JPH061855A - 顆粒状ポリフェニレンスルフィドの製造方法 - Google Patents

顆粒状ポリフェニレンスルフィドの製造方法

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JPH061855A
JPH061855A JP16121792A JP16121792A JPH061855A JP H061855 A JPH061855 A JP H061855A JP 16121792 A JP16121792 A JP 16121792A JP 16121792 A JP16121792 A JP 16121792A JP H061855 A JPH061855 A JP H061855A
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JP
Japan
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polyphenylene sulfide
pps
granular
compression
molding
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JP16121792A
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Hideki Mitani
秀樹 三谷
Tsuguo Fujii
嗣雄 藤井
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉末状PPSを、液体バインダーや溶融を必
要とせずに、顆粒化すること。 【構成】 粒度分布の中央値が300μm以下の粉末状
ポリフェニレンスルフィドを乾式で圧縮成形することに
よって粒度分布の中央値が、500μm〜4mmの顆粒
状ポリフェニレンスルフィドを得ることを特徴とする顆
粒状ポリフェニレンスルフィドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は市販の粉末状ポリフェニ
レンスルフィド樹脂を顆粒化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリフェニレンスルフィド樹脂
(以下PPSと略す)コンパウンドは、耐熱性、耐薬品
性、寸法安定性等に優れる特徴を有し種々の産業分野で
せプラスチック製品として広く使用されている。しかし
ながら2軸押出機でそのPPSコンパウンドを製造する
に際し、他の凡用のエンジニアリングプラスチックと比
較して、PPSは粒子径と嵩密度が非常に小さいという
欠点を有しているため、充填材、顔料、添加剤等を混合
する際に生じる偏析や粉塵の発生、1バッチ当りの混合
量の低さ、PPSや混合原料の定量フィーダ投入時にお
けるフラッシング発生による定量不安定性の発生、定量
フィーダ内におけるブリッヂやラットホールの発生によ
る定量フィーダの異常停止、2軸押出機での原料フィー
ド性低下によるコンパウンド生産性低下、さらにはPP
Sの保管、輸送等における効率の悪さ等、他のエンジニ
アリングプラスチックのコンパウンド生産と比較して、
環境、取扱い性、生産性等の面で非常に劣る欠点を有し
ている。
【0003】そこで、例えばN−メチル−2−ピロリド
ンで重合した反応混合物に相分離剤である水を添加して
顆粒状のPPSを得る方法(特開昭59−1536号公
報)が提案されているが、粒子径の大きい顆粒状のPP
Sを得るにはN−メチル−2−ピロリドンに混合する水
量を大きくする必要があり、N−メチル−2−ピロリド
ンの再回収にコストがかかると共に、重合時の副生産物
である塩化ナトリウム、オリゴマー等の不純物が、粒子
径の大きい顆粒状PPSになる程、水洗工程で除去しに
くい欠点を有している。また、粉末状PPSを貧溶媒で
スラリー化し撹拌しながら、上記ポリマー粒子を融着温
度以上に昇温させ、次いで該融着温度以下に降温して顆
粒状PPSを得る製造方法(特開昭62−223242
号公報)が提案されているが、前記特開昭59−153
6号記載の方法より操作が複雑であり、重合工程におけ
るエネルギーロスとNMPの再利用、さらにオリゴマー
等の反応副生成物の除去ができにくい欠点を有してい
る。さらに、粉末状PPSを硬化する際にシリカ、タル
ク、炭酸カルシウムの一種又は、混合物を添加してPP
Sの融点より低い温度で硬化させ、顆粒状PPSを得る
方法(特開昭63−135451号公報)も提案されて
いるが、嵩密度の大きい顆粒状PPSを得ることは困難
であり、かつ上記の無機化合物をPPSに混合すること
は、PPSの強度低下を生じる原因とするので好ましく
ない。
【0004】一方、従来より市販の粉末状PPSを顆粒
化する装置としては、自足顆粒機構と強制顆粒機構を持
つ装置が知られており、自足顆粒機構を持つ装置として
は、傾斜した回転体内の供給粉体に液体を散液して凝集
顆粒物を生成させる回転皿、回転円筒形式の転動顆粒装
置、熱風等で粉体を流動化させ、スプレーから液体バイ
ンダー(水溶液、コロイド液)を散液して凝集顆粒物を
生成させる流動層、噴流形式の流動層顆粒装置、さらに
は、粉体と液体バインダーを回転羽根によって、混合撹
拌して凝集顆粒物を生成させるパクミル、ヘンシェルア
イリッヒ形式の撹拌顆粒装置等があるが、いずれの装置
もPPSに液体バインダーを添加する必要がある、顆粒
時の粒子径制御が難しい、乾燥工程を必要とする等の欠
点があり、作業性、コスト、生産性等の面で、PPSの
顆粒装置として使用するには好ましくない。
【0005】他方、強制顆粒機構を持つ装置としては、
低温の粉体をスクリュー、ロール、回転パドルによって
ダイスから押出す押出し成形装置、ノズルから溶融した
粉体を吐出させ、液体や気体で固化させるスプレー塔、
噴流層、さらには押出機形式の溶融顆粒装置があるが、
前記2装置は、PPSの湿潤、溶融、ペレットカッティ
ング、分級、乾燥等の工程が必要であり、作業性、生産
性コスト等の面で、PPSの顆粒装置として好ましくな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、市販
粉末状PPSを使用して、液体バインダーや溶融を必要
とせずに、PPS単独のみで簡単かつ容易に顆粒化を行
う方法を提供し、PPSコンパウンド時の粉塵発生によ
る環境汚染、コンパウンド生産量の増加と品質の安定化
をはかることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、鋭意、研究、検討した結果、遂に本発明を完成する
に到った。すなわち本発明は粒度分布の中央値が300
μm以下の粉末状ポリフェニレンスルフィドを乾式で圧
縮成形することによって、粒度分布の中央値が500μ
m〜4mmの顆粒状ポリフェニレンスルフィド得ること
を特徴とする顆粒状ポリフェニレンスルフィドの製造方
法である。
【0008】本発明において用いられる成形機として
は、臼の中に定容量の粉体を充填しこれを下杵と上杵の
間で、圧縮成形し錠を作る打錠方式、回転ロール表面の
モードに粉体をくい込ませ、かつ圧縮してブリケットを
作るブリケッティング方式、粉体を圧縮ロールで板状に
成形し、これを後工程で、解砕処理する圧縮ロール方式
(コンパクティング方式)等の圧縮成形機があるが、取
り扱い性、大量生産性、装置コスト等を考慮するとコン
パクティング方式が望ましい。即ち、打錠方式では、打
錠部からの錠剤の剥離性難、モールド部分の摩耗性大、
生産性小等の問題があり、ブリケッティング方式では、
圧縮ロールモールド部の摩耗性大、剥離性難、装置コス
ト高価、圧縮成形条件範囲の狭さ等の問題があるので好
ましくない。
【0009】本発明で用いられる粉末状PPSとして
は、粒度分布の中央値が300μm以下であり、フルイ
48メッシュ(300μm相当)のフイル不通過のもの
が、5重量%以下、嵩密度0.30g/cc前後の非常
に粒子径の小さい市販PPSを選択して用いるのが好ま
しくい。
【0010】次にコンパクティング方式の圧縮成形機を
用いて顆粒化する方法を具体的に説明する。まず、平均
粒径300μm以下の粉末状PPSレジンを常温下で、
粉体供給用ホッパーに設けられたシングルスクリューの
推進力を利用して、スムーズな表面を有し、かつ耐摩
性、耐腐蝕性の材料で作られた圧縮ロール間に粉体を連
続的にかつ強制的に押し込み、厚さ1〜4mmの板状に
圧縮成形後、所定のフルイ目を有する破砕機、粗砕機、
細砕機、整粒機等の解砕機に通して、所定の平均粒径を
有する顆粒状PPSレジンを得ることができる。得られ
た顆粒状PPSレジンは、輸送中や保管中に、あるい
は、他原料との混合工程等の実際的な取り扱いにおい
て、破壊しないものである。
【0011】上記方法によって得られる顆粒状PPSの
平均粒径は1〜4mmが好ましく、特に1〜3mmさら
には1〜2mmになるように解砕機のフルイ目や、解砕
条件を検討することが望ましい。例えばフルイ目4mm
の粗砕機からフルイ目2mmの細砕機を通せば、1〜2
mmの平均粒子径を有する顆粒状PPSレジンを簡単に
得ることができる。
【0012】なお本発明において、粉末状PPSを顆粒
化する際に、粉末状PPSレジン炭酸カルシウム、タル
ク、硫酸カルシウム等の無機充填材、顔料、添加剤等と
混合することができ、コンパクティング方式で圧縮成形
すれば、嵩密度や粒子径の大きい顆粒化物が得られ、P
PSコンパウンドの生産量、取り扱い性等が大巾に向上
するメリットがある。
【0013】
【実施例】以下実施例を用いて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお
実施例における各々特性の測定値は以下の方法によって
測定した。 嵩密度:蔵持科学器械製作所の100ml嵩密度測定用
受器を使用して測定した。 粒度分布:高林理化製のフルイ振とう機にて10分間振
動させて重量%を求めた。 曲げ強度:ASTM−D790に準じて測定した。
【0014】実施例1〜4 トープレン社製PPS樹脂グレードT−3〔平均粒子径
50〜100μm嵩密度0.32g/cc〕を大塚鉄工
製のコンパクティングマシン(C−102型、ロール径
250mm、ロール巾50mm、ロール形状スムース)
にて常温下で表1に示す条件で圧縮成形を行い、板状に
成形後、ハンマークラッシャ(HB−189型 ロータ
直径φ460mm ロータ巾230mm グレードφ5
mm、φ7mm、ロータ形状 短冊型)に通して顆粒状
PPSを製造した。その結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】参考例 実施例1で用いた顆粒化する前の粉末状PPS、実施例
3および実施例4で得られた顆粒状PPSを用い、表2
に示す配合剤を各々添加して得られたコンパウンドの生
産性を検討した。その結果を表2に示す。
【0017】
【表2】 表2において*1)は実施例4で得られた顆粒状PPS、
*2)は実施例3で得られた顆粒状PPSを示す。また*
3)は久保田鉄工製 ロスインウェイト定量フィーダ
で、定量フィーダの原料切り出しスクリュー回転数を6
0rpmとした時の原料切り出し量を示す。
【0018】
【発明の効果】表2からも明らかであるが、本発明方法
によって得られた顆粒状PPSは、市販の粉末状PPS
に比較して、取り扱い時の粉塵発生量が非常に少ないの
は勿論のこと、顔料、無機充填材、添加剤等との混合時
における偏析が少ない、定量フィーダ内でブリッヂが発
生しない、2軸押出機の原料フィードがスムーズである
などの理由より、PPSコンパウンド生産量が2倍以上
アップし、また得られたコンパウンドの靭性が向上し、
かつ生産加工賃が安価になる等多くの利点があり、産業
界に寄与すること大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒度分布の中央値が300μm以下の粉
    末状ポリフェニレンスルフィドを乾式で圧縮成形するこ
    とによって、粒度分布の中央値が500μm〜4mmの
    顆粒状ポリフェニレンスルフィドを得ることを特徴とす
    る顆粒状ポリフェニレンスルフィドの製造方法。
JP16121792A 1992-06-19 1992-06-19 顆粒状ポリフェニレンスルフィドの製造方法 Pending JPH061855A (ja)

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