JP6590458B2 - 内燃機関用点火コイルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用点火コイルの製造方法に関し、特に、樹脂構造体の製造に際して好適の方法である。
近年、自動車等の内燃機関では、直上式の点火コイルを用いて高電圧をスパークプラグへ供給させている。かかる内燃機関用点火コイルは、コイルアセンブリ等が内蔵部品とされ、その部品周囲に樹脂構造体が形成されている。このような内燃機関用点火コイルの製造方法では、内蔵部品の各々が金型へ配置され、該部品周囲のキャビティへ樹脂が注入・硬化されることにより、樹脂構造体が所望の形状に形成される(オーバーモールド法)。
例えば、特開2011−171659号公報(特許文献1)では、コイルアセンブリ等を一体構造とする中間製品を組立てた上で、オーバーモールド法により、中間製品の周囲に絶縁構造を形成させる製法が採用されている。
特開2011−171659号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、中間製品を金型へ配置させる際、この中間製品の姿勢をキャビティ内で正しくセットさせなければ、後工程でこの姿勢が正されることはない。また、中間製品は、適正な姿勢でキャビティ内へ配置されたとしても、装置の振動等によって、その姿勢を偶発的に悪化させる惧れもある。同技術によれば、中間製品を構成する多くの部品は、この姿勢状態に連動して配置箇所が定まるので、不適正な姿勢の状態に伴って部品の配置箇所も予定の位置から逸脱してしまう。
従って、中間製品を配置させた金型へ他方の金型を組付ける際、不適正な姿勢の中間製品を個別に正す手法では、組付け作業の煩雑化を招いてしまう。一方、不適正な姿勢のまま金型の組付け作業を進めると、これによって製作された点火コイルは、部品の位置ズレに伴って設計図面通りの製品とはならず、予定された機能を十分に発揮できない惧れがある。
本発明は上記課題に鑑み、中間製品の金型設置に関する姿勢修正を高精度且つ容易に実現し得て、品質向上に資する点火コイルの製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、以下のような点火コイルの製造方法の構成とする。即ち、コイルアセンブリ及びこれを搭載するコイル搭載体から構成されるコイル組立体を利用する内燃機関用点火コイルの製造方法であって、前記コイル搭載体に設けられた接続柱体の中心軸周りについて、当該コイル搭載体の姿勢を変角可能な状態で第1の金型へ仮配置させる仮配置工程と、前記コイル組立体に形成された被当接部へ前記金型に設けられた補正体の当接部を当接させ前記コイル組立体の姿勢を前記中心軸周りに関して補正させる位置補正工程と、前記第1の金型へ第2の金型を組み合わせ前記コイル組立体の周囲にキャビティを画成させる空間画成工程と、前記キャビティへ溶融樹脂を注入させ前記コイルアセンブリの周りへ被覆構造体を形成させるモールド工程と、を備えることとする。
好ましくは、前記位置補正工程は、前記当接部を複数配備して成る複数当接機構を用い、前記複数当接機構の各々の当接部をこれに対応する前記被当接部へ当接させ、前記コイル組立体の姿勢を補正させることとする。
本発明に係る内燃機関用点火コイルの製造方法によると、コイル組立体の姿勢は、仮配置といった比較的自由な配置工程を経るも、その後工程では、金型側の構成部品に対し中間製品の所定面が正対するよう向きが変えられるので、中心軸方向の姿勢が微調整され、精度のよい姿勢補正が実現される。
また、かかる工程を経て形成された内燃機関用点火コイルは、コイルアセンブリ等の内蔵部品が正しい位置へセットされるので、所望の機能を発揮させ得る設計通りの製品とされ、高い品質が保たれることとなる。
実施の形態に係る内燃機関用点火コイルの構成を示す図。 実施の形態に係る樹脂成型装置の金型部の断面図。 実施の形態に係る凹形状部を備えた金型部の断面図。 実施の形態に係る金型部に配備された補正体の動作を説明する図。 実施の形態に係る仮配置工程及び位置補正工程を説明する図。 実施の形態に係る空間画成工程及びモールド工程を説明する図。
以下、図面を参照し、本実施の形態に係る内燃機関用点火コイルについて説明する。図1は、本実施の形態に係る内燃機関用点火コイル100の構成が示されている。内燃機関用点火コイル100は、図1(a)に示すように、被覆構造体130及びコイル搭載体140によって外郭部の樹脂構造体が形成されている。また、樹脂構造体の内部には、図1(b)に示すように、樹脂構造体に内包される状態でコイルアセンブリ110(後述する)が収容されている。
コイルアセンブリ110は、導電線材を所定軸方向へ巻回形成させた一次コイル111及び二次コイル112と、軟磁性材から成る中心鉄心113及び外周鉄心114とから構成される。所定長とされた中心鉄心113は、その外周に一次コイル111が同軸的に配置され、その更に外周に二次コイル112が同軸的に配置される。これらの構成は、互いが電気的に短絡しないよう、適宜の絶縁層が形成されている。
外周鉄心114は、閉じた環状体を呈しており、二次コイル全体を包囲するように配置される。当該外周鉄心114は、環状体の内環側へ中心鉄心113が配置され、自身の内環面と中心鉄心113の端面とが対面することとなる。この対面箇所では、一方にマグネット体が挿設され、コイルアセンブリ110の機能調整が図られている。また、コイルアセンブリ110は、双方巻線の巻数比についても適宜の設定が成されており、点火コイル用トランスとしての使用に資する電磁的回路が形成される。
コイルアセンブリ110は、通電されていた一次電流が遮断されると、相互誘導によって二次コイル112に誘導起電力が発生する。本実施の形態に係るコイルアセンブリ110は、巻数比の設定に基づき昇圧コイルとして機能するものであって、所期の設計上、具体的には30〔kV〕〜40〔kV〕程度の電位差を生じさせる。
コイルアセンブリ110を内蔵させる樹脂構造体は、被覆構造体130及びコイル搭載体140から構成される。これらの構造体は、構造材料として適した熱可塑性樹脂が用いられ、具体的には、PBT(Poly Butylene Terephtalate),PPS(Poly Phenylene Sulfide Resin),ナイロン製樹脂等が用いられる。
被覆構造体130は、図1(a)に示すように、コイル収容部131,コネクタ部132,及び,フランジ部133が一体的に形成されている。コイル収容部131は、後述するコイル搭載体140を伴ってコイルアセンブリ110の収容領域を与えるものである。コネクタ部132は、電源端子,信号端子,及び,GND端子といった複数の端子(以下、端子群161)が、一端を外方へ臨ませるように適宜に配列される。フランジ部133は、その構造体の上下に貫通する筒状の金属製ブッシュ162が埋設されている。当該ブッシュ162は、固定用ボルトが此処に挿通され且つエンジンヘッドの所定箇所へ螺着されることで、点火コイル全体をエンジンヘッドへ固定させるよう機能する。
コイル搭載体140は、図1(b)に示すように、皿部141,縁部142,及び,接続柱体143が一体的に形成されている。皿部141は、略円形椀型に形成され、ここへコイルアセンブリ110の主要部が搭載される。また、縁部142は、当該皿部141の外周へ平面板状に形成される。当該縁部142の内周には、一部溝が設けられ、ここへ内部ケース150が嵌合される。したがって、内部ケース150と二次スプール(二次巻線が巻回される絶縁構造)とによって形成される内部空間には、二次コイル112に関する部位が収容されることとなる。この内部空間には、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が充填硬化され、二次コイル周辺の電気的絶縁が十分に確保される。
外周鉄心114は、内部ケース150の外周、縁部142の上面へ搭載される。また、イグナイタ121は、縁部142に連設された舌片上面へ搭載される。イグナイタ121は、点火信号に基づいて、内蔵されているパワートランジスタが一次電流の導通/非導通を切換える。これにより、コイルアセンブリ110では、一次電流の急峻な変化に応じて相互誘導に係る所期の電圧励起動作が促される。
以下の説明では、二次コイル周囲の内部空間が樹脂含浸され且つこれを伴ってコイルアセンブリ110が形成された物を、コイル組立体170と呼ぶ。かかるコイル組立体170は、後述する製造工程にて一の中間構成体(中間製品)として扱われるものであって、追って詳述することとする。
接続柱体143は、図1(b)に示すように、主軸部143a及び拡径部143bが一体的且つ同軸的に形成され、皿部141の中心付近から下方向に形成される。接続柱体143は、全体として筒状の形態を呈しており、その中心軸部には、空洞箇所へ高圧端子122が嵌入収容される。主軸部143aは、皿部141の直下に形成されており、図示の如く、皿部141の外径より十分小さい。
拡径部143bは、主軸部143aの外径より幾分大きく、主軸部143aの中段から環状型に突出した状態とされる。拡径部143bは、プラグキャップが取付けられると、ここに形成されている穴部に噛み合わさり、プラグキャップが離脱しないように機能する。かかるプラグキャップは、挿通部分の外形がプラグホール内に程よく嵌まるよう設計されている。
本実施の形態では、拡径部143bに於ける外周部位の一部に、平面状の切欠が形成されている。かかる切欠は、特許請求の範囲における被当接部に相当する。図示の如く、本実施の形態に係る拡径部143bは、その中心軸を通る断面について観察すると、半径寸法がdとされ、この中心軸から被当接部144へ至る最短寸法がxとされている。
図2は、樹脂成形装置の金型部200の断面図(A−A断面図)が示されている。金型部200は、同図に示すように、第1の金型210及び第2の金型220から構成され、これらが組み合わされることにより、適宜のキャビティ300が形成される。
第2の金型220は、被覆構造体130の輪郭全体を形成する雌型が形成されている。コネクタ部成形空間221及びフランジ部成形空間222は、被覆構造体130の形状に応じて適宜の形状に変更される。上段には、溶融された熱可塑性樹脂が注入されるように、ゲート223が設けられている。尚、本実施の形態に係る第2の金型220は、説明の便宜として抽象的な形状とされているが、鋳抜きの都合に応じて、複数の具体的なピースから構成されるものである。
第1の金型210は、第1の空間211及び第2の空間212が各々形成されている。第1の空間211は、下方へ膨れる弓型凹状の形を呈している。また、第2の空間212は、第1の空間211へ連接される空間であって、第1の空間211の中心付近から下方向へ円柱型に形成されている。第2の空間212の内半径d’は、先の寸法dと同程度の寸法とされ、これに隙間嵌め相当の公差が設けられている。従って、コイル組立体170は、この第1の金型210にセットされると、接続柱体143が第2の空間212へ嵌挿され、皿部141が第1の空間211の円錐曲面へ程良く組合わされる。このとき、コイル組立体170は、若干の姿勢変化を許容した状態で、接続柱体143の中心軸と第2空間212の中心軸とが略同軸配置される。
図3は、金型に形成された第2の空間212及び横穴230が示されている。同図では、図2のSb仮想面を矢線方向Bへ観察した平面図が図3(a)に示され、図2の第1の金型210の拡大図が鉛直断面として図3(b)及び図3(c)に示されている。図示の如く、第1の金型210には、第2の空間212の近傍に横穴230が設けられている。横穴230は、長手寸法及び幅寸法によって規定される長尺領域が平面視断面に現れ(図3(a)参照)、高さ寸法及び幅寸法によって規定される方形領域が鉛直断面に現れる(図3(b)参照)。この横穴230は、第2の空間212の中段部位と重なる領域を有し、この空間的領域(連通部240)を介して第2の空間212へ繋げられている。
先に説明したように、第2の空間212は、コイル搭載体140の拡径部143bを挿入できるように、拡径部143bの外半径寸法dよりも幾分大きな内半径寸法d’が与えられている。また、同図に於ける寸法x’は、拡径部143bの内半径の中点と、連通部240の仮想線241との最短距離を現す寸法である。仮想線241(仮想面241と呼ぶ場合もある)は、これが連通部240の空間的境界を示すものであって、横穴230の側壁面231に対して連続となる概念的な線(面)を意味する。
接続柱体143は、この中心軸と第2空間212の中心軸とが同軸的に配置される際、 この配置の精度如何によっては、中心軸廻りの向きに関する姿勢が所定程度の誤差を生じる場合がある。仮に、その中心軸廻りの姿勢が誤差なく正しい方向となれば、拡径部143bは、その何れの部位も横穴230へ侵入することはない(図3(c)参照)。このような理想的な場合、被当接部144の形成面は、遊び空間が殆ど無い状態で、仮想面241に接するよう対面する。
図4は、図3(a)と同様、平面Sbを矢線B方向へ観察した平面図である。図4に示す如く、横穴230には、その長手方向に沿って、所定長さの補正体250が挿入されている。かかる補正体250は、横穴230の鉛直断面形状より幾分小さい寸法設定がされており、横穴230の長手方向について摺動自在とされている。
図示の如く、補正体250は、退避方向F2へスライドさせた場合、連通部240を介して其の両側の空間を連通させる(図4(a)参照)。また、補正体250は、押進方向F1へスライドされると、連通部240の領域へ達するので、連通していた両空間の繋がりを遮断する(図4(b)参照)。この後者の状態における第2の空間212の輪郭は、図3(b)における第2の空間212の輪郭に相当する。このとき、補正体250の側面251のうち連通部240に仮想される面241は、第2の空間212の輪郭の一部を形成し、かかる部位が当接部252として機能する。
図5及び図6は、本実施の形態に係る内燃機関用点火コイルの製造方法を説明する図である。これらの図は、金型へ配置されたコイル組立体170を側方から観察した側面図が上段に示されており、金型については便宜的にD−D断面が示されている。また、各図の下段には、接続柱体143を鉛直下方に観察した平面図が示されており、具体的には、同図におけるC−C断面が示されている。本実施の形態では、これら各図に示すように、仮配置工程と、位置補正工程と、空間画成工程と、モールド工程とを経て内燃機関用点火コイルが製造される
図5(a)に示すように、仮配置工程は、樹脂成形装置に第1の金型210がセットされ、この金型へコイル組立体170が載置される。この工程では、補正体250が連通部240から退避方向F2へ十分戻された状態とされ、この状況により、第2の空間212と横穴230は両者互いに連通した一体的な空間を形成している。コイル搭載体140は、第1の金型210の空間へ収まるように配置され、これに応じて、接続柱体143が第2の空間212へ嵌挿される。このとき、コイル搭載体140の拡径部143bは、金型に設けられた横穴230の高さへ配置される。
接続柱体143の中心軸は、第2の空間212の中心軸と同軸的に配置されている。そのため、配置されたコイル組立体170は、接続柱体143の中心軸回りに姿勢変更可能な状態で第1の金型210へ収められることとなる。このように、コイル組立体170の姿勢が一定しない状態を仮配置という。
ここでいう姿勢とは、金型に対して中心軸回りに角度変位するコイル組立体170の向きをいい、同図では、この角度が所定の基準線によって説明されている。即ち、コイル組立体側の基準線は、中心軸及び被当接部144の中心を通るL1で示され、金型側の基準線は、中心軸から横穴230へ最短距離で伸びるL2で示されている。本実施の形態では、コイル組立体170の姿勢が適正なとき、L1とL2とが一致して其の角度θが略0度となる。他方、コイル組立体170の姿勢が不適正なとき、L1とL2との角度的差異が大きくなり、このときの角度θは大きくなる。
かかる場合、第1の金型210へ第2の金型220を組み合わせようとすると、コイル組立体170の一部が金型の間に挟まり、金型が組み合わされないとの不具合を招きかねない。また、コイル組立て体の一部を損傷させかねない。また、姿勢が不適正の状態で金型へ組み合わされると、適正な箇所に部品が配置されず、内燃機関用点火コイルに機能上問題が生じるおそれがある。したがって、正しい姿勢でコイル組立体170を金型へセットすることは、品質保全の観点から重要な課題であり、この姿勢を正しく補正する手段が必要となる。
本実施の形態では、適正な姿勢のとき、被当接部144の形成面と仮想面241とが対面するため、双方の面間距離がタイトに設計されているにも関わらず、拡径部143bが連通部240へ侵入することはない。他方、不適正な姿勢のとき、これに応じて被当接部144の形成面が向きを変えるので、その姿勢転動が微量であっても、拡径部143bの一部は、仮想面241を横切り連通部240へ侵入するよう動作する。このように、本実施の形態では、拡径部143bを配置させる領域が、姿勢の適否に応じて変化する。以下説明する工程では、かかる動作を利用して、コイル組立体170の姿勢補正が巧妙かつ正確に実施される。
図5(b)に示すように、位置補正工程では、姿勢が不適正であれば、スライド動作された補正体250が連通部240の近傍へ達すると、此処へ浸入している被当接部144へ其の先端が接触する。このとき、コイル組立体170は、補正体250から被当接部144へスライド方向の力が加わり、これが中心軸回りの回転力とされ其の回転方向に沿って転動する。コイル組立体170の転動動作は、補正体250が押し込まれ当接部252と被当接部144とが正対する時点で其の動作が停止し、適正姿勢への補正を完了させる。このとき、当接部252と被当接部144とは、両者の面を正対させている間隙が微量とされ、これにより先の転動動作が規制されることで、コイル組立体170を適正姿勢に維持させつつ固定させることとなる。
図6(a)に示すように、空間画成工程では、第1の金型210へ第2の金型220が組み合わされ、コイルアセンブリ等の搭載物の周囲にキャビティ300が画成される。このとき、コイル組立体170の姿勢は正しくセットされているので、端子群161及びブッシュ162等の各部品がキャビティ内の適正位置へ配置される。
その後、モールド工程では、ゲート223からキャビティ300へ溶融樹脂が注入され、冷却固化されることにより、図6(b)に示すような被覆構造体130が形成される。このとき、各部位は、樹脂による構造形成がされ、例えば、コイルアセンブリ110の周囲にはこれを被覆するコイル収容部131、端子群161の周囲にはカプラに接続されるコネクタ部132、ブッシュ162の外周面にはフランジ部133が形成される。
本実施の形態に係る内燃機関用点火コイルの製造方法によると、コイル組立体170の姿勢は、仮配置といった比較的自由な配置工程を経るも、その後工程では、金型側の構成部品に対し中間製品の所定面144が正対するよう向きが変えられるので、中心軸方向の姿勢が微調整され、精度のよい姿勢補正が実現される。
また、姿勢補正されたコイル組立体170は、これに搭載された各部品が金型キャビティ内にて適正位置へ配置される。従って、かかる工程を経て形成された内燃機関用点火コイルは、コイルアセンブリ等の内蔵部品が正しい位置へセットされるので、所望の機能を発揮させ得る設計通りの製品とされ、高い品質が保たれることとなる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。例えば、上述した点火コイルの製造方法では補正体を一本としているが、これを複数配備して、この構成によって成る複数当接機構を用いるようにしても良い。この場合、複数の当接機構の各々の当接部をこれに対応する前記被当接部へ当接させることで、補正体の動作は、其の一本当たりに加えるべき力を低減できるので、姿勢補正に係る精度が更に向上する。
100 内燃機関用点火コイル, 110 コイルアセンブリ, 111 一次コイル, 112 二次コイル, 113 中心鉄心, 114 外周鉄心, 121 イグナイタ, 122 高圧端子, 130 被覆構造体, 131 コイル収容部, 132 コネクタ部, 133 フランジ部, 140 コイル搭載体, 141 皿部, 142 縁部, 143 接続柱体, 143a 主軸部, 143b 拡径部, 144 被当接部, 150 内部ケース, 161 端子群, 162 ブッシュ, 170 コイル組立体, 200 金型部, 210 第1の金型, 211 第1の空間, 212 第2の空間, 220 第2の金型, 221 コネクタ部形成空間, 222 フランジ部形成空間, 223 ゲート, 230 横穴, 231 側壁面, 240 連通部, 241 仮想面, 250 補正体, 251 側面, 252 当接部, 300 キャビティ, F1 押進方向, F2 退避方向。

Claims (2)

  1. コイルアセンブリ及びこれを搭載するコイル搭載体から構成されるコイル組立体を利用する内燃機関用点火コイルの製造方法であって、
    前記コイル搭載体に設けられた接続柱体の中心軸周りについて、当該コイル搭載体の姿勢を変角可能な状態で第1の金型へ仮配置させる仮配置工程と、
    前記コイル組立体に形成された被当接部へ前記金型に設けられた補正体の当接部を当接させ前記コイル組立体の姿勢を前記中心軸周りに関して補正させる位置補正工程と、
    前記第1の金型へ第2の金型を組み合わせ前記コイル組立体の周囲にキャビティを画成させる空間画成工程と、
    前記キャビティへ溶融樹脂を注入させ前記コイルアセンブリの周りへ被覆構造体を形成させるモールド工程と、
    を備えることを特徴とする内燃機関用点火コイルの製造方法。
  2. 前記位置補正工程は、前記当接部を複数配備して成る複数当接機構を用い、前記複数当接機構の各々の当接部をこれに対応する前記被当接部へ当接させ、前記コイル組立体の姿勢を補正させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火コイルの製造方法。
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