JP5248143B2 - 印刷体の乾燥装置 - Google Patents

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本発明は、印刷が行われた印刷体上のインキを乾燥させるための印刷体の乾燥装置に関するものである。
従来から、インキによって所望の画像を印刷体に印刷するための印刷機には、当該印刷体のインキを乾燥させるための乾燥装置が搭載されている。具体的には、このような乾燥装置は、外気を取り込みヒータによって加熱して印刷体の印刷面に吹き付けることで、印刷面上のインキを乾燥させる。印刷に使用されるインキは、例えばグラビア印刷用のものでは、トルエンが主体となり、使用する印刷体の種類等に応じて酢酸エチル、キシレン、石油ベンジン等の混合溶剤を溶媒としたものが使用されている。このため、乾燥装置において印刷体に吹き付けた乾燥用気体には、上記のようなインキに含まれる揮発性有機溶剤が蒸散し、ガスとして混合されて排出されることとなる。
ここで、揮発性有機溶剤が混合した使用後の乾燥用気体においては、大気汚染防止法における揮発性有機化合物(VOC)規制や、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)に基づいて、含まれる揮発性有機溶剤の濃度が適正となるよう処理して排出される必要がある。このため、乾燥装置の排出側には脱臭装置が取り付けられて、揮発性有機溶剤の濃度を所定値以下として排出される(例えば、特許文献1参照)。
一方、上記のVOC規制においては、排出される気体の総量規制も行う必要がある。さらに、乾燥装置や付属する脱臭装置においては、消費エネルギーを抑えてより効率良く印刷体の乾燥を行うことが望まれていた。このため、乾燥装置において、使用後の乾燥用気体を循環させて使用する装置が提案されている。具体的には、乾燥室、給気ファン及びヒータを二組設けて、第一の給気ファンにおいては、第一のヒータを経由して外気から乾燥用気体を取り込み第一の乾燥室へ吹き付ける。そして、第一の乾燥室には、循環系の管路が接続されているので、第一の乾燥室の乾燥用気体は、第一の給気ファンが接続された供給側と循環系の管路が接続された排出側との圧力バランスに応じて循環系の管路に流入することとなる。また、循環系の管路は、第二の給気ファンに接続されている。このため、第二の給気ファンでは、上記循環系から供給される気体と、第二のヒータを経由して外気から取り込んだ新たな乾燥用気体とを混合させて第二の乾燥室へ吹き付ける。第二の乾燥室には、排出系の管路が接続されていて、当該管路が脱臭装置と接続されている。このため、第二の乾燥室の乾燥用気体は、同様に供給側と排出側との圧力バランスに応じて脱臭装置に排出されて処理されて、揮発性有機溶剤の濃度が所定値以下となるようにして外気へ放出されることとなる。また、上記循環系には、循環系を通過する気体における揮発性有機溶剤の濃度を検出する濃度センサと、他の脱臭装置と接続された電磁弁とが設けられており、過大に揮発性有機溶剤が循環しないように電磁弁で調整され、必要に応じて循環が規制されて脱臭装置に排出されるようになっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−234135号公報 特開2007−192528号公報
しかしながら、特許文献2の乾燥装置によれば、第一の給気ファンによって吹き付けられた乾燥用気体は、再び第二の給気ファンによって回収されて再利用されるものの、その後は揮発性有機溶剤の濃度が規制値以下かどうかに係らず一括して脱臭装置で処理されてしまう。このため、より効率的に乾燥用気体を循環利用可能な装置が望まれていた。また、特許文献2の乾燥装置では、各乾燥室における乾燥用気体の風量及び供給側と排出側との圧力バランスは、二つの給気ファンと二つの脱臭装置とによって決定されるため、作業者は、印刷体を好適な条件で乾燥させるために複雑な調整を行う必要があった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、含まれる特定のガス濃度を安定させつつ乾燥用気体をより効率的に循環利用するとともに、容易に好適な条件を設定して乾燥用気体を吹き付けて印刷体を乾燥させることが可能な印刷体の乾燥装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明は、印刷が行われた印刷体に乾燥用気体を吹き付けて、印刷体上のインキを乾燥させる乾燥装置であって、前記印刷体が配置される乾燥室と、乾燥用気体を供給する気体供給部と前記乾燥室とを接続して、前記気体供給部から前記乾燥室へ乾燥用気体を案内する供給用管路と、前記乾燥室と使用後の乾燥用気体を吸引する気体排出部とを接続して、前記乾燥室から前記気体排出部へ乾燥用気体を案内する排出用管路と、前記供給用管路と前記排出用管路とを連絡するバイパス用管路と、前記供給用管路に設けられ、前記気体供給部及び前記バイパス用管路から乾燥用気体を吸引して前記乾燥室へ圧送させる少なくとも一つの給気ファンと、前記給気用管路で前記バイパス用管路との接続位置よりも前記気体供給部側に設けられて開度を自在に変更可能な供給用ダンパと、前記排出用管路で前記バイパス用管路との接続位置よりも前記気体排出部側に設けられて開度を自在に変更可能な排出用ダンパと、前記乾燥室、前記供給用管路、前記排出用管路または前記バイパス用管路の内の少なくとも一箇所で存在する気体に含まれる特定のガス濃度を検出する第一の検出手段と、該第一の検出手段によって検出されるガス濃度に応じて前記供給用ダンパ及び前記排出用ダンパの各開度を制御する制御部と、前記乾燥室と、前記バイパス用管路との接続位置との間で、前記排出用管路内の気圧または風量を検出する第二の検出手段を備え、前記バイパス用管路に設けられて開度を自在に変更可能なバイパス用ダンパを備え、前記制御部は、前記供給用ダンパ及び前記排出用ダンパの各開度を制御するのに伴って、前記バイパス用ダンパの開度も制御し、さらに、前記制御部は、前記第二の検出手段によって検出される気圧または風量が予め設定された範囲となるように、前記第二の検出手段によって検出された前記気圧が低くなった場合には、前記バイパス用ダンパの開度を高くし、また、前記第二の検出手段によって検出された前記気圧が高くなった場合には、前記バイパス用ダンパの開度を低くするような、前記バイパス用ダンパの開度を制御することを特徴としている。
この発明に係る乾燥装置によれば、給気ファンが駆動することにより、給気ファンから圧送された乾燥用気体は、供給用管路に案内され、乾燥室内の印刷体に吹き付けられる。そして、排出用管路が乾燥室と気体排出部とに接続されていることにより、吹き付けられた乾燥用気体は、気体排出部の吸引力によって乾燥室から排出用管路に案内されることとなる。そして、排出用管路に案内された乾燥用気体は、一部が排出用ダンパを経由して気体排出部に吸引されて処理され、他がバイパス用管路を経由して供給用管路に流入することとなり、これにより給気ファンは、気体供給部から供給用ダンパを経て流入した乾燥用気体と、バイパス用管路を経て循環した乾燥用気体を混合させて再び乾燥室に向けて圧送させることができる。このため、印刷体に吹き付けられた乾燥用気体は、バイパス用管路を経て繰り返し循環利用されることとなるので効率的である。また、印刷体に吹き付ける乾燥用気体の風量は、少なくとも一つの給気ファンの出力を調整するだけで良いので容易に調整することができる。また、乾燥室において、供給用管路側と排出用管路側の圧力バランスは、上記給気ファンの出力に対して気体排出部の吸引力が調整されれば良いので同様に容易に調整することができる。
ここで、第一の検出手段によって乾燥室、供給用管路、排出用管路またはバイパス用管路の内の少なくとも一箇所で存在する気体に含まれる特定のガス濃度が検出されており、制御部は、検出されたガス濃度の変化を監視している。そして検出されたガス濃度に応じて供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度が調整されることとなる。具体的には、供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度を高くすることで、気体供給部から供給される乾燥用気体の流量が大きくなり、また、気体排出部へ排出される乾燥用気体の流量が大きくなり、相対的にバイパス用管路を循環する乾燥用気体の流量を小さくすることができる。一方、供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度を低くすることで、気体供給部から供給される乾燥用気体の流量が小さくなり、また、気体排出部へ排出される乾燥用気体の流量が小さくなり、相対的にバイパス用管路を循環する乾燥用気体の流量を大きくすることができる。このため、制御部が検出されたガス濃度に応じて供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度を調整することで、乾燥用気体に含まれる特定のガス濃度が高まってしまうことなく安定させつつ効率的に循環させて印刷体の乾燥を行うことができる。
また、制御部は、第一の検出手段によって検出されたガス濃度に応じて供給用ダンパ排出ダンパの各開度を調整するのに伴い、バイパス用管路に設けられたバイパス用ダンパの開度も調整する。具体的には、供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度を高くした場合に、バイパス用ダンパの開度を低くすることで、バイパス用管路への乾燥用気体の流入を抑制し、気体供給部から供給され、気体排出部へ排出される乾燥用気体の流量及び圧力を安定的なものとすることができる。また、供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度を低くした場合に、バイパス用ダンパの開度を高くすることで、バイパス用管路への乾燥用気体の流入を促進させ、バイパス用管路で循環する乾燥用気体の流量及び圧力を安定的なものとすることができる。
また、制御部は、第二の検出手段よって検出された排出用管路内の乾燥室とバイパス用管路との接続位置との間における気圧または風量に基づいてバイパス用ダンパの開度を制御することで、乾燥用気体の流量及び圧力バランスをより安定的なものとすることができる。
また、上記の乾燥装置において、前記制御部から前記供給用ダンパ、前記排出用ダンパ及び前記バイパス用ダンパの各開度を制御するために出力される電気信号を、気体または液体の圧力に変換して、前記供給用ダンパ、前記排出用ダンパ及び前記バイパス用ダンパに入力する信号変換手段を備え、 前記供給用ダンパ、前記排出用ダンパ及び前記バイパス用ダンパは、前記信号変換手段によって入力される気体または液体の圧力に応じて開度を変化させることがより好ましいとされている。
この発明に係る乾燥装置によれば、制御部による供給用ダンパ、排出用ダンパ及びバイパス用ダンパの制御は、信号変換手段によって電気信号から変換された気体または液体の圧力に応じて行われる。このため、流通する乾燥用気体に可燃性ガスが混合されていたとしても、乾燥用気体が供給用ダンパ、排出用ダンパ及びバイパス用ダンパの制御を、より安全な条件のもとで行うことができる。
本発明の印刷体の乾燥装置によれば、第一の検出手段と、供給用ダンパ及び排出用ダンパと、供給用管路と排出用管路とを連絡するバイパス用管路と、制御部とを備えることで、含まれる特定のガス濃度を安定させつつ乾燥用気体をより効率的に循環利用するとともに、容易に好適な条件を設定して乾燥用気体を吹き付けて印刷体を乾燥させることができる。
(第1の実施形態)
図1は、この発明に係る実施形態を示している。図1に示すように、本実施形態の乾燥装置1は、グラビア印刷機100に搭載されるものであり、印刷体Pが搬入され、乾燥が行われる乾燥室2と、乾燥室2に接続されて乾燥用気体Aを供給する供給用管路3と、供給用管路3に乾燥用気体Aを圧送させるための供給ファン4と、乾燥室2から乾燥用気体Aを排出する排出用管路5と、各構成を制御する制御部20とを備えている。乾燥室2は、グラビア印刷機100によって印刷された印刷体Pが搬入、搬出されるための開口2aが設けられているとともに、印刷体Pを搬送する搬送手段2bが設けられている。
供給用管路3は、一端3aが外部を気体供給部として外気を供給可能に開口しているとともに、他端3bが乾燥室2内に連通している。また、供給用管路3には、一端3a側から他端側3bへ順次にヒータ6と、前記供給ファン4とが設けられており、これにより制御部20による制御のもと、一端3aから外気を乾燥用気体として案内してヒータ6によって加熱し供給ファン4によって乾燥室2に圧送させることが可能となっている。また、排出用管路5は、一端5aが乾燥室2内に連通しているとともに、他端5bが脱臭装置101に接続されている。脱臭装置101は、気体を吸引し、該気体に含まれる揮発性有機溶剤を処理するものであり、これにより乾燥用気体Aは、脱臭装置101において、図示しない排気ファンによる所定の吸引力により排出用管路5内を案内され、脱臭装置101で揮発性有機溶剤の濃度を所定値以下として外気に放出されることとなっている。ここで、脱臭装置101の図示しない排気ファンは、制御部20と接続されており、図示しないインバータによって給気ファン4と連動して吸引力が調整されるように設定されており、これにより乾燥室2内において供給用管路3側に対して排出用管路5側が常時負圧となるように設定されている。
また、供給用管路3と排出用管路5との間には互いを連絡するバイパス用管路7が設けられている。バイパス用管路7は、供給用管路3において供給ファン4よりも一端3a側に接続されており、バイパス用管路7を流通するものと、一端3a側から案内されるものとを混合させて供給ファン4に供給することが可能となっている。また、供給用管路3、排出用管路5及びバイパス用管路7には、それぞれ対応して開度を自在に調整可能な供給用ダンパ10、排出用ダンパ11、バイパス用ダンパ12が設けられている。供給用ダンパ10は、供給用管路3においてバイパス用管路7との接続位置よりも一端3a側に設けられている。また、排出用ダンパ11は、排出用管路5において、バイパス用管路7との接続位置よりも他端5b側に設けられている。
また、排出用管路5において、バイパス用管路7と接続された位置よりも一端5a側には、管内の揮発性有機溶剤の濃度を検出する第一の検出手段としてのガス濃度センサ15と、管内の圧力を測定する第二の検出手段としての圧力センサ16とが設けられている。また、供給用ダンパ10、排出用ダンパ11及びバイパス用ダンパ12は、それぞれ、信号変換手段である空電変換器21を介して制御部20と接続されている。制御部20は、ガス濃度センサ15及び圧力センサ16による検出結果に基づいて、供給用ダンパ10、排出用ダンパ11及びバイパス用ダンパ12の各開度の調整も行う。そして、制御部20から制御のために出力された電気信号は、空電変換器21によって空気圧に変化され、当該空気圧が供給用ダンパ10、排出用ダンパ11及びバイパス用ダンパ12に入力されることで、各開度を調整することが可能となっている。
次に、この実施形態の乾燥装置1の作用及び制御部20の制御の詳細について説明する。
まず、制御部20によって給気ファン4を駆動させると、連動して脱臭装置101の図示しない排気ファンも駆動することとなる。これにより給気ファン4からの乾燥用気体A1は、供給用管路3に案内され、乾燥室2内の印刷体Pに吹き付けられる。そして、排出用管路5が乾燥室2と脱臭装置101とに接続されていることにより、吹き付けられた乾燥用気体Aは、脱臭装置101の図示しない排気ファンの吸引力によって乾燥室2から排出用管路5に案内されることとなる。この際、上記のとおり乾燥室2内において供給用管路3側に対して排出用管路5側が常時負圧となるように設定されていることで、吹き付けられる乾燥用気体A1は、乾燥室2から開口2aを介して外部へ流出してしまうことなく、確実に乾燥用気体A2として排出用管路5へ排出されることとなる。
そして、排出用管路5に案内された乾燥用気体A2は、一部の乾燥用気体A3が排出用ダンパ11を経由して脱臭装置101に吸引されて処理され、他の乾燥用気体A4がバイパス用管路7を経由して供給用管路3に流入することとなり、これにより給気ファン4は、供給用管路3の一端3aから供給用ダンパ10を経て流入した乾燥用気体A5と、バイパス用管路7を経て循環した乾燥用気体A4とを混合させて乾燥用気体A1として再び乾燥室2に向けて圧送させることができる。このため、印刷体Pに吹き付けられた乾燥用気体A1は、バイパス用管路7を経て繰り返し循環利用されることとなるので効率的である。また、印刷体Pに吹き付ける乾燥用気体A1の流量は、少なくとも一つの給気ファン4の出力を調整するだけで良いので容易に調整することができ、上記のとおり脱臭装置101の吸引力も給気ファン4と連動しているため、圧力バランスも、これに応じて容易に調整されることとなる。
ここで、ガス濃度センサ15では排出用管路5に存在する乾燥用気体A2に含まれる揮発性有機溶剤の濃度が検出されており、制御部20は、検出された揮発性有機溶剤の濃度の変化を監視している。そして検出された揮発性有機溶剤の濃度に応じて供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11の各開度が調整されることとなる。具体的には、検出される揮発性有機溶剤の濃度が上昇した場合には、制御部20は、供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11の各開度を高くする。これにより、供給用管路3の一端3a側から供給される乾燥用気体A5の流量が大きくなるとともに、脱臭装置101へ排出される乾燥用気体A3の流量も大きくなり、相対的にバイパス用管路7を循環する乾燥用気体A4の流量を小さくすることができる。このため、外部から導入した乾燥用気体A5に対して循環する乾燥用気体A4を減少させて、両者を混合して乾燥用気体A1として給気ファン4によって乾燥室2に吹き付けるので、循環して吹き付けられる乾燥用気体Aの揮発性有機溶剤の濃度を低下させることができる。
一方、検出される揮発性有機溶剤の濃度が低下した場合には、制御部20は、供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11の各開度を低くする。これにより、供給用管路3の一端3a側から供給される乾燥用気体Aの流量が小さくなるとともに、脱臭装置101へ排出される乾燥用気体A5の流量も小さくなり、相対的にバイパス用管路7を循環する乾燥用気体A4の流量を大きくすることができる。このため、外部から導入した乾燥用気体A5に対して循環する乾燥用気体A4を増大させて両者を混合して乾燥用気体A1として給気ファン4によって乾燥室2に吹き付けるので、乾燥用気体Aの揮発性有機溶剤の濃度が制限値を超えない限りにおいて繰り返し循環させて効率的に印刷体Pの乾燥を行うことができる。ここで、制御部20は、上記制御を行うのと同時に圧力センサ16によって検出される気圧を監視し、当該気圧が所定の範囲内となるようにバイパス用ダンパ12の開度の制御も行う。具体的には、圧力センサ16によって検出された気圧が低くなった場合には、バイパス用ダンパ12の開度を高くし、また、圧力センサ16によって検出された気圧が高くなった場合には、バイパス用ダンパ12の開度を低くし、これにより、バイパス用管路7による供給用管路3と排出用管路5との間の循環を制御して、脱臭装置101による吸引力に応じた気圧を安定させることができる。このため、排出用管路5内における気圧が変動し、気圧が高くなりすぎて排出用管路5から乾燥室2側へ乾燥用気体Aが逆流してしまう、あるいは、気圧が低くなりすぎて開口2aを経て外部から流入する外気が増大してしまうことを防止することができ、安定した状態で印刷体Pを乾燥させることができる。
図2から図4は、上記の乾燥装置1において、制御部20がガス濃度センサ15及び圧力センサ16による検出結果に基づいて供給用ダンパ10、排出用ダンパ11及びバイパス用ダンパ12を制御した時の結果を示している。なお、本実施例では、供給用ダンパ10の開度と、排出用ダンパ11の開度とは、連動して略等しい開度となるように制御されているが、これに限られるものではない。ここで、図2は、供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度と、各検出結果の関係とを示していて、符号Sはガス濃度センサ15で検出されたガス濃度との関係を、符号A1、A2、A3、A4、A5は、それぞれ図1に示す位置C1、C2、C3、C4、C5における乾燥用気体の流量との関係を示している。同様に、図3は、供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度と各検出結果との関係を示していて、符号A1、A2は、それぞれ図1に示す位置C1、C2における静圧との関係を示している。さらに、図4は、供給用ダンパ及び排出用ダンパの各開度と、バイパス用ダンパの開度との関係を示している。
図2に示すように、供給用ダンパ及び排出用ダンパの開度調整によって、外気から供給用管路3へ供給される乾燥用気体A5の流量及び排出用管路5から脱臭装置101へ排出される乾燥用気体A3の流量と、バイパス用管路7を経て循環される乾燥用気体A4の流量とが調整され、これにより符号Sに示すように揮発性有機溶剤を低濃度で安定させつつ乾燥用気体を循環利用することができたことがわかる。
この際、図4に示すように、供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11の開度の変化に伴って、制御部20による制御のもとバイパス用ダンパ12の開度が調整された。その結果、図2に示すように、給気ファン4から供給用管路3に案内されて乾燥室2へ圧送される乾燥用気体A1の流量と、乾燥室2から排出用管路5に排出される乾燥用気体A2の流量とは、いずれの開度においても安定していることがわかる。ここで、給気ファン4から供給用管路3に案内されて乾燥室2へ圧送される乾燥用気体A1の流量に対して乾燥室2から排出用管路5に排出される乾燥用気体A2の流量の方が大きいのは、供給用管路3側に対しては排出用管路5側が常時負圧となるように設定されて乾燥室2の開口2aから流入する気体が混入するためである。
以上のように、本実施形態の乾燥装置1によれば、ガス濃度センサ15と、供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11と、供給用管路3と排出用管路5とを連絡するバイパス用管路7と、制御部20とを備えることで、含まれる揮発性有機溶剤のガス濃度を安定させつつ乾燥用気体Aをより効率的に循環利用するとともに、容易に好適な条件を設定して乾燥用気体Aを吹き付けて印刷体Pを乾燥させることができる。そして、このように一度加熱した乾燥用気体Aを循環利用することができることで、ヒータ6の負荷を低下させることができる。また、制御部20による制御のもと、一定の濃度の揮発性有機溶剤を含んだ状態の乾燥用気体Aを脱臭装置101で処理することとなるので、揮発性有機溶剤の含有量が爆発限界以上となってしまうことを防止しつつ、効率良く脱臭装置101によって処理することができる。このため、乾燥装置1においては、脱臭装置101も含めて、環境基準を遵守しつつ、省エネルギーで印刷体Pの乾燥を行うことができる。
また、本実施形態では、さらにバイパス用管路7にバイパス用ダンパ12が設けられ、圧力センサ16による検出結果に基づいて開度が制御されていることで、乾燥室2に流入し、排出され、循環する乾燥用気体Aの圧力及び流量をより安定的なものとすることができる。
なお、本実施形態の乾燥装置1では、供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11は、ガス濃度センサ15によって検出された排出用管路5における揮発性有機溶剤の濃度に基づいて制御され、また、バイパス用ダンパ12は、これに伴って圧力センサ16で検出された排出用管路5における気圧に基づいて制御されるものとしたが、これに限るものではない。例えば、ガス濃度センサによる検出位置としては、排出用管路5内に限られず、供給用管路3においてバイパス用管路7との接続位置よりも他端3b側でも良いし、バイパス用管路7、あるいは、乾燥室2内としても良い。また、バイパス用ダンパ12の制御においては、気圧を基準とせず、流量の変動に基づいて制御するものとしても良い。さらには、予め実施例1における図4に示すような、最適な制御が行われた状態での供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11の開度と、バイパス用ダンパ12の開度との関係を取得し、制御部20が当該関係をマップとして予め記憶しておき、制御部20は、該マップを参照して、供給用ダンパ10及び排出用ダンパ11の各開度に応じて、バイパス用ダンパ12の開度を決定するものとしても良い。
また、上記において、制御部20は、出力した電気信号を空電変換器21で空気圧に変換して各ダンパの開度を制御するものとしたが、液圧を利用するものとしても良い。少なくとも、空電変換器21によって電気信号を気圧または液圧に変換して各ダンパを制御することで、乾燥用気体に揮発性有機溶剤のような可燃性ガスが混合されていたとしても、より安全な条件のもとで制御部20によって各ダンパを制御することができる。また、上記乾燥装置1においては、脱臭装置101を別装置として説明したが、これに限るものでは無く、脱臭装置101自体、あるいは、脱臭装置101に含まれるものとした排気ファンを含めた構成としても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の実施形態の乾燥装置の概要を示す全体図である。 この発明の実施例において、供給ダンパ及び排出用ダンパの各開度と、ガス濃度及び乾燥用気体の流量との関係を示すグラフである。 この発明の実施例において、供給ダンパ及び排出用ダンパの各開度と、乾燥用気体の圧力との関係を示すグラフである。 この発明の実施例において、供給ダンパ及び排出用ダンパの各開度と、バイパス用ダンパの開度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 乾燥装置
2 乾燥室
3 供給用管路
4 給気ファン
5 排出用管路
7 バイパス用管路
10 供給用ダンパ
11 排出用ダンパ
12 バイパス用ダンパ
15 ガス濃度センサ(第一の検出手段)
16 圧力センサ(第二の検出手段)
20 制御部
21 空電変換器(信号変換手段)
101 脱臭装置(気体排出部)
A、A1、A2、A3、A4、A5 乾燥用気体
P 印刷体

Claims (2)

  1. 印刷が行われた印刷体に乾燥用気体を吹き付けて、印刷体上のインキを乾燥させる乾燥装置であって、
    前記印刷体が配置される乾燥室と、
    乾燥用気体を供給する気体供給部と前記乾燥室とを接続して、前記気体供給部から前記
    乾燥室へ乾燥用気体を案内する供給用管路と、
    前記乾燥室と使用後の乾燥用気体を吸引する気体排出部とを接続して、前記乾燥室から前記気体排出部へ乾燥用気体を案内する排出用管路と、
    前記供給用管路と前記排出用管路とを連絡するバイパス用管路と、
    前記供給用管路に設けられ、前記気体供給部及び前記バイパス用管路から乾燥用気体を吸引して前記乾燥室へ圧送させる少なくとも一つの給気ファンと、
    前記給気用管路で前記バイパス用管路との接続位置よりも前記気体供給部側に設けられて開度を自在に変更可能な供給用ダンパと、
    前記排出用管路で前記バイパス用管路との接続位置よりも前記気体排出部側に設けられて開度を自在に変更可能な排出用ダンパと、
    前記乾燥室、前記供給用管路、前記排出用管路または前記バイパス用管路の内の少なくとも一箇所で存在する気体に含まれる特定のガス濃度を検出する第一の検出手段と、
    該第一の検出手段によって検出されるガス濃度に応じて前記供給用ダンパ及び前記排出用ダンパの各開度を制御する制御部と
    前記乾燥室と、前記バイパス用管路との接続位置との間で、前記排出用管路内の気圧または風量を検出する第二の検出手段を備え、
    前記バイパス用管路に設けられて開度を自在に変更可能なバイパス用ダンパを備え、
    前記制御部は、前記供給用ダンパ及び前記排出用ダンパの各開度を制御するのに伴って、前記バイパス用ダンパの開度も制御し、
    さらに、前記制御部は、前記第二の検出手段によって検出される気圧または風量が予め設定された範囲となるように、前記第二の検出手段によって検出された前記気圧が低くなった場合には、前記バイパス用ダンパの開度を高くし、また、前記第二の検出手段によって検出された前記気圧が高くなった場合には、前記バイパス用ダンパの開度を低くするような、前記バイパス用ダンパの開度を制御することを特徴とする印刷体の乾燥装置。
  2. 請求項に記載の印刷体の乾燥装置において、
    前記制御部から前記供給用ダンパ、前記排出用ダンパ及び前記バイパス用ダンパの各開度を制御するために出力される電気信号を、気体または液体の圧力に変換して、前記供給用ダンパ、前記排出用ダンパ及び前記バイパス用ダンパに入力する信号変換手段を備え、
    前記供給用ダンパ、前記排出用ダンパ及び前記バイパス用ダンパは、前記信号変換手段によって入力される気体または液体の圧力に応じて開度を変化させることを特徴とする印刷体の乾燥装置。
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