JP5266718B2 - 点火コイルの製造方法 - Google Patents

点火コイルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5266718B2
JP5266718B2 JP2007279363A JP2007279363A JP5266718B2 JP 5266718 B2 JP5266718 B2 JP 5266718B2 JP 2007279363 A JP2007279363 A JP 2007279363A JP 2007279363 A JP2007279363 A JP 2007279363A JP 5266718 B2 JP5266718 B2 JP 5266718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded body
resin molded
coil
primary
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007279363A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009111027A (ja
Inventor
純一 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2007279363A priority Critical patent/JP5266718B2/ja
Priority to US12/257,418 priority patent/US7907040B2/en
Priority to DE102008043181.8A priority patent/DE102008043181B4/de
Publication of JP2009111027A publication Critical patent/JP2009111027A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5266718B2 publication Critical patent/JP5266718B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F38/12Ignition, e.g. for IC engines
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/02Casings
    • H01F27/022Encapsulation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/005Impregnating or encapsulating
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/4902Electromagnet, transformer or inductor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関において点火プラグに印加する電圧を発生させる点火コイルの製造方法に関する。
従来、点火コイルの製造において、少なくとも一次コイルおよび二次コイルを有してなるコイル体を金型のキャビティ内にセットし、液体又は溶融した状態の樹脂材料を当該キャビティ内に導入して硬化させることで、当該コイル体が埋設された樹脂成形体をモールド成形する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−243236号公報
さて、特許文献1のようにコイル体を埋設してなる樹脂成形体をモールド成形するにあたっては、樹脂材料が短時間でキャビティ内全域に均一に行き届くよう、十分な圧力にて樹脂材料をキャビティ内に導入する。そのため、樹脂材料の導入圧力によってコイル体の位置ズレが起こらぬよう、コイル体をキャビティ内にて位置決めすることが、生産性の向上で重要となる。
ここで、特許文献1の点火コイルのコイル体には、自らをキャビティ内にて位置決め可能とする位置決め部が、特別には設けられていない。そのため、コイル体において一次コイルの巻装される中心コアが樹脂成形体から露出した形となっている特許文献1の点火コイルでは、当該中心コアを金型で挟持することにより、キャビティ内にてコイル体を位置決めするものと予測される。しかし、こうした点火コイルの場合、成形後において樹脂成形体から露出することになる磁性材製の中心コアに錆びが発生する等して、点火コイルの性能低下を招くおそれがあるので、改善が望まれている。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、生産性の向上と性能の確保とを両立させる点火コイルの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも一次コイルおよび二次コイルを一体化してなるコイル体と、コイル体が内部に固定される一次樹脂成形体と、コイル体とともに一次樹脂成形体を埋設するようにモールド成形された二次樹脂成形体とを備え、二次樹脂成形体は、一次樹脂成形体においてコイル体を挟む複数の側部を露出させ、一次樹脂成形体は、二次樹脂成形体から露出する側部の外周縁よりも内周側から二次樹脂成形体の外部に突出し内燃機関に固定される固定部と、二次樹脂成形体から露出する側部から二次樹脂成形体の外部に突出するように当該側部の外周縁に沿って連続する環状に設けられて固定部の外周側を取り囲む突条とを有する点火コイルを、製造する方法であって、キャビティ内に一次樹脂成形体を配置した金型を型閉じすることにより、一次樹脂成形体においてコイル体を挟む複数の側部を金型にて挟持する型閉じ工程と、金型のキャビティ内に樹脂材料を導入して、二次樹脂成形体を成形する成形工程とを含み、型閉じ工程では、一次樹脂成形体において固定部が突出する側部に設けられた突条を金型の内側面に当接させ、当該内側面に開口する逃がし空間に固定部を収容させることにより、逃がし空間への樹脂材料の浸入を回避することを特徴とする。
このように、一次樹脂成形体がコイル体とともに埋設される二次樹脂成形体から、一次樹脂成形体のコイル体を挟む複数の側部が露出している点火コイルの場合、二次樹脂成形体のモールド成形時には、金型によって、それらの側部を十分な面圧にて保持可能となる。これにより、一次樹脂成形体およびそれに固定されたコイル体の位置ズレが抑制された状態で、二次樹脂成形体をモールド成形することが可能となるので、製造公差が抑えられて生産性が向上する。また、そうした生産性向上の結果として二次樹脂成形体から露出されることになるのは、コイル体ではなく、一次樹脂成形体の側部であるので、当該露出に起因する性能低下が生じることもない。以上、請求項1に記載の発明によれば、生産性の向上と性能の確保とを両立させることができるのである。
また、型閉じ工程において、一次樹脂成形体のコイル体を挟む複数の側部を金型にて挟持するので、一次樹脂成形体およびそれに固定されたコイル体を金型のキャビティ内にて正確に位置決めすることができる。よって、後工程の成形工程において樹脂材料をキャビティ内に導入する際には、一次樹脂成形体およびコイル体が位置ズレによる生産性を低下させるような事態を抑制できるのである。また、このようにして製造される点火コイルは、成形工程において金型に当接させていた一次樹脂成形体の側部が二次樹脂成形体から露出するものとなるので、当該露出に起因する性能低下が回避され得る。
さらに、型閉じ工程においては、内燃機関への固定のために設けられる一次樹脂成形体の固定部を金型の逃がし空間に収容させることで、固定部が外周縁よりも内周側から突出する一次樹脂成形体の側部を、当該逃がし空間の開口する金型内側面に当接可能となる。故に、後工程の成形工程においては、固定部が突出する側部であっても、固定部の外周側にて金型と当接させて位置決めすることができるのである。ここで特に、一次樹脂成形体において固定部の外周側となる側部外周縁に沿って連続する環状の突条を金型と当接させることで、当該当接界面における面圧を高めることが可能になる。これにより、固定部が突出する側部と金型との間に樹脂材料が浸入して位置決め精度の低下を招くことを、防止できるのである。
請求項2に記載の発明によると、コイル体を外部電源と電気的に接続するために、二次樹脂成形体に被覆される側部としての被覆側部よりも二次樹脂成形体の外部に突出するコネクタ部を、一次樹脂成形体が有してなる点火コイルを製造する方法であって、型閉じ工程では、金型の内側面に開口する逃がし空間の開口部に対して一次樹脂成形体がコネクタ部の被覆側部側において嵌合するように、当該開口部を有する逃がし空間にコネクタ部を収容させる。つまり、型閉じ工程においては、一次樹脂成形体の被覆側部よりも突出するコネクタ部を逃がし空間に収容させて、当該コネクタ部の被覆側部側において一次樹脂成形体を金型の内側面における逃がし空間の開口部に嵌合させることができる。故に、後工程の成形工程においては、コネクタ部を収容させた逃がし空間の開口部により一次樹脂成形体を保持して位置決めするとともに、当該逃がし空間への樹脂材料の浸入を防止することが可能となる。
請求項3に記載の発明によると、一次樹脂成形体は、コイル体を収容支持するように矩形の枠状を構成する四つの側部を有し、二次樹脂成形体は、一次樹脂成形体においてコイル体を挟んだ両側の側部およびそれらの側部間を接続する側部を露出させるとともに、一次樹脂成形体の残りの側部を被覆する。これにより、二次樹脂成形体のモールド成形時には、一次樹脂成形体においてコイル体を挟んだ両側側部間の側部を、樹脂材料の導入圧力により金型の内側面に押し付けて位置決めしつつ、一次樹脂成形体の残りの側部を当該樹脂材料によって被覆することが可能になる。これによれば、一次樹脂成形体およびコイル体の位置決め精度が高くなるので、生産性の一層の向上を期待することができる。さらに請求項に記載の発明によると、固定部は、二次樹脂成形体から露出する三つの側部のうち少なくとも一つから突出する。これにより、モールド成形後の二次樹脂成形体から露出することになる三つの側部を当該成形時に当接させる金型の内側面部分に、それぞれ固定部を収容するための逃がし空間を設けておくことで、それらいずれの側部から固定部が突出する場合であっても、共通の金型で対応可能となる。これによれば、金型の共通化によって生産コストの低減を図ることができるのである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係る点火コイル1は、一次コイル14および二次コイル16に加えて、中心コア13、二次スプール15および外周コア18を一体化してなるコイル体10を備えている。
中心コア13は、例えば磁性粉体を加圧成形することによって形成されており、全体として柱状を呈している。中心コア13の外周面には、一次コイル14が円筒状に巻装されている。一次コイル14は、例えば直径が0.3〜0.8mmの一次導線を100〜230ターン巻回することにより形成される。ここで一次導線の始端および終端は、点火コイル1に設けられるイグナイタ19と電気的に接続されている。なお、一次導線しては、エナメル電線を用いることが好ましいが、隣接する一次導線同士の電気的絶縁が担保されるのであれば、特に制限はない。また、中心コア13は、加圧成形にて形成せず、珪素鋼板等の磁性板を積層して形成してもよく、特にその場合等においては、一次コイル14を中心コア13に直接巻装せず、一次スプールを介して巻装するようにしてもよい。
二次スプール15は樹脂材料により形成され、全体として筒状を呈している。二次スプール15は、中心コア13および一次コイル14の外周側に同心上に位置決めされ、中心コア13に嵌合固定されている。二次スプール15の外周面には、二次コイル16が円筒状に巻装されている。二次コイル16は、例えば直径が40〜50μmの二次導線を10000〜20000ターン巻回することによって形成される。ここで二次導線の始端は、イグナイタ19と電気的に接続されている。また一方、二次導線の終端は、点火コイル1に設けられる高圧ターミナル(図示せず)と電気的に接続されている。なお、一次コイル14よりもターン数が多く、非常に高電圧が発生する二次コイル16については、二次導線間の電圧による二次導線の絶縁破壊を回避するために、例えば斜向巻きによって形成してもよい。
外周コア18は、例えば純鉄等の磁性板からなり、U字形状を呈している。外周コア18は二次スプール15の外面で固定され、中心コア13は二次スプール15の内面で固定されており、それによって一次コイル14、二次スプール15および二次コイル16が外周コア18に保持されている。ここで外周コア18の外面には、後に詳述する嵌合凹部18aが形成されている。なお、外周コア18については、中心コア13と同様に、珪素鋼板等の磁性板を積層することによって形成してもよい。
点火コイル1においてコイル体10は、PBT等の硬質の樹脂材料によって枠状にモールド成形されてなる一次樹脂成形体20の内部に、嵌着固定されている。図2に示すように一次樹脂成形体20は、矩形の枠状を構成する四つの側部20a,20b,20c,20dと、側部20aから突出して設けられるイグナイタ収容部23と、このイグナイタ収容部23からさらに突出して設けられるコネクタ部22と、側部20cから突出して設けられる固定部21とを有している。
図1,2に示す一次樹脂成形体20において、側部20aと側部20cとはコイル体10を挟んで互いに対向し、また側部20bと20dとはコイル体10を挟んで互いに対向している。側部20cの内面には、二つの嵌合凸部25が設けられており、これら凸部25が外周コア18の嵌合凹部18aと嵌合している。また、側部20bと側部20dとの間には、両者を橋絡する板状の懸架部24が設けられており、当該懸架部24は、一次樹脂成形体20の内部に収容されるコイル体10を支持する。
側部20aから外部に突出しているイグナイタ収容部23には、イグナイタ19が嵌着固定されている。イグナイタ収容部23から側部20aと反対側に突出しているコネクタ部22には、イグナイタ19を介してコイル体10を外部電源(図示せず)に電気的に接続するためのターミナル28が埋設されている。
側部20cから側部20aと反対側となる外部に突出している固定部21には、筒状の金属ブッシュ21aが固定されており、この金属ブッシュ21aに螺合するボルト(図示せず)によって、点火コイル1が内燃機関に固定されるようになっている。ここで、特に本実施形態の固定部21は、側部20cの外周縁よりも内周側から突出する形となっている。
図1,3に示すように、一次樹脂成形体20は、エポキシ樹脂等の絶縁性の樹脂材料30aによってモールド成形されてなる二次樹脂成形体30の四角柱状の本体部32に、コイル体10とともに埋設されている。そして、特に本実施形態では、コイル体10を挟んだ両側の側部20b,20dおよびそれら側部20b,20d間を接続する側部20cが、二次樹脂成形体30の本体部32の外面から露出する一方、残りの側部20aが当該本体部32により被覆された形となっている。即ち、側部20aは、請求項記載の「被覆側部」に相当している。また、本実施形態では、固定部21が側部20cから二次樹脂成形体30の本体部32の外部に突出して露出するとともに、コネクタ部22およびイグナイタ収容部23が当該本体部32の外部に突出して露出した形となっている。なお、図1に示すように二次樹脂成形体30を形成する樹脂材料30aは、一次樹脂成形体20内部のコイル体10の隅々にまで充填されており、とりわけ高電圧を発生する二次コイル16の絶縁を確保している。
二次樹脂成形体30において本体部32から円柱状に突出する高圧タワー部31には、二次コイル16と接続される高圧ターミナルが埋設されている。高圧タワー部31の外周面には、環状の係合部31aが設けられている。係合部31aには、点火コイル1において高圧ターミナルを点火プラグ(図示せず)に電気的に接続するための導電部材(図示しない)を内包させた内包部材(図示しない)が、係合するようになっている。
以上の構成の点火コイル1において、制御ユニット(図示せず)からの信号や電源がコネクタ部22のターミナル28を通じて供給され、一次コイル14に流れる電流をイグナイタ19で遮断すると、一次および二次コイル14,16間の相互誘導作用により、例えば30〜35kVの高電圧が二次コイル16に発生する。こうして二次コイル16に発生した高電圧は、高圧タワー部31内の高圧ターミナルおよび内包部材内の導電部材等を介して点火プラグに導かれ、点火プラグの先端で火花放電を発生させることになる。
(点火コイルの製造方法)
以下、本実施形態に係る点火コイル1の製造方法を説明する。この製造方法においては、図4,5に示すように、可動型200aおよび固定型200bを有する金型200が使用される。この金型200は、二次樹脂成形体30をモールド成形するためのキャビティ201と、一次樹脂成形体20のコネクタ部22および固定部21を逃がすための逃がし空間202,203とを形成している。ここで、特に本実施形態の金型200では、二次樹脂成形体30の本体部32を成形する四つの内側面204a,204b,204c,204dのうち、内側面204aにコネクタ部22用の逃がし空間202が開口し、当該内側面204aと対向する内側面204cに固定部21用の逃がし空間203が開口している。
このような金型200を使用した点火コイル1の製造方法では、まず、型閉じ工程において、コイル体10およびイグナイタ19が固定された一次樹脂成形体20を図6に示すように固定型200bのキャビティ201内に配置して、当該成形体20の側部20dを固定型200bの内側面204dに当接させる。続いて、可動型200aを固定型200bに接近させて金型200を型閉じすることにより、可動型200aの内側面204bを一次樹脂成形体20の側部20bに当接させる。
その結果、一次樹脂成形体20においてコイル体10を挟む両側の側部20b,20dが、金型200の内側面204b,204dによって挟持された状態となる。また、固定部21が逃がし空間203に隙間をあけて収容されるとともに、当該固定部21の突出する一次樹脂成形体20の側部20cが金型200の内側面204cに当接することで、逃がし空間203がキャビティ201から隔絶された状態となる。さらにまた、コネクタ部22が逃がし空間202に隙間をあけて収容されるとともに、当該コネクタ部22の側部20a側となるイグナイタ収容部23が金型200の内側面204aにおける逃がし空間202の開口部202aに嵌合することで、逃がし空間202がキャビティ201から隔絶された状態となる。
次に、成形工程においては、キャビティ201内に連絡する流路として設けられたゲート(図示せず)から、液体又は溶融した状態の樹脂材料30a、例えばエポキシ樹脂等を所定の圧力にて導入する。このとき一次樹脂成形体20は、側部20b,20dが金型200の内側面204b,204dにより挟持されていることによって、それら側部20b,20dの対向方向における位置ズレが抑制される。それとともに一次樹脂成形体20は、金型200の内側面204aから離間した側部20aに作用する樹脂材料の導入圧力により側部20cが金型200の内側面204cに押し付けられることによって、それら側部20c,20aの対向方向においても位置ズレが抑制される。さらに、内側面204cへの側部20cの押し付けと、内側面204aにおける開口部202aへのイグナイタ収容部23とによって、逃がし空間203,202への樹脂材料30aの浸入が抑制されることになるのである。なお、成形工程における樹脂材料30aの導入圧力は、液体又は溶融した状態の樹脂材料30aがキャビティ201内にて気泡を発生せず、尚且つ一次樹脂成形体20内のコイル体10の隅々にまで樹脂材料30aが行き渡る程度に、設定される。
こうしてキャビティ201内に樹脂材料30aが充填された後において成形工程では、金型200を加熱又は冷却することによって樹脂材料30aを硬化させる。これにより、図7,8に示すように、一次樹脂成形体20の側部20b,20d,20c、固定部21、コネクタ部22およびイグナイタ収容部23を本体部32から露出させた二次樹脂成形体30が、モールド成形されることになる。なお、以上の後、導電部材を内包した内包部材を二次樹脂成形体30の高圧タワー部31の係合部31aに係合させることで、点火コイル1が完成する。
ここまで説明した第一実施形態によると、型閉じ工程後の成形工程において樹脂材料30aが金型200内に導入されるときには、一次樹脂成形体20を金型200により保持して正確に位置決めするとともに、当該成形体20の固定要素10,19についても正確に位置決めすることができる。これによれば、製造公差が抑えられるので、生産性が向上することになるのである。また、成形工程によって得られる二次樹脂成形体30からは、一次樹脂成形体20は露出するが、コイル体10は、二次樹脂成形体30により完全に被覆されることになるので、従来のような性能低下を招くことがない。以上、第一実施形態によれば、生産性の向上と性能の確保とを両立させることができるのである。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図9,10に示すように、第二実施形態の一次樹脂成形体120には、二次樹脂成形体30から露出する三つの側部20b,20c,20dに跨がるようにして、突条120eが設けられている。具体的に突条120eは、各側部20b,20c,20dの外面から二次樹脂成形体30の外部に向かって、断面略三角形状に突出している。そして、特に本実施形態の突条120eは、側部20bの外周縁において側部20cとの境界を除く部分と、側部20cの外周縁において側部20b,20dとの境界を除く部分と、側部20dの外周縁において側部20cとの境界を除く部分とに沿って連続する環状に、形成されている。即ち突条120eは、側部20cから突出する固定部21の外周側を取り囲む環状に、形成されている。
また、第二実施形態の一次樹脂成形体120において二次樹脂成形体30から露出するイグナイタ収容部123にも、突条123aが設けられている。具体的に突条123aは、二次樹脂成形体30の外部におけるイグナイタ収容部123の外周面から、断面略三角形状に突出している。そして、特に本実施形態の突条123aは、イグナイタ収容部123の外周面に沿って連続する環状に、形成されている。
このような第二実施形態における型閉じ工程では、図11に示すように、一次樹脂成形体120の側部20b,20c,20dに跨って固定部21を取り囲んで設けられた突条120eが金型200の内側面204b,204c,204dに当接することになるので、当該当接界面における面圧が高くなる。したがって、成形工程においては、固定部21の突出する側部20cおよびその両側の側部20b,20dと、金型200との間を十分にシールして、樹脂材料30aの浸入による位置決め精度の低下を回避することができる。
また、側部20c,20b,20dと金型200との間に加え、イグナイタ収容部23と金型200との間も、当該収容部23に設けられた突条123aが内側面204aにおける逃がし空間202の開口部202aに高い面圧にて当接することで、十分にシールされることになる。したがって、成形工程においては、逃がし空間203,202への樹脂材料30aの浸入を回避することもできる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、第一実施形態の変形例である。
第一実施形態の一次樹脂成形体20において、固定部21及びコネクタ部22がそれぞれ突出する側部の位置関係が変更される場合、当該変更に応じた位置に逃がし空間202,203を有する金型を複数用意しなければならず、その分、生産性が悪くなることが懸念される。
そこで、図12に示すように、第三実施形態の金型2200には、一次樹脂成形体20の固定部21を逃がすために、内側面204cに開口する逃がし空間203に加えて、内側面204b,204dに開口する逃がし空間2203b,2203dが設けられている。なお、本実施形態において逃がし空間203,2203b,2203dは、内側面204b,204c,204dが連なる周方向において繋がっていてもよいし、当該周方向において分離されていてもよい。
このような第三実施形態における型閉じ工程では、一次樹脂成形体20の側部20b,20dが内側面204b,204dに当接して挟持されることにより、対応する逃がし空間2203b,2203dがキャビティ201から隔絶された状態となる。したがって、側部20cではなく、側部20bの外周縁よりも内周側から固定部21が突出する製品であっても、側部20bが当接する内側面204bに開口した逃がし空間2203bへ当該固定部21を収容させることで、成形工程においては、逃がし空間2203bへの樹脂材料30aの浸入を抑制できる。また同様に、側部20dの外周縁よりも内周側から固定部21が突出する製品であっても、側部20dが当接する内側面204dに開口した逃がし空間2203dへ当該固定部21を収容させることで、成形工程においては、逃がし空間2203dへの樹脂材料30aの浸入を抑制できるのである。
以上説明した第三実施形態によれば、側部20b,20c,20dのいずれから固定部21が突出する製品であっても、共通の金型2200によって製造することができるので、生産コストの低減が図られ得る。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することが可能である。
本発明の第一実施形態に係る点火コイルを示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る点火コイルの一次樹脂成形体を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る点火コイルを示す正面図である。 本発明の第一実施形態に係る点火コイルの製造方法において使用される金型を模式的に示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る点火コイルの製造方法において使用される金型を模式的に示す断面図であって、図4のV−V線断面図である。 本発明の第一実施形態に係る点火コイルの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態に係る点火コイルの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態に係る点火コイルの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の第二実施形態に係る点火コイルを示す断面図である。 本発明の第二実施形態に係る点火コイルの一次樹脂成形体を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る点火コイルの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の第三実施形態に係る点火コイルの製造方法において使用される金型を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1…点火コイル
10…コイル体
13…中心コア
14…一次コイル
15…二次スプール
16…二次コイル
18…外周コア
18a…嵌合凹部
19…イグナイタ
20,120…一次樹脂成形体
20a,20b,20c,20d…側部
21…固定部
21a…金属ブッシュ
22…コネクタ部
23,123…イグナイタ収容部
24…懸架部
25…嵌合凸部
28…ターミナル
30…二次樹脂成形体
30a…樹脂材料
31…高圧タワー部
31a…係合部
32…本体部
120e…突条
123a…突条
200,2200…金型
200a…可動型
200b…固定型
201…キャビティ
202,203,2203b,2203d…逃がし空間
202a…開口部
204a,204b,204c,204d…内側面

Claims (3)

  1. 少なくとも一次コイルおよび二次コイルを有してなるコイル体と、前記コイル体が内部に固定される一次樹脂成形体と、前記コイル体とともに前記一次樹脂成形体を埋設するようにモールド成形された二次樹脂成形体とを備え、前記二次樹脂成形体は、前記一次樹脂成形体において前記コイル体を挟む複数の側部を露出させ、前記一次樹脂成形体は、前記二次樹脂成形体から露出する側部の外周縁よりも内周側から前記二次樹脂成形体の外部に突出し内燃機関に固定される固定部と、前記二次樹脂成形体から露出する側部から前記二次樹脂成形体の外部に突出するように当該側部の外周縁に沿って連続する環状に設けられて前記固定部の外周側を取り囲む突条とを有する点火コイルを、製造する方法であって、
    キャビティ内に前記一次樹脂成形体を配置した金型を型閉じすることにより、前記一次樹脂成形体において前記コイル体を挟む複数の側部を前記金型にて挟持する型閉じ工程と、
    前記金型の前記キャビティ内に樹脂材料を導入して、前記二次樹脂成形体を成形する成形工程とを含み、
    前記型閉じ工程では、前記一次樹脂成形体において前記固定部が突出する側部に設けられた前記突条を前記金型の内側面に当接させ、当該内側面に開口する逃がし空間に前記固定部を収容させることにより、逃がし空間への樹脂材料の浸入を回避することを特徴とする点火コイルの製造方法。
  2. 前記コイル体を外部電源と電気的に接続するために、前記二次樹脂成形体に被覆される側部としての被覆側部よりも前記二次樹脂成形体の外部に突出するコネクタ部を、前記一次樹脂成形体が有してなる点火コイルを製造する方法であって、
    前記型閉じ工程では、前記金型の内側面に開口する逃がし空間の開口部に対して前記一次樹脂成形体が前記コネクタ部の前記被覆側部側において嵌合するように、当該開口部を有する逃がし空間に前記コネクタ部を収容させることを特徴とする請求項に記載の点火コイルの製造方法。
  3. 前記一次樹脂成形体は、前記コイル体を収容支持するように矩形の枠状を構成する四つの側部を有し、
    前記二次樹脂成形体は、前記一次樹脂成形体において前記コイル体を挟んだ両側の側部およびそれら側部間を接続する側部を露出させるとともに、前記一次樹脂成形体の残りの側部を被覆し、
    前記固定部は、前記二次樹脂成形体から露出する三つの側部のうち少なくとも一つから突出することを特徴とする請求項1または2に記載の点火コイルの製造方法
JP2007279363A 2007-10-26 2007-10-26 点火コイルの製造方法 Expired - Fee Related JP5266718B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007279363A JP5266718B2 (ja) 2007-10-26 2007-10-26 点火コイルの製造方法
US12/257,418 US7907040B2 (en) 2007-10-26 2008-10-24 Ignition coil and method for manufacturing the same
DE102008043181.8A DE102008043181B4 (de) 2007-10-26 2008-10-24 Zündspüle und Verfahren zu deren Herstellung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007279363A JP5266718B2 (ja) 2007-10-26 2007-10-26 点火コイルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009111027A JP2009111027A (ja) 2009-05-21
JP5266718B2 true JP5266718B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=40490435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007279363A Expired - Fee Related JP5266718B2 (ja) 2007-10-26 2007-10-26 点火コイルの製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7907040B2 (ja)
JP (1) JP5266718B2 (ja)
DE (1) DE102008043181B4 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5504962B2 (ja) * 2010-02-22 2014-05-28 株式会社デンソー 点火コイル
JP5991571B2 (ja) * 2011-12-05 2016-09-14 ダイヤモンド電機株式会社 内燃機関用の点火コイル
JP6170279B2 (ja) * 2012-03-06 2017-07-26 ダイヤモンド電機株式会社 内燃機関用点火コイル
JP6094988B2 (ja) * 2012-07-19 2017-03-15 ダイヤモンド電機株式会社 内燃機関用の点火コイル
JP5991593B2 (ja) * 2013-04-10 2016-09-14 ダイヤモンド電機株式会社 点火コイル
JP5928531B2 (ja) * 2013-08-19 2016-06-01 株式会社デンソー 点火コイル
JP6491887B2 (ja) * 2015-01-13 2019-03-27 ダイヤモンド電機株式会社 内燃機関用点火コイル
USD786795S1 (en) * 2015-06-04 2017-05-16 Yi Zhang Ignition coil
JP6590458B2 (ja) * 2016-01-11 2019-10-16 ダイヤモンド電機株式会社 内燃機関用点火コイルの製造方法
USD791701S1 (en) * 2016-05-04 2017-07-11 Channel Products, Inc. Gas appliance ignition module
JP7232027B2 (ja) * 2018-12-04 2023-03-02 ダイヤゼブラ電機株式会社 イグナイタ組立体およびイグナイタユニット
CN110223820A (zh) * 2019-06-03 2019-09-10 昆山凯迪汽车电器有限公司 车用燃气点火线圈

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58144816U (ja) * 1982-03-24 1983-09-29 国産電機株式会社 内燃機関用点火コイル
JPH0220813Y2 (ja) * 1984-09-14 1990-06-06
JPH0225221Y2 (ja) * 1985-02-22 1990-07-11
US5295861A (en) * 1991-12-23 1994-03-22 Ford Motor Company Connector for ignition coil assembly
JP2981702B2 (ja) * 1992-08-27 1999-11-22 愛三工業株式会社 内燃機関用点火コイル
US6308696B1 (en) * 1996-03-21 2001-10-30 Hitachi, Ltd. Ignition apparatus for use in internal combustion engine
JP2003243236A (ja) 2002-02-15 2003-08-29 Kyocera Chemical Corp 高圧トランスおよびその製造方法
US7084597B2 (en) 2002-06-03 2006-08-01 Denso Corporation Motor control apparatus
DE10307458A1 (de) 2003-02-21 2004-09-23 Audi Ag Elektronische Baugruppe aus mindestens einer Spule und einem Spulenkern
JP3900149B2 (ja) * 2003-12-17 2007-04-04 三菱電機株式会社 点火コイル
JP2005209853A (ja) * 2004-01-22 2005-08-04 Denso Corp コイル装置の製造方法
JP2008010686A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Hanshin Electric Co Ltd 内燃機関用点火コイルおよび内燃機関用点火コイル組立方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE102008043181B4 (de) 2017-01-12
DE102008043181A1 (de) 2009-04-30
JP2009111027A (ja) 2009-05-21
US7907040B2 (en) 2011-03-15
US20090108972A1 (en) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5266718B2 (ja) 点火コイルの製造方法
US10665386B2 (en) Reactor and reactor manufacturing method
US5349320A (en) Ignition coil for internal combustion engines
US7234454B2 (en) Ignition coil and method for manufacturing an ignition coil
US10096424B2 (en) Method of manufacturing reactor
US20140218158A1 (en) Reactor
US9947463B2 (en) Ignition coil for internal combustion engine
JP6597006B2 (ja) 内燃機関用の点火コイル
JP5956951B2 (ja) 内燃機関用点火コイルの製造方法
US9347514B2 (en) Magnetic viscous fluid damper and manufacturing method of coil assembly used therefor
JP4845854B2 (ja) 内燃機関用点火コイル
JP2010028914A (ja) 樹脂モールドコイル、樹脂モールドステータ及びステータの製造方法
JP2014212222A (ja) 内燃機関用点火コイル
JP3550643B2 (ja) 内燃機関用点火コイル
JP4747987B2 (ja) 点火コイル
JP2019134127A (ja) リアクトル
JP5934457B2 (ja) 内燃機関用点火コイル及び当該点火コイルの製造方法
JP5991571B2 (ja) 内燃機関用の点火コイル
JP6499459B2 (ja) 内燃機関用点火コイルの製造方法
JP2016129188A (ja) トランスボビンアッシー及びトランスの製造方法
JP2015041686A (ja) リアクトルとその製造方法
JP5957869B2 (ja) 内燃機関用点火コイル
JP2000138126A (ja) 点火コイル
JP5504962B2 (ja) 点火コイル
JP3546991B2 (ja) 点火コイルおよび二次スプールの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130320

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130422

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5266718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees