JP5268959B2 - ポリ(アリーレンエーテル)の製造方法及び当該方法で製造したポリ(アリーレンエーテル) - Google Patents

ポリ(アリーレンエーテル)の製造方法及び当該方法で製造したポリ(アリーレンエーテル) Download PDF

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Description

本発明は、ポリ(アリーレンエーテル)の製造方法及び当該方法で製造したポリ(アリーレンエーテル)に関する。
ポリ(アリーレンエーテル)樹脂はよく知られ、耐熱性、剛性、高い衝撃強さなどの特性を評価された熱可塑性プラスチックとして広く使用されている。ポリ(アリーレンエーテル)ホモポリマー及びコポリマーを製造する種々の方法が知られており、例えば酸素含有ガス及び触媒存在下で一価フェノールを自己縮合する方法がある。この反応プロセスで第一又は第二アミンを使用する場合、アミンはマンニッヒ末端基の形でポリ(アリーレンエーテル)に導入される。例えば、米国特許第4477651号(Whiteら)、米国特許第4092294号(Bennett,Jr.ら)及びD.M.White and S.A.Nye,Macromolecules(1990),vol.23,no.5,pages 318−1329参照。ポリ(アリーレンエーテル)へのアミンの導入についての一般反応スキームを次に示す。
Figure 0005268959
導入されたアミン基は望ましい機能を果たす。例えば、アミン基は、加工時又はブレンド時に熱的に消失し、結果としてポリマー上に反応性官能性基、例えばキノンメチド基を生成する。これらの反応性官能基は互いに結合し、ポリ(アリーレンエーテル)の分子量を増加させることができる。ポリ(アリーレンエーテル)を別の樹脂(例えば、ゴム、耐衝撃性ポリスチレン、ポリアミド)とブレンドする場合、反応性官能基が他の樹脂と反応して、その樹脂ブレンドの物性を改善するグラフトコポリマーを生成することができる。このようなグラフトコポリマーの形成は、ポリ(アリーレンエーテル)とポリアミド樹脂のブレンドの相溶化に特に有用である。
ポリ(アリーレンエーテル)を製造する現行法には、溶液重合法と沈殿法がある。沈殿法の例が欧州特許出願公開第153074号(Kawakiら)に見られ、得られるポリ(アリーレンエーテル)の良溶剤1重量部と、得られるポリ(アリーレンエーテル)の貧溶剤0.9〜1.1重量部とからなる混合溶剤中で、第一銅塩と第一又は第二アミンとからなる触媒を使用して、ポリ(アリーレンエーテル)を製造する方法が記載されている。ポリ(アリーレンエーテル)が重合中に沈殿すると記載されており、これをろ過及び洗浄により単離する。アミン導入量については言及されていない。
溶液重合法の例として米国特許第4477651号(Whiteら)があり、銅化合物とN,N−2置換アルキレン又はシクロアルキレンジアミンの銅錯体、第三アミン、臭素含有化合物及びジメチルアミンを含む触媒の存在下で、フェノール化合物の酸化的カップリングによりポリフェニレンエーテルを製造する方法が記載されている。反応時間が短縮された。また高分子量生成物は成形後に分子量が増加し、結合窒素が著しく減少した。成形前の結合アミンは、原子窒素として測定して1040ppm以下のレベルで存在した。
上述したポリ(アリーレンエーテル)の製造方法には、ポリ(アリーレンエーテル)へのアミン基の導入をどのように制御するかが記載されていない。実質的かつ再現可能な量のアミンが導入されたポリ(アリーレンエーテル)樹脂を製造する経済的で、スケールアップ可能な方法が必要とされている。
米国特許第4477651号 米国特許第4092294号 欧州特許出願公開第153074号 D.M.White and S.A.Nye,Macromolecules(1990),vol.23,no.5,pages 318−1329
上述したポリ(アリーレンエーテル)の製造方法には、ポリ(アリーレンエーテル)へのアミン基の導入をどのように制御するかが記載されていない。実質的かつ再現可能な量のアミンが導入されたポリ(アリーレンエーテル)樹脂を製造する経済的で、スケールアップ可能な方法が必要とされている。
上述の又は他の従来技術の難点や欠点を克服するポリ(アリーレンエーテル)の製造方法は、溶剤及び金属錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて一価フェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を含む反応混合物を生成することを含んでおり、反応混合物が曇り点Tcloudを有しており、TrxnがTcloudよりも高い。
別の実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)の製造方法は、トルエン及び銅錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂を含む反応混合物を生成することを含んでおり、Trxnは次の不等式を満足する。
Figure 0005268959
式中、ΦSはコポリマー濃度(重量%で表示)、IVはクロロホルム中25℃でのコポリマーの固有粘度(mL/gで表示)、TMPはコポリマーの2,3,6−トリメチルフェノール含量(重量%で表示)である。
本発明者らは、反応混合物中のポリ(アリーレンエーテル)樹脂の沈殿がアミン導入反応を妨害するおそれがあることを確認した。したがって、本発明の方法は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)のホモポリマーに比べて溶解性の低い、ポリ(アリーレンエーテル)コポリマーの製造に特に有用である。また、本発明の方法は、ポリ(アリーレンエーテル)ホモポリマーの混合溶剤系への溶解度が芳香族溶剤単独への溶解度より低い場合に、混合溶剤系でのポリ(アリーレンエーテル)ホモポリマーの製造に有用である。さらに、本発明の方法は、大きな処理量が望まれることから、反応混合物中のポリ(アリーレンエーテル)の濃度を高くする必要のある工業規模の反応に特に適当である。
本発明の方法により製造したポリ(アリーレンエーテル)樹脂を含む他の実施形態については後述する。
本発明の1実施形態によるポリ(アリーレンエーテル)の製造方法は、溶剤及び金属錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて一価フェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を含む反応混合物を生成することを含んでおり、反応混合物は曇り点Tcloudを有していて、TrxnはTcloudよりも高い。
ポリ(アリーレンエーテル)の合成に用いる一価フェノールに特に制限はない。適当な一価フェノールには、次式で表されるものがある。
Figure 0005268959
式中、Q1は各々独立に、ハロゲン、第一又は第二C1−C7アルキル、フェニル、C1−C7ハロアルキル、C1−C7アミノアルキル、C1−C7炭化水素オキシ、ハロゲン原子と酸素原子の間に2個以上の炭素原子が介在するC2−C7ハロゲン化炭化水素オキシなどであり、Q2は各々独立に、水素、ハロゲン、第一又は第二C1−C7アルキル、フェニル、C1−C7ハロアルキル、C1−C7炭化水素オキシ、ハロゲン原子と酸素原子の間に2個以上の炭素原子が介在するC2−C7ハロゲン化炭化水素オキシなどである。各Q1はアルキル又はフェニルが好ましく、C1−C4アルキルが特に好ましく、各Q2は水素又はメチルが好ましい。
好ましい実施形態では、一価フェノールは2,6−ジメチルフェノール(以下、DMP)及び2,3,6−トリメチルフェノール(以下、TMP)を含む。この実施形態では、DMP及びTMPを重量比99:1〜1:99の任意の割合で用いることができる。この範囲内で、DMP:TMPの重量比として好ましくは約1:1以上、より好ましくは約3:1以上、さらに好ましくは約4:1以上の重量比を用いることができる。またこの範囲内で、好ましくは約20:1以下、より好ましくは約10:1以下、さらに好ましくは約6:1以下の重量比を用いることができる。
一価フェノールの酸化的カップリングは酸素含有ガスを用い、これは典型的には酸素(O2)又は空気であり、酸素が好ましい。
一価フェノールは、溶剤及び金属錯体触媒の存在下で酸化的カップリングする。適当な有機溶剤には、脂肪族アルコール、ケトン、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、ニトロ炭化水素、エーテル、エステル、アミド、混合エーテルエステル、スルホキシドなど、並びにこれらの有機溶剤を1種以上含む組み合わせがあり、これらは酸化反応に対して妨害や参加をしない。好ましい実施形態では、溶剤はC6−C18芳香族炭化水素を含み、例えばトルエン、キシレンなど、並びにこれらの混合物が挙げられる。特に好ましい溶剤はトルエンである。
溶剤はC6−C18芳香族炭化水素に加えて、ポリ(アリーレンエーテル)の貧溶剤であるC3−C8脂肪族アルコール、例えばn−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノールなど、並びにこれらのC3−C8脂肪族アルコールを1種以上含む組み合わせを含むことができる。好ましいC3−C8脂肪族アルコールはn−ブタノールである。溶剤はC6−C18芳香族炭化水素及びC3−C8脂肪族アルコールに加えて、さらに、ポリ(アリーレンエーテル)の反溶剤として働く、メタノール又はエタノールを含んでもよい。C6−C18芳香族炭化水素、C3−C8脂肪族アルコール及びメタノール又はエタノールを任意の割合で組み合わせることができるが、溶剤は約50重量%以上のC6−C18芳香族炭化水素を含むのが好ましい。
金属錯体触媒は金属イオンを含むことができる。好ましい金属イオンには、周期表のVIB族、VIIB族又はIB族のイオン及びこれらの組み合わせが含まれる。これらのうち、クロム、マンガン、コバルト、銅のイオン及びこれらのイオン1種以上を含む組み合わせが好ましく、特に銅イオン(Cu+及びCu++)が好ましい。
金属錯体触媒はさらに窒素含有配位子を含むことができる。窒素含有配位子には、例えばアルキレンジアミン配位子、第一モノアミン、第二モノアミン、第三モノアミン、アミノアルコール、オキシン化合物、これらの窒素含有配位子1種以上を含む組み合わせなどがある。
適当なアルキレンジアミン配位子には、次式で表されるものがある。
(Rb2N−Ra−N(Rb2
式中、Raは置換又は非置換の二価残基であり、2個又は3個の脂肪族炭素原子が2個のジアミン窒素原子の間に最短結合を形成し、Rbは各々独立に水素又はC1−C8アルキルである。アルキレンジアミン配位子としては、Raがエチレン(−CH2CH2−)又はトリメチレン(−CH2CH2CH2−)であり、Rbが各々独立に水素、イソプロピル又はC4−C8のα−第三アルキル基であるものが好ましい。特に好ましいアルキレンジアミン配位子には、N,N′−ジ−t−ブチルエチレンジアミン及びN,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパンがある。
適当な第一モノアミンには、C3−C12第一アルキルアミン、例えばn−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、s−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、これらの第一モノアミン1種以上を含む組み合わせなどがある。特に好ましい第一モノアミンはn−ブチルアミンである。
適当な第二モノアミンには、構造(Rc)(Rd)NH(式中、Rc及びRdは各々独立に、C1−C11アルキル基であり、ただしRc及びRdは全体で計4〜12個の炭素原子を有する)で表される第二モノアミンがある。第二モノアミンには、例えばジ−n−プロピルアミン、n−プロピル−n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、n−ブチル−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミンなどがあり、ジ−n−ブチルアミンが好ましい。
適当な第三モノアミンには、構造(Re)(Rf)(Rg)N(式中、Re、Rf及びRgは各々独立に、C1−C16アルキル基であり、ただしRe、Rf及びRgは全体で計4〜18個の炭素原子を有する)で表される第三モノアミンがある。第三モノアミンには、例えばトリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン、ジメチル−n−ペンチルアミン、ジエチル−n−ブチルアミン、トリシクロヘキシルアミンなどがある。さらに、環状第三アミン、例えばピリジン、α−コリジン、γ−ピコリンなどを用いることができる。特に好ましい第三モノアミンには、ジメチル−n−ブチルアミンがある。その他の第一、第二及び第三アミンが、米国特許第3306874号及び3306875号(Hay)に記載されている。
適当なアミノアルコールには、1個の窒素原子と1個のアルコール酸素を有し、アミノ窒素とアルコール酸素の間に2個以上の炭素原子が介在するC4−C12アミノアルコールがある。アミノアルコールの例として、N,N−ジエチルエタノールアミン、4−ブタノールアミン、N−メチル−4−ブタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミンなど、及びこれらのアミノアルコール1種以上を含む組み合わせが挙げられる。特に好ましいアミノアルコールには、トリエタノールアミン及びN−フェニルエタノールアミンがある。
適当なオキシン化合物には、次式で表されるものがある。
Figure 0005268959
式中、R1−R6は各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、C1−C6アルキル又はC1−C6アルコキシルである。オキシン化合物の例として、オキシン、5−メチルオキシン、5−ヒドロキシオキシン、5−ニトロオキシン、5−アミノオキシン、2−メチルオキシンなど、及びこれらのオキシン化合物1種以上を含む組み合わせが挙げられる。特に好ましいオキシン化合物には、オキシン及び5−メチルオキシンがある。
アルキレンジアミン配位子、第一モノアミン、第二モノアミン、アミノアルコール、及びオキシン化合物は、存在する場合、一価フェノール100モル当り、約0.01〜25モルの量で用いることができる。第三モノアミンは、一価フェノール100モル当り、約0.1〜1500モルの量で用いることができる。当業者であれば、これらの範囲内で、適切な濃度を適宜選択することができ、選択濃度は、触媒効率に影響を及ぼす可能性のある他の反応成分又は生成物、例えば水の存在を反映することができる。金属錯体触媒(金属のモル数として測定)対フェノールのモル比は約1:50〜1:400とするのが適当であり、約1:100〜1:200とするのが好ましい。
所望に応じて、金属錯体触媒はさらにハロゲン化物イオン、例えば塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンを含んでもよい。使用する場合、ハロゲン化物イオンは、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の形態で、フェノールモノマー100モル当り約0.1〜150モルの濃度で、反応混合物に供給することができる。
好ましい実施形態では、金属錯体触媒は銅イオン、第二アルキレンジアミン配位子、第二モノアミン及び第三モノアミンを含む。特に好ましい実施形態では、金属錯体触媒は銅イオン、N,N′−ジ−t−ブチルエチレンジアミン、ジ−n−ブチルアミン及びジメチル−n−ブチルアミンを含む。
本発明の方法は、所望に応じて、さらに金属錯体触媒を水溶液で回収する工程を含んでもよい。重合反応の終了後、多くの様々な抽出剤又はキレート化剤を用いて触媒との錯体を形成することができる。例えば、硫酸、酢酸、アンモニウム塩、重硫酸塩及び種々のキレート化剤を用いることができる。これらの材料をポリ(アリーレンエーテル)反応溶液に加えると、金属錯体触媒は被毒し、酸化はそれ以上起こらない。多くの様々な材料を用いることができるが、米国特許第3838102号(Bennettら)に開示されているキレート化剤を使用するのが好ましい。有用なキレート化剤として多官能カルボン酸含有化合物、例えばポリアルキレンポリアミンポリカルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノカルボン酸、アミノポリカルボン酸、アミノカルボン酸、ポリカルボン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアルカリ金属とアルカリ土類金属の混成塩がある。キレート化剤の具体例として、酒石酸ナトリウムカリウム、ニトロトリ酢酸(NTA)、クエン酸、グリシン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、これらのキレート化剤の塩、これらのキレート化剤1種以上を含む組み合わせなどが挙げられる。特に好ましいキレート化剤には、エチレンジアミン四酢酸又はその一、二、三及び四ナトリウム塩がある。得られた銅錯体を銅カルボキシレート錯体と呼ぶことができる。
キレート化した金属触媒成分を、液液遠心機の使用により、重合反応で生成した水で抽出することができる。あるいは、追加の水を混合物に加えて、混合効率と抽出効率を高めてもよい。いずれの場合も、水相に溶解したキレート化金属触媒成分は、液液遠心機の使用により、ポリ(アリーレンエーテル)/トルエン溶液から分離できる。好ましい抽出液は、低級アルコールの水溶液、例えば水と炭素原子数1〜4のアルカノールとの混合物である。通常、低級アルコールの水溶液の全容量に基づいて、約1〜80容量%のアルカノールを用いることができる。水性抽出液対分離有機相の容量比は約0.01:1〜10:1の範囲とすることができる。
反応媒体は水性環境であってもよい。反溶剤を水性媒体と組み合わせて使用して、銅(I)種が沈殿するのを促進することもできる。適切な反溶剤は、沈殿する銅(I)種の溶解度係数にある程度基づいて選択する。ハロゲン化物は水に極めて不溶性であり、25°Cでのlog(Ksp)値がCuCl、CuBr及びCuIについてそれぞれ−4.49、−8.23及び−11.96である。水への溶解性は、過剰なハロゲン化物イオンが存在することにより、例えばCuCl2 -、CuCl3 2-及びCuCl4 3-が形成するため、また他の錯体形成種により高くなる。反溶剤の例として、本来水溶液にいくらかの溶解性を有する低分子量の脂肪族及び芳香族炭化水素、ケトン、アルコールなどが挙げられる。反溶剤を使用する場合、反溶剤の適切な種類及び量は容易に選択できる。
重合段階(カップリング)を実施する温度である反応温度Trxnは、Trxnが曇り点Tcloudより高温である限りで、通常約0〜95℃である。Tcloudの測定については後述する。この反応温度の範囲内で、使用する温度は好ましくは約(Tcloud+3℃)以上、より好ましくは約(Tcloud+5℃)以上、さらに好ましくは約(Tcloud+10℃)以上、特に好ましくは約(Tcloud+15℃)以上である。約95℃より実質的に高い温度では、反応副生物を生じる副反応が起こるおそれがあり、約0℃より実質的に低い温度では、溶液中に氷の結晶が形成するおそれがある。
曇り点Tcloudは反応混合物の特性である。これはポリ(アリーレンエーテル)溶液に最初に濁りが観察される温度に相当し、ポリ(アリーレンエーテル)のモノマー組成、固有粘度及び濃度、並びに溶剤の種類などの要因により影響される。曇り点を測定する詳細な方法は、後述の実施例1〜26に示す。所定溶剤に溶解した所定ポリ(アリーレンエーテル)についてのTcloud値は、均質な状態の溶液を用意し、濁りを最初に観察するまで徐々に温度を下げることにより測定することができる。Tcloudをポリ(アリーレンエーテル)モノマー組成、固有粘度及び濃度の変化に対して測定することにより、任意のポリ(アリーレンエーテル)/溶剤系についてTcloudとこれらの変数との関係式を導き出すことが可能である。
アミンの導入は、ポリ(アリーレンエーテル)鎖の末端フェニル基のヒドロキシル基に対してオルト位で起こる可能性がある。これは「外部」アミンと呼ばれ、環化生成物、例えばアミン基上のアルキル置換基とポリ(アリーレンエーテル)鎖の末端酸素との間に環が形成された生成物を含む。それより少量の「内部」アミン基の導入も樹脂鎖の中で起こり得る。本明細書で用いる「アミンの導入」には、特に指示がない限り、内部及び外部アミンの両方の組み合わせが含まれる。アミン導入量は、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の全重量に基づく重量%で表すことができ、ここでアミン重量には、アミン窒素に直接結合したポリ(アリーレンエーテル)鎖ではなく触媒アミンに由来する全ての置換基が含まれる。例えば、次の構造で表されるポリ(アリーレンエーテル)は、ジブチルアミン置換基の重量が128.4g/モルであり、ポリ(アリーレンエーテル)分子の全重量が30287g/モルである場合、アミン導入量が、(128.24/30287)×100=0.42%となる。
Figure 0005268959
実際には、アミンの導入の程度は、上で引用したWhiteとNyeの文献に記載されている13C−NMR法、並びにK.P.Chan,D.S.Argyropoulos,D.M.White,G.W.Yeager,and A.S.Hay,Macromolecules(1994),volume 27,pages 6371−6375に記載されている13C−NMR法及び31P−NMR法を用いて測定することができる。
1実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)中のアミン導入量は、樹脂の全重量に基づいて、約0.30〜2.0重量%とすることができる。この範囲内で、導入アミンは、樹脂全重量に基づいて、約0.40重量%以上が好ましく、約0.50重量%以上がより好ましい。またこの範囲内で、アミン導入量は、樹脂全重量に基づいて、約1.0重量%以下が好ましく、約0.70重量%以下がより好ましい。
ポリ(アリーレンエーテル)製造プロセス中に、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂へのアミンの導入に加えて、他の材料の導入があってもよい。例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)(以下、PPE)の製造中に、副反応が起こると3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジフェノキノン(以下、TMDQ)が形成される。この副生物が、次に示すような還元形態で、PPOに導入される可能性がある。
Figure 0005268959
反応混合物中にTMDQが存在すると、外部アミン基を樹脂内の位置に再配置して内部アミン基を形成する、再分配反応が生じる可能性があると考えられている。Macromolecules(1990),vol.23,no.5,page 1324参照。
一実施形態では、ポリ(アリーレンエーテル)中のTMDQの導入量は、樹脂の全重量に基づいて、約0.30〜2.0重量%とすることができる。この範囲内で、好ましいTMDQ導入量は、樹脂全重量に基づいて約0.40重量%以上であり、より好ましくは約0.50重量%以上である。またこの範囲内で、好ましいTMDQ導入量は、樹脂全重量に基づいて約1.5重量%以下であり、より好ましくは約1.0重量%以下である。
本発明の方法により形成されるポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は約0.05〜2.0dL/gとすることができる。この範囲内で、使用するポリ(アリーレンエーテル)のクロロホルム中25℃で測定した固有粘度は、好ましくは約0.1dL/g以上、より好ましくは約0.2dL/g以上、さらに好ましくは約0.25dL/g以上、特に好ましくは約0.30dL/g以上である。またこの範囲内で、ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は、好ましくは約1.6dL/g以下、より好ましくは約1.0dL/g以下、さらに好ましくは約0.5dL/g以下、特に好ましくは約0.45dL/g以下である。
ポリ(アリーレンエーテル)の大量生産に特に適当な本発明の方法の1実施形態では、反応混合物中の全モノマー濃度を反応混合物の全重量に基づいて約15重量%以上、好ましくは約20重量%以上、より好ましくは約23重量%以上とすることができる。
重合のプロセス及び反応時間、酸素流量などの反応条件は、目標分子量およびモノマー組成に基づいて変えることができる。重合の終点は、インライン粘度計を用いて決めるのが好都合である。分子量測定を行う、所定の反応時間実施する、特定の末端基濃度に制御するなどの他の方法を用いても、あるいは溶液中の酸素濃度を用いてもよい。
本発明の方法はさらに、反溶剤を反応混合物に加えるか、又は反応混合物を濃縮した後に反溶剤に加えることにより、ポリ(アリーレンエーテル)を沈殿させる工程を含んでもよい。この濃縮工程は、予備濃縮と言うこともあり、例えば金属錯体触媒を除去した後に行うことができる。予備濃縮工程では、約20〜60重量%のポリ(アリーレンエーテル)の濃縮溶液を生成するのが好ましい。ポリ(アリーレンエーテル)の望ましい濃度(重量%)の決定は、溶剤並びにポリ(アリーレンエーテル)のモノマー組成及び固有粘度に依存する。
任意の適当な予備濃縮方法を用いることができる。例えば予備濃縮は、溶液を1気圧よりもわずかに高めた圧力でその常圧沸点より高温に予熱し(したがって、熱交換器中で沸騰はおこらない)、次に溶液を低圧、低温下にフラッシングすることより行うことができ、これにより溶剤の大部分の蒸発が起こり、必要な蒸発熱は熱交換器の熱伝導により溶液の顕熱として供給される。
適当な反溶剤には、炭素原子数1〜約8の低級アルカノール、例えばメタノールなど、炭素原子数3〜約10のケトン、例えばアセトンなど、炭素原子数5〜約10のアルカン、例えばヘキサンなど、並びにこれらの反溶剤を1種以上含む組み合わせがある。好ましい反溶剤はメタノールを含む。特に好ましい反溶剤は、約70〜100重量%のメタノール、0〜約20重量%のトルエン及び0〜約10重量%の水を含む。反溶剤は有機溶剤の量に対するある範囲の量使用すればよく、最適な量は有機溶剤及び反溶剤の種類、並びにポリ(アリーレンエーテル)生成物の濃度、固有粘度及びモノマー組成に依存する。例えば、ポリ(アリーレンエーテル)が、固有粘度が0.36dL/g、組成が82重量%の2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位と18重量%の2,3,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位からなるランダムコポリマーであり、有機溶剤がトルエンであり、反溶剤がメタノールである場合、トルエン:メタノール重量比を約1:1.5〜1:5とするのが適当である。
本発明の方法は、所望に応じてさらに、任意の通常のろ過又は固液分離法を用いて沈殿したポリ(アリーレンエーテル)を単離する工程を含むことができる。適当なろ過装置には、回転フィルター、連続回転真空フィルター、連続移動層フィルター、バッチフィルターなどがある。適当な固液分離装置には連続固液遠心機がある。なお、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニルエーテル)ホモポリマーのトルエンなどの芳香族溶剤への溶液は、通常、曇り点を示さない。その代わりに、そのようなポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニルエーテル)の溶液は濃縮するにつれて、曇り点の特性を示す個別の固体粒子を含まないゼラチン相を形成する。
本発明の方法は、所望に応じてさらに、ろ過したポリ(アリーレンエーテル)を洗浄する工程を含むことができる。洗浄は、例えば、追加の反溶剤で直接フィルター上で行うか、又は撹拌槽中でフィルター又は固液分離装置からの「粉末ウエットケーク」と追加の反溶剤とを混合することにより行うことができる。ろ過したポリ(アリーレンエーテル)の洗浄には、2段階の再スラリー化及び固液分離工程スキームを用いる方法が好ましい。この実施形態では、フィルターからのウエットケークを撹拌槽中で反溶剤で洗浄し、次にポリ(アリーレンエーテル)/溶剤/反溶剤混合物を固液連続遠心機で分離し、遠心機からのポリ(アリーレンエーテル)ウエットケークを連続撹拌槽中で反溶剤と再度混合し、さらに第2固液遠心機で2回目の固液分離を行う。
本発明の1実施形態によるポリ(アリーレンエーテル)の製造方法は、トルエン及びジ−n−ブチルアミンを含む銅錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂を含む反応混合物を生成する工程を含み、ここで2,6−ジメチルフェノール対2,3,6−トリメチルフェノールの重量比は約3:1〜6:1であり、反応温度Trxnは反応混合物の曇り点Tcloudより高い。
別の実施形態によるポリ(アリーレンエーテル)の製造方法は、トルエン及びジ−n−ブチルアミンを含む銅錯体触媒の存在下、酸素含有ガスを用いて、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを酸化的カップリングして、アミン導入量が樹脂の全重量に基づいて約0.4〜2重量%であるポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂を含む反応混合物を生成する工程を含み、ここで2,6−ジメチルフェノール対2,3,6−トリメチルフェノールの重量比は約3:1〜6:1であり、酸化的カップリング反応は発熱段階と吸熱段階を含み、カップリング反応は吸熱段階の間、45℃以上の温度に加熱する工程を含む。
さらに別の実施形態によるポリ(アリーレンエーテル)の製造方法は、トルエン及び銅錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂を含む反応混合物を生成する工程を含み、ここで反応温度Trxnは次の不等式を満足する。
Figure 0005268959
式中、Φsはコポリマー濃度(重量%で表示)、IVはクロロホルム中25℃でのコポリマーの固有粘度(mL/gで表示)、TMPはコポリマーの2,3,6−トリメチルフェノール含量(重量%で表示)である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
実施例1
この実施例は、2,3,6−トリメチルフェノールから誘導された繰返し単位18重量%と、2,6−ジメチルフェノールから誘導された繰返し単位82重量%とを有する、ポリ(アリーレンエーテル)コポリマーの合成と単離を示す。反応器中で、臭化水素酸(48%水溶液として0.423kg、CAS Reg.No.10035−10−6、Great Lakes製)に溶解した酸化第一銅(Cu2O、0.027kg、American Chemet製、パープルカッパーとして)、N,N′−ジ−t−ブチルエチレンジアミン(0.119kg、DBEDA、CAS Reg.No.4062−60−6、Celanese製)、ジ−n−ブチルアミン(1.616kg、DBA、CAS Reg.No.111−92−2、Celanese製)、N,N−ジメチルブチルアミン(2.675kg、DMBA、CAS Reg.No.927−62−8、Celanese製)、テトラアルキルアンモニウムクロリド界面活性剤(0.059kg、CAS Reg.No.5137−55−3、Cognis製、アリコートとして)、2,6−ジメチルフェノール(5.361kg)及びトルエン溶剤(140.06kg)を混合した。重合反応の進行と共に、追加の2,6−ジメチルフェノール(30.377kg)を2,3,6−トリメチルフェノール(7.845kg)と共に加えた。重合の間、窒素流量を61.3L/分、酸素流量を46.2L/分とし、温度を29.4℃から55.0℃に徐々に上げた。重合反応の終了後、銅触媒をポリマーから分離するため、反応器流出液とニトロトリ酢酸水溶液(60%水溶液として0.871kg、CAS Reg.No.139−13−9、Solutia製)を混合した。2相溶液を液液遠心機を用いて分離した。ポリマー相を、大気圧でのトルエンのフラッシングにより、38重量%ポリマーまで濃縮した。撹拌槽容器中で、濃縮ポリマー溶液(88℃)とメタノール(15℃)を、ポリマー溶液:メタノールの重量比1:2で組み合わせることにより、生成コポリマーを濃縮ポリマー溶液から沈殿させた。得られたスラリーを回転真空フィルターに通し、そのウエットケークをメタノールで再スラリー化した。このスラリーを遠心分離し、分離した固体粒子を回転パドル乾燥機で乾燥した。
実施例2〜26
これらの実施例は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル)のトルエン溶液の曇り点を、コポリマー濃度、コポリマー固有粘度(IV)及びコポリマー組成の関数として測定する例を示す。固有粘度が35.3〜41.6mL/g、2,3,6−トリメチルフェーノール(TMP)から誘導された単位が15、18及び21重量%であるコポリマーを実施例1の手順にしたがって合成した。コポリマー溶解度測定を目的として、単離したポリ(アリーレンエーテル)コポリマーを90℃のトルエンに10〜30重量%で溶解した。溶液の温度を約1℃/分の速度で下げ、最初に濁りが観察された温度を曇り点Tcloudとして記録した。結果を表1に示す。
Figure 0005268959
線形回帰法を用いて、これらのデータから式Iを得た。
Figure 0005268959
式中、Φsはコポリマー濃度(重量%で表示)、IVはクロロホルム中25℃でのコポリマーの固有粘度(mL/gで表示)、TMPはコポリマー中のTMPから誘導された単位の重量割合(重量%で表示)、Tcloudは曇り点(℃で表示)である。各係数及び切片について表される不確定性は95%信頼区間に相当する。式IをTcloudについて解くと、式IIが得られる。
Figure 0005268959
これらの実施例から、コポリマーのTMP含量、固有粘度及び溶液濃度の制御された変化を用いて、曇り点をこれらの変数の関数として予測する式が得られることが分かる。この実施例では溶剤としてトルエンを使用したが、本発明の方法は他の溶剤の溶液にも適用できる。
実施例27及び28、比較例1及び2
これらの実施例は、反応温度対時間のアミン導入量への効果を示す。実施例と比較例の全てを実施例1で詳述した手順と同様に製造した。実施例27について示すデータは、25のパイロットプラントバッチの平均である。実施例27では、190Lのパイロットスケール反応器で、82重量%の2,6−ジメチルフェノールと18重量%の2,3,6−トリメチルフェノールとから、図1に実線で示し「実施例27」と表示した反応温度プロフィールを用いて、コポリマーを製造した。実施例1のように、2,6−ジメチルフェノール及び2,3,6−トリメチルフェノールは合計して実施例27の全反応混合物の23.1重量%であった。生成コポリマーは固有粘度が約0.40dL/g、TMP含量が約18重量%、反応混合物中の濃度が約23重量%であった。実施例2〜26で導き出したTcloudについての式を用いて、反応混合物の曇り点温度は約52.0℃(125.6°F)であると予測された。
比較例1及び2は、19000L製造スケール反応器中で、図1に破線で示し「比較例
1、2」と表示した反応温度プロフィールを用いて製造した以外は、実施例27で用いた
手順と同様に製造した。なお、比較例1及び2では、名目上実施例27で製造したコポリ
マーと同じ固有粘度、TMP含量、濃度を有するポリ(アリーレンエーテル)コポリマー
を製造した。したがって曇り点は約52.0℃(125.6°F)と予測された。
上述したように、図1は、実施例27(実線)、比較例1及び2(破線)についての反応温度対時間のグラフである。両方の線について、約30分と約70分の間に認められる平坦域は、反応により熱が発生し、反応混合物の温度が冷却システムを用いて維持される、プロセスの発熱段階を表す。この発熱段階で二量体及び三量体が形成されると考えられている。発熱段階の後、反応混合物が加熱され徐々に反応混合物温度が上がる重合段階すなわち「増成段階」が続く。樹脂の固有粘度が増加し、実質的な量のアミンがポリ(フェニレンエーテル)に導入されるのは、この増成段階の間である。実施例27についての温度プロフィールは、比較例1及び2についての温度プロフィールよりも増成段階温度が高い。特に、実施例27についての温度プロフィールの最後では、反応温度は予測曇り点125.6°Fを超えるのに対して、比較例1及び2についての反応温度は予測曇り点温度よりも10°F以上低いままである。
ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の特性を表2に示す。TMP導入量(%)、TMDQ導入量(%)、内部及び外部アミン導入量(%)を全てプロトン核磁気共鳴分光法(1H−NMR)により測定した。その結果、実施例27のコポリマーはアミン導入濃度が、比較例1及び2のコポリマーのアミン導入濃度よりも格段に高いことが分かる。
実施例28は、製造スケール(19000L反応器)で、実施例27で用いた温度プロフィールと同様であるが、比較例1及び2についての温度プロフィールよりも増成段階の間は著しく高い、図2に示す温度プロフィールを用いて行った。固有粘度が0.41dL/gであるポリ(アリーレンエーテル)コポリマーを得た。コポリマーの他の特性を表2に示す。その結果は実施例27とよく似ており、パイロットスケールと製造スケールの両方で本発明の効果が得られることが分かる。実施例27及び28を合わせると、反応温度を反応混合物の曇り点温度よりも高温に維持することで、アミン含量の高いポリ(アリーレンエーテル)の製造が可能になることが分かる。
Figure 0005268959
実施例29及び30、比較例3〜6
これらの実施例及び比較例は、増成段階の際の反応温度変化のアミン導入への効果を示す。ポリ(アリーレンエーテル)コポリマーを実施例1で用いた手順と同様に製造した。各実施例では、一価フェノールは2,6−ジメチルフェノール82重量%と2,3,6−トリメチルフェノール18重量%よりなり、反応混合物は23.7重量%固形分を含有した。各コポリマーを製造するのに用いた、反応温度対時間プロフィールを表3に示す。生成コポリマーはTMP含量が約18重量%であり、反応混合物中の濃度が約23重量%であった。表4に種々のコポリマー特性を反応温度プロフィールに関して示す。「EPM圧」は、反応器のリサイクルループ前後で測定した圧力降下に相当する。EPM圧は、ポリマーの固有粘度に関するインラインモニタであり、目的のポリ(アリーレンエーテル)固有粘度に達したら反応器のオペレータが反応を停止することを可能にする。換言すれば、EPM圧はある期間にわたって均一な固有粘度を有するポリマーの製造を可能するモニタである。反応中にポリマーが沈殿すると、EPM圧とポリマー固有粘度との関係に影響を及ぼし、EPM圧からポリマー固有粘度を正確に予測することができなくなる。これは、生成物固有粘度の安定性に悪影響を及ぼす。本発明の1つの効果は、本発明による反応温度の使用すると、EPM圧を用いる固有粘度の信頼できる予測が可能になることである。ジブチルアミンの導入(DBA導入)は、上述したように測定した外部ジブチルアミンに相当する。目視検査を用いて、反応混合物中に粒子が存在するかどうかを確認した。各実施例について、EORと表示した反応時間は、目標固有粘度0.40dL/gに達する内挿時間に相当する。上述したように、固有粘度が約0.40dL/g、TMP含量が約18重量%、反応混合物中の濃度が23重量%であるコポリマーについては、曇り点温度が52.0℃(125.6°F)と予測される。実施例29及び30は同じ条件下で行い、反応終点温度がそれぞれ54.41℃及び54.16℃であった。得られた樹脂のアミン導入量は良好であった(それぞれ0.673及び0.636重量%)。さらに、目視確認される粒子がないことから分かるように、反応混合物から樹脂はほとんど沈殿しなかった。これより低い温度で行った反応は、アミンの導入が高いレベルではなかった。反応混合物の反応終点温度を51.17℃(比較例3)、47.94℃(比較例5)、47.88°C(比較例4)及び43.36℃(比較例6)と下げるにつれて、アミン導入量はそれに応じて減少する。特定の仮説に拘束されるつもりはないが、発明者らは、反応温度が曇り点温度よりも低下した場合、アミン基が望ましい量で導入される前に反応混合物から樹脂が析出すると考えている。
Figure 0005268959
Figure 0005268959
以上のことをまとめると、実施例及び比較例から、反応温度を曇り点温度より高温に維持した場合に、アミン導入量の増加したポリ(アリーレンエーテル)樹脂が得られることが分かる。
本発明の各種態様は以下の通りである。
1. 溶剤及び金属錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて一価フェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を含む反応混合物を生成することを含むポリ(アリーレンエーテル)の製造方法であって、
反応混合物が曇り点Tcloudを有しており、
rxnがTcloudよりも高い、方法。
2. 一価フェノールが次式の一価フェノールを含む、上記1記載の方法。
Figure 0005268959
式中、Q1は各々独立に、ハロゲン、第一又は第二C1−C7アルキル、フェニル、C1−C7ハロアルキル、C1−C7アミノアルキル、C1−C7炭化水素オキシ、ハロゲン原子と酸素原子の間に2個以上の炭素原子が介在するC2−C7ハロゲン化炭化水素オキシからなる群から選択され、Q2は各々独立に、水素、ハロゲン、第一又は第二C1−C7アルキル、フェニル、C1−C7ハロアルキル、C1−C7炭化水素オキシ、ハロゲン原子と酸素原子の間に2個以上の炭素原子が介在するC2−C7ハロゲン化炭化水素オキシからなる群から選択される。
3. 一価フェノールが2,6−ジメチルフェノール及び2,3,6−トリメチルフェノールを含む、上記1記載の方法。
4. 一価フェノールが、2,6−ジメチルフェノール及び2,3,6−トリメチルフェノールを約1:1〜20:1の重量比で含む、上記1記載の方法。
5. 溶剤がC6−C18芳香族炭化水素を含む、上記1記載の方法。
6. 溶剤がさらにC3−C8脂肪族アルコールを含む、上記5記載の方法。
7. 溶剤がさらにメタノール、エタノール又はこれらの溶剤を1種以上含む混合物を含む、上記5記載の方法。
8. 金属錯体触媒が、周期表のVIB族、VIIB族又はIB族の金属イオンを含む、上記1記載の方法。
9. 金属錯体触媒が、クロム、マンガン、コバルト、銅又はこれらの金属1種以上の組み合わせを含む、上記1記載の方法。
10. 金属錯体触媒が、次式のアルキレンジアミン配位子を含む、上記1記載の方法。
(Rb)2N−Ra−N(Rb)2
式中、Raは2個又は3個の脂肪族炭素原子が2個のジアミン窒素原子の間に最短結合を形成する置換又は非置換の二価残基であり、Rbは各々独立に水素又はC1−C8アルキルである。
11. 各Raがエチレン又はトリメチレンであり、Rbが各々独立に水素、イソプロピル又はC4−C8のα−第三アルキル基である、上記10記載の方法。
12. アルキレンジアミン配位子がN,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパンである、上記10記載の方法。
13. アルキレンジアミン配位子がN,N′−ジ−t−ブチルエチレンジアミンである、上記10記載の方法。
14. 金属錯体触媒がC4−C12第二モノアミンを含む、上記1記載の方法。
15. 第二モノアミンがジ−n−ブチルアミンを含む、上記14記載の方法。
16. 金属錯体触媒が、アミノ窒素とアルコール酸素の間に2個以上の炭素原子が介在するC4−C12アミノアルコールを含む、上記1記載の方法。
17. アミノアルコールがトリエタノールアミン又はN−フェニルエタノールアミンである、上記16記載の方法。
18. 金属錯体触媒が、次式のオキシン化合物を含む、上記1記載の方法。
Figure 0005268959
式中、R1〜R6は各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、C1
6アルキル及びC1−C6アルコキシルからなる群から選択される。
19. 金属錯体触媒が、構造(Re)(Rf)(Rg)N(式中、Re、Rf及びRgは各々独立に、C1−C16アルキル基を示し、ただしRe、Rf及びRgは全体で計4〜18個の炭素原子を有する)で表される第三モノアミンを含む、上記1記載の方法。
20. 第三モノアミンがジメチル−n−ブチルアミンを含む、上記19記載の方法。
21. 金属錯体触媒がC3−C12第一アルキルアミンを含む、上記1記載の方法。
22. 第一アルキルアミンがn−ブチルアミンである、上記21記載の方法。
23. ポリ(アリーレンエーテル)樹脂が、樹脂の全重量に基づいて約0.35重量%以上のアミン導入量を有する、上記1記載の方法。
24. ポリ(アリーレンエーテル)樹脂が、クロロホルム中25℃で約0.05〜2.0dL/gの固有粘度を有する、上記1記載の方法。
25. 反応混合物が約15重量%以上の全モノマー濃度を有する、上記1記載の方法。
26. トルエン及びジ―n―ブチルアミン含有銅錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂を含む反応混合物を生成することを含むポリ(アリーレンエーテル)の製造方法であって、
2,6−ジメチルフェノール対2,3,6−トリメチルフェノールの重量比が3:1〜6:1であり、
反応混合物が曇り点Tcloudを有しており、
rxnがTcloudよりも高い、方法。
27. ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂が、樹脂の全重量に基づいて約0.35重量%以上のアミン導入量を有する、上記26記載の方法。
28. ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂が、樹脂の全重量に基づいて約0.4〜2重量%のアミン導入量を有する、上記26記載の方法。
29. トルエン及びジ―n―ブチルアミン含有銅錯体触媒の存在下、酸素含有ガスを用いて2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを酸化的カップリングして、樹脂の全重量に基づいて約0.4〜2重量%のアミン導入量を有するポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂を含む反応混合物を生成することを含むポリ(アリーレンエーテル)の製造方法であって、
2,6−ジメチルフェノール対2,3,6−トリメチルフェノールの重量比が約3:1
〜6:1であり、
酸化的カップリング反応が発熱段階と吸熱段階を含み、カップリング反応が吸熱段階の
間、約45℃以上の温度に加熱することを含む、方法。
30. 2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールの合計対トルエンの重量比が約5:1以上である、上記29記載の方法。
31. トルエン及び銅錯体触媒の存在下、反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂を含む反応混合物を生成することを含むポリ(アリーレンエーテル)の製造方法であって、
rxnが次の不等式を満足する、方法。
Figure 0005268959
式中、Φsはコポリマー濃度(重量%で表示)、IVはクロロホルム中25℃でのコポリ
マーの固有粘度(mL/gで表示)、TMPはコポリマーの2,3,6−トリメチルフェ
ノール含量(重量%で表示)である。
32. ポリ(アリーレンエーテル)コポリマー樹脂が、樹脂の全重量に基づいて約0.35重量%以上のアミン導入量を有する、上記31記載の方法。
33. 上記1の方法で製造した、アミン導入量が樹脂の全重量に基づいて約0.35重量%以上であるポリ(アリーレンエーテル)樹脂。
本発明を好ましい実施形態について説明したが、本発明の要旨から逸脱することなく、種々の改変が可能であり、また要素を均等物に置き換え得ることが当業者に明らかである。さらに、本発明の要旨から逸脱することなく、個別の状況や材料を本発明に適合させる多くの変更が可能である。したがって、本発明はこの発明を実施するうえで考えられる最良の態様として上述した好ましい実施形態に限定されず、本発明は特許請求の範囲に入る全ての実施形態を包含する。
ここに引用した特許及び他の参考文献は全て、先行技術として援用する。
実施例27及び比較例1,2に対応するポリ(アリーレンエーテル)コポリマー反応混合物についての温度対時間プロフィールのグラフである。 実施例28及び比較例1,2に対応するポリ(アリーレンエーテル)コポリマー反応混合物についての温度対時間プロフィールのグラフである。

Claims (4)

  1. 溶剤及び金属錯体触媒の存在下、0〜95℃の範囲内の反応温度Trxnで、酸素含有ガスを用いて一価フェノールを酸化的カップリングして、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を含む反応混合物を生成することを含むポリ(アリーレンエーテル)の製造方法であって、
    前記一価フェノールが2,6−ジメチルフェノール及び2,3,6−トリメチルフェノールを含み、
    前記金属錯体触媒がC−C12の第2モノアミンを含み、
    前記溶剤がC−C18の芳香族炭化水素からなり、
    反応混合物が曇り点Tcloudを有しており、
    酸化的カップリング反応が主として二量体及び/又は三量体を形成する発熱段階と、主として重合及びポリアリーレンエーテルへのアミンの取り込みを行う増成段階とを含み、カップリング反応が、増成段階の間、曇り点T cloud よりも高い温度に加熱することを含む、
    方法。
  2. 前記金属錯体触媒が周期表のVIB族、VIIB族又はIB族の金属イオンを含む、請求項1記載の方法。
  3. 金属錯体触媒が、クロム、マンガン、コバルト、銅又はこれらの金属1種以上の組合せを含む、請求項1記載の方法。
  4. 金属錯体触媒がさらに以下の(a)〜(e)のいずれかを含む、請求項1記載の方法。
    (a)次式のアルキレンジアミン配位子
    (R)N−R−N(R)
    (式中、Rは2個又は3個の脂肪族炭素原子が2個のジアミン窒素原子の間に最短結合を形成する置換又は非置換の二価残基であり、Rは各々独立に水素又はC−Cアルキルである)、
    (b)アミノ窒素とアルコール酸素の間に2個以上の炭素原子が介在するC−C12アミノアルコール、
    (c)次式のオキシン化合物
    Figure 0005268959
    (式中、R〜Rは各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、C−Cアルキル及びC−Cアルコキシルからなる群から選択される)、
    (d)構造(R)(R)(R)N(式中、R、R及びRは各々独立に、C−C16アルキル基を示し、ただしR、R及びRは全体で計4〜18個の炭素原子を有する)で表される第三モノアミン、又は
    (e)C−C12第一アルキルアミン。
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