JP5259434B2 - 板取得装置及び板取得方法 - Google Patents
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剛性のある複数の板を重ねて載せる置き台と、
置き台に重ねて載せた複数の板のうち1枚目の板を保持する保持機構と、
保持機構が1枚目の板を保持してから、1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる離隔機構と、
離隔機構が1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる場合に、1枚目の板の表面の流体を流動させて1枚目の板を湾曲させる湾曲機構と
を備えたことを特徴とする。
上記湾曲機構は、1枚目の板の上面の一部に対するエアの噴射または吸引により1枚目の板をたわませる撓み用エアノズルを有することを特徴とする。
上記離隔機構は、1枚目の板と2枚目の板との間にエアを噴き込む離隔用エアノズルを備えたことを特徴とする。
剛性のある複数の板を重ねて載せた置き台から1枚目の板を保持する保持工程と、
保持工程が1枚目の板を保持してから、1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる離隔工程と、
離隔工程により1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる場合に、1枚目の板の表面の流体を流動させて1枚目の板を湾曲させる湾曲工程とを備えたことを特徴とする。
上記離隔工程は、1枚目の板と2枚目の板との間に、離隔用エアノズルでエアを噴き込むとともに、2枚目以下の板を下降させ、
上記湾曲工程は、撓み用エアノズルにより、エアの噴射または吸引を行って1枚目の板をたわませることを特徴とする。
板取得装置が扱う板とは、半導体基板(ウェハ)やセラミック基板やガラス基板やプリント基板や回路基板などの薄板あるいは平板である。板は、金属板や木板や樹脂板や石板や合板や積層板や複合板でも構わない。板は、圧力が印加されることにより湾曲し、圧力から解放されることにより元の形状に戻る材質でできている。即ち、板は、剛性があり、弾力性があるものであり、撓むものである。
図1は、ウェハ取得装置100を示す斜視図である。
図2は、ウェハ取得装置100の動作説明フローである。
図3は、ウェハ取得装置100の動作説明図である。
複数のウェハ10を重ねて載せる置き台20と、
置き台20に重ねて載せた複数のウェハ10のうち1枚目のウェハ11を保持する保持機構30と、
保持機構30が1枚目のウェハ11を保持してから、1枚目のウェハから2枚目以下のウェハを離隔させる離隔機構50と、
離隔機構50が1枚目のウェハ11から2枚目以下のウェハを離隔させる場合に、1枚目のウェハ11の表面の流体を流動させて1枚目のウェハ11を湾曲させる湾曲機構40と
を備えたことを特徴とする。
上記湾曲機構40は、1枚目のウェハ11の上面の一部に対するエアの噴射または吸引により1枚目のウェハ11をたわませる撓み用エアノズルを有することを特徴とする。
上記離隔機構50は、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12との間にエアを噴き込む離隔用エアノズル52を備えたことを特徴とする。
複数のウェハ10を重ねて載せた置き台20から1枚目のウェハ11を保持する保持工程S1、S2、S3と、
保持工程が1枚目のウェハ11を保持してから、1枚目のウェハ11から2枚目以下のウェハを離隔させる離隔工程S4、S5と、
離隔工程により1枚目のウェハ11から2枚目以下のウェハを離隔させる場合に、1枚目のウェハ11の表面の流体を流動させてウェハを湾曲させる湾曲工程S6とを備えたことを特徴とする。
上記離隔工程は、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハとの間に、離隔用エアノズル52でエアを噴き込むとともに、2枚目以下のウェハを下降させ、
上記湾曲工程は、撓み用エアノズル42により、エアの噴射または吸引を行って1枚目のウェハ11をたわませることを特徴とする。
ウェハ10の形状は、図1では、四角形であるが、その他の多角形でもよいし、円形でもよく、ウェハ10の形状は問わない。
ウェハ取得装置100は、置き台20、保持機構30、湾曲機構40、離隔機構50,搬出機構60、エアコントローラ70,昇降機構80、制御部90を備えている。
吸着パッド32は、ピックユニット36に固定され、ウェハ10のコーナーのほぼ周縁部(周辺部または端部)に対応する位置に4個ある。撓みを大きくするために、吸着パッド32の位置は、なるべくウェハ10の端部が望ましい。
吸着パッド32には、エアコントローラ70からエアパイプ72が接続され、エアコントローラ70がエアを吸引することにより、吸着パッド32がウェハ10を吸着する。
センサ34は、積層された複数のウェハ10の1枚目のウェハ11が吸着パッド32に吸着される吸着位置まで上昇したか否かを判定する。センサ34のセンサ信号により、制御部90が昇降機構80により1枚目のウェハ11を吸着位置まで上昇させる。
センサ34は、テーブル24に固定されているが、ピックユニット36に固定されていてもよい。また、センサ34は、上下方向に、センス位置を変更調節できるようにしておくことが望ましい。
撓み用エアノズル42には、エアコントローラ70からエアパイプ72が接続され、エアコントローラ70が圧縮エアを出力することにより、撓み用エアノズル42から1枚目のウェハ11の中央表面にエアが噴出し、1枚目のウェハ11の中央表面が下方に湾曲する。
撓み用エアノズル42から噴出するエアの圧力は、1枚目のウェハ11(ウェハ10)の持つ合成や弾力性を破壊しない範囲のものであり、撓み用エアノズル42からのエアの噴出をやめれば、1枚目のウェハ11(ウェハ10)は剛性あるいは弾力性により元通り平板に復帰する。
従来のように突起物を用いてウェハ10を湾曲させると、ウェハ10の一部分を変形させたり、ウェハ10を傷つけたり、ウェハ10を破壊したりする恐れがあるが、エアを用いれば、ウェハ10にかかる圧力が分散され、ウェハ10に傷がつくことはない、また、ウェハ10を変形・破壊する恐れが減少する。
離隔用エアノズル52は、置き台20に固定され、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12の側面(即ち、ほぼ吸着位置の高さ)に2個ある。離隔作用を大きくするために、離隔用エアノズル52の噴き出し口は、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12の間にエアを噴き込みやすいように、がま口状あるいは鰐口状あるいはスリット状に横広になっている。また、噴き出し口の方向を変えることができ、エア吹き出し方向が調整できる。撓み用エアノズル42の位置は、なるべく1枚目のウェハ11の側面中央部が望ましい。
離隔用エアノズル52には、エアコントローラ70からエアパイプ72が接続され、エアコントローラ70が圧縮エアを出力することにより、離隔用エアノズル52から、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12の側面の隙間にエアが噴き込まれ、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12の離隔を促進する。
以下に述べる動作は、すべて、制御部90で動作するCPUとプログラムから出力された制御信号92,94,96により行われるものである。
*パッド下降工程S1
吸着パッド32が所定の吸着位置になるまで、搬出機構60がピックユニット36を上下スライド溝62に沿って下降させる。
*ウェハ上昇工程S2
制御部90が、複数のウェハ10を重ねたまま、1枚目のウェハ11をセンサ34が検出できるまで、昇降機構80を上昇させる。1枚目のウェハ11をセンサ34が検出する位置は、吸着位置であり、吸着位置は、吸着パッド32が1枚目のウェハ11を吸着することができる位置である。吸着位置で、1枚目のウェハ11と吸着パッド32がほぼ接することになる。吸着位置で、吸着パッド32が1枚目のウェハ11と衝突しないようにするためにセンサ34で1枚目のウェハ11の上昇位置を監視する。
エアコントローラ70が4本の吸着パッド32の吸引を同時に開始し、4本の吸着パッド32が、1枚目のウェハ11の周辺部を吸着して、1枚目のウェハ11を吸着位置に保持する。
*2枚目以下のウェハ下降工程S4
吸着パッド32が1枚目のウェハ11を保持してから、制御部90が、昇降機構80を下降させ、1枚目のウェハ11から2枚目以下のウェハを重力により下方に離隔させる。
*横エアブロー工程S5
制御部90が昇降機構80を下降させると同時に、制御部90が、エアコントローラ70により、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハとの間に、離隔用エアノズル52でエアを噴き込む。
*上エアブロー工程S6
吸着パッド32が1枚目のウェハ11を保持してから、制御部90が昇降機構80を下降させると同時あるいはその直後に、制御部90が、エアコントローラ70により撓み用エアノズル42のエア噴出を開始する。撓み用エアノズル42からは360度方向にエアが噴出する。1枚目のウェハ11の表面中央において下方にエア圧力がかかるので、1枚目のウェハ11の中央が下方に押し下げられ、1枚目のウェハ11が球面状にたわみ、1枚目のウェハ11の断面が弧状あるいは弓状を呈するように、1枚目のウェハ11が湾曲する。
その際、2枚目以下のウェハが重力により下方に離れていくので、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12の間に隙間が発生し、1枚目のウェハ11の中央部は下方に湾曲することができる。逆に、1枚目のウェハ11の中央部が下方に下がるので、2枚目のウェハ12を下方におすことになり、2枚目のウェハ12が下方に離れていくのを促進する。
1枚目のウェハ11の中央部が下方に湾曲すれば、吸着パッド32を支点として、1枚目のウェハ11の周囲が上方に持ちあがり、1枚目のウェハ11の縁側部分は1枚目のウェハ11の中央部分に比べて2枚目のウェハ12と離れることになる。こうして、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12との間に、離隔用エアノズル52からのエアが容易に吹き込まれ離隔作用が増進される。
離隔用エアノズル52からのエアが1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12との間に、吹き込まれ始めたら、制御部90が、エアコントローラ70による撓み用エアノズル42からのエアの噴出を、すぐに終了する。撓み用エアノズル42からのエアの噴出が終了すれば、1枚目のウェハ11は剛性・弾力により元の平板に復元する。この復元により、1枚目のウェハ11の中央部が上昇して、1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12との間にエアが積極的に吸引される。
エアコントローラ70による離隔用エアノズル52からのエアの噴出は、2枚目のウェハ12の下降により1枚目のウェハ11と2枚目のウェハ12とが所定の距離だけ離れた後に終了する。
*パッド上昇工程S7
制御部90が、搬出機構60によりピックユニット36を上下スライド溝62に沿って上昇させる。一緒に、吸着パッド32に保持された1枚目のウェハ11も上昇する。搬出機構60は、ピックユニット36を左右スライド溝64に沿って搬出する。搬出後に、制御部90がエアコントローラ70による吸着パッド32の吸着を終了させて、1枚目のウェハ11を吸着パッド32からリリースする。
吸着パッド32の吸着開始時刻
=撓み用エアノズル42の噴射開始時刻
=離隔用エアノズル52の噴射開始時刻
なお、1枚目のウェハ11の上面のゴミを吹き払うために、撓み用エアノズル42の噴射開始時刻を吸着パッド32の吸着開始時刻の前にしてもよい。1枚目のウェハ11の表面がきれいになるので、吸着パッド32が1枚目のウェハ11を確実に吸着することができる。
撓み用エアノズル42の噴射終了時刻
<離隔用エアノズル52の噴射終了時刻
<吸着パッド32の吸着終了時刻
図4は、実施の形態2のウェハ取得装置100の動作説明図である。
図5に示すように、撓み用エアノズル42の噴射口を所定の方向に切り裂いて、エアを180度(直線)方向に噴き出してもよい。この場合、1枚目のウェハ11の180度(直線)方向と直交する方向の断面が弧状・弓状になりやすい。360度方向にエアを噴くよりも1枚目のウェハ11が弧状・弓状になりやすく、1枚目のウェハ11の両側から離隔用エアノズル52によりエアを噴き込み易い。
以下、主として実施の形態1〜3の相違部分について説明する。
湾曲機構40は、撓み用エアノズル42の代わりに1枚目のウェハ11に上から下への正の圧力または下から上への負の圧力をかけることができるものであればよい。湾曲機構40は、1枚目のウェハ11の表面に気体や液体などの流体を吹き付けることにより、あるいは、1枚目のウェハ11の表面から気体や液体などの流体を吸引することにより、1枚目のウェハ11の表面の流体を流動させて1枚目のウェハ11を湾曲させることができればよい。
吸着パッド32は、エアの吸引により吸着するものではなく、単にウェハに押し付けられることにより真空吸着する椀状のパッドでも構わない。
Claims (5)
- 剛性のある複数の板を重ねて載せる置き台と、
置き台に重ねて載せた複数の板のうち1枚目の板を保持する保持機構と、
保持機構が1枚目の板を保持してから、1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる離隔機構と、
離隔機構が1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる場合に、1枚目の板の表面の流体を流動させて1枚目の板を湾曲させる湾曲機構と、
上記保持機構と、上記湾曲機構と、上記離隔機構との動作を制御する制御部と
を備え、
上記保持機構は、1枚目の板の上面を吸着する吸着パッドを有し、
上記湾曲機構は、1枚目の板の上面の一部に対するエアの噴射により1枚目の板をたわませる撓み用エアノズルを有し、
上記置き台は、複数の板を重ねたまま上昇させ、上記保持機構が1枚目の板を保持した場合に、2枚目以下の板を下降させる昇降機構を有し、
上記離隔機構は、上記保持機構が1枚目の板を保持した場合に、1枚目の板と2枚目の板との間にエアを噴き込む離隔用エアノズルを有し、
上記制御部は、
上記吸着パッドが1枚目の板を保持してから、上記昇降機構により2枚目以下の板を下降させ、
上記昇降機構により2枚目以下の板を下降させると同時に、上記離隔用エアノズルからエアを1枚目の板と2枚目の板との間に吹き込み、上記昇降機構により2枚目以下の板を下降させると同時あるいはその直後に、上記撓み用エアノズルからエアを噴射して1枚目の板を下方に湾曲させ、
上記離隔用エアノズルからのエアが1枚目の板と2枚目の板との間に吹き込まれ始めたら、上記撓み用エアノズルからのエアの噴出を終了して1枚目の板を平板に復元することを特徴とする板取得装置。 - 上記制御部は、上記吸着パッドと、上記撓み用エアノズルと、上記離隔用エアノズルとの動作開始タイミングを制御し、
撓み用エアノズルの噴射開始時刻≦吸着パッドの吸着開始時刻
=離隔用エアノズルの噴射開始時刻
とすることを特徴とする請求項1記載の板取得装置。 - 上記制御部は、上記吸着パッドと、上記撓み用エアノズルと、上記離隔用エアノズルとの動作終了タイミングを制御し、
撓み用エアノズルの噴射終了時刻
<離隔用エアノズルの噴射終了時刻
<吸着パッドの吸着終了時刻
とすることを特徴とする請求項2記載の板取得装置。 - 剛性のある複数の板を重ねて載せる置き台を備え、上記置き台が複数の板を重ねたまま複数の板を昇降させる昇降機構を有する板取得装置の板取得方法において、
剛性のある複数の板を重ねて載せた上記置き台から1枚目の板を保持する保持工程と、
保持工程が1枚目の板を保持してから、1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる離隔工程と、
離隔工程により1枚目の板から2枚目以下の板を離隔させる場合に、1枚目の板の表面の流体を流動させて1枚目の板を湾曲させる湾曲工程と
を備え、
上記保持工程は、上記昇降機構により複数の板を重ねたまま上昇させ、1枚目の板の周辺部を複数の吸着パッドで吸着し、
上記離隔工程は、1枚目の板と2枚目の板との間に、離隔用エアノズルでエアを噴き込むとともに、上記昇降機構により2枚目以下の板を下降させ、
上記湾曲工程は、撓み用エアノズルにより、エアの噴射を行って1枚目の板をたわませることを特徴とし、
上記吸着パッドが1枚目の板を保持してから、上記昇降機構により2枚目以下の板を下降させ、
上記昇降機構により2枚目以下の板を下降させると同時に、上記離隔用エアノズルからエアを1枚目の板と2枚目の板との間に吹き込み、
上記昇降機構により2枚目以下の板を下降させると同時あるいはその直後に、上記撓み用エアノズルからエアを噴射して1枚目の板を下方に湾曲させ、
上記離隔用エアノズルからのエアが1枚目の板と2枚目の板との間に吹き込まれ始めたら、上記撓み用エアノズルからのエアの噴出をすぐに終了して1枚目の板を平板に復元することを特徴とする板取得方法。 - 上記吸着パッドと、上記撓み用エアノズルと、上記離隔用エアノズルとの動作開始タイミングの関係は、
撓み用エアノズルの噴射開始時刻
≦吸着パッドの吸着開始時刻
=離隔用エアノズルの噴射開始時刻
であり、
上記吸着パッドと、上記撓み用エアノズルと、上記離隔用エアノズルとの動作終了タイミングの関係は、
撓み用エアノズルの噴射終了時刻
<離隔用エアノズルの噴射終了時刻
<吸着パッドの吸着終了時刻
であることを特徴とする請求項4記載の板取得方法。
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