JP3120383B2 - ポリアリーレンスルフィド樹脂造粒物の製造方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂造粒物の製造方法

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29K2081/00Use of polymers having sulfur, with or without nitrogen, oxygen or carbon only, in the main chain, as moulding material
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリアリーレンスルフィド樹脂(以下、PAS
と略す)の粉末を非溶融状態で機械的に圧縮することに
よってその造粒物を得る方法に関し、さらに詳しくは、
2個のプレスロール間にPAS粉末を押込み、ロールの回
転によって高圧で圧縮成形することによって粒径および
比重の大きい造粒物を得る方法に関するものである。こ
の方法によって押出および射出成形する際、吐出速度が
大きく、かつ取扱いが容易なPASが得られ、成形品の品
質および生産性が向上する。
(従来の技術) PASは耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気的性質並びに
機械的性質が優れるエンジニアリングプラスチックであ
り、成形材料として電気・電子部品および自動車部品な
ど各種の用途に用いられている。この樹脂は例えば、極
性有機溶媒中でジハロ置換芳香族化合物とアルカリ金属
硫化物との反応により得られることが、特公昭52−1224
0号公報などに記載されている。この方法によれば、一
般的に重合系を高温から常圧あるいは減圧下の容器にフ
ラッシュ取出しした後、溶媒回収、洗浄を経て粉末状の
ポリマーを回収するため、最終的に粒子径が10〜500μ
mの粉末が得られる。このポリマーは嵩密度が0.3前後
と小さく、つまりかさ高く取扱いにくいだけでなく、溶
融押出時に空気を巻き込むため吐出量が低下し押出生産
性が著しく劣るという欠点がある。特に、ポリマーの純
度向上を目的に特殊な溶媒で粉末を洗浄した場合はさら
に粒子が細かくなり、10μm以下の微粉を含む粉末が得
られ、ますます上記の欠点が露呈し、また飛散の悲惨に
よって作業環境の悪化を招いている。
一方、重合反応後、系を徐冷して比較的嵩密度の大き
い粒状のポリマーを回収する方法が、特開昭59−1536号
公報、特開昭60−235838号公報などに開示されている
が、粒子形成時、即ち重合系の冷却段階で特殊な条件あ
るいは厳密な温度や攪拌条件の調整が必要であるがゆえ
に、ポリマーを量産する場合粒径の制御が困難であると
いう問題点がある。
従来、PAS組成物のペレットを作製する方法は、通
常、押出機の様な溶融混練機に該組成物の原料配合物を
供給し、加熱溶融し混練りペレット化するが、PAS自体
が嵩密度の小さな微細な粉体である為に、該溶融混練機
への原料配合物の安定供給性が損なわれ、生産性が低下
するだけでなく、得られるペレットの形状が悪化してい
た。更に、PASの微細な粉体中に空気が多量に混入され
易く、溶融混練機内での好ましくない酸化や変質を引き
起こしたり、また得られるペレットが密でなくなる事が
生じていた。
また、押出成形などの際にPAS粉末のフィード性が悪
いため、フィルム、糸、シート、パイプおよびロッド等
良好な成形品が得られない場合には、粉末を予め溶融押
出しペレット化(造粒)しこれを用いる方法が採用され
るケースもあった。しかし、上記ペレット化したものを
再度成形時に溶融するため、熱劣化、架橋、着色等の変
質が発生し良好な成形品を得るのが困難であった。
これらの問題点を解決する為には、使用するPAS粉体
の変質を伴うことなくその嵩密度を大きくすることが必
要である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記のごとき状況に鑑み、粉末を殆ど含ま
ず、嵩密度の大きいPAS造粒物が得られる製造法を提供
するものである。
(課題を解決するための手段) 即ち、本発明は、(1)ポリアリーレンスルフィド樹
脂粉末をプレスロール間に押込み、圧縮成形し、次いで
粉砕して粒子密度が0.7〜1.5g/ccの造粒物とすることを
特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂造粒物の製造
方法、(2)ポリアリーレンスルフィド樹脂粉末が、そ
の粒子径0.7mm未満のものを30重量%以上含むことを特
徴とする(1)の製造方法、(3)該造粒物の50重量%
以上が0.7mm以上の粒子径を有し、かつ嵩密度が0.4g/cc
以上である(1)の製造方法、(4)ポリアリーレンス
ルフィド樹脂粉末のアルカリ金属イオン含有率(試料50
0mgを硫酸添加灰化法により分解処理した後、フレーム
原子吸光装置を用い炎光法で定量し算出した重量分率)
が100ppm以下の粉末を用いる(1)の製造方法、(5)
ポリアリーレンスルフィド樹脂粉末のTHF抽出率が2重
量%以下の粉末を用いる(1)の製造方法に関するもの
である。
本発明におけるPASとは、下式(A)〜(E)に示さ
れる繰り返し単位を部分的にあるいはすべてに含む重合
体として定義され、例えば、特公昭45−3368号公報や特
公昭52−12240号公報などに開示されている方法で得る
ことができるものである。
ここで、各々の置換基は下記の構造を意味する。
Y:−Rおよび−OR(Rは、H,アルキル,シクロアルキ
ル,アリールおよびアラルキルから選ばれたもの。但
し、アルキル部分の炭素数は1〜20,アリール部分の炭
素数は6〜18から成る。)、−X(Xは、F,Cl,Br,Iか
ら選ばれたもの)、−CN,−COOH,−SO3H,−NH2,−NO2,
−COOMおよび−SO3M(Mは、Li,Na,K,Rb,Csから選ばれ
た金属カチオン)の群から選ばれたもの。
Z:−SO2−,−O−,−CO−,−S− −SO−, (R′およびR″は上記Rと同一である。) なお、式(A)中、aは0〜4の整数、式(B)中、
bおよびcはそれぞれ0〜4の整数、式(C)中、dは
0〜3の整数、式(D)中、eおよびfはそれぞれ0〜
4の整数、および式(E)中、gは0〜6の整数を表
す。
また、本発明におけるPASは、上記の式(A)〜
(E)に示される繰り返し単位を含むランダム共重合
体、ブロック共重合体、およびそれらの混合物あるいは
単独重合体との混合物であってもよい。さらに、各種PA
Sはその分子量に特に制限はなく、また非架橋物あるい
は架橋物、およびこれらの混合物も含まれる。
これらの樹脂の代表的なものとして、ポリフェニレン
スルフィド、ポリフェニレンスルフィドケトン、ポリフ
ェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィ
ドケトンスルホンなどが挙げられる。PASの中でも、繰
り返し単位の結合は芳香環に関してパラ位の構造が耐熱
性や結晶性の面で好ましい。
特に、 を主たる繰り返し単位とするポリ−p−フェニレンスル
フィドは物性面および経済性の面で好適である。
本発明においては、PAS粉末を非溶融状態で機械的な
圧縮により造粒物を得ることが必要である。該造粒物を
得るには、粉末をスクリューフィーダーなどにより回転
する2個のプレスロール間に押込み、このロールによっ
て高圧で圧縮成形し、例えば薄板状などの固形物とした
後粉砕する方法を用いることが最も好ましい。
具体的な方法としては、乾式圧縮造粒機を用いて乾燥
粉末を圧縮し造粒し、粉砕処理するのが、嵩密度などの
品質の安定性および造粒物の生産性の面から特に好適で
ある。一般に、該乾式圧縮造粒機は、原料粉末をロール
部分に供給するフィーダーと、粉末を圧縮成形するプレ
スロール、およびそこで圧縮された薄板状固形物を適当
な大きさにまで粗砕し、粒径を整える整粒機の組合わせ
から成っている。
まず、例えばスクリューフィーダーによって粉体を供
給する場合、その回転数の範囲は特に限定されないが、
フィーダーと造粒機の処理能力の兼ね合いで決まってく
る。該供給速度が小さすぎると圧縮後の固形物の厚さが
薄くなり、造粒物の生産量が低下し好ましくない。一
方、供給速度が大きすぎると造粒物の生産速度は増す
が、ロール間で十分に圧縮されないため外力に対して脆
い、つまり粒子密度の小さいものしか得られず好ましく
ない。通常のスクリューフィーダーを用いる場合、その
回転数は50〜200rpmの範囲が好ましい。
次に、圧縮成形する2個のロールの圧縮圧は薄板状物
の硬さ、即ち造粒物の粒子密度並びに嵩密度を左右する
最も重要な因子である。その圧縮圧の範囲は1〜4トン
/cmが好ましい。この値が、1〜4トン/cmであれば、圧
縮効果が大きく、造粒物の粒子密度の大きいものが得ら
れるため溶融混練機への供給時に形状を保持し易く、し
かもロールの歯の表面に固形物が付着しがたいため、形
状および粒子密度のばらつきが生じなく造粒物の品質が
安定している。また、ロールの回転数の範囲は特に限定
されないが、一般的に5〜40rpmが好ましい。
さらに、圧縮後の薄板状固形物を粗砕および整粒する
際に用いる機種は得に限定されず、通常の物でさしつか
えない。ただし、本発明の方法において造粒物の50重量
%以上が0.7mm以上の粒子径を有し、かつその嵩密度が
0.4g/cc以上であるものを得るためには、目開きのサイ
ズが0.7mm〜20mmの範囲のスクリーンを装着した整粒機
を使用することが必要である。
この目開きが0.7〜20mmの範囲であれば、整粒の段階
での微粉の混入が少なく、整粒に時間がかからないため
造粒物の生産性が高く好ましい。また、造粒物の嵩密度
も適度となり、溶融混練機へ供給する際一定速度で供給
でき、しかも他の配合物と均一に混合しやすく好まし
い。尚、粒径分布および嵩密度の面から目開きのサイズ
は2〜10mmの範囲が好ましい。
本発明の方法で用いられるPAS粉末はいかなる粘度を
有するものでもよいが、その粒子径が0.7mm未満の粉体
を30重量%以上含むものが好ましい。粒子径が、0.7mm
以上の粒状物を70重量%以上含むPASであっても、本発
明の方法による機械的圧縮を行い、さらに粒子密度ある
いは嵩密度を上げることは可能であることは言うまでも
ない。一方、0.7mm未満の粉体を30重量%以上含むPAS粉
末の場合、通常嵩密度が0.2〜0.4g/ccの範囲にありかさ
高いものであるが、本発明の方法によれば、かさ高さの
いかんにかかわらず、強制的圧縮により嵩密度の大きい
造粒物が得られることから、より細かい粒子を含むもの
ほど圧縮造粒のメリットが大きいと言える。
さらに、PASの中に含まれる不純物、即ちナトリウム
イオンの如きアルカリ金属イオン、あるいはテトラヒド
ロフラン溶媒等で抽出される低分子量物質を低減させる
方法として、N−メチルピロリドンの如き有機極性溶媒
中で高温処理する方法が知られている。しかしながら、
この方法によれば、樹脂中のアルカリ金属イオン含有量
(試料500mgを硫酸添加灰化法により分解処理した後、
フレーム原子吸光装置を用い炎光法で定量し算出した重
量分率である。)が100ppm以下、あるいは1時間還流下
でテトラヒドロフラン中に抽出される低分子量物質の量
(THF抽出率とは、テトラヒトロフラン(THF)の還流下
に抽出される樹脂中の低分子量物質の量を意味し、試料
5gとTHF75mlの混合物を湯浴中(75℃)還流下に1時間
保持した後、混合物を濾過して得られた濾液から溶媒を
留去し残った固形分を定量し算出した重量%である。)
が2重量%以下の高純度のポリマーが得られるが、その
ポリマーは処理前に比べ多量の微粉を含みかさ高いもの
となる。このような粉末においても本発明の圧縮造粒方
法を適用し、嵩密度の大きい造粒物を得ることが可能で
ある。
上記の方法によって得られる造粒物は好ましくはその
粒子密度が、0.7〜1.5g/ccの範囲であり、その嵩密度は
好ましくは0.4〜0.8g/ccの範囲である。また、その粒径
分布は好ましくは造粒物の50重量%以上が0.7〜20mmの
範囲の粒子径を有するものである。本発明の方法で用い
られる乾式圧縮造粒機の最大処理能力はその機械的規模
によって異なるが、通常10〜5000kg/hrの範囲である。
次工程の溶融混練機への供給速度を十分に上回る処理能
力を有することから溶融押出工程の生産性を低下させる
ものではない。
本発明によれば、PAS造粒物を用いてフィルム、糸、
パイプ、ロッド、シート等に成形しても熱劣化、熱架
橋、着色、粘度変化の問題のないPAS粒状材料が提供で
き、良好な成形が可能となる。
(実施例) 次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 原料粉末として粒子径が0.07mm未満のものが、29重量
%で、0.07mm以上0.7mm未満のものが、71重量%から成
るポリフェニレンスルフィド(PPS)として市販品ライ
トンV−1(フィリップスペトローリアム社製)を用い
た。この樹脂は溶融粘度が、45ポイズで、粉末状態での
嵩密度が0.37g/ccであった。尚、溶融粘度は高化式フロ
ーテスターを用い、310℃、剪断速度103sec-1で測定し
た値である。嵩密度はパウダーテスターを用い、100cc
の円筒状容器に試料を充填し算出した。
粒径分布は試料100gについて、パウダーテスターを用
い、通常のフルイ分けにより各フラクションの重量分率
を測定した。また、圧縮・整粒の後得られた造粒物の粒
子密度は通常の水中浸漬による液体置換法によって算出
した。
上記粉末を圧縮成形する装置として市販の乾式圧縮造
粒機ローラコンパクタ(RCP−200S、(株)栗本鉄工所
製)を用いた。
まず、PPS粉末20kgをスクリューフィーダーのあるホ
ッパーに仕込み、スクリューフィーダーの回転数を100r
pm、ロール圧縮圧を1.7トン/cm、ロール回転数を15rp
m、整粒機のスクリーン目開きを4.9mmに調整した後運転
を開始した。まもなく、最上部から供給された粉末が圧
縮、粉砕、整粒を経て、最下部のトレイに粒状物として
回収された。約1分後には一定の厚さおよび形状のもの
が安定に得られ、その時点で造粒物の生成速度を測定し
たところ80kg/hrであった。この造粒物の性状は第1表
に示したように、粒子密度が1.08g/cc、嵩密度が0.58g/
cc、また粒子径が、0.7mm以上のものが99重量%で、か
つその93重量%が、2.0mmないし5mmの範囲の粒状物であ
った。同時に粒子径が0.07mm未満の微細な粉末は全く存
在せず、微粉末の飛散のない取り扱い易いものであっ
た。この造粒物を65mm1軸押出機(L/D=30、圧縮比3.5
のフルフライトスクリュー)を用いて押出温度330℃、
スクリュー回転数 100rpmの押出条件にて溶融混練しペ
レット化した結果、造粒物の噛み込みが極めて良く、ペ
レットの生産速度は85kg/hrと高吐出で吐出変動も無か
った。
比較例1 ロール圧縮圧を0.1トン/cmに調整した以外は実施例1
と同じ方法で造粒を試みた。その結果は第1表に示した
通りであった。ロール間での圧縮が不十分なため板状固
形物が得られず、整粒機を経て回収されたものはその殆
どが粉状のままであった。このものは嵩密度0.47g/cc、
0.07mm未満26重量%及び0.07以上0.7mm未満76重量%の
粒径分布のものであった。
これを実施例1と同様の方法で溶融混練したところ、
混練機内への空気の巻き込みが激しく噛み込みが悪いた
め、ペレットの生産速度は17kg/hrと低く、しかも吐出
ストランドのカラーも実施例1の場合に比べ悪かった。
実施例2 PPS市販品ライトンV−1の代わりに、直鎖状のPPSを
熱処理によって架橋増粘させたタイプの市販品ライトン
PR−06(フィリップスペトローリアム社製)を用いた以
外は実施例1と同じ方法で造粒を行なった。この樹脂粉
末は溶融粘度が1020ポイズで、嵩密度が0.39g/ccであ
り、粒子径が0.07mm未満のものを21重量%、0.07mm以上
0.7mm未満のものを79重量%含むものであった。得られ
た結果は第1表に示した通りであった。
実施例3〜6 50LオートクレーブにN−メチルピロリドン14.7kgと
硫化ナトリウム2.7水塩35.0モルを仕込み、窒素雰囲気
下、200℃まで昇温し、750mLの水を留出させた後、P−
ジクロロベンゼン35.0モルおよびN−メチルピロリドン
3.5kgを加え、240℃で5時間反応させた。反応後、240
℃で減圧下に保った容器にスラッシュ取出しスラリーを
回収した。このスラリーから溶媒を蒸留除去し、残った
固形物を熱水で3回洗浄後、ケーキを120℃で乾燥して
粉末状のPPSを得た。このポリマーの溶融粘度は120ポイ
ズであり、また、嵩密度は0.35g/ccで、粒子径が0.07mm
未満のものが28重量%、0.07mm以上0.7mm未満のもの
が、72重量%含む粉末状ポリマーであった。この粉末を
用い、第1表に示した造粒条件で圧縮成形を行い、造粒
物の性状を測定した。その結果は第1表に示した通りで
あった。
実施例7 実施例3の方法において硫化ナトリウム35.0モルと共
に安息香酸ナトリウム35.0モルを仕込む以外は実施例3
と同様にして一部粒状物を含む粉末状PPSを得た。この
ポリマーの溶融粘度は4200ポイズであり、また嵩密度は
0.41g/ccで、粒子径が0.07mm未満のものが11重量%、0.
07mm以上0.7mm未満のものが89重量%含むものであっ
た。これを用い、第1表に示した造粒条件で圧縮成形を
行った。その結果は第1表に示した通りであった。
比較例2 実施例7の方法において反応後240℃でフラッシュ取
出しせず、さらに260℃まで昇温し、その温度で系内へ
水3.6kgを加圧仕込みし、その温度で30分間それまでの
3倍の攪拌速度で攪拌した後、235℃まで0.8℃/分の速
度で徐冷し、235℃の30分間保持し、その後反応容器を
急冷してスラリーを回収した。この操作以外は実施例7
と同様にして粒状のPPSを得た。しかし、このポリマー
は粒子径が0.07mm以上0.7mm未満のものが32重量%で、
0.7mm以上2.0mm未満のものが59重量%と通常のフラッシ
ュ取出に比べ粒状化の効果は認められるが、0.07mm未満
の微粉末を9重量%も含んだものであり、機械的な圧縮
による造粒方法に比べ粒状化の効果が小さく、取り扱い
上未だ改善されたものではなかった。
実施例8 50LオートクレーブにN−メチルピロリドン9.9kg、硫
化ナトリウム2.7水塩25.0モル、水酸化ナトリウム10g、
およびビス(P−クロロフェニル)スルホン25.0モルを
仕込み、窒素雰囲気下、200℃まで昇温し、その温度で
4時間反応させた後、反応容器を冷却し内容物を取出し
た。この内容物の一部10.4kgと、実施例3と同様の方法
で得たPPS反応直後のスラリー22.4kgを混合し、窒素パ
ージ後密封し210℃まで昇温し、この温度で3時間反応
させた。反応容器を冷却後、内容物を濾別し、固形分を
熱水で3回煮沸洗浄した後、ケーキを120℃で乾燥し粉
末状のポリマーを得た。このポリマーはPPSとポリフェ
ニレンスルフィドスルホンとから成るブロック共重合体
であり、その溶融粘度は1800ポイズであった。嵩密度は
0.25g/ccで、粒子径が0.07mm未満のものが54重量%、0.
07mm以上0.7未満のものが46重量%含む粉末状ポリマー
であった。これを用い、第1表に示した造粒条件で圧縮
成形を行った。その結果は第1表に示した通りであっ
た。
実施例9 オートクレーブを用い実施例1で使用したPPS粉末ラ
イトンV−1を5kgとN−メチルピロリドン30kgを混合
し、窒素雰囲気下220℃まで昇温し、その温度で1時間
保持した後、系を冷却し内容物を濾過、次いで水洗を3
回繰りかえした。得られたケーキを120℃で5時間乾燥
し粉末ポリマーを得た。このポリマーはナトリウムイオ
ン含有率が80ppmで、THF抽出率が0.18重量%であり、ま
た嵩密度は0.15g/ccであった。これを用い、第1表に示
した造粒条件で圧縮成形を行った。その結果は第1表に
示した通りであった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、かさ高く取扱い上困難なPAS
粉末から微細な粉体を含まず、粒子密度および嵩密度の
大きいPAS造粒物を容易にかつ効率的に製造することが
できる。この方法によって得られた造粒物は溶融混練機
内で押出あるいは射出成形する際、取扱い易くかつ吐出
速度を向上させることができる。
フロントページの続き (72)発明者 古畑 文弘 大阪府和泉市弥生町2―13―21 (56)参考文献 特開 平3−13304(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアリーレンスルフィド樹脂粉末をプレ
    スロール間に押込み、圧縮成形し、次いで粉砕して粒子
    密度が0.7〜1.5g/ccの造粒物とすることを特徴とするポ
    リアリーレンスルフィド樹脂造粒物の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリアリーレンスルフィド樹脂粉末が、そ
    の粒子径0.7mm未満のものを30重量%以上含むことを特
    徴とする請求項1記載の樹脂造粒物の製造方法。
  3. 【請求項3】該造粒物の50重量%以上が0.7mm以上の粒
    子径を有し、かつ嵩密度が0.4g/cc以上である請求項1
    記載の樹脂造粒物の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリアリーレンスルフィド樹脂粉末のアル
    カリ金属イオン含有率(試料500mgを硫酸添加灰化法に
    より分解処理した後、フレーム原子吸光装置を用い炎光
    法で定量し算出した重量分率)が100ppm以下の粉末を用
    いることを特徴とする請求項1記載の樹脂造粒物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】ポリアリーレンスルフィド樹脂粉末のTHF
    抽出率が2重量%以下の粉末を用いることを特徴とする
    請求項1記載の樹脂造粒物の製造方法。
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