JP5262060B2 - 建築物 - Google Patents
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Description
図1は本発明に係る集合住宅の全体的な構成を示した概略平面図である。
図2は本発明に係る耐力壁の斜視図である。
図3は本発明に係る耐力壁の一階における取付状態を示す正面図である。
図4は耐力壁と梁及び基礎梁との連結構造を示した側面図である。
図5は本発明の実施例1に係る概略平面図である。
図6は本発明に係る耐力壁の実施例1における使用状態を示す斜視図である。
図7は実施例1における洗面台ユニットを示す斜視図である。
図8は架設用部材の正面図及び側断面図である。
図9は本発明の実施例2に係る概略平面図である。
図10は本発明の実施例3に係る概略平面図である。
図11は本発明の実施例4に係る概略平面図である。
図12(a)は本発明のペットルームユニットの正面図、(b)は(a)におけるE−E線断面図、(c)は同じくC−C線断面図、(d)は同じくD−D線断面図である。
本発明に係る集合住宅の全体的な構成について、図1を用いて説明する。
前記集合住宅10は、例えば単身者若しくは夫婦が居住することを想定したワンルームタイプの集合住宅であり、一方向に長い平面視略矩形状を成し、図1に示すように桁行方向(図1中矢印Aの方向)に沿って複数の住戸が配列されている。
次に、本発明に係る耐力壁21について、図1及び図2を用いて説明する。
一枚の耐力壁21は、図2に示すように、二本の柱材23・23と、この柱材23・23間に架設された面材22とで構成される。
前記耐力壁21の左右両端部に位置する柱材23・23は、鋼管やH型鋼を木材で被覆して成るものである。柱材23を木材で被覆することによって、面材22端部の鋭利な部分が保護されて安全性の向上が図られる。また、柱材23は室内空間11に露出する部材であるので、木材で被覆することによってインテリア性の向上が図られる。但し、柱材23は、鋼管又は型鋼のみ、或いは、木材のみで構成することもできる。
なお前記面材22は、壁面を木材又は化粧パネルで被覆し、この木材又は化粧パネルに、面材22における孔24・24・24・・・及び機能孔25、26、27と同一の箇所に同形状の孔を開口して構成することも可能である。これにより、柱材23及び室内空間11とのデザイン的な調和を図り、インテリア性を向上させることができる。
また前記機能孔25・26・27は、前記面材22の下部に開口し、この機能孔25・26・27に配線71・ダクト72及び配管73を挿通して支持させる構成にすることも可能である。
次に、耐力壁21の取付方法について図3及び図4を用いて説明する。図3は本発明に係る耐力壁の一階における取付状態を示す正面図、図4は耐力壁と梁及び基礎梁との連結構造を示した側面図である。
本実施例に係る集合住宅10の躯体を構成する梁14は、桁行方向に略等間隔に複数並設されており、二本の長尺部材14a・14aを接合して成るものである。具体的には、
一組の溝形鋼(C型鋼)からなる長尺部材14a・14aを背中合わせに螺結して梁14が構成されているのである。そして、後述する取付板17が長尺部材14a・14aに挟持され、取付板17と長尺部材14a・14aとがともにボルトにより締結されることで、この取付板17梁14に固設されている。
また、ボルトを着脱することにより耐力壁21を前記梁14より容易に着脱することが可能となっている。このため、耐力壁21の簡易な施工が可能となり、耐力壁21と梁14とを分割することにより搬送することが容易となる。
次に、本発明の実施例1に係る家具ユニットの配置方法について、図5乃至図8を用いて説明する。図5は本発明の実施例1に係る概略平面図、図6は本発明に係る耐力壁21の実施例1における使用状態を示す斜視図、図7は実施例1における洗面台ユニットを示す斜視図、図8は架設用部材61a、61b、62a、62b等の正面図及び側断面図である。
図5に示すように、耐力壁21・21・21・・・は室内空間11の一側に、戸境壁12に沿って複数枚が等間隔に配置される。また、浴室41・トイレ42及びベッド43が、耐力壁21を設けた戸境壁12と反対側の戸境壁12付近に配置される。
本実施例においては、耐力壁21・21・21・・・間のスペースに、玄関ドア51側からバルコニー窓52側に向かって順に、キッチンユニット31、照明ユニット32、ハンガー収納ユニット33、洗面台ユニット34、収納ユニット35及び洗濯機スペース36が設けられている。
前記ハンガー収納ユニット33には、隣接する耐力壁21・21間に架設される棒状部材が備えられ、前記ハンガー収納ユニット33以外の住設ユニットには、隣接する耐力壁21・21間に架設される板状部材が備えられる。前記棒状部材又は板状部材は、隣接する耐力壁21・21間と略等しい幅を有するものであって、前記隣接する耐力壁21・21に架け渡されるものである。
そして、前記キッチンユニット31では前記板状部材にシンクが備えられ、前記照明ユニット32では前記板状部材に照明笠が備えられ、前記洗面台ユニット34では前記板状部材に洗面ボウルが備えられ、前記収納ユニット35では前記板状部材が棚板とされる。
ハンガー収納ユニット33、洗面台ユニット34、収納ユニット35は、アルミ、ステンレス若しくは硬質プラスチックで形成された架設用部材61a、61b、62a、62b等によって、耐力壁21に取り付けられる。詳しくは、図8に示す棚板用雄部材61a、棚板用雌部材61b、掛止用雄部材62a、掛止用雌部材62b、ハンガーパイプ用雌部材62c等で構成された架設用部材によって固設されるのである。
本実施例においては、図6に示すように収納ユニット35による収納スペースが棚板63・63・63・・・によって形成されている。この棚板用雄部材61a及び棚板用雌部材61bについては、耐力壁21における孔24のうち任意の箇所に固定することが可能であるので、収納棚の高さを容易に調節することができる。なお、棚板用雄部材61a及び棚板用雌部材61bについては棚板63からの荷重を支持するため、掛止用雄部材62a及び掛止用雌部材62bよりも厚みを大きくして形成されている。
そして、この洗面台ユニット34を耐力壁21・21間に設置するときは、掛止用雄部材62a又は棚板用雄部材61aの雄ねじ部を面材22と前記側板34fとに挿通し、掛止用雌部材62bを螺合して固定させるのである。このように、洗面台ユニット34を構造躯体である耐力壁21に直接組付けることができるので、組付けに必要な部品点数、経費を削減することができるのである。
そして、これら各住設ユニット31、32,33,34,35の横幅は耐力壁21・21間の間隔と略同一に構成されているので、耐力壁21・21間に設けられる住設ユニット31、32,33,34,35の設置箇所を交換することが容易であり、室内空間11のデザインに合わせた配置形態を実現できる。また、各住設ユニット31、32,33,34,35の設置箇所を交換しても余分なスペースが発生せず、違和感のない室内空間11の構成にすることができる。
次に、前記機能孔25、26、27について、図2及び図6を用いて説明する。
上述したように、前記耐力壁21における面材22の上部には、円形状若しくは長円形状の機能孔25、26、27が開口され、本実施例においては配線用孔25、ダクト用孔26、配管用孔27が設けられている。図6に示すようにこれらの機能孔25、26、27は、それぞれ配線71・ダクト72及び配管73が挿通され、配線71・ダクト72及び配管73が別途支持部材を設けることなく支持される構成となっている。このように、配線71・ダクト72及び配管73等を耐力壁21で直接支持できるので、組付けに必要な部品点数、経費を削減することができるのである。
本実施例では、ダクト72は天井裏のスペースを通じて耐力壁21・21・21・・・と対向する浴室41及びトイレ42の排気口と室外とを連通し、このダクト72によって浴室41及びトイレ42の空気が室外に排気される構成としている。
また、本実施例では配線71・ダクト72及び配管73はカバー64・64・64・・・にて覆われる構成としているが、カバー64・64・64・・・は取り外してもよく、配線71・ダクト72及び配管73をインテリアの一部として利用する構成にすることもできる。
次に、本発明の実施例2乃至実施例4に係る家具ユニットの配置方法について、図9乃至図11を用いて説明する。なお本実施例以降に説明する耐力壁21の各実施例において、実施例1と共通する部分については、同符号を付してその説明を省略する。
なお、本実施例では浴室41を配置箇所を拡大寸法M2としたが、耐力壁12・12・・・の配置形態は限定されるものではなく、他の住設ユニットの配置箇所を拡大寸法M2にしたり、あるいは基本寸法(モジュール)の3倍の間隔の拡大寸法にすることも可能である。
ペットルームユニット80は板状部材を組み合わせた筐体81、洗浄台82、換気扇83、排気ダクト84等で構成される。筐体81の上部は後面を開口し、下部は前面を開口して形成され、前記洗面台ユニット34と同様に架設用部材61a、61b、62a、62b等を孔24に挿通させることで面材22に固設される。筐体81の下部は仕切り板81cによって左右に仕切られており、正面視において左側が飼育スペース81a、右側がトイレスペース81bである。トイレスペース81bの奥は仕切り板81dによって区切られたダクトスペース81eとなっており、洗浄台82に連通する排水管82d、排気ダクト84等が配設される。
筐体81の上部にはペットを洗浄可能な洗浄台82が組みつけられ、洗浄台82は洗浄ボウル82a、コック82b、シャワー82c、排水管82d等で構成される。また、同じく筐体81の上部には、前記トイレスペース81bに連通して換気扇83が配設される。なお、本実施例においてはペットルームユニット80の上方には棚板63・63が架設され、収納スペースを設ける構成としている。
また、洗浄台82が筐体81の上部に配設されているので、ペットの身体や備品等を洗う場合の作業が簡易となる。即ち、ペットが食事をこぼしたり、排泄に失敗して糞尿が漏れたりした場合でも即座にペット自身、備品及び付近の設備を洗浄することが可能となるのである。さらに、ペットルームユニット80に電気設備を配設して、ドライヤでペットの身体を乾かしたり、飼育スペース81aに照明設備を設けたりする構成にすることも可能である。
さらに、ペットの寿命は概ね人よりも短い場合が多く、ペットの死亡等によって飼育の必要がなくなる場合がある。そのような場合においても、ペットルームユニット80を取り外し、他のユニットに交換することができ、生活スタイルの変化に対応した室内デザインにすることが可能となるのである。
また、前記ペットルームユニット80に代えて、熱帯魚等の観賞用水棲動物を飼うための水槽ユニットを配置することも可能である。前記水槽ユニットは水槽の他、給排水のためのポンプが設けられ、常に清浄な水を供給することが可能となる。
これにより、例えば、収納ユニット35、キッチンユニット31、或いは洗面台ユニット34といった住設ユニットを構造躯体である耐力壁21に直接組付けることができるので、組付けに必要な部品点数、経費を削減することができる。また、構造体の強度を向上させるための耐力壁21を複数配置しても、これらの耐力壁21によって挟まれたスペースを収納、キッチン又は洗面台などの機能空間として利用することで、無駄な空間が生じない。さらに、耐力壁21を採光性・意匠性に富んだインテリア家具として利用できる。
12 戸境壁
21 耐力壁
22 面材
23 壁柱
24 孔
31 キッチンユニット
33 ハンガー収納ユニット
34 洗面台ユニット
35 収納ユニット
80 ペットルームユニット
Claims (5)
- 構造体の荷重を支承する耐力壁を備えた建築物であって、
戸境壁に対して略直交する梁に固定されることにより、前記戸境壁から離間して、前記戸境壁に対して略直交し且つ互いに略平行となるように室内空間に複数配置され、多数の孔が規則的に配列された面材で構成された耐力壁と、
隣接する耐力壁間に前記孔を利用して架設される板状部材又は棒状部材を含む住設ユニットとが、設けられたことを特徴とする建築物。 - 前記複数の耐力壁は、基本寸法(モジュール)ごとに略同一間隔で配置されることを特徴とする、請求項1に記載の建築物。
- 前記複数の耐力壁は、基本寸法(モジュール)の倍数を組み合わせた間隔で配置されることを特徴とする、請求項1に記載の建築物。
- 前記住設ユニットは、
前記板状部材を棚板とする収納ユニット、
前記板状部材にシンクを備えたキッチンユニット、
前記板状部材に洗面ボウルを備えた洗面台ユニット、
前記板状部材に照明笠を備えた照明ユニット、
及び、前記板状部材に洗浄ボウル及び換気扇を備えたペットルームユニットのうち何れか一つのユニットであることを特徴とする、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の建築物。 - 前記耐力壁の上部又は下部に、円形状若しくは長円形状の機能孔が開口され、
前記機能孔に配線又は配管が挿通されて支持されることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の建築物。
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