンガス等を、結晶化処理の場合にはN ガス等の不活性ガスやO ガス等をそれぞれ処理容器内へ導入する。
例えば半導体ウエハに対して1枚毎に熱処理を施す枚葉式の処理装置を例にとれば、真空引き可能になされた処理容器内に、例えば抵抗加熱ヒータ等を内蔵した載置台を設置し、この上面に半導体ウエハを載置した状態で所定の処理ガスを流し、所定のプロセス条件下にてウエハに各種の熱処理を施すようになっている(例えば特許文献1)。
この場合、配線パターンの凹部、或いは配線パターン間の凹部、更には各種ホール等の凹部を埋め込むためには、例えばW(タングステン)、WSi(タングステンシリサイド)、Ti(チタン)、TiN(チタンナイトライド)、TiSi(チタンシリサイド)、Cu(銅)、Ta (タンタルオキサイド)等の金属或いは金属化合物を堆積させて薄膜を形成することが行なわれている。上記した各種の薄膜の内、比抵抗が小さく、膜付け温度も小さくて済む等の理由からタングステン膜が多用されており、この種のタングステン膜を形成するには原料ガスとしてWF (六フッ化タングステン)を用い、これを水素、シラン、ジクロルシラン等により還元することにより、タングステン膜を堆積させている。
また電気的特性が良好な絶縁膜(誘電体膜)を形成する一例として、例えばZrCl やZrBr 等のハロゲン金属化合物とオゾンやH 等とを用いてZrO 等の高誘電体膜を堆積させている(特許文献2)。
ところで、半導体集積回路の高集積化及び高微細化に伴って、各層の薄膜化が推進されているばかりか、配線パターン等の線幅の縮小化及びコンタクトホールやビアホール等の各種のホール径の更なる縮小化が要請されている。
このような状況下で、ウエハ上の堆積膜をより薄膜化しても膜厚の面内均一性及び堆積膜の電気的特性を更に高く維持する成膜方法として、例えば先の特許文献2に開示されているように、真空引き可能になされた処理容器内に、抵抗加熱ヒータ内蔵の基板保持台を設け、この処理容器内に種類の異なる複数の処理ガス、例えばZrCl ガスとオゾンとを互いに間欠的に交互に流しつつ上記基板保持台上に保持した半導体ウエハ表面に一分子層程度の厚さのZrO 薄膜を繰り返し積層するようにした処理方法が知られている。
特開2002−256440号公報 特開2002−151489号公報
ところで、上記原料ガス、例えばZrCl と反応性ガス、例えばオゾンとを間欠的に交互に処理容器内へ導入する場合には、処理容器内へガスを実際に供給する直前にその都度、このガス流量を安定化させて膜厚等の均一性を高めるために数秒間程度だけ事前にガスを流すプリフロー操作を行うことが必要であり、このプリフロー操作時に流されたガスは処理容器内に流れることなく、これを迂回して真空排気系へ直接的に棄てられている。この点について、図9、図10を参照して簡単に説明する。
図9は従来の枚葉式の処理装置の一例を示す概略構成図、図10は処理容器内に流れるガス種を説明する図である。図9に示すように、半導体ウエハWを収容する処理容器2内は、真空ポンプ4を介設した真空排気系6により真空引き可能になされている。この処理容器2には原料ガスとして例えばZrCl を供給する原料ガス供給系8と反応性ガスとして例えばオゾン(O )を供給する反応性ガス供給系10とがそれぞれ接続されていると共に、各ガス供給系8、10と上記真空排気系6とを連絡するようにしてバイパス管12、14が設けられる。また上記真空排気系6には、排気ガス中の残留ガスを燃焼除去等する除害装置5が設けられる。
そして、上記原料ガス供給系8、反応性ガス供給系10、及び各バイパス管12、14にそれぞれ介設した各開閉バルブV1〜V4を適宜開閉操作することにより、各マスフローコントローラMFCにより流量制御されたZrCl ガスとO ガスとを、図10に示すように処理容器2内へ交互に且つ間欠的に繰り返し流すようにして薄膜を一層毎に堆積するようにしている。この場合、各ガスをパルス状にそれぞれ流す直前に数秒間程度に亘ってプリフロー操作を行うが、このプリフロー操作によって流れるガスは、各バイパス管12、14を介して処理容器2を経ることなく、直接的に真空排気系6側へ棄てられることになる。
しかしながら、この場合、処理容器2内へは両ガスが図10に示すように個別的に流れるが、真空ポンプ4を備えた真空排気系内へは両ガスが同時に流れ込む場合が繰り返し発生してしまう。この結果、この真空ポンプ4内で両ガスが反応して成膜現象が生じ、この膜が真空ポンプ4内の回転駆動系に付着して真空ポンプ4に損傷を与えてしまう、という問題が発生した。特に、真空ポンプ4内は、プロセス温度、例えば410℃程度までは上昇しないが、ガス圧縮により内部温度がある程度、例えば100〜190℃程度まで上昇する傾向にあるので、成膜反応がより促進されてしまう。
この場合、図10に示す両ガスの供給間隔(パルス間隔)P1を大きく設定すれば両ガスが混合して反応することは防止できるが、これでは処理時間が長くなり過ぎてしまってスループットを低下させるので採用することはできない。また真空ポンプ4の前段にトラップ装置を設けることも考えられるが、この場合には場所をとるのみならず、定期的にトラップ装置を交換しなければならないので、メンテナンスが繁雑であり、しかもコストがかかり、スループットも低下してしまう。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、真空ポンプを備えた真空排気系内に原料ガスと還元ガスや酸化ガス等の反応性ガスとが同時に流れ込まないようにし、もって真空ポンプ内で故障の原因となる不要な膜が生成されることを防止することができ、また複雑な装置を設けることなく排気効率を上げることが可能な処理装置及びその使用方法を提供することにある。
また本発明の他の目的は、排気ガス中から不純物ガスを除去するトラップ装置のメンテナンス頻度を抑制することが可能な処理装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、内部に処理すべき被処理体を収容することができる処理容器と、前記処理容器内へ原料ガスを選択的に供給することができる原料ガス供給系と、前記処理容器内へ反応性ガスを選択的に供給することができる反応性ガス供給系と、前記処理容器内の雰囲気を真空排気するための真空ポンプを有する真空排気系と、前記処理容器を迂回させるために前記原料ガス供給系と前記真空排気系とを連通して前記原料ガスを選択的に流すことができる原料ガスバイパス系と、前記処理容器を迂回させるために前記反応性ガス供給系と前記真空排気系とを連通して前記反応性ガスを選択的に流すことができる反応性ガスバイパス系と、前記原料ガスバイパス系内に介設されて前記原料ガスの流出を防止する原料ガス流出防止開閉弁と、前記反応性ガスバイパス系内に介設されて前記反応性ガスの流出を防止する反応性ガス流出防止開閉弁と、を備えたことを特徴とする処理装置である。
このように、真空排気系の真空ポンプ内に、原料ガスと、これと反応して堆積膜等を生成する反応性ガスとが同時に流れ込まないようにしたので、真空ポンプを備えた真空排気系内でこの故障の原因となる堆積物が生成されることを防止することが可能となる。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記真空ポンプ内に前記原料ガスと前記反応性ガスとが同時に流れ込まないように前記原料ガス供給系と前記反応性ガス供給系と前記原料ガス流出防止開閉弁と前記反応性ガス流出防止開閉弁とを制御するガス供給制御部を有する。
また例えば請求項3に規定するように、前記ガス供給制御部は、前記処理容器内へ前記原料ガスと前記反応性ガスとを交互に間欠的に流すと共に、前記原料ガスと反応性ガスの内、互いに一方のガスを前記処理容器内へ流している時に、他方のガスの流量を安定化させるために該他方のガスのバイパス系に該バイパス系に介設した流出防止開閉弁を閉じた状態でガスを導入するように制御する。
また例えば請求項4に規定するように、前記原料ガスバイパス系には所定の容量を有する原料ガスバッファタンクが設けられ、前記反応性ガスバイパス系には所定の容量を有する反応性ガスバッファタンクが設けられる。
また例えば請求項5に規定するように、前記ガス供給制御部は、前記処理容器内へ前記原料ガスの供給を停止した時には所定の時間だけ遅延した後に前記反応性ガス流出防止開閉弁を開状態に切り替えるように連動させ、前記処理容器内へ前記反応性ガスの供給を停止した時には所定の時間だけ遅延した後に前記原料ガス流出防止開閉弁を開状態に切り替えるように連動させる。
また例えば請求項6に規定するように、前記反応性ガスは還元ガスである。
また例えば請求項7に規定するように、前記反応性ガスは、酸化ガスである。
また例えば請求項8に規定するように、前記原料ガスはWF ガスであり、前記還元ガスはシラン系ガスまたは水素ガスである。
また例えば請求項9に規定するように、前記真空排気系には排気ガス中の不純物ガスを除去する除害装置が設けられる。
請求項10に係る発明は、上記装置発明を用いて行われる方法発明を規定したものであり、すなわち被処理体を収容する処理容器内へ原料ガスと反応性ガスとを交互に間欠的に供給しつつ真空ポンプが介設された真空排気系により前記処理容器内を真空引きして、前記被処理体に対して所定の処理を行う処理装置の使用方法において、前記原料ガスと反応性ガスの内、互いに一方のガスを前記処理容器内へ流す時には他方のガスの流量を安定化させるために前記処理容器を迂回して前記真空排気系に連通されるバイパス系へ流すと共に、前記真空ポンプに前記両ガスが同時に流れ込まないように前記バイパス系に介設した開閉弁を閉状態にするようにしたことを特徴とする処理装置の使用方法である。
この場合、例えば請求項11に規定するように、前記反応性ガスは、還元ガスである。
この場合、例えば請求項12に規定するように、前記反応性ガスは、酸化ガスである。
この場合、例えば請求項13に規定するように、前記原料ガスはWF ガスであり、前記還元ガスはシラン系ガスまたは水素ガスである。
請求項14に係る発明は、内部に処理すべき被処理体を収容することができる処理容器と、前記処理容器内へ原料ガスを選択的に供給することができる原料ガス供給系と、前記処理容器内へ反応性ガスを選択的に供給することができる反応性ガス供給系と、前記処理容器内の雰囲気を真空排気するための真空ポンプと排気ガス中の不純物ガスを除去するトラップ装置とが途中に介設された真空排気系と、前記処理容器を迂回させるために前記反応性ガス供給系と前記真空排気系とを連通して前記反応性ガスを選択的に流すことができる反応性ガスバイパス系と、 前記処理容器を迂回させるために前記原料ガス供給系が分岐されると共に途中に原料ガス用真空ポンプが介設されて前記原料ガスを選択的に流すことができる不要原料ガス排気系と、を備えたことを特徴とする処理装置である。
このように、処理容器内に流れたガスを排気する真空排気系とは別個に、処理容器を迂回させて原料ガスを流すための不要原料ガス排気系を設けて、例えば流量安定化を目的として原料ガスを流すときにはこの不要原料ガス排気系を介して棄てるようにしたので、上記真空排気系に介設されているトラップ装置の負担が軽減されることになり、この結果、このトラップ装置のメンテナンス頻度を抑制することが可能となる。
この場合、例えば請求項15に規定するように、前記不要原料ガス排気系には、不純物ガスを除去する原料ガス用トラップ装置が介設される。
また例えば請求項16に規定するように、前記反応性ガスバイパス系の下流側は、前記トラップ装置よりも下流側において前記真空排気系に接続されている。 また例えば請求項17に規定するように、前記不要原料ガス排気系の下流側は、前記トラップ装置よりも下流側において前記真空排気系に接続されている。
また例えば請求項18に規定するように、前記不要原料ガス排気系の下流側は、原料ガス用除害装置を介して大気側へ開放されている。
また例えば請求項19に規定するように、前記原料ガスはTiCl ガスであり、前記反応性ガスはNH ガスである。
本発明の処理装置及びその使用方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1乃至13に係る発明によれば、真空排気系の真空ポンプ内に、原料ガスと、これと反応して堆積膜等を生成する反応性ガスとが同時に流れ込まないようにしたので、真空ポンプ内でこの故障の原因となる堆積物が生成されることを防止することができる。
また上記理由により、従来の真空排気系で必要としたトラップ装置を不要にできる。更には除害装置において、各ガス種が時間をずらして別々に流れることにより、SiH 等の不純物ガスの燃焼分解効率が上がり、より効率よく除害処理を行なうことができる。従って、スループットも向上できる。
請求項14乃至19に係る発明によれば、処理容器内に流れたガスを排気する真空排気系とは別個に、処理容器を迂回させて原料ガスを流すための不要原料ガス排気系を設けて、例えば流量安定化を目的として原料ガスを流すときにはこの不要原料ガス排気系を介して棄てるようにしたので、上記真空排気系に介設されているトラップ装置の負担が軽減されることになり、この結果、このトラップ装置のメンテナンス頻度を抑制することができる。
以下に、本発明に係る処理装置及びその使用方法の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
<第1の発明>
まず第1の発明について説明する。この第1の発明では原料ガスとしてWF ガスを用い、反応性ガスとして還元ガスであるSiH ガスを用いて両ガスを互いに供給時期をずらして間欠供給してタングステン膜(種付け膜)を形成する場合を例にとって説明する。
図1は本発明に係る処理装置の全体を示す概略構成図、図2は処理容器内に実際に流れ込む各ガスの供給状態を示すタイミングチャート、図3は各開閉弁の開閉動作と各部における各ガスの流れ状態を示す図である。
まず図1に示すように、この処理装置20は、内部が真空引き可能になされた筒体状の処理容器22を有している。この処理容器22の内部には、上面に被処理体である半導体ウエハWを載置するための載置台24が設けられると共に、この載置台24には加熱手段として例えば抵抗加熱ヒータ26が埋め込むようにして設けられており、上記ウエハWを所定の温度に加熱して維持できるようになっている。尚、この加熱手段として抵抗加熱ヒータに替えて加熱ランプを用いるようにしてもよい。
上記処理容器22の側壁には、この中へウエハWを搬出入させる際に開閉されるゲートバルブ28が設けられる。またこの処理容器22の天井部には、ウエハ処理時にこの中へ必要な各種のガスを導入するためのガス導入手段として例えばシャワーヘッド部30が設けられており、多数のガス噴射孔30Aから各種ガスを処理容器22内へ噴射して導入できるようになっている。上記シャワーヘッド部30の構造としては、上記ガス噴射孔30Aが縦横マトリックス状に多数形成されており、内部の拡散室が1つの場合や、複数に分離区画されてガスがここで混合しないようにしたものなどがあり、拡散室が分離区画されている場合には、ガス噴射孔30Aから各ガスが噴射された後に、初めて混合されることになる。このガス供給形態を、いわゆるポストミックスと称す。尚、本実施例では図示されていないが、このポストミックスで各ガスが供給される。またガス導入手段としてはこの種のシャワーヘッド構造に限定されず、例えばノズルからガスを供給するようにしてもよい。
また上記処理容器22の底部32には排気口34が形成されており、この排気口34に上記処理容器22内の雰囲気を真空排気する真空排気系36が連結される。具体的には、上記真空排気系36は、上記排気口34に接続される比較的大口径の排気管38を有している。この排気管38には、その上流側より下流側に向けて、例えば弁開度が調整可能になされて処理容器22内の圧力を制御するバタフライバルブよりなる圧力制御弁40、この排気管38内を必要に応じて開閉する遮断弁42、例えばメカニカルブースタポンプよりなる第1の真空ポンプ44及び例えばドライポンプよりなる第2の真空ポンプ46が順次介設されている。また第2の真空ポンプ46の下流側の真空排気系36には、排気ガス中に含まれるSiH 等の不純物ガスを酸化燃焼分解して除去する除害装置47が設けられる。
一方、上記シャワーヘッド部30には、上記処理容器22内へ原料ガスを選択的に供給する原料ガス供給系50と上記処理容器22内へ反応性ガスを選択的に供給する反応制ガス供給系52とがそれぞれ設けられる。更に、このシャワーヘッド部30には、他に必要なガスを供給する系として例えばH ガスを供給するH ガス供給系54や不活性ガス、例えばN ガスを供給するN ガス供給系(図示せず)が設けられる。尚、上記原料ガスや反応性ガスには、必要に応じてキャリアガスが添加される。また本実施例では、原料ガスとしては例えばWF ガスが用いられ、上記反応性ガスとしては還元ガスである例えばSiH ガスが用いられて、熱CVDによりタングステン膜を成膜するようになっている。
具体的には、上記原料ガス供給系50は、上記シャワーヘッド部30に接続される原料ガス供給管56を有しており、この原料ガス供給管56には、その上流側より下流側に向けて、原料ガス開閉弁56A、マスフローコントローラのような原料ガス流量制御器56B及び開閉弁よりなる原料ガス用第1切替弁X3が順次介設されている。
また上記反応性ガス供給系52は、上記シャワーヘッド部30に接続される反応性ガス供給管58を有しており、この反応性ガス供給管58には、その上流側より下流側に向けて、反応性ガス開閉弁58A、マスフローコントローラのような反応性ガス流量制御器58B及び開閉弁よりなる反応性ガス用第1切替弁Y3が順次介設されている。
更に上記H ガス供給系54は、上記シャワーヘッド部30に接続されるH ガス供給管60を有しており、このH ガス供給管60には、その上流側より下流側に向けて、H ガス開閉弁60A及びマスフローコントローラのようなH ガス流量制御器60Bが順次介設されている。
そして、上記処理容器22を迂回させるために、上記原料ガス供給系50と上記真空排気系36とを連通して原料ガスバイパス系62が設けられており、ここに原料ガスを選択的に流すようになっている。具体的には、上記原料ガスバイパス系62は、上記原料ガス流量制御器56Bと原料ガス第1切替弁X3との間の原料ガス供給管56から分岐される原料ガスバイパス管64を有しており、この原料ガスバイパス管64の下流側は、上記遮断弁42と第1の真空ポンプ44との間の排気管38に接続して連通されている。そしてこの原料ガスバイパス管64の上流側には、開閉弁よりなる原料ガス第2切替弁X2が介設されている。
また、上記処理容器22を迂回させるために、上記反応性ガス供給系52と上記真空排気系36とを連通して反応性ガスバイパス系66が設けられており、ここに反応性ガスを選択的に流すようになっている。具体的には、上記反応性ガスバイパス系66は、上記反応性ガス流量制御器58Bと反応性ガス第1切替弁Y3との間の反応性ガス供給管58から分岐される反応性ガスバイパス管68を有しており、この反応性ガスバイパス管68の下流側は、上記遮断弁42と第1の真空ポンプ44との間の排気管38に接続して連通されている。そして、この反応性ガスバイパス管68の上流側には、開閉弁よりなる反応性ガス第2切替弁Y2が介設されている。尚、必要に応じて上記H ガス供給管60にも、上述したようなバイパス管を設けるようにしてもよい。
そして、上記原料ガスバイパス管64の最下流側、すなわち、この原料ガスバイパス管64と排気管38との合流部の直前に、原料ガスの流出を防止するために本発明の特徴とする原料ガス流出防止開閉弁X1が介設される。また、この原料ガス流出防止開閉弁X1の直ぐ上流側に、必要に応じて所定の容量を有する原料ガスバッファタンク70が介設されており、上記原料ガス流出防止弁X1が閉状態の場合でも上記原料ガスバッファタンク70内に一時的に原料ガスを貯め込むことにより上記原料ガスバイパス管64に一時的に原料ガスを流し込めること、すなわちプリフロー操作ができるようになっている。
また、上記反応性ガスバイパス管68の最下流側、すなわち、この反応性ガスバイパス管68と排気管38との合流部の直前に、原料ガスの流出を防止するために本発明の特徴とする反応性ガス流出防止開閉弁Y1が介設される。また、この反応性ガス流出防止開閉弁Y1の直ぐ上流側に、必要に応じて所定の容量を有する反応性ガスバッファタンク72が介設されており、上記反応性ガス流出防止弁Y1が閉状態の場合でも上記反応性ガスバッファタンク72内に一時的に反応性ガスを貯め込むことにより上記反応性ガスバイパス管68に一時的に反応性ガスを流し込めること、すなわちプリフロー操作ができるようになっている。
そして、これらのガス供給系を制御するために、例えばマイクロコンピュータ等よりなるガス供給制御部74が設けられる。具体的には、このガス供給制御部74は、上記原料ガス供給系50(原料ガス第1切替弁X3を含む)、上記原料ガスバイパス系62(原料ガス第2切替弁X2を含む)、上記反応性ガス供給系52(反応性ガス第1切替弁Y3を含む)、上記反応性ガスバイパス系(反応性ガス第2切替弁Y2を含む)、原料ガス流出防止開閉弁X1及び反応性ガス流出防止開閉弁Y1等を直接的に開閉制御することになる。
次に、以上のように構成された処理装置を用いて行う成膜方法及びこの処理装置の使用方法について説明する。
ここでは成膜方法の一例として図2に示すように膜の種付けを行うための初期タングステン膜を形成する初期タングステン膜形成工程を行い、その後、引き続いて主タングステン膜を形成する主タングステン膜形成工程を連続的に行う場合を例にとって説明する。この場合、プロセス圧力は例えば1000Pa程度、プロセス温度は例えば410℃程度であるが、これらの値は特に限定されない。
図2は処理容器22内へ流れ込む各ガスの供給状態を示すタイミングチャートであり、図示するように初期タングステン膜形成工程では、原料ガスであるWF ガスと反応性ガスとして還元ガスであるSiH ガスとを交互に互いにタイミングをずらして間欠的に供給している。すなわち、WF ガスの供給とSiH ガスの供給とを交互に行い、それらの繰り返しの工程の間にパージ工程80を行っている。このパージ工程80では、例えばN ガスを供給して残留ガスを真空引きすることにより行う。ここで1回当たりのWF ガス及びSiH の各ガスの供給期間T1、T3及びパージ期間T2の長さは、例えばそれぞれ全て1.5秒程度であり、例えばWF ガスを1回処理容器22内に供給するとWF ガスの分子がウエハ表面に一層程度付着し、処理容器22内の残留ガスを排除した後にSiH ガスを1回供給するとこのSiH ガスがウエハ表面に付着していたWF ガスと反応してここに、例えば一分子、或いは数分子程度に相当する厚さの非常に薄いタングステン膜が形成されることになる。このようなタングステン膜が繰り返し積層される。例えば1サイクル、すなわちWF ガスとSiH ガスとの1回の供給で形成されるタングステン膜の厚さはプロセス条件にもよるが例えば10Å程度である。
上述のようにして、所定のサイクル、例えば20〜30サイクル程度、初期タングステン膜の形成を行った後に、WF ガスとH ガスとを同時に処理容器22内へ流して、成膜レートが大きい状態で主タングステン膜を形成することになる。
ここで、上記初期タングステン膜形成工程において、上記した各サイクルでWF ガス、SiH ガスを処理容器22内へ実際に流入させる前に、それぞれ数秒間、例えば3秒間程度、プリフローをその都度行ってWF ガスやSiH ガスの流量を安定化させている。このプリフロー時に流されるWF ガスやSiH ガスは、前述したように、処理容器22内に流されることなく、各バイパス管64、68を介して直接的に真空排気系36に棄てられる。この際、本発明においては、WF ガスとSiH ガスとが同時に真空排気系36内へは流れ込まないように各弁の開閉動作を制御することになる。
初期タングステン膜形成工程の具体的な動作について説明すると、処理中には真空排気系36の第1及び第2の各真空ポンプ44、46は連続駆動されている。この場合、当然のこととして排気管38の遮断弁42は開状態が維持されている。そして、WF の原料ガス供給系50の原料ガス開閉弁56A及びSiH の反応性ガス供給系52の反応性ガス開閉弁58Aは共に常時、開状態になされている。
さてこのような状態で、WF ガスを処理容器22内へ流す場合には、原料ガス供給管56に介設される原料ガス第1切替弁X3は開状態とし、原料ガスバイパス管64に介設される原料ガス第2切替弁X2は閉状態とする。また逆に、WF ガスを処理容器22内へは流さないで原料ガスバイパス管64側へ流す、或いは導入する場合には、原料ガス第1切替弁X3は閉状態とし、原料ガス第2切替弁X2を開状態とする。
ここで重要な点は、プリフローを行っている時には、この原料ガス第2切替弁X2を開状態として原料ガスバイパス管64側へWF ガスを導入しても、この下流側の原料ガス流出防止開閉弁X1は閉状態を維持しており、WF ガスを真空排気系36側へ流出しないようにしている点である。この場合、上記原料ガス流出防止開閉弁X1を閉状態にしていても、WF ガスがこの原料ガスバイパス管64側へ流れ込んで導入されることを保証するために、所定の容量の原料ガスバッファタンク70が設けられている。換言すれば、この原料ガスバッファタンク70を設けているので、原料ガス流出防止開閉弁X1を閉状態としていても、この原料ガスバイパス管64側へWF ガスを短時間だけならばプリフローとして流すことが可能となる。この点は、SiH ガスを流す場合にも同様である。すなわち、SiH ガスを処理容器22内へ流す場合には、反応性ガス供給管58に介設される反応性ガス第1切替弁Y3は開状態とし、反応性ガスバイパス管68に介設される反応性ガス第2切替弁Y2は閉状態とする。また逆に、SiH ガスを処理容器22内へは流さないで反応性ガスバイパス管68側へ流す、或いは導入する場合には、反応性ガス第1切替弁Y3は閉状態とし、反応性ガス第2切替弁Y2を開状態とする。
ここで重要な点は、プリフローを行っている時には、この反応性ガス第2切替弁Y2を開状態として反応性ガスバイパス管68側へSiH ガスを導入しても、この下流側の反応性ガス流出防止開閉弁Y1は閉状態を維持しており、SiH ガスを真空排気系36側へ流出しないようにしている点である。この場合、上記反応性ガス流出防止開閉弁Y1を閉状態にしていても、SiH ガスがこの反応性ガスバイパス管68側へ流れ込んで導入されることを保証するために、所定の容量の反応性ガスバッファタンク72が設けられている。換言すれば、この反応性ガスバッファタンク72を設けているので、反応性ガス流出防止開閉弁Y1を閉状態としていても、この反応性ガスバイパス管68側へSiH ガスを短時間だけならばプリフローとして流すことが可能となる。
尚、各バッファタンク70、72に貯まったガスを真空排気系36側に流すタイミングは、同種のガスが処理容器22内へ供給される時に、それぞれのガス流出防止開閉弁X1、Y1を開状態とすればよい。
ここで上記各弁の実際の開閉動作及び各ガスの流れる状態について図3も参照してより具体的に説明する。
図中、”プリフロー”はプリフロー操作を行っている状態を示し、”フロー”は処理容器22内へガスを供給している状態を示している。ここでは各ガスのプリフローはそれぞれ3秒間行っており、その後、フローとして1.5秒間だけガスを処理容器22内へ流している。各開閉弁及び切替弁の開閉状態は”○”印が開状態を示し、”×”印が閉状態を示している。
そして、処理容器22、各バイパス管64、68、各真空ポンプ44、46に実際にガスが流れ込んでいるか否かを斜線の有無によって示しており、斜線の部分はガスの流れが存在することを表している。
まず初期段階として、ステップ1、2に示すように、WF ガスに関して、弁X1、X2は開状態、弁X3は閉状態にして、バイパス管64及び真空ポンプ44、46にWF ガスを流してプリフローを行い、このガス流量を安定化させている。この時、SiH ガスに関しては、弁Y2、Y3は閉状態とし、弁Y1を開状態としてバイパス管68及び反応性ガスバッファタンク72内を十分に真空引きして次のプリフローの操作に備える。
次にステップ3では、WF ガスに関しては、弁X1は開状態を維持したまま、弁X2を開状態から閉状態へ、弁X3を閉状態から開状態へそれぞれ切り替える。これにより、WF ガスに関してはバイパス管64への流れは停止するが、すなわちプリフローは停止するが、処理容器22内へ流れてフローが行われる。そして、真空ポンプ44、46側へもWF ガスは流れている。この時、弁X1は開状態になされているので、先のプリフロー時にバイパス管64内や原料ガスバッファタンク70内に流れて貯留していたWF ガスは真空引きして棄てられて高真空になり、次のプリフローの操作に備える。
これに対して、SiH ガスに関しては、弁Y3は閉状態を維持して処理容器22内へはガスを流さず、弁Y2を閉状態から開状態に切り替えると共に弁Y1を開状態から閉状態に切り替え、これによりSiH ガスが高真空になされている反応性ガスバイパス管68内及び反応性ガスバッファタンク72内に流れ込むことにより、プリフローが行われる。この時、上述のように弁Y1は閉状態なので、このSiH ガスが真空ポンプ44、46側に流れることはなく、従って、WF ガスが流れているこのポンプ44、46内及び真空排気系36内にてタングステン膜が付着することはない。
次にステップ4では、WF ガスに関しては、弁X2は閉状態を、弁X1は開状態をそれぞれ維持したまま、弁X3を開状態から閉状態へ切り替える。これにより、処理容器22内へのWF ガスの供給は停止されると同時に、図示しないN ガス等を処理容器22内へ供給するなどして処理容器22内の残留ガスを真空引きして排除する。この時、真空ポンプ44、46内へは、処理容器22内の残留WF ガスが流れ込んでいると共に、原料ガスバイパス管64内や原料ガスバッファタンク70内は引き続き真空引きされて更に高真空になされて次のプリフロー操作に備える。
これに対して、SiH ガスに関しては、先のステップ3の状態をそのまま維持してプリフロー操作を継続する。すなわち、このステップ4は図2中のパージ工程80に対応する。
次にステップ5では、WF ガスに関しては、弁X3は閉状態を維持したまま、弁X1を開状態から閉状態へ、弁X2を閉状態から開状態へそれぞれ切り替える。これにより、WF ガスが高真空になされている原料ガスバイパス管64内及び原料ガスバッファタンク70内に流れ込むことにより、プリフローが行われる。この時、上述のように弁X1は閉状態なので真空ポンプ44、46側に流れることはないので、SiH ガスが流れているこのポンプ44、46内でタングステン膜が付着することはない。
これに対して、SiH ガスに関しては、弁Y1及び弁Y3は閉状態から開状態へそれぞれ切り替え、弁Y2は開状態から閉状態へ切り替える。これにより、処理容器22内へSiH ガスを流してフローを行うと同時に、反応性ガスバイパス管68へのSiH ガスの供給を停止してプリフローを終了する。この時、弁Y1は開状態なので反応性ガスバイパス管68内や反応性ガスバッファタンク72内は真空引きされて高真空になされ、次のプリフロー操作に備える。そして、このステップ5の時に、処理容器22内では、先のステップ3の時にウエハWの表面に付着したWF ガスとここで供給されたSiH ガスとが反応して薄いタングステン膜が形成される。
次にステップ6では、WF ガスに関しては、各弁X1、X2、X3は先のステップ5の状態をそのまま維持してプリフロー操作を継続する。
これに対して、SiH ガスに関しては、弁Y1は開状態を、弁Y2は閉状態をそれぞれ維持し、弁Y3が開状態から閉状態へ切り替えられる。これにより、処理容器22内へのSiH ガスの供給は停止されると同時に、図示しないN ガス等を処理容器22内へ供給しつつ真空引きするなどして処理容器22内の残留ガスを排除する。この時、真空ポンプ44、46内には、処理容器22内の残留SiH ガスが流れ込んでいると共に、反応性ガスバイパス管68内や反応性ガスバッファタンク72内は真空引きされて更に高真空になされて次のプリフロー操作に備える。すなわち、このステップ6は図2中のパージ工程80に対応する。ここで上記ステップ3〜ステップ6が1サイクルを形成し、以後は、このサイクルが必要回数、例えば20〜30回程度繰り返し行われることになる。
このように、処理容器22内へ原料ガスと反応性ガス(ここでは還元ガス)とを間欠的に交互にタイミングをずらして繰り返して供給することにより成膜する場合において、処理容器22内へ各ガスを供給する直前にそれぞれプリフロー操作を繰り返し行っても、真空ポンプ44、46を含む真空排気系36に上記両ガスが混合状態で同時に流れることを防止することができるので、上記各真空ポンプ44、46内で例えばタングステン膜などが形成されて付着することがなく、各真空ポンプ44、46等を含む真空排気系36に損傷(ダメージ)を与えることを防止することができる。
ここで比較のために、従来の処理装置の場合と、上記本発明の処理装置の場合で成膜処理を行って比較を行ったので、その評価結果について説明する。
図4は従来の処理装置の全体を示す概略構成図であり、図5は図4に示す処理装置における各開閉弁の開閉操作と各部における各ガスの流れ状態を示す図である。
図4に示すように、この従来の処理装置は、図1に示す本発明の処理装置から原料ガス流出防止開閉弁X1、原料ガスバッファタンク70、反応性ガス流出防止開閉弁Y1及び反応性ガスバッファタンク72を設けないで取り除いた点以外は、全て図1に示す処理装置の構成と同じであるので、図4では同一構成部分に同一符号を付してある。
この従来の処理装置によれば、図5に示すように、各ステップ3、5、7、9、11、13…におけるプリフローとフローとの同時操作の時には、真空ポンプ44、46内へは両ガスが混合状態で流入しており、この時にタングステン膜が生成されて付着し各ポンプ44、46に損傷を与えてしまう。ここで、処理装置において、真空排気系36の第1の真空ポンプ44の前段に加熱型トラップを設けてタングステン膜を捕集しつつ6時間の成膜プロセスを行ったところ、従来の処理装置では6.7gの捕集量が得られたが、本発明の処理装置では、ほとんど捕集量がなく、本発明の処理装置の有効性を確認することができた。
また上記実施例では、各バイパス管64、68にそれぞれバッファタンク70、72を設けたが、各バイパス管64、68の内径が十分に太くて配管長で、各バッファタンク70、72の容量に相当する配管容量を確保できる場合には、このバッファタンク70、72を設けなくてもよい。
ここで上記各バッファタンク70、72の設計の一例について説明する。ガス流量を制御するマスフローコントローラのような流量制御器56B、58Bは、この部分の流速が音速に達して音速ノズル状態を維持するには、上下流の圧力比が0.5以下となるように設定する必要がある。
ここでマスフローコントローラの最大流量を450sccm、プリフローを行う時間を3秒と仮定し、マスフローコントローラの一次側圧力を70000Paとすると、二次側圧力を35000Pa以下に保つ必要がある。そして、WF ガスがプリフローで流れる流量Q[Pa・m /sec]は以下の式で与えられる。
Q=450×10−6×101325/60=0.76Pa・m /sec
従って、プリフローの期間で流れる量Pv[Pa・m ]は以下のようになる。
Pv=3×Q=2.28Pa・m
従ってボイル・シャルルの法則によりバッファタンクの容量Vは次のようになる。
V=Pv/ΔP=2.28/35000=6.5×10−5 (以上)
尚、本実施例のガス供給制御部74により各弁の開閉を制御する際、各弁の開閉操作をディレクタイマを用いて行うようにしてもよい。例えば原料ガス流出防止開閉弁X1を反応性ガス第1切替弁Y3と連動させ、例えば弁Y3が開に切り替わった時に弁X1を閉に切り替え、弁Y3が開状態から閉状態に切り替わった時に、1.5秒の遅延(ディレイ)後に弁X1を閉状態から開状態へ切り替わるようにする。
同様に、反応性ガス流出防止開閉弁Y1を原料ガス第1切替弁X3と連動させ、例えば弁X3が開に切り替わった時に弁Y1を閉に切り替え、弁X3が開状態から閉状態に切り替わった時に、1.5秒の遅延(ディレイ)後に弁Y1を閉状態から開状態へ切り替わるようにする。
また、本実施例では各ガスの供給期間T1、T3及びパージ工程の期間T2(図1参照)をそれぞれ全て1.5秒に設定した場合を例にとって説明したが、これは単に一例を示したに過ぎず、この数値例に限定されないのは勿論である。またプリフローの期間も3秒に限定されないのは勿論である。
また更に、ここでは原料ガスとしてWF ガスを供給し、反応性ガスとして還元ガスとなるSiH ガスを供給したが、還元ガスとしてはSiH ガスに限定されず、H ガス、ジシラン、ジクロルシラン等を用いてもよい。また原料ガスとして他のガス種、例えばZrCl を用いて酸化により成膜を行う場合には、反応性ガスとして酸化ガス、例えばO を用いるようにしてもよい。
<第2の発明>
次に第2の発明について説明する。
この第2の発明の目的は、真空排気系に介設されているトラップ装置のメンテナンス頻度を抑制する点にある。尚、ここではTiCl ガスとNH ガスとを用いて熱CVDによりTiN膜を成膜する場合を例にとって説明する。図6は従来の処理装置の一例を示す概略構成図である。
この処理装置の処理容器22内の構造は、天井部にシャワーヘッド部30を有し、内部に抵抗加熱ヒータ26を内蔵する載置台24を有する点は図1中の構成と同じなので、ここでは図1中の構成部品と同じ符号を付してその説明を省略する。
このシャワーヘッド部30には、原料ガスとして例えばTiCl ガスを供給する原料ガス供給系90が接続されている。そして、この原料ガス供給系90の途中には、流量制御を行うマスフローコントローラのような流量制御器92Aが介設されると共に、この流量制御器92Aの上流側には開閉弁94が介設され、下流側には第1切替弁96Aが介設されている。
またこのシャワーヘッド部30には、反応性ガスとして例えばNH ガスを供給する反応性ガス供給系98が接続されている。このNH ガスは大流量を使用する場合と小流量を使用する場合とがあり、それぞれの使用量の領域に対応させた2つの流量制御器100A、100Bが、上記反応性ガス供給系98の途中に並列に介設されると共に、各流量制御器100A、100Bの上流側には、それぞれ開閉弁102A、102Bが介設されており、これらの開閉弁102A、102Bを切り替えることにより、制御流量の領域を選択できるようになっている。例えば一方の流量制御器100Aは大流量域を制御対象とし、他方の流量制御器100Bは小流量域を制御対象としている。そしてこの反応性ガス供給系98の最下流であってシャワーヘッド部30の上流側には第1切替弁104Aが介設されている。
一方、処理容器22の排気口34に接続される真空排気系36には、ここではその上流側から下流側に向けて、圧力制御弁40、遮断弁42、排気ガス中から不純物ガス、例えば残留する原料ガスやその反応副生成物ガスを除去するトラップ装置106、ドライポンプのような真空ポンプ108及び排気ガス中に残留する不純物ガスを燃焼等することによって除去する除害装置47が順次介設されている。更に、TiCl ガスをよりトラップさせ易いようにするために、これを反応するガスとしてNH ガスを、必要に応じて上記トラップ装置106の上流側に導入できるようになっている。また上記トラップ装置106の直ぐ上流側及び直ぐ下流側にはトラップ装置106をメンテナンスする時にガス流路を遮断する開閉弁108A、108Bがそれぞれ介設されている。
そして、上記原料ガス供給系90の流量制御器92Aの下流側と上記真空排気系36のトラップ装置106の直ぐ上流側との間には原料ガスバイパス管110が接続されていると共に、この原料ガスバイパス管110の最上流側には第2切替弁96Bが介設されており、上記第1及び第2切替弁96A、96Bを切り替えることにより、原料ガスを処理容器22内へ流したり、或いは原料ガスバイパス管110へ流すことにより処理容器22を迂回させるようになっている。尚、この原料ガスバイパス管110は、主として原料ガス流を安定化させる時に原料ガスを処理容器22内へ通過させることなく流す時に用いられる。
また、上記反応性ガス供給系98の両流量制御器100A、100Bの下流側と上記真空排気系36のトラップ装置106の直ぐ下流側との間には反応性ガスバイパス系として反応性ガスバイパス管112が接続されていると共に、この反応性ガスバイパス管112の最上流側には第2切替弁104Bが介設されており、上記第1及び第2切替弁104A、104Bを切り替えることにより、反応性ガスを処理容器22内へ流したり、或いは反応性ガスバイパス管112へ流すことにより処理容器22を迂回させるようになっている。尚、この反応性ガスバイパス管112は、主として反応性ガス流を安定化させる時に反応性ガスを処理容器22内へ通過させることなく流す時に用いられる。
ここで反応性バイパス管112の下流側をトラップ装置106の下流側へ接続する理由は、NH ガスをここに流しても反応副生成物を作らないので、トラップ装置106に通すことなく棄てるのである。また上記トラップ装置106ではTiCl ガスや、この反応副生成物であるNH Cl、TiClx(チタン塩化物)、TiO (チタン酸化物)などが除去されることになる。
ところで、この処理装置を用いて熱CVDによりTiN膜を成膜処理する場合、実際の成膜のために処理容器22内に流れて排出される残留TiCl ガスや反応副生成物のガスも、流量を安定化させるために原料ガスバイパス管110内を流れたTiCl ガスも全てトラップ装置106内に流れ込み、ここで上述したように除去されることになる。
このため、トラップ装置106内の捕集物が短時間で大量になってしまうので、トラップ装置106のメンテナンス作業の頻度が高くなってしまい、その分、処理装置の稼働率の低下を引き起こしてしまう。また、反応副生成物が多量に流れるので配管内を閉塞する等の不都合もあった。
そこで、この第2の発明では上記問題点を解決するために図7に示すように構成している。図7は第2の発明の処理装置を示す概略構成図である。尚、図6に示す構成と同一構成部分については同一符号を付してその説明を省略する。
この図7に示す処理装置では、図6中の原料ガスバイパス管110に代えて、不要原料ガス排気系120を設けている。具体的には、この不要原料ガス排気系120は、図6に示す原料ガスパイバス管110と同様に、原料供給系90より分岐させたガス配管122を有している。そして、このガス配管122の途中には、その上流側より下流側に向けて図6中のトラップ装置106と同様な構成の原料用ガス用トラップ装置124、ドライポンプのような原料ガス用真空ポンプ126及び排気ガス中の不純物ガス(TiCl )を例えば燃焼して除去する原料ガス用除害装置128が順次介設させて設けられている。そして、上記原料ガス用トラップ装置124の直ぐ上流側及び直ぐ下流側にはこの原料ガス用トラップ装置124のメンテナンス時等に閉じる開閉弁130A、130Bがそれぞれ介設されている。
そして、TiCl のガス流量を安定化させる、いわゆるプリフロー時にはTiCl ガスをこの不要原料ガス排気系120を介して系外へ(大気側へ)開放して棄てるようになっている。また、ここでもTiCl ガスをよりトラップさせ易いようにするために、これを反応するガスとしてNH ガスを、必要に応じて上記トラップ装置106及び原料用ガス用トラップ装置124の上流側にそれぞれ導入できるようになっている。尚、図示されていないが、不活性ガスとして例えばN ガスを処理容器22内へ供給する供給系も実際には設けられる。
次に、この処理装置を用いて行われる成膜方法の一例について説明する。図8は第2の発明の処理装置を用いて行われる成膜方法の一例を示すフローチャートである。ここでは処理容器22内に原料ガスであるTiCl ガスと反応性ガスであるNH ガスとを交互に流して薄いTiN膜を一層ずつ積層する場合を例にとって説明する。
まずステップ1の”Preheat”で抵抗加熱ヒータ26をオンして載置台24及びこの上に載置したウエハWを加熱して所定の温度に維持する。この時間は例えば10sec程度である。この時、大流量用及び小流量用の両流量制御器100A、100Bを介してそれぞれ流量制御しつつNH ガスを処理容器22内に流している。尚、真空排気系36も駆動して真空引きしているのは勿論である。これ以降、小流量のNH ガスは、このガス流量を安定化させるために流量制御器100Bにより継続的に流されており、成膜に不要な時には処理容器22内に流れることなく反応性ガスバイパス管112を介して棄てられるのは前述した通りである。
次に、ステップ2の”Purge 1”でTiCl ガスを流し始め、このガスを処理容器22内へ入れることなくプリフローとして不要原料ガス排気系120のガス配管122へ流す。またNH ガスについてはこの第1及び第2切替弁104A、104Bを切り替えて、今まで処理容器22内へ流れていたNH ガスを、反応性ガスバイパス管112側へ切り替えて流しプリフローを行う。また、大流量のNH ガスの供給を、ここでは停止する。この時のTiCl ガスの流量は、5〜100sccmの範囲、例えば50sccmであり、この処理時間は0.1〜15secの範囲、例えば10secである。
次に、ステップ3の”Stable 1”で上記ステップ2の状態を0.1〜15secの範囲、例えば10sec継続し、ガス流量を安定化させる。ここでステップ2及び3でプリフローとして流れたTiCl ガスの総流量は16.7sccである。
次に、ステップ4の”TiCl Pre”ではTiCl ガスの第1及び第2切替弁96A、96Bを切り替えて、今までガス配管122を介して棄てていたTiCl ガスを処理容器22内へ供給する。この時のTiCl ガスの流量は5〜100sccmの範囲、例えば50sccmであり、このプロセス時間は0.1〜15secの範囲、例えば10secである。このステップ4により処理容器4内のウエハWの表面には、原子レベル、或いは分子レベルで例えば一層〜数層程度の厚さでTiCl ガスが吸着することになる。
次に、ステップ5の”Depo”では、NH ガスの第1及び第2切替弁104A、104Bを切り替えて今まで棄てていた小容量のNH ガスを処理容器22内へ流し、成膜処理を行う。このように処理容器22内へNH ガスを流すことにより、このNH ガスがウエハWの表面に吸着していたTiCl ガスと熱分解反応して熱CVDにより薄いTiN膜(チタン窒化膜)が形成されることになる。ここで吸着していたTiCl ガスはTiN膜形成時の核となるべきものであり、これによりインキュベーションタイムを短縮することができる。この時のプロセス時間は0.1〜15secの範囲、例えば10secである。このステップ4及び5で処理容器22内へ流れたTiCl ガスの総流量は16.7sccである。
次に、ステップ6の”Stable 2”ではTiCl ガスの流れを停止すると共に、NH ガスの第1及び第2切替弁104A、104Bを切り替えて、処理容器22内へ流していた小容量のNH ガスを反応性ガスバイパス管112へ流れるようにする。このプロセス時間は0.1〜15secの範囲、例えば10secである。
次に、ステップ7の”Purge 2”では大流量のNH ガスも流し始めてこの流量を安定化させる。この時、処理容器22内は真空引きされて図示しない不活性ガス、例えばN ガスが流されて残留ガスが排気されている。このプロセス時間は0.1〜15secの範囲、例えば10secである。
次に、ステップ8の”NH Post”では第1及び第2切替弁104A、104Bが切り替えられて、大流量及び小流量のNH ガスが処理容器22内へ流れ込み、これによりウエハ表面に堆積していたTiN膜の表面がNH ガスにより改質乃至完全に窒化される。これと同時に、TiCl ガスを流量安定化のために流し始め、このTiCl ガスを処理容器22内へ流すことなくガス配管122へ流して棄てる。この時のTiCl ガスの流量は5〜100sccmの範囲、例えば50sccmであり、このプロセス時間は0.1〜15secの範囲、例えば10secである。このステップ8でプリフローとして流れたTiCl ガスの総流量は8.3sccである。
次に、上記ステップ2〜ステップ8を1サイクルとし、これらに各工程を5〜50回程度、例えば10回(サイクル)繰り返してTiN膜を多層に堆積させる。
次に、ステップ9の”Vacuum”で全ガスの供給を停止して、成膜処理を終了することになる。
以上のように、1サイクルでのTiCl ガスの総流量は、全体として41.7sccであり、その内、16.7sccが処理容器22を介してトラップ機構106へ流れ込み、他の25sccのTiCl ガスは原料ガス用トラップ装置124側へ流れ込むことになる。すなわち、TiCl ガスの全使用量の約40%(=16.7÷41.7)しかトラップ装置106内へは流れ込まないので、このトラップ装置106の寿命は2.5倍程長くなり、その分、このトラップ装置106のメンテナンス頻度を抑制することが可能となる。
また真空排気系36側に流れるTiCl ガスが少なくなった分、その反応副生成物も少なくなるので、真空排気系36の配管類が閉塞することも防止することができる。
また実施例では不要原料ガス排気系120に原料ガス用トラップ装置124を設けたが、これを設けないで、ガス配管122内に流れてきたTiCl ガスを原料ガス用除害装置128で除去するようにしてもよい。またこの原料ガス用トラップ装置124を、複数個、例えば2個並列させて設けて選択的に使用できるようにしてもよい。これによれば、原料ガス用トラップ装置のメンテナンス時に処理装置の稼働を停止する必要がないので、装置稼働率を向上させることができる。
更には、不要原料ガス排気系120の原料ガス用除害装置128を設けないで、この不要原料ガス排気系120の下流側を真空排気系36の除害装置47の直ぐ上流側であってトラップ装置106の直ぐ下流側に接続し、不要原料ガス排気系120内に流れてきたTiCl ガスを上記除害装置47で分解して取り除くようにしてもよい。
また本実施例では、第1及び第2切替弁96A、96B及び104A、104Bはそれぞれ別体のものを用いたが、これに替えて、同様な機能を有する三方弁等を用いてもよい。また、ここでは1つの処理装置について説明したが、同様な構造の処理装置が複数存在する場合には、上記複数の処理装置の各ガス配管122を共通に接続し、1つの原料ガス用トラップ装置124、原料ガス用真空ポンプ126及び原料ガス用除害装置128を共用するようにしてもよい。
更に、ここではTiCl ガスとNH ガスとを用いてTiN膜を成膜する場合を例にとって説明したが、これに限定されず、Ti膜を成膜する場合、原料ガスとしてWF を用いてW膜やWN膜を成膜する場合、原料ガスとしてPET(ペントエトキシタンタル)を用いてTa 膜を成膜する場合、その他にHfO 膜、RuO 膜、Al 膜等の反応工程において、気体状態以外の例えば固体や液体状態の反応副生成物が発生するプロセスを実施する場合にも、本発明を適用することができる。
尚、本実施例では、被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、LCD基板、ガラス基板等にも適用できるのは勿論である。
本発明に係る処理装置の全体を示す概略構成図である。 処理容器内に実際に流れ込む各ガスの供給状態を示すタイミングチャートである。 各開閉弁の開閉動作と各部における各ガスの流れ状態を示す図である。 従来の処理装置の全体を示す概略構成図である。 図4に示す処理装置における各開閉弁の開閉操作と各部における各ガスの流れ状態を示す図である。 従来の処理装置の一例を示す概略構成図である。 第2の発明の処理装置を示す概略構成図である。 第2の発明の処理装置を用いて行われる成膜方法の一例を示すフローチャートである。 従来の枚葉式の処理装置の一例を示す概略構成図である。 処理容器内に流れるガス種を説明する図である。
20 処理装置
22 処理容器
24 載置台
36 真空排気系
44,46 真空ポンプ
50 原料ガス供給系
52 反応性ガス供給系
56 原料ガス供給管
56A 原料ガス開閉弁
56B 原料ガス流量制御器
58 反応性ガス供給管
58A 反応性ガス開閉弁
58B 反応性ガス流量制御弁
62 原料ガスバイパス系
64 原料ガスバイパス管
66 反応性ガスバイパス系
68 反応性ガスバイパス管
70 原料ガスバッファタンク
72 反応性ガスバッファタンク
74 ガス供給制御部
90 原料ガス供給系
98 反応性ガス供給系
106 トラップ装置
112 反応性ガスバイパス系
120 不要原料ガス排気系
122 ガス配管
124 原料ガス用トラップ装置
126 原料ガス用真空ポンプ
128 原料ガス用除害装置
X1 原料ガス流出防止開閉弁
X2 原料ガス第2切替弁
X3 原料ガス第1切替弁
Y1 反応性ガス流出防止開閉弁
Y2 反応性ガス第2切替弁
Y3 反応性ガス第1切替弁
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (19)

  1. 内部に処理すべき被処理体を収容することができる処理容器と、
    前記処理容器内へ原料ガスを選択的に供給することができる原料ガス供給系と、
    前記処理容器内へ反応性ガスを選択的に供給することができる反応性ガス供給系と、
    前記処理容器内の雰囲気を真空排気するための真空ポンプを有する真空排気系と、
    前記処理容器を迂回させるために前記原料ガス供給系と前記真空排気系とを連通して前記原料ガスを選択的に流すことができる原料ガスバイパス系と、
    前記処理容器を迂回させるために前記反応性ガス供給系と前記真空排気系とを連通して前記反応性ガスを選択的に流すことができる反応性ガスバイパス系と、
    前記原料ガスバイパス系内に介設されて前記原料ガスの流出を防止する原料ガス流出防止開閉弁と、
    前記反応性ガスバイパス系内に介設されて前記反応性ガスの流出を防止する反応性ガス流出防止開閉弁と、
    を備えたことを特徴とする処理装置。
  2. 前記真空ポンプ内に前記原料ガスと前記反応性ガスとが同時に流れ込まないように前記原料ガス供給系と前記反応性ガス供給系と前記原料ガス流出防止開閉弁と前記反応性ガス流出防止開閉弁とを制御するガス供給制御部を備えたことを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  3. 前記ガス供給制御部は、前記処理容器内へ前記原料ガスと前記反応性ガスとを交互に間欠的に流すと共に、前記原料ガスと反応性ガスの内、互いに一方のガスを前記処理容器内へ流している時に、他方のガスの流量を安定化させるために該他方のガスのバイパス系に該バイパス系に介設した流出防止開閉弁を閉じた状態でガスを導入するように制御することを特徴とする請求項2記載の処理装置。
  4. 前記原料ガスバイパス系には所定の容量を有する原料ガスバッファタンクが設けられ、前記反応性ガスバイパス系には所定の容量を有する反応性ガスバッファタンクが設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の処理装置。
  5. 前記ガス供給制御部は、前記処理容器内へ前記原料ガスの供給を停止した時には所定の時間だけ遅延した後に前記反応性ガス流出防止開閉弁を開状態に切り替えるように連動させ、前記処理容器内へ前記反応性ガスの供給を停止した時には所定の時間だけ遅延した後に前記原料ガス流出防止開閉弁を開状態に切り替えるように連動させることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の処理装置。
  6. 前記反応性ガスは、還元ガスであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の処理装置。
  7. 前記反応性ガスは、酸化ガスであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の処理装置。
  8. 前記原料ガスはWF ガスであり、前記還元ガスはシラン系ガスまたは水素ガスであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の処理装置。
  9. 前記真空排気系には排気ガス中の不純物ガスを除去する除害装置が設けられることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の処理装置。
  10. 被処理体を収容する処理容器内へ原料ガスと反応性ガスとを交互に間欠的に供給しつつ真空ポンプが介設された真空排気系により前記処理容器内を真空引きして、前記被処理体に対して所定の処理を行う処理装置の使用方法において、
    前記原料ガスと反応性ガスの内、互いに一方のガスを前記処理容器内へ流す時には他方のガスの流量を安定化させるために前記処理容器を迂回して前記真空排気系に連通されるバイパス系へ流すと共に、前記真空ポンプに前記両ガスが同時に流れ込まないように前記バイパス系に介設した開閉弁を閉状態にするようにしたことを特徴とする処理装置の使用方法。
  11. 前記反応性ガスは、還元ガスであることを特徴とする請求項10記載の処理装置の使用方法。
  12. 前記反応性ガスは、酸化ガスであることを特徴とする請求項10記載の処理装置の使用方法。
  13. 前記原料ガスはWF ガスであり、前記還元ガスはシラン系ガスまたは水素ガスであることを特徴とする請求項10又は11記載の処理装置の使用方法。
  14. 内部に処理すべき被処理体を収容することができる処理容器と、
    前記処理容器内へ原料ガスを選択的に供給することができる原料ガス供給系と、
    前記処理容器内へ反応性ガスを選択的に供給することができる反応性ガス供給系と、
    前記処理容器内の雰囲気を真空排気するための真空ポンプと排気ガス中の不純物ガスを除去するトラップ装置とが途中に介設された真空排気系と、
    前記処理容器を迂回させるために前記反応性ガス供給系と前記真空排気系とを連通して前記反応性ガスを選択的に流すことができる反応性ガスバイパス系と、 前記処理容器を迂回させるために前記原料ガス供給系が分岐されると共に途中に原料ガス用真空ポンプが介設されて前記原料ガスを選択的に流すことができる不要原料ガス排気系と、
    を備えたことを特徴とする処理装置。
  15. 前記不要原料ガス排気系には、不純物ガスを除去する原料ガス用トラップ装置が介設されることを特徴とする請求項14記載の処理装置。
  16. 前記反応性ガスバイパス系の下流側は、前記トラップ装置よりも下流側において前記真空排気系に接続されていることを特徴とする請求項14または15記載の処理装置。
  17. 前記不要原料ガス排気系の下流側は、前記トラップ装置よりも下流側において前記真空排気系に接続されていることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の処理装置。
  18. 前記不要原料ガス排気系の下流側は、原料ガス用除害装置を介して大気側へ開放されていることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の処理装置。
  19. 前記原料ガスはTiCl ガスであり、前記反応性ガスはNH ガスであることを特徴とする請求項14乃至18のいずれかに記載の処理装置。
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