JP5245113B2 - 透明補助電極フィルム及び透明補助電極フィルムの製造方法と、透明導電性フィルム及び透明導電性フィルムの製造方法 - Google Patents

透明補助電極フィルム及び透明補助電極フィルムの製造方法と、透明導電性フィルム及び透明導電性フィルムの製造方法 Download PDF

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本発明は、導電性と透明性に優れ、面内均一性が高く、繰り返し耐久性に優れ、かつ安価な補助電極フィルムと透明導電性フィルム、及びそれらの製造方法に関する。
液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、太陽電池、電子ペーパー、タッチパネルなどに適用される透明導電性フィルムとしては、従来、インジウム−スズの複合酸化物(ITO)に代表される透明導電性の金属酸化物を、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等の透明フィルム上に、真空蒸着法やスパッタリング法で真空成膜した透明導電性フィルムが使用されてきた。しかし、透明導電性フィルムの面積が大きくなると、ITO等の透明導電性の金属酸化物では導電性が不十分となり、発光効率や発電効率が低下するという課題があった。
この課題に対して、透明性と導電性に優れ、かつ安価な透明導電性フィルムとして、開口部を有する金属電極をフィルム全面に電力を供給するための補助電極として使用し、かつITO等の金属酸化物や導電性高分子の透明導電膜を併用する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
これらの方法で用いられる金属補助電極は、通常、グリッド(格子)状の形態を有し、印刷や無電解メッキ加工、フォトリソグラフィーを利用したエッチング加工、銀塩を用いた導電性金属銀パターン加工などによって形成することができる。しかし、該グリッドのライン幅の加工限界は数十μm以上であり、透明性を確保するためにはL(ライン幅)/S(スペース)の関係からサブmm〜mmサイズの開口部が必要となるため、該開口部における導電性の不均一性が依然として課題であった。
特に、有機ELディスプレイやエレクトロデポジション方式の電子ペーパーなどの電流駆動タイプにおいては、発光の面均一性や画面切り替えの応答速度の均一性が十分に要求を満たす品質ではなく、更に、導電性高分子を透明導電膜として用いた場合には、長期間使用における安定性や繰り返し安定性に課題を有していた。
また、ITO等の金属酸化物の透明導電膜は、一般に、蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティング法等の真空成膜法によって形成されるため高コストであることが課題とされてきたが、金属補助電極を形成することにより、更にコストが高くなることも問題であった。
特開2003−123858号公報 特開2005−338230号公報 特開2006−352073号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、導電性と透明性に優れ、面内均一性が高く、繰り返し耐久性に優れ、かつ安価な透明補助電極フィルムとその製造方法、及び透明導電性フィルムとその製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討する過程において、透明性と導電性の両立を図るために、金属補助電極とITO等の金属酸化物や導電性高分子の透明導電材料を組み合わせて用いた透明導電膜を、有機ELディスプレイやエレクトロデポジション方式の電子ペーパーの電極として使用するときに、金属補助電極開口部の面内の発光ムラや白/黒切り替え応答速度が遅い等の問題点が明らかになり、これらの問題が、主に補助電極間の開口部が広いことや開口部の導電性が低いことに起因していることを見出し、本発明に至った次第である。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.透明フィルム基材上に導電性構造を有する透明補助電極フィルムにおいて、該導電性構造が、開口部を有する金属パターンから構成される第1の補助電極と、該第1の補助電極の開口部に形成された第2の補助電極から構成されていることを特徴とする透明補助電極フィルム。
2.前記第2の補助電極が、少なくとも導電性繊維を含み形成されていることを特徴とする前記1に記載の透明補助電極フィルム。
3.前記導電性繊維が、金属ナノワイヤまたはカーボンナノチューブを含むことを特徴とする前記2に記載の透明補助電極フィルム。
4.前記1〜3のいずれか1項に記載の透明補助電極フィルムと、金属酸化物導電材料を含む透明導電層とを有することを特徴とする透明導電性フィルム。
5.前記金属酸化物導電材料が、インジウム、亜鉛及び錫から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含有することを特徴とする前記4に記載の透明導電性フィルム。
6.前記2または3に記載の透明補助電極フィルムの製造方法であって、透明フィルム基材上に第1の補助電極を形成した後、少なくとも導電性繊維を含む分散液を塗布することにより第2の補助電極を形成して製造することを特徴とする透明補助電極フィルムの製造方法。
7.前記4または5に記載の透明導電性フィルムの製造方法であって、前記1〜3のいずれか1項に記載の透明補助電極フィルムに、少なくとも金属酸化物導電材料を含む分散液を塗布することにより透明導電層を形成して製造することを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
本発明により、導電性と透明性に優れ、面内均一性が高く、繰り返し耐久性に優れ、かつ安価な透明補助電極フィルムとその製造方法及び透明導電性フィルムとその製造方法を提供することができた。
本発明の透明補助電極フィルム及び透明導電性フィルムは、透明フィルム基材上に導電性構造を有し、該導電性構造が開口部を有する金属パターンから構成される第1の補助電極と、該第1の補助電極の開口部に形成された微細な第2の補助電極を有することを特徴とする。この特徴は、請求項1〜6に係る発明に共通する技術的特徴である。
一般に、補助電極とは、導電性が不十分な電極の抵抗値を下げるために設けられる電極で、バス電極と称される場合もある。通常、補助電極には導電性に優れる金属材料が使用されるため、電気的には有用であるが光学的には透明性を損なう要因となる。本発明における「補助電極」は、電気的には一般的な補助電極と同様の機能を有し、かつ、透明性を確保するために開口部分を有する導電性の構造体を意味する。
また、本発明において「透明」とは、JIS K 7361−1:1997(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率が70%以上であることをいう。
本発明の好ましい態様としては、前記第2の補助電極が導電性繊維により構成されている透明補助電極フィルムや、前記透明補助電極フィルムが金属酸化物導電材料を含む透明導電層を有する透明導電性フィルム等を挙げることができる。
また、前記導電性繊維が金属ナノワイヤまたはカーボンナノチューブを含む態様や、前記金属酸化物導電材料がインジウム、亜鉛及び錫から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含有する態様も好ましい。
本発明の透明補助電極フィルムの製造方法としては、透明フィルム基材上に第1の補助電極を形成した後、少なくとも導電性繊維を含む分散液を塗布することにより微細な第2の補助電極を形成して製造することを特徴とする製造方法が好ましい。
また、本発明の透明導電性フィルムの製造方法としては、本発明の透明補助電極フィルムに、少なくとも金属酸化物導電材料を含む分散液を塗布することにより透明導電層を形成して製造することを特徴とする製造方法が好ましい。
以下、本発明の透明補助電極フィルム及び透明導電性フィルムの構成要素、及び本発明を実施するための最良の形態等について詳細な説明をする。
〔透明フィルム基材〕
本発明に用いられる透明フィルム基材としては、公知のプラスチックフィルムを用いることができ、その材料、形状、構造、厚さ等については公知のものの中から適宜選択することができる。
プラスチックフィルムの原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、環状オレフィン系樹脂などのポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、アクリル樹脂フィルム、またはトリアセチルセルロースフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが特に好ましい。
透明フィルム基材は、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理や易接着層を設けることが好ましい。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できるが、透明フィルム基材が二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合は、フィルムに隣接して易接着層を設け、易接着層の屈折率を1.57〜1.63とすることで、フィルム基材と易接着層との界面反射を低減して透過率を向上させることができるのでより好ましい。屈折率を調整する方法としては、酸化スズゾルや酸化セリウムゾルなどの比較的屈折率の高い酸化物ゾルとバインダー樹脂との比率を適宜調整して塗設することで作製できる。易接着層は単層でも良いが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしても良い。
〔第1の補助電極〕
本発明における「第1の補助電極」は、透明補助電極フィルムや透明導電性フィルム全体の補助電極として機能することができる。本発明に係る第1の補助電極は、単一の金属や合金等の金属材料からなるラインを透明フィルム基材上に、一様な網目状、直線様あるいは曲線様のストライプ状あるいは櫛型等に配置したものや、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形などの(正)n角形、円、楕円、星形などを組み合わせた幾何学図形のラインパターンを規則的に組み合わせて配置したものなどで構成することができ、上記幾何学図形からなるメッシュ状であることが好ましい。
金属組成としては特に制限は無く、貴金属元素や卑金属元素の1種または複数の金属から構成されることができるが、貴金属(例えば、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム等)及び鉄、コバルト、銅、錫、ニッケルからなる群に属する少なくとも1種の金属を含むことが好ましく、導電性の観点から少なくとも銀を含むことがより好ましい。さらには、導電性と安定性を両立するために、銀と銀以外の少なくとも1種の金属を含むことも好ましい。
本発明に係る第1の補助電極は、フィルム全体への主要な電力供給路として機能するため、抵抗率が低い方が好ましい。抵抗率を低くするためには補助電極パターンのライン断面積を大きくすることが有効であり、本発明における第1の補助電極のライン平均断面積は、1μm2〜500μm2であることが好ましい。同じライン断面積の場合には、ラインの厚さを厚くする方が透明性を向上できるため好ましい。第1の補助電極単独での透明補助電極フィルムの表面抵抗率は、50Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましく、1Ω/□以下であることが特に好ましい。
一方、透明度の観点からは開口率(第1の補助電極の金属ラインパターンが無い部分の面積が全体の面積に占める割合)を大きくすること、つまりライン幅は細くライン間隔は広くすることが好ましい。第1の補助電極の開口率は80%以上が好ましく、90%以上が最も好ましい。
このように導電性と透明度の点から、ラインの幅と厚さは1μm〜100μmが好ましく、ライン間隔は50μmから1000μmが好ましい。
第1の補助電極を形成する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、フォトリソグラフィー法でパターン形成する方法や、印刷法やインクジェット法、銀塩感光材料を用いて露光、現像処理してパターン形成する方法でもよい。また、無電解メッキや電解メッキを上記の方法に組み合せて用いてもよい。この中でも印刷法、インクジェット法(特に静電インクジェット法)、銀塩感光材料を用いる方法、あるいはそれらと無電解メッキや電解メッキを組み合せて用いる方法が、第1の補助電極を高精度に連続的に安価で形成することが可能であるために好ましい。
〔第2の補助電極〕
本発明における「第2の補助電極」とは、主として第1の補助電極の開口部分に形成された導電性構造である。本発明に係る第2の補助電極は、第1の補助電極の開口部分における補助電極として機能することができるため、従来技術における金属補助電極と補助電極開口部での導電性の差異に原因した種々の問題を解決することができる。
本発明において、第2の補助電極の形状や材質に特に制限は無いが、前記開口部分の透明性を損なわないような微細な導電性材料であることが好ましく、導電性と透明性の観点から導電性繊維を含むことが好ましい。
本発明に係る導電性繊維とは、導電性を有し、かつ長さが幅に比べて十分に長い形状を持つものであり、概ね長さと幅の比率(アスペクト比)が5以上、好ましくは20以上のものである。形状としては中空チューブ状、ワイヤ状、ファイバー状のものなどがあり、例えば、金属でコーティングした有機繊維や無機繊維、導電性金属酸化物繊維、金属ナノワイヤ、炭素繊維、カーボンナノチューブなどがある。本発明においては、透明性の観点から太さが300nm以下の導電性繊維であることが好ましく、併せて導電性も満足するために、第2の補助電極の導電性材料として、少なくとも金属ナノワイヤやカーボンナノチューブを含むことが好ましく、金属ナノワイヤを含むことが最も好ましい。
第2の補助電極の導電性材料として導電性繊維を用いる場合には、第1の補助電極開口部分に含まれる導電性繊維の少なくとも一部が、第1の補助電極に電気的に接触していればよいが、第1の補助電極開口部分に含まれる複数の導電性繊維の少なくとも一部が、互いに電気的に接触することによって2次元的あるいは3次元的な導電ネットワークを形成し、かつ該導電ネットワークの少なくとも一部が第1の補助電極と電気的に接触している形態がより好ましい。
本発明における第2の補助電極は、第1の補助電極から該補助電極開口部分への電力供給路として機能するため抵抗率は低い方が好ましいが、一般に、第1の補助電極開口部分の個々の面積は、補助電極フィルムや透明導電性フィルム全体の面積に較べて微小であるため、第2の補助電極の抵抗率は第1の補助電極の抵抗率以上に設計することもできる。
一方、透明度の観点からは第1の補助電極開口部分の開口率(第2の補助電極材料が無い部分の面積が、第1の補助電極開口部の面積に占める割合)を大きくすることが好ましい。第2の補助電極を含んだ状態での第1の補助電極開口部分の開口率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
従って、本発明における第2の補助電極の導電性材料として導電性繊維を用いる場合には、該導電性繊維の平均断面積は、導電性と透明性を両立する観点から1×10-6μm2〜5×10-1μm2であることが好ましい。また、第2の補助電極単独での補助電極フィルムの表面抵抗率は、1000Ω/□以下であることが好ましく、500Ω/□以下であることがより好ましく、100Ω/□以下であることが特に好ましい。
〔金属ナノワイヤ〕
一般に、金属ナノワイヤとは、金属元素を主要な構成要素とする線状構造体のことをいう。特に、本発明における金属ナノワイヤとは、原子スケールからnmサイズの直径を有する線状構造体を意味する。
本発明の不規則な導電性パターンに適用される金属ナノワイヤとしては、金属ナノワイヤ間の導電ネットワーク構造を効果的に形成するために、長軸方向の平均粒径(以下、長軸方向の粒径を長さと称する場合もある)として3μm以上であることが好ましく、更には3〜500μmが好ましく、特に、3〜300μmであることが好ましい。併せて、長軸方向の粒径分布は40%以下であることが好ましい。また、短軸方向の平均粒径(以下、短軸方向の粒径を直径と称する場合もある)は、透明性の観点からは小さいことが好ましく、一方で、導電性の観点からは大きい方が好ましい。本発明においては、金属ナノワイヤの短軸方向の平均粒径として10〜300nmが好ましく、30〜200nmであることがより好ましい。併せて、短軸方向の粒径分布は20%以下であることが好ましい。
本発明に係る金属ナノワイヤの金属組成としては特に制限は無く、貴金属元素や卑金属元素の1種または複数の金属から構成されることができるが、貴金属(例えば、金、白金、銀、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム等)及び鉄、コバルト、銅、錫からなる群に属する少なくとも1種の金属を含むことが好ましく、導電性の観点から少なくとも銀を含むことがより好ましい。また、導電性と安定性(金属ナノワイヤの硫化や酸化耐性、及びマグレーション耐性)を両立するために、銀と銀を除く貴金属に属する少なくとも1種の金属を含むことも好ましい。本発明に係る金属ナノワイヤが2種類以上の金属元素を含む場合には、例えば、金属ナノワイヤの表面と内部で金属組成が異なっていてもよいし、金属ナノワイヤ全体が同一の金属組成を有していてもよい。
本発明で使用される金属ナノワイヤの製造方法は特に限定されるものではなく、液相法や気相法などの公知の手段を用いることができる。例えば、Agナノワイヤは、エチレングリコールやポリビニルピロリドンなどのポリオール中で、硝酸銀などの銀塩を還元する液相法により形状の揃ったAgナノワイヤを大量に合成することができる。合成方法としては、例えばXia.Y,et.al.,Chem.Mater.誌14巻,2002,p.4736−4745等に記載されている。
また、本発明に係る金属ナノワイヤは、有機化合物によって表面処理することができ、具体的には、界面活性剤を使用して個々の金属ナノワイヤの分散性を向上することもできる。
〔カーボンナノチューブ〕
本発明に係るカーボンナノチューブは、厚さ数原子層のグラファイト状炭素原子面(グラフェンシート)が筒形に巻かれた形状からなる炭素系繊維材料であり、その周壁の構成数から単層ナノチューブ(SWNT)と多層ナノチューブ(MWNT)とに大別され、また、グラフェンシートの構造の違いからカイラル(らせん)型、ジグザグ型、アームチェア型に分けられ、各種のものが知られている。
本発明の不規則な導電性パターンに適用されるカーボンナノチューブとしては、アスペクト比が大きい、すなわち細くて長い単層ナノチューブを用いることが好ましい。例えば、アスペクト比が102以上、好ましくは103以上のカーボンナノチューブが挙げられる。カーボンナノチューブの平均長さは、3μm以上であることが好ましく、更には3〜500μmが好ましく、特に、3〜300μmであることが好ましい。併せて、長さの分布は40%以下であることが好ましい。また、平均直径は200nmより小さいことが好ましく、1〜100nmが好ましく、1〜50nmであることがより好ましい。併せて、直径の分布は20%以下であることが好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブとしては、カーボンナノチューブと称されるものであれば、いずれのタイプのカーボンナノチューブも用いることができ、また、これらの種々のカーボンナノチューブを複数混合して用いてもよいが、導電性に優れた単層カーボンナノチューブであることが好ましく、更には金属性(アームチェア型)の単層カーボンナノチューブであることがより好ましい。また、本発明に係るカーボンナノチューブは、有機化合物によって表面処理することができ、具体的には、界面活性剤を使用して個々のカーボンナノチューブの分散性を向上することもできる。
本発明で使用されるカーボンナノチューブの製造方法は特に限定されるものではなく、二酸化炭素の接触水素還元、アーク放電法、レーザー蒸発法、CVD法、気相成長法、一酸化炭素を高温高圧化で鉄触媒と共に反応させて気相で成長させるHiPco法等の公知の手段を用いることができる。また、副生成物や触媒金属等の残留物を除去するために、洗浄法、遠心分離法、ろ過法、酸化法、クロマトグラフ法等の種々の精製法によって、より高純度化されたカーボンナノチューブの方が、各種機能を十分に発現することから好ましい。
本発明において、金属ナノワイヤやカーボンナノチューブ等の導電性繊維の長さや直径、アスペクト比(=長さ/直径)の平均値は、十分な数の導電性繊維について電子顕微鏡写真を撮影し、個々の導電性繊維像の計測値の算術平均から求めることができる。導電性繊維の長さは、本来直線状に伸ばした状態で測定するべきであるが、現実には屈曲している場合もあるため、電子顕微鏡写真から画像解析装置を用いて導電性繊維の投影直径及び投影面積を算出し、円柱体を仮定して算出してもよい(長さ=投影面積/投影直径)。また、長軸方向や短軸方向の粒径分布は、測定粒径の標準偏差を平均粒径で除した値に100を乗じた値で表す。
粒径分布[%]=粒径の標準偏差/平均粒径×100
計測対象の導電性繊維数は、少なくとも100個以上が好ましく、300個以上の導電性繊維を計測することが更に好ましい。
〔金属酸化物導電材料〕
本発明の透明導電性フィルムの透明導電層に含まれる金属酸化物導電材料としては、公知の透明導電性金属酸化物を適用することができる。例えば、ドーパントとして錫、テルル、カドミウム、モリブテン、タングステン、フッ素、亜鉛、ゲルマニウム、アンチモン等を添加した酸化インジウムや酸化スズ及び酸化カドミウム、ドーパントとしてアルミニウムやゲルマニウム等を添加した酸化亜鉛や酸化チタン等の金属酸化物が挙げられる。
中でも、本発明においては、インジウム、亜鉛、錫から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含有することが好ましく、具体的には酸化インジウムにスズをドープしたITOや、酸化亜鉛にアルミニウムやガリウムをドープしたAZOやGZO、酸化錫にアンチモンやフッ素をドープしたATOやFTOから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を含有することが好ましい。
本発明に係る金属酸化物導電材料を含む透明導電層の形成方法に特に制限は無く、スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の気相中から金属酸化物を堆積させて膜形成する気相成膜法や、金属酸化物の微粒子を含む分散液を塗布し乾燥して膜形成する液相成膜法などを用いることができるが、本発明においては、透明導電性フィルムを簡易に、連続的に、かつ安価で形成することが可能であるため、液相成膜法を用いることが好ましい。
本発明に係る透明導電層形成に液相成膜法を用いる場合、金属酸化物微粒子の分散液に含まれる金属酸化物微粒子の平均粒径が小さいほど透明導電層の透明性を向上できるため好ましく、一方で、粒子の分散性を向上するために平均粒径は大きい方が好ましい。本発明においては、金属酸化物微粒子の一次粒子の平均粒径として1nm〜100nmであることが好ましく、3nm〜50nmであることが特に好ましい。
上記金属酸化物の微粒子を含む分散液には、金属酸化物微粒子以外に、透明なバインダー材料や添加剤を含んでいてもよい。透明なバインダー材料としては、天然高分子樹脂または合成高分子樹脂から広く選択して使用することができる。例えば、透明な熱可塑性樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、フッ化ビニリデン)や、熱・光・電子線・放射線で硬化する透明硬化性樹脂(例えば、メラミンアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル変性シリケート等のシリコーン樹脂)を使用することができる。添加剤としては、可塑剤、酸化防止剤や硫化防止剤などの安定剤、界面活性剤、溶解促進剤、重合禁止剤、染料や顔料などの着色剤などが挙げられる。更に、塗布性などの作業性を高める観点から、溶媒(例えば、水や、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類等の有機溶媒)を含んでいてもよい。
また、本発明に係る金属酸化物微粒子は、有機化合物によって表面処理することができ、具体的には、界面活性剤を使用して個々の金属酸化物微粒子の分散性を向上することもできる。
本発明に係る金属酸化物導電材料を含む透明導電層の抵抗率は低い方が好ましいが、本発明に係る第2の補助電極の機能により、従来技術に比較して高い抵抗率の透明導電層であっても許容される。従って、本発明に係る金属酸化物導電材料を含む透明導電層単独での表面抵抗率は、106Ω/□以下であることが好ましく、105Ω/□以下であることがより好ましく、104Ω/□以下であることが特に好ましい。
〔透明補助電極フィルム〕
本発明の透明補助電極フィルムにおける全光線透過率は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。全光透過率は、分光光度計等を用いた公知の方法に従って測定することができる。また、本発明の透明補助電極フィルムにおける電気抵抗値としては、補助電極としての機能性の観点から、表面抵抗率として50Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましく、5Ω/□以下であることが特に好ましい。表面抵抗率は、例えば、JIS K7194、ASTM D257などに準拠して測定することができ、また市販の表面抵抗率計を用いて簡便に測定することもできる。
本発明の透明補助電極フィルムを形成する方法に特に制限は無く、第1の補助電極と第2の補助電極を同時に形成することもできるし、別個に形成することもできるが、第1の補助電極と第2の補助電極の形態や接触性などを制御し、より高い機能を発現させるために、それぞれの電極を別個に形成する方が好ましい。具体的には、第1の補助電極を有する透明フィルム基材上に直接第2の補助電極を形成する方法、第2の補助電極を有する透明フィルム基材上に直接第1の補助電極を形成する方法、基材上に第2の補助電極を形成した後第1の補助電極を有する透明フィルム基材上に転写する方法、基材上に第1の補助電極を形成した後第2の補助電極を有する透明フィルム基材上に転写する方法などを用いることができるが、透明フィルム基材上に第1の補助電極を形成した後、少なくとも導電性繊維を含む分散液を塗布することにより微細な第2の補助電極を形成する方法が、本発明の透明補助電極フィルムを簡易に連続的に安価で形成することが可能であるため好ましい。
上記、導電性繊維を含む分散液には、導電性繊維以外に、透明なバインダー材料や添加剤を含んでいてもよい。該透明なバインダー材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ブチラール系樹脂などを単独あるいは複数併用して用いることができる。これらは、少なくとも導電性繊維を含有する塗布液に含有させて用いることもできるし、別の塗布液として準備して導電性繊維層にオーバーコートして浸透させても良い。添加剤としては、可塑剤、酸化防止剤や硫化防止剤などの安定剤、界面活性剤、溶解促進剤、重合禁止剤、染料や顔料などの着色剤などが挙げられる。更に、塗布性などの作業性を高める観点から、溶媒(例えば、水や、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類等の有機溶媒)を含んでいてもよい。
なお、本発明における「塗布」とは、塗布法や印刷法、インクジェット法などの一般的な液相成膜法の全てを含むものである。従って、本発明における塗布工程では、塗布法として、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法などを用いることができる。また、印刷法としては、凸版(活版)印刷法、孔版(スクリーン)印刷法、平版(オフセット)印刷法、凹版(グラビア)印刷法などを用いることができる。
さらに、印刷法やインクジェット法を用いて、導電性繊維を含む分散液を第1の補助電極の開口部分にパターン様に印画して第2の補助電極を形成し、本発明に係る透明補助電極を形成することもできる。
なお、必要に応じて、密着性・塗工性を向上させるための予備処理として、第1の補助電極や第2の補助電極の形成に先立ち、透明フィルム基材表面にコロナ放電処理、プラズマ放電処理などの物理的表面処理を施すこともできる。
本発明の透明補助電極フィルムには、必要に応じてハードコート層やノングレアコート層、バリアコート層、アンカーコート層、キャリア輸送層、キャリア蓄積層などの各種機能性層を付与することもできる。ハードコート層やノングレアコート層を付与する場合には、透明フィルム基材を挟み本発明に係る補助電極とは反対側に配置させることが好ましく、バリアコート層を付与する場合には、透明フィルム基材と本発明に係る補助電極の間に配置させることが好ましく、アンカーコート層やキャリア輸送層、キャリア蓄積層を付与する場合には、透明フィルム基材に対して本発明に係る補助電極と同じ側に配置させることが好ましい。
〔透明導電性フィルム〕
本発明の透明導電性フィルムの厚さには、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、一般的に10μm以下であることが好ましく、厚さが薄くなるほど透明性が向上するためより好ましい。
本発明の透明導電性フィルムにおける全光線透過率は、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが特に好ましい。また、本発明の透明導電性フィルムにおける電気抵抗値としては、透明導電膜としての機能性の観点から、表面抵抗率として50Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましく、5Ω/□以下であることが特に好ましい。
本発明の透明導電性フィルムを形成する方法に特に制限は無く、第1の補助電極と第2の補助電極を有する透明フィルム基材上に金属酸化物導電材料を含む透明導電層を形成する方法、金属酸化物導電材料を含む透明導電層を有する透明フィルム基材上に第1の補助電極と第2の補助電極を形成する方法、第1の補助電極を有する透明フィルム基材上に、第2の補助電極と金属酸化物導電材料を含む透明導電層を一緒に形成する方法などを用いることができる。
また、金属酸化物導電材料を含む透明導電層の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の一般的な気相製膜法や、塗布法や印刷法、インクジェット法などの一般的な液相成膜法を用いることができるが、本発明の透明補助電極フィルム上に、金属酸化物の微粒子を含む分散液を塗布し乾燥して金属酸化物導電材料を含む透明導電層を形成する方法が、本発明の透明導電性フィルムを簡易に連続的に安価で形成することができるため好ましく、さらに、透明フィルム基材上の補助電極構造による凸凹が金属酸化物分散体によって緩和され、全体に凹凸の少ない滑らかな構造が得られる点でも好ましい。
本発明の透明導電性フィルムの透明導電層には、本発明に係る金属酸化物導電材料以外に、成膜性や膜強度を確保するために透明なバインダー材料や添加剤を含んでいてもよい。該透明なバインダー材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ブチラール系樹脂などを単独あるいは複数併用して用いることができる。これらは、少なくとも金属酸化物導電材料を含有する塗布液に含有させて塗布膜とすることもできるが、別の塗布液として準備して金属酸化物導電材料を含む透明導電層にオーバーコートし浸透させても良い。添加剤としては、可塑剤、酸化防止剤や硫化防止剤などの安定剤、界面活性剤、溶解促進剤、重合禁止剤、染料や顔料などの着色剤などが挙げられる。更に、塗布性などの作業性を高める観点から、溶媒(例えば、水や、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類等の有機溶媒)を含んでいてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明の効果を具体的に説明する。以下の実施態様における各種条件は、本発明の特徴や趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができ、本発明の範囲は以下の実施例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《透明補助電極フィルムBE−11の作製:本発明》
〔第1の補助電極−グリッド状金属補助電極−の形成〕
[ハロゲン化銀乳剤の調製]
反応容器内で下記溶液Aを34℃に保ち、特開昭62−160128号公報記載の混合撹拌装置を用いて高速に撹拌しながら、硝酸(濃度6%)を用いてpHを2.95に調整した。引き続き、ダブルジェット法を用いて下記溶液Bと下記溶液Cを一定の流量で8分6秒間かけて添加した。添加終了後に、炭酸ナトリウム(濃度5%)を用いてpHを5.90に調整し、続いて下記溶液Dと溶液Eを添加した。
(溶液A)
アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 18.7g
塩化ナトリウム 0.31g
溶液I(下記) 1.59ml
純水 1246ml
(溶液B)
硝酸銀 169.9g
硝酸(濃度6%) 5.89ml
純水にて317.1mlに仕上げる
(溶液C)
アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 5.66g
塩化ナトリウム 58.8g
臭化カリウム 13.3g
溶液I(下記) 0.85ml
溶液II(下記) 2.72ml
純水にて317.1mlに仕上げる
(溶液D)
2−メチル−4ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラアザインデン 0.56g
純水 112.1ml
(溶液E)
アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 3.96g
溶液I(下記) 0.40ml
純水 128.5ml
〈溶液I〉
界面活性剤:ポリイソプロピレンポリエチレンオキシジコハク酸エステルナトリウム塩の10質量%メタノール溶液
〈溶液II〉
六塩化ロジウム錯体の10質量%水溶液
上記操作終了後に、常法に従い40℃にてフロキュレーション法を用いて脱塩及び水洗処理を施し、溶液Fと防バイ剤を加えて60℃でよく分散し、40℃にてpHを5.90に調整して、最終的に臭化銀を10モル%含む平均粒子径0.09μm、変動係数10%の塩臭化銀立方体粒子乳剤を得た。
(溶液F)
アルカリ処理不活性ゼラチン(平均分子量10万) 16.5g
純水 139.8ml
上記塩臭化銀立方体粒子乳剤に対し、チオ硫酸ナトリウムをハロゲン化銀1モル当たり20mg用い、40℃にて80分間化学増感を行い、化学増感終了後に4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(TAI)をハロゲン化銀1モル当たり500mg、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールをハロゲン化銀1モル当たり150mg添加して、ハロゲン化銀乳剤を得た。このハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子とゼラチンの体積比(ハロゲン化銀粒子/ゼラチン)は0.625であった。
[塗布]
さらに硬膜剤(H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン)をゼラチン1g当たり200mgの比率となるようにして添加し、また塗布助剤として、界面活性剤(SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナトリウム)を添加し、表面張力を調整した。
こうして得られた塗布液を、銀換算の目付け量が0.625g/m2となるように、下塗り層を施した厚さ100μm、透過率92%(裏面に反射防止加工)のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基材上に塗布した後、50℃、24時間のキュア処理を実施して感光材料を得た。
[露光]
得られた感光材料を、メッシュ状のフォトマスク(L/S=5μm/300μm)を介してUV露光器で露光した。
[化学現像]
露光した感光材料を、下記現像液(DEV−1)を用いて25℃で60秒間の現像処理を行った後、下記定着液(FIX−1)を用いて25℃で120秒間の定着処理を行った。
(DEV−1)
純水 500ml
メトール 2g
無水亜硫酸ナトリウム 80g
ハイドロキノン 4g
ホウ砂 4g
チオ硫酸ナトリウム 10g
臭化カリウム 0.5g
水を加えて全量を1リットルとする
(FIX−1)
純水 750ml
チオ硫酸ナトリウム 250g
無水亜硫酸ナトリウム 15g
氷酢酸 15ml
カリミョウバン 15g
水を加えて全量を1リットルとする
[物理現像]
次に、下記物理現像液(PDEV−1)を用いて30℃で10分間物理現像を行った後、水道水で10分間洗い流して水洗処理を行った。
(PDEV−1)
純水 900ml
クエン酸 10g
クエン酸三ナトリウム 1g
アンモニア水(28%) 1.5g
ハイドロキノン 2.3g
硝酸銀 0.23g
水を加えて総量を1000mlに仕上げる。
[電解めっき]
物理現像処理の後に、下記電解めっき液を用いて25℃で電解銅めっき処理を施した後、水洗、乾燥処理を行った。なお電解銅めっきにおける電流制御は3Aで1分間、次いで1Aで12分間、計13分間かけて実施した。めっき処理終了後に、水道水で10分間洗い流して水洗処理を行い、乾燥風(50℃)を用いてドライ状態になるまで乾燥した。
(電解めっき液)
硫酸銅(五水和物) 200g
硫酸 50g
塩化ナトリウム 0.1g
水を加えて総量を1000mlに仕上げる。
[水洗処理及び乾燥処理]
めっき処理後のフィルムを電子顕微鏡にて観察したところ、フィルム基材上にL/S=14μm/300μmのグリッド状の金属パターンが形成されていることが確認された。このグリッド状の金属パターンから構成された第1の補助電極を有する透明補助電極フィルムをBE−10とする。
〔第2の補助電極−銀ナノワイヤ補助電極−の形成〕
[銀ナノワイヤの調製]
参考文献であるAdv.Mater.2002,14,833〜837に記載の方法を参考に、還元剤としてエチレングリコール(EG)を、形態制御剤兼保護コロイド剤としてポリビニルピロリドン(PVP:平均分子量40,000)を使用し、かつ核形成工程と粒子成長工程とを分離して粒子形成を行い、銀ナノワイヤ分散液を調製した。
(核形成工程)
反応容器内で160℃に保持したEG液100mlを攪拌しながら、硝酸銀のEG溶液(硝酸銀濃度:1.5×10-4モル/L)10mlを、一定の流量で10秒間かけて添加した。その後、160℃で5分間保持しながら銀イオンを還元して銀の核粒子を形成した。反応液は、ナノサイズの銀微粒子の表面プラズモン吸収に由来する黄色を呈しており、銀イオンが還元されて銀の微粒子(核粒子)が形成されたことを確認した。
(粒子成長工程)
上記核形成工程1を終了した後の核粒子を含む反応液を、攪拌しながら170℃に保持し、硝酸銀のEG溶液(硝酸銀濃度:1.0×10-1モル/L)200mlと、PVPのEG溶液(ビニルピロリドン濃度換算:6.0×10-1モル/L)200mlを、ダブルジェット法を用いて一定の流量で210分間かけて添加した。粒子成長工程において、30分毎に反応液を採取して電子顕微鏡で確認したところ、核形成工程で形成された核粒子が時間経過に伴ってワイヤ状の形態に成長しており、粒子成長工程における新たな微粒子の生成は認められなかった。最終的に得られた銀ナノワイヤについて、電子顕微鏡写真を撮影し、300個の銀ナノワイヤ粒子像の長軸方向及び短軸方向の粒径を測定して算術平均を求めた。短軸方向の平均粒径は100nm、長軸方向の平均粒径は21μmであった。
(脱塩水洗工程)
上記粒子形成工程を終了した反応液を室温まで冷却した後、分画分子量0.2μmの限外濾過膜を用いて脱塩水洗処理を施すと共に、溶媒をエタノールに置換した。最後に液量を100mlまで濃縮して銀ナノワイヤのEtOH分散液を調製した。
[塗布]
上記、第1の補助電極を有する透明補助電極フィルムBE−10上に、目付け量が0.25g/m2となるように、銀ナノワイヤのエタノール分散液をスピンコーターを用いて塗布、乾燥して銀ナノワイヤ層を形成した後、カレンダー処理を施した。次いで、ウレタンアクリレートのメチルイソブチルケトン溶液をスピンコーターを用いて塗布、乾燥した。なお、ウレタンアクリレート層の膜厚は、銀ナノワイヤ層を完全に埋没させず、その一部がウレタンアクリレート層から露出する厚さで、かつ銀ナノワイヤ層をフィルム基材に固定化できる厚さに設定した。
上記塗布後のフィルムを電子顕微鏡にて観察したところ、第1の補助電極であるグリッド状の金属パターンの開口部を含め、フィルム基材上に第2の補助電極である銀ナノワイヤのネットワークが形成されていることが確認された。
以上のようにして、グリッド状の金属パターンから構成された第1の補助電極と、銀ナノワイヤネットワークから構成された第2の補助電極を有する透明補助電極フィルムBE−11を作製した。
《透明補助電極フィルムBE−21の作製:本発明》
〔第1の補助電極の形成〕
上記透明補助電極フィルムBE−10の作製と同様にして、第1の補助電極としてグリッド状の金属パターンを有する透明補助電極フィルムを作製した。
〔第2の補助電極−SWCNT補助電極−の形成〕
上記第1の補助電極を有する補助電極フィルム上に、目付け量が0.05g/m2となるように、精製済みの単層カーボンナノチューブ(以下、SWCNTと略記する)のエタノール分散液をスピンコーターを用いて塗布し乾燥して、SWCNT層を形成した後カレンダー処理を施した。次いで、ウレタンアクリレートのメチルイソブチルケトン溶液をスピンコーターを用いて塗布し乾燥した。なお、ウレタンアクリレート層の膜厚は、SWCNT層を完全に埋没させず、その一部がウレタンアクリレート層から露出する厚さで、かつSWCNT層をフィルム基材に固定化できる厚さに設定した。
上記塗布後のフィルムを電子顕微鏡にて観察したところ、第1の補助電極であるグリッド状の金属パターンの開口部を含め、フィルム基材上に第2の補助電極であるSWCNTのネットワークが形成されていることが確認された。
以上のようにして、以上のようにして、グリッド状の金属パターンから構成された第1の補助電極と、SWCNTネットワークから構成された第2の補助電極を有する透明補助電極フィルムBE−21を作製した。
《透明補助電極フィルムBE−31の作製:比較例》
前記透明補助電極フィルムBE−10と同様にして、第1の補助電極としてグリッド状の金属パターンを有する透明補助電極フィルムBE−31を作製した。
実施例2
《透明導電性フィルムTC−11の作製:本発明》
実施例1で作製した透明補助電極フィルムBE−11上に、スパッタ法を用いて厚さ300nmのITO透明導電層を形成し、透明導電性フィルムTC−11を作製した。
《透明導電性フィルムTC−12の作製:本発明》
実施例1で作製した透明補助電極フィルムBE−11上に、平均粒径30nmのITOナノ粒子とポリエステル系樹脂を含む分散液を、乾燥膜厚が300nmになるようスピンコーターを用いて塗布した後、110℃にて30分間乾燥して透明導電層を形成し、透明導電性フィルムTC−12を作製した。
《透明導電性フィルムTC−13の作製:本発明》
〔第1の補助電極の形成〕
前記透明補助電極フィルムBE−10と同様にして、第1の補助電極としてグリッド状の金属パターンを有する透明補助電極フィルムを作製した。
〔第2の補助電極及び透明導電性フィルムの作製〕
上記第1の補助電極を有する補助電極フィルム上に、上記透明導電性フィルムTC−12の作製で使用したITOナノ粒子とポリエステル系樹脂、及び前記透明補助電極フィルムBE−11の作製で使用した銀ナノワイヤを含む分散液をスピンコーターを用いて塗布した後、110℃にて30分間乾燥して第2の補助電極と透明導電層を形成し、透明導電性フィルムTC−13を作製した。なお、銀ナノワイヤの目付け量と乾燥膜厚は、それぞれ0.25g/m2と300nmになるように調整した。
《透明導電性フィルムTC−21の作製:本発明》
上記透明導電性フィルムTC−11の作製において、使用する透明補助電極フィルムを透明補助電極フィルムBE−21に変更した以外は透明導電性フィルムTC−11と同様にして、透明導電性フィルムTC−21を作製した。
《透明導電性フィルムTC−22の作製:本発明》
上記透明導電性フィルムTC−12の作製法において、使用する透明補助電極フィルムを透明補助電極フィルムBE−21に変更した以外は透明導電性フィルムTC−12と同様にして、透明導電性フィルムTC−22を作製した。
《透明導電性フィルムTC−23の作製:本発明》
〔第1の補助電極の形成〕
前記透明補助電極フィルムBE−10と同様にして、第1の補助電極としてグリッド状の金属パターンを有する透明補助電極フィルムを作製した。
〔第2の補助電極及び透明導電性フィルムの作製〕
上記、第1の補助電極を有する補助電極フィルム上に、上記透明導電性フィルムTC−12の作製で使用したITOナノ粒子とポリエステル系樹脂、及び前記透明補助電極フィルムBE−21の作製で使用したSWCNTを含む分散液をスピンコーターを用いて塗布した後、110℃にて30分間乾燥して第2の補助電極と透明導電層を形成し、透明導電性フィルムTC−23を作製した。なお、SWCNTの目付け量と乾燥膜厚は、それぞれ0.05g/m2と300nmになるように調整した。
《透明導電性フィルムTC−31の作製:比較例》
上記透明導電性フィルムTC−11の作製において、使用する透明補助電極フィルムを透明補助電極フィルムBE−31に変更した以外は透明導電性フィルムTC−11と同様にして、透明導電性フィルムTC−31を作製した。
《透明導電性フィルムTC−32の作製:比較例》
上記透明導電性フィルムTC−12の作製において、使用する透明補助電極フィルムを、透明導電性フィルムBE−31に変更した以外は透明導電性フィルムTC−12と同様にして、透明導電性フィルムTC−32を作製した。
《透明導電性フィルムTC−41の作製:比較例》
上記透明導電性フィルムTC−11の作製において、使用する透明補助電極フィルムを、下塗り層を施した厚さ100μm、透過率92%(裏面に反射防止加工)の補助電極を有さないPETフィルムに変更した以外は透明導電性フィルムTC−11と同様にして、透明導電性フィルムTC−41を作製した。
《透明導電性フィルムTC−42の作製:比較例》
上記透明導電性フィルムTC−12の作製において、使用する透明補助電極フィルムを、下塗り層を施した厚さ100μm、透過率92%(裏面に反射防止加工)の補助電極を有さないPETフィルムに変更した以外は透明導電性フィルムTC−12と同様にして、透明導電性フィルムTC−42を作製した。
《透明導電性フィルムの評価》
実施例2で作製した透明導電性フィルムTC−11〜42について、表面抵抗率と全光透過率の測定を行った。
〔表面抵抗率の測定〕
表面抵抗率は、JIS K 7194:1994(導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法)に準拠して、三菱化学社製ロレスタ−GP(MCP−T610型)を用いて測定した。
〔全光透過率の測定〕
全光透過率は、JIS K 7361−1:1997に準拠して、スガ試験機社製のヘイズメーターHGM−2Bを用いて測定した。
以上により得られた測定結果を、表1に示す。
Figure 0005245113
表1に記載の結果より明らかな様に、比較例の第1の補助電極を有するTC−31と補助電極を有さないTC−41、同様に補助電極を有するTC−32と補助電極を有さないTC−42を比較すると、第1の補助電極を設置することによって、従来技術と同様に透明導電性フィルムの表面抵抗率は大幅に改善されることが判る。また、比較例のTC−31及び32と、発明例のTC−11〜13及びTC−21〜23を比較すると表面抵抗率は同等であり、マクロな表面抵抗率には第1の補助電極の効果が支配的であり、透明導電層の表面抵抗率は殆ど影響していないことが判る。
実施例3
《表示素子の作製》
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化ナトリウムを90mg、ヨウ化銀を75mgを加えて完全に溶解させた後に、酸化チタン0.5gを加えて超音波分散機にて酸化チタンを分散させた。この溶液にポリビニルアルコール(鹸化度約87〜89%、重合度4500)を150mg加えて120℃に加熱しながら1時間攪拌し、電解質溶液を得た。
対向電極として、厚さ1.5mmで2cm×4cmのガラス基板上に、公知のスパッタリング法でCu膜を全面に形成した後、フォトリソグラフ法を用いて電極間隔30μm、電極幅180μmのパターンをガラス基板の長手方向に形成し、電解メッキによりCu極上に銀を10μm堆積させて、銀対向電極を得た。
上記電解質溶液に平均粒子径が20μmのポリアクリル製の球形ビーズを体積分率として4体積%になるように加えて攪拌した溶液を、上記銀対向電極と実施例2で作製した透明導電性フィルムTC−11〜32の間に挟み込み、9.8kPaの圧力で押圧し、周辺部を封止して、電流駆動のエレクトロデポジション方式の電子ペーパー系の表示素子ED−11〜32を作製した。重ね合わされた2cm×2cmの部分が表示部であり、残りの部分がリード部として用いられる。
《表示素子の評価》
上記作製した表示素子ED−11〜32について、白/黒変換応答速度を評価した。白/黒変換応答速度は、図1に示すように銀電極1と透明導電性フィルム2を単1電池(電源4)でつなぎ、スイッチを入れてから、目視で完全に白から黒に変わる時間を10回測定してその平均時間を求め、ED−31の平均時間を1.0とする相対値として求めた。相対値が小さいほど応答性に優れることを意味する。得られた評価結果を、表2に示す。
Figure 0005245113
表2に記載の結果より明らかな様に、表1に記載の様に表面抵抗率は同等であるにも関わらず、比較例の表示素子ED−31及び32に対して、本発明に係る表示素子ED−11〜13及びED−21〜23では、白/黒変換応答速度が明らかに向上していることがわかる。これは、第2の補助電極を設置することによって、第1の補助電極開口部のミクロな領域における導電性が向上した効果と考えられる。
従って、本発明の透明補助電極フィルムを用いた本発明の透明導電性フィルムでは、フィルムのマクロ領域における導電性だけでなくミクロ領域における導電性も改善することが可能であり、結果として透明導電性フィルム全体の導電性を均一化することができる。
また、本発明に係る表示素子ED−12と22は、それぞれ本発明に係る表示素子ED−11と21に対して透明導電層自体の抵抗率は劣る(TC−41と42の関係より)にも関わらず、同等の白/黒変換応答速度を有しているのは、第1の補助電極開口部におけるミクロな表面抵抗率には第2の補助電極の効果が支配的であり、透明導電層の表面抵抗率は殆ど影響していないことを示唆している。従って、本発明の透明補助電極フィルムを用いることにより、高コストな真空成膜法を用いなくとも、低コストで量産性に優れる塗布法で透明導電層を形成することにより同等の性能を得ることが可能となる。
一方、本発明に係る表示素子ED−12と22がそれぞれED−13と23に対して優れているのは、第2の補助電極形成時にITO微粒子が存在しないため、導電性繊維間の導電ネットワーク構造や、該ネットワーク構造と第1の補助電極との電気的な接触が良好に形成されていることを示唆するものと思われる。従って、本発明の透明導電性フィルムの作製においては、本発明の透明補助電極フィルムに透明導電層を形成する製造方法が好ましいことが判る。
実施例4
前記実施例1で作製した透明補助電極フィルムBE−11上に、H.C.Starck社製BaytronPH500に和光純薬社製DMSOをPEDOT/PSSに対して5質量%となるように加えて調製した導電性ポリマー溶液を、乾燥後の膜厚が200nmになるように塗布し、110℃で5分間加熱乾燥させて導電性高分子の透明導電層を形成し、比較例となる透明導電性フィルムTC−51を作製した。
次いで、上記透明導電性フィルムTC−51を用いて、実施例3と同様にして表示素子ED−51を作製し、前記本発明に係る表示素子ED−12と共に、それぞれ白/黒変換の繰り返し試験前と後での白/黒変換応答速度を比較することにより繰り返し耐久性を評価した。白/黒変換の繰り返し試験前後での、白/黒変換応答速度の変化が少ないほど繰り返し耐久性に優れているといえる。ここで、白/黒変換の繰り返し試験は、図1に示すように銀電極1と透明導電性フィルム2を単1電池(電源4)でつなぎ、スイッチを入れた状態で電源のプラスとマイナスを逆転して白/黒変換を500回繰り返すことにより実施した。また、白/黒変換応答速度は実施例3と同じ方法で評価した。評価の結果、本発明に係る表示素子ED−12は、比較例の表示素子ED−51に較べ、優れた繰り返し耐久性を有することが確認された。
実施例5
前記、実施例2で作製した透明導電性フィルムの透明導電層の材料を、ITOからGZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、及びATO(アンチモンドープ酸化スズ)に変更して透明導電性フィルムを作製した。次いで、実施例3と同様にして表示素子を作製し評価を行ったところ、透明導電層にGZOまたはATOの何れを用いた場合にも、ITOを用いた場合と同様に、本発明の透明導電性フィルムの優れた性能が確認された。
本発明の透明導電性フィルムを適用したエレクトロデポジション方式の電子ペーパーの駆動回路の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 銀電極
2 電解液
3 透明導電性フィルム
4 電源
5 スイッチ
6 アース

Claims (5)

  1. 透明フィルム基材上に導電性構造を有し、該導電性構造が、開口部を有する金属パターンから構成される第1の補助電極、および該第1の補助電極の開口部に形成され、かつ、少なくとも金属ナノワイヤを含み形成されている第2の補助電極から構成されていることを特徴とする透明補助電極フィルム。
  2. 請求項1に記載の透明補助電極フィルムと、金属酸化物導電材料を含む透明導電層とを有することを特徴とする透明導電性フィルム。
  3. 前記金属酸化物導電材料が、インジウム、亜鉛及び錫から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含有することを特徴とする請求項に記載の透明導電性フィルム。
  4. 請求項に記載の透明補助電極フィルムの製造方法であって、透明フィルム基材上に第1の補助電極を形成した後、少なくとも金属ナノワイヤを含む分散液を塗布することにより第2の補助電極を形成して製造することを特徴とする透明補助電極フィルムの製造方法。
  5. 請求項またはに記載の透明導電性フィルムの製造方法であって、請求項1に記載の透明補助電極フィルムに、少なくとも金属酸化物導電材料を含む分散液を塗布することにより透明導電層を形成して製造することを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
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