JPH0840325A - 車体の組立方法および組立装置 - Google Patents

車体の組立方法および組立装置

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JPH0840325A
JPH0840325A JP6174657A JP17465794A JPH0840325A JP H0840325 A JPH0840325 A JP H0840325A JP 6174657 A JP6174657 A JP 6174657A JP 17465794 A JP17465794 A JP 17465794A JP H0840325 A JPH0840325 A JP H0840325A
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side outer
welding
fixture plate
assembling
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Etsuo Sadaoka
悦男 定岡
Kaoru Okuyama
馨 奥山
Takeshi Shibata
剛 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボデーサイドアウターの位置決め基準を変え
ないようにしてボデーサイドの組立精度を高める。 【構成】 回転式のフィクスチャプレート34の第3の
位置Q3にて仮組み後のボデーサイドアウターB1をセッ
トし、90度回転させた第2の位置Q2でボデーサイド
アウターB1に増打ちを施す。さらにフィクスチャプレ
ート34を反転させた第1の位置Q1ではシーリングロ
ボット30によりボデーサイドアウターB1にシール剤
を塗布する。フィクスチャプレート34を90度回転さ
せた第4の位置Q4では、ボデーサイドアウターB1に複
数のインナー部品をセットして仮止めする。フィクスチ
ャプレート34を第1の位置Q1に戻し、仮組み後のボ
デーサイドBを搬出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体の組立方
法および組立装置に関し、特に車体側壁の主要部品とな
るボデーサイドを組み立てる方法およびその組立装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のボデーサイドの組み立てを目的
としたボデーサイド組立ラインの代表的なライン編成を
図14に示す。
【0003】図14に示すように、アウター部品投入ス
テージS110ではボデーサイドアウターのほかそのボ
デーサイドアウターに付帯することになるフロントピラ
ー用の補強部材およびセンターピラー用の補強部材等が
それぞれ投入されて、それらのアウター部品はプレーン
シャトルコンベヤ等により次工程の仮止めステージS1
20に搬送される。そして、この仮止めステージS12
0においてアウター部品相互の仮止めが施されたのち、
そのボデーサイドアウターは次工程の増打ちステージS
130に搬送され、該増打ちステージS130ではロボ
ットR1による増打ちが施される。
【0004】増打ちが施されたボデーサイドアウターは
次工程のシーリングステージS140に搬送され、この
シーリングステージS140ではボデーサイドアウター
のホイールアーチ部の継目に沿ってシーリングロボット
R2により粘稠なシール剤が塗布される。
【0005】シーリング作業を終えたボデーサイドアウ
ターはバックアップステージS150を経てその後段の
インナー部品投入ステージS160に搬送される。この
インナー部品投入ステージS160では、フロントピラ
ーインナーやセンターピラーインナーさらにはリアピラ
ーインナー等のインナー部品がボデーサイドアウター上
に投入されて位置決めされたのち、溶接ロボットR3に
より仮止めが施される。
【0006】こうして、ボデーサイドアウターとインナ
ー部品とで構成されたボデーサイドは増打ちステージS
170に搬送されて、溶接ロボットR4による増打ちが
施される。そして、増打ちを終えたボデーサイドはバッ
クアップステージS180を経てアンローディングステ
ージS190に搬送されたのち、その後段のボデーメイ
ンラインに向けて搬出される。
【0007】ここで、ボデーサイドアウターにインナー
部品が組み付けられる前にシーリング作業を行うように
しているのは、前記ボデーサイドアウターのホイールア
ーチ部に対するシーリング作業は車室内側からの作業と
なり、インナー部品を組み付けた後ではその作業が行え
なくなるためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のラ
イン編成では、ボデーサイド組立ラインを構成している
各ステージS110〜S190ごとに個別に設置された
治具を基準としてその都度ボデーサイドアウターを位置
決めすることになるため、厳密にはボデーサイドアウタ
ーが各ステージS110〜S190を移動するごとに位
置決め基準となる治具が変わってしまい、ボデーサイド
の組立精度の向上が望めない。
【0009】また、上記の従来のライン編成では、生産
車種のモデルチェンジに際してそのラインを改造する場
合に、現行車種(旧型車)用のボデーサイド組立ライン
とは別の場所にそれに並列的に次期車種用ボデーサイド
組立ラインを設置して、次期車種への生産移行と同時に
現行車種のボデーサイド組立ラインから次期車種のボデ
ーサイド組立ラインに切り換えるかもしくは現行車種の
生産継続中に次期車種の生産も併せてできるように設備
を改造する必要がある。
【0010】しかしながら、前者の方式では、別の場所
に次期車種のボデーサイド組立ラインを新たに設置する
ことになるために設備投資が増大するとともに、設備ス
ペースも余分に必要になる。
【0011】その一方、後者の方式では、設備を改造す
るためにはそのラインが休止していることが条件となる
のであるが、平日に現行車種の生産を停止して次期車種
用への設備の改造を行うことが困難であるために、その
設備の改造作業はラインが休止する休日を利用しての作
業となる。したがって、必然的に設備の改造に要する期
間が長期化することとなって好ましくない。
【0012】特に、2〜4車種のボデーサイドの組み立
てが可能ないわゆる混合生産ラインに先に述べた後者の
ライン改造方式を適用した場合、ボデーサイドの組立品
質の確保に必要な位置決めゲージやクランプ機構の配置
が一段と複雑になるにもかかわらず、設備の基幹部分は
現行車種用のものをそのまま流用して使用することを前
提としているため、時間的な制約のために設計、製作段
階での微妙な調整作業を充分に行い得ず、これによって
もまた組立精度の向上に限界がある。
【0013】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、ボデーサイドの組立精度の向上を図り、併
せてモデルチェンジに際して次期車種(新型車)生産用
の設備の調整作業を現行車種の生産に支障をきたすこと
なく行えるようにしたボデーサイドの組立方法および組
立装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、スポット溶接機能を有し且つ水平な軸を回転中心と
して回転可能なフィクスチャプレートを備えた溶接組立
治具を用いて自動車のボデーサイドを組み立てる方法で
あって、前記溶接組立治具のフィクスチャプレートは、
パネル受け面が上向きとなる第1の位置と、前記第1の
位置から反転させた位置であってパネル受け面が下向き
となる第2の位置と、前記パネル受け面が横向きとなる
第3の位置、および前記第3の位置から反転させた位置
であってパネル受け面が横向きとなる第4の位置でそれ
ぞれ位置決め停止可能に構成されている。
【0015】そして、前記フィクスチャプレートが第3
の位置に位置決めされている状態で、予めボデーサイド
アウターの構成部品が仮組みされているボデーサイドア
ウターをその外板面を基準としてほぼ鉛直姿勢でフィク
スチャプレートのパネル受け面にセットして位置決めク
ランプするアウターパネルセット工程と、前記フィクス
チャプレートを第3の位置から第2の位置まで回転させ
て位置決めしてボデーサイドアウターをほぼ水平姿勢に
した状態で、溶接組立治具自体のスポット溶接機能によ
り前記ボデーサイドアウターに増打ちを施す溶接工程
と、前記フィクスチャプレートを第2の位置から第1の
位置まで回転させて位置決めしてボデーサイドアウター
の姿勢を反転させてた状態で、シーリングロボットによ
りボデーサイドアウターの所定位置にシール剤を塗布す
るシーリング工程と、前記フィクスチャプレートを第1
の位置から第4の位置まで回転させて位置決めしてボデ
ーサイドアウターをほぼ鉛直姿勢に姿勢変更して、その
ボデーサイドアウターを、ボデーサイドの複数のインナ
ー部品が予めセットされているインナー部品セット装置
と正対させ、前記インナー部品セット装置にセットされ
ている各インナー部品を該インナー部品セット装置の自
立動作によりフィクスチャプレート側に位置決めクラン
プされているボデーサイドアウターに対してセットし
て、インナー部品セット装置自体のスポット溶接機能に
より各インナー部品をボデーサイドアウターに仮止めし
てボデーサイドを組み立てるインナーパネルセット工程
と、前記フィクスチャプレートを第4の位置から第1の
位置まで回転させて位置決めし、そのフィクスチャプレ
ートに対するボデーサイドのクランプ力を解除した状態
で、そのボデーサイドを溶接組立治具から取り出すボデ
ーサイド搬出工程とを含んでいる。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の要件に加えて、前記フィクスチャプレートの両面にパ
ネル受け面が設けられていて、互いに反転位置関係にあ
る第3,第4の位置で行われるアウターパネルセット工
程の作業とインナーパネルセット工程の作業とがそれぞ
れ並行して行われ、かつ互いに反転位置関係にある第
1,第2の位置で行われるボデーサイド搬出工程の作業
と溶接工程の作業とが並行して行われるものであること
を特徴としている。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2記載の車体の組立方法に用いる組立装置であっ
て、組立対象とするボデーサイドの車種が相違する複数
の溶接組立治具が並列に設けられているとともに、これ
ら溶接組立治具の後段側に各車種のボデーサイドの増打
ちに共通して使用される共用増打ちラインが設けられて
いて、さらに各溶接組立治具で組み立てられたボデーサ
イドを順次前記共用増打ちラインに投入するパネル搬送
手段が設けられていることを特徴としている。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の要件に加えて、溶接組立治具に位置決め支持されたボ
デーサイドアウターに対してシーリング作業を施すシー
リングロボットが、複数の溶接組立治具間にまたがって
配置された軌道上を移動可能であって、該シーリングロ
ボットが各溶接組立治具でのシーリング作業に共通して
使用されるものであることを特徴としている。
【0019】
【作用】請求項1に記載の発明によると、溶接組立治具
のフィクスチャプレートが第1〜第4の位置で順次停止
する過程で、ボデーサイドアウターのセット、増打ち、
シーリング、ボデーサイドインナーのセットと仮止め、
およびボデーサイドの搬出の各作業が行われる。
【0020】したがって、一旦ボデーサイドアウターが
投入され以降はボデーサイドとして組み立てが完了して
搬出されるまでは特定のフィクスチャプレートのパネル
受け面が位置決め基準部として一貫して使用されること
になる。
【0021】請求項2に記載の発明によると、フィクス
チャプレートの両面にパネル受け面が設けられているこ
とにより、アウターパネルセット工程の作業とインナー
パネルセット工程の作業とが並行して行われるととも
に、ボデーサイド搬出工程の作業と溶接工程の作業とが
並行して行われる。
【0022】請求項3記載の発明によると、組立対象と
するボデーサイドの車種が相違する複数の溶接組立治具
に対して、これら複数の溶接組立治具が共有する単一の
共用増打ちラインが設けられていて、各溶接組立治具で
組み立てられたボデーサイドは共用増打ちラインに投入
されて増打ちが施される。
【0023】したがって、いずれか一つあるいはそれ以
上の溶接組立治具を次期車種生産用のものに改造する場
合でも、現行車種の生産に全く支障をきたすことなく改
造作業を行えることになる。
【0024】請求項4に記載の発明によると、シーリン
グロボットが請求項3に記載の複数の溶接組立治具に共
通して使用されることにより、各溶接組立治具ごとに個
別にシーリングロボットを設置する必要がなくなる。
【0025】
【実施例】図2〜4は本発明の一実施例を示す図で、図
5〜8に示すボデーサイドBを組み立てる方法および組
立装置を示している。
【0026】最初に図5〜8に示したボデーサイドBの
構成について説明すると、このボデーサイドBは大別し
て、ボデーサイドアウター本体B11を中心として組み立
てられたボデーサイドアウターB1と、このボデーサイ
ドアウターB1に対して個々に組み付けられるフロント
ピラーインナーP1、センターピラーインナーP2、リア
ピラー(リアフェンダー)インナーP3およびサイドル
ーフレールインナー等Rの複数のインナー部品とで構成
される。
【0027】そして、前記ボデーサイドアウター本体B
11は、図6に示すように、フロントピラーアウター、セ
ンターピラーアウター、リアピラー(リアフェンダー)
アウター、ルーフサイドレールアウターおよびサイドシ
ルアウターを含む形状に予め一体のものとしてプレス成
形されていて、これにフロントピラーヒンジブレースH
1、センターピラー用シートベルトアンカーレインフォ
ースH2およびセンターピラー用ロアヒンジブレースH3
をそれぞれ組み付けることによりボデーサイドアウター
1が構成される。
【0028】また、前記リアピラーインナーP3は、図
7,8に示すように、リアピラーインナー本体P13を中
心として、これにホイールハウスインナーW1やホイー
ルハウスアウターW2、パーセルシェルフサイドパネル
1およびシートバックサイドパネルS2等を組み付ける
ことにより構成される。
【0029】図2はボデーサイド組立ラインの平面図
を、また図3,4は図2のA−A線矢視の状態をそれぞ
れ示しており、ボデーサイド共用増打ちラインS10の
両側には六つのボデーサイドサブ組立ラインS20〜S
70が並列に設けられている。六つのボデーサイドサブ
組立ラインS20〜S70は特定の車種のボデーサイド
Bを組み立てるためにそれぞれに専用化されており、例
えばサブ組立ラインS50は現行車種のA車専用、サブ
組立ラインS40は現行車種のB車専用、サブ組立ライ
ンS60は同じく現行車種のC車専用のものとしてそれ
ぞれに専用化されており、同様にサブ組立ラインS30
は次期車種のD車専用、サブ組立ラインS70は次期車
種のE車専用、サブ組立ラインS20は同じく次期車種
のF車専用のものとしてそれぞれに専用化されている。
【0030】そして、前記六つのボデーサイドサブ組立
ラインS20〜S70が単一のボデーサイド共用増打ち
ラインS10を共有しており、各ボデーサイドサブ組立
ラインS20〜S70で組み立てられたボデーサイドB
が順次ボデーサイド共用増打ちラインS10に投入され
て増打ちが施される。
【0031】前記ボデーサイド共用増打ちラインS10
は、ボデーサイド投入ステージS11と三つの増打ちス
テージS12〜S14およびボデーサイド搬出ステージ
S15とにより直線状のラインとして形成され、前述し
た各ボデーサイドサブ組立ラインS20〜S70で組み
立てられたボデーサイドBが後述するパネル搬送手段で
あるローディング装置52により車体外板面を下にした
状態でボデーサイド投入ステージS11に投入された上
で、各増打ちステージS12〜S14を経ることにより
溶接ロボットR11により増打ちが施される。そして、増
打ちを終えたボデーサイドBはボデーサイド搬出ステー
ジS15からボデーメイン組立ラインに向けてドロップ
リフターD1により搬出される。
【0032】前記六つのボデーサイドサブ組立ラインS
20〜S70はいずれも同じ構造であるので、一つのボ
デーサイドサブ組立ラインS50についてその構造を説
明すると、ボデーサイドサブ組立ラインS50はボデー
サイド組立ステージS4を中心として構成されていて、
そのボデーサイド組立ステージS4の一方側にはリアピ
ラーインナー仮組みステージS1とリアピラーインナー
増打ちステージS2およびインナー部品投入ステージS
3が設定されていて、また、ボデーサイド組立ステージ
S4の他方側にはアウター部品投入ステージS5とボデ
ーサイドアウター仮組みステージS6とが設定されてい
る。
【0033】前記リアピラーインナー仮組みステージS
1には図3,4に示すように回転式の仮組み治具1が設
けられていて、この仮組み治具1には左右二つのパネル
受け面を有するフィクスチャ2が鉛直な軸を回転中心と
して回転可能に設けられている。
【0034】そして、前記仮組み治具1のフィクスチャ
2の一方のパネル受け面に対して、作業者Mが図8に示
したリアピラーインナー本体P13やホイールハウスアウ
ターW2およびホイールハウスインナーW1等の複数のリ
アピラーインナー構成部品をセットすると、そのフィク
スチャ2に付帯している図示外のクランプ機構が部品相
互の位置精度出しを行いながら位置決めしてクランプす
る。この後、フィクスチャ2が180度回転して反転す
るとロボット3がスポット溶接を施して、フィクスチャ
2上のリアピラーインナー構成部品同士が相互が仮止め
される。
【0035】ここで、前記仮組み治具1のフィクスチャ
2が二つのパネル受け面を有していることにより、ロボ
ット3による仮止め作業と並行して先に述べたリアピラ
ーインナー構成部品のセット作業を行うことができる。
また、前記リアピラーインナー仮組みステージS1のロ
ボット3は、スポット溶接ガンとワークハンドリング用
のグリッパとを使い分けることができるいわゆるマルチ
式ハンド(タレット回転式ハンド)を備えていて、スポ
ット溶接作業とワークハンドリング作業のいずれにも対
応することができる。
【0036】前記リアピラーインナー増打ちステージS
2には増打ち治具4が設けられていて、この増打ち治具
4には先にリアピラーインナー仮組みステージS1での
仮組み作業を終えたリアピラーインナーP3がロボット
3によりセットされる。そして、仮組み後のリアピラー
インナーP3が増打ち治具4にセットされて位置決めク
ランプされると、ロボット5がそのリアピラーインナー
3にスポット溶接を施して、該リアピラーインナーP3
が増打ちされる。
【0037】前記インナー部品投入ステージS3にはス
トレージ装置6,7があり、これらのストレージ装置
6,7には図7に示したリアピラーインナーP3以外の
フロントピラーインナーP1やセンターピラーインナー
2等のインナー部品が予めストレージされており、こ
れらのインナー部品が先に増打ちを終えたリアピラーイ
ンナーP3とともにロボット5,8により後述するイン
ナー部品セット装置9に供給される。
【0038】すなわち、増打ち治具4にて増打ちされた
リアピラーインナーP3が、ロボット5自体がスポット
溶接機能以外に持つハンドリング機能により後述するイ
ンナー部品セット装置9にセットされ、またロボット8
によりリアピラーインナーP3以外のインナー部品がイ
ンナー部品セット装置9にセットされる。
【0039】ここで、前記ロボット5,8は複数のボデ
ーサイドサブ組立ラインS20〜S40間もしくはS5
0〜S70間にまたがるように配設された走行用ベース
10上を走行可能であって、複数のボデーサイドサブ組
立ラインS20〜S40もしくはS50〜S70間での
作業に共通して使用される。
【0040】一方、前記アウター部品投入ステージS5
には複数のストレージ装置11〜14が設けられてい
て、ストレージ装置11には図6に示すボデーサイドア
ウター本体B11がストレージされているほか、他のスト
レージ装置12〜14には図6に示すようにボデーサイ
ドアウター構成部品であるボデーサイドアウター本体B
11以外のフトントピラーヒンジブレースH1やシートベ
ルトアンカーレインフォースH2等がそれぞれにストレ
ージされている。
【0041】また、前記ボデーサイドアウター仮組みス
テージS6には仮組み治具15が設けられているほか、
前記アウター部品投入ステージS5とボデーサイド組立
ステージS4との間に配設されたレール16には該レー
ル16に沿って走行可能な二つのローディング装置1
7,18が設けられている。これらのローディング装置
17,18は、レール16に沿って走行する自走駆動機
能を有するキャリア19と、このキャリア19に装着さ
れて昇降駆動されるスライダ20と、このスライダ20
の下端に回転可能に装着されて所定のアウター部品を位
置決め支持する支持プレート21とを備えていて、支持
プレート21は水平な軸を回転中心として鉛直姿勢位置
と水平姿勢位置との間で旋回できるように構成されてい
る。
【0042】そして、前記ローディング装置17と18
とは支持プレート21の回転中心が左右勝手違いではあ
るものの同じ構造であって、一方のローディング装置1
7がストレージ装置17からボデーサイドアウター仮組
みステージS6にボデーサイドアウター本体B11を投入
する役目をするのに対して、他方のローディング装置1
8が後述するようにボデーサイドアウター仮組みステー
ジS6からボデーサイド組立ステージS4に仮組み後の
ボデーサイドアウターB1を投入する役目をする。
【0043】前記ボデーサイドアウターの仮組み治具1
5のフィクスチャプレート22上にローディング装置1
7によりストレージ装置11からボデーサイドアウター
本体B11がその車体外板面を下にした状態でセットされ
ると、続いてロボット23,24が他のストレージ装置
12〜14から図6に示すフロントピラーヒンジブレー
スH1やシートベルトアンカーレインフォースH2等のボ
デーサイドアウター構成部品を取り出して前記仮組み治
具15上のボデーサイドアウター本体H11の上にセット
する。そして、これらのボデーサイドアウター構成部品
のセットを待って、そのフィクスチャプレート22に付
帯する図示外のクランプ機構が部品相互の位置精度出し
を行いながらボデーサイドアウター本体B11やその他の
ボデーサイドアウター構成部品を位置決めクランプす
る。この状態で、複数のロボット24,25,26がス
ポット溶接を施すことにより、ボデーサイドアウター本
体B11とそれ以外のボデーサイドアウター構成部品とが
仮止めされて、ボデーサイドアウターB1が仮組みされ
る。
【0044】ここで、ロボット23,24および25,
26はいずれも先に述べたロボット5,8と同様に走行
ベース27,28上を走行可能であって、これらのロボ
ット23〜26は複数のボデーサイドサブ組立ラインS
20〜S40もしくはS50〜S70間で共通して使用
される。また、ロボット25,26が仮止めのためのス
ポット溶接専用であるのに対して、残る二つのロボット
23,24はマルチハンド機能を備えていて、スポット
溶接による仮止め作業とボデーサイドアウター構成部品
のストレージ装置12〜14から仮組み治具15へのハ
ンドリング(ローディング)とに共通して使用される。
【0045】前記ボデーサイド組立ステージS4には回
転式の溶接組立治具29が設けられているほか、この溶
接組立治具29に隣接するようにしてインナー部品セッ
ト装置9とシーリングロボット30が設けられている。
【0046】前記溶接組立治具29は図9にも示すよう
に、ベースフレーム31のブラケット32に対して水平
な軸33を介して回転可能に支持されたフィクスチャプ
レート34を備えており、さらに前記フィクスチャプレ
ート34の下方には図示しない多数のスタッドタイプの
スポット溶接ガンを有するマルチタイプのスポット溶接
機35が設けられている。
【0047】そして、前記フィクスチャプレート34の
両面には複数のゲージプレート36,37が突設されて
いて、これらゲージプレート36,37の先端のパネル
受け面を基準としてボデーサイドアウターB1がセット
されることになる。すなわち、前記フィクスチャプレー
ト34は、図1,9に示すように、ゲージプレート3
6,37のパネル受け面が上向きとなる第1の位置Q1
と、そのパネル受け面が下向きとなる第2の位置Q
2と、同じくパネル受け面が横向きとなる第3,第4の
位置Q3,Q4でそれぞれ位置決め停止可能となってい
る。
【0048】そして、フィクスチャプレート34のパネ
ル受け面が横向きとなる第3の位置Q3では、ボデーサ
イド供給用のローディング装置18によって仮組み後の
ボデーサイドアウターB1がそのパネル受け面にセット
され、その第3の位置Q3から180度反転させた第4
の位置Q4では先にセットされているボデーサイドアウ
ターB1に対して、後述するインナー部品セット装置9
によって図7に示すリアピラーインナーP3やフトント
ピラーインナーP1等のインナー部品がセットされる。
【0049】また、フィクスチャプレート34のパネル
受け面が下向きとなる第2の位置Q2では、第3の位置
3にてセットされたボデーサイドアウターB1に対して
マルチタイプのスポット溶接機35によりスポット溶接
が施され、その第2の位置から180度反転させた第1
の位置Q1では各インナー部品がセットされる前のボデ
ーサイドアウターB1に後述するシーリングロボット3
0によってシーリング作業が施される。同時に、その第
1の位置Q1では、各インナー部品が組み付けられたボ
デーサイドBが後述するボデーサイド搬出用のローディ
ング装置52によって搬出される。
【0050】前記インナー部品セット装置9は、リアピ
ラーインナーの増打ち治具4と溶接組立治具29との間
に設けられているもので、このインナー部品セット装置
9は図9に示すように溶接組立治具29に対して接近離
間可能なスライドベース38に水平な軸39を介してフ
ィクスチャプレート40が回転可能に支持されている。
そして、前記フィクスチャプレート40の一方の側面に
はゲージプレート41やそのゲージプレート41に付帯
する図示外のクランプ機構が設けられていて、後述する
ようにゲージプレート41がリアピラーインナーP3
増打ち治具4側を向いている状態で、そのゲージプレー
ト41の先端のパネル受け面にロボット5,8によって
図7に示すリアピラーインナーP3やフロントピラーイ
ンナーP1およびセンターピラーインナーP2等のインナ
ー部品がセットされることになる。
【0051】また、前記インナー部品セット装置9には
マルチタイプのスポット溶接機が搭載されていて、後述
するようにインナー部品セット装置9にセットされたリ
アピラーインナーP3やフロントピラーインナーP1等の
各インナー部品を、溶接組立治具29側に支持されてい
るボデーサイドアウターB1にセットしたのちにそれら
両者を仮止めする役目をする。
【0052】前記シーリングロボット30は図2〜4に
示すように複数のボデーサイドサブ組立ラインS20〜
S40およびS50〜S70間にまたがるように配設さ
れた架台42上を走行できるようになっており、これに
よりシーリングロボット30はその複数のボデーサイド
サブ組立ラインS20〜S40間もしくはS50〜S7
0間で共通して使用される。
【0053】そして、前記シーリングロボット30は図
10に示すようにロボットアーム43先端にシーリング
ノズル44を備えており、ポンプユニット45を中心に
構成されたシール剤供給装置46からシール剤の供給を
受けて、図11に示すようにボデーサイドアウター本体
11とホイールハウスアウターW2との重合部となるべ
き部分にシール剤Sをビード状に塗布する役目をする。
【0054】また、前記シーリングロボット30はシー
リングノズル44とは別にロボットハンド64を備えて
いて、このロボットハンド64を使用してのペール缶4
7の自動交換機能を併せ持っている。すなわち、図10
に示すように、シーリングロボット30が搭載された架
台42の端末部には、ペール缶47をストレージするス
トレージコンベヤ48と、空になったペール缶47を回
収する回収コンベヤ49とが設けられている。
【0055】そして、ポンプユニット45にセットされ
ているペール缶47のシール剤がなくなると、ペール缶
交換指令を受けてシーリングロボット30が作動し、ペ
ール缶47からポンプユニット45のピストン50が外
れるのを待ってシーリングロボット30はその空になっ
たペール缶47をロボットハンド64で回収コンベヤ4
9に移動させる。その後、ストレージコンベヤ48から
新しいペール缶47を引き込んでポンプユニット45に
位置決めし、その新しいペール缶47の蓋をあけるまで
の作業をシーリングロボット30がロボットハンド64
を使って実行する。なお、ペール缶47からのピストン
50の離脱および新しいペール缶47へのピストン50
の再セットはポンプユニット45に付帯しているシリン
ダ51の作動に基づいて行われる。
【0056】前記溶接組立治具29の上方には、その溶
接組立治具29で仮組みされたボデーサイドBを搬出す
るためのローディング装置52が設けられている。この
ローディング装置52は、ボデーサイド共用増打ちライ
ンS10から各ボデーサイドサブ組立ラインS20〜S
70にまたがるように配設されたレール53に沿って自
走するようになっており、後述するように各溶接組立治
具29で仮組みされたボデーサイドBを吊り上げた上で
ボデーサイド共用増打ちラインS10のボデーサイド投
入ステージS11に投入する役目をする。
【0057】次に以上のように構成されたボデーサイド
組立装置の作用を溶接組立治具29での動きを中心とし
て説明する。
【0058】図2〜4のほか図8に示すように、リアピ
ラーインナー本体P13やホイールハウスアウターW2
よびホイールハウスインナーW1等を構成要素としてリ
アピラーインナーの仮組み治具1で仮組みされたリアピ
ラーインナーP3は、リアピラーインナーの増打ち治具
4に移載された上で増打ちが施されて、そのままリアイ
ンナーの増打ち治具4上で待機している。
【0059】これに対して、図7に示すリアピラーイン
ナーP3以外のフロントピラーインナーP1やセンターピ
ラーインナーP2等の独立したインナー部品は部品投入
ステージS3のストレージ装置6,7にてストレージさ
れている。
【0060】そして、インナー部品セット装置9へのイ
ンナー部品のセット指令があると、ロボット5がリアピ
ラーインナーの増打ち治具4上のリアピラーインナーP
3を把持して、インナー部品セット装置9のフィクスチ
ャプレート40にセットする。この時、インナー部品セ
ット装置9は、図9に示すようにゲージプレート41の
先端のパネル受け面をリアピラーインナーの増打ち治具
4側に向けた状態で待機している。
【0061】インナー部品セット装置9にリアピラーイ
ンナーP3がセットされると、これに続いてロボット8
がストレージ装置6,7からフロントピラーインナーP
1やセンターピラーインナーP2等のインナー部品を順次
取り出してインナー部品セット装置9のフィクスチャプ
レート40にセットする。これにより、ボデーサイドB
の組み立てに必要な全てのインナー部品が部品相互の相
対位置精度出しが施された状態でインナー部品セット装
置9にセットされ、かつそれらのインナー部品は図示外
のクランプ装置で位置決めクランプされる。
【0062】この後、インナー部品セット装置9はその
フィクスチャプレート40を180度反転させて、図9
に示すように各インナー部品を溶接組立治具29側に向
けた状態で待機する。
【0063】一方、図2〜4のほか図6に示すように、
ローディング装置17によりストレージ装置11から取
り出されたボデーサイドアウター本体B11と、ロボット
23,24によりストレージ装置12〜14から取り出
されたフロントピラーヒンジブレースH1およびシート
ベルトアンカーレインフォースH2等のアウター部品を
構成要素としてボデーサイドアウターの仮組み治具15
上で仮組みされたボデーサイドアウターB1はそのボデ
ーサイドアウターの仮組み治具15上で待機している。
【0064】そして、図1,9に示すようにボデーサイ
ド組立ステージS4の溶接組立治具29のフィクスチャ
プレート34が正立状態にあって、一方側のゲージプレ
ート36先端のパネル受け面が第3の位置Q3に、他方
側のゲージプレート37先端のパネル受け面が第4の位
置Q4にそれぞれある状態でアウター,インナーそれぞ
れのパネル要求指令が出される。
【0065】このパネル要求指令を受けて、図2〜4に
示すローディング装置18がボデーサイドアウターの仮
組み治具15上のボデーサイドアウターB1を支持した
上でこれを溶接組立治具29まで搬送する。そして、ロ
ーディング装置18は、ボデーサイドアウターの仮組み
治具15上から水平姿勢で支持したボデーサイドアウタ
ーB1を、その支持プレート21を90度回転させるこ
とでボデーサイドアウターB1の上下が逆になるように
鉛直姿勢に姿勢変更した上で、図9に示す第3の位置Q
3にてフィクスチャプレート34のパネル受け面にセッ
トする。この時、フィクスチャプレート34のパネル受
け面にセットされたボデーサイドアウターB1は図9に
示すようにゲージプレート36に付帯するクランプ機構
によって位置決めクランプされる。
【0066】上記のボデーサイドアウターB1のセット
作業と並行して、第3の位置Q3に対して反転している
第4の位置Q4ではインナー部品セット装置9によって
リアピラーインナーP3やフロントピラーインナーP1
のインナー部品がセットされる。すなわち、フィクスチ
ャプレート34のもう一方のパネル受け面には予めボデ
ーサイドアウターB1が位置決め支持されていることか
ら、このボデーサイドアウターB1に対してインナー部
品セット装置9が前進することで、該ボデーサイドアウ
ターB1に対してインナー部品がセットされる。
【0067】このインナー部品のセットに際しては、イ
ンナー部品セット装置9側に位置決め支持されているリ
アピラーインナーP3やフロントピラーインナーP1等の
各インナー部品を例えば図12に示すような内径クラン
プ方式のクランプ機構54でクランプしておき、図13
の(A)に示すようにボデーサイドアウターB1に対し
て各インナー部品の距離が所定量aとなった時点でイン
ナー部品セット装置9の前進動作を一旦停止させる。
【0068】この状態で、インナー部品セット装置9の
ゲージプレート41に付帯しているシリンダ55駆動方
式のプッシャー56を前進させて、溶接組立治具29側
のボデーサイドアウターB1の複数箇所を押圧する。そ
して、同図(B)に示すように溶接組立治具29側のゲ
ージプレート36に付帯しているクランプ機構57をア
ンクランプ動作させた上で、インナー部品セット装置9
を再度前進動作させる。これにより、インナー部品セッ
ト装置9側に支持されている各インナー部品がボデーサ
イドアウターB1の所定位置に重合するように位置決め
される。
【0069】この後、図13の(B)の状態のもとで、
インナー部品セット装置9に搭載されている図示外のマ
ルチタイプのスポット溶接機を使ってボデーサイドアウ
ターB1と各インナー部品との重合位置にスポット溶接
を施して、ボデーサイドアウターB1と各インナー部品
とを仮止めする。これにより、ボデーサイドアウターB
1とリアピラーインナーP3等の各インナー部品とからな
るボデーサイドアウターBが仮組みされる。
【0070】そして、上記の溶接後に同図(C)に示す
ようにプッシャー56が後退するとともにインナー部品
セット装置9が各インナー部品をボデーサイドアウター
1側に残したまま後退することになる。
【0071】以上のようにして、溶接組立治具29のフ
ィクスチャプレート34の第3の位置Q3におけるボデ
ーサイドアウターB1のセット作業と、同じく第4の位
置Q4におけるインナー部品のセット作業とが終了する
と、図1の(B)に示すようにその溶接組立治具29の
フィクスチャプレート34が時計回り方向に90度回転
する。
【0072】そして、先にフィクスチャプレート34に
セットされたボデーサイドアウターB1が下向きとなる
第2の位置Q2では、溶接組立治具29に搭載されてい
るマルチ式のスポット溶接機によりそのボデーサイドア
ウターB1に増打ちが施される。
【0073】他方、先に仮組みが完了しているボデーサ
イドBが上向き状態となる第1の位置Q1では、上記の
増打ち作業と並行して、図2〜4に示すローディング装
置52によりそのボデーサイドBが吊り上げ支持され
て、ボデーサイド共用増打ちラインS10のボデーサイ
ド投入ステージS11に投入されて、そのボデーサイド
共用増打ちラインS10での増打ちに供される。これに
より、溶接組立治具29のフィクスチャプレート34に
は一枚のボデーサイドアウターB1が残されるだけとな
る。
【0074】ここで、上記の溶接組立治具29での各作
業と並行して、ボデーサイドサブ組立ラインS50の残
りの各ステージでは次のボデーサイドBの組立のための
作業が進められていることは言うまでもない。
【0075】上記のように第2の位置Q2での増打ち作
業と第1の位置Q1での搬出作業とが終了すると、図1
の(C)に示すように溶接組立治具29のフィクスチャ
プレート34が時計回り方向に180度回転し、先に増
打ち作業が終了したボデーサイドアウターB1が第1の
位置Q1に位置決めされる。そして、その第1の位置Q1
にて上向き姿勢にあるボデーサイドアウターB1の所定
位置に対して図10に示すシーリングロボット30がシ
ール剤を塗布してシーリング作業を施す。
【0076】シーリングロボット30によるシーリング
作業が終了すると、図1の(D)に示すように溶接組立
治具のフィクスチャプレート34が反時計回り方向に9
0度回転する。これにより、先にシーリング作業が終了
したボデーサイドアウターB 1が、インナー部品セット
装置9と正対する第4の位置Q4に位置決めされ、以降
は図1の(A)に示した動作を繰り返すことになる。
【0077】ここで、図2に示すようにA車種、B車種
およびC車種のボデーサイドBを並行して生産する混合
生産ラインでは、ボデーサイドサブ組立ラインS40〜
S60での組立作業が並行して行われ、各ボデーサイド
サブ組立ラインS40〜S60のボデーサイド組立ステ
ージS4までに仮組みされたボデーサイドBが順次ボデ
ーサイド共用増打ちラインS10に投入され、このボデ
ーサイド共用増打ちラインS10以降の各組立ランでは
各車種のボデーサイドBあるいは車体が混在して同一ラ
イン上を流れることになる。
【0078】また、図2に示すように、合計六つあるボ
デーサイドサブ組立ラインS20〜S70のうち三つの
ボデーサイドサブ組立ラインS40〜S60を現行車種
のA車種、B車種およびC車種の生産用として割り当
て、残る三つのボデーサイドサブ組立ラインS20,S
30,S70を次期車種用のものとして割り当てれば、
その次期車種用の設備の製作および調整作業は現行車種
の生産に全く支障をきたすことなくその現行車種の生産
と並行して行うことができる。
【0079】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、回転式の溶接組立治具を用いてボデーサイドアウ
ターのセットから仮組み後のボデーサイドの搬出までを
行うようにしたことにより、ボデーサイドアウターと複
数のインナー部品とが組み合わされてボデーサイドとし
て仮組みされるまではフィクスチャプレート側の位置決
め基準が変わることがないので、実質的にボデーサイド
の組立精度出し工程が一工程にまとまることによって、
ボデーサイドの組立精度が大幅に向上する。
【0080】請求項2に記載の発明によれば、アウター
パネルセット工程の作業とインナーパネルセット工程の
作業とが並行して行われるとともに、ボデーサイド搬出
工程の作業と溶接工程の作業とが並行して行われるため
に、請求項1に記載の発明と同様の作用効果に加えて、
無駄な時間が少なくなってボデーサイド組立工程のサイ
クルタイムを短縮化できる利点がある。
【0081】請求項3に記載の発明によれば、ボデーサ
イドの溶接組立を司る溶接組立治具が各車種ごとに独立
しているにもかかわらず、その後段のボデーサイド増打
ちラインは各車種に共通の共用ラインとして設定されて
いるため、設備投資の抑制と設備設置スペースの縮小化
が図れる。
【0082】請求項4に記載の発明によれば、シーリン
グロボットが各溶接組立治具に共通して使用される共用
タイプのものとして設定されているため、各溶接組立治
具ごとに個別にシーリングロボットを設ける必要がなく
なり、より一層の設備投資の抑制と設備設置スペースの
縮小化が図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組立方法の一実施例を示す工程説明
図。
【図2】本発明の組立装置の一実施例を示す平面説明
図。
【図3】図2のA−A線に沿う矢視図の左半部を示す説
明図。
【図4】図2のA−A線に沿う矢視図の右半部を示す説
明図。
【図5】ボデーサイドの一例を示す斜視図。
【図6】ボデーサイドアウターの分解斜視図。
【図7】ボデーサイドを構成する各インナー部品の斜視
図。
【図8】図7に示すリアピラーインナーの分解斜視図。
【図9】溶接組立治具の要部拡大図。
【図10】シーリングロボットの斜視図。
【図11】ボデーサイドの要部断面図。
【図12】インナー部品セット装置のクランプ機構の拡
大説明図。
【図13】インナー部品セット装置の作動説明図。
【図14】従来のボデーサイド組立ラインの平面説明
図。
【符号の説明】
1…リアピラーインナーの仮組み治具 4…リアピラーインナーの増打ち治具 6,7…ストレージ装置 9…インナー部品セット装置 11,12,13,14…ストレージ装置 15…ボデーサイドアウターの仮組み治具 29…溶接組立治具 30…シーリングロボット 34…フィクスチャプレート 52…ローディング装置 B…ボデーサイド B1…ボデーサイドアウター B11…ボデーサイドアウター本体 P1…フロントピラーインナー P2…センターピラーインナー P3…リアピラーインナー Q1…第1の位置 Q2…第2の位置 Q3…第3の位置 Q4…第4の位置 R…サイドルーフレールインナー S10…ボデーサイド共用増打ちライン S20〜S70…ボデーサイドサブ組立ライン S4…ボデーサイド組立ステージ S1…リアピラーインナー仮組みステージ S2…リアピラーインナー増打ちステージ S3…インナー部品投入ステージ S5…アウター部品投入ステージ S6…ボデーサイドアウター仮組みステージ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スポット溶接機能を有し且つ水平な軸を
    回転中心として回転可能なフィクスチャプレートを備え
    た溶接組立治具を用いて自動車のボデーサイドを組み立
    てる方法であって、 前記溶接組立治具のフィクスチャプレートは、パネル受
    け面が上向きとなる第1の位置と、前記第1の位置から
    反転させた位置であってパネル受け面が下向きとなる第
    2の位置と、前記パネル受け面が横向きとなる第3の位
    置、および前記第3の位置から反転させた位置であって
    パネル受け面が横向きとなる第4の位置でそれぞれ位置
    決め停止可能に構成されてなり、 前記フィクスチャプレートが第3の位置に位置決めされ
    ている状態で、予めボデーサイドアウターの構成部品が
    仮組みされているボデーサイドアウターをその外板面を
    基準としてほぼ鉛直姿勢でフィクスチャプレートのパネ
    ル受け面にセットして位置決めクランプするアウターパ
    ネルセット工程と、 前記フィクスチャプレートを第3の位置から第2の位置
    まで回転させて位置決めしてボデーサイドアウターをほ
    ぼ水平姿勢にした状態で、溶接組立治具自体のスポット
    溶接機能により前記ボデーサイドアウターに増打ちを施
    す溶接工程と、 前記フィクスチャプレートを第2の位置から第1の位置
    まで回転させて位置決めしてボデーサイドアウターの姿
    勢を反転させてた状態で、シーリングロボットによりボ
    デーサイドアウターの所定位置にシール剤を塗布するシ
    ーリング工程と、 前記フィクスチャプレートを第1の位置から第4の位置
    まで回転させて位置決めしてボデーサイドアウターをほ
    ぼ鉛直姿勢に姿勢変更して、そのボデーサイドアウター
    を、ボデーサイドの複数のインナー部品が予めセットさ
    れているインナー部品セット装置と正対させ、前記イン
    ナー部品セット装置にセットされている各インナー部品
    を該インナー部品セット装置の自立動作によりフィクス
    チャプレート側に位置決めクランプされているボデーサ
    イドアウターに対してセットして、インナー部品セット
    装置自体のスポット溶接機能により各インナー部品をボ
    デーサイドアウターに仮止めしてボデーサイドを組み立
    てるインナーパネルセット工程と、 前記フィクスチャプレートを第4の位置から第1の位置
    まで回転させて位置決めし、そのフィクスチャプレート
    に対するボデーサイドのクランプ力を解除した状態で、
    そのボデーサイドを溶接組立治具から取り出すボデーサ
    イド搬出工程、 とを含むことを特徴とする車体の組立方法。
  2. 【請求項2】 前記フィクスチャプレートの両面にパネ
    ル受け面が設けられていて、互いに反転位置関係にある
    第3,第4の位置で行われるアウターパネルセット工程
    の作業とインナーパネルセット工程の作業とがそれぞれ
    並行して行われ、かつ互いに反転位置関係にある第1,
    第2の位置で行われるボデーサイド搬出工程の作業と溶
    接工程の作業とが並行して行われるものであることを特
    徴とする請求項1記載の車体の組立方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の車体の組
    立方法に用いる組立装置であって、組立対象とするボデ
    ーサイドの車種が相違する複数の溶接組立治具が並列に
    設けられているとともに、これら溶接組立治具の後段側
    に各車種のボデーサイドの増打ちに共通して使用される
    共用増打ちラインが設けられていて、さらに各溶接組立
    治具で組み立てられたボデーサイドを順次前記共用増打
    ちラインに投入するパネル搬送手段が設けられているこ
    とを特徴とする車体の組立装置。
  4. 【請求項4】 溶接組立治具に位置決め支持されたボデ
    ーサイドアウターに対してシーリング作業を施すシーリ
    ングロボットが、複数の溶接組立治具間にまたがって配
    置された軌道上を移動可能であって、該シーリングロボ
    ットが各溶接組立治具でのシーリング作業に共通して使
    用されるものであることを特徴とする請求項3記載の車
    体の組立装置。
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