JP2014212222A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

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伸也 山根
Shinya Yamane
伸也 山根
雅之 西村
Masayuki Nishimura
雅之 西村
山田 修司
Shuji Yamada
修司 山田
鈴木 大輔
Daisuke Suzuki
大輔 鈴木
拓也 高井良
Takuya Takaira
拓也 高井良
島川 英明
Hideaki Shimakawa
英明 島川
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Abstract

【課題】絶縁充填材に関する事項を構造領域毎の要求耐電圧に応じて設定され得る内燃機関用点火コイルを提供する。
【解決手段】内燃機関用点火コイルは、二次コイル及び高圧中継部を具備し前記二次コイルの少なくとも一部が絶縁可能に含浸された高圧部含浸体と、前記高圧部含浸体の周辺に配置される部品であって且つ前記二次コイルを伴ってコイルアセンブリを形成する非高圧部部品と、前記コイルアセンブリの少なくとも一部を収容させ且つ当該収容された部位を絶縁可能とさせた非高圧部含浸体と、から成る。高圧部含浸体は、高耐圧に適したエポキシ材を用いることで点火コイル全体としての絶縁性を向上させることができる。また、非高圧部含浸体は、安価なエポキシ材を用いることができ、更に、熱硬化工程における熱処理条件を緩和させることが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関用点火コイルに関し、特に、内燃機関用点火コイルの内部構造に関する。
近年、自動車等に用いられる内燃機関では、プラグホールの各々に対応して点火コイルを配備させ、其の点火コイルで生成された高電圧を点火プラグへ直接的に印加させている。例えば、特開2001−023839号公報(特許文献1)では、プラグホール開口端の直上にコイルアセンブリを配備させた点火コイルが紹介されている(開口端直上配置方式)。
かかる点火コイルの頭部は、コイルケースの内部へコイルアセンブリ(鉄心及びコイルの組立体)が収容され、コイルケースの隙間部にエポキシ樹脂等の絶縁材が含浸されている。即ち、特許文献1では、鉄心をコイルケース内へ収容させたタイプの点火コイルが紹介されている。
特開2001−023839号公報
内燃機関用点火コイルは、所定の構成部品周辺では数十kVもの高電圧に耐え得る絶縁構造が要求される一方、これより低い絶縁構造であっても許容可能な構造領域も存在する。しかしながら、特許文献1の技術によれば、要求耐電圧に関わりなく絶縁充填材が区別されず一様に含浸される。このため、かかる絶縁充填材は、其の材質の選択又は含浸工程での熱処理といった事項について、低圧絶縁用の構造領域及び高圧絶縁用の構造領域にとって個別具体的な好適設定が困難となる。
本発明は上記課題に鑑み、絶縁充填材に関する事項を構造領域毎の要求耐電圧に応じて設定し得る内燃機関用点火コイルの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では次のような内燃機関用点火コイルの構成とする。即ち、二次コイル及び高圧中継部を具備し前記二次コイルの少なくとも一部が絶縁可能に含浸された高圧部含浸体と、前記高圧部含浸体の周辺に配置される部品であって且つ前記二次コイルを伴ってコイルアセンブリを形成する非高圧部部品と、前記コイルアセンブリの少なくとも一部を収容させ且つ当該収容された部位を絶縁可能とさせた非高圧部含浸体と、から成ることとする。
好ましくは、前記高圧部含浸体は、前記コイルアセンブリを構成する鉄心の挿通孔が設けられることとする。
好ましくは、前記高圧部含浸体は、前記二次コイルと、前記高圧中継部と、前記二次コイルを収容する高圧部用ケース体と、前記二次コイルの表面及び前記高圧部用ケース体によって画成される第1の隙間部へ充填された第1の絶縁樹脂と、から成ることとする。
好ましくは、前記高圧部用ケース体は、前記二次コイルの一部を収容させる主ケース分体と、前記二次コイルの残りの部分を収容させる副ケース分体と、各々のケース分体のうち少なくとも何れか一方に形成された樹脂充填孔と、を有し、
前記主ケース分体及び前記副ケース分体は、各々のケース分体に対応する前記二次コイルの収容部分を挿入可能とさせる開口部が形成されていることとする。
特に、前記非高圧部含浸体は、前記コイルアセンブリの一部を包囲する頭部カバーと、前記高圧部含浸体に設けられた空間形成半体と、前記高圧部含浸体の一部分であって且つ前記頭部カバー及び前記空間形成半体から成る空間に配された内部側含浸体と、前記頭部カバー及び前記空間形成半体及び前記内部側含浸体によって画成される第2の隙間部へ充填された第2の絶縁樹脂とから成るようにしても良い。
また、前記非高圧部含浸体は、前記コイルアセンブリの一部を包囲する頭部カバーと、前記高圧中継部との導通用経路が形成された非高圧部側構造体と、前記頭部カバー及び前記非高圧部側構造体及び前記高圧部含浸体によって画成される第3の隙間部へ充填された第3の絶縁樹脂とから成り、前記高圧部含浸体の全部は、前記頭部カバー及び前記非高圧部側構造体から成る内部空間へ収容されるようにしても良い。
本発明に係る内燃機関用点火コイルによると、要求耐電圧に応じて異なる含浸体が形成されるので、絶縁充填材に関する事項は、各々の含浸体に対応して個別的に設定される。
実施例1に係る高圧部含浸体を説明する図。 実施例1に係る非高圧部部品を説明する図。 実施例1に係る内燃機関用点火コイルを説明する図。 実施例2に係る内燃機関用点火コイルを説明する図。
以下、本発明に係る実施の形態につき図面を参照して具体的に説明する。当該内燃機関用点火コイル(以下、点火コイルと呼ぶ)は、高圧部含浸体と非高圧部含浸体とから成り、これら構成が一体的構造を形成している。尚、これら含浸体の構成については、実施例1及び実施例2にて詳述する。
尚、d1は、プラグホールの中心軸について点火プラグ側の方向を指すものであって、高圧方向と呼ぶこととする。d2は、プラグホールの中心軸について高圧方向d1の逆方向を指し、低圧方向と呼ぶこととする。また、f1は、I字鉄心(後述)の中心軸についてコネクタが配される方向を指し、コネクタ方向と呼ぶこととする。f2は、I字鉄心の中心軸についてコネクタ方向f1の逆方向を指すものであって、本実施の形態では其の方向付近にフランジが配されているところ、便宜的にフランジ方向f2と呼ぶこととする。
図1は、本実施例に係る高圧部含浸体の製造工程が示されている。先ず、高圧部含浸体100を製作するにあたり、高圧用カバー110と、二次コイル120と、高圧部構造体130とが準備される(工程1参照)。
高圧用カバー110は、殻状体の分割部位であって、高圧方向d1及びコネクタ方向f1に開口部112及び111が形成される。当該高圧用カバー110は、二次コイル120の一部を覆うように同コイルの概形に沿った形状とされ、特許請求の範囲における副ケース分体に相当する。
二次コイル120は、絶縁性の二次ボビンに二次ワイヤ(銅線)が巻回されたものである。この二次ボビンは、PBT等の絶縁性樹脂が用いられており、複数の鍔部124が所定の間隔で形成され、其の鍔部の間隙に二次ワイヤが巻かれている。また、鍔部の一端には、コネクタ方向f1へ所定厚保突き出た環状体122が形成され、其の内部に挿通孔121が形成されている。挿通孔121は、顎部の他端に達する貫通孔であって、当該顎部の他端には、フランジ方向f2へ所定厚保突き出た環状体123が形成される。また、二次コイル111は、二次ワイヤの端部を絡げる端子が適宜設けられる(図示なし)。
高圧部構造体130は、収容部131、空間形成半体133、底部135、接続部136、が絶縁性樹脂(PPT,PBT等)によって一体成形されている。このうち、収容部131は、四方囲む壁面と底部135とによって殻状体の残り半分を形成しており、内部に収容空間132が形成されている。このように収容部131と底部135とは、特許請求の範囲における主ケース分体を形成するものであって、二次コイル120の一部分を収容させる。尚、四方囲む壁部のうち適宜の部位131aには、二次コイル120の環状体122及び123に嵌合するよう欠部131bが設けられている。
本実施例に係る高圧部構造体130は、底部135に連設するように接続部136が設けられている。当該接続部136は、収容空間132から高圧方向d1へ繋がる連通孔(図示なし)が形成されており、その連通孔の途中に高圧端子(高圧中継部)が固定されている。即ち、高圧端子は、一方では連通孔を介して収容空間132に繋がり、他方では連通孔を介して高圧方向d1のプラグホールへと繋がる。
また、高圧部構造体130は、低圧方向d2に欠部131bを臨ませ且つ高圧方向d1へ接続部136を臨ませる中間的位置に、空間形成半体133が設けられている。この空間形成半体133は、後述する頭部カバー230を伴って内部に空間を形成させるものである。本実施例に係る空間形成半体133は、収容空間132を中央へ配置させた略円形の板状体とされ、其の縁部には頭部カバー230との嵌合構造133bが形成されている。また、空間形成半体133にはコネクタ方向f1に舌片133aが設けられ、当該舌片133aは、頭部カバー230との対応部を伴って所定の開口を形成する。
図示の如く、工程2では、高圧部構造体130の収容空間132へ二次コイル120の一部を収容させる。このとき、二次コイル120の環状体122及び123は、高圧部構造体130の欠部131bへ嵌合され、これにより、収容空間132と壁部131の外部空間とを分離させている。尚、二次コイル120は、高圧方向d1へ臨む端子が設けられており、本工程によって、二次ワイヤの一端と接続部136内の高圧端子とが電気的に接続される。
工程3では、高圧用カバー110の開口部112と壁部131の開口部とを当接させ、両者の接触部を固着させる。このとき、フランジ方向f2では、二次コイル120の環状体123と高圧用カバー110の欠部(図示なし)とが嵌合され、収容空間132の内外を分離する。かかる接触部は、超音波溶接によって、容易且つ正確に一体化される。また、接着剤等を用いた他の接続手段を用いても良い。
図示の如く、高圧用カバー110は、工程2の段階で露出していた二次コイル120の残りの部分を覆い、収容部131及び底部135の構成(主ケース分体)と供に二次コイル120の周囲を包囲する。このように、二次コイル120を包囲する構造は、複数のパーツ(高圧用カバー110,壁部131,底部135)から成り、特許請求の範囲における高圧用ケース体に相当するものである。かかる構造を成す為、高圧用カバー110では二次コイル120(二次コイルの一部)を受け入れるに足る大きさの開口部112が形成され、壁部131でも二次コイル120(二次コイルの別の一部)の収容部分を受け入れるに足る大きさの開口部が形成される。即ち、二次コイル収容部をケース分体の双方へ挿入可能とさせるよう、当該ケース分体の開口部が適宜の大きさに設定されている。
また、コネクタ方向d1では、高圧用カバー110の開口部111によって、内部空間(高圧部領域)と外部空間(非高圧部領域)との連絡路が形成される。この内部空間(高圧部領域)は、二次コイル120から成る内部構造と、高圧部用ケース体から成る高低圧分離構造と、の各表面によって包囲され画成される空間である。ここで、画成とは、内部空間(本実施例の高圧部領域)と外部空間(本実施例の非高圧部領域)との境界を形成させることを指す。
その後、高圧部用ケース体には、開口部111(樹脂充填孔)を介して第1のエポキシ樹脂140が充填され、適宜の熱処理によって当該樹脂が熱硬化され、これにより、二次ワイヤの全てと高圧端子の所定箇所を絶縁含浸させた高圧用含浸体が完成する(工程4)。本実施例では、高圧部用ケース体の一部部品(高圧用カバー)にのみ開口構造を形成するだけで、エポキシ樹脂の充填用の開口が容易に設けられている。
また、本実施例に係る高圧部含浸体100は、要求耐電圧の高い絶縁構造領域をコンパクトに構成させ、他の低圧でも許容される絶縁構造領域とは分離されたものである。従って、ここで使用される第1のエポキシ樹脂は、絶縁度の高い高品質の材質を用いて、所望の絶縁性を確保させても良い。また、高圧部含浸体100は、点火コイル全体と比較してコンパクト化されている為、熱処理における予熱・硬化時間を短縮させることも可能となる。
また、本実施例では、一次コイル及び鉄心といった二次コイル以外のコイルアセンブリを成す構成を排除させている。特に、本実施例に係る高圧部含浸体100は、鉄心及びこれに巻回される一次コイルの挿通孔を設けることで後述するI字鉄心等を排除させたものであって、当該高圧部含浸体100のコンパクト化に著しい特徴が認められる。これにより、高圧部含浸体100は、熱容量が格段に低下され、高圧用の絶縁領域の熱処理につい製造上非常に有利となる。
高圧部含浸体100が完成すると、工程5〜工程6(図2参照)では、コイルアセンブリの組立てが行われる。当該コイルアセンブリは、高圧部部品に属する二次コイル120と、非高圧部部品に属する外周鉄心220及び挿通体210と、から構成される。
工程2に示す如く、挿通体210は、積層珪素鋼板等から成るI字鉄心211と、この表面を絶縁させる絶縁層215と、これに巻回される一次ワイヤ212(一次コイル)と、一次ワイヤの端部に設けられた端子用フレーム214と、から構成される。また、当該端子用フレーム214は、I字鉄心に嵌入される部分が絶縁体とされ、その両脇に端子部213が設けられている。そして、端子部213の各々では、一次ワイヤ212の各端が巻回され、当該一次ワイヤ212に導通する端子が形成されることとなる、
かかる挿通体210は、高圧部含浸体100の挿通孔121へ挿入され組付けられる。これにより、コネクタ方向f1では、端子用フレーム214及び端子部213が配置されると供に、I字鉄心211の露出面の一端が方向f1へ向くよう配置される。また、フランジ側f2では、I字鉄心211の露出面の他端が方向f2へ向くよう配置される。かかる挿通体210は、其の何れもが非高圧部領域に配置されることになる。
その後、工程6に示す如く、高圧部含浸体100の二次コイル周囲を囲うように、外周鉄心221及び222が組付けられる。かかる外周鉄心221,222の各々は、I字鉄心211の露出面に当接し、磁束経路を形成する。このように、非高圧部部品は、コイルアセンブリを形成する部品であっても二次コイルほど耐圧要求が高くはないので、高圧含浸体100の周辺であって且つ非高圧部領域に配置される。
その後、本実施例に係る点火コイル10は、コイルアセンブリの収容部を絶縁可能とさせるため、其の収容部位の周囲を囲撓するように所定厚保の非高圧部含浸体が設けられる。かかる非高圧部含浸体に要求される耐電圧は、一次コイルの印加電圧に耐えればよく、高圧部領域の要求耐圧と比較して十分に低い。このため、非高圧部含浸体は、高圧部含浸体ほど絶縁性状の品質が要求されるものでなく、熱処理についても其の時間等について条件を緩和することができる。
工程7に示す如く、本実施例に係る高圧部含浸体100は、其の一部が非高圧部含浸体に収容される。かかる構成は、非高圧部含浸体によって高圧部領域での絶縁の不足部分を補うようにしても良い。また、コイルアセンブリのレイアウト上、最も都合の良い箇所に非高圧部含浸体を配置させても良い。この意味において、非高圧部含浸体は、絶縁上の都合に応じて、コイルアセンブリの収容部位(全部であっても良い)が適宜定められる。
本実施例に係る点火コイルによると、要求耐電圧に応じて異なる含浸体が形成されるので、絶縁充填材に関する事項は、各々の含浸体に対応して個別的に設定される。例えば、高圧部含浸体100は、高耐圧に適したエポキシ材を用いることで点火コイル全体としての絶縁性を向上させることができる。また、非高圧部含浸体では、安価なエポキシ材を用いることができ、更に、熱硬化工程における熱処理条件を緩和させることが可能となる。
以下、非高圧部含浸体の一例について説明する(図3参照)。本実施例では、非高圧部含浸体を製作するにあたり、頭部カバー230が準備される(図3(a),図3(b)参照)。かかる頭部カバー230は、PBT又はPPS等の熱可塑性樹脂から成るものであって、非高圧部含浸体の一構成を担うものである。
頭部カバー230は、内部に収容空間が形成された腹部231と、コネクタ方向f1に開口された開口部240と、其の近傍に形成されたコネクタ部234と、f1の略逆方向f2に設けられたフランジ部232と、が一体形成されている。
このうち、フランジ部232は、適宜の位置に金属製ブッシュ233が設けられ、金属ブッシュ233にボルトが挿通され、当該ボルトがエンジンブロック(又は、ヘッドカバー)に固定される。また、コネクタ部234は、略筒状体の内部に複数の端子244が配置されている。かかる複数の端子244は、電源端子,グランド端子,信号端子等がインサート成形されている。
開口部240には、点火コイル(一次コイル)の通電制御を行うイグナイタ241が設けられている。当該イグナイタ241は、信号端子から所定のパルス信号を受け、これに基づいて、電源電圧に接続された一次コイルの通電電流を数μsecオーダーにて断続的に制御する。当該イグナイタ241は、パワートランジスタと其の制御基板を内蔵させた半導体パッケージであって、GND端子,電源端子,コレクタ端子,信号端子等が設けられている。このうち、GND端子,電源端子,信号端子は、頭部カバー230の端子(グランド端子,電源端子,信号端子)へ電気的に接続される。特に、GND端子は、半導体パッケージを把持する導電性のGND中継板242に導通される。このGND中継板242は、其の一部が点火コイル10の外部に露出することとなる。
図3(c)に示す如く、工程7では、頭部カバー230が高圧部含浸体100の空間形成半体133に組付けられる。このとき、イグナイタの端子と一次コイルの端子とが適宜に接続される。この工程7では、頭部カバー230と空間形成半体133との間に、所定の空間(第2の隙間部)が形成される。其の空間には、空間形成半体133の低圧側d2へ高圧部含浸体100の一部(内部側含浸体)が配置される。かかる内部側含浸体は、頭部カバー230等によって、コイルアセンブリの一部又は全部が包囲されることとなる。
そして、頭部カバー230,空間形成半体133,内部側含浸体,及び,イグナイタ241等によって画成された第2の隙間部は、エポキシ樹脂等の第2の絶縁樹脂によって充填含浸され、かかる充填絶縁材が熱硬化される。ここで用いられる第2の絶縁樹脂は、非高圧部部品を絶縁させる充填材であるところ、高圧部含浸体100に用いられる第1の絶縁樹脂ほど高品質な絶縁性は要求されない。このため、第2の絶縁樹脂は、其の絶縁材,熱処理の条件等を緩和させることが可能となる。これによれば、エポキシ樹脂の品質を下げて低コストが図られ、また、予熱・硬化等の処理時間を短縮させることが可能となる。
このように、本実施例では、要求電圧の高い構造領域では熱処理に時間を多く費やし、要求電圧の低い構造領域では其の時間を短縮できる。すなわち、点火コイルの製造工程について、耐電圧に応じた構造領域毎に絶縁充填材の条件を変更させている。これによれば、高品質な絶縁が要求される領域は点火コイル10の一部分に限定されるので、点火コイル全体としての熱処理時間は、高い品質を維持させた上で、通算して短くすることも可能となる。
図4は、本実施例に係る製造工程が図示されている。尚、本実施例では、実施例1にて説明された部分について、同一符号を付し其の説明を省略することとする。
工程1は、本実施例に係る高圧部含浸体の製造工程が示されている。かかる高圧部含浸体は、二次コイル120と、コイル収容部150と、これらによって画成される隙間部へ含浸された第1のエポキシ樹脂140とから構成されることとなる。
このうち、コイル収容部150は、PBT等の絶縁性樹脂から成り、収容壁151,152と、底部155と、端子収容部156と、が一体的に形成されている。
収容壁151及び152は、四方を囲うように配置され、壁面152の各々に欠部152が形成されている。かかる収容壁151及び152は、底部155を伴って収容空間154を形成させる。
端子収容部156は、収容空間154から高圧方向d1へ繋がる連通孔(図示なし)が形成されており、その連通孔の途中に高圧端子(図示なし)が固定されている。本実施例にあっても、高圧端子は、一方では連通孔を介して収容空間154に繋がり、他方では連通孔を介して最終的に高圧方向d1のプラグホールへと繋がる。
工程1では、コイル収容部150の収容空間154へ二次コイル120が収められ、このとき、二次コイル120の環状体121,123と収容壁152の欠部153とが嵌合する。そして、二次コイル120が収容空間154へ完全に収容されると、二次コイルの両端の顎部が収容壁152の各内面に当接し、収容空間154と外部空間(非高圧部領域)とを分離させる。そして、収容空間154の内壁と二次コイル120の表面とによって画成された隙間部は、第1のエポキシ樹脂140によって充填含浸される。
その後、工程2では、非高圧部側の構造体250が準備される。当該非高圧部側の構造体250(以下、非高圧部側構造体と呼ぶ)は、嵌入部257、空間形成半体253、底部255、接続部256、が絶縁性樹脂(PPT,PBT等)によって一体成形されている。このうち、嵌入部257は、矩形状の孔が形成され、高圧部含浸体の高圧端子側から嵌入される。
本実施例に係る非高圧部側構造体250は、底部255に連設するように接続部256が設けられている。当該接続部256は、嵌入部257から高圧方向d1へ繋がる導通用経路(図示なし)が形成され、其の導通用経路には、高圧端子と点火プラグとを電気的に接続させる配線構造が配置される。従って、嵌入部257に高圧部含浸体が嵌めこまれると、端子収容部156が高圧方向d1へ臨むように配置され、内設される高圧端子は、配線構造を介して高圧方向d1へ導通される。
尚、本実施例に係る非高圧部側構造体は、高圧端子が設けられないとされているが、接続部256に第2の高圧端子を設けても良い。この場合、二次コイル120で発生した高電圧は、コイル収容部150の高圧端子から非高圧部側構造体の高圧端子へ伝えられ、其の高圧端子から、高圧タワー(図示なし)を介して高電圧が点火プラグへ伝えられる。これらの高圧端子は、何れも、特許請求の範囲における高圧中継部に相当する。従って、実施例1では、高圧部構造体130に設けられた高圧端子が、特許請求の範囲における高圧中継部に相当する。
尚、実施例2に係る工程2では、実施例1の工程5〜工程6と同様、挿通体210及び外周鉄心221,222を組付け(図示なし)、コイルアセンブリを完成させる。
その後、実施例2に係る工程3では、空間形成半体253と頭部カバー230とが組合され、両者の内面構造によって形成される空間には、高圧部含浸体の全てが収容されることとなる。このとき、頭部カバー230及び非高圧部側構造体250及び高圧部含浸体の一部(内部側含浸体)によって、隙間部(特許請求の範囲における第3の隙間部)が形成される。
そして、工程3では、この隙間部にエポキシ樹脂(第3の絶縁性樹脂)を含浸させ、点火コイル10を完成させる。上述の如く、本実施例に係る点火コイルは、高圧部含浸体としての不要な構造が非高圧部側構造体250として別体とされた為、当該高圧部含浸体の構成が簡素化され小型化される。このため、当該高圧部含浸体は、熱処理等の更なる時間短縮が可能となり、絶縁構造の形成に関する条件をより緩和させることが可能となる。尚、ここで用いられる第3の絶縁樹脂は、非高圧部部品を絶縁させる充填材であるところ、高圧部含浸体に用いられる第1の絶縁樹脂ほど高品質な絶縁性は要求されない。このため、第3の絶縁樹脂は、其の絶縁材,熱処理の条件等を緩和させることが可能となる。
以上、実施例1及び実施例2では、コイルアセンブリの周囲に包囲体を設け、其の内部空間に絶縁樹脂を充填させている。かかる技術では、其の内部空間がケース構造物によって形成される点で、絶縁樹脂の充填工程に係るメリットがある。
一方、これら実施例の他、高圧部含浸体に非高圧部部品を装着させ、これを注型金型へ配置させ、注型金型の内部空間へ直接的に絶縁樹脂(第4の絶縁樹脂)を形成させるようにしても良い。このように、非高圧部含浸体については、製造方法(ケースレス製法)を採用することで、頭部ケース等の包囲体といった構造を省略でき、点火コイルの製造に必要な部品点数を少なくすることが可能となる。尚、ここで用いられる第4の絶縁樹脂は、熱硬化性樹脂であって、耐圧性は高圧部含浸体の其れと比較して高くなくても良い。
10 内燃機関用点火コイル, 100 高圧部含浸体, 110 主ケース分体(高圧部用ケース体),120 二次コイル, 131 副ケース分体(高圧部用ケース体) 133 空間形成半体, 140 第1の絶縁樹脂, 121 挿通孔, 150 高圧部用ケース体, 211 I字鉄心(非高圧部部品), 212 一次コイル(非高圧部部品), 221〜222 外周鉄心(非高圧部部品), 230 頭部カバー, 250 非高圧部側構造体。

Claims (6)

  1. 二次コイル及び高圧中継部を具備し前記二次コイルの少なくとも一部が絶縁可能に含浸された高圧部含浸体と、前記高圧部含浸体の周辺に配置される部品であって且つ前記二次コイルを伴ってコイルアセンブリを形成する非高圧部部品と、前記コイルアセンブリの少なくとも一部を収容させ且つ当該収容された部位を絶縁可能とさせた非高圧部含浸体と、から成ることを特徴とする内燃機関用点火コイル。
  2. 前記高圧部含浸体は、前記コイルアセンブリを構成する鉄心の挿通孔が設けられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火コイル。
  3. 前記高圧部含浸体は、前記二次コイルと、前記高圧中継部と、前記二次コイルを収容する高圧部用ケース体と、前記二次コイルの表面及び前記高圧部用ケース体によって画成される第1の隙間部へ充填された第1の絶縁樹脂と、から成ることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用点火コイル。
  4. 前記高圧部用ケース体は、前記二次コイルの一部を収容させる主ケース分体と、前記二次コイルの残りの部分を収容させる副ケース分体と、各々のケース分体のうち少なくとも何れか一方に形成された樹脂充填孔と、を有し、
    前記主ケース分体及び前記副ケース分体は、各々のケース分体に対応する前記二次コイルの収容部分を挿入可能とさせる開口部が形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用点火コイル。
  5. 前記非高圧部含浸体は、前記コイルアセンブリの一部を包囲する頭部カバーと、前記高圧部含浸体に設けられた空間形成半体と、前記高圧部含浸体の一部分であって且つ前記頭部カバー及び前記空間形成半体から成る空間に配された内部側含浸体と、前記頭部カバー及び前記空間形成半体及び前記内部側含浸体によって画成される第2の隙間部へ充填された第2の絶縁樹脂と、から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の内燃機関用点火コイル。
  6. 前記非高圧部含浸体は、前記コイルアセンブリの一部を包囲する頭部カバーと、前記高圧中継部との導通用経路が形成された非高圧部側構造体と、前記頭部カバー及び前記非高圧部側構造体及び前記高圧部含浸体によって画成される第3の隙間部へ充填された第3の絶縁樹脂と、から成り、
    前記高圧部含浸体の全部は、前記頭部カバー及び前記非高圧部側構造体から成る内部空間へ収容される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の内燃機関用点火コイル。
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