JP2007192528A - 印刷機の乾燥装置 - Google Patents

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【課題】大気に放出される溶剤含有ガスの総容積量を削減できるとともに、乾燥ガスの風速分布が適正でかつ熱利用効率が高く、小形で低コストな印刷機の乾燥装置を提供する。
【解決手段】インキ組成物の印刷されたシート材が通過するとともに乾燥ガスが導入され溶剤含有ガスが排出される乾燥室をもつ印刷機の乾燥装置1であって、前記乾燥室の一部(上乾燥室2)に前記乾燥ガスを導入し前記溶剤含有ガスを排出する乾燥ガス導入排出手段(上送風機46、上加圧ダクト41、上吸引ダクト42、下送風機56)と、前記乾燥ガス導入排出手段から排出される前記溶剤含有ガスの少なくとも一部を含む乾燥ガスを前記乾燥室の一部(下乾燥室3)に導入し、さらに多くの前記溶剤を含む溶剤含有ガスを排出する少なくとも1個の再循環ガス導入排出手段(上吸引ダクト42、下送風機56、下加圧ダクト51、下吸引ダクト52)と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、インキ組成物が印刷されたシート材を乾燥する乾燥装置に関する。
グラビア印刷機などは、印刷本体部に給紙装置や乾燥装置などが付属された構成で、紙やプラスチックフィルムなどのシート材にトルエンなどの有機溶剤を含むインキ組成物を用いて印刷を行うのが一般的である。乾燥装置は、ローラーなどのガイドにより長尺のシート材を印刷本体部から乾燥室に誘導し、乾燥ガスを用いて溶剤を揮発させ、印刷直後のインキ組成物を速やかに乾燥するようになっている。乾燥ガスには通常空気が用いられ、送風機及びダクトなどにより乾燥室への導入及び室外への排出が行われている。また、溶剤の揮発を効率化するために、ノズルからシート材の表面に乾燥ガスを吹き付けたり、ヒーターを用いて乾燥ガスを加熱することが行われている。
ところで、近年では、自然環境を保全するために、インキ組成物に含まれる揮発性有機溶剤(通称VOC)の排出規制が強化されている。さらには省資源や作業環境維持の観点からも、何らかの方法で溶剤を回収あるいは処理するようになってきている。例えば、特許文献1に開示されている、グラビア印刷における有機溶剤の回収方法がある。この回収方法では、空調機から乾燥部内にブローエアーを流入させ、溶剤含有ガスを有機溶剤処理装置で吸引して回収し、あるいは排熱として利用するようにしている。
特開2005−238705号公報
しかしながら、特許文献1の有機溶剤処理装置は、比較的希薄で大容積の溶剤含有ガスを処理する必要があるため、乾燥装置として大形化し、またコストも高価となっていた。
また、従来の乾燥装置では、複数のノズルにおける吹き付けの風速分布が必ずしも最適とならずに乾燥性能が低下しがちであり、乾燥ガスを加熱する際の熱利用効率も低かった。したがって、送風機やヒーターが大形化するとともに、イニシャルコストとランニングコストの両方がかさんでいた。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、大気に放出される溶剤含有ガスの総容積量を削減できるとともに、乾燥ガスの風速分布が適正でかつ熱利用効率が高く、小形で低コストな印刷機の乾燥装置を提供する。
本発明の印刷機の乾燥装置は、インキ組成物の印刷されたシート材が通過するとともに該インキ組成物に含まれる溶剤を揮発させる乾燥ガスが導入され該溶剤を含む溶剤含有ガスが排出される乾燥室をもつ印刷機の乾燥装置であって、前記乾燥室の一部に前記乾燥ガスを導入し前記溶剤含有ガスを排出する乾燥ガス導入排出手段と、前記乾燥ガス導入排出手段から排出される前記溶剤含有ガスの少なくとも一部を含む乾燥ガスを前記乾燥室の一部に導入し、さらに多くの前記溶剤を含む溶剤含有ガスを排出する少なくとも1個の再循環ガス導入排出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明は印刷機の乾燥装置を改良するものであり、一度乾燥に用いられて溶剤を低濃度で含有する溶剤含有ガスを循環して再利用することにより、放出する総容積量を削減することができる。本発明は、揮発性の溶剤を含んだインキ組成物を用いる印刷機であれば、印刷方式によらず適用可能である。
乾燥室は、壁材により外気と区画されて空間が形成されており、インキ組成物の印刷されたシート材が内部を通過するようになっている。シート材には例えば長尺の紙材が用いられ、印刷本体部で印刷が行われた後に乾燥室に移送され、乾燥後には次の工程に移送されるように、ローラーなどのガイド部材によって誘導されている。乾燥ガス導入排出手段は、乾燥室内に空気などの乾燥ガスを導入するとともに、溶剤を揮発させることにより生じた溶剤含有ガスを乾燥室外に排出する手段である。再循環ガス導入排出手段は、乾燥ガス導入排出手段から排出される溶剤含有ガスの少なくとも一部を再度乾燥ガスとして、乾燥室内に循環させる手段であり、また、循環後に再度乾燥に用いられてさらに多くの溶剤を含んだ溶剤含有ガスを排出する手段でもある。
なお、再循環ガス導入排出手段は1個に限定されず、複数備えることもできる。複数の再循環ガス導入排出手段は、乾燥ガス導入排出手段から排出されるガスを分配して循環させる、いわば並列構成とすることができる。また、第一の再循環ガス導入排出手段から排出されるガスを、第二の再循環ガス導入排出手段で再度循環させる、いわば直列構成とすることもできる。さらに、溶剤を低濃度で含有する溶剤含有ガスを循環させる比率、すなわち利用率も限定されず、全量を循環させてもよく、一部を装置外部に送出してもよい。
前記乾燥ガス導入排出手段及び前記再循環ガス導入排出手段によりガスが導入及び排出される前記乾燥室の一部は、それぞれ隔壁により区画されていてもよい。例えば、印刷本体部から遠ざかり乾燥の進んだ第一の区画と、印刷本体部に近い印刷直後の第二の区画とに、乾燥室を隔壁で区画するようにしてもよい。そして外部から取り込まれて溶剤を全く含まない新鮮な乾燥ガスを第一の区画に導入し、溶剤含有ガスの一部を含むガスを第二の区画に導入するようにしてもよい。これにより、シート材の乾燥程度の異なる部分に適合するように、異なる溶剤濃度をもつ乾燥ガスを導入することができる。
前記乾燥ガス導入排出手段及び前記再循環ガス導入排出手段はいずれも、前記乾燥ガスを大気圧を超える加圧ガスに加圧する加圧ガス手段と、前記乾燥室から大気圧より低い負圧で吸引するで吸引ガス手段と、をもつことが好ましい。効果的に乾燥を行うために、加圧ガス手段により乾燥ガスを勢いよく吹き付けることができる。さらに、複数の加圧ガス手段のパワーを異なるものとして乾燥ガスの吹き付けの風速を調整して、風速分布を適正にすることができる。例えば、印刷直後のシート材にのみ、乾燥ガスを特に強く吹き付けるようにすることができる。一方、吸引ガス手段で乾燥室内を負圧に維持することにより、シート材の出入口などから装置外へ溶剤が漏洩することを防止できるため、揮発性有機溶剤の排出規制への対応として好適である。
前記加圧ガス手段は前記乾燥ガスを加熱する加熱手段を持つようにしてもよい。乾燥を効果的に行うために乾燥ガスを加熱しておくことも効果的であり、加熱温度と前述の風速分布との組み合わせにより最適な乾燥を行うことができる。加熱手段には例えば電熱ヒーターを用いることができる。この態様では、加熱した乾燥ガスが乾燥に用いられた後に循環されて再利用されるので、新規に乾燥ガスを加熱して導入する場合よりも熱利用効率が向上し、省エネルギーの観点から有利である。
前記加圧ガス手段及び前記吸引ガス手段は送風機と該送風機でガスを加圧及び吸引するガスが案内されるダクトとからなり、前記再循環ガス導入排出手段の前記加圧ガス手段とその上流側の前記乾燥ガス導入排出手段または他の前記再循環ガス導入排出手段の前記吸引ガス手段とは同一の該送風機及び該ダクトで兼用されていてもよい。
加圧ガス手段は、送風機及び、該送風機の吹き出し口と乾燥室とを連通する加圧ダクト、で構成することができる。同様に吸引ガス手段は、送風機及び、該送風機の吸い込み口と乾燥室とを連通する吸引ダクト、で構成することができる。また、加圧用とその上流側の吸引用の送風機を兼用し、吹き出し口に加圧ダクトを、吸い込み口に上流側の吸引ダクトを設けることもできる。
前記再循環ガス導入排出手段は、上流側の前記溶剤含有ガスに含まれる前記溶剤の濃度を検出する濃度センサをもつようにしてもよい。また、前記再循環ガス導入排出手段は、前記溶剤を含まない乾燥ガスを導入する手段と、前記溶剤を含むガスと前記溶剤を含まないガスとの比率を調整する利用率調整手段と、をもつようにしてもよい。
濃度センサにより上流側の溶剤含有ガスに含まれる溶剤の濃度を検出し、溶剤含有ガスを循環して再利用する可否を判断するようにしてもよい。さらには、利用率調整手段により、溶剤含有ガスを再利用する利用率を調整するようにしてもよい。溶剤含有ガス中の溶剤濃度は、印刷されたインキ組成物の使用量や周囲温度などの諸要因に影響される。したがって、溶剤濃度が高いときには溶剤含有ガスの利用率を下げ、溶剤濃度が低いときに利用率を上げるように調整して、常に最適な条件で乾燥を行うことができる。
少なくとも1個の前記再循環ガス導入排出手段は、前記溶剤含有ガスをを大気に放出する大気放出口をもつことが好ましい。また、前記大気放出口を持つ前記再循環ガス導入排出手段は、前記溶剤含有ガスに含まれる前記溶剤の濃度を低減する排ガス処理部をもつことが好ましい。
最終的に再循環ガス導入排出手段から排出される溶剤含有ガスは多くの溶剤を含むため、繰り返しての利用は難しく、大気放出口から大気に放出することになる。したがって、揮発性有機溶剤の排出規制に適合できるように、排ガス処理部をもつことが好ましい。ここで、溶剤含有ガス中の溶剤含有濃度は再利用により高められているため、放出される総容積量は再利用しない従来の装置よりも小さくなる。したがって、排ガス処理部の容積処理能力は従来よりも小さくて済む。
前記乾燥ガス導入排出手段及び前記再循環ガス導入排出手段の前記乾燥ガスを前記乾燥室に導入する手段は、前記シート材の表面に該乾燥ガスを吹き付けるノズルをもつようにしてもよい。乾燥を効果的に行うために、ノズルを設けることができる。ノズルは、例えば、乾燥ガスが吹き出す断面積を切りつめた細隙状の吹き出し口を前述の加圧ダクトの終端に複数配設して、形成することができる。ノズルの断面積の大きさは、乾燥ガス導入排出手段及び再循環ガス導入排出手段それぞれにより異なるものとすることができ、前述の加圧ガス手段のパワーと併せて、乾燥ガスの風速分布の適正化に寄与することができる。
本発明の印刷機の乾燥装置は、少なくとも1個の再循環ガス導入排出手段を備えるので、一度乾燥に用いられて溶剤を低濃度で含有する溶剤含有ガスを循環して再利用することができ、大気に放出する総容積量を削減することができる。したがって、排ガス処理部の容積処理能力は従来よりも小さくて済み、乾燥装置として小形化、低コスト化を実現できる。また、加圧ガス手段をもつ態様では、乾燥ガスの風速分布を適正化して効果的に乾燥を行うことができる。さらに、加熱手段をもつ態様では、加熱した乾燥ガスを循環して再利用することができるため、従来よりも熱利用効率が向上する。
本発明を実施するための最良の形態を、図1及び図2を参考にして説明する。図1は、床面に立設された印刷機9に組み込まれている本発明の実施例の乾燥装置1を説明する図である。乾燥装置1は、印刷機9の中央部から上部にかけて配設され、下部には印刷本体部8が配設されている。長尺のシート材Sは、印刷機9の図中の中央高さ右側から供給され、4個のガイドローラー71〜74によって下方の印刷本体部8に誘導され版胴81と圧胴82との間を通過しながら印刷が行われ、ガイドローラー75により上方の乾燥装置1に誘導され装置1内を下から上に向かって通過した後、ガイドローラー76により上部右側に送出されるようになっている。乾燥装置1は、上乾燥室2及び下乾燥室3、ダクト41、42、51、52、及び図略の送風機とヒーター、により構成されている。
上乾燥室2及び下乾燥室3は、ともに箱形の部材で形成され、上下に重ねて配置されている。この構成は、隔壁により1つの乾燥室を上下2室に区画したことに相当する。
下乾燥室3は、図1に示されるように、下仕切板33によって左側の下加圧室34と右側の下負圧室35とに仕切られている。下負圧室35の下面にはシート導入口36が設けられ、上面には上乾燥室2に連通するシート通過口37が設けられている。また、下負圧室35内には5個のガイドローラー38が上下に並べて配設されている。シート材Sは、シート導入口36からシート通過口37までの間、順次ガイドローラー38に接しながら、下仕切板33の近傍をスムーズに通過できるようになっている。下仕切り板33の各ガイドローラー38と対向する箇所にはそれぞれ、ガイドローラー38に向かって突出し先端の吹き出し断面積が絞り込まれたノズル39が設けられている。下加圧室34に連通して下加圧ダクト51が設けられ、下負圧室35に連通して下吸引ダクト52が設けられている。
上乾燥室2も下乾燥室3と類似の構造であり、上仕切板23によって左側の上加圧室24と右側の上負圧室25とに仕切られている。上負圧室25の下面には下負圧室35からシート通過口37が連通し、右上面にはシート送出口27が設けられている。また、上負圧室25内には4個のガイドローラー28が斜めに並べて配設されている。シート材Sは、シート通過口37からシート送出口27までの間、順次ガイドローラー28に接しながら、上仕切板23の近傍をスムーズに通過できるようになっている。上仕切り板23の各ガイドローラー28と対向する箇所にはそれぞれ、ガイドローラー28に向かって突出し先端の吹き出し断面積が絞り込まれたノズル29が設けられている。上加圧室24に連通して上加圧ダクト41が設けられ、上負圧室25に連通して上吸引ダクト42が設けられている。
次に、乾燥ガス及び溶剤含有ガスの流れを示す図2を参考にして、乾燥ガス導入排出手段及び再循環ガス導入排出手段を説明する。図2において、上ヒータ45は加熱手段であり、乾燥ガスとして外気を取り込み加熱して上送風機46に供給するようになっている。上送風機46は加圧ガス手段であり、上ヒータ45からの乾燥ガスを加圧して加圧ガスとし、上加圧ダクト41を経由して上加圧室24に流量Q1を導入するように構成されている。一方、上負圧室25に連通する上吸引ダクト42は、下ヒータ55から下送風機56に連結されて、溶剤含有ガスが流量Q2で吸引されるようになっている。上送風機46、上加圧ダクト41、上吸引ダクト42、下送風機56、により乾燥ガス導入排出手段が形成されている。
さらに、上吸引ダクト42の途中には電磁弁61が設けられて溶剤混合ガスを分流させ、一部は後述の排ガス処理部に吸引され、残りの流量Q3が下ヒータ55に循環されるようになっている。電磁弁61は利用率調整手段に相当する。電磁弁61と下ヒータ55との間には濃度センサ62が設けられ、循環される溶剤含有ガスの溶剤濃度を検出できるようになっている。
また、下ヒータ55は加熱手段であり、乾燥ガスとして溶剤含有ガス及び/または外気を取り込み加熱して下送風機56に供給するようになっている。通常は、循環される溶剤含有ガスの流量Q3で不足する分を外気で補うよう構成されている。送風機56は加圧ガス手段であり、下ヒータ55からの乾燥ガスを加圧して加圧ガスとし、下加圧ダクト51を経由して下加圧室34に流量Q4を導入するように構成されている。一方、下負圧室35に連通する下吸引ダクト52では、図略の排ガス処理部によって吸引され流量Q5が送出される。排ガス処理部は、溶剤含有ガスの溶剤濃度を低減する所定の処理機能と、大気放出口とをもっている。上吸引ダクト42、下送風機56、下加圧ダクト51、下吸引ダクト52、排ガス処理部、により再循環ガス導入排出手段が形成されている。
なお、上負圧室25と下負圧室35から吸引するそれぞれの流量Q2及びQ5は、供給する流量Q1及びQ4よりも大きくしている。その理由は、溶剤含有ガスを乾燥装置1外に漏洩させないためであり、余分な吸引流量はシート導入口36やシート送出口27その他の隙間から外気が装置1内に流入することになる。
次に、上述のように構成された本発明の実施例の乾燥装置1の動作、作用を、乾燥ガスの流れに沿ってする。
まず、上送風機46が動作している状態では、上ヒータ45内は吸引されて負圧となり、乾燥ガスとして外気が取り込まれる。乾燥ガスは、上ヒータ45によって加熱された後、上送風機46に吸い込まれ吹き出し口で加圧されて加圧ガスとなり、上加圧ダクト41を経由して上加圧室24に流量Q1で導入される。加圧ガスは、圧力差によって4個のノズル29からシート材Sの印刷面に向けて勢いよく吹き付けられ、インキ組成物中の溶剤を揮発させて乾燥を行う。このとき、シート材Sは、裏面がガイドローラー29に接触して保持されているので揺れ動くことはなく、安定して乾燥が行われる。上乾燥室2では、下乾燥室3を通過後のシート材Sを乾燥することになるため、揮発される溶剤はわずかである。したがって、吹き付け後の上負圧室25の溶剤含有ガス中のの溶剤濃度は低い。
次に、下送風機56が動作している状態では、下ヒータ55内は吸引されて負圧となっているので、上負圧室25の溶剤含有ガスは上吸引ダクト42を経由して流量Q2で吸引される。上吸引ダクト42の途中では、濃度センサ62により溶剤含有ガス中の溶剤濃度が検出され、過大に溶剤を循環しないように適量が電磁弁61から放出される。結局、下ヒータ55には、上乾燥室2で乾燥に使用された溶剤含有ガスの一部が循環する流量Q3と、外気とが混合されて取り込まれる。
取り込まれた混合ガスは、乾燥ガスとして下ヒータ55によって加熱される。ここで、循環された溶剤混合ガスは既に上ヒータ45で加熱されたものであるため、下ヒータ55の発熱容量は全量を外気で賄う構成よりも小さなものでよい。加熱された乾燥ガスは、下送風機56に吸い込まれ吹き出し口で加圧されて加圧ガスとなり、下加圧ダクト51を経由して下加圧室34に流量Q4で導入される。加圧ガスは、圧力差によって5個のノズル39から、ガイドローラー39に保持されているシート材Sの印刷面に向けて勢いよく吹き付けられ、インキ組成物中の溶剤を揮発させて乾燥を行う。下乾燥室2では、印刷直後のシート材Sを乾燥することになるため、多量の溶剤が揮発される。したがって、吹き付け後の下負圧室35の溶剤含有ガスは、さらに多くの溶剤を含んでいる。
この溶剤濃度の高い溶剤含有ガスは、下吸引ダクト52を経由して排ガス処理部に流量Q5で吸引され、溶剤濃度が規定値以下に低減されて、大気に放出される。
実施例の乾燥装置1では、上乾燥室2から排出される溶剤濃度の低い溶剤含有ガスの一部を循環して下乾燥室3で再利用している。このため、排ガス処理部に吸引される溶剤含有ガスの総容積量は、再利用しない場合よりも小さくなる。したがって、排ガス処理部の容積処理能力を従来よりも小さくすることができる。また、再利用する溶剤含有ガスは一度加熱済みであるため、熱利用効率も向上する。さらに、上送風機46と下送風機56のパワーは別々に選定できるので、上下の各ノズル28、38における乾燥ガス吹き付けの風速分布を容易に適正化することができる。
なお、本実施例では乾燥室を2室としたが3室以上としてもよく、再循環ガス導入排出手段による溶剤含有ガスの再利用の態様についても種々応用することができる。また、細部構成の異なる各種印刷方式の乾燥装置に応用できることも勿論である。
本発明の実施例の乾燥装置を説明する図である。 図1の実施例において、乾燥ガス及び溶剤含有ガスの流れを示す図である。
符号の説明
1:乾燥装置
2:上乾燥室 23:上仕切板 24:上加圧室 25:上負圧室
3:下乾燥室 33:下仕切板 34:下加圧室 35:下負圧室
41:上加圧ダクト 42:上吸引ダクト 45:上ヒーター 46:上送風機
51:下加圧ダクト 52:下吸引ダクト 55:下ヒーター 56:下送風機
61:電磁弁(利用率調整手段) 62:濃度センサ
8:印刷本体部
9:印刷機
S:シート材
Q1〜Q5:流量

Claims (10)

  1. インキ組成物の印刷されたシート材が通過するとともに該インキ組成物に含まれる溶剤を揮発させる乾燥ガスが導入され該溶剤を含む溶剤含有ガスが排出される乾燥室をもつ印刷機の乾燥装置であって、
    前記乾燥室の一部に前記乾燥ガスを導入し前記溶剤含有ガスを排出する乾燥ガス導入排出手段と、
    前記乾燥ガス導入排出手段から排出される前記溶剤含有ガスの少なくとも一部を含む乾燥ガスを前記乾燥室の一部に導入し、さらに多くの前記溶剤を含む溶剤含有ガスを排出する少なくとも1個の再循環ガス導入排出手段と、
    を備えることを特徴とする印刷機の乾燥装置。
  2. 前記乾燥ガス導入排出手段及び前記再循環ガス導入排出手段によりガスが導入及び排出される前記乾燥室の一部は、それぞれ隔壁により区画されている請求項1に記載の印刷機の乾燥装置。
  3. 前記乾燥ガス導入排出手段及び前記再循環ガス導入排出手段はいずれも、前記乾燥ガスを大気圧を超える加圧ガスに加圧する加圧ガス手段と、前記乾燥室から大気圧より低い負圧で吸引するで吸引ガス手段と、をもつ請求項1または2に記載の印刷機の乾燥装置。
  4. 前記加圧ガス手段は前記乾燥ガスを加熱する加熱手段を持つ請求項3に記載の印刷機の乾燥装置。
  5. 前記加圧ガス手段及び前記吸引ガス手段は送風機と該送風機でガスを加圧及び吸引するガスが案内されるダクトとからなり、前記再循環ガス導入排出手段の前記加圧ガス手段とその上流側の前記乾燥ガス導入排出手段または他の前記再循環ガス導入排出手段の前記吸引ガス手段とは同一の該送風機及び該ダクトで兼用されている請求項3または4に記載の印刷機の乾燥装置。
  6. 前記再循環ガス導入排出手段は、上流側の前記溶剤含有ガスに含まれる前記溶剤の濃度を検出する濃度センサをもつ請求項1〜5に記載の印刷機の乾燥装置。
  7. 前記再循環ガス導入排出手段は、前記溶剤を含まない乾燥ガスを導入する手段と、前記溶剤を含むガスと前記溶剤を含まないガスとの比率を調整する利用率調整手段と、をもつ請求項1〜6に記載の印刷機の乾燥装置。
  8. 少なくとも1個の前記再循環ガス導入排出手段は、前記溶剤含有ガスをを大気に放出する大気放出口をもつ請求項1〜7に記載の印刷機の乾燥装置。
  9. 前記大気放出口を持つ前記再循環ガス導入排出手段は、前記溶剤含有ガスに含まれる前記溶剤の濃度を低減する排ガス処理部をもつ請求項8に記載の印刷機の乾燥装置。
  10. 前記乾燥ガス導入排出手段及び前記再循環ガス導入排出手段の前記乾燥ガスを前記乾燥室に導入する手段は、前記シート材の表面に該乾燥ガスを吹き付けるノズルをもつ請求項1〜9に記載の印刷機の乾燥装置。
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