JP2018169066A - 熱風循環式乾燥装置、乾燥方法および炭素繊維束の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】設備コストの面で有利となる熱風循環式乾燥装置を用いて、なおかつ乾燥に伴い発生する汚れが蓄積した場合においても、循環熱風の風速を一定に制御する手段を提供すること。【解決手段】熱風循環式乾燥装置を用いて、連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理する乾燥方法であって、熱風循環式乾燥装置が、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源を備え、循環気体の風速に基づいて循環気体の風圧を調整する乾燥方法。【選択図】図1
Description
本発明は、熱風が循環する乾燥装置を用いて、連続的に乾燥処理するための乾燥方法、および該乾燥方法を含む炭素繊維束の製造方法に関する。
水分や溶媒、仕上げ剤等が付着した湿り材料を乾燥する工程において、熱風を用いた対流伝熱による乾燥が広く行われている。このとき、乾燥に供する熱風の風速は材料の乾燥度に大きく影響するが、熱風の風速の変化は、乾燥を行う部分の温度分布にも大きく影響するため、最適な風速の熱風を維持しながら乾燥を行うことが重要である。
特に材料を大量に乾燥処理する場合や、材料形状がシート状や繊維状、ウェブ状等である場合、またはベルトコンベア搬送により乾燥させる場合には、連続的に乾燥処理を行うことが必要であり、生産性向上のためには、長期的に均一乾燥を可能とし、かつ設備コストを低く抑えることが重要となる。
熱風による連続乾燥には、大別して3種類の乾燥装置が用いられる。すなわち、新鮮給気ラインを含まず単純な熱風循環ラインのみを有する熱風循環式乾燥装置と、熱風を循環させず一方向的に熱風の給排気を行うワンパス給排気式乾燥装置、熱風循環ラインに新鮮給気ラインや排気ラインが接続してなる部分給排気式乾燥装置である。
特許文献1では、水濡れ炭素繊維束糸を熱風循環式乾燥機にて乾燥させる工程において、走行糸の毛羽立ちが無く、かつ均一な乾燥度を得るために最適な熱風の風速や風向が開示されている。
特許文献2では、乾燥装置内へ新鮮熱風を供給するための熱風供給口、乾燥に用いた熱風を排出するための熱風排出口を有することを特徴とする糸条乾燥装置、およびその糸条乾燥装置を用いた糸条の連続乾燥方法が開示されている。
特許文献3では、系外から気体を導入する手段と、系内の気体を系外へ排出する手段と、伝熱手段を少なくとも有する複数の乾燥ボックス等を有する連続乾燥装置において、各乾燥ボックスの給排気流量を調整し、乾燥仕上がり及び溶媒処理の経済性を確保することができる乾燥装置及び乾燥方法が開示されている。
特許文献4では、気体供給装置から吐出される気体の吐出風量および風速を所定の目標値に維持する技術が開示されている。
しかし、特許文献1の技術では、熱風風速の調整は走行糸が無い状態であらかじめ調整しており、乾燥に伴う揮発物が乾燥装置内へ蓄積することで圧力損失が変化するため、あらかじめ調整した最適な熱風の風速を維持できない問題があった。
特許文献2の技術では、乾燥に伴う揮発物が乾燥装置内に付着することを低減することで、長期の連続処理が達成できるが熱風供給口、熱風排出口を備えた乾燥装置を用いた場合、それらを備えない熱風循環式乾燥装置に比べて設備コストが高くなる問題がある。
また、特許文献3の技術についても、これにより連続乾燥機の各乾燥ボックスの給排気量を調整し、乾燥仕上がり及び溶媒処理の経済性を確保できるが、前記の通り、気体供給口、気体排出口を備えた乾燥装置においては、それらを備えない循環式乾燥装置に比べて設備コストが高くなる問題がある。
特許文献4の技術も、気体の供給、排気手段を含む乾燥システムであり、前記の通り、気体供給口、気体排出口を備えない気体循環型乾燥装置に比べて設備コストが高くなるという課題があった。また、バッチ式の乾燥を想定した乾燥システムであり、被乾燥物を連続的に供給して乾燥を行う工程には不向きであることが課題であった。
そこで、本発明は設備コストの面で有利となる熱風循環式乾燥装置を用いて、乾燥に伴う揮発物が装置内に付着、堆積した場合においても、乾燥に供する風速を一定に制御する手段を提供し、製品の連続乾燥工程において、長期的に均一乾燥を可能とするものである。
本発明は、前記課題を解決するために次の構成を有する。
(1)連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理するための熱風循環式乾燥装置であって、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源と、循環気体の風速を検出する風速検出ユニットと、循環気体の風圧を調整する風圧調整ユニットを備えた熱風循環式乾燥装置。
(2)連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理するための熱風循環式乾燥装置であって、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源と、装置内の内圧を検出する内圧検出ユニットと、循環気体の風圧を調整する風圧調整ユニットを備えた熱風循環式乾燥装置。
(3)連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理するための熱風循環式乾燥装置であって、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源と、装置内へ流入する外気の風速を検出する外気流入風速検出ユニットと、循環気体の風圧を調整する風圧調整ユニットを備えた熱風循環式乾燥装置。
(4)熱風循環式乾燥装置を用いて、連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理する乾燥方法であって、熱風循環式乾燥装置が、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源を備え、循環気体の風速に基づいて、循環気体の風圧を調整する乾燥方法。
(5)熱風循環式乾燥装置を用いて、連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理する乾燥方法であって、熱風循環式乾燥装置が、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源を備え、装置内の内圧に基づいて、循環気体の風圧を調整する乾燥方法。
(6)熱風循環式乾燥装置を用いて、連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理する乾燥方法であって、熱風循環式乾燥装置が、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源を備え、装置内へ流入する外気の風速に基づいて、循環気体の風圧を調整する乾燥方法。
(7)ポリアクリロニトロル系重合体からなる紡糸溶液を紡糸して炭素繊維束前駆体繊維を得て、最高温度200〜300℃の酸化性雰囲気中で耐炎化し、最高温度500〜1200℃の不活性雰囲気中で予備炭化し、最高温度1200〜3000℃の不活性雰囲気中で炭化し、サイジング剤液を付与した後、(4)〜(6)のいずれかに記載の乾燥方法によって乾燥処理する炭素繊維束の製造方法。
本発明によれば、新鮮給気、排気設備を要しない熱風循環式乾燥装置を用いることで設備、運転コストを低減し、なおかつ、乾燥に供する熱風の風速を長期連続的に一定に制御することで、材料の乾燥度を維持することが可能となり、乾燥処理効率を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
まず、本発明で用いる熱風循環式乾燥装置について、図1を用いて説明する。なお本発明で用いる熱風循環式乾燥装置とは、新鮮給気ラインを含まず単純な熱風循環ラインのみを有する乾燥装置である。
本発明で用いる熱風循環式乾燥装置100は、被乾燥物の乾燥を行う乾燥室2が熱風の循環経路3に連結してなり、循環経路3内に、熱風を循環させる送風機6と循環熱風の風圧を調整する風圧調整ユニット5、さらには循環熱風を随時加温してその温度を一定に保つための加温手段4が備えてある。また、被乾燥物1を連続的に供給、排出するための開口部として供給口7、排出口8を備えている。
ここで、風圧調整ユニット5としては、例えば可変式ダンパーやインバータ式送風機の出力調整装置などが適用できる。
加温手段4としては、特にその種類は限定されないが、例えば電熱ヒーターやガスヒーター、赤外線ヒーター、熱媒ヒーター等が適用できる。乾燥機内の任意の箇所に設置した温度計により、熱風の温度を検出し、その検出結果に応じて前記加温手段の出力を調整することで、循環熱風の温度を常時一定に維持することできる。
前記供給口7、排出口8について、特にその数については限定されないが、熱効率上の観点から、それぞれ一つずつ備えてあることが好ましく、それぞれの開口面積を調節できる機構を有していることが好ましい。
また、供給口7、排出口8それぞれには、乾燥装置系内と外気との通風量を低減するためのシール構造を有していることが好ましく、該通風量が調整可能な構造であることがより好ましい。
乾燥装置の規模によっては、乾燥室内の熱風の風速ムラを低減するため、乾燥室または循環経路内に整流板を設置していてもよい。
乾燥に伴い汚れが発生する場合には、汚れが乾燥物へ付着することを防止することが必要となる。このため、循環経路内へ汚れ捕集機能を設けることが好ましい。汚れ捕集機能としては、例えば金属性フィルターやスクラバー等が適用できるが、発生する汚れの種類や設備コストの面から適意に選択する必要がある。
次に、本発明における前記熱風循環式乾燥装置を用いた被乾燥物の乾燥方法について示す。
本発明における乾燥方法は、繊維状材料やフィルム状材料、ウェブ状材料の連続乾燥工程、またはベルトコンベアを用いた連続乾燥工程に適用可能である。
本発明における乾燥方法は、水分や仕上げ剤の付着した繊維材料を複数本乾燥処理する工程に好適である。特に、繊維材料に対して0.01質量%以上20.0質量%未満の仕上げ剤を含む繊維材料を乾燥処理する工程により好適である。
一般的に、繊維材料の生産、加工工程において製品の取り扱い性向上や外観加工などを目的として仕上げ剤を付着させる。このとき、仕上げ剤の繊維への均一な付着状態を得るためには、仕上げ剤を含む溶液を繊維に含ませた後、溶媒と余分な仕上げ剤を乾燥処理する手法が、一般的である。このとき、加熱系の乾燥手段が使われることが多いが、繊維の物理的な損傷をできるだけ避けるためには、熱風乾燥などの非接触式加熱が広く用いられ、特に設備コスト、運転コストの面で有利な熱風循環式の乾燥装置が広く用いられる。
付与する仕上げ剤の種類は目的により様々であり特に限定されるものではないが、繊維材料においては主にエポキシ系樹脂やウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などを含むサイジング剤が仕上げ剤として用いられる。これらのサイジング剤は収束性向上、単糸間の接着性向上を主な目的として付与されるが、一方でこれらのサイジング剤を繊維材料に浸漬させて乾燥を行う際には、溶媒の揮発とともに前記サイジング剤の一部が揮散し、乾燥に伴う工程汚れが発生することが多い。
繊維材料のなかでも、炭素繊維束の製造においては、繊維の収束性向上、高次加工後の材料力学特性向上のため、サイジング剤の均一な付着と適切なサイジング剤乾燥度を維持することが極めて重要であることから、本発明の適用が特に望ましい。炭素繊維束の中でも、力学特性に優れ、広く利用されているポリアクリロニトリル系炭素繊維束は、その前駆体となるポリアクリロニトロル系重合体からなる紡糸溶液を湿式紡糸、乾式紡糸または乾湿式紡糸して炭素繊維束前駆体繊維を得た後、それを最高温度200〜300℃の空気などの酸化性雰囲気下で加熱して耐炎化繊維へ転換し、最高温度500〜1200℃の不活性雰囲気中において予備炭化する予備炭化工程と、該予備炭化工程で得られた繊維を最高温度1200〜3000℃の不活性雰囲気中において炭化する炭化工程を順次経て製造される。また、炭素繊維束の収束性向上、高次加工後の材料力学特性向上のため、サイジング剤を付与することが一般的であり、通常、サイジング剤は繊維束に均一に付着させるために水などの液体に分散または溶解させた水分散液または水溶液(以下、サイジング液と略す)を付与した後、乾燥処理する方法が一般的である。サイジング液を付与する方法としては、ディップローラー方式やキスローラー方式などの公知の方法を用いて付与することができるが、安定してサイジング剤を供給できるディップローラー方式を用いることが好ましい。
本発明における連続乾燥方法について、図1を参照して説明する。
本発明による乾燥方法では、被乾燥物3を熱風循環式乾燥装置の乾燥室2に通過させ、送風機1によって熱風を一方向に循環させて、乾燥室内において循環熱風を被乾燥物3にあてることで乾燥処理を行う。このとき、熱風の循環に伴い、自動的に開口部を通じて外気との通風が発生する。ここで、乾燥装置循環系内の気体流量について、以下の通り定義される。
VA: 開口部を通じて乾燥装置内へ流入する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VB: 開口部を通じて乾燥装置外へ流出する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VC: 乾燥室を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VD: 循環経路を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VE: 被乾燥物から発生する単位時間あたりの気体の体積[m3/s]。
VA: 開口部を通じて乾燥装置内へ流入する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VB: 開口部を通じて乾燥装置外へ流出する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VC: 乾燥室を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VD: 循環経路を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VE: 被乾燥物から発生する単位時間あたりの気体の体積[m3/s]。
ここで、VA 、VBについては、開口部を通過する風速と開口面積の積からそれぞれ算出することができる。VC は乾燥に用いる気体の流量であり、風速方向に直交する乾燥室の断面積と循環風速の積から算出することができる。また、VDは循環経路を通過する気体の流量であり、循環経路における風速と循環経路の断面積から理論的に算出できる。また、VE は被乾燥物から時間あたりに発生する気体の体積であり、被乾燥物の乾燥前後における質量変化と、乾燥において発生する気体成分の分子量から理論的に算出することができる。
本発明における乾燥方法において、乾燥室内における熱風の温度や風速、風向などの乾燥条件については適用する工程に応じて適意に設定できるが、一例としてサイジング剤液付着炭素繊維束の乾燥工程において好適な乾燥条件を以下に示す。
熱風の風向については炭素繊維糸条の走行方向に対して並行であることが好ましく、具体的には±30°以内とすることが好ましい。30°よりも大きい場合には熱風による走行糸の単糸切れや毛羽立ちの発生する可能性があり、生産収率低下の要因となりうる。
熱風の風速としては2m/s以上10m/s以下であることが好ましい。熱風の風速が2m/s未満の場合では乾燥室の温度ムラが大きくなるため、サイジング剤の乾燥状態を均一にすることが困難であり、逆に10m/sを超える場合には、被乾燥物の損傷につながる可能性があり好ましくない。
乾燥温度は100℃〜300℃であることが好ましい。乾燥温度が100℃より低いと、十分な乾燥ができないために高次加工の際、サイジング剤の粘着による糸切れや、コンポジット力学特性低下の要因となる。乾燥温度が300℃を超えるとサイジング剤の熱分解が進行し、発火リスクが高まるため、好ましくない。
乾燥装置内の温度ムラは炭素繊維束糸条が通過する幅方向において、最高温度と最低温度の差が15℃以内であることが好ましい。乾燥装置内の温度ムラが15℃を超えると、極端に乾燥不足の糸条が生じる可能性があり、好ましくは10℃以下、さらに好ましくは5℃以下になるように、熱風を整流できる構造とする他、乾燥装置の断熱性能が優れた構造とすることが良い。
炭素繊維束糸条の乾燥機滞留時間は、10秒〜300秒であることが好ましい。乾燥機滞留時間が10秒より短いと、サイジング溶液中の水分が十分蒸発する前に乾燥が終了する場合や、サイジング剤が蒸発し始める前に乾燥が終了するため所望するサイジング付着量を得ることができない場合がある。逆に300秒より長くなると設備が大きくなりすぎてコストアップにつながる可能性がある。なお、乾燥機滞留時間とは、走行する炭素繊維束への熱付与が行われている時間のことであり、乾燥機へ走行糸が導入・導出される入口から出口までの長さを炭素繊維束の走行速度により除した時間である。
また、VEとVAの関係について、一般的に、有機成分を乾燥させる工程においては、乾燥において発生する有機成分のガス濃度を爆発下限濃度以下に維持することが必要となるため、工程の安全性を考慮すると、その比(VE/VA)は0.01以下であることが好ましい。
以下に本発明における装置内の循環熱風風速を一定に制御する方法を説明する。
(循環熱風の風速検出による制御)
循環熱風の風速を把握して一定に制御する方法の一形態として、図1を参照して説明する。本方法は、装置内の循環熱風風速検出手段9により、該風速を連続的に検出し、該風速の変化に応じて循環風圧を調整して循環熱風風速を一定に制御する方法を含む乾燥方法である。この方法では、乾燥度に影響する循環熱風の風速を直接計測可能である利点があり、計測による誤差を極小化することができる。風速検出手段9の設置箇所については特に限定されないが、前記理由により被乾燥物の走行場所付近で検出するのが好ましい。ただし、被乾燥物との接触による風速計の破損や、被乾燥物にキズがつく等の不都合がないことを考慮する必要がある。また、場所によって風速にムラがある場合等は、必要に応じて複数の検出箇所を設け、各検出値の平均を用いて制御する必要がある。
循環熱風の風速を把握して一定に制御する方法の一形態として、図1を参照して説明する。本方法は、装置内の循環熱風風速検出手段9により、該風速を連続的に検出し、該風速の変化に応じて循環風圧を調整して循環熱風風速を一定に制御する方法を含む乾燥方法である。この方法では、乾燥度に影響する循環熱風の風速を直接計測可能である利点があり、計測による誤差を極小化することができる。風速検出手段9の設置箇所については特に限定されないが、前記理由により被乾燥物の走行場所付近で検出するのが好ましい。ただし、被乾燥物との接触による風速計の破損や、被乾燥物にキズがつく等の不都合がないことを考慮する必要がある。また、場所によって風速にムラがある場合等は、必要に応じて複数の検出箇所を設け、各検出値の平均を用いて制御する必要がある。
また、乾燥に伴い、汚れ等が飛散する場合、それらが風速計に接触または付着して計測に悪影響を及ぼす可能性があるため、金網等によるカバーを設置することで、風速計への接触、付着を防止することができる。このとき、カバーの設置により風速計の検出結果に影響が無いことを確認しておく必要がある。
熱風の風速検出手段9としては特に限定されないが、例えばピトー管式風速計、熱線式風速計、ベーン式風速計等の風速計が適用でき、要求される検出精度に応じて、適切な風速計を選択することができる。
風圧を調整する手段は、例えば循環経路内ダンパーの開度調整や送風機をインバータ制御として回転数を調整する方法等があるが、省エネの観点からインバータ制御式送風機の回転数を調整する方法が好ましい。
このときの調整は、検出した風速の変化に応じてオペレーターが手動で行っても良いが、制御装置を介した自動調整による制御が好ましい。自動調整による制御は、風速の検出手段と制御装置、制御装置と風圧調整ユニットをそれぞれ電気的に接続し、制御装置が風速検出手段の検出信号に応じて、循環熱風風速が目標値に近づくよう、風圧調整ユニットに制御信号を送って循環風圧を変化させることで行うことができる。
(乾燥装置内圧検出による制御)
前記の循環熱風風速を把握して一定に制御する手段の一形態として、図2を参照して説明する。本方法は、乾燥装置内圧検出手段10により該内圧を連続的に検出し、該内圧の変化に応じて循環風圧を調整して循環熱風風速を一定に制御する方法を含む乾燥方法である。この方法では、簡便かつ低コストの設備で計測が可能となる利点がある。内圧検出手段10の設置箇所や設置数については特に限定されないが、設置箇所としては汚れ付着防止の観点より、送風機から乾燥室までの循環経路に設置するのが好ましい。設置数としては、検出精度や変動を考慮して任意に設定できるが、より高い精度を得るためには複数の検出数とし、平均値をもとに制御するのが好ましい。ただし、適用する乾燥装置において、任意の検出箇所、検出数における内圧検出値と循環熱風風速との相関について明らかにしておく必要がある。
前記の循環熱風風速を把握して一定に制御する手段の一形態として、図2を参照して説明する。本方法は、乾燥装置内圧検出手段10により該内圧を連続的に検出し、該内圧の変化に応じて循環風圧を調整して循環熱風風速を一定に制御する方法を含む乾燥方法である。この方法では、簡便かつ低コストの設備で計測が可能となる利点がある。内圧検出手段10の設置箇所や設置数については特に限定されないが、設置箇所としては汚れ付着防止の観点より、送風機から乾燥室までの循環経路に設置するのが好ましい。設置数としては、検出精度や変動を考慮して任意に設定できるが、より高い精度を得るためには複数の検出数とし、平均値をもとに制御するのが好ましい。ただし、適用する乾燥装置において、任意の検出箇所、検出数における内圧検出値と循環熱風風速との相関について明らかにしておく必要がある。
また、被乾燥物との接触による計測設備の破損や、被乾燥物にキズがつく等の不都合がないことを考慮する必要がある。乾燥に伴い、汚れ等が飛散する場合、それらが内圧計測手段に接触または付着して計測に悪影響を及ぼす可能性があるため、金網等によるカバーを設置することで、風速計への接触、付着を防止することができる。このとき、カバーの設置により風速計の検出結果に影響が無いことを確認しておく必要がある。また、前記の通り、設置箇所としては送風機から乾燥室までの間は、汚れが付着しにくいため、検出手段10の設置箇所として好適である。
内圧検出手段10の設置方法としては特に限定されないが、例えば乾燥装置に測定孔を設け、測定用の導管を挿入して圧力計に接続する方法などがある。
風圧の調整手段としては、前記(循環熱風の風速検出による制御)における手段と同様のため省略する。
(外気流入風速検出による制御)
前記の循環熱風風速を把握して一定に制御する手段の一形態として図3を参照して説明する。本方法は、被乾燥物を連続的に供給、排出させる開口部からの外気流入風速検出手段11により、該風速を連続的に検出し、該風速の変化に応じて循環風圧を調整して循環熱風風速を制御する方法を含む乾燥方法である。
前記の循環熱風風速を把握して一定に制御する手段の一形態として図3を参照して説明する。本方法は、被乾燥物を連続的に供給、排出させる開口部からの外気流入風速検出手段11により、該風速を連続的に検出し、該風速の変化に応じて循環風圧を調整して循環熱風風速を制御する方法を含む乾燥方法である。
この方法では、外気流入風速が検出対象であるため、装置内で乾燥に伴って汚れが発生する工程においても、計測機器への影響無く、より長期連続的に運用できる利点を有する。
外気流入風速検出手段11の設置箇所としては、外気流入風速を正確に検出できればよく特に限定されないが、被乾燥物との接触による風速計の破損や被乾燥物にキズがつく等の不都合がないことを考慮する必要がある。
外気流入風速検出手段11の設置数としては、検出精度や風速の変動を考慮して任意に設定できるが、より高い精度を得るためには開口部毎に複数設置し、各平均値をもとに制御するのが好ましい。ただし、適用する乾燥装置における、外気流入検出値と循環熱風風速との相関について明らかにしておく必要がある。また、安定した計測値を得るためには、外気の流入する開口部において、開口面積が変化しにくい構造、材質とすることが好ましい。
外気流入風速の検出手段としては、例えばピトー管式風速計、熱線式風速計、ベーン式風速計等の風速計を用いることができ、要求される精度に応じて任意に選択できる。
風圧の調整手段としては、前記(循環熱風の風速検出による制御)における手段と同様のため省略する。
本発明に係る炭素繊維束は、ポリアクリロニトロル系重合体からなる紡糸溶液を湿式紡糸、乾式紡糸または乾湿式紡糸して炭素繊維束前駆体繊維を得た後、それを最高温度200〜300℃の空気などの酸化性雰囲気下で加熱して耐炎化繊維へ転換し、最高温度500〜1200℃の不活性雰囲気中において予備炭化する予備炭化工程と、該予備炭化工程で得られた繊維を最高温度1200〜3000℃の不活性雰囲気中において炭化する炭化工程を順次経て製造することができる。また、炭素繊維束の収束性向上、高次加工後の材料力学特性向上のため、サイジング剤を付与することが一般的であり、通常、サイジング剤は繊維束に均一に付着させるために水などの液体に分散または溶解させたサイジング液を付与した後、連続的に乾燥処理する方法が一般的である。乾燥処理の方法としては、繊維の物理的な損傷を避けるため、熱風乾燥などの非接触式加熱が広く用いられ、特に設備コスト、運転コストの面で有利な熱風循環式の乾燥装置が用いられる。該乾燥工程においては、炭素繊維の収束性向上、高次加工後の材料力学特性向上のため、適切なサイジング剤乾燥度を維持することが必要となる。また、より生産効率を向上させるためには、より長期的に適切なサイジング剤乾燥度を維持する必要があるため、本発明の適用が特に望ましい。
実施例として、本発明における被乾燥物の乾燥方法を炭素繊維束製造におけるサイジング剤乾燥工程に適用した例を挙げる。
[実施例1]
フィラメント数12,000本の炭素繊維束に、エポキシ樹脂系サイジング剤の水エマルジョン溶液をディップローラー方式により付与し、5.0質量%のサイジング剤を含む湿り炭素繊維束とした後、本発明における乾燥方法により連続乾燥テストを行った。上記炭素繊維束を横一列に並べ、循環型乾燥機の乾燥室内を通過させて乾燥を行った。
フィラメント数12,000本の炭素繊維束に、エポキシ樹脂系サイジング剤の水エマルジョン溶液をディップローラー方式により付与し、5.0質量%のサイジング剤を含む湿り炭素繊維束とした後、本発明における乾燥方法により連続乾燥テストを行った。上記炭素繊維束を横一列に並べ、循環型乾燥機の乾燥室内を通過させて乾燥を行った。
乾燥条件としては、乾燥室の温度を200℃、乾燥室内の風速を3.0m/s、炭素繊維束糸条の乾燥室内の滞留時間を60秒に設定した。また、乾燥装置内で時間あたりに発生する有機成分ガスと乾燥装置への外気流入量の比(VE/VA)が0.005になるよう、開口部分のシール構造を調整した。
連続乾燥において、ピトー管式風速計を用いて乾燥室内を通過する熱風の風速を連続的に検出し、該風速検出結果に応じて送風機の回転数を自動的に変化させて循環風圧を自動調整することで、循環熱風の風速を一定に制御した。風速検出用のピトー管式風速計は炭素繊維束走行糸付近に設置し、圧力計に接続して動圧と静圧の差圧を計測し、熱風温度を200℃とみなして風速を算出した。計測箇所としては、機長方向中央部分において、炭素繊維束が並ぶ方向に均等に5箇所の計測を行い、平均値を求め、乾燥室内の熱風風速とした。
運転開始時、20日連続乾燥後、40日乾燥後のそれぞれのタイミングで、乾燥室内の風速、乾燥室内の温度ムラについて、測定した。乾燥室内の風速測定方法は、その結果を表1に示す。
なお、このときのそれぞれの測定は、以下の通り実施した。
なお、このときのそれぞれの測定は、以下の通り実施した。
<乾燥室内の温度ムラ測定>
炭素繊維束走行糸付近に、K型熱伝対を挿入して乾燥室内の温度を測定した。計測箇所としては、機長方向中央部分において、炭素繊維束が並ぶ方向に均等に5箇所の温度を測定し、最大値と最小値の差を温度ムラと定義した。
炭素繊維束走行糸付近に、K型熱伝対を挿入して乾燥室内の温度を測定した。計測箇所としては、機長方向中央部分において、炭素繊維束が並ぶ方向に均等に5箇所の温度を測定し、最大値と最小値の差を温度ムラと定義した。
<乾燥室内の熱風風速>
炭素繊維束走行糸付近に、ピトー管測定部を挿し入れ、ピトー管と圧力計を接続して動圧と静圧の差圧を計測し、熱風温度を200℃とみなして下式から風速を算出した。
u=C(2ΔP/ρ)1/2
ρ=1.293×(273/(273+200))
風速:u[m/s]
ピトー管係数:C[−]
差圧:ΔP[Pa]
空気密度:ρ[kg/m3]
計測箇所としては、機長方向中央部分において、炭素繊維束が並ぶ方向に均等に5箇所の風速を測定して平均値を求め、乾燥室内の熱風風速とした。
炭素繊維束走行糸付近に、ピトー管測定部を挿し入れ、ピトー管と圧力計を接続して動圧と静圧の差圧を計測し、熱風温度を200℃とみなして下式から風速を算出した。
u=C(2ΔP/ρ)1/2
ρ=1.293×(273/(273+200))
風速:u[m/s]
ピトー管係数:C[−]
差圧:ΔP[Pa]
空気密度:ρ[kg/m3]
計測箇所としては、機長方向中央部分において、炭素繊維束が並ぶ方向に均等に5箇所の風速を測定して平均値を求め、乾燥室内の熱風風速とした。
[実施例2]
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は実施例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は実施例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
循環熱風風速の制御手段として、導管により乾燥装置の内圧を検出し、該内圧検出結果に応じて送風機の回転数を自動的に変化させて循環風圧を自動調整することで、乾燥装置の内圧を一定に制御することに変更した以外は、実施例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥を行った。内圧検出用の導管は、送風機から乾燥室までの循環経路に3箇所設置し、それぞれの平均値を求め、乾燥装置の内圧とした。結果を表1に示す。
循環熱風風速の制御手段として、導管により乾燥装置の内圧を検出し、該内圧検出結果に応じて送風機の回転数を自動的に変化させて循環風圧を自動調整することで、乾燥装置の内圧を一定に制御することに変更した以外は、実施例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥を行った。内圧検出用の導管は、送風機から乾燥室までの循環経路に3箇所設置し、それぞれの平均値を求め、乾燥装置の内圧とした。結果を表1に示す。
[実施例4]
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は実施例3と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は実施例3と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
循環熱風風速の制御手段として、乾燥装置の開口部へピトー管を設置して外気流入風速を検出し、該風速検出結果に応じて送風機の回転数を自動的に変化させて循環風圧を自動調整することで、外気流入風速を一定に制御することに変更した以外は、実施例1、4と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥を行った。外気流入風速検出用のピトー管は乾燥装置に外気が流入する開口部に設置し、圧力計に接続して動圧と静圧の差圧を計測し、外気温の値から風速を算出した。計測箇所としては、炭素繊維束の走行方向に対して直角方向に均等に3箇所の計測を行って平均値を求め、外気流入風速とした。結果を表1に示す。
循環熱風風速の制御手段として、乾燥装置の開口部へピトー管を設置して外気流入風速を検出し、該風速検出結果に応じて送風機の回転数を自動的に変化させて循環風圧を自動調整することで、外気流入風速を一定に制御することに変更した以外は、実施例1、4と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥を行った。外気流入風速検出用のピトー管は乾燥装置に外気が流入する開口部に設置し、圧力計に接続して動圧と静圧の差圧を計測し、外気温の値から風速を算出した。計測箇所としては、炭素繊維束の走行方向に対して直角方向に均等に3箇所の計測を行って平均値を求め、外気流入風速とした。結果を表1に示す。
[実施例6]
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は実施例5と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は実施例5と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
循環熱風風速は、走行糸の走行位置と同じ高さで機長方向中央部において、走行糸がない状態で乾燥機の機幅方向に均等に10点測定した平均値とし、循環ダクトに設けられた風速調整ダンパーにより調整し、運転中に風速の制御を行わず、一定の送風機の回転数で乾燥を行った以外は、実施例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥を行った。結果を表1に示す。
循環熱風風速は、走行糸の走行位置と同じ高さで機長方向中央部において、走行糸がない状態で乾燥機の機幅方向に均等に10点測定した平均値とし、循環ダクトに設けられた風速調整ダンパーにより調整し、運転中に風速の制御を行わず、一定の送風機の回転数で乾燥を行った以外は、実施例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は比較例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
乾燥条件について、風速を7.0m/sに設定した以外は比較例1と同様にサイジング剤溶液の付着した炭素繊維束の連続乾燥処理を行った。結果を表1に示す。
実施例1〜6では、いずれの循環熱風の風速条件においても、40日経過時点まで循環熱風の風速を維持することができ、温度ムラを抑制することができた。
比較例1、2は、いずれの循環熱風の風速条件においても、経時で風速の低下が見られ、比較例1では20日経過時点、比較例2では40日経過時点で均一なサイジング剤付着に必要な温度ムラを維持することが困難となった。
本発明による乾燥方法は、連続的に乾燥処理をすることが要求される材料、例えば繊維材料やフィルム材料、ウェブ状材料、またはベルトコンベア等の搬送手段を用いて連続的に乾燥を行う全ての材料の乾燥工程に適用可能であり、中でも乾燥に伴う汚れの蓄積等によって循環経路内の圧力損失が変化しやすい乾燥工程、特に炭素繊維束製造におけるサイジング剤乾燥工程において有用である。ただし、その応用範囲はこれに限られるものではない。
100・・熱風循環式乾燥装置
1・・・・被乾燥物
2・・・・乾燥室
3・・・・循環経路
4・・・・熱源
5・・・・風圧調整ユニット
6・・・・送風機
7・・・・供給口
8・・・・排出口
9・・・・循環熱風風速検出手段
10・・・装置内圧検出手段
11・・・外気流入風速検出手段
VA: 開口部を通じて乾燥装置内へ流入する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VB: 開口部を通じて乾燥装置外へ流出する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VC: 乾燥室を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VD: 循環経路を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VE: 被乾燥物から発生する単位時間あたりの気体の体積[m3/s]
1・・・・被乾燥物
2・・・・乾燥室
3・・・・循環経路
4・・・・熱源
5・・・・風圧調整ユニット
6・・・・送風機
7・・・・供給口
8・・・・排出口
9・・・・循環熱風風速検出手段
10・・・装置内圧検出手段
11・・・外気流入風速検出手段
VA: 開口部を通じて乾燥装置内へ流入する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VB: 開口部を通じて乾燥装置外へ流出する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VC: 乾燥室を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VD: 循環経路を通過する単位時間あたりの気体の流量[m3/s]
VE: 被乾燥物から発生する単位時間あたりの気体の体積[m3/s]
Claims (7)
- 連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理するための熱風循環式乾燥装置であって、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源と、循環気体の風速を検出する風速検出ユニットと、循環気体の風圧を調整する風圧調整ユニットを備えた熱風循環式乾燥装置。
- 連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理するための熱風循環式乾燥装置であって、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源と、装置内の内圧を検出する内圧検出ユニットと、循環気体の風圧を調整する風圧調整ユニットを備えた熱風循環式乾燥装置。
- 連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理するための熱風循環式乾燥装置であって、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源と、装置内へ流入する外気の風速を検出する外気流入風速検出ユニットと、循環気体の風圧を調整する風圧調整ユニットを備えた熱風循環式乾燥装置。
- 熱風循環式乾燥装置を用いて、連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理する乾燥方法であって、熱風循環式乾燥装置が、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源を備え、循環気体の風速に基づいて循環気体の風圧を調整する乾燥方法。
- 熱風循環式乾燥装置を用いて、連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理する乾燥方法であって、熱風循環式乾燥装置が、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源を備え、装置内の内圧に基づいて循環気体の風圧を調整する乾燥方法。
- 熱風循環式乾燥装置を用いて、連続的に供給される被乾燥物を乾燥処理する乾燥方法であって、熱風循環式乾燥装置が、被乾燥物の連続的な供給、排出のための開口部と、装置内で気体を循環させる送風機と、循環気体を加温する熱源を備え、装置内へ流入する外気の風速に基づいて循環気体の風圧を調整する乾燥方法。
- ポリアクリロニトロル系重合体からなる紡糸溶液を紡糸して炭素繊維束前駆体繊維を得て、最高温度200〜300℃の酸化性雰囲気中で耐炎化し、最高温度500〜1200℃の不活性雰囲気中で予備炭化し、最高温度1200〜3000℃の不活性雰囲気中で炭化し、サイジング剤液を付与した後、請求項4〜6のいずれかに記載の乾燥方法によって乾燥処理する炭素繊維束の製造方法。
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- 2017-03-29 JP JP2017065229A patent/JP2018169066A/ja active Pending
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