JP5266959B2 - 異種物品の溶接組立方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、異種物品の溶接組立方法及びその装置に関し、特に、主に連続溶接で組立てる第1の物品と、主に点溶接で組立てる第2の物品とを混流生産可能な溶接組立方法及びその装置に関するものである。
従来、自動車の車体構造では、軽量で比較的高い剛性を有するモノコック構造が主流となっている。図17に示すように、一般的なモノコック構造用の生産ラインは、車体のフロントサイドフレームをサブアッシするステーションS51、フロントフロアパネルをサブアッシするステーションS52、リヤフレームをサブアッシするステーションS53、リヤフロアパネルをサブアッシするステーションS54が並列状に配置され、夫々独立作業可能に設けられている。
サブアッシステーションS51,S52でサブアッシされたフロントサイドフレームとフロントフロアパネルはフロントボデー組立ステーションS55に搬送されてフロントボデーに組立てられる。同様に、リヤフロア組立ステーションS56にてリヤフロアが組立てられる。
夫々の組立ステーションS55,S56で組立てられたフロントボデーとリヤフロアとはアンダボデー組立ステーションS57で接合されてアンダボデーが形成される。ステーションS51〜S57はアンダー仮付工程であり、スポット溶接により、最小の打点数で組付位置精度を保証している。
直列状に配置されたステーションS58〜S61は、アンダー仮付工程で溶接された部位間を追加スポット溶接して車体強度を保証するアンダー増打を行っている。ステーションS58とS59は、図中×印で示すように、ステーションの両側に夫々3台のスポット溶接機が配置されている。ステーションS60は、ステーションの一方側に3台のスポット溶接機、他方側に2台のスポット溶接機と○印で示す1台のレーザ溶接機が配置されている。ステーションS61には、ステーションの両側に夫々1台のレーザ溶接機が配置されている。
アンダー増打工程を終えたアンダボデーはステーションS62に搬送される。ステーションS62に隣接してサイドフレームアッシを組立てるサブステーションS63と、ルーフアッシを組立てるサブステーションS64とが夫々設置されている。このサブステーションS63とサブステーションS64とからサイドフレームアッシとルーフアッシとがアンダボデーに組付けられることによって、ボデーシェルが形成される。この工程は、アッパー仮付工程に相当している。
ステーションS65〜S68は、アッパー仮付工程で溶接された部位間を追加スポット溶接して車体強度を保証するアッパー増打工程である。ステーションS65とS66は、ステーションの両側に夫々3台のスポット溶接機を配置している。ステーションS67は、ステーションの一方側に3台のスポット溶接機、他方側に2台のスポット溶接機と1台のレーザ溶接機を配置している。ステーションS68には、ステーションの両側に夫々1台のレーザ溶接機を配置している。この一連の直列状の溶接工程によってモノコック構造車体が完成する。
特許文献1は、各ステーションで共通の溶接組立治具を用いてボデーサイドアウタのセットから仮組み後のボデーサイドの搬出までを行うため、位置決め基準を共通化することができ、これによりボデーサイドの組立精度出し工程が一工程に集約できる技術を提案している。特許文献1では、更に、自走式の溶接ロボットによって、増打工程をモデルに拘らず共通化することを提案している。
特開平8−40325号公報
一方、管状フレームを車体の骨格部材として用いるスペースフレーム構造車体が存在している。このスペースフレーム構造は、薄板を組合せたモノコック構造車体に比べて、外部入力による影響を受け難く、剛性に優れている反面、モノコック構造車体と構造上大きく異なるため、専用の生産ラインを用いて少量生産の形態によって製造されていた。
近年、アルミニウム等軽量素材の普及、並びに衝突安全性ニーズの向上から、剛性の高いスペースフレーム構造車体が着目されている。しかしながら、スペースフレーム構造車体は管状フレームを骨格とするため、主にレーザ溶接等連続溶接を用いて組立てる必要があるため、スポット溶接が主流のモノコック構造車体の生産ラインで混流生産するには連続溶接による増打工程の作業ステーションを別途増設する必要がある。
特許文献1では、各ステーションで共通の溶接組立治具を用いることで、モデルチェンジに拘らず組立精度を向上させ、更に、増打工程を共通化させて、設備投資の抑制及び設備設置スペースの縮小化を提案しているものの、溶接組立の対象がモノコック構造車体、所謂溶接設備が共通であることが前提であり、スペースフレーム構造車体等、溶接設備が異なる物品における混流生産については一切考慮されていない。
本発明の目的は、主に連続溶接で組立てる第1の物品と、主に点溶接で組立てる第2の物品とを混流生産可能とすると共に、溶接設備の稼働率低下を抑制する異種物品の溶接組立方法及びその装置を提供することである。
請求項1の発明は、物品の仮付溶接を行う仮付ステーションと、この仮付ステーションの下流に物品の増打溶接を行う複数の増打ステーションとを有し、主に連続溶接で組立てる第1の物品と、主に点溶接で組立てる第2の物品とを混流生産可能な異種物品の溶接組立方法であって、仮付ステーションの下流に3つ以上の増打ステーションを並列に設置し、仮付ステーションから前記何れかの増打ステーションに向かう物品搬送経路が選択可能とされ、増打ステーションのうち、両端の増打ステーションの外側に点溶接機が設置され、互いに隣接する増打ステーション間に、両方の増打ステーションに対して選択的に溶接作業可能な連続溶接機と点溶接機とが設置され、第1の物品は両端以外の増打ステーションに向かう搬送経路が優先的に選択されると共に、第2の物品は両端の増打ステーションに向かう搬送経路が優先的に選択されることを特徴とする。
請求項1の発明では、仮付ステーション下流に3つ以上の増打ステーションを並列に設置しているため、一つの増打ステーションで溶接作業が行われていても、仮付ステーションから搬出される物品を他の増打ステーションに搬入することができ、仮付ステーションと増打ステーションとの作業時間の差異に起因する手待ち時間の発生を防止できる。また、隣接する増打ステーションの間には双方の増打ステーションに対して選択的に溶接作業可能な連続溶接機と点溶接機とが設置されるため、夫々の溶接機の手待ち時間の発生を防止できると共に、点溶接及び連続溶接夫々に専用の増打ステーションを設けることなく、何れの物品も組立作業可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、点溶接機は電気抵抗点溶接機であり、連続溶接機はレーザ連続溶接機であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、第1の物品はスペースフレーム構造車体であり、第2の物品はモノコック構造車体であることを特徴とする。
請求項4の発明は、物品の仮付溶接を行う仮付ステーションと、この仮付ステーションの下流に物品の増打溶接を行う複数の増打ステーションとを有し、主に連続溶接で組立てる第1の物品と、主に点溶接で組立てる第2の物品とを混流生産可能な異種物品の溶接組立装置であって、仮付ステーションの下流に並列に3つ以上設置された増打ステーションと、増打ステーションのうち、両端の増打ステーションの外側に設置される点溶接機と、互いに隣接する増打ステーション間に、両方の増打ステーションに対して選択的に溶接作業可能な連続溶接機及び点溶接機と、仮付ステーションから搬送された物品の前記何れかの増打ステーションに向かう物品搬送経路を選択する制御装置とを有し、この制御装置は、第1の物品の場合は両端以外の増打ステーションに向かう搬送経路を優先的に選択すると共に、第2の物品の場合は両端の増打ステーションに向かう搬送経路を優先的に選択することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、点溶接機は電気抵抗点溶接機であり、連続溶接機はレーザ連続溶接機であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、仮付ステーションの下流に3つ以上の増打ステーションを並列に設置し、仮付ステーションから前記何れかの増打ステーションに向かう物品搬送経路が選択可能とされ、増打ステーションのうち、両端の増打ステーションの外側に点溶接機が設置され、互いに隣接する増打ステーション間に、両方の増打ステーションに対して選択的に溶接作業可能な連続溶接機と点溶接機とが設置され、第1の物品は両端以外の増打ステーションに向かう搬送経路が優先的に選択されると共に、第2の物品は両端の増打ステーションに向かう搬送経路が優先的に選択されるため、主に連続溶接で組立てる第1の物品と、主に点溶接で組立てる第2の物品とを混流生産可能とすると共に、溶接設備の稼働率低下を抑制することができる。
つまり、第1の物品は、選択的に溶接作業可能な連続溶接機と点溶接機とが設置される両端以外の増打ステーションに優先的に搬送され、第2の物品は、外側に点溶接機が設置される両端の増打ステーションに優先的に搬送されて溶接組立が行われるため、何れの物品が搬送されてきても待ち時間なく効率よく溶接組立てできる。しかも、仮付ステーションからの搬出を増打ステーションの作業待ちで阻害することがない。更に、突然の生産変動が生じても、搬送経路を変更するだけで対応できる。
請求項2の発明によれば、点溶接機は電気抵抗点溶接機であり、連続溶接機はレーザ連続溶接機であるため、各物品に適した前記溶接機を用いても、請求項1の効果を得ることができる。
請求項3の発明によれば、第1の物品はスペースフレーム構造車体であり、第2の物品はモノコック構造車体であるため、両構造車体を混流溶接組立に適用しても、請求項1の効果を得ることができる。しかも、既存のモノコック構造車体の生産ラインを変更する場合でも、設備投資の抑制及び設備設置スペースの縮小化が図れる。
請求項4の発明によれば、仮付ステーションの下流に並列に3つ以上設置された増打ステーションと、増打ステーションのうち、両端の増打ステーションの外側に設置される点溶接機と、互いに隣接する増打ステーション間に、両方の増打ステーションに対して選択的に溶接作業可能な連続溶接機及び点溶接機と、仮付ステーションから搬送された物品の前記何れかの増打ステーションに向かう物品搬送経路を選択する制御装置とを有し、この制御装置は、第1の物品の場合は両端以外の増打ステーションに向かう搬送経路を優先的に選択すると共に、第2の物品の場合は両端の増打ステーションに向かう搬送経路を優先的に選択するため、基本的に請求項1の効果を得ることができる
請求項5の発明によれば、点溶接機は電気抵抗点溶接機であり、連続溶接機はレーザ連続溶接機であるため、各物品に適した前記溶接機を用いても、請求項1の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施例に係る生産ラインの説明図、図2はスペースフレーム構造車体の斜視図、図3は増打ステーションの説明図、図4は本実施例に係る生産ラインの制御系の説明図を示す。
本実施例の生産ラインLは、主に連続溶接で組立てられるスペースフレーム構造車体と主に点溶接で組立てられるモノコック構造車体とを混流生産可能となっている。ここで、主に連続溶接で組立てられる構造車体の定義は、溶接が必要な車体全領域に対して連続溶接が必要な領域の占める割合が、少なくとも半分以上である構造車体としている。同様に、主に点溶接で組立てられる構造車体は、溶接が必要な車体全領域に対して点溶接が必要な領域の占める割合が、少なくとも半分以上である構造車体である。
図2に基づいて、スペースフレーム構造車体について説明する。
図2に示すように、スペースフレーム構造車体は、アルミニウム等の軽金属材料にて個々の部位に応じた最適な断面形状で押出成形された所定断面を有する中空長尺材を適宜組合わせて溶接したスペースフレームの構成とされている。以下、車両の車体構造をボデーシェル1として説明する。
スペースフレーム構造車体のボデーシェル1は、アンダボデー2とアッパボデー3とから構成される。アンダボデー2は、フロントフロアパネル4aとリヤフロアパネル4bとからなるフロアパネル4上に互いに断面積の異なる、第1クロスメンバ5、第2クロスメンバ6、第3クロスメンバ7、第4クロスメンバ8が車体フロア前方から順に、且つ車幅方向に延設配置されている。各クロスメンバ5,6,7,8の左右端部には車体前後方向に延びる左右一対の管状部材からなるサイドシル9が配置されている。
アンダボデー2の前方側には先端にバンパレインフォースメント10が設置された左右一対のフロントサイドフレーム11、後方側には左右一対のリヤサイドフレーム12が夫々設けられている。
アッパボデー3は、左右一対のフロントピラー13、フロントピラー13から後方に延設されたルーフサイドメンバ14、ルーフサイドメンバ14の略中央部に接続されて上下方向に延設されるセンタピラー15、ルーフサイドメンバ14の後方に接続されて上下方向に延設される一対のリヤピラー16、各左右ピラー等の表面に設けられるサイドフレーム17で構成される。アッパボデー3の上端部には、複数のルーフクロスメンバ18とルーフパネル19とが配置されており、車体のキャビン前方側にはダッシュパネル20が配置されている。
尚、モノコック構造車体については、従来より良く知られている構造のため説明を省略する。
次に、生産ラインLにおけるスペースフレーム構造車体のボデーシェル1の溶接組立工程について説明する。図1に示すように、車体1のフロントサイドフレーム11とバンパレインフォースメント10と第1クロスメンバ5とダッシュパネル20とをサブアッシするステーションS1、フロントフロアパネル4aと第2クロスメンバ6と第3クロスメンバ7とをサブアッシするステーションS2、リヤサイドフレーム12をサブアッシするステーションS3、リヤフロアパネル4bと第4クロスメンバ8とをサブアッシするステーションS4が並列状に配置され、夫々のステーションは独立作業可能に設けられている。
サブアッシステーションS1,S2でサブアッシされたフロントサイドフレーム11とフロントフロアパネル4aはフロントボデー組立ステーションS5に搬送されてフロントボデーユニットに組立てられる。同様に、サブアッシステーションS3,S4からリヤサイドフレーム12とリヤフロアパネル4bとが搬送されて、リヤフロア組立ステーションS6でリヤフロアユニットが組立てられる。
夫々の組立ステーションS5,S6で組立てられたフロントボデーユニットとリヤフロアユニットとは組立ステーションS7でアンダボデーに組立てられると共に、フロントフロアパネル4aとリヤフロアパネル4bとの左右両端にサイドシル9が接合されてアンダボデー2が形成される。アンダー仮付工程である各ステーションS1〜S7では、スポット溶接が行われている。
ステーションS7の下流には、4つのアンダー増打ステーションS8〜S11が並列配置されている。両端の増打ステーションS8,S11の外側には×印で示す3台の電気抵抗点溶接機、所謂スポット溶接機l1,l2,l3及びl10,l11,l12が夫々設置されている。互いに隣接する増打ステーションS8,S9の間には、2台のスポット溶接機l4,l5及び○印で示す連続溶接機、具体的にはレーザ溶接機m1が1台配置されている。同様に、増打ステーションS9,S10との間、及び増打ステーションS10,S11との間にも夫々2台のスポット溶接機l6,l7及びl8,l9と夫々一台のレーザ溶接機m2及びm3が配置されている。
図3に示すように、ステーションS7の作業を終えたアンダボデー2は、後述するホストコンピュータ50の指示によってアンダー増打ステーションS9に搬送され、ここでレーザ溶接機m1及びm2とによって溶接組立作業が行われる。レーザ溶接機m1及びm2は水平方向に360°回転可能とされている。従って、アンダボデー2がステーションS9に搬入されたときには、ステーションS9が正面に位置するようにレーザ溶接機m1及びm2は待機している。
既に、ステーションS9に別のスペースフレーム構造車体が搬入されて増打作業を行っているときは、ホストコンピュータ50は、もう一方の両端以外の増打ステーションであるS10に車体を搬送すると共にレーザ溶接機m2及びm3を用いて溶接組立作業を行うように指示を行う。また、S7から搬出された構造車体がモノコック構造車体のときは、ステーションS8に搬送して、最大5つのスポット溶接機l1,l2,l3,l4,l5を用いて溶接組立を行う。尚、S8が作業中で空いていないときは、もう一方の両端の増打ステーションであるステーションS11に搬出する。
S9でアンダー増打を終えたアンダボデーはボデーシェルステーションS12に搬送される。ステーションS12の近傍には、フロントピラー13とセンタピラー15とリヤピラー16とルーフサイドメンバ14とサイドフレーム17とによりサイドフレームアッシを組立てるサブステーションS13と、ルーフクロスメンバ18とルーフパネル19とによりルーフアッシを組立てるサブステーションS14とが夫々設置されている。
サイドフレームアッシとルーフアッシは、搬送装置22によってステーションS12に搬送され、ステーションS12では、アンダボデー2に対してサイドフレームアッシとルーフアッシの接合を行い、ボデーシェルが形成する。
ステーションS12の下流には、4つのアッパー増打ステーションS15〜S18が並列配置されている。両端の増打ステーションS15,S18の外側には3台のスポット溶接機l13,l14,l15及びl22,l23,l24がアンダー増打工程と同様に設置されている。
互いに隣接する増打ステーションS15,S16の間には、2台のスポット溶接機l16,l17及びレーザ溶接機m4が1台配置されている。同様に、増打ステーションS16,S17との間、及び増打ステーションS17,S18との間には夫々2台のスポット溶接機l18,l19及びl20,l21とレーザ溶接機m5及びm6が配置される。
ステーションS12の作業を終えたボデーシェルは、ホストコンピュータ50の指示によってアッパー増打ステーションS16に搬出され、レーザ溶接機m4及びm5とによって溶接組立作業が行われる。レーザ溶接機m4及びm5は水平方向に360°回転可能とされ、ボデーシェルがステーションS16に搬入されたとき、ステーションS16が正面に位置するようにレーザ溶接機m4及びm5が待機している。このアッパー増打ステーションでは、アッパー仮付工程に相当するS12〜S14で溶接された部位間をレーザ連続溶接している。
次に、図4に基づき本生産ラインLの制御系について説明する。
図4に示すように、各ステーションS1,S2…S18は、ステーション毎に作業テーブルを駆動するテーブル駆動装置T1,T2…T18と、車体を固定する位置決め用治具装置J1,J2…J18と、これらのステーション毎に設けられる設備を制御するステーション用制御装置C1,C2…C18とが設けられている。
各ステーションS1,S2…S18の制御装置Cは相互通信可能な通信回線21で連結されている。この通信回線21には、各ステーション間の搬送を行う搬送装置22、スポット溶接機l1,l2…l24のスポット溶接機制御装置23、レーザ溶接機m1,m2…m6のレーザ溶接機制御装置24、生産計画に基づき生産順序、稼働率、搬送経路、搬送タクト等を設定するホストコンピュータ50が夫々通信可能に接続されている。
各ステーションS1,S2…S18における、作業対象となる車体の種類、作業の進捗は全てホストコンピュータ50で管理されており、所定のステーションの作業が完了すると、ホストコンピュータ50の指示に基づいて搬送装置22が作動し、車体を次のステーションに搬送する。このとき、スペースフレーム構造車体であれば、両端以外の増打ステーションであるS9,S10,S16,S17が優先的に搬送先として設定され、モノコック構造車体であれば、両端の増打ステーションであるS8,S11,S15,S18が優先的に搬送先として設定される。
搬送が完了すると、治具装置J及びテーブル駆動装置Tが作動を開始し、車体の種類に応じてスポット溶接機制御装置23またはレーザ溶接機制御装置24の作動を開始するように構成している。
図5に基づいて、スポット溶接機l4を説明する。
スポット溶接機l4は、ベース31に対してZ軸回りに回転する回転アーム32と、この回転アーム32に対してY軸回りに揺動する第1アーム33と、第1アーム33に対してY軸回りに揺動すると共に自軸回りに回転する第2アーム34と、第2アーム34に対してY軸回りに揺動すると共にZ軸回りに回転する第3アーム35とを備え、この第3アーム35の先端部にC型スポット溶接ガン36が取付けられている多関節ロボットである。
溶接ガン36の上下のシャンク37には電極38が取付けられている。このスポット溶接機l4の各アーム、モータ、アクチュエータ等の動作は、予めティーチングされてケーブルを介してスポット溶接機制御装置23がコントロールする。その他のスポット溶接機についても同様の構成とされる。
図6に基づいて、レーザ溶接機m1を説明する。
レーザ溶接機m1は、ベース41に対してZ軸回りに回転する回転アーム42と、この回転アーム42に対してY軸回りに揺動する第1アーム43と、第1アーム43に対してY軸回りに揺動すると共に自軸回りに回転する第2アーム44と、第2アーム44に対してY軸回りに揺動すると共にZ軸回りに回転する第3アーム45とを備え、この第3アーム45の先端部には、治具機構としての基部46と、基部46からコの字状に分岐した受けアーム47と、基部46の上端に設けられたクランプアーム48がレーザ照射部49と一体的に搭載されている。
クランプアーム48は上下方向に移動可能に基部46に設けられ、受けアーム47との間隔が調整可能に構成されている。レーザ照射部49はクランプアーム48の近傍であって、クランプアーム48の上下動に対して干渉しないように設置されている。このレーザ溶接機m1の各アーム、モータ、アクチュエータ等の動作は、予めティーチングされてケーブルを介してレーザ溶接機制御装置24がコントロールする。その他のレーザ溶接機についても同様の構成とされる。尚、クランプが不要な場合には、治具機構としてのクランプアーム48等を設けずレーザ照射部49のみを装着するレーザ溶接機としてもよい。
図7に基づいて、サイドフレームアッシを組立てるサブステーションS13を説明する。
サブステーションS13は、第1サブステーション61と第1サブステーション61に並行に配置された第2サブステーション62とから構成される。第1サブステーション61は左右一対のサイドフレームアウタ17aに各種の左右部品を組付ける組立ステーションで、中央部に配設され4つの溶接ロボット63,64,65,66を有する溶接ステーション67と、この溶接ステーション67の左右に配設され左右一対のサイドフレームアウタ17aに部品をセットする第1及び第2セットステーション68,69を有する。
これら3つのステーション67,68,69の間には一対のレール70が配置され、このレール70に沿って治具台車71がステーション67,68,69の間を移動可能に設けられている。治具台車71の基台上には治具が所定位置に配設されており、これらの治具がセットステーション68,69と溶接ステーション67との治具装置J13の機能を合わせ持つように構成されており、別々の治具を用いる場合よりも組みつけ精度の向上が図られている。
また、第1サブステーション61で部品が溶接された左右のサイドフレームアウタ17aは、第1サブステーション61と並行に配置された第2サブステーション62において図示しないサイドフレームインナが組付けられ、更に必要に応じて部品を組付けてサイドフレームアッシが組立てられるように構成される。
第2サブステーション62は第1サブステーション61と同様に、中央部に3つの溶接ロボット72,73,74を有する溶接ステーション75と、この溶接ステーション75の左右に配置されサイドフレームアウタ17aにサイドフレームインナをセットする第3及び第4セットステーション76,77を有しており、治具台車78がステーション75,76,77の間を移動可能に設けられている。尚、ルーフアッシを組立てるサブステーションS14についても、前述と同様に、溶接ステーションとセットステーションとから構成されている。
次に、図8〜図10に基づき、本生産ラインLにおける混流生産時の具体的な製造方法について説明する。図8は通常時の場合、図9はモノコック増産時の場合、図10はスペースフレーム増産時の場合の作業形態を示す。尚、各ステーション及び溶接機については、先に説明した図1と同様の符号を付している。
(モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率が50:50の場合)
図8は通常時、所謂モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率が50:50の場合の作業形態を示している。アンダー仮付工程である各ステーションS1〜S7でスポット溶接機による仮付溶接が行われる。図12に示すように、第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、アンダー仮付工程で、アンダボデー2のフロントサイドフレーム11とエプロン11aとを所定の間隔をあけた仮付溶接部位P1,P2,P3の地点でスポット溶接している。仮付溶接は、組付け位置精度を保証できる最小限の打点数とされている。
ステーションS7から搬出された第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、一方側端部のステーションS8に搬入される。図13に示すように、ステーションS8では、仮付溶接部位P1,P2,P3の間に所定間隔で設定された複数の増打溶接部位P4を、5つの溶接機l1〜l5によってスポット溶接している。増打溶接は、車体強度を保証できる打点数を行うようにされている。尚、レーザ溶接機m1は第1のモノコック構造車体のアンダボデー2に対して作業を行わない。
ステーションS8の溶接を終えた第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、一方側端部のステーションS15に搬入される。尚、ステーションS12はアッパー仮付工程であり、アンダー仮付工程と同様に組付け位置精度を保証できる最小限のスポット溶接が行われる。
ステーションS15に搬入された第1のモノコック構造車体のボデーシェル1は、ステーションS12でスポット溶接された部位間を5つの溶接機l13〜l17によってスポット溶接される。この増打溶接も、アンダー増打工程と同様に車体強度を保証できる打点数を行うようにされている。
ステーションS7から、第1のモノコック構造車体に連続して第2のモノコック構造車体が搬出された場合、他方側端部のステーションS11に搬入し、ステーションS7でスポット溶接された部位間を5つの溶接機l8〜l12によってスポット溶接している。
尚、第2のモノコック構造車体のステーションS7からの搬出時、第1のモノコック構造車体がステーションS8に存在しなければ、ステーションS8に搬入することも可能である。
ステーションS11の溶接を終えた第2のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、他方側端部のステーションS18に搬入され、溶接機l20〜l24によってスポット溶接される。
次に、ステーションS7から、第1のモノコック構造車体に連続して第1のスペースフレーム構造車体が搬出された場合、両端以外の増打ステーションの1つであるステーションS9に搬入される。図14に示すように、第1のスペースフレーム構造車体のアンダボデー2は、アンダー仮付工程で、アンダボデー2のフロントサイドフレーム11とエプロン11aとを所定の間隔をあけた仮付溶接部位P5,P6,P7,P8,P9の地点でスポット溶接している。仮付溶接は、組付け位置精度を保証できる最小限の打点数とされていると共に、増打工程でのレーザ溶接のため各板間隙を保証している。
図15に示すように、ステーションS9では、仮付溶接部位P5,P6,P7,P8,P9上を連結する直線領域P10を、2つの溶接機m1,m2よってレーザ溶接している。この増打溶接で、車体強度を保証している。尚、スポット溶接機l4,l5は、第1のモノコック構造車体がステーションS8に存在する場合、ステーションS8での溶接作業を行い、存在しない場合、作動停止している。また、スポット溶接機l6,l7は、作動停止している。
ステーションS9の溶接を終えた第1のスペースフレーム構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、一方側端部のステーションS16に搬入される。ステーションS16に搬入された第1のスペースフレーム構造車体のボデーシェル1は、ステーションS12でスポット溶接された部位上の直線領域を2つの溶接機m4,m5によってレーザ溶接している。尚、スポット溶接機l16,l17は、第1のモノコック構造車体がステーションS15に存在する場合、ステーションS15での溶接作業を行い、存在しない場合、作動停止している。また、スポット溶接機l18,l19は、作動停止している。
ステーションS7から、第1のスペースフレーム構造車体に連続して第2のスペースフレーム構造車体が搬出された場合、両端以外の増打ステーションのうち他方のステーションS10に搬入し、ステーションS7でスポット溶接された部位上の直線領域を2つの溶接機m2,m3によってレーザ溶接している。尚、第2のスペースフレーム構造車体のステーションS7からの搬出時、第1のスペースフレーム構造車体がステーションS9に存在しなければ、ステーションS9に搬入することも可能である。
図11に基づいて、スペースフレーム構造車体の搬送タイミングと溶接機m2の稼働率との関係を説明する。上段はステーションS9の作業工程タイムチャート、下段はステーションS10の作業工程タイムチャートを示す。
図11に示すように、溶接工程の1サイクルは、ワーク搬入、部品セット、溶接作業、ワーク搬出、切替の5つの工程によって構成される。つまり、ステーションS9の2サイクルを考えたとき、溶接作業A3と溶接作業A8との間には、ワーク搬出A4,切替A5,ワーク搬入A6,部品セットA7の間溶接機が作動しない期間が存在している。同様に、ステーションS10では、ワーク搬入B2、部品セットB3、溶接作業B4、ワーク搬出B5、切替B6が繰り返され、溶接機が作動しない期間が存在している。
ホストコンピュータ50は、ワーク搬出A4,切替A5,ワーク搬入A6,部品セットA7の期間と溶接作業B4とが重なるようにスペースフレーム構造車体とモノコック構造車体との生産順序を設定している。この条件を満たす生産順序設定により、互いに隣接するステーションS9,S10間に配置された連続溶接機m2は、ステーションS9,S10双方の溶接作業が実行可能となり、最大の稼働率となる。
生産計画上、互いに隣接するステーションS9,S10の溶接作業が重なる必要がある場合、所謂スペースフレーム構造車体とモノコック構造車体との生産比率が極端に異なる場合は、その重なる期間が最小となるように生産順序が設定される。また、溶接作業が重なる期間については、作業可能な溶接機の数が少ない方のステーションの溶接作業を行う設定となっている。
ステーションS10の溶接を終えた第2のスペースフレーム構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、両端以外の増打ステーションのうち他方のステーションS17に搬入され、溶接機m5,m6によってレーザ溶接され、ボデーシェルの増打が完了する。尚、スペースフレーム構造車体であっても、増打工程がスポット溶接のみの場合、溶接機m5,m6の作動は行わない。
以上のように、モノコック構造車体は、S7→S8→S12→S15経路、或いはS7→S11→S12→S18経路で溶接組立がなされ、スペースフレーム構造車体は、S7→S9→S12→S16経路、或いはS7→S10→S12→S17経路で溶接組立がなされる。尚、レーザ溶接機m2,m5は2つのステーションで溶接作業を行う。
(モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率が75:25の場合)
図9はモノコック増産時、所謂モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率が75:25の場合の作業形態を示している。アンダー仮付工程である各ステーションS1〜S7でスポット溶接機による仮付溶接が行われる。
ステーションS7から搬出された第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、一方側端部のステーションS8に搬入される。ステーションS8の溶接を終えた第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、一方側端部のステーションS15に搬入される。
ステーションS15に搬入された第1のモノコック構造車体のボデーシェル1は、ステーションS12でスポット溶接された部位間を5つの溶接機l13〜l17によってスポット溶接される。この増打溶接も、アンダー増打工程と同様に車体強度を保証できる打点数を行うようにされている。
ステーションS7から、第1のモノコック構造車体に連続して第2のモノコック構造車体が搬出された場合、他方側端部のステーションS11に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位間を5つの溶接機l8〜l12によってスポット溶接している。
ステーションS11の溶接を終えた第2のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、他方側端部のステーションS18に搬入され、溶接機l20〜l24によってスポット溶接される。
ステーションS7から、第2のモノコック構造車体に連続して第3のモノコック構造車体が搬出され、ステーションS8,S11が空いていない場合、ステーションS9に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位間を4つの溶接機l4〜l7によってスポット溶接している。
ステーションS9の溶接を終えた第3のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、ステーションS15,S18が空いていない場合、ステーションS16に搬入され、溶接機l16〜l19によってスポット溶接される。
ステーションS7から、第3のモノコック構造車体に連続して第1のスペースフレーム構造車体が搬出された場合、ステーションS10に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位を連結する直線領域を2つの溶接機m2,m3によってレーザ溶接している。
ステーションS10の溶接を終えた第1のスペースフレーム構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、ステーションS17に搬入され、溶接機m5,m6によってレーザ溶接される。
以上のように、モノコック構造車体は、S7→S8→S12→S15経路、S7→S9→S12→S16経路、或いはS7→S11→S12→S18経路で溶接組立がなされ、スペースフレーム構造車体は、S7→S10→S12→S17経路で溶接組立がなされる。尚、スポット溶接機l4,l5,l16,l17は2つのステーションで溶接作業を行い、レーザ溶接機m1,m4は溶接作業を行わない。
(モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率が25:75の場合)
図10はスペースフレーム増産時、所謂モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率が25:75の場合の作業形態を示している。アンダー仮付工程である各ステーションS1〜S7でスポット溶接機による仮付溶接が行われる。
ステーションS7から搬出された第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、一方側端部のステーションS8に搬入される。ステーションS8の溶接を終えた第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、一方側端部のステーションS15に搬入される。
ステーションS15に搬入された第1のモノコック構造車体のボデーシェル1は、ステーションS12でスポット溶接された部位間を5つの溶接機l13〜l17によってスポット溶接される。
ステーションS7から、第1のモノコック構造車体に連続して第1のスペースフレーム構造車体が搬出された場合、両端部以外のステーションS9に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位を連結する直線領域を2つの溶接機m1,m2よってレーザ溶接している。
ステーションS9の溶接を終えた第1のスペースフレーム構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、両端部以外のステーションS16に搬入され、溶接機m4,m5によってレーザ溶接される。
ステーションS7から、第1のスペースフレーム構造車体に連続して第2のスペースフレーム構造車体が搬出された場合、ステーションS10に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位を連結する直線領域を2つの溶接機m2,m3によってレーザ溶接している。
ステーションS10の溶接を終えた第2のスペースフレーム構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、ステーションS17に搬入され、溶接機m5,m6によってレーザ溶接される。
ステーションS7から、第2のスペースフレーム構造車体に連続して第3のスペースフレーム構造車体が搬出され、ステーションS9,S10が空いていない場合、ステーションS11に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位を連結する直線領域を1つの溶接機m3によってレーザ溶接している。
ステーションS11の溶接を終えた第3のスペースフレーム構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、ステーションS16,S17が空いていない場合、ステーションS18に搬入され、溶接機m6によってレーザ溶接される。
以上のように、モノコック構造車体は、S7→S8→S12→S15経路で溶接組立がなされ、スペースフレーム構造車体は、S7→S9→S12→S16経路、S7→S10→S12→S17経路及び、両端部以外のステーションが空いていない場合、S7→S11→S12→S18経路で溶接組立がなされる。尚、レーザ溶接機m2,m3,m5,m6は2つのステーションで溶接作業を行い、スポット溶接機l6〜l12,l18〜l24は溶接作業を行わない。
本実施例の生産ラインによれば、スペースフレーム構造車体は、選択的に溶接作業可能なレーザ溶接機とスポット溶接機とが設置される両端以外の増打ステーションに優先的に搬送され、モノコック構造車体は、外側にスポット溶接機が設置される両端の増打ステーションに優先的に搬送されて溶接組立が行われるため、個別のラインではなく、工場全体で生産を平準化でき、何れの車体が搬送されてきても待ち時間なく効率よく溶接組立てできる。しかも、仮付ステーションからの搬出を増打ステーションの作業待ちで阻害することがない。更に、突然の生産変動が生じても、搬送経路を変更するだけで対応できる。
図16に基づき、実施例2に係る溶接組立方法について説明する。尚、本生産ラインの組立ステーション及び各組立ステーションの配置等については、実施例1と同様である。
実施例1との相違点は、実施例1では、主にスポット溶接機で溶接するモノコック構造車体の製造時、両端の増打ステーションに優先的に搬送すると共に、両端の増打ステーションが空いていない場合、両端以外の増打ステーションに搬送していたのに対し、実施例2では、隣接する生産ラインの端に位置する増打ステーションに搬送するようにした点である。
生産ラインLに隣接して、車体を溶接組立可能で、且つ複数の溶接組立ステーションを有する生産ラインL2が配置されている。生産ラインL2は、並列配置される増打ステーションS19,S20を有し、夫々のステーションにはスポット溶接機l25〜l27,l28〜l30が3台づつ設置されている。
ステーションS19は生産ラインLのステーションS11と隣接しており、ステーションS20は生産ラインLのステーションS18と隣接している。また、車体をステーションS7からステーションS19、ステーションS19からステーションS12及びステーションS12からステーションS20の間搬送することができる図示しない搬送装置が設置されている。
次に、図16に基づき、実施例2における混流生産時の具体的な製造方法について説明する。ステーションS7から搬出された第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS8に搬入される。ステーションS8の溶接を終えた第1のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、一方側端部のステーションS15に搬入される。ステーションS15に搬入された第1のモノコック構造車体のボデーシェル1は、ステーションS12でスポット溶接された部位間を5つの溶接機l13〜l17によってスポット溶接される。
ステーションS7から、第1のモノコック構造車体に連続して第2のモノコック構造車体が搬出された場合、他方側端部のステーションS11に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位間を5つの溶接機l8〜l12によってスポット溶接している。ステーションS11の溶接を終えた第2のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、他方側端部のステーションS18に搬入され、溶接機l20〜l24によってスポット溶接される。
ステーションS7から、第2のモノコック構造車体に連続して第3のモノコック構造車体が搬出され、ステーションS8,S11が空いていない場合、ステーションS19に搬入し、ステーションSでスポット溶接された部位間を6つの溶接機l10〜l12,l25〜l27によってスポット溶接している。
ステーションS19の溶接を終えた第3のモノコック構造車体のアンダボデー2は、ステーションS12でサイドフレームアッシとルーフアッシとが組付けられてボデーシェル1とされた後、ステーションS15,S18が空いていない場合、ステーションS20に搬入され、溶接機l22〜l24,l28〜l30によってスポット溶接される。
以上のように、モノコック構造車体は、S7→S8→S12→S15経路、S7→S11→S12→S18経路、更にはS7→S19→S12→S20経路で溶接組立を行うことができる。従って、モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体とを最適なステーションで溶接組立することができる。尚、溶接機l10〜l12,l22〜l24は2つのステーションで溶接作業を行う。
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、例えば、スペースフレーム構造車体を軽金属材料でなく鉄材料等で構成する場合等の変更形態を包含するものである。
本発明の実施例1に係る生産ラインを説明する図である。 本発明の実施例1に係るスペースフレーム構造車体の斜視図である。 実施例1に係る溶接組立ステーションの説明図である。 生産ラインの制御系の説明図である。 スポット溶接機の作動を説明する図である。 レーザ溶接機の作動を説明する図である。 実施例1に係るサイドフレームアッシを組立てるサブステーションの説明図である。 モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率が均等な場合の作業形態を説明する図である。 モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率がモノコックを増産する場合の作業形態を説明する図である。 モノコック構造車体とスペースフレーム構造車体との生産比率がスペースフレームを増産する場合の作業形態を説明する図である。 車体の搬送タイミングと溶接機の稼働率との関係を説明するタイムチャートである。 モノコック構造車体の仮付工程を説明する図である。 モノコック構造車体の増打工程を説明する図である。 スペースフレーム構造車体の仮付工程を説明する図である。 スペースフレーム構造車体の増打工程を説明する図である。 本発明の実施例2に係る生産ラインを説明する図である。 従来のモノコック構造車体の生産ラインを説明する図である。
ボデーシェル
2 アンダボデー
3 アッパボデー
22 搬送装置
23 スポット溶接機制御装置
24 レーザ溶接機制御装置
50 ホストコンピュータ
L,L2 生産ライン
S1〜S7, 仮付ステーション
S12〜S14
S8〜S11, 増打ステーション
S15〜S18
l1〜l30 スポット溶接機
m1〜m6 レーザ溶接機

Claims (5)

  1. 物品の仮付溶接を行う仮付ステーションと、この仮付ステーションの下流に物品の増打溶接を行う複数の増打ステーションとを有し、主に連続溶接で組立てる第1の物品と、主に点溶接で組立てる第2の物品とを混流生産可能な異種物品の溶接組立方法であって、
    仮付ステーションの下流に3つ以上の増打ステーションを並列に設置し、仮付ステーションから前記何れかの増打ステーションに向かう物品搬送経路が選択可能とされ、
    前記増打ステーションのうち、両端の増打ステーションの外側に点溶接機が設置され、
    互いに隣接する増打ステーション間に、両方の増打ステーションに対して選択的に溶接作業可能な連続溶接機と点溶接機とが設置され、
    第1の物品は両端以外の増打ステーションに向かう搬送経路が優先的に選択されると共に、第2の物品は両端の増打ステーションに向かう搬送経路が優先的に選択されることを特徴とする異種物品の溶接組立方法。
  2. 前記点溶接機は電気抵抗点溶接機であり、前記連続溶接機はレーザ連続溶接機であることを特徴とする請求項1に記載の異種物品の溶接組立方法。
  3. 前記第1の物品はスペースフレーム構造車体であり、前記第2の物品はモノコック構造車体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の異種物品の溶接組立方法。
  4. 物品の仮付溶接を行う仮付ステーションと、この仮付ステーションの下流に物品の増打溶接を行う複数の増打ステーションとを有し、主に連続溶接で組立てる第1の物品と、主に点溶接で組立てる第2の物品とを混流生産可能な異種物品の溶接組立装置であって、
    仮付ステーションの下流に並列に3つ以上設置された増打ステーションと、
    前記増打ステーションのうち、両端の増打ステーションの外側に設置される点溶接機と、
    互いに隣接する増打ステーション間に、両方の増打ステーションに対して選択的に溶接作業可能な連続溶接機及び点溶接機と、
    仮付ステーションから搬送された物品の前記何れかの増打ステーションに向かう物品搬送経路を選択する制御装置とを有し、
    この制御装置は、第1の物品の場合は両端以外の増打ステーションに向かう搬送経路を優先的に選択すると共に、第2の物品の場合は両端の増打ステーションに向かう搬送経路を優先的に選択することを特徴とする異種物品の溶接組立装置。
  5. 前記点溶接機は電気抵抗点溶接機であり、前記連続溶接機はレーザ連続溶接機であることを特徴とする請求項4に記載の異種物品の溶接組立装置。
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