JP2001072763A - ポリフェニレンエーテルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
状のポリフェニレンエーテルの製造方法を提供する。 【解決手段】 均一反応で重合したポリフェニレンエー
テルであって、かつ固液分離前のポリフェニレンエーテ
ルスラリー中のポリフェニレンエーテル粒子が、10メ
ッシュの篩を通過しない割合がその全体量の5重量%以
下であり、かつ145メッシュの篩を通過する割合がそ
の全体量の20〜80重量%であり、かつ280メッシ
ュの篩を通過する割合がその全体量の12重量%以上で
あるポリフェニレンエーテルを乾燥後圧縮し、次いで粉
砕することからなる平均粒径が揃い残存溶媒量が少ない
ポリフェニレンエーテルの製造方法。
Description
ーテルの製造方法に関する。詳しくは残存溶媒量が少な
く、かつ平均粒径の揃った粒子状のポリフェニレンエー
テルの製造方法に関する。
化合物を銅、マンガン、あるいはコバルトを含有する酸
化カップリング重合触媒を用い、芳香族系溶剤、あるい
は芳香族系溶剤と非溶剤の混合溶媒中で酸素の存在下で
重合し得られる。反応後のポリフェニレンエーテル溶液
は反応停止操作および触媒除去操作後、ポリフェニレン
エーテルの非溶媒中に投入され固形化される。固形化後
固液分離されたポリフェニレンエーテルは乾燥工程に送
られ粉末状のポリフェニレンエーテル粒子が得られる。
ェニレンエーテル製造工程におけるポリフェニレンエー
テル粒子製造技術は技術的難しさが伴い、乾燥後のポリ
フェニレンエーテル粒子には粗大な粒子や微細な粒子が
多数含まれ粒子径が不均一になってしまう。粗大な粒子
は押出し時の溶融不良を起こし、また微細な粒子は飛散
や押出機の食い込み不良を起こすといった問題が発生し
ていた。さらには乾燥が不十分な場合にはポリフェニレ
ンエーテルに残存する溶媒類は、押出機で他の樹脂とポ
リフェニレンエーテルを溶融混合させる際に、溶媒類の
揮発による作業環境の悪化等の問題を起こしていた。
討が行われている。例えば、微細な粒子の粒径粗大化
は、微細粒子の粒径増加方法(特公昭55−17775
号公報、特公昭60−23696号公報)および粒径増
大補助剤(特開昭62−172022号公報)などが検
討されている。また、残存溶媒の除去は特定の有機溶剤
比率の重合溶媒を使用する方法(特開平5−29512
1号公報)などが検討されている。しかしながら、上記
に提案された方法だけでは、いまだ粒径分布の狭い粒子
を得ることは難しく、また残存溶媒除去の為特定の有機
溶剤比率の重合溶媒を用いても固形化後のスラリー中の
ポリフェニレンエーテル粒子の状態によって乾燥後の残
存溶媒量が変動してしまうため安定的に残存溶媒量の少
ないポリフェニレンエーテルを得ることが難しかった。
に鑑み、鋭意検討を行った結果、ポリフェニレンエーテ
ルが均一に溶解した重合反応液をポリフェニレンエーテ
ルの非溶媒と接触させポリフェニレンエーテルの固形化
を行い、固液分離前のスラリー中の粒子径が特定範囲の
ポリフェニレンエーテルを固液分離、乾燥、圧縮及び粉
砕することにより平均粒径が揃い、かつ残存溶媒量が少
ないポリフェニレンエーテルが得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
ニレンエーテルスラリーを固液分離、乾燥、圧縮、次い
で粉砕することを特徴とするポリフェニレンエーテルの
製造法に係わるものである。
ーテルは、一般式(1)の繰り返し単位で表されるもの
である。
ルキル基、置換アルキル基、ハロゲン基、フェニル基又
は置換フェニル基である。)
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n
−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2
−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エー
テル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロ
エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メ
チル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル等のホモポリマーが例示される。また、2,6−
ジメチルフェノールに共重合体成分として2,3,6−
トリメチルフェノールおよびo−クレゾールの1種ある
いは両方を組み合わせたポリフェニレンエーテル共重合
体等が挙げられる。
は、本発明の主旨に反さない限り、従来ポリフェニレン
エーテルに存在させてもよいことが提案されている他の
種々のフェニレンエーテルユニットを部分構造として含
んでいてもよい。例えば、特開平1−297428号公
報及び特開昭63−301222号公報に記載の2−
(ジアルキルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエ
ーテルユニットや、2−(N−アルキル−N−フェニル
アミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニッ
ト等や、ポリフェニレンエーテル樹脂の主鎖中にジフェ
ノキノン等が少量結合したものが挙げられる。更に、炭
素−炭素二重構造を持つ化合物により変性されたポリフ
ェニレンエーテル(例えば特開平2−276823号公
報、特開昭63−108059号公報、特開昭59−5
9724号公報)も含むことができる。
脂の分子量は30℃クロロホルム中の固有粘度が0.1
〜0.7であるのが好ましい。更に好ましくは0.2〜
0.6の範囲にあるポリフェニレンエーテルが本発明の
効果が著しく現れる。
ば、特公昭42−3195号公報、特公昭45−235
55号公報、特開昭64−33131号公報等に例示さ
れるように、フェノール化合物を銅、マンガン又はコバ
ルトからなる群から選ばれる金属の塩と各種アミンとの
組み合わせからなる触媒を用いて酸化重合される。
ェニレンエーテルの良溶媒であるベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ニ
トロベンゼン等のニトロ化合物等が挙げられる。また、
該良溶媒にポリフェニレンエーテルの非溶媒であるメタ
ノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプ
タン等の脂肪族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジメチ
ルホルムアミド等のアミド類等を任意の割合および組成
で混合し重合溶媒として用いることができる。重合溶媒
中の非溶媒の割合が多くなると重合中にポリフェニレン
エーテルが析出してくる沈澱重合となるが、本発明では
重合後にポリフェニレンエーテルが析出しない溶液重合
が溶液の移送や反応停止工程あるいは触媒分離工程等に
おけるハンドリングの点で好ましい。また、重合溶媒に
用いられるポリフェニレンエーテルの良溶媒は、乾燥工
程での残存溶媒除去のしやすさの点でトルエンが最も好
ましい。
が、均一に溶解した重合反応液はポリフェニレンエーテ
ル重合後のポリマー含有溶液であり、ポリフェニレンエ
ーテルの濃度は重量で5〜60%が好ましく、さらに好
ましくは10〜50%の範囲である。また、ポリフェニ
レンエーテル重合反応液は濃縮工程により、重合後任意
の濃度に調整する事も可能である。濃縮工程を実施する
場合、常圧あるいは減圧下で、1槽以上のフラッシュ蒸
留法、1槽以上の薄膜蒸留法あるいは両者の組み合わせ
等の濃縮方法により、連続的あるいはバッチ的に重合溶
媒を40℃から130℃の範囲において蒸発除去するこ
とができる。
のほかに重合触媒や、触媒除去のための薬品、副生成物
除去のための薬品等が含まれていてもかまわない。また
重合反応液に塩酸、酢酸等の各種酸もしくはエチレンジ
アミン4酢酸の金属塩等の各種キレート剤を含む水溶液
を加えて攪拌し金属触媒を水層に抽出後、重合反応液と
水層を分離し重合反応液から金属触媒を取り除くことが
できる。またハイドロサルファイト、ハイドロキノン、
ヒドラジン等の還元剤を重合溶液に加えることにより、
着色成分等の不純物の還元を行うこともできる。これら
金属抽出操作、還元操作は重合反応終了後であれば、濃
縮前あるいは濃縮後の任意の時期に同時にあるいはそれ
ぞれ別々に行うことができる。
固形化操作は、攪拌機付き槽において、ポリフェニレン
エーテル重合反応液をポリフェニレンエーテルの非溶媒
と連続的にあるいはバッチ式に接触させることによりお
こなわれる。固形化操作は通常1段あるいは2段以上の
直列に連結した槽において、温度40〜100℃の範囲
で行われる。固形化に用いる攪拌機は同方向あるいは往
復回転いずれでもかまわない。
ノールおよびエタノール等のアルコール類、ヘキサンお
よびヘプタン等の脂肪族炭化水素類、アセトンおよびメ
チルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステ
ル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類等が挙げられ
るが、これらのうち非溶媒性の最も良好なメタノールと
するのが最も好ましい。また非溶媒中にポリフェニレン
エーテルの良溶媒が、固形化時にポリフェニレンエーテ
ルの析出を妨げない範囲で混合されていてもかまわな
い。固形化に用いられる非溶媒に予め混合されるポリフ
ェニレンエーテル良溶媒成分は、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭
化水素、ニトロベンゼン等のニトロ化合物等が挙げら
れ、固形化を妨げない非溶媒に対する良溶媒量とは一般
に非溶媒の重量に対し1.5倍以下である。
使用される溶媒類には、微量の他の不純成分が含まれて
いてもかまわない。不純成分とは混合溶媒成分以外の物
質をさし、特に限定されるものではないが、例えば、脂
肪族および芳香族の炭化水素類、アルコール類、カルボ
ン酸類、ケトン類、カーボーネト類、エステル類、エー
テル類、アミド類、アミン類、硫黄化合物および燐化合
物等に代表される有機化合物一般、水および無機イオン
等に代表される無機化合物が挙げられる。溶媒中の不純
成分の割合は一般に10重量%以下、好ましくは5重量
%以下で使用される。
ポリフェニレンエーテル粒子径は、10メッシュの篩を
通過しない割合がその全体量の5重量%以下であり、か
つ145メッシュの篩を通過する割合がその全体量の2
0〜80重量%であり、かつ280メッシュの篩を通過
する割合がその全体量の12重量%以上であることが必
要である。上記粒径範囲より粒子が大きい場合、後述の
乾燥工程による溶媒除去が不十分になってしまう。ここ
でスラリー溶液中のポリフェニレンエーテル粒子径と
は、固液分離直前のスラリー溶液をろ紙No.5Cによ
り400torrで真空濾過し100gサンプリング
し、140℃において5Nm3/時間の窒素気流下で厚み
2〜3cmにて6時間静置乾燥した後、JIS規格(J
IS Z8801)に沿って、10、18.5、60、
120、145、280メッシュの篩を用い、TNK篩
振動機(タナカ化学機器社製)を用いて10分間振動
し、篩をかけることでそれぞれの粒径に分離したときの
値である。
場合、スラリー液の全部あるいは一部を固形化後あるい
は固形化と同時に湿式粉砕機に循環させることによっ
て、粒子径を上記範囲内にすることができる。湿式粉砕
機は溶液内の固形成分を粉砕できる構造のものであれば
よく、一般にスラリー粉砕羽とスラリー分級スリットの
組み合わせた粉砕ポンプ構造、例えば、相川鉄工(株)
製のゴラトール(商品名)や小松ゼノア(株)製のディ
スインテグレーター(商品名)等の構造を持つものが好
ましい。
連続あるいはバッチで遠心分離機や真空ろ過機等により
固液分離される。また、固液分離と同時に、および/あ
るいは固液分離後にポリフェニレンエーテルが溶解しな
いように調整されたポリフェニレンエーテル非溶媒を含
む溶媒でリンスおよび/あるいは再スラリーして、1段
あるいは2段以上の工程により、連続あるいはバッチ式
により洗浄することも可能である。
ンエーテルは80℃〜200℃で不活性ガス雰囲気ある
いは空気雰囲気等の酸素存在下で連続的またはバッチで
乾燥させられる。不活性ガスは一般に、窒素、アルゴ
ン、ヘリウム等が使用される。不活性ガスを用いた場
合、乾燥装置内のガス雰囲気は一旦系外に出され、冷却
および/あるいはスクラバー等により溶媒蒸気を分離し
た後再び加熱されあるいは加熱されずに乾燥装置内に戻
す循環方式を用いるのが経済的である。
エーテルを連続的にあるいはバッチで加熱し常圧あるい
は減圧下で溶媒類を除去できる装置であれば特に限定さ
れるものではないが、例えば残存溶媒除去のためポリフ
ェニレンエーテル粒子の表面更新が有効におこなわれる
機能の付いた乾燥装置、例えばパドルドライヤーおよび
/あるいはスチームチューブドライヤーが好ましく用い
られる。
する溶媒総量は、その全体量の1重量%以下が好まし
く、さらには0.6重量%以下が好ましい。乾燥後のポ
リフェニレンエーテル中に残存する溶媒総量は、残存溶
媒量を測定しようとするポリフェニレンエーテル2gを
クロロホルム(重合溶媒にクロロホルムを用いた場合は
トルエン)10mlに溶解し、ポリフェニレンエーテル
のクロロホルム溶液5μlを直接FIDガスクロマトグ
ラフにより分析することで測定できる。また乾燥後のポ
リフェニレンエーテル中に残存する触媒アミン残量はそ
の全体量の0.5重量%以下が好ましく、さらには0.
2重量%以下が好ましい。ここでいう触媒アミン残量と
は乾燥工程終了後のポリフェニレンエーテル中に含有さ
れる総アミン量の内ポリフェニレンエーテルと化学的に
結合したアミンを除いたアミン量であり、乾燥工程終了
後のポリフェニレンエーテル2gをクロロホルム10m
lに溶解しメタノール7mlで固形化し、固形分を除い
た溶液分を全窒素分析計(住友化学 NC90A型 窒
素分析計)によって窒素量を測定し計算によりアミン量
に換算することにより求められる。残存溶媒量が1重量
%を越える場合および/あるいはアミン残量が0.5重
量%を越える場合、押出機を用いて他樹脂等と溶融混合
をする際に揮発する溶媒および/あるいはアミンが蒸気
となって揮発し、臭気等による作業環境悪化の問題によ
り好ましくない。また、押出機の運転に際し、ベント口
を減圧下に保持する場合には、真空ポンプ等のオイルシ
ールなどが侵されるので好ましくない。
そのままでは微細粒子の量が多く貯蔵や運搬時の微細粒
子の舞い上がり、更には押出機使用時の生産能力低下等
の不都合が生ずるため、乾燥後の粒子の全量あるいは微
細粒子を分級して、圧縮工程に送られた後、次いで粉砕
工程に送られる。乾燥直後の145メッシュの篩を通過
しない粒子は圧縮行程に送らず、分級した後直接後述の
粉砕工程に送ることも可能である。
範囲で、連続あるいはバッチで加え、粒子同士の融着が
起こらない状態で板状および/あるいはタブレット状に
成形する工程を指す。成形された状態とは圧縮後145
メッシュの篩を通過する割合が全体量の50重量%以
下、好ましくは70重量%以下、更に好ましくは80重
量%以下となった状態を指す。圧縮機の圧力むら等によ
る成形不良等により生ずる145メッシュの篩を通過す
る粒子は分級等によりその全量あるいは1部を再度圧縮
行程に戻すことができる。
ル粒子を圧縮する必要圧力は低下するが、圧縮温度に対
して圧縮圧力が高いと、あるいは圧縮圧力に対して圧縮
温度が高いとポリフェニレンエーテル粒子同士の融着と
いった問題が発生する。粒子の融着とは圧縮圧力により
ポリフェニレンエーテル粒子が流動性を持ち透明あるい
は半透明状に圧縮成型される現象を指す。融着されたポ
リフェニレンエーテル粒子は後の粉砕工程で粉砕不良と
いった問題を起こすため好ましくなく、融着量は全体表
面積の30%以下、好ましくは20%以下、更に好まし
くは10%以下にする必要がある。
フェニレンエーテル粒子表面を圧縮機による圧縮部分が
すべてはいるように写真撮影し、成形物の全表面積に対
する透明および半透明になった部分の表面積の百分率と
する。融着量のコントロールは乾燥後のポリフェニレン
エーテル粒子を空冷や水冷や油冷等の冷却工程によって
温度を下げたり、圧縮機の粒子接触部の温度を制御する
等により圧縮温度を低下させる方法、あるいは圧縮圧力
を制御する方法等により実現できる。融着が起きる圧縮
温度と圧縮圧力の相関性はポリフェニレンエーテル粒子
の固有粘度が影響し、固有粘度が低いほど低圧縮温度お
よび低圧縮圧力で融着が起き、また使用する圧縮機の圧
縮部の圧縮むらや温度むらによっても部分的に融着が起
きてしまうため、実際に使用するポリフェニレンエーテ
ル粉体ならびに圧縮機に応じて温度および/あるいは圧
縮圧力の調節を行い上記記載の範囲に融着量を制御する
ことが重要である。
エーテル粒子を機械的に圧縮できる構造を持つものであ
れば特に限定はしないが、例えばプレス、ロール、ギア
等により機械的に粒子を圧縮する装置が挙げられる。
ェニレンエーテルを、室温〜200℃程度の温度範囲
で、連続的にあるいはバッチで機械的に粉砕し粒度の揃
ったポリフェニレンエーテル粒子を製造する工程を指
す。粉砕工程に用いられる装置は、圧縮されたポリフェ
ニレンエーテルを粉砕できる構造のものであれば特に限
定はしないが、例えば、ジョークラッシャー、コーンク
ラッシャー、ボールミル、ローラーミル、高速回転ミル
等が1段あるいは2段以上の組み合わせで使用される。
粉砕後のポリフェニレンエーテル粒子は145メッシュ
の篩を通過する割合がその全体量の30重量%以下、好
ましくは20重量%以下、かつ10メッシュの篩を通過
しない割合がその全体量の20重量%以下、好ましくは
10重量%以下にする。145メッシュの篩を通過する
割合がその全体量の30重量%よりも多いと貯蔵や運搬
時の微細粒子の舞い上がり、更には押し出し機使用時の
生産能力低下等の不都合が生じ、10メッシュの篩を通
過しない割合がその全体量の20重量%よりも多いと押
出機でペレット化する際に溶融不良が発生する。そし
て、粉砕後上記記載の粒径範囲を逸脱する量の微細粒子
は分級し圧縮行程にリサイクルでき、また、上記記載の
粒径範囲を逸脱する量の粗大粒子は分級後再度粉砕工程
にリサイクルすることができる。
本願発明はこれに限定されるものではない。
分布は、JIS規格(JIS Z8801)に沿って、
10、18.5、60、120、140、280メッシ
ュの篩を用い、TNK篩振動機(タナカ化学機器社製)
を用いて10分間振動し篩をかけることでそれぞれの粒
径に分離した。乾燥後のポリフェニレンエーテル中に残
存するトルエン量は、ポリフェニレンエーテル2gをク
ロロホルム10mlに溶解し、ポリフェニレンエーテル
のクロロホルム溶液5μlを島津製作所(株)製FID
ガスクロマトグラフGC−14B(3mガラスカラム、
内径3mm、カラムパッキングSilicone SE
−30)によって分析した。また乾燥後のポリフェニレ
ンエーテル中に残存する触媒アミン残量はポリフェニレ
ンエーテル2gをクロロホルム10mlに溶解しメタノ
ール7mlで固形化し、固形分を除いた溶液分を全窒素
分析計(住友化学 NC90A型 窒素分析計)によっ
て窒素量を測定し計算によりアミン量に換算することに
より求めた。
出し機PCM−30を用い、乾燥後のポリフェニレンエ
ーテル粒子40重量部とスチレン系樹脂(電気化学工業
(株)製、商品名:HI−UM−301)60重量部をミキ
サーでよく混合した後、220℃で溶融混練しストラン
ドを切断してペレット状の樹脂組成物のペレットを得
た。押出機のストランド中に発生するの不完全溶融のポ
リフェニレンエーテル樹脂を混練不良とし、また押出機
スクリュー部の粒子投入部からの粒子の逆流をスクリュ
ー食い込み不良としてそれぞれ目視で観察判定し、押出
し時の臭気は押し出し機周辺の溶媒臭を嗅覚による官能
法により判定した。
800kgに溶解させた。この触媒溶液に、2,6−ジメ
チルフェノール200kgをトルエン500kgに溶かした
溶液を加えた。これらの混合液を反応器内にて、酸素を
供給しながら40℃で重合を3時間行った。反応停止
後、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム水溶液と接触
させて反応液から触媒を除去し、ポリフェニレンエーテ
ルが均一に溶解した重合反応液を得た。往復回転式攪拌
翼付きの固形化槽中に重合反応液と該重合反応液の1.
5倍量(重量)のメタノールを攪拌しながらそれぞれ送
液ポンプで滴下し、ポリフェニレンエーテルスラリー溶
液を得た。ポリフェニレンエーテルスラリー溶液を小松
ゼノア(製)製のディスインテグレーターKD50MS
にて目幅1mmの格子を用い室温窒素雰囲気下で3回全量
を循環して湿式粉砕した後真空ろ過し、窒素雰囲気下
で、135〜140℃で6時間乾燥した。乾燥したポリ
フェニレンエーテル粉末の1部をサンプリングして粒度
分布を測定した。次に、乾燥したポリフェニレンエーテ
ル粉末を室温で新東工業(株)製圧縮成形機BMS−II
(ロール径:520mm、ロール幅:124mm、ロール回
転数24rpm )によってロール圧力441000Nで連続的に
3.2mm厚の板状に圧縮し、ターボ工業(株)製ターボ
ミルにより目幅3mmのスクリーンを用いて粉砕した。粉
砕後の粒度分布、残存溶媒類および押し出し試験結果を
表1に示す。
施例1と同様の方法によりポリフェニレンエーテルの粒
子を得た。結果を表1に示す。
外は、実施例1と同様の方法によりポリフェニレンエー
テルの粒子を得た。結果を表1に示す。
外は、実施例1と同様の方法によりポリフェニレンエー
テルの粒子を得た。結果を表1に示す。
の方法によりポリフェニレンエーテルの粒子を得た。結
果を表1に示す。
は、実施例1と同様の方法によりポリフェニレンエーテ
ルの粒子を得た。結果を表1に示す。
1と同様の方法によりポリフェニレンエーテルの粒子を
得た。結果を表1に示す。
エーテルが均一に溶解した重合反応液をポリフェニレン
エーテルの非溶媒と接触させポリフェニレンエーテルの
固形化を行い、固液分離前のスラリー中の粒子径が特定
範囲のポリフェニレンエーテルを固液分離、乾燥、圧
縮、次いで、粉砕することにより、平均粒径が揃い残存
溶媒量が少ないポリフェニレンエーテル粒子を製造する
ことができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 均一反応で重合したポリフェニレンエー
テルであって、かつ固液分離前のポリフェニレンエーテ
ルスラリー中のポリフェニレンエーテル粒子が、10メ
ッシュの篩を通過しない割合がその全体量の5重量%以
下であり、かつ145メッシュの篩を通過する割合がそ
の全体量の20〜80重量%であり、かつ280メッシ
ュの篩を通過する割合がその全体量の12重量%以上で
あるポリフェニレンエーテルを乾燥後圧縮し、次いで粉
砕することからなる平均粒径が揃い残存溶媒量が少ない
ポリフェニレンエーテルの製造方法。 - 【請求項2】 乾燥後のポリフェニレンエーテル中に残
存する溶媒総量がその全体量の0.6重量%以下、かつ
触媒アミン残量(ポリフェニレンエーテルと化学的に結
合したアミンを除く)がその全体量の0.2重量%以下
である請求項1に記載のポリフェニレンエーテルの製造
方法。 - 【請求項3】 圧縮工程後に粉砕したポリフェニレンエ
ーテルの粒子において、145メッシュの篩を通過する
割合がその全体量の20重量%以下、かつ10メッシュ
の篩を通過しない割合がその全体量の10重量%以下で
ある請求項1〜2いずれかに記載のポリフェニレンエー
テルの製造方法。 - 【請求項4】 固液分離の前にポリフェニレンエーテル
スラリー溶液を湿式粉砕器により整粒する請求項1〜3
いずれかに記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。 - 【請求項5】 圧縮工程時におけるポリフェニレンエー
テル圧縮表面に、ポリフェニレンエーテルが溶融および
/あるいは半溶融状態となって融着する量が全体表面積
に対し10%以下である請求項1〜4いずれかに記載の
ポリフェニレンエーテルの製造方法。 - 【請求項6】 ポリフェニレンエーテル重合反応溶液に
用いられるポリフェニレンエーテル良溶媒のうち少なく
とも1種がトルエンである請求項1〜5いずれかに記載
のポリフェニレンエーテルの製造方法。 - 【請求項7】 ポリフェニレンエーテル固形化に用いら
れる混合溶媒中の非溶媒のうち少なくとも1種がメタノ
ールである請求項1〜6いずれかに記載のポリフェニレ
ンエーテルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24919899A JP2001072763A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | ポリフェニレンエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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