JP5273325B1 - 導電積層体およびそれを用いてなる表示体 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、導電性の良好な導電積層体を提供せんとするものである。
基材の少なくとも片面に、線状構造体からなるネットワーク構造を有する導電層を有し、該ネットワーク構造により形成される開口部の開口面積のうち式(1)を満たす開口部について、開口面積の平均値Aが20μm以下で、且つ、式(2)で定義される開口面積のバラツキ偏差σが26μm以下であることを特徴とする導電積層体。
X<Xmax × 0.9 ・・・式(1)
(式中、Xは各開口面積、Xmaxは各開口面積の最大値を示す。)
σ={(Σ(X−A))/N}0.5 (ここで、Σはi=1〜N)
・・・式(2)
(式中、Xは式(1)を満たす開口部の各開口面積、Aは式(1)を満たす開口部の開口面積Xの平均値、Nは式(1)を満たす開口部の総数を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性の良好な導電積層体に関する。さらに詳しくは、線状構造体からなるネットワーク構造を有する導電層を有し、導電性の良好な導電積層体に関するものである。またさらに、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス、電子ペーパーなどのディスプレイ関連および太陽電池モジュールなどに使用される電極部材にも使用される導電積層体に関するものである。
近年、タッチパネル、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス、電子ペーパーなどのディスプレイ関連や太陽電池モジュールなどには電極用に導電部材が用いられている。
導電部材としては基材上に導電層を積層したものがあり、その導電層としてはITOや金属薄膜、等の従来の導電性薄膜を用いたものの他に、カーボンナノチューブ(以下CNTと略す。)や金属ナノワイヤーや金属ナノロッドなどの線状の導電成分を用いてネットワーク構造を形成し導電性を発現させたものが提案されている。例えば、CNTを導電成分とした層を基材上に積層した導電積層体が提案されている(特許文献1)。また、金属ナノワイヤーを導電成分とした層を積層した導電積層体も提案されている(特許文献2)。また、金属ナノロッドを導電成分として、その金属ナノロッドの配列を制御した積層体も提案されている(特許文献3)。さらには、線状形状の導電成分を含む導電層上に、保護層を積層した積層体も提案されている(特許文献4)。
特表2010−516018号公報 特開2009−129607号公報 特開2006−111675号公報 国際公開第2011/081023号パンフレット
しかしながら、特許文献1のようにCNTを用いたものでは分散が困難なためネットワーク構造を制御し難く、表面抵抗値の低い導電積層体を提供することが困難であるという問題があった。特許文献2のように導電性の良好な金属ナノワイヤーを用いたものでも、ネットワーク構造を形成する金属ナノワイヤーの分散状態を制御せずに単に基材上に積層したものは同様に表面抵抗値の低い導電積層体を提供することは困難なため、導電積層体を得る際に特殊な加工工程を必要とする。また特許文献3のように金属ナノロッドの配列を特定の方向に制御したものも、依然として表面抵抗値が高いという問題があった。さらに特許文献4のように、保護層を設けても導電性の向上効果は低いものであった。
このように導電成分に線状形状の材料を用いる場合、ネットワーク構造に起因して表面抵抗値が高くなり十分な導電性が得られないという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑み、線状の導電成分のネットワーク構造を制御し良好な導電性の導電積層体を得んとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような構成を採用する。すなわち、
(1)基材の少なくとも片面に、線状構造体からなるネットワーク構造を有する導電層を有し、該ネットワーク構造により形成される開口部の開口面積のうち式(1)を満たす開口部について、開口面積の平均値Aが20μm以下で、且つ、式(2)で定義される開口面積のバラツキ偏差σが26μm以下とするものである。
X<Xmax × 0.9 ・・・式(1)
(式中、Xは各開口面積、Xmaxは各開口面積の最大値を示す。)
σ={(Σ(X−A))/N}0.5 (ここで、Σはi=1〜N)
・・・式(2)
(式中、Xは式(1)を満たす開口部の各開口面積、Aは式(1)を満たす開口部の開口面積Xの平均値、Nは式(1)を満たす開口部の総数を示す。)
また、本発明の導電積層体は以下を満たすことが好ましい。
(2)前記線状構造体が銀ナノワイヤーであること。
(3)前記導電層に、下記構造式(1)の構造を分子内に有する化合物をさらに含むこと。
Figure 0005273325
(式中、Ra(a=1〜4)はHもしくはFを示す。n1、n2はそれぞれ独立して1〜10の整数を示す。)
(4)前記導電層に、高分子マトリックスをさらに含むこと。
(5)前記基材が、少なくとも片面の最外層に、親水基を有する化合物を含む親水層を積層した親水性基材であること。
さらに、本発明は以下の製造方法も提供する。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の導電積層体の製造方法であって、線状構造体の水含有分散液を基材上に塗布後乾燥して導電層を形成する工程において、乾燥工程が塗布方向に対し45〜135°の方向から温度が25〜120℃である気流を塗布した面にあてる工程である導電積層体の製造方法。
また、本発明は、以下の表示体を提供する。
(7)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の導電積層体を含む表示体。
(8)前記(7)に記載の表示体を組み込んだタッチパネル。
(8)前記(7)に記載の表示体を組み込んだ電子ペーパー。
本発明によれば、導電性の良好な導電積層体を提供できる。
本発明の導電積層体の一例を示す断面模式図である。 本発明の導電積層体に用いられる線状構造体の一例を示す模式図である。 本発明における線状構造体のネットワーク構造により形成される開口部の一例を示す模式図である。 本発明の一様態であるタッチパネルの一例を示す断面模式図である。 本発明の線状構造体近傍の一例を示す断面模式図である。
[導電積層体]
本発明の導電積層体は、基材の少なくとも片側に導電層を有する。導電層は、ネットワーク構造を有する線状構造体を含むものである。ネットワーク構造を有する線状構造体は、いわゆる導電成分として働いて抵抗値を低くするので、導電層として良好な導電性が発現する。
[ネットワーク構造を有する線状構造体]
導電層の導電成分はネットワーク構造を有する線状構造体である。導電成分を導電性の高いネットワーク構造を有する線状構造体とすることで配合量に比して導電性に優れた導電層を得ることができるので、低い表面抵抗値の導電積層体を得ることができる。
本発明において、線状構造体はネットワーク構造を有して存在している。ネットワーク構造を有していることで、導電層内の面方向への導電パスが形成され、低い表面抵抗値を得ることができる。本発明においてネットワーク構造とは、導電層内の個別の線状構造体について見たとき、別の線状構造体との接点の数の平均が少なくとも1を超える様な、分散構造を有することをいう。このとき接点は線状構造体のいかなる部分同士で接していてもよく、線状構造体の末端部同士が接していたり、末端と線状構造体の末端以外の部分が接していたり、線状構造体の末端以外の部分同士が接していてもよい。ここで、接するとはその接点が接合していても、単に接触しているだけでもよい。尚、導電層中の線状構造体のうち、ネットワーク構造の形成に寄与していない(すなわち接点が0で、他の線状構造体またはネットワーク構造とは独立して存在している。)線状構造体が一部存在していてもよい。ネットワーク構造は、後述する方法にて観察することができる。
本発明の導電積層体の導電層を構成する導電成分がネットワーク構造を有する線状構造体からなることから、導電層内にネットワーク構造を有する線状構造体の含有比率が一定以下の場合には、面内において線状構造体が存在しない領域が散在する場合があるが、かかる領域が存在しても任意の2点間で導電性を示しうる。
また、ネットワーク構造を構成する線状構造体は、短軸の長さ(線状構造体の直径)及び長軸の長さ(線状構造体の長さ)は、種々の範囲を採りうるが、短軸の長さは1nm〜1000nm(1μm)が好ましく、また長軸の長さは短軸の長さに対し、アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が10より大きくなるような長さであればよく、1μm〜100μm(0.1mm)が好ましい。線状構造体としては、例えば、繊維状導電体、ナノワイヤー、ウィスカーやナノロッドのような針状導電体等が挙げられる。尚、繊維状とは、前述のアスペクト比=長軸の長さ/短軸の長さが10より大きく、さらに図2における符号6、7に例示している通り、直線部および/または屈曲部を有する形状である。ナノワイヤーとは、図2における符号8に例示するような、弧の形状をしている線状構造体であり、針状とは、図2における符号9に例示するような、直線形状をしている線状構造体である。尚、線状構造体は、単独で存在する場合の他に、集合体として存在する場合がある。集合体として存在する場合の集合状態としては、例えば線状構造体の配置の方向性に規則性がなくランダムに集合した状態であってもよく、また線状構造体の長軸方向の面同士が平行に集合した状態であってもよい。長軸方向の面同士が平行に集合した状態の例としては、バンドルという集合体となることが知られており、線状構造体が類似のバンドル構造を有していてもよい。本発明における線状構造体の平均径rは、前述の集合体として存在している場合であっても線状構造体の単独の径を径rとする。尚、線状構造体の径rは、以下の方法にて求める。
先ず、サンプルの観察したい部分近傍を氷で埋包し凍結固着後、日本ミクロトーム研究所(株)製ロータリー式ミクロトームを使用し、ナイフ傾斜角度3°にダイヤモンドナイフをセットして積層体平面に垂直な方向に切断する。次いで得られた積層体断面の導電領域(A)を、電界放射型走査電子顕微鏡(日本電子(株)製 JSM−6700−F)を用いて加速電圧3.0kVにて観察倍率10000〜100000倍にて、画像のコントラストを適宜調節して観察する。1検体につき、異なる部分から得た線状構造体の断面を含む画像を10視野分準備する。次いで、10視野内の全て線状構造体の断面の径を求め、その全平均値を平均径rとする。なお、本測定に当たっては、有効数字3桁が確保できる倍率を選択し、計算に当たっては、4桁目を四捨五入して値を求める。
本発明における線状構造体の材質は金属、合金、金属酸化物、金属窒化物、金属水酸化物、等の成分を含有するものである。金属としては、元素の周期律表における2〜15属に属する金属元素が挙げられる。具体的には、金、白金、銀、ニッケル、銅、アルミニウム、ガリウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、マンガン、アンチモン、パラジウム、ビスマス、テクネチウム、レニウム、鉄、オスミウム、コバルト、亜鉛、スカンジウム、ホウ素、ガリウム、インジウム、ケイ素、ゲルマニウム、テルル、錫、マグネシウムなどが挙げられる。合金としては、前記金属を含む合金(ステンレス鋼、黄銅、等)が挙げられる。金属酸化物としては、InO、SnO、ZnO、などが挙げられ、またこれらの金属酸化物複合体(InOSn、SnO−Sb、SnO−V、TiO(Sn/Sb)O、SiO(Sn/Sb)O、KO−nTiO−(Sn/Sb)O、KO−nTiO−Cなど)も挙げられる。またこれらは表面処理を施されていてもよい。さらに、有機化合物(例えば、植物繊維、合成繊維等)や非金属材料(例えば、無機繊維等)の表面に前記金属や金属酸化物でコーティングまたは蒸着したものも線状構造体に含まれる。これら線状構造体のうち、透明性等の光学特性や導電性等の観点から銀ナノワイヤーを特に好ましく使用することができる。これら金属系ナノワイヤーは例えば、特表2009−505358号公報、特開2009−146747号公報、特開2009−70660号公報に開示されている製法により得ることができる。
また、線状構造体を単独、又は複数を組み合わせて混合して使用することもでき、さらに、必要に応じて他のマイクロ〜ナノサイズの導電性材料を添加してもよい。
[導電層]
本発明の導電層は、前述のネットワーク構造を有する線状構造体を必須成分として含むものであり、その他の成分として、後述する構造式(1)の構造を分子内に有する化合物や高分子マトリックス、さらには、後述する線状構造体の水含有分散液に含まれるバインダー、分散剤、レベリング剤等の添加剤を含んでいてもよい。
本発明の導電層は、線状構造体のネットワーク構造により形成される開口部の開口面積のうち式(1)を満たす開口部について求めた開口面積の平均値Aが20μm以下で、且つ、式(2)で定義される開口面積のバラツキ偏差σが26μm以下である。(以降、線状構造体のネットワーク構造により形成される開口部の開口面積のうち式(1)を満たす開口部について求めた開口面積の平均値Aを、平均値A、式(2)で定義される開口面積のバラツキ偏差σを、バラツキ偏差σ、と略記することもある。)
X<Xmax × 0.9 ・・・式(1)
(式中、Xは各開口面積、Xmaxは各開口面積の最大値を示す。)
σ={(Σ(X−A))/N}0.5 (ここで、Σはi=1〜N)
・・・式(2)
(式中、Xは式(1)を満たす開口部の各開口面積、Aは式(1)を満たす開口部の開口面積Xの平均値、Nは式(1)を満たす開口部の総数を示す。)
平均値Aが20μm以下となることで線状構造体が緻密になり、さらに、開口面積のバラツキ偏差σは26μm以下となることで線状構造体のネットワーク構造が均一になり面内における導電パスが増えることで表面抵抗値が低くなり、導電性が良好になると推定している。尚、本発明における開口部とは図3における符号15のように符号14の線状構造体によって分割された、閉じた領域の事であり、前記平均値A及び前記バラツキ偏差σは後述する実施例の「(3)平均値A及びバラツキ偏差σ」に記載の画像処理による方法にて求められる値と定義する。図3において、線状構造体によって分割された領域には、線状構造体のみに囲まれた領域と線状構造体と視野の輪郭により囲まれた領域が存在する。前記式(1)は、後述する実施例の「(3)平均値A及びバラツキ偏差σ」における画像処理の2値化時に境界の線の濃度が低い部分で領域の結合が生じる場合算出したデータの再現性が損なわれるため、そのような領域を計算の対象から除去する意味を持つ。線状構造体と視野の輪郭により囲まれた領域は、画像処理において上記のような領域の結合が生じやすく、前記式(1)における係数の0.9は、かかる場合の領域の結合も除去できるように設定したものである。具体的には、前記係数を1〜0.7の数値範囲にて変更して平均値A及びバラツキ偏差σの算出をそれぞれ複数回行い、上記のような領域の結合の影響が出なくなる最大の値を採って設定したものである(最大の値としたのは、過度に小さくすると正常な領域を対象からはずす可能性が増大するためである)。すなわち、かかる係数が、1に近い場合には、平均値A及びバラツキ偏差σに結合が生じた領域の影響があるため、これらの値の再現性が損なわれるが、係数を小さくしていくに従い、これらの値の再現性が向上する。かかる値の再現性を基準として係数の0.9を採用した。開口部の開口面積は、好ましくは平均値Aが10μm以下で且つバラツキ偏差σが17μm以下、より好ましくは平均値Aが5μm以下で且つバラツキ偏差σが9μm以下、さらに好ましくは平均値Aが3μm以下で且つバラツキ偏差σが4μm以下である。
本発明の導電層には、線状構造体とともに下記構造式(1)の構造を分子内に有する化合物をさらに含むことが好ましい。
Figure 0005273325
(式中、Ra(a=1〜4)はHもしくはFを示す。n1、n2はそれぞれ独立して1〜10の整数を示す。)
構造式(1)の構造を分子内に有する化合物を含有することで、表面抵抗値が低くなり導電積層体の導電性をさらに向上することができる。構造式(1)の構造を分子内に有する化合物の含有量は、線状構造体の種類や積層量、また、構造式(1)の構造を分子内に有する化合物自体の構造にも依存するため一義的に限定することはできないが、導電層内の線状構造体100質量部に対し、30〜100質量部であることが好ましい。30質量部未満であると含有する効果が得られない場合があり、100質量部より大きいと線状構造体のネットワーク構造に対し逆に均一性を損なう場合がある。
これら構造式(1)の構造を分子内に有する化合物は、具体的に市販されているものとして例えば、米国DuPont社製のZonylシリーズのZonyl FSAやCapstoneシリーズのCapstone FS−65等が挙げられる。
本発明の導電層には、線状構造体とともに高分子マトリックスをさらに含むことが好ましい。導電積層体はタッチパネル等などに使用する電極用に加工する際、高温や高湿下にさらされる場合がある。導電層に高分子マトリックスを設けることで、線状構造体のネットワーク構造を保護し、高温や高湿などの過酷な環境下においても低い表面抵抗値を保ち、導電性を維持することができる。
[高分子マトリックス]
高分子マトリックスの成分としては、有機または無機系の高分子化合物などが挙げられる。
無機系高分子化合物としては、無機系の酸化物等が挙げられ、例えば、ケイ素酸化物である、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランなどのテトラアルコシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のトリアルコキシシラン類、メチルトリアセチルオキシシラン、メチルトリフェノキシシランなどのオルガノアルコシシランのアルコール、水、酸などから、加水分解・重合反応によって形成させるゾル−ゲルコーティング膜、ケイ素酸化物のスパッタ蒸着膜などが使用できる。
有機系高分子化合物としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられ、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ナイロンやベンゾグアナミン等のポリアミド系樹脂、ABS樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の塩素(Cl)を含有する樹脂、フッ素(F)を含有する樹脂、シリコーン系樹脂、セルロース系樹脂、等の有機系の高分子化合物が挙げられるが、これらを要求する特性や生産性等をふまえ少なくとも1種類を選択し、また、これらを2種以上混合してもよいが、好ましくは、重合反応に寄与する炭素−炭素二重結合基を2個以上有する化合物が重合反応した構造を含む高分子から構成されるものであることが好ましい。かかる高分子は、重合反応に寄与する炭素−炭素二重結合基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマーからなる組成物を、該炭素−炭素二重結合基内の炭素−炭素二重結合を反応点として重合反応することで炭素−炭素単結合を形成して得ることができる。
炭素−炭素二重結合基を含む官能基としては、例えば、イソプロペニル基、イソペンテニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、メタクリル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、アリリデン基、アリリジン基、ビニルエーテル基や、炭素−炭素二重結合基の炭素にフッ素や塩素等のハロゲン元素が結合したもの(例えば、フッ化ビニル基、フッ化ビニリデン基、塩化ビニル基、塩化ビニリデン基等)や、炭素−炭素二重結合基の炭素にフェニル基やナフチル基等の芳香環を有する置換基が結合したもの(例えばスチリル基等)や、ブタジエニル基(例えば、CH=C(R)−C(R)=CH−、CH=C(R)−C(=CH)−(R、RはHまたはCH))のように共役ポリエン構造を有する基、等が挙げられる。これらから要求する特性や生産性等を考慮して、1種類または2種以上混合して使用すればよい。
重合反応に寄与する炭素−炭素二重結合基を2個以上有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールエトキシトリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシトリメタクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリメタクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、グリセリンプロポキシトリメタクリレートや、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環等の環状骨格を分子内に有する化合物(例えば、トリアクリレート・トリメタクリレート・テトラアクリレート・テトラメタクリレート・ペンタアクリレート・ペンタメタクリレート・ヘキサアクリレート・ヘキサメタクリレート等)や、これら化合物の一部を変性した化合物(例えば2−ヒドロキシプロパン酸等で変性した2−ヒドロキシプロパン酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、2−ヒドロキシプロパン酸変性ペンタエリスリトールトリメタクリレート、2−ヒドロキシプロパン酸変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、2−ヒドロキシプロパン酸変性ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、また、シリコーン骨格を導入したシリコーントリアクリレート、シリコーントリメタクリレート、シリコーンテトラアクリレート、シリコーンテトラメタクリレート、シリコーンペンタアクリレート、シリコーンペンタメタクリレート、シリコーンヘキサアクリレート、シリコーンヘキサメタクリレート等)や、骨格内にビニル基および/またはビニリデン基と共にその他骨格を有する化合物(例えば、ウレタン骨格を有するウレタントリアクリレート、ウレタントリメタクリレート、ウレタンテトラアクリレート、ウレタンテトラメタクリレート、ウレタンペンタアクリレート、ウレタンペンタメタクリレート、ウレタンヘキサアクリレート、ウレタンヘキサメタクリレート、エーテル骨格を有するポリエーテルトリアクリレート、ポリエーテルトリメタクリレート、ポリエーテルテトラアクリレート、ポリエーテルテトラメタクリレート、ポリエーテルペンタアクリレート、ポリエーテルペンタメタクリレート、ポリエーテルヘキサアクリレート、ポリエーテルヘキサメタクリレート、エポキシ由来の骨格を有するエポキシトリアクリレート、エポキシトリメタクリレート、エポキシテトラアクリレート、エポキシテトラメタクリレート、エポキシペンタアクリレート、エポキシペンタメタクリレート、エポキシヘキサアクリレート、エポキシヘキサメタクリレート、エステル骨格を有するポリエステルトリアクリレート、ポリエステルトリメタクリレート、ポリエステルテトラアクリレート、ポリエステルテトラメタクリレート、ポリエステルペンタアクリレート、ポリエステルペンタメタクリレート、ポリエステルヘキサアクリレート、ポリエステルヘキサメタクリレート等)が挙げられる。これらを用途や要求する特性や生産性等を考慮して、単体で重合したものもしくは単体で重合したものを2種以上含有した組成物、および/または2種以上が共重合した2量体以上のオリゴマーを含有してなる組成物を使用することができるが、特にこれらに限定されるものではない。これら化合物のうち、重合反応に寄与する炭素−炭素二重結合基を4個以上、すなわち4官能以上の化合物をさらに好ましく用いることができる。4官能以上の化合物は、例えば、前記4官能のテトラアクリレート、テトラメタクリレート、5官能のペンタアクリレート、ペンタメタクリレート、6官能のヘキサアクリレート、ヘキサメタクリレート等が挙げられ、さらに7官能以上のものでもよい。
これら化合物は、具体的に市販されているものとして例えば、共栄社化学(株)製のライトアクリレートシリーズ、ライトエステルシリーズ、エポキシエステルシリーズ、ウレタンアクリレートAHシリーズ、ウレタンアクリレートATシリーズ、ウレタンアクリレートUAシリーズ、ダイセル・サイテック(株)製の“EBECRYL”(登録商標)シリーズ(例えばEBECRYL1360)、PETIA、TMPTA、TMPEOTA、OTA 480、DPHA、PETA−K、綜研化学(株)製の“フルキュア”(登録商標)シリーズ、東洋インキ製造(株)製の“LIODURAS(リオデュラス)”(登録商標)シリーズ、中国塗料(株)製の“フォルシード”(登録商標)シリーズ、マツイカガク(株)製のEXPシリーズ、信越化学工業(株)製のX−12−2456シリーズ等が挙げられる。
[基材]
本発明の導電積層体における基材の素材として、具体的には例えば透明な樹脂、ガラスなどを挙げることができる。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系・メタクリル系樹脂、脂環式アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース、ABS、ポリ酢酸ビニル、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の塩素(Cl)を含有する樹脂、フッ素(F)を含有する樹脂、シリコーン系樹脂及びこれら樹脂の混合及び/又は共重合したものが挙げられ、ガラスとしては、通常のソーダガラスを用いることができる。また、これらの複数の基材を組み合わせて用いることもできる。例えば、樹脂とガラスを組み合わせた基材、2種以上の樹脂を積層した基材などの複合基材であってもよい。基材の形状については、厚み250μm以下で巻き取り可能なフィルムであっても、厚み250μmを超える基材であってもよい。コスト、生産性、取り扱い性等の観点からは250μm以下の樹脂フィルムが好ましく、より好ましくは190μm以下、さらに好ましくは150μm以下、特に好ましくは100μm以下の樹脂フィルムである。基材として樹脂フィルムを用いる場合、樹脂を未延伸、一軸延伸、二軸延伸してフィルムとしたものを適用することができる。これら樹脂フィルムのうち、基材への成形性、透明性等の光学特性、生産性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、またPENとの混合及び/又は共重合したPETフィルム、ポリプロピレンフィルムを好ましく使用することができる。
本発明においては、これら基材の少なくとも片面の最外層に、親水基を有する化合物を含む親水層を積層した親水性基材であることが好ましい。親水性基材であると、後述する線状構造体の水含有分散液を塗布後乾燥して導電層を形成する場合において特に、線状構造体のネットワーク構造により形成される開口部における開口面積の平均値Aとバラツキ偏差σを好ましい範囲にすることができ、表面抵抗値が低い導電性の良好な導電積層体を得やすくなる。親水基を有する化合物の例としては、前述した高分子マトリックスの成分や基材に使用する樹脂の構造内に親水基を有したものが挙げられるが、特に限定されるものではない。また、親水基としては例えば、ヒドロキシル基、カルボン酸基、リン酸基、アミノ基、4級アンモニウム塩基、スルホン酸基、またこれら親水基の一部がNa、K等のカウンターカチオンを有した状態(例えば、−ONa、−COONa、−SONaなど)が挙げられ、これらを1種類または2種以上混合していてもよい。これら官能基のうち、親水性を付与しやすいカルボン酸基、スルホン酸基、また各親水基の一部がNa、K等のカウンターカチオンを有した状態(−COONa、−SONa)を好ましく使用することができる。
[導電積層体の製造方法]
本発明の導電積層体を製造する方法は、特には限定されず、基材上に導電材(線状構造体)のみ又は導電材(線状構造体)と前述の高分子マトリックスとを混合したものを積層して導電層を形成してもよく、また、予め導電材(線状構造体)のみを基材上にまず形成した後に次いで高分子マトリックスを形成することで導電層を積層してもよく、特に限定されない。
[導電層の形成方法]
本発明における導電層を基材上に形成する方法としては、線状構造体やマトリックスの種類により最適な方法を選択すればよく、キャスト、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレー、ブレードコート、スリットダイコート、グラビアコート、リバースコート、スクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法等、一般的な方法を挙げることができる。なかでも、導電層を均一に積層できかつ基材への傷が入りにくいスリットダイコート、もしくは導電層を均一にかつ生産性良く形成できるマイクログラビアを使用したウエットコート法が好ましい。尚、導電層を基材上に形成するにあたり、導電材(線状構造体)からなるネットワーク構造を有する導電成分を予め基材上に配置した後に、マトリックスを配置し、導電材(線状構造体)と複合化することで導電層を形成してもよく、また、導電材(線状構造体)とマトリックスを予め混合して導電マトリックス組成物とし、その導電マトリックス組成物を基材上に積層することでネットワーク構造を有する導電成分を含む導電層を形成してもよい。尚、上記導電材(線状構造体)は、単一の素材からなるものでもよいし、複数の素材の混合物であってもよい。マトリックスも同様に、単一の素材からなるものでもよいし、複数の素材の混合物であってもよい。
本発明において、特に好ましくは、前述の方法を適宜選択して線状構造体の水含有分散液を基材上に塗布後、乾燥して導電層を形成する工程において、乾燥工程が塗布方向に対し45〜135°の方向から温度が25〜120℃である気流を塗布した面にあてる工程である導電積層体の製造方法である。
かかる方法を採用することで、線状構造体のネットワーク構造により形成される開口部における開口面積の平均値Aとバラツキ偏差σを好ましい範囲にすることができ、表面抵抗値が低い導電性の良好な導電積層体を得やすくなる。尚、線状構造体の水含有分散液には、線状構造体と溶媒である水の他に、バインダー、分散剤、レベリング剤等の添加剤を含んでいてもよい。塗布方向に対し45〜135°の方向から気流を塗布した面にあてる点について説明する。線状構造体の水含有分散液を基材上に塗布後、塗布方向に対し45〜135°の方向からの気流を塗布した面にあてることでネットワーク構造が均一になりやすく、開口部におけるバラツキ偏差σを小さくできる。好ましくは塗布方向に対し60〜120°の方向、さらに好ましくは、85〜95°の方向であり、逆に塗布方向に対し45°未満もしくは135°よりも大きいと効果が得られない場合がある。次いで、その際の気流の温度が25〜120℃である点について説明する。乾燥工程の気流の温度が25〜120℃である場合、線状構造体の凝集等がなく導電層面内に均一分散することができ、開口面積の平均値Aとバラツキ偏差σを所望の領域に調整しやすくなる。気流の温度は好ましくは、30〜100℃、さらに好ましくは50〜90℃であり、温度が25℃未満の場合、線状構造体の水含有分散液の乾燥が遅くなる場合があり、開口部におけるバラツキ偏差σが大きくなる場合があり、一方、温度が120℃より高いと、逆に水系溶媒が急激に蒸発しやすくなり導電層の面内で不均一に乾燥されやすくなり、開口面積の平均値Aやバラツキ偏差σが大きくなる場合がある。温度調節の手段は、目的や用途に応じて選択でき、例えば、ホットプレート、熱風オーブン、赤外線オーブン、周波数300メガヘルツ〜3テラヘルツのマイクロ波照射などを挙げることができるがこれに限定されない。なお、気流の温度とは塗布した面の上部10mmの位置における温度をいう。
本発明における導電積層体の導電層のマトリックスを形成する方法は、前述の高分子マトリックスの成分を含む組成物を反応させて形成する。かかる場合の反応による高分子マトリックスの形成を本明細書において硬化と記す。高分子マトリックスの成分を含む組成物を硬化する方法として、加熱硬化や、紫外光、可視光、電子線等の活性電子線の照射による光硬化(以降、光硬化と記す)が挙げられる。加熱硬化の場合は、硬化開始温度に系全体を加熱するのに時間を要する一方、光硬化の場合は、後述するような光硬化の開始剤(以降、光開始剤と記す)を含有させ、そこに活性電子線を照射することで系全体で同時に活性種を発生させることができるため、硬化開始に要する時間を短縮できることから、硬化時間も短縮できる。かかる理由から光硬化がより好ましい。ここで、光開始剤とは、紫外領域の光、可視領域の光、電子線等の活性電子線を吸収し、反応を開始させる活性種であるラジカル種、カチオン種、アニオン種等の活性種を生成し、化学反応を開始させる物質である。使用可能な光開始剤としては例えば、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1などのα−ヒドロキシケトン系やα−アミノケトン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、メチルフェニルグリオキシレートなどが挙げられ、極大吸収波長の値、吸光度、色見、着色度合い等の観点から、これら光開始剤のうち1または2種以上を組み合わせて使用することができる。
かかる光開始剤の市販品としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとしてCiba“IRGACURE(登録商標)”184(チバ・ジャパン(株)製)、2−メチル1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オンとしてCiba“IRGACURE”(登録商標)907(チバ・ジャパン(株)製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1としてCiba“IRGACURE”(登録商標)369(チバ・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
マトリックスの種類や性質によって前記活性電子線の種類を適宜選択したり、選択した前記活性電子線の種類から前記光開始剤を1種のみ単独もしくは吸収波長領域の異なる2種以上を含有させたり、前記活性電子線の照射量を調整したり、また、これらを適宜組み合わせることによっても本発明の導電積層体を得ることができる。特に、前記活性電子線の照射量を調整する方法は比較的実施しやすいため、好ましく用いられる。照射量を調整する方法は、前記活性電子線を照射するランプ等の照射体の条件(出力条件等)を変更することで比較的容易に制御することができる。他にも、前記ランプ等の照射体と非照射体との照射距離を変更したり、本発明の導電積層体の製造に際する非照射体の搬送速度を調整することで照射時間を短くすることで積算の照射量を制御することもできる。前記活性電子線の積算の照射量は、300mJ/cm以下が好ましく、より好ましくは150mJ/cm以下、さらに好ましくは100mJ/cm以下である。前記活性電子線の積算の照射量の下限値は特には限定されないが、1mJ/cm未満であるとマトリックスの硬化不足等の不良が発生する場合があるため、1mJ/cm以上が好ましい。また、前記活性電子線を照射するにあたり、窒素やアルゴン等の不活性ガスにて置換した雰囲気下や酸素脱気した雰囲気下等の酸素濃度を低くした特定の雰囲気下とする方法も有効であり、酸素濃度を低くした特定の雰囲気下にて、前記活性電子線の積算の照射量とすることが好ましい。
本発明にかかる導電積層体は、前記導電層側から入射した際のJIS K7361−1:1997に基づいた全光線透過率が80%以上である透明導電積層体であることが好ましい。本発明の導電積層体を組み込んだタッチパネルは、優れた透明性を示し、この透明導電積層体を用いたタッチパネルの下層に設けたディスプレイの表示を鮮やかに認識することができる。本発明における透明性とは、前記導電層側から入射した際のJIS K7361−1:1997に基づいた全光線透過率が80%以上であることを意味し、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。全光線透過率を上げるための方法としては、例えば、使用する基材の全光線透過率を上げる方法、前記導電層の膜厚をより薄くする方法、また、導電層が光学干渉膜となるように積層する方法等が挙げられる。
基材の全光線透過率を上げる方法としては、基材の厚みを薄くする方法、あるいは全光線透過率の大きな材質の基材を選定する方法が挙げられる。本発明の透明導電積層体における基材は、可視光線の全光線透過率が高い基材が好適に使用でき、具体的にはJIS K7361−1:1997に基づいた全光線透過率が80%以上のもの、より好ましくは90%以上の透明性を有しているものであり、前述した[基材]の項に記載したもののうち該当するものを適宜使用することができる。
また、本発明においては、基材に対し導電側(本発明では導電層が積層されている側)とは反対の面に、耐摩耗性、高表面硬度、耐溶剤性、耐汚染性等を付与したハードコート処理が施されていてもよい。
次に、導電層が光学干渉膜となるように積層する方法の説明を以下に示す。
導電材(線状構造体)は、その導電成分自身の物性により光を反射や吸収する。そのため、基材上に設けた導電層を含む透明導電積層体の全光線透過率を上げるには、マトリックスが透明な材料で、かつ導電層が光学干渉膜となるように設け、この光学干渉膜側の波長380〜780nmでの平均反射率を4%以下に下げることが効果的であり、好ましくは3%以下に下げること、より好ましくは2%以下に下げることが効果的である。平均反射率が4%以下であると、タッチパネル用途などに用いる場合の全光線透過率80%以上の性能を生産性良く得ることができるので好ましい。
本発明の導電積層体は、その導電層側の表面抵抗値が、1×10Ω/□以上、1×10Ω/□以下であることが好ましく、より好ましくは1×10Ω/□以上、1.5×10Ω/□以下である。この範囲にあることで、タッチパネル用の導電積層体として好ましく用いることができる。すなわち、1×10Ω/□以上であれば消費電力を少なくすることができ、1×10Ω/□以下であれば、タッチパネルの座標読みとりにおける誤差の影響を小さくすることができる。
本発明において用いる基材及び/或いは導電層には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、有機および/又は無機の微粒子、架橋剤、難燃剤、難燃助剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、レベリング剤、滑り賦活剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、核剤、染料、充填剤、分散剤およびカップリング剤などを用いることができる。
本発明の導電積層体は、表示体、特にタッチパネル及び電子ペーパーに組み込んで好ましく使用することができる。そのうち、タッチパネルの一例を示した断面模式図を図4に示す。本発明のタッチパネルは、線状構造体からなるネットワーク構造を有する導電層を積層した本発明の導電積層体(たとえば、図1)を単独もしくは複数枚、さらには他の部材と組み合わせて組み込んだものであり、その例として抵抗膜式タッチパネルや静電容量式タッチパネル等が挙げられる。本発明の導電積層体の導電層は、図2に示すように符号6、7、8、9のような線状構造体を含み、符号11、12、13の接点を有するネットワーク構造を有している。本発明の導電積層体を搭載してなるタッチパネルは、たとえば図4に示すように導電積層体16を、接着剤や粘着剤等の接合層19によって接合して積層したものであり、さらに、タッチパネルの画面側の基材20、タッチパネルの画面側の基材に積層したハードコート層21が設けられる。かかるタッチパネルは、例えば、リード線と駆動ユニット等を取り付け、液晶ディスプレイの前面に組み込んで用いられる。
以下、本発明を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[評価方法]
まず、各実施例および比較例における評価方法を説明する。
(1)導電成分の構造(形状)、導電成分のネットワーク構造の状態
絶縁抵抗計(三和電気計器(株)製、DG6)を用いて、サンプルの各面に探針をあて、通電の有無からサンプルの導電面を特定する。
次いでサンプルの導電領域(A)及び非導電領域(B)の各々の表面を、走査透過電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製 日立走査透過電子顕微鏡HD−2700)もしくは電界放射型走査電子顕微鏡(日本電子(株)製 JSM−6700−F)を用いて加速電圧3.0kV、観察倍率と画像のコントラストを適宜調節して各倍率にて観察した。
前記方法にて観察が困難な場合は、次いでカラー3D レーザー顕微鏡((株)キーエンス製 VK−9700/9710)、観察アプリケーション((株)キーエンス製 VK−H1V1)、形状解析アプリケーション((株)キーエンス製 VK−H1A1)を用いて、付属の標準対物レンズ10X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan 10X)、20X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan 20X)、50X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan Apo 50X)、150X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan Apo 150X)にて各倍率で導電側の同位置を表面観察し、その画像データから画像解析した。
(2)導電成分の同定
サンプルから導電層を剥離し、溶解する溶剤に溶解させた。必要に応じ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、液体高速クロマトグラフィー等に代表される一般的なクロマトグラフィー等を適用し、それぞれ単一物質に分離精製して、以下の定性分析に供した。
その後導電成分を適宜濃縮および希釈を行いサンプルを調整した。次いで、以下の評価方法を用いサンプル中に含まれる成分を特定した。
分析手法は、以下の分析の手法を組み合わせて行い、より少ない組み合わせで測定できるものを優先して適用した。
核磁気共鳴分光法(H−NMR、13C−NMR、29Si−NMR、19F−NMR)、二次元核磁気共鳴分光法(2D−NMR)、赤外分光光度法(IR)、ラマン分光法、各種質量分析法(ガスクロマトグラフィー−質量分析法(GC−MS)、熱分解ガスクロマトグラフィー−質量分析法(熱分解GC−MS)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−MS)、飛行時間型質量分析法(TOF−MS)、飛行時間型マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−TOF−MS)、ダイナミック二次イオン質量分析法(Dynamic−SIMS)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)、その他スタティック二次イオン質量分析法(Static−SIMS)等)、X線回折法(XRD)、中性子回折法(ND)、低速電子線回折法(LEED)、高速反射電子線回折法(RHEED)、原子吸光分析法(AAS)、紫外光電子分光法(UPS)、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分光法(XPS)、蛍光X線元素分析法(XRF)、誘導結合プラズマ発光分光法(ICP−AES)、電子線マイクロアナリシス法(EPMA)、荷電粒子励起X線分光法(PIXE)、低エネルギーイオン散乱分光法(RBSまたはLEIS)、中エネルギーイオン散乱分光法(MEIS)、高エネルギーイオン散乱分光法(ISSまたはHEIS)、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)、透過電子顕微鏡−エネルギー分散X線分光分析(TEM−EDX)、走査電子顕微鏡−エネルギー分散X線分光分析(SEM−EDX)、ガスクロマトグラフィー(GC)その他元素分析。
(3)平均値A及びバラツキ偏差σ
サンプルの導電層側をカラー3D レーザー顕微鏡((株)キーエンス製 VK−9700/9710)、観察アプリケーション((株)キーエンス製 VK−H1V1)、形状解析アプリケーション((株)キーエンス製 VK−H1A1)を用いて、付属の標準対物レンズ150X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan Apo 150X)、にて倍率3000倍で導電側を表面観察し、70.656μm×94.208μmの範囲を768ピクセル×1024ピクセルの画像として取り込み画像解析を行った。画像解析は各水準あたり5サンプル準備し、1サンプルにつき10視野、すなわち各水準あたり計50視野について観察し、各50視野を以下の方法にて画像解析し、50視野のデータを得てから平均値を算出した。(尚、本実施例では、上記倍率及び解像度で評価を実施したが、線状構造体の種類によって、その長軸の長さや短軸の長さ(平均径r)が異なり前記倍率にて観察が困難な場合は、付属の標準対物レンズ10X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan 10X)、20X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan 20X)、50X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan Apo 50X)のいずれかに変更して低倍率にするか、対物レンズ200X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan Apo 200X)に変更して高倍率にして同解像度で画像データを取り込み同様にして画像解析すればよい。また、解像度に関しては、1画素の大きさを評価対象の縦0.1μm×横0.1μmの領域とすることが適しているが、これに限るものではない。)
画像処理は、具体的には以下の環境および手順で行った。
OS:“Windows”(登録商標) XP
CPU:“Celeron”(登録商標) 3.4GHz
Memory:512MB
使用ソフト:画像処理ライブラリHALCON(Ver.9.0 MVtec社製)
まず、画像処理を画像データの読み込みを行い、次に、輪郭強調(微分フィルタ(emphasize)、エッジ強調フィルタ(shock_filter)の順で処理)を行った後、2値化をするという手順で実施した。なお、輪郭強調に用いる微分フィルタの「emphasize」およびエッジ強調フィルタの「shock_filter」は前記画像処理ライブラリのHALCONに含まれる画像処理フィルタである。2値化については画像全体の輝度の平均値を取得し、平均値にオフセット10をかけて、それより大きい値を示す部分を線状構造体が存在している部分とし、さらに線状構造体が存在している領域のグレイ値を255、その他の領域(開口部)のグレイ値を0に置き換え、膨張・収縮、細線化、を行い、グレイ値0を持つ連続したピクセル同士を連結し、開口部として抽出した。
次に、画像処理により抽出された、1視野内の各開口部の開口面積Xをそれぞれ求め、1視野内の各開口部の内、式(1)を満たす開口部について、式(2)により開口面積のバラツキ偏差σを算出した。
X<Xmax × 0.9 ・・・式(1)
ここで、Xmaxは1視野内の画像データにおける開口面積の最大値とした。
σ={(Σ(X−A))/N}0.5 (ここで、Σはi=1〜N)
・・・式(2)
ここで、Aは1視野内の式(1)を満たす開口部の各開口面積Xの平均値、Nは1視野内の式(1)を満たす開口部の総数とした。
(4)表面抵抗値R
導電積層体の導電層側の表面抵抗値を、非接触式抵抗率計(ナプソン(株)製 NC−10)を用い渦電流方式で100mm×50mmのサンプルの中央部分を測定した。5サンプルについて平均値を算出し、これを表面抵抗値R[Ω/□]とした。検出限界を超えて表面抵抗値が得られなかった場合は、次いで以下の方法にて測定した。
高抵抗率計(三菱化学(株)製 Hiresta−UP MCP−HT450)を用い、リングタイププローブ(三菱化学(株)製 URSプローブ MCP−HTP14)を接続して二重リング方式で100mm×100mmのサンプルの中央部分を測定した。5サンプルについて平均値を算出し、これを表面抵抗値R[Ω/□]とした。尚、本発明においては、表面抵抗値としての実用上使用できる範囲を1×10[Ω/□]以下とし、これ以下を合格とした。
(5)全光線透過率
濁度計(曇り度計)NDH2000(日本電色工業(株)製)を用いてJIS K7361−1:1997に基づいて、導電積層体厚み方向の全光線透過率を導電層側から光を入射させて測定した。5サンプルについて測定し、5サンプルの平均値を算出し、これを各水準の全光線透過率とした。本測定に当たっては、有効数字1桁が確保できる倍率を選択し、計算に当たっては、2桁目を四捨五入して値を求めた。尚、本発明においては、全光線透過率としての実用上使用できる範囲である76.5%以上を合格とした。
(6)耐久性
(4)にて求めた表面抵抗値Rを初期表面抵抗値とした。次いで、5サンプルとも恒温器パーフェクトオーブン(エスペック(株)製 PH−400)にて温度60℃で湿度90%RHの高温高湿条件で24時間促進試験を実施した。促進試験後、5サンプルについて、促進試験前と同様に表面抵抗値を測定した。5サンプルの平均値を算出し、これを加熱後表面抵抗値Rとした。加熱前後の表面抵抗値変化として、前記初期表面抵抗値Rと加熱後表面抵抗値Rとの比R/Rを求めた。尚、R/Rが1.0以上で、かつ、1.0に近いほど耐久性が高く導電性を維持していることを意味し、最も耐久性が高いものは加熱前後での表面抵抗値変化がない、すなわちR/Rが1.0であり、逆にR/Rが大きいほど熱に対し耐久性が低いことを意味する。尚、本発明においては、R/Rとしての実用上使用できる範囲を2.0以下とし、これ以下を合格とした。
[材料]
<基材>
各実施例及び比較例に使用した基材を以下に示す。
(1)基材A
・ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製 “ルミラー”(登録商標)T60)
・厚み125μm
・親水層なし
(2)基材B
・基材Aの両面に下記ポリエステル系樹脂親水層を積層した親水性基材。
・厚み125μm
・ポリエステル系樹脂親水層
下記<ポリエステル樹脂(a1)>と下記<ポリエステル樹脂(a2)>とを、質量比1:1で混合して<ポリエステル樹脂(A)>を得た。次いで、前記<ポリエステル樹脂(A)>を100質量部、下記<メラミン系架橋剤(B)>を50質量部含有する親水層用組成物を得た。この親水層用組成物を厚み0.1μm(片面あたり。以下特にことわらない限り全て同様。)にて基材A上に積層し、基材Bとした。
<ポリエステル樹脂(a1)>
・下記(i)/(ii)/(iii)/(iv)の成分比率=12/76/12/100[mol%]
(i)5−ナトリウムスルホイソフタル酸(親水基を有する化合物)
(ii)2,6−ナフタレンジカルボン酸(親水基を有する化合物)
(iii)トリメリット酸(親水基を有する化合物)
(iv)エチレングリコール
<ポリエステル樹脂(a2)>
・下記(i)/(ii)/(iii)の成分比率=76/24/100[mol%]
(i)テレフタル酸(親水基を有する化合物)
(ii)トリメリット酸(親水基を有する化合物)
(iii)エチレングリコール
<メラミン系架橋剤(B)>
・メチロール化メラミン樹脂
(3)基材C
・基材Aの両面に下記アクリル系樹脂親水層を積層した親水性基材。
・厚み125μm
・アクリル系樹脂親水層
下記<アクリル樹脂(A)>を100質量部、下記<メラミン系架橋剤(B)>を50質量部含有する親水層用組成物を得た。この親水層用組成物を厚み0.1μmにて基材A上に積層し、基材Cとした。
<アクリル樹脂(A)>
・下記(i)/(ii)/(iii)/(iv)/(v)の成分比率=55/38/3/2/2[mol%]
(i)メチルメタクリレート
(ii)エチルアクリレート
(iii)N−メチロールアクリルアミド
(iv)2−ヒドロキシエチルメタクリレート(親水基を有する化合物)
(v)アクリル酸(親水基を有する化合物)
<メラミン系架橋剤(B)>
・メチロール化メラミン樹脂
<導電材>
各実施例及び比較例における、各導電材を以下に示す。
(1)導電材A「銀ナノワイヤー」
銀ナノワイヤー導電材(短軸:50〜100nm、長軸:20〜40μm)。
(2)導電材B「銅ナノワイヤー」
特開2002−266007号公報の製造例1、実施例2に記載の方法にて得た銅ナノワイヤー導電材(短軸:10〜20nm、長軸:1〜100μm)。
(3)導電材C「銀ナノワイヤー・銅ナノワイヤー混合導電材」
前記導電材A「銀ナノワイヤー」と前記導電材B「銅ナノワイヤー」とを質量比6:4となるように混合して得た銀ナノワイヤー・銅ナノワイヤー混合導電材。
(4)導電材D「針状二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物導電材」
針状形状の二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物(大塚化学(株)製 “デントール”(登録商標)TM100、短軸:700〜900nm、長軸:15〜25μm)導電材。
<マトリックス、添加剤>
各実施例及び比較例のマトリックス、添加剤に使用した材料を以下に示す。
(1)マトリックス材料A
アクリロイル基として重合反応に寄与する炭素−炭素二重結合基を2個以上有する化合物を含有するアクリル系組成物(綜研化学(株)製 “フルキュア”(登録商標)HC−6、固形分濃度51質量%)。
(2)添加剤A
構造式(1)の構造を分子内に有する化合物(米国DuPont社製のZonyl FSA)。
(実施例1)
導電材Aを含む水分散液として、銀ナノワイヤー分散液(米国Cambrios社製“ClearOhm”(登録商標) Ink−A AQ)を用いた。この銀ナノワイヤー分散液を、銀ナノワイヤーの濃度が0.042質量%となるように希釈して銀ナノワイヤー分散塗液を調製した。
次いで、この銀ナノワイヤー分散塗液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手8を使用して基材Aの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し30°の方向から120℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。
(実施例2)
実施例1の銀ナノワイヤーの濃度が0.042質量%である銀ナノワイヤー分散塗液を調製した。この銀ナノワイヤー分散塗液に、添加剤Aの成分量が銀ナノワイヤー100質量部に対し65質量部となるように添加剤Aを混合し、銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を得た。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手8を使用して基材Aの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し30°の方向から120℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、構造式(1)の構造を分子内に有する化合物を導電層内に含むことで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、化合物を含まない実施例1よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例3)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手9を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し30°の方向から120℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、親水性基材上に導電層を形成することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、親水層のない基材Aを用いた実施例2よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例4)
塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成したこと以外は、実施例3と同様にして導電層を形成し、導電積層体を得た。この導電積層体は、加熱乾燥時の条件を好ましい条件に変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例3よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例5)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手10を使用して基材Cの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、バーコーターの番手を変更し銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)の塗布量を変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例4よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例6)
基材Bを用いたこと以外は、実施例5と同様にして導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、親水性基材の種類を変更することで開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、親水層の異なる基材Cを用いた実施例5よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例7)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手12を使用して基材Cの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、バーコーターの番手を変更し銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)の塗布量を変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例5よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例8)
基材Bを用いたこと以外は、実施例7と同様にして導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、親水性基材の種類を変更することで開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、親水層の異なる基材Cを用いた実施例7よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例9)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手14を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、バーコーターの番手を変更し銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)の塗布量を変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例8よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例10)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手16を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、バーコーターの番手を変更し銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)の塗布量を変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例9よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例11)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手20を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を90秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、バーコーターの番手を変更し銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)の塗布量と共に、さらに乾燥時間も変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例10よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例12)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手24を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を120秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、バーコーターの番手を変更し銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)の塗布量と共に、さらに乾燥時間も変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例11よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例13)
実施例2の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を準備した。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手28を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を120秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、バーコーターの番手を変更し銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)の塗布量を変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少し、変更前の実施例12よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例14)
導電材Dを用い、バインダー成分としてアクリル系樹脂(綜研化学(株)製 “フォレット”(登録商標)GS−1000、固形分濃度30質量%)を固形分全体に対する導電材が60質量%となるように混合(固形分混合比:バインダー成分/導電材=40質量%/60質量%)し、次いでこの混合液に塗料固形分濃度50質量%となるように酢酸エチルを加えて濃度調整し、針状二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物分散液を得た。
次いで、この針状二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物分散液を、材質がsusのシム(シム厚み100μm)を装着したスリットダイコートを使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し30°の方向から120℃の熱風を300秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、実施例1〜13から導電材を変更することで、表面抵抗値と光学特性の調整が可能となった。
(実施例15)
塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を300秒間あてて加熱乾燥したこと以外は実施例14と同様に導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、実施例1〜13と異なる導電材を用いても、加熱乾燥時の条件を好ましい条件に変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少する効果が得られ、変更前の実施例14よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例16)
導電材Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして銅ナノワイヤー分散液を得た。次いで、実施例1と同一の銀ナノワイヤー分散塗液と、銅ナノワイヤー分散塗液とを、銀ナノワイヤー分散塗液:銅ナノワイヤー分散塗液=6:4と質量比がなるように混合し、銀ナノワイヤー/銅ナノワイヤー混合導電材分散塗液を得た。
次いで、この銀ナノワイヤー/銅ナノワイヤー混合導電材分散塗液(混合導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手9を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し30°の方向から120℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、実施例1〜13の導電材に異なる導電材を混合することで、表面抵抗値と光学特性の調整が可能となった。
(実施例17)
実施例2と同一の銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液と、実施例16と同一の銅ナノワイヤー分散液とを、銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液:銅ナノワイヤー分散塗液=6:4と質量比がなるように混合し、銀ナノワイヤー/銅ナノワイヤー/添加剤混合導電材分散塗液を得た。
次いで、この銀ナノワイヤー/銅ナノワイヤー/添加剤混合導電材分散塗液(混合導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手9を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。この導電積層体は、実施例16と同様の混合導電材を用いても、構造式(1)の構造を分子内に有する化合物を導電層内に含み、さらに、加熱乾燥時の条件を好ましい条件に変更することで、開口面積の平均値Aとそのバラツキ偏差σが減少する効果が得られ、変更前の実施例16よりも表面抵抗値が低下した。
(実施例18)
マトリックス材料A50.0g、酢酸エチル2268gを混合、撹拌し、マトリックス組成物を調製した。
次いで、マトリックス組成物を、実施例8の導電層側に材質がsusのシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコートを使用して塗布、120℃で2分間乾燥後、紫外線を80mJ/cm照射し硬化させ、マトリックス厚みが120nmのマトリックスを含む導電層を形成し、これを導電積層体とした。導電層にマトリックスを含むことで、実施例8と比較し、耐久性が向上した。
(実施例19)
実施例13の導電層側に、実施例18と同様にマトリックス厚みが120nmのマトリックスを含む導電層を形成し、これを導電積層体とした。導電層にマトリックスを含むことで、実施例13と比較し、耐久性が向上した。
(比較例1)
基材Bに導電層を設けずに、基材のみとした。
(比較例2)
導電材Aを含む水分散液として、銀ナノワイヤー分散液(米国Cambrios社製CleraOhm Ink−A AQ)を準備した。この銀ナノワイヤー分散液に、銀ナノワイヤーの濃度が0.0084質量%(実施例1に対し、銀ナノワイヤーの量が1/5)となるように銀ナノワイヤー分散塗液を調製した。
次いで、この銀ナノワイヤー分散塗液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手9を使用して基材Bの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を60秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成した。本条件で得られた導電材の塗布層中では銀ナノワイヤーはネットワーク構造を有しておらず、本比較例の積層体は導電性を示さなかったため、開口面積の平均値A及びバラツキ偏差σの評価は実施しなかった。
(比較例3)
導電材Aを含む水分散液として、銀ナノワイヤー分散液(米国Cambrios社製CleraOhm Ink−A AQ)を準備した。この銀ナノワイヤー分散液に、銀ナノワイヤーの濃度が0.0042質量%(実施例1に対し、銀ナノワイヤーの量が1/10)となるように銀ナノワイヤー分散塗液を調製した。
次いで、この銀ナノワイヤー分散塗液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手80を使用して基材Aの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し30°の方向から180℃の熱風を600秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。
本条件で得られた導電材の塗布層中では銀ナノワイヤーはネットワーク構造を有していたが、本比較例の導電積層体は、ネットワーク構造の開口部における開口面積の平均値A及びバラツキ偏差σ共に大きい値となり、銀ナノワイヤーを使用した実施例の導電積層体に対して表面抵抗値が高く導電性が低いものとなった。
(比較例4)
導電材Aを含む水分散液として、銀ナノワイヤー分散液(米国Cambrios社製CleraOhm Ink−A AQ)を準備した。この銀ナノワイヤー分散液に、銀ナノワイヤーの濃度が0.0084質量%(実施例1に対し、銀ナノワイヤーの量が1/5)となるように銀ナノワイヤー分散塗液を調製した。
次いで、この銀ナノワイヤー分散塗液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手50を使用して基材Aの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から180℃の熱風を600秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。
本条件で得られた導電材の塗布層中では銀ナノワイヤーはネットワーク構造を有していたが、本比較例の導電積層体は、ネットワーク構造の開口部における開口面積のバラツキ偏差σが大きい値となり、銀ナノワイヤーを使用した実施例の導電積層体に対して表面抵抗値が高く導電性が低いものとなった。
(比較例5)
松尾産業(株)製のバーコーター番手40を使用して基材Aの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し90°の方向から80℃の熱風を600秒間あてて加熱乾燥したこと以外は比較例4と同様に導電層を形成し、これを導電積層体とした。
本条件で得られた導電材の塗布層中では銀ナノワイヤーはネットワーク構造を有していたが、本比較例の導電積層体は、ネットワーク構造の開口部における開口面積の平均値Aが大きい値となり、銀ナノワイヤーを使用した実施例の導電積層体に対して表面抵抗値が高く導電性が低いものとなった。
(比較例6)
比較例4の銀ナノワイヤーの濃度が0.0084質量%(実施例1に対し、銀ナノワイヤーの量が1/5)である銀ナノワイヤー分散塗液を準備した。この銀ナノワイヤー分散塗液に、添加剤Aの成分量が銀ナノワイヤー100質量部に対し86質量部となるように添加剤Aを混合し、銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液を得た。
次いで、この銀ナノワイヤー/添加剤混合分散液(導電組成物)を、松尾産業(株)製のバーコーター番手50を使用して基材Aの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し150°の方向から150℃の熱風を600秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。
本条件で得られた導電材の塗布層中では銀ナノワイヤーはネットワーク構造を有していたが、本比較例の導電積層体は、ネットワーク構造の開口部における開口面積のバラツキ偏差σが大きい値となり、銀ナノワイヤーを使用した実施例の導電積層体に対して表面抵抗値が高く導電性が低いものとなった。
(比較例7)
実施例14におけるバインダー成分であるアクリル系樹脂を用いずに、導電材Dの濃度が実施例14と同濃度になるように水を加えて濃度調整をし、針状二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物分散液を得た。
次いで、この針状二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物分散液を、材質がsusのシム(シム厚み100μm)を装着したスリットダイコートを使用して基材Aの片面に塗布し、塗布した面に塗布方向に対し0°の方向から150℃の熱風を300秒間あてて加熱乾燥することで導電層を形成し、これを導電積層体とした。
本条件で得られた導電材の塗布層中では針状二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物はネットワーク構造を有していたが、本比較例の導電積層体は、ネットワーク構造の開口部における開口面積の平均値A及びバラツキ偏差σ共に大きい値となり、針状二酸化ケイ素系・ATO(アンチモンドープ酸化錫)複合化合物を使用した実施例の導電積層体に対して表面抵抗値が高く導電性が低いものとなった。
Figure 0005273325
Figure 0005273325
Figure 0005273325
実施例のいずれにおいても、良好な導電性を示す導電積層体となった。実施例2のように導電層に線状構造体と共に構造式(1)の構造を分子内に有する化合物をさらに含有した場合や、実施例3のようにさらに親水層を有する基材を適用した場合、実施例4のようにさらに乾燥工程が好ましい条件を適用した場合は、実施例1よりもさらに導電性が良好となった。実施例5と6及び実施例7と8のように親水性基材の種類を変更したり、実施例9〜13のように導電層の形成方法を変更することで、さらに表面抵抗値を低くし導電性がさらに改善することができるだけでなく、光学特性(全光線透過率)も調整することが可能となった。
導電層の成分が銀ナノワイヤーではない実施例14や15、銀ナノワイヤーと銀ナノワイヤー以外の線状構造体とを混合した導電層を用いた実施例16や17は、表面抵抗値と光学特性が銀ナノワイヤーのみの導電層である実施例1〜13に比較し劣る結果となった。
さらに、同様の導電材(線状構造体)で形成した場合であっても、実施例18や19のように導電層に高分子マトリックスをさらに含む場合は、実施例8や13のように高分子マトリックスを含まない導電層の場合と比較して、耐久性が向上した。
導電層を設けない場合や(比較例1)、線状構造体からなる導電成分を含んでいてもネットワーク構造を有していない場合は(比較例2)、導電性を示さない。導電層のネットワーク構造が、比較例4、6のように開口面積のバラツキ偏差σが大きい値となる場合や、比較例5の開口面積の平均値Aが大きい値となる場合は、たとえ、導電性の良好な導電材(線状構造体)である銀ナノワイヤーを使用したとしても、導電性が低い導電積層体となった。特に、比較例3や比較例7のように、開口面積の平均値A及びバラツキ偏差σ共に大きい値の場合は、いかなる導電材(線状構造体)であっても導電性が極端に低いものとなった。
本発明の導電積層体は、導電性が良好なことからタッチパネル用途に好適に使用されるものである。さらに、本発明の導電積層体は、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)、電子ペーパーなどのディスプレイ関連や、太陽電池モジュールなどにおいて用いられる電極部材にも好適に使用することができる。
1:基材
2:親水性基材
3:親水層
4:導電層
5:積層面に垂直な方向より観察した導電面
6:単一の繊維状導電体(線状構造体の一例)
7:繊維状導電体の集合体(線状構造体の一例)
8:ナノワイヤー(線状構造体の一例)
9:ウィスカーのような針状導電体(線状構造体の一例)
10:マトリックス
11:繊維状導電体の重なりによる接点
12:ナノワイヤーの重なりによる接点
13:ウィスカーのような針状導電体の重なりによる接点
14:ネットワーク構造を有する線状構造体
15:線状構造体のネットワーク構造により形成される開口部
16:タッチパネルに組み込んだ導電積層体
17:タッチパネルに組み込んだ導電積層体の親水性基材
18:タッチパネルに組み込んだ導電積層体の導電層
19:接着剤や粘着剤による、導電積層体を積層するための接合層
20:タッチパネルの画面側の基材
21:タッチパネルの画面側の基材に積層したハードコート層
22:導電層表面
23:単一の線状構造体
24:集合体として存在する単一の線状構造体
25:線状構造体からなる集合体
26:単一の線状構造体の径r
27:線状構造体からなる集合体の線状構造体の径r

Claims (9)

  1. 基材の少なくとも片面に、線状構造体からなるネットワーク構造を有する導電層を有し、該ネットワーク構造により形成される開口部の開口面積のうち式(1)を満たす開口部について、開口面積の平均値Aが20μm以下で、且つ、式(2)で定義される開口面積のバラツキ偏差σが26μm以下であることを特徴とする導電積層体。
    X<Xmax × 0.9 ・・・式(1)
    (式中、Xは各開口面積、Xmaxは各開口面積の最大値を示す。)
    σ={(Σ(X−A))/N}0.5 (ここで、Σはi=1〜N)
    ・・・式(2)
    (式中、Xは式(1)を満たす開口部の各開口面積、Aは式(1)を満たす開口部の開口面積Xの平均値、Nは式(1)を満たす開口部の総数を示す。)
  2. 前記線状構造体が銀ナノワイヤーである請求項1に記載の導電積層体。
  3. 前記導電層に、下記構造式(1)の構造を分子内に有する化合物をさらに含む請求項1又は2に記載の導電積層体。
    Figure 0005273325
    (式中、Ra(a=1〜4)はHもしくはFを示す。n1、n2はそれぞれ独立して1〜10の整数を示す。)
  4. 前記導電層に、高分子マトリックスをさらに含む請求項1〜3のいずれかに記載の導電積層体。
  5. 前記基材が、少なくとも片面の最外層に、親水基を有する化合物を含む親水層を積層した親水性基材である請求項1〜4のいずれかに記載の導電積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の導電積層体の製造方法であって、線状構造体の水含有分散液を基材上に塗布後乾燥して導電層を形成する工程において、乾燥工程が塗布方向に対し45〜135°の方向から温度が25〜120℃である気流を塗布した面にあてる工程である導電積層体の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の導電積層体を含む表示体。
  8. 請求項7に記載の表示体を組み込んだタッチパネル。
  9. 請求項7に記載の表示体を組み込んだ電子ペーパー。
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