JP5251864B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、半導体基板上に形成されて記憶を保持するための強誘電体キャパシタを備えた強誘電体メモリ及びその製造方法に関するものである。
近年、デジタル技術の進展に伴い、大容量のデータを高速に処理又は保存する傾向が高まっている。このため、電子機器に使用される半導体装置の高集積化及び高性能化が要求されている。
半導体記憶装置に関しては、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)の高集積化を実現するため、DRAMを構成する容量素子の容量絶縁膜として、従来のシリコン(珪素)酸化物又はシリコン窒化物に代えて、強誘電体材料又は高誘電率材料を用いる技術が広く研究開発され始めている。
従来より、電源を断っても記憶情報が消失しない不揮発性メモリとして、フラッシュメモリや強誘電体メモリ(FeRAM:Ferro-electric Random Access Memory)が知られている。
フラッシュメモリは、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(IGFET)のゲート絶縁膜中に埋め込まれたフローティングゲートを有し、フローティングゲートに記憶情報を表わす電荷を蓄積することによって情報を記憶する。その情報の書き込み、消去には絶縁膜を通過するトンネル電流を流す必要があり、比較的高い電圧を必要とする。
また、より低電圧で且つ高速での書き込み動作及び読み出し動作が可能な不揮発性RAMを実現するため、容量絶縁膜として、自発分極特性を有する強誘電体膜を用いる技術も盛んに研究開発されている。このような半導体記憶装置は、強誘電体メモリ(FeRAM)とよばれる。
FeRAMは、強誘電体のヒステリシス特性を利用して情報を記憶する。強誘電体膜を一対の電極間に挟んだ強誘電体キャパシタ構造は、電極間の印加電圧に応じた分極を生じ
、印加電圧を取り去っても自発分極を保持する。印加電圧の極性を反転すれば、自発分極の極性も反転する。従って、この自発分極を検出すれば、情報を読み出すことができる。
強誘電体メモリは、フラッシュメモリに比べて低電圧で動作し、省電力で高速の書き込みが可能である。従来のロジック技術にFeRAMを取り入れたロジック混載チップ(SOC:System On Chip)が、ICカードなどの用途として検討されている。
FeRAMのキャパシタを構成する強誘電体膜は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、LaをドープしたPZT(PLZT)、Ca、Sr若しくはSiを微量ドープしたPZT系材料、又は、SrBi2Ta29(SBT、Y1)若しくはSrBi2(Ta、Nb)29(SBTN、YZ)等のBi層状構造化合物等により形成されており、ゾルゲル法、スパッタ法又はMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition :有機金属気相成長)法等によって成膜される。
通常、これらの成膜法により、下部電極上にアモルファス又は微結晶の状態の強誘電体膜を形成し、その後熱処理によってペロブスカイト構造やビスマス層状構造へと結晶構造を変化させている。また、強誘電体膜を形成した後に酸化により膜質の改善が行われている。
従って、キャパシタの電極材料としては、酸化しにくい材料又は酸化しても導電性を維持できる材料を用いることが必要であり、一般的にPt(プラチナ)、Ir(イリジウム)及びIrO(酸化イリジウム)等の白金族系金属又はその酸化物が広く用いられている。また、配線材料としては、通常の半導体デバイスと同様に、Al(アルミニウム)を用いるのが一般的である。
FeRAMでは、強誘電体キャパシタ構造を形成した後の諸工程で発生する水素等によって強誘電体膜が劣化し易いという問題があった。そこで、強誘電体膜を水素等からブロックすべく、例えばイリジウム酸化物(IrOx)等の導電性酸化物を用いて上部電極を形成する技術が案出された。
ところが、導電性酸化物を上部電極の材料に用いることにより、その酸素が水素等のブロックに貢献すると考えられる反面、放出される酸素により、上部電極の直上に位置する接続プラグの下地膜、例えばTi、TiN等が酸化してしまい、コンタクト抵抗の増加を招くという問題が発生した。そこで、導電性酸化物上にイリジウム(Ir)等の耐酸化性金属膜を形成し、下地膜の酸化を防止する技術が案出された。
さらに、キャパシタの電極として次のような構造が開示されている。
特開2002−324894号公報(特許文献1)には、強誘電体膜上に形成される上部電極を第1の導電性酸化膜と第2の導電性酸化膜とにより構成し、さらに第2の導電性酸化膜を第1の導電性酸化膜よりもより化学量論組成に近い組成に形成することにより、強誘電体キャパシタの電気特性が多層配線構造工程に劣化されることなく微細化できることが記載されている。
特開2003−17581号公報(特許文献2)には、Tix Al1-xN(x=0.05〜0.5)で示されるチタンアルミナイトライド層により上部電極と下部電極の少なくとも一方を構成し、そのような構造の上部電極と下部電極の間に酸化タンタル等の高誘電率の金属酸化膜を挟む構造のキャパシタを有する半導体装置が記載されている。
特開2003−100912号公報(特許文献3)には、半導体装置において、キャパシタの上部電極をPtにより形成し、さらに上部電極の上に耐酸化性のTiAlNバリア膜を設けることにより、上部電極の露出による容量絶縁膜の特性の劣化を回避することが記載されている。
特開2006−32451号公報(特許文献4)には、水素の触媒作用によるコンタクトプラグの劣化を防止するために、コンタクトプラグ上のキャパシタの下部電極をPt/IrO/Ir/TiAlNの積層構造から構成することが提案されている。
特開2003−258201号公報(特許文献5)には、ハードマスクを用いて、キャパシタの構成膜を一括エッチング方法が開示されている。この場合の酸素バリア膜の材料は、TiN、TiAlN、TiAlON、Ir若しくはこれらの酸化物、或いはRu、RuOである。
また、特開2003−152165号公報特(許文献6)には、強誘電体キャパシタの上部電極を露出するコンタクトホールを絶縁膜内に形成し、酸化雰囲気での熱処理の後にTiNよりなる密着膜をコンタクトホール内に形成し、かかるTiN密着膜を水素バリアとして使いながら、さらにコンタクトホール内にW層をCVD法により堆積して充填する方法を採用することにより、強誘電体キャパシタの特性劣化を防止することが提案されている。
特開2002−324894号公報 特開2003−17581号公報 特開2003−100912号公報 特開2006−32451号公報 特開2003−258201号公報 特開2003−152165号公報
しかしながら、上記の特許文献2に記載の構造によれば、キャパシタの上部電極をTiAlN膜のみから構成しているので、上部電極の抵抗を下げるために膜厚を厚くすると、上部電極が酸素を透過し難くなり、後の工程でその下の強誘電体膜を十分に酸化することができなくなる。
また、特許文献3に記載の構造によれば、上部電極の下層部のPt膜を厚くして上部電極の抵抗を下げ、さらに、その上のTiAlNバリア膜を薄くして酸素透過性を高めることは可能である。しかし、Ptは水素などの還元ガスの触媒として作用するので、TiAlNバリア膜を透過した水素などがPt膜内に侵入した場合にその下の酸化物強誘電体膜の還元劣化を防止することはできない。
従って、特許文献2、3に記載の方法では、キャパシタの電気特性を十分に引き出せないことになる。
これに対して、特許文献1に記載の従来技術を用いる場合には、キャパシタの電気特性を向上できるが、形成条件によってはキャパシタ特性が劣化することがある。
即ち、強誘電体膜上のキャパシタ上部電極において、上側の第2の導電性酸化膜を下側の第1の導電性酸化膜よりもより化学量論組成に近い組成に形成しているが、第2導電性酸化膜を厚くすると、それ自体に異常成長が生じてその下の強誘電体膜の膜質を劣化させることがあった。
本発明の目的は、キャパシタ特性の改善に適した上部電極から構成される強誘電体キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明の観点に従えば、半導体基板上に形成される強誘電体キャパシタは下部電極、強誘電体膜及び上部電極とを有し、その上部電極は、導電性貴金属酸化物からなる第1導電膜と、前記第1導電膜上に形成される金属窒化化合物からなる第2導電膜を少なくとも含む積層構造を有する
本発明によれば、強誘電体キャパシタの上部電極において、酸化度が低い第1の導電性貴金属酸化膜は第1導電膜として強誘電体膜上に成長される。そのような第1導電膜はその下の強誘電体膜との界面を平坦に保持してキャパシタ特性を向上させる。
また、第1導電膜の上に形成される金属窒化化合物からなる第2導電膜は、上部電極の上に形成される層間絶縁膜又はコンタクトホール内を通る水素や水の侵入を防止し、これにより第1導電膜の還元を妨げる。
以上のような上部電極の構成を採用することにより、キャパシタの耐工程劣化能力が大幅に向上し、強誘電体キャパシタにおける反転電荷量の向上、抗電圧の低減、疲労耐性及びインプリント耐性が向上する。
図1(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図2(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図3(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その3)である。 図4(a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その4)である。 図5(a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その)である。 図6(a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その6)である。 図7(a)、(b)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その7)である。 図8(a)〜(c)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図9(a)〜(c)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図10(a)〜(c)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その3)である。 図11(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その4)である。 図12(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その5)である。 図13(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その6)である。 図14(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その7)である。 図15(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その8)である。 図16(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その9)である。 17は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その10)である。 図18(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置における強誘電体キャパシタの上部電極の第2例、第3例の構造を示す断面図である。 図19(a)、(b)は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図20(a)、(b)は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図21(a)、(b)は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図22(a)、(b)は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図23(a)、(b)は、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図24(a)、(b)は、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図6は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図である。なお、本実施形態における半導体装置は、強誘電体メモリであって、便宜上、その構造については、製造方法と共に説明する。
先ず、図1(a)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
シリコン等の半導体基板1の表面に、素子活性領域を区画する素子分離絶縁膜2を、例えばロコス(LOCOS:Local Oxidation of Silicon)法により形成する。なお、素子分離絶縁膜2は、半導体基板1に凹部を形成し、その中に酸化シリコンを埋め込んだ構造のシャロートレンチアイソレーション(STI)を採用してもよい。
次に、素子分離絶縁膜2により区画された素子活性領域内に、ゲート絶縁膜3を介してゲート電極4を形成する。ゲート絶縁膜3として、例えば、熱酸化により、厚さが100nm程度のSiO膜を形成する。また、ゲート電極4は、例えばパターニングされたポリシリコン膜からなり、その上にはシリサイド層5が形成されている。なお、ポリシリコン膜にはドーパントがドープされる。
ゲート電極4の両側の半導体基板1内にはドーパントが複数回に分けてドープされ、エクステンション領域21を有するソース/ドレイン拡散領域22が形成される。例えば、ゲート電極4をマスクにして半導体基板1にドーパントを導入してエクステンション領域21を形成した後に、ゲート電極4の側面に絶縁性のサイドウォール6を形成し、さらにサイドウォール6及びゲート電極4をマスクにして半導体基板1にドーパントを導入してソース/ドレイン領域22を形成する。
それらゲート絶縁膜3、ゲート電極4、シリサイド層5、サイドウォール6、エクステンション領域層21及びソース/ドレイン拡散領域22等によりトランジスタ(MOSFET)trが構成される。
次いで、MOSFETtrを覆うようにして半導体基板1の全面に酸窒化シリコン膜(SiON膜)7を形成し、更に全面にシリコン酸化膜8aを形成する。SiON膜7は、シリコン酸化膜8aを形成する際の水素によるゲート絶縁膜3等の劣化を防止するために形成されている。
シリコン酸化膜8aは、例えば、気相成長(CVD)法により、テトラエトキシシラン(Tetraethoxysilanea (TEOS))を反応ガスに用いて700nm程度の厚さに形成される。続いて、CMP(化学機械的研磨)法により、シリコン酸化膜8aの上面を平坦化する。
その後、窒素(N)雰囲気中で、650℃、30分間のアニール処理を行うことにより、シリコン酸化膜8aの脱ガスを行う。次に、シリコン酸化膜8a上に、密着膜8bとしてアルミナ(Al)膜を例えばスパッタ法により20nm程度の厚さに形成する。
密着膜8bとして、アルミナ膜の他に、厚さが20nm程度のTi膜又はTiO膜等を採用してもよく、又は、厚さが20nmのTi膜と厚さが180nmのPt膜からなる積層構造を採用してもよい。Ti膜は、例えば150℃で形成することができ、Pt膜は、例えば100℃〜350℃で形成することができる。密着膜8b及びシリコン酸化膜8aを第1の層間絶縁膜8とする。
以上により図1(a)に示す構造が形成される。
次に、図1(b)に示すように、密着膜8bの上に下部電極膜9を形成する。下部電極膜9として、例えば、Pt膜をスパッタ法により150nm程度の厚さに形成する。
続いて、図1(c)に示すように、下部電極膜9上に強誘電体膜10をアモルファス状態で形成する。強誘電体膜10として、例えばRFスパッタ法によって、PLZT膜を100nm〜200nm程度の厚さに形成する。スパッタ用のターゲットとして、例えばPLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O)を用いる。
続いて、Ar及びOを含有する雰囲気中で強誘電体膜10及び下部電極膜9に650℃以下の高速熱処理(RTA:Rapid Thermal Annealing)を施し、更に、酸素雰囲気中において温度750℃で強誘電体膜10及び下部電極膜9に2回目のRTAを施す。この結果、強誘電体膜10が結晶化すると共に、下部電極膜9を構成するPt膜が緻密化し、下部電極膜9と強誘電体膜10との界面近傍におけるPtとOとの相互拡散が抑制される。
その後、図2(a)〜(c)に示すように、強誘電体膜10上に上部電極膜11を形成する。
上部電極膜11の形成に当たっては、先ず、図2(a)に示すように、強誘電体膜10上に第1導電性酸化膜11aと第2導電性酸化膜11bを順に形成する。
第1導電性酸化膜11aとして、成膜の時点で結晶化したIrO膜をスパッタ法により10nm〜50nmの厚さに形成する。IrO膜の成長条件として、例えば、成膜温度を300℃とし、成膜雰囲気に導入するガスとしてAr及びOを用い、スパッタパワーを0.5kW〜3.0kW、例えば1.0kW〜2.0kW程度とする。この場合、例えば、Arのガス流量を140sccm、Oのガス流量を60sccmとする。
第1導電性酸化膜11a上に形成する第2の導電性酸化膜11bとして、IrO膜をスパッタ法で30nm〜200nmの厚さに形成する。この場合、IrOの成膜温度を30℃以上、100℃以下の範囲に設定して成膜の時点でIrOを微結晶化し、これによりその後の熱処理による異常成長を抑制する。
IrOの成膜雰囲気に導入するガスとしてAr及びOを用い、Oの流量fとArの流量fの割合(f/f)は、IrOの第1導電性酸化膜11a成長時のその割合よりも高く設定することを前提とする。そして、IrO成膜時に、例えば、Arの流量を100sccmとし、Oの流量を100sccmとする。この場合、スパッタパワーを0.5kW〜3.0kW、例えば1.0kW〜2.0kW程度とする。
第2導電性酸化膜11bをほぼ同じ膜質に形成するためのスパッタパワーと酸素ガス比率は相関関係がある。例えば、スパッタパワーを低くする場合には酸素ガス比率を下げると、ほぼ同じ膜質が得られる。また、スパッタパワーを高くする場合には酸素ガス比率を上げると、ほぼ同じ膜質が得られる。その膜は、石垣状又は柱状の結晶を有している。
このような条件で形成されたIrOの第2導電性酸化膜11bは、異常酸化を発生させずに、例えば石垣状に接合するきれいなIrO微結晶膜となる。
なお、第1の導電性酸化膜11aを構成する金属元素と、第2の導電性酸化膜11bを構成する金属元素は、互いに同じであってもよいし異なってもよい。そのような金属元素は、Ir、Ruなどの酸化され得る貴金属から選ばれる。また、第1、第2の導電性酸化膜11a,11bはそれぞれプラチナに比べて還元ガスの触媒作用が小さい導電膜である。
次に、図2(b)に示すように、第2導電性酸化膜11b上に、貴金属からなる金属膜11cをスパッタ法により50nm〜150nmの厚さに形成する。ここで、基板温度を50℃以上で500℃以下の範囲で形成する。例えば、金属膜11cのストレスを緩くするために、350℃以上で450℃の範囲に基板温度を設定する。
貴金属のスパッタに使用するガスとしてArを用い、ガス流量を例えば100〜200sccmとする。また、スパッタパワーを0.5kW〜3.0kW、例えば1.0kW〜2.0kW程度とする。
貴金属としてイリジウム(Ir)を適用する場合には、基板温度を400℃とし、Arのガス流量を199sccmとする。貴金属は、Irの他に、プラチナ、ルテニウム、ロジウム、パラジウムから選択された1種である。そのような貴金属からなる金属膜11cは、柱状の結晶を持つ条件で形成されることが好ましい。
次に、図2(c)に示すように、金属膜11c上に水素拡散防止用の金属窒化化合物膜11dを50〜100nmの厚さに形成する。金属窒化化合物膜11dとして、例えば、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)膜、TaAlN(窒化タンタルアルミニウム)膜、TiAlON(窒化酸化チタンアルミニウム)膜、TaAlON(窒化酸化タンタルアルミニウム)膜、TiN膜、TaN膜、その他の導電性窒化金属化合物膜がある。
例えば、金属窒化化合物膜11dとしてTiAlN膜を形成する場合には、TiとAlを合金化したターゲットを使用して、Arと窒素(N)をそれぞれ40sccm、20sccmの流量で導入した圧力253.3Paの雰囲気中に基板を置いて反応性スパッタ法によりTiAlN膜を形成する。ここで、基板温度を例えば400℃に設定し、また、スパッタパワーを例えば1.0kWに設定する。
上記のような条件で形成されたIrOの第1導電性酸化膜11a、IrOの第2導電性酸化膜11b、金属膜11c及び金属窒化化合物膜11dはそれぞれ導電膜であって併せて上部電極膜11となる。
上部電極膜11の層構造としては、上記の4層構造に限られるものではない。例えば、第1導電性酸化膜11aの上に金属窒化化合物膜11dを形成した構成を有する2層構造、或いは、第1導電性酸化膜11aの上に金属膜11cと金属窒化化合物膜11dを順に形成した構成を有する3層構造としてもよい。また、第1、第2導電性酸化膜11a、11bを1つの導電性酸化膜とし、その上に金属窒化化合物11dを形成した構造を有する構造としてもよい。
上記の強誘電体膜10及び上部電極膜11の形成方法は第1の例であり、次のような第2例〜第5例の工程を含む方法を採用してもよいし、その他の方法を採用してもよい。
第2例は、強誘電体膜10の形成後に、Ar及びOを含有する雰囲気中において、650℃以下の基板温度で例えば560℃のRTA処理を行い、その後に、第1導電性酸化膜11aとしてIrOを室温或いはそれより高い温度で20nm〜75nmの厚さに形成する工程を含む方法である。
室温で成膜する場合には、例えば、Arを100sccm、Oを56sccmに設定し、成膜パワーを2kWとする。また、室温より高い温度、例えば300℃で成膜する場合、Arの流量を140sccm、Oの流量を60sccmとし、成膜パワーを1kWとする。
そして、第1の導電性酸化膜11aを形成した後に、第1導電性酸化膜11aをRTAで650℃〜750℃(例えば、725℃)で熱処理を行う。この熱処理は、強誘電体膜10を完全に結晶化すると同時に、強誘電体膜10と第1導電性酸化膜11aの界面をフラットにする。この方法は、強誘電体キャパシタの低電圧動作とそのスイッチング特性の向上に非常に有利である。
第3例は、強誘電体膜10の形成後に、強誘電体膜10に対し第2例と同じ方法で熱処理を行い、強誘電体膜10よりも更に薄いアモルファス強誘電体膜を形成し、その後、第2例と同じ条件で、第1導電性酸化膜11aをアモルファス強誘電体膜上に形成した後にそれらの膜に熱処理を行う工程を含む方法である。この方法で形成されたキャパシタの特徴は、第2例の方法で説明した特徴の他に、キャパシタのリーク電流を低減できるという
利点がある。
第4例は、強誘電体膜10が結晶化してある場合に、その上にアモルファス強誘電体(不図示)膜を形成し、その後に第1導電性酸化膜11aを形成する工程を含む方法である。
第5例は、第2導電性酸化膜11bを形成した後に、再度RTAで650〜750℃の温度範囲、例えば700℃の熱処理を行う工程を含む方法である。この方法は、上部電極膜11と強誘電体膜10の密着性を向上する上に、上部電極膜12の結晶を更に良くする。
以上のような方法により上部電極膜11を形成した後に、半導体基板1の背面洗浄を行う。
続いて、上部電極用マスクパターン(不図示)を使用して上部電極膜11をパターニングすることにより、図3(a)に示すようなキャパシタ上部電極11qを形成する。そのキャパシタ上部電極11qは、例えば素子分離絶縁膜2の上方に位置させる。
次に、O雰囲気中において温度650℃で60分間の条件で、強誘電体膜10の膜質回復アニール処理を行う。この熱処理は、キャパシタ上部電極11qを形成する際に強誘電体膜10が受けた物理的なダメージ等を回復させるためのものである。
その後、図3(b)に示すように、マスク(不図示)を用いて強誘電体膜10のパターニングを行うことにより、キャパシタ誘電体膜10qを形成する。キャパシタ誘電体膜10qは、キャパシタ上部電極11qに重なる領域とこれからはみ出した領域に形成される。
続いて、後に形成する第1の保護膜12の剥がれ防止用の酸素アニールを行う。
次に、図3(c)に示すように、第1の保護膜12としてAl膜をスパッタリング法にてキャパシタ上部電極11q、キャパシタ絶縁膜10q及び密着膜8b上の全面に形成する。第1の保護膜12は、外部からキャパシタ誘電体膜10qに水素が侵入することを防止する。
さらに、スパッタリングにより生じたキャパシタ絶縁膜10qの損傷を緩和するために、酸素アニールを行う。
その後、図4(a)に示すように、マスク(不図示)を使用して第1の保護膜12及び下部電極膜9を連続してパターニングすることにより、下部電極膜9からなるキャパシタ下部電極9qを形成する。キャパシタ下部電極9qは、キャパシタ誘電体膜10q及びキャパシタ上部電極11qに重なる領域及びそれからはみ出す領域を含む大きさを有している。
以上のようなパターニングにより形成されたキャパシタ下部電極9q、キャパシタ誘電体膜10q及びキャパシタ上部電極11qにより強誘電体キャパシタQが構成される。
続いて、図4(b)に示すように、次に形成される第2の保護膜13の剥がれを防止するための酸素アニールを行う。
第2の保護膜13としてAl膜がスパッタリング法により第1の保護膜12及び密着膜8bの上に形成される。続いて、強誘電体キャパシタQのリークを低減させるために、酸素アニールを行う。
その後、図5(a)に示すように、第2の層間絶縁膜14を高密度プラズマ法により全面に形成する。第2の層間絶縁膜14は、TEOSを用いて形成されるシリコン酸化膜であり、その厚さを例えば1.5μm程度とする。
続いて、CMP法により、第2の層間絶縁膜14の上面を平坦化する。次に、NOガスを用いたプラズマ処理を第2の層間絶縁膜14に施す。これにより、第2の層間絶縁膜14の表層が若干窒化され、その内部に水分が浸入しにくくなる。
なお、このプラズマ処理は、N又はOの少なくとも一方が含まれたガスを用いていれば有効的である。
次いで、図5(b)に示すように、MOSFETtrのソース/ドレイン拡散領域22まで到達する深さのコンタクトホール14aを、第2の層間絶縁膜14、第2の保護膜13、密着膜8b、シリコン酸化膜8a及びSION膜7に形成する。
続いて、コンタクトホール14a内にバリアメタル膜15aとしてTi膜及びTiN膜を連続してスパッタリング法により形成する。続いて、六フッ化タングステンを含むガスを使用してCVD法にてタングステン(W)膜15bをコンタクトホール14a内に埋め込む。
その後、CMP法により第2の層間絶縁膜14の上面上からW膜15b及びバリアメタル膜15aを除去する。これにより、コンタクトホール14a内に残されたW膜15b及びバリアメタル膜15aを導電性のプラグ15とする。
次に、図6(a)に示すように、プラグ15の酸化防止膜16としてSiON膜を、例えばプラズマエンハンストCVD法により形成する。
続いて、図6(b)に示すように、SiON膜16、層間絶縁膜14及び第1、第2の保護膜12,13の所定領域をマスク(不図示)を用いてエッチングし、これにより、キャパシタ上部電極11qまで到達するコンタクトホール14bと、キャパシタ下部電極9qのコンタクト領域まで到達するコンタクトホール14cをそれぞれ形成する。
その後、キャパシタ誘電体膜10qの損傷を回復させるために、酸素アニールを行う。
続いて、図7(a)に示すように、酸化防止膜16をエッチバックにより全面にわたって除去することにより、Wプラグ15の表面を露出させる。
次に、コンタクトホール14b、14cを通してキャパシタ上部電極11qの表面の一部、キャパシタ下部電極9qの表面の一部が露出し、プラグ15の表面が露出した状態から、図7(b)に示すように、第2の層間絶縁膜14の上とコンタクトホール14b,14c内にTiNバリアメタル膜とAl膜を順に形成し、これらの膜をパターニングすることにより、Al配線17a〜17cを形成する。
第1のAl配線17aはWプラグ15に接続され、第2のAl配線17bはコンタクトホール14bを通してキャパシタ上部電極11qに接続され、また、第3のAl配線17cはコンタクトホール14cを通してキャパシタ下部電極9qに接続される。
その後、特に図示しないが、層間絶縁膜の形成、コンタクトプラグの形成及び第2層目以降の配線の形成等を行う。そして、例えばTEOS酸化膜及びSiN膜からなるカバー膜を形成して強誘電体キャパシタを有する強誘電体メモリを完成させる。
上述のように本実施形態では、上部電極の第1導電性酸化膜11aの上に、酸化度が高いIrOの第2導電性酸化膜11bを形成し、その上に金属膜11c、金属窒化化合物膜11dを形成している。
これにより、キャパシタ上部電極11qは、その上に形成される層間膜や配線コンタクトを形成する時に発生する水や水素の侵入が金属窒化化合物膜11dにより防止され、しかも、TiAlN等のように上記の金属窒化化合物は、配線17a〜17cやプラグ(不図示)を構成するTiNバリアメタル膜との密着性が良好であり、キャパシタ上部電極11qと配線17a〜17cとのコンタクトを向上できる。
さらに、第2導電性酸化膜11bは上記したような条件により石垣状又は柱状の多数の結晶で成長したので、巨大結晶の異常成長とこれによる空孔(ボソボソ現象)の発生が防止され、その後のプロセスで使用される還元ガスの浸透を抑制してキャパシタの耐工程劣化能力を向上できる。
また、上記条件で形成された第1導電性酸化膜11aは、強誘電体膜10の上層と互いに反応しにくくなり、その界面で新たな層の生成が抑制される。
従って、以上のような工程により形成された構造の強誘電体キャパシタQによれば、良好な特性を得ることができる。
つまり、キャパシタ上部電極11qとキャパシタ強誘電体膜10との界面を改善し、また、工程劣化を改善することができる。この結果、強誘電体キャパシタQの反転電荷量を向上させ、抗電圧を低減し、疲労耐性及びインプリント耐性を向上させることができる。そして、このような強誘電体キャパシタは、次世代の低電圧で動作する強誘電体メモリに
極めて好適である。
ところで、上部電極膜11を構成する第1、第2導電性酸化膜11a、11bのそれぞれの構成金属をA、Bとすれば、第1導電性酸化膜11aは、成膜当初には組成パラメータx1を使って化学式AOx1で表され、その後のプロセスを経た実際の状態で組成パラメータx2を使って化学式AOx2で表される。
なお、AとBは、同一であっても異なってもよい。異なる例としては、AとBの一方がIrであり他方がRuである層である。
また、第1導電性酸化膜11a上に形成される第2導電性酸化膜11bは、成膜当初には組成パラメータy1を使って化学式BOy1で表され、その後のプロセスを経た実際の状態で組成パラメータy2を使って化学式BOy2で表される。そして、第2導電性酸化膜11bは、石垣状又は柱状に接合した多数の微結晶からなり、第1導電性酸化膜11aより酸素の割合が高く、さらに、組成パラメータx1,x2,y1及びy2の間には、(y2/y1)>(x2/x1)の関係が成立する。
つまり、半導体装置の形成工程において、キャパシタ上部電極11q内の酸素量が初期状態から変化しても、第2導電性酸化膜11bの酸化の組成は、第1導電性酸化膜11aの酸素の組成よりも大きい。また、組成y1は、2又はそれ以上が好ましい。x1,x2,y1及びy2の関係については、以下の第2〜第5実施形態の第1、第2導電性酸化膜でも同様である。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、ここでは、便宜上、強誘電体メモリの各メモリセルの断面構造については、その製造方法と共に説明する。
図8〜図17は、本発明の実施形態に係る強誘電体メモリ(半導体装置)の製造方法を工程順に示す断面図である。
まず、図8(a)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
n型又はp型のシリコン(半導体)基板30表面に、トランジスタの活性領域を画定するSTI(Shallow Trench Isolation)用の溝を形成し、その中に酸化シリコン等の絶縁膜を埋め込んで素子分離絶縁膜31とする。なお、素子分離絶縁膜31の構造はSTIに限られず、LOCOS法で形成されてもよい。
次いで、シリコン基板30の活性領域にp型不純物を導入してpウェル32を形成した後、その活性領域の表面を熱酸化することにより、ゲート絶縁膜33となる熱酸化膜を形成する。
続いて、シリコン基板31の上側全面に非晶質又は多結晶のシリコン膜を形成し、これらの膜をフォトリソグラフィー法によりパターニングして二つのゲート電極34,35を形成する。
pウェル32上には、上記の2つのゲート電極34,35が間隔をおいて平行に配置され、それらのゲート電極34,35はワード線の一部を構成する。
次いで、ゲート電極34,35をマスクにするイオン注入により、ゲート電極34,35の横のシリコン基板30にn型不純物を導入し、第1、第2ソース/ドレインエクステンション領域36a、37aを形成する。
その後に、シリコン基板30の上側全面に絶縁膜を形成し、その絶縁膜をエッチバックしてゲート電極34,35の側面に絶縁性サイドウォール39として残存させる。その絶縁膜として、例えばCVD法により酸化シリコン膜を形成する。
続いて、絶縁性サイドウォール39とゲート電極34,35をマスクにしながら、シリコン基板30にn型不純物を再びイオン注入することにより、2つのゲート電極34,35両側方のシリコン基板30の表層にソース/ドレイン領域(不純物拡散領域)36,37,38を形成する。
シリコン基板30の活性領域に形成されたゲート絶縁膜、ゲート電極34,35及びソース/ドレイン領域36,37,38によって第1、第2のMOSトランジスタT、Tが構成される。
次に、シリコン基板30の上側全面に、スパッタ法によりコバルト層等の高融点金属層を形成した後、この高融点金属層を加熱してシリコンと反応させ、ソース/ドレイン領域36,37,38表層に高融点金属シリサイド層39を形成する。この工程では、ゲート電極34,35の表層部分にも高融点金属シリサイド層40が形成され、それによりゲート電極34,35が低抵抗化されることになる。素子分離絶縁膜31の上などで未反応となっている高融点金属層は、ウェットエッチングにより除去される。
続いて、カバー絶縁膜41としてSiON膜をプラズマCVD法により約200nmの厚さに形成する。続いて、カバー絶縁膜41の上に第1層間絶縁膜42として酸化シリコン膜を厚さ約1000nmに形成する。酸化シリコン膜は、TEOSガスを使用するプラズマCVD法により形成される。
その後に、第1層間絶縁膜42の上面をCMP法により研磨して平坦化する。このCMPの結果、第1層間絶縁膜42の厚さは、シリコン基板30の平坦面上で約700nmとなる。
次に、図8(b)に示すように、フォトリソグラフィー法によりカバー絶縁膜41と第1層間絶縁膜42をパターニングして、0.25μmの径で第1〜第3のソース/ドレイン拡散領域36〜38のそれぞれを露出する第1〜第3のコンタクトホール42a〜42cを形成し、それらの中に導電性プラグ45a〜45cを形成する。
導電性プラグ45a〜45cを形成する工程は、第1〜第3のコンタクトホール中42a〜42c内に厚さ30nmのTi膜と厚さ20nmのTiN膜を順に積層し、これらにより第1の密着膜(グルー膜)43を構成する。さらに、第1密着膜43上に第1のW膜44をCVD法により成長することにより、第1のW膜44を第1〜第3のコンタクトホール42a〜42c内に充填する。第1のW膜44は、第1層間絶縁膜42上の平坦面上で約300nmの厚さに成長される。
この後に、第1層間絶縁膜42の上面上の余分な第1の密着膜43と第1のW膜44をCMP法により除去する。これにより、第1〜第3のコンタクトホール42a〜42c内にそれぞれ残された第1の密着膜43と第1のW膜44をそれぞれ第1〜第3の導電性プラグ45a〜45cとする。
次に、図8(c)に示すように、第1〜第3の導電性プラグ45a〜45c及び第1層間絶縁膜42の上に、SiONよりなる酸化防止膜46をプラズマCVD法により例えば130nmの膜厚に形成する。さらに、酸化防止膜46上に、第2層間絶縁膜47としてシリコン酸化膜を例えば300nmの厚さに形成する。シリコン酸化膜は、TEOSを原料としたプラズマCVD法により例えば300nmの膜厚に形成される。
なお、酸化防止膜46として、SiON膜の代わりに、SiN膜や酸化アルミニウム(Al)膜を形成してもよい。
さらに、図9(a)に示すように、第2層間絶縁膜47及び酸化防止膜46をパターニングすることにより、pウェル32の両側寄りの第2、第3の導電プラグ45b、45c上に第4、第5のコンタクトホール48b、48cを形成する。
次に、第4、第5のコンタクトホール48b,48c内に、第1の密着膜43、第1のW膜44と同じ条件で、第2の密着膜49と第2のW膜50を順に形成する。その後に、CMPにより第2のW膜50と第2の密着膜49を第2層間絶縁膜47の上面上から除去する。
このCMPでは、研磨対象である第2の密着膜49と第2のW膜50の研磨速度が、下地の第2層間絶縁膜47の研磨速度よりも速くなるようなスラリ、例えばCabot Microelectronics Corporation製の商品SSW2000を使用する。
第2層間絶縁膜47上に研磨残を残さないために、このCMPによる研磨量は第2の密着膜49及び第2のW膜50の合計膜厚よりも厚く設定される。即ち、そのCMPはオーバー研磨となる。
これにより、第4、第5のコンタクトホール48b、48c内に残された第2のW膜50と第2の密着膜49を第4、第5の導電性プラグ51、52とする。第4、第5の導電性プラグ51、52はそれぞれ、それらの下の導電性プラグ45b、45cを介して第2、第3のソース/ドレイン拡散領域37、38に接続される。
次に、アンモニア(NH)プラズマにより発生させたNH基を第2層間絶縁膜47表面の酸素原子に結合させる。
これにより、その後に発生させるTi原子が第2層間絶縁膜47上にさらに堆積されても、堆積したTi原子は酸素原子に捕獲されてしまうことがない。これにより、Ti原子は第2層間絶縁膜47表面を自在に移動でき、その結果、第2層間絶縁膜47上には、(002)配向に自己組織化されたTi膜(不図示)が形成される。
そのアンモニアプラズマ処理は、例えば半導体基板30に対して約9mm(350mils)離間した位置に対向電極を有する平行平板型のプラズマ処理装置を使う。その処理条件として、例えば、266Pa(2Torr)の圧力下、400℃の基板温度で保持された処理容器中にアンモニアガスを350sccmの流量で供給し、被処理基板側に13.56MHzの高周波を100Wのパワーで、また前記対向電極に350kHzの高周波を55Wのパワーで、60秒間供給する。
次に、例えば半導体基板30とターゲット(不図示)の間の距離を60mmに設定したスパッタ装置のチャンバ内を0.15PaのAr雰囲気とし、150℃の基板温度で1.4kWのスパッタDCパワーを14秒間供給する。これにより、強い(002)配向のTi膜が例えば20nmの厚さに形成される。
その後、RTAで窒素の雰囲気中でTi膜を650℃、60秒の熱処理を行い、図9(b)に示すように、Ti膜を(111)配向のTiNの下地導電膜53に変える。この下地導電膜53の厚さとして10nm〜50nmが好ましく、本実施例は約20nmとされる。このTiN下地導電膜53は、その上に形成される膜の結晶性を向上する機能を有する。
なお、下地導電膜53は、窒化チタン膜に限定されず、タングステン膜、ドープトシリコン膜又は銅膜のいずれかを形成してもよい。
次に、図9(c)に示すように、下地導電性膜53の上に、酸素拡散バリア膜54としてTiAlN膜を反応性スパッタにより例えば100nmの厚さに形成する。酸素拡散バリア膜54を形成するスパッタ条件として、TiとAlを合金化したターゲットを使用し、スパッタ雰囲気中にArを40sscm、窒素を10sccmで導入し、スパッタ雰囲気内を253.3Paの圧力下に設定し、400℃の基板温度に設定し、スパッタパワーを1.0kWに設定する。
続いて、図10(a)に示すように、酸素拡散バリア膜54上に、下部電極膜55と強誘電体膜55を順に形成する。
下部電極膜55として、スパッタにより100nmの厚さのIr膜が形成される。下部電極膜55のスパッタ条件として、Ar雰囲気中にIrターゲットを設置し、その内部を0.11Paの圧力下に設定し、基板温度を500℃、スパッタパワーを0.5kWに設定する。
下部電極膜55の形成後に、シリコン基板30をRTAでAr雰囲気中、650℃以上、60秒の熱処理を行う。この熱処理により、下部電極膜55と酸素拡散バリア膜54と下地導電膜53の密着性が向上すると同時に、下部電極膜55の結晶性が改善する。熱処理の雰囲気は、Arに限らない、不活性ガス例えばN、Heなどでも良い。
なお、下部電極膜55としてIr膜の代わりにPtなどの白金族の金属、あるいはPtO,IrO,SrRuO3などの導電性酸化物を用いてもよい。さらに下部電極膜55は、上記の金属あるいは金属酸化物の積層膜としてもよい。
上記の強誘電体膜56として、例えばPZT膜が下部電極膜55上にMOCVD法により形成される。PZT膜は、より具体的には以下のような工程で形成される。
まず、Pb(DPM)とZr(DMHD)とTi(O−iOr)(DPM)をそれぞれテトラヒドロフラン(THF)溶媒中にいずれも0.3mol/l(モル/リットル)の濃度で溶解し、Pb、Zr及びTiの各液体原料を形成する。さらに、これら3つの液体原料を、MOCVD装置の気化器に、流量が0.474ml(ミリリットル)/分のTHF溶媒とともに、それぞれ0.326ml/分、0.200ml/分、および0.200ml/分の流量で供給し、気化させることにより、Pb、ZrおよびTiの原料ガスを生成する。
さらに、MOCVD装置のチャンバ内を665Pa(5Torr)の圧力下に設定し、基板温度を620℃に保持する。そして、上記のPb、ZrおよびTiの各原料ガスを、MOCVD装置のチャンバ中に対し620秒間導入する。これにより、下部電極膜55上には、所望のPZT膜が約100nmの厚さに形成される。
その後、酸素を含む雰囲気中において600℃〜620℃の温度で60秒間の熱処理をPZT膜に施すことが望ましい。この熱処理はPZT膜表面に吸着した不純物を飛ばし、キャパシタの特性を向上させるために行われる。
続いて、PZT膜上の全面に、例えばスパッタ法により、アモルファス強誘電体膜を形成する。アモルファス強誘電体膜としては、例えば膜厚が1nm〜30nm、例えば20nmの強誘電体膜を形成する。MOCVDで成膜する場合は、例えば鉛(Pb)供給用の有機ソースとして、Pb(DPM)( Pb(C1119) をTHF液に溶かした材料が用いられる。また、ジルコニウム(Zr)供給用の有機ソースとして、Zr(DMHD) (Zr((C15)をTHF液に溶かした材料が用いられる。チタン(Ti)供給用の有機ソースとして、Ti(O−iPr)(DPM)(Ti(CO)(C1119 )をTHF液に溶かした材料が用いられる。
次に、図10(b)、(c)、図11(a)に示すように、強誘電体膜56上に、2層構造の導電性酸化膜、金属膜及び金属窒化化合物膜からなる上部電極膜を形成する。金属窒化化合物膜は水素拡散防止のために形成される。
まず、図10(b)に示すように、強誘電体膜56上に第1導電性酸化膜57aと第2導電性酸化膜57bを順に形成する。
第1導電性酸化膜57aとして、例えば、成膜の時点で結晶化されたIrO膜をスパッタ法により20nm〜70nm、例えば25nmの厚さに形成する。成膜条件について、例えば、成膜温度を300℃とし、成膜ガスとしてAr及びOを用い、Arの流量を140sccm、Oの流量を60sccmに設定し、スパッタパワーを例えば1kW〜2kW程度とする。この条件により形成されたIrOは、石垣状に結合した結晶となる。
ついで、半導体基板30を加熱室内に置いてRTA法で熱処理する。この熱処理は強誘電体膜56を完全に結晶化させ、強誘電体膜56を構成するPZT膜中の酸素欠損を補償すると同時に、プラズマダメージを受けた第1導電性酸化膜57aの膜質も回復できる。RTA法の条件については、加熱雰囲気内に置かれる基板温度を25℃に設定し、加熱雰囲気内に酸素を流量200sccm、Arを流量1800sccmで導入し、さらに熱処理時間を60秒間とする。
さらに、IrOの第1導電性酸化膜57aの上にIrOの第2導電性酸化膜57bをスパッタ法により50nm〜200nmの厚さに形成する。成膜条件として、圧力が0.8Paに設定されるArとOの雰囲気中に半導体基板30を置き、Irターゲットを使用し、スパッタパワーを1.0kWに設定して成膜時間を39秒間とすると、IrOが約100nmの厚さに成長する。
この時、IrOの成膜温度を30℃以上、100℃以下の温度範囲、好ましくは50℃以上、75℃以下の範囲内に設定する。このような条件により、第2導電性酸化膜57bは、成膜の時点でIrOが微結晶化して石垣状或いは柱状に多数結合した状態となり、しかも、その後の熱処理によって異常成長が防止される。
第2導電性酸化膜57bの成膜時には、IrターゲットとAr及びOのガスを用いる。その際のArに対するOの割合は、IrOの第1導電性酸化膜57の成長時のその割合よりも高くすることを前提とする。IrO成膜のガスの流量は、例えば、Arの流量を100sccm、Oの流量を100sccmとする。また、スパッタパワーは、例えば1kW程度に設定される。
以上の条件で形成されたIrOからなる第2導電性酸化膜57bは、異常酸化がなく、きれいな結晶膜が得られた。この際、工程劣化を抑えるために、第1実施形態と同様に、IrO膜はIrOの化学量論組成に近い組成を有しているので、水素に対して触媒作用を生じることがなく、強誘電体膜56が水素ラジカルにより還元されてしまう問題が抑制され、キャパシタの水素耐性が向上する。
第1、第2導電性酸化膜57a、57bを構成する材料として、IrO、IrO又はIrOの代わりにその他の貴金属であるプラチナ(Pt)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、パラジウム(Pd)かその酸化物、及びSrRuOなどの導電性酸化物やこれらのいずれかを選択した積層構造としても良い。
なお、第1、第2導電性酸化膜57a、57bをそれぞれ構成する貴金属は、同じ元素であってもよいし、異なる元素であってもよい。また、第1、第2の導電性酸化膜57a,57bはそれぞれプラチナに比べて還元ガスの触媒作用が小さい導電膜である。
続いて、RTA法によりシリコン基板30を熱処理する。その条件として、例えば基板温度を700℃に設定し、酸素を流量20sccm、Arを流量2000sccmで導入する雰囲気中で基板の熱処理時間を60秒間とする。この熱処理によれば、強誘電体膜56及び第1、2導電性酸化膜57a、57bの密着性向上する上に、第2導電性酸化膜57bの結晶性より安定させ、酸素欠損などの欠陥をなくすことができる。
次に、図10(c)に示すように、第2導電性酸化膜57bの上にIrからなる金属膜58をスパッタ法により20nm〜100nm、例えば50nmの厚さに形成する。Irのスパッタ法による成長条件として、例えば、基板温度を400℃に設定し、圧力1Paの成膜雰囲気中でスパッタパワーを1.0kWに設定する。なお、Irの代わりに、Ru、その他の貴金属を形成してもよい。
さらに、図11(a)に示すように、金属膜58の上に金属窒化化合物膜59としてTiAlN膜を反応性スパッタ法により例えば50nm〜100nmの厚さに形成する。金属窒化化合物膜59を形成するスパッタ条件として、TiとAlを合金化したターゲットを使用し、スパッタ雰囲気中にArを40sscm、窒素を20sccmで導入し、スパッタ雰囲気内を253.3Paの圧力に設定し、400℃の基板温度に設定し、スパッタパワーを1.0kWに設定する。
なお、金属窒化化合物膜59として、第1実施形態と同様に、TiAlN膜だけでなく、その他にTaAlN膜、TaAlON膜、TiAlON膜等からなる群から選択された膜を使用することも可能である。
上記のようなIrOからなる第1導電性酸化膜57aと、IrOからなる第2導電性酸化膜57bと、貴金属からなる金属膜58と、金属窒化化合物膜59は、それぞれ導電膜であって、合わせてキャパシタの上部電極膜になる。
半導体基板30の背面を洗浄した後に、図11(b)に示すように、上部電極を構成する金属膜59の上にスパッタ法で厚さ20nmのアルミナ(Al)膜、厚さ200nmの窒化チタン膜を形成し、これらを第1マスク材料層60aとする。更に、第1マスク材料層60a上に、TEOSガスを使用するCVD法により酸化シリコン膜を700nmの厚さに形成し、その酸化シリコン膜を第2マスク材料層60bとする。
次いで、第2マスク材料層60b上にフォトレジストを塗布し、これを露光、現像して、第4、第5の導電性プラグ51、52の上にキャパシタ平面形状を有する島状のレジストパターンRを形成する。そして、レジストパターンRをマスクにして第2マスク材料層60bをパターニングする。さらに、パターニングされた第2マスク材料層60bをマスクにして第1マスク材料層60aをエッチングする。
パターニングされた第1、第2マスク材料層60a,60bは、図12(a)に示すように、ハードマスクMとして使用される。レジストパターンRは、第1マスク材料層60aをエッチングした後に除去される。
次に、図12(b)に示すように、HBr、O、Ar及びCの混合ガスをエッチングガスとするプラズマエッチングにより、ハードマスクMに覆われていない部分の上部電極膜57a、57b、58、59、PZT膜56及び下部電極膜55を連続してドライエッチングする。
これにより、パターニングされた上部電極膜57a、57b、58、59はキャパシタ上部電極61となり、パターニングされた強誘電体膜56はキャパシタ誘電体膜56qとなり、さらに、パターニングされた下部電極膜55はキャパシタ下部電極55qとなる。キャパシタ上部電極61、キャパシタ誘電体膜56q及びキャパシタ下部電極55qにより強誘電体キャパシタQが構成される。
続いて、図13(a)に示すように、ドライエッチング或いはウェットエッチにより第2マスク材料層60bを除去する。例えば、ウェットエッチングを選択する場合にはエッチング液としてフッ酸が使用される。
次に、図13(b)に示すように、強誘電体キャパシタQに覆われていない部分の酸素拡散バリアメタル膜54、下地導電膜53及び第1マスク材料層60aをドライエッチングして除去する。
さらに、図14(a)に示すように、強誘電体キャパシタQを覆うアルミナよりなる第1の保護絶縁膜62をスパッタ法により20nmの厚さに形成する。なお、第1の保護絶縁膜62として、ALD(atomic layer deposition)法で膜厚2nmのアルミナ膜を形成してもよいし、或いは、スパッタ法によりPZT膜又はTiO膜を形成してもよい。
続いて、図14(b)に示すように、ダメージを受けたキャパシタ誘電体膜56qの膜質を回復させる目的で、酸素含有雰囲気中でキャパシタ誘電体膜56qに対して回復アニールを施す。この回復アニールの条件は特に限定されないが、本実施形態では、加熱炉内において基板温度550℃〜700℃として行われる。また、キャパシタ誘電体膜56qがPZTの場合には、酸素の雰囲気中において基板温度600℃で60分間のアニールを行うことが望ましい。
さらに、図15(a)に示すように、第1の保護絶縁膜62及び強誘電体キャパシタQを覆う第2の保護絶縁膜63を形成する。第2の保護絶縁膜63は、水素バリア膜として機能する。なお、第2の保護絶縁膜63として、アルミナをCVD法により38nmの厚さに形成してもよい。
次に、図15(b)に示すように、第2の保護絶縁膜63上に、例えば膜厚が1500nmのシリコン酸化物から構成される第3層間絶縁膜64を形成する。シリコン酸化物は、基板全面に、例えばプラズマCVD法により形成される。その原料ガスとして、例えば、TEOSガスと酸素ガスとヘリウムガスとの混合ガスを用いる。なお、第3層間絶縁膜64として、例えば、絶縁性を有する無機膜等を形成してもよい。
続いて、例えばCMP法により、第3層間絶縁膜64の表面を平坦化する。さらに、NOガス又はNガス等を用いて発生させたプラズマ雰囲気にて、第3層間絶縁膜64に対して熱処理を行う。熱処理の結果、第3層間絶縁膜64中の水分が除去されると共に、第3層間絶縁膜64の膜質が変化し、その中に水分が入りにくくなる。
その後、第3層間絶縁膜64の全面に、例えばスパッタ法又はCVD法により、バリア膜(第3の保護絶縁膜)65を形成する。バリア膜65として、例えば、膜厚が20nm〜100nmの酸化アルミニウム膜を形成する。平坦化された第3層間絶縁膜64上に形成されたバリア膜65は平坦となる。
次に、図16(a)に示すように、バリア膜65の全面に第4層間絶縁膜66を形成する。第4層間絶縁膜66として、例えば、TEOSガスを用いてプラズマCVD法により膜厚が800nm〜1000nmのシリコン酸化膜を形成する。なお、第4層間絶縁膜66として、SiON膜又はシリコン窒化膜等を形成してもよい。この後に、例えばCMP法により、第4層間絶縁膜66の表面を平坦化する。
さらに、図16(b)に示すように、強誘電体キャパシタQ上に第6〜第8の導電性プラグ69〜71を形成する。第6〜第8の導電性プラグ69〜71は以下の工程により形成される。
まず、強誘電体キャパシタQの上方に開口部を有するレジストパターン(不図示)を第4層間絶縁膜66上に形成する。その後に、そのレジストパターンをマスクに使用して第4層間絶縁膜66から第3層間絶縁膜64までをエッチングすることにより、強誘電体キャパシタQのキャパシタ上部電極61の上にビアホール66aを形成する。これにより、ビアホール66aから第2の保護絶縁膜63が露出する。
レジストパターンを除去した後に、シリコン基板30を酸素雰囲気中に置いて450℃で熱処理する。これにより、第1ビアホール66aの形成に伴ってキャパシタ誘電体膜56qに生じた酸素欠損を元の状態に回復させる。
この後に、ビアホール66aの形成と同様な方法によって、第4層間絶縁膜66から第3層間絶縁膜42までをエッチングして、pウェル32の中央領域の上にある第1の導電性プラグ45aの上方にコンタクトホール66bを形成する。これにより、コンタクトホール66bからは酸化防止膜46が露出する。
次に、ビアホール66aを通して酸化防止膜46をウェットエッチングすることにより、キャパシタ上部電極61の上面を露出させる。また、コンタクトホール66bを通し第1、第2の保護絶縁膜62、63をエッチングすることにより、第1の導電性プラグ45aの上面を露出させる。
その後に、ビアホール66aとコンタクトホール66bの内面にTiN膜を単層で密着膜67として形成する。密着膜67は、Ti膜をスパッタにより形成し、その上にTiN膜をMOCVD法により形成することにより、二層構造から構成することも可能である。
TiN膜の形成後にその表面から炭素除去を行うため、窒素と水素の混合ガスプラズマ中での処理が行われる。この処理において、本実施形態では、キャパシタ上部電極60の最上層が水素バリア機能を有する金属窒化化合物膜59及び金属膜58から構成されているために、キャパシタ上部電極60がその水素によって還元されにくい。
この後に、密着膜67上にW膜68をCVD法により成長し、これによりビアホール66aとコンタクトホール66bの中をW膜68で埋め込む。続いて、第4層間絶縁膜66上のW膜68及び密着膜67をCMP法により除去する。
これにより、コンタクトホール66b内に残されたW膜68を第6の導電性プラグ69とし、さらに、ビアホール66a内に残されたW膜68を第7、第8ビアプラグ70、71とする。
次に、第4層間絶縁膜66上には、例えばスパッタ法により、膜厚60nmのTi膜、膜厚30nmのTiN膜、膜厚360nmのAlCu合金膜、膜厚5nmのTi膜、及び、膜厚70nmのTiN膜を順次形成する。この結果、Ti膜、TiN膜、AlCu合金膜、Ti膜及びTiN膜からなる積層膜が形成される。
続いて、図17に示すように、フォトリソグラフィー技術を用いて積層膜をパターニングする。これにより、積層膜からなる配線(第1金属配線層)が形成される。即ち、ビアプラグ70に接続される配線72と、第6の導電性プラグ69に接続される導電性パッド73などが形成される。なお、2つのビアプラグ70、71は配線73によって互いに接続されないこともある。
その後、更に、層間絶縁膜の形成、コンタクトプラグの形成及び下から第2〜5層目以降の配線の形成等を行う。そして、例えばTEOS酸化膜及びSiN膜からなるカバー膜を形成して強誘電体キャパシタを有する強誘電体メモリを完成させる。その詳細の説明は省略する。
以上のような構成を有する強誘電体キャパシタQの上部電極61において、酸化度が低い第1の導電性酸化膜57aによれば強誘電体膜56との界面が平坦になってキャパシタ特性が向上する。また、酸素の組成が化学量論組成に等しいかこれに近い第2の導電性酸化膜57bによれば構成金属による触媒作用が生じにくく、しかも結晶の密度が均一になって内部の空孔(ボソボソ)が極めて小さく、還元性ガスを透過しにくくなる。この結果、強誘電体膜56の還元ガスによる劣化が防止される。
さらに、第2の導電性酸化膜57bの上にはIr等の貴金属からなる金属膜58が形成されているので、上部電極61の導電性が向上して抵抗が低減される。また、金属膜58は、その上の金属窒化化合物膜59と導電性酸化膜57a,57bの密着性を高める機能も有する。
金属窒化化合物膜59は、上部電極61の上の層間絶縁膜64又はコンタクトホール66aを通して侵入する水素や水の金属膜58への侵入を防止し、これにより第1、第2の導電性酸化膜57a,57bの還元を妨げて空孔の発生を防止する。
以上のような上部電極61により、キャパシタの耐工程劣化能力が大幅に向上し、この結果、強誘電体キャパシタQにおける反転電荷量の向上、抗電圧の低減、疲労耐性及びインプリント耐性が向上する。
ところで、上部電極61における4層構造のうち、強誘電体膜56との界面を平坦にするための第1の導電性酸化膜57aと、第1の導電性酸化膜57aに水や水素の侵入を防止するための金属窒化化合物膜59は特性向上に必須となる。
従って、上部電極61としては、4層構造の他に、図18(a)に示すように、強誘電体膜56上に第1の導電性酸化膜57aと金属窒化化合物膜59を形成した2層構造としてもよい。また、第1、第2の導電性酸化膜57a、57bを1つの導電性酸化膜としてその上に金属窒化化合物膜59を形成してもよい。さらに、図18(b)に示すように、第1の導電性酸化膜57aと金属窒化化合物膜59の間に、低抵抗化のための貴金属製の金属膜58を形成した3層構造としてもよい。
(第3の実施の形態)
図19、図20は、本発明の第3実施形態に係る強誘電体メモリ(半導体装置)及びその製造方法を示す断面図である。なお、図19、図20において、図8〜図17と同じ符号は同じ要素を示している。
まず、図9(a)に示したと同様に、第2層間絶縁膜47上に導電性プラグ51,52を形成するまでは、第2実施形態と同様なプロセスとする。導電性プラグ51,52を形成するためのCMPによれば、一般的に、導電性プラグ51,52の上面の高さが第2層間絶縁膜47の上面よりも低くなり、導電性プラグ51,52の周囲の第2層間絶縁膜47にリセス47rが形成されやすい。リセス47rの深さは20nm〜50nmであり、典型的には約50nm程度である。
リセスは、第2層間絶縁膜47上に順に形成される下地導電膜53から強誘電体膜56までの複数の膜のそれぞれの面配向に影響を与えるが、その影響は以下のような工程により低減される。
まず、図19(a)に示すように、第2層間絶縁膜47の表面をアンモニア(NH)プラズマで処理し、第2層間絶縁膜47の表面の酸素原子にNH基を結合させる。
NH基が結合された第2層間絶縁膜47表面では、その上に下地導電膜53を構成するTi原子を堆積する際に、Ti原子は第2層間絶縁膜47の酸素原子に捕獲されにくくなり、第2層間絶縁膜47の表面を自在に移動できる。その結果、図19(b)に示すように、(002)配向に自己組織化されたTi膜53aが第2層間絶縁膜47上に形成される。
上記のアンモニアプラズマ処理は、例えばシリコン基板30に対して約9mm(350mils)離間した位置に対向電極(不図示)を有する平行平板型のプラズマ処理装置を使う。そして、266Pa(2Torr)の圧力に調整され、400℃の基板温度で保持された処理容器中にアンモニアガスを350sccmの流量で供給し、シリコン基板30側に13.56MHzの高周波を100Wのパワーで、また対向電極に350kHzの高周波を55Wのパワーで、60秒間供給することにより実行することができる。
また、Ti膜の形成条件は、例えば、シリコン基板30とTiターゲットの間の距離を60mmに設定したスパッタ装置中で、0.15PaのAr雰囲気、150℃の基板温度に設定し、さらに1.4kWのスパッタDCパワーをターゲット・基板間に42秒間供給する。これにより、強い(002)配向のTi膜53aが第2層間絶縁膜47上に形成される。Ti膜53aは、例えば60nmの厚さに形成される。
次に、窒素雰囲気にシリコン基板30を置いて、基板温度650℃、60秒の条件で、RTAによる熱処理を行うことにより、Ti膜53aを窒化する。これにより、図20(a)に示すように、第2層間絶縁膜47上には、(111)配向のTiNからなる下地導電膜53が形成される。下地導電膜53の厚さは40〜200nmが好ましい。本実施形態では、その厚さは約60nmとされる。
なお、下地導電膜53は窒化チタン膜に限定されず、タングステン膜、シリコン膜、及び銅膜のいずれかを下地導電膜53として形成してもよい。
ところで、リセス47rの深さやTi膜53aの形成条件によっては、TiNからなる下地導電膜53の上面には凹部が形成される。図20(a)ではその凹部が表されている。このような凹部は、下地導電膜53の上方に形成される強誘電体膜56の結晶性を劣化させる恐れがある。
そこで、本実施形態では、図20(b)に示すように、CMP法により下地導電膜53の上面を研磨して平坦化し、上記した凹部を除去する。このCMPで使用されるスラリは特に限定されないが、本実施形態ではCabot Microelectronics Corporation製のSSW2000(商品名)を使用する。
CMPにより処理され下地導電膜53の厚さは、研磨誤差に起因して、シリコン基板30の面内や、シリコン基板30毎にばらつく。そのばらつきを考慮して、本実施形態では、研磨時間を制御することにより、CMP後の下地導電膜53の厚さの目標値を10nm〜100nm、より好ましくは20nmとする。
研磨されたままの状態にある下地導電膜53の上面は研磨によって歪んだ状態となりやすい。そして、結晶に歪が発生している下地導電膜53の上方にキャパシタの下部電極膜55を形成すると、その歪みを下部電極膜55が拾ってしまってその結晶性が劣化し、ひいてはその上の強誘電体膜56の強誘電体特性が劣化することになる。
そこで、図20(b)に示すように、下地導電膜53の研磨面をNHプラズマに曝すことにより、下地導電膜53の結晶の歪みが下地導電膜53の上方に形成される膜に伝わらないようにする。
これにより、下地導電膜53の上面では、その後に形成される酸素拡散バリア膜54を構成する元素が移動しやすくなり、酸素拡散バリア膜54の結晶方位が良好になる。従って、酸素拡散バリア膜54の上の下部電極膜55、強誘電体膜56の強誘電体特性が良好になる。
以上のように、下地導電膜53の研磨面をNHプラズマに曝した後のプロセスは、第2実施形態と同じ工程となる。
従って、本実施形態によれば、下部電極膜55、強誘電体膜56の結晶方位を改善する他、第2実施形態と同じ効果が得られる。
(第4の実施の形態)
図21、図22は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図である。なお、図21、図22において、図8〜図17と同じ符号は同じ要素を示している。
まず、図20(a)に示したように、第2層間絶縁膜47上に下地導電膜53を形成するまでの工程は、第3実施形態と同様である。
この後に、図21(a)に示すように、下地導電膜35をCMP法により研磨し、その研磨をプラグ51,52の上とその周辺のリセス47rにのみ残す。
この後に、図21(b)に示すように、アンモニアプラズマを導電性プラグ51、52上の下地導電膜35と第2層間絶縁膜47に施す。
これにより、図22(a)に示すように、下地導電膜53及び第2層間絶縁膜47上に形成される酸素拡散バリア層54の結晶方位は良好になり、第3実施形態と同様に、下部電極膜55、強誘電体膜56の結晶方位も良好になる。
以上のように、下地導電膜53及び第2層間絶縁膜47の研磨面をNHプラズマに曝した後のプロセスは、第3実施形態と同じ工程を経て、図22(b)に示すような構造の半導体装置が形成される。
(第5の実施の形態)
図23、図24は、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図である。なお、図23、図24において、図8〜図17と同じ符号は同じ要素を示している
まず、図8(a)に示したと同様にように、シリコン基板30上にSTI31、pウェル32を形成した後に、第1層間絶縁膜42を形成するまでの工程は、第1実施形態と同様である。
その後に、図23(a)に示すように、フォトリソグラフィー法によりカバー絶縁膜41と第1層間絶縁膜42をパターニングして、pウェル32の両側寄りの第2、第3のソース/ドレイン拡散領域37、38のそれぞれを露出する第2、第3のコンタクトホール42b、42cを形成し、それらの中に導電性プラグ45b、45cを形成する。導電性プラグ45b、45cの形成方法は第1実施形態と同様である。
続いて、第1層間絶縁膜42上に直接に下地導電膜53を形成し、その上に酸素拡散バリア膜54を形成する。下地導電膜53の形成については、第3、第4実施形態と同じ方法を採用してもよい。
その後に、図23(b)に示すように、第2実施形態と同じプロセスにより下地導電膜53の形成から第1層間絶縁膜64までの構造を形成する。
次に、図24(a)に示すように、pウェル32の中央寄りにあるソース/ドレイン領域36の上のフォトリソグラフィー法により第3層間絶縁膜64からカバー絶縁膜41を部分的にエッチングしてコンタクトホール64aを形成する。
その後に、コンタクトホール64aの中に導電性プラグ79を埋め込む。導電性プラグ79は、第2実施形態の第4導電性プラグ69と同じ方法によって形成される。
さらに、第2実施形態と同様な方法によりビアホール64bを強誘電体キャパシタQ上に形成する。
この後に、図24(b)に示すように、ビアホール64b内を通してキャパシタ上部電極61に接続される配線72を第3層間絶縁膜64上に形成する。
以上の実施形態によれば、第3層間絶縁膜64には1回の導電性プラグの形成工程で済むことになり、第2実施形態に比べて工程が短くなる。
なお、上記の第1〜第5の実施形態では、強誘電体膜としては、PZTを使用したが、例えば、熱処理により結晶構造がBi層状構造又はペロブスカイト構造となる膜を形成してもよい。このような膜としては、PZT膜の他、La、Ca、Sr及び/又はSi等を微量ドープしたPZT、SBT、BLT並びにBi系層状化合物などの一般式XYO (X、Yは元素)で表される膜が挙げられる。また、強誘電体膜は、ゾル−ゲル法、有機金属分解法、CSD(Chemical Solution Deposition)法、化学気相蒸着法、エピタキシャル成長法、スパッタ法又はMOCVD法のいずれかの方法で形成される。
以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、その各実施形態の構成要素を組み合わせること、その変形およびバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理および請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく上述の実施形態の種々の変形を行えることは明らかである。

Claims (9)

  1. 半導体基板上に形成された強誘電体キャパシタを有する半導体装置において、前記強誘電体キャパシタは、下部電極と、前記下部電極上に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成された上部電極とを有し、
    前記上部電極は、第1の導電性貴金属酸化物から形成される第1導電膜と、前記第1導電膜上に形成される金属窒化化合物から形成される第4導電膜とを少なくとも含む積層構造であり、
    前記第1導電膜と前記第4導電膜の間に形成される貴金属の第3導電膜と、
    前記第1導電膜と前記第3導電膜の間に形成される第2の導電性貴金属酸化物の第2導電膜とをさらに有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 記第1導電膜は、成膜当初の組成パラメータx1を使って化学式AOx1(A:金属元素、O:酸素)で表され実際の組成が組成パラメータx2を使って化学式AOx2で表される第1酸化物膜であり、
    前記第2導電膜は、前記第1導電膜上に形成され、成膜当初の組成パラメータy1を使って化学式BOy1で表され実際の組成が組成パラメータy2を使って化学式BOy2(B:金属元素、O:酸素)で表され、石垣状或いは柱状の結晶からなり、前記第1酸化物膜より酸化の割合が高く、前記組成パラメータx1、x2、y1およびy2の間には、関係(y2/y1)>(x2/x1)が成立する第2酸化物膜である
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 記第1導電膜と前記第2導電膜の少なくとも一方に含まれる金属元素はイリジウム又はルテニウムであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第4導電膜は、TiAlN膜、TiAlON膜、TaAlN膜、TaAlON膜から選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第3導電膜の材料は、イリジウム膜、プラチナ膜、ルテニウム膜、ロジウム膜及びパラジウム膜から選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 半導体基板の上方に下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極上に強誘電体膜を形成する工程と、
    前記強誘電体膜上に上部電極を形成する工程とを含み、
    前記上部電極を形成する工程は、
    前記強誘電体膜上に第1の貴金属酸化膜からなる第1導電膜を形成する工程と、
    前記第1導電膜の上に、第2の貴金属酸化膜からなる第2導電膜を形成する工程と、
    前記第2導電膜の上に貴金属膜からなる第3導電膜を形成する工程と、
    前記第3導電膜の上に窒素を含有する金属化合物からなる第4導電膜を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記第4導電膜を形成する工程は、スパッタ法を用いることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1導電膜を形成する工程の後に、前記第1導電膜の形成時に比べてアルゴン流量に対する酸素流量の割合が大きいガス流量のスパッタ条件により前記第1導電膜よりも酸化の割合を高くすることにより前記第2の貴金属酸化膜からなる前記第2導電膜を前記第1導電膜上に形成する工程と、
    前記第2導電膜を形成した後に、前記半導体基板を不活性ガスと酸化性ガスの混合雰囲気中において熱処理する工程を含むことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記強誘電体膜を形成した後であって前記第1導電膜を形成する前において、前記強誘電体膜を不活性ガスと酸化性ガスを含む雰囲気中で第1の温度で熱処理する工程と、
    前記強誘電体膜より薄いアモルファス強誘電体膜を前記強誘電体膜上に形成する工程と、
    前記第1導電膜を前記アモルファス強誘電体膜上に形成した後に、酸素を含む雰囲気中において前記第1の温度よりも高い温度で前記強誘電体膜を熱処理して前記強誘電体膜を結晶化する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項6乃至請求項のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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