JP5393068B2 - 揮発性有機化合物の燃焼処理方法および燃焼処理装置 - Google Patents

揮発性有機化合物の燃焼処理方法および燃焼処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5393068B2
JP5393068B2 JP2008168626A JP2008168626A JP5393068B2 JP 5393068 B2 JP5393068 B2 JP 5393068B2 JP 2008168626 A JP2008168626 A JP 2008168626A JP 2008168626 A JP2008168626 A JP 2008168626A JP 5393068 B2 JP5393068 B2 JP 5393068B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
waste
waste liquid
volatile organic
organic compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008168626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010007973A (ja
Inventor
正秋 池田
秀道 小川
弘行 松井
章 時宗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimori Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fujimori Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimori Kogyo Co Ltd filed Critical Fujimori Kogyo Co Ltd
Priority to JP2008168626A priority Critical patent/JP5393068B2/ja
Publication of JP2010007973A publication Critical patent/JP2010007973A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5393068B2 publication Critical patent/JP5393068B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Description

本発明は、有機溶剤を使用する設備から廃ガスおよび廃液に含まれて排出される揮発性有機化合物(VOC)を効率よく処理するための燃焼処理方法および燃焼処理装置に関する。
大気汚染防止法の改定に基づき、大気中への揮発性有機化合物(VOC)の排出が規制され、工場等の施設から排出される排気中のVOCを処理する必要がある。従来、VOCを処理する方法としては、廃ガス中のVOCを燃焼する方法が知られている。燃焼に際しては、単純に燃焼する方法、熱を再生しながら燃焼する方法、動力や電力と熱を再生しながら燃焼する方法等が知られている。具体的には、単純に燃焼する方法としては、白金触媒等を用いて酸化させる方法等が知られている。また、VOCを活性炭やゼオライト等の吸着剤で吸着し濃縮し、蓄熱材を用いてボイラー等で熱を再生しながら燃焼する方法が知られている。そして、ガスタービンやレシプロエンジンの燃料として燃焼して動力や電力を得つつ、ボイラー等で熱を再生しながら燃焼する方法が知られている。
有機溶剤を使用する設備においては、廃ガスとしてのみならず、廃液としてもVOCが排出される。廃液は、廃ガスに比べると回収および貯留が容易であり、しかも、廃液中に樹脂分、無機粉末、不純物、塵埃などの異物が溶解または分散されている場合が多いので、焼却炉で処理することが多い。廃液をボイラーやガスタービン等の燃料として燃焼することも考えられるが、異物を含んだまま燃料として使用すると、ボイラー等の機器を傷めるおそれがあり、これを避けるために異物をろ過や蒸留などで分離するには処理コストが大幅に増大するという問題がある。
例えば、特許文献1には、有機化合物を主剤とする廃溶剤を蒸留して不純物を除去した有機化合物主剤のみを取り出し、発電機を連結したガスタービンの燃焼室で燃焼し、廃溶剤の蒸留には、ガスタービンの熱で発生させた水蒸気を利用する処理方法が記載されている。このガスタービンは、液体燃料を使用するものである。
特許文献2,3には、有機成分含有空気はガスタービンのコンプレッサーに供給し、有機成分含有廃液は蒸留装置で精製してからガスタービンの燃焼器に供給して燃焼処理する方法が記載されている。これらのガスタービンも液体燃料を使用するものである。
特許文献4には、ガスタービンのコンプレッサーに臭気ガスを吸気させ、圧縮した該臭気ガスを燃焼器にて有機溶剤廃液とともに燃焼させる脱臭・廃液処理方法が記載されている。このガスタービンも液体燃料を使用するものである。
特開2002−195052号公報 特開2004−036492号公報 特開2004−037038号公報 特開2004−184003号公報
特許文献1〜4に記載された方法は、いずれも液体を燃料とするガスタービンを用いて廃溶剤を単独でまたは液体燃料と混合してガスタービンの燃焼器で燃焼処理するものである。このような処理方法は、液体を燃料とする装置を用いるので、廃溶剤を燃料として使用しても装置の運転制御が容易である。しかし、廃溶剤が精製不要なほど高純度であればよいが、通常は、何らかの物質を溶解するために溶剤を使用するのであるから、蒸留精製が必要である。したがって、蒸留精製時に溶剤の熱の一部が冷却水に逃げ、エネルギー効率が低下するという問題がある。また、冷却水の温度が上昇すると溶剤が凝縮しにくくなるので冷却水を低温に保つ必要があるが、これにはさらに電力などのエネルギーを要する。
また、廃溶剤が複数の溶剤を含む場合、沸点の低いものが先に蒸発するので、沸点の高いものが残る。したがって、少量に小分けしてバッチ処理する必要がある。無理して連続的に蒸留精製しようとすると、蒸留塔などの大型の設備が必要になる。しかも、この場合、連続的に蒸留精製できたとしても、各溶剤は分留されてしまうので、燃焼処理時の燃焼カロリーを均質化するために再度、混合する必要があり、大幅なエネルギーのロスとなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、有機溶剤を使用する設備から廃ガスおよび廃液に含まれて排出される揮発性有機化合物(VOC)をエネルギー効率よく処理するための燃焼処理方法および燃焼処理装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、有機溶剤を使用する設備から排出される廃ガスに含まれる揮発性有機化合物を廃ガス処理装置で燃焼処理するとともに、前記設備から排出される樹脂等の固形分や不純物が混入した有機溶剤からなる廃液に含まれる揮発性有機化合物を燃料として前記廃ガス処理装置に供給して燃焼処理する、廃ガスおよび廃液に含まれる揮発性有機化合物の燃焼処理方法であって、前記廃液に含まれる揮発性有機化合物は、前記廃ガス処理装置から燃焼処理によって生じる排気ガスを少なくとも一部含む気体を前記廃液中に、前記廃液の液面下において吹き込み気化させることにより前記廃液から気体の揮発性有機化合物として分離し、かつこの分離した揮発性有機化合物を気体のまま前記廃ガス処理装置に供給して燃焼処理することを特徴とする揮発性有機化合物の燃焼処理方法を提供する。
本発明の燃焼処理方法では、前記設備から排出される廃ガスの少なくとも一部を、前記排気ガスが吹き込まれている前記廃液の液面上に導入して、前記廃液からの前記気体の揮発性有機化合物の送出を補助させることが好ましい。
また、前記排気ガスが吹き込まれて濃縮された前記廃液の底部近傍に含まれる未気化物のスラリーを取り出し、前記廃ガスおよび前記排気ガスの一方または両方で濃縮または乾燥させることが好ましい。
また、前記廃ガス処理装置がガスタービンまたは蓄熱燃焼装置であることが好ましい。
また、本発明は、有機溶剤を使用する設備から排出される廃ガスに含まれる揮発性有機化合物を燃焼処理する廃ガス処理装置と、前記設備から排出される樹脂等の固形分や不純物が混入した有機溶剤からなる廃液に含まれる揮発性有機化合物を燃料として前記廃ガス処理装置に供給する廃液処理装置とを有する、廃ガスおよび廃液に含まれる揮発性有機化合物の燃焼処理装置であって、前記廃液処理装置は、前記廃液が貯留される廃液容器と、前記廃液容器から供給される前記廃液中に、前記廃液の液面下において気体を吹き込んで前記廃液に含まれる揮発性有機化合物を気化させる気化槽と、前記廃ガス処理装置から燃焼処理によって生じる排気ガスを前記気化槽に前記吹き込み用の気体として供給する排気ガス供給流路と、前記気化槽内の前記廃液から分離される気体の揮発性有機化合物を気体のまま前記廃ガス処理装置に供給する燃料送出流路とを備え、前記廃ガス処理装置が、前記廃ガスに含まれる揮発性有機化合物とともに、前記廃液から分離された揮発性有機化合物を燃焼処理するように構成されていることを特徴とする揮発性有機化合物の燃焼処理装置を提供する。
本発明の燃焼処理装置では、前記廃液処理装置は、さらに、前記設備から排出される廃ガスの少なくとも一部を、前記気化槽内の前記廃液の液面上に導入して、前記廃液からの前記気体の揮発性有機化合物の送出を補助する燃料送出補助流路を備えることが好ましい。
また、前記廃液処理装置は、さらに、前記気化槽の底部近傍の前記廃液に含まれる未気化物のスラリーを濃縮または乾燥させる乾燥室を備えることが好ましい。
前記乾燥室は、前記スラリーを収容する着脱可能な液受パンを備え、前記廃液処理装置は、前記気化槽の底部近傍から前記乾燥室の前記液受パンにスラリーを供給するスラリー移送流路を備えることが好ましい。
また、前記廃液処理装置は、さらに、前記乾燥室に前記廃ガスおよび前記排気ガスの一方または両方を導入して前記スラリーを加熱するスラリー加熱ガス供給流路を備えることが好ましい。
また、前記廃ガス処理装置がガスタービンまたは蓄熱燃焼装置であることが好ましい。
本発明によれば、高温の排気ガスを気化用空気として吹き込んで気化させるので、廃液から蒸留でVOCを分離する際の加熱および冷却のためのエネルギーが不要となる。また、廃液からVOCを分離する気化用空気を加熱するために別途エネルギーを投入する必要もない。さらに、気化して分離したVOCを、廃ガス処理装置で燃焼処理されてVOCを含まない排気ガスで送出して廃ガス処理装置に供給するので、VOC濃度を任意に調整でき、そのまま燃焼処理を行うことができる。
廃液中のVOCの気化用空気は、排気ガスの廃熱を有しているので、気化熱によって廃液の温度が下がり気化効率が低下することを防ぐために気化用空気を加熱する必要がない。また、気化用空気の吹き込みを停止すれば廃液中のVOCの気化を速やかに停止させることができるので、廃ガス処理装置へのVOC供給量を容易にコントロールすることができる。さらに、廃液から蒸留でVOCを分離する際の熱交換器のように廃液を管路に流すことなく、廃液が静置した状態でVOCを気化させ、かつ廃液からVOCを気化させる速度を任意に変更することができる。
気化したVOCを気体のまま廃ガス処理装置に供給して燃焼処理するので、気化させたVOCを凝縮して液化させる冷却水が不要になり、冷却水を通じた熱エネルギーの散逸がない。また、気化させたVOCに潜熱として含まれる熱エネルギーを廃ガス処理装置に戻すことで、熱の排出口を一元化することができ、排熱からのエネルギー回収効率を向上することができる。
気化用空気が吹き込まれている廃液の液面上に廃ガスを導入して、廃液からの気体のVOCの送出を補助することにより、VOC濃度の高い気体が廃液の液面上に滞留するのを防ぎ、廃液からのVOCの気化を促進することができる。また、気化用空気の吹き込み量を減らしても気化したVOCの送出に必要な風量を維持することができるので、風量の変動を小さくすることができ、ガス濃度計によるVOC濃度の検出までの応答時間を短くできる。そして、高い濃度のVOCが廃液の液面上に滞留するのを防ぐので、気体のVOC濃度を均一化しやすく、検出精度も高くなることから、廃液からVOCを気化させたい量に応じて気化用空気の吹き込み量を加減することが容易になる。
気化用空気が吹き込まれて濃縮された廃液の底部近傍に含まれる未気化物のスラリーを取り出し、廃ガスおよび/または排気ガスで濃縮または乾燥させるとともに、スラリーから気化させたVOCを気体のまま廃ガス処理装置に供給して燃焼処理することにより、低コストでスラリーを減量ないし固化することができる。
廃ガス処理装置がガスタービンまたは蓄熱燃焼装置である場合、気体および液体のVOCを燃焼処理するエネルギー効率を高くすることができる。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の揮発性有機化合物の燃焼処理装置の一形態例を示す構成図である。この燃焼処理装置(以下、「VOC処理装置」という。)は、有機溶剤を使用する設備1から排出される廃ガスおよび廃液に含まれるVOCを燃焼処理する装置であって、このVOC処理装置2は、廃ガス5に含まれるVOCを燃焼処理する廃ガス処理装置3と、設備1および/または他の有機溶剤を使用する設備から排出される廃液11に含まれるVOCを燃料として廃ガス処理装置3に供給する廃液処理装置7を備えて構成されている。
廃ガス処理装置3は、ガスタービン、レシプロエンジンや蓄熱燃焼装置など、VOC含有ガスの供給を受けて、該ガス中のVOCを燃焼処理する装置である。廃ガス処理装置3においてVOC含有ガスを燃焼させることで、VOCは水や二酸化炭素に分解され、大気放出が許容される形態にまで処理することができる。
設備1と廃ガス処理装置3との間には、廃ガス5を移送する廃ガス移送流路4が設けられている。また、後述するように、廃ガス処理装置3には、廃液11に含まれるVOCが燃料として廃液処理装置7から供給される。このため、本形態例のVOC処理装置2においては、廃ガス処理装置3は、廃ガス5に含まれるVOCのみならず、廃液処理装置7から供給されるVOCをも燃焼処理することができる。
廃液処理装置7は、廃液11が貯留される廃液容器20と、廃液容器20から供給される廃液11に気体を吹き込んで廃液11に含まれるVOCを気化させる気化槽10と、廃ガス処理装置3から燃焼処理によって生じる排気ガス13を気化槽10に吹き込み用の気体として供給する排気ガス供給流路12と、気化槽10内の廃液11から分離される気体のVOCを気体のまま廃ガス処理装置3に供給する燃料送出流路24を備える。
廃液容器20から気化槽10に廃液11を移送する廃液移送流路21には、ポンプ22が設置されている。また、気化槽10には、内部の廃液11の液面16の高さを検出するレベル計18が設けられている。レベル計18の検出結果に基づいて、液面16が下側しきいレベルB以下になったときは、図示しない制御装置により、ポンプ22を動作させて廃液11が廃液容器20から気化槽10に移送される。そして、液面16がレベル計18の上側しきいレベルAに達すると、ポンプ22が停止される。
気化槽10の上部(この例では着脱可能な蓋19となっている。)には、排気ガス供給流路12を介して供給される排気ガス13を廃液11中に吹き込むバブラー(吹き込み装置)15が取り付けられている。バブラー15の吹き出し口は、レベル計18の下側しきいレベルBよりも低い位置に設けられ、稼働中は常時、廃液11の液面16下に位置している。
廃ガス処理装置3で生じる排気ガス13は、燃焼処理されているため、VOCを含まず、かつ高温となっている。排気ガス13をバブラー15から廃液11中に吹き込むと、排気ガス13のVOCの分圧(VOCを含まないので実質的に0である。)と排気ガス13の温度におけるVOCの飽和蒸気圧との差により廃液11中のVOCが排気ガス13の泡中に気化する。この気化は、極めて短い時間で排気ガス13の温度におけるVOCの飽和蒸気圧に到達する。したがって、排気ガス13の温度が高いほど、VOCの飽和蒸気圧が高くなるので、効率よく気化させることができる。ただし、液体のVOCを蒸発させるわけではないので、排気ガス13の温度は、著しく高温とする必要はなく、廃液11中のVOCの沸点以下でも十分である。
そして、気化したVOCは、排気ガス13とともに気化槽10の外に送出される。この気体のVOCを廃ガス処理装置3の燃料として利用するため、気化槽10から廃ガス移送流路4に合流する燃料送出流路24が設けられている。また、燃料送出流路24に設けられたファン26を作動させることで、気体を気化槽10から引き出す吸引力が得られる。
なお、バブラー15に供給される排気ガス13は、排気ガス13が100%である必要はなく、供給される排気ガス13の温度を下げるために他の気体が混入されてもよい。混入される気体は、任意に選定できるが、通常は空気で十分である。そして、空気などの他の気体は、排気ガス供給流路12に図示しない分岐管を設けて混入させることができる。したがって、本明細書では、排気ガス13を気化用空気13ということがある。
燃料送出流路24が廃ガス移送流路4に合流する出口より下流(廃ガス処理装置3側)には、廃ガス移送流路4を流れる廃ガス5中のVOC濃度を測定するガス濃度計6が設けられている。このガス濃度計6は、廃ガス5中のVOCと廃液11から気化したVOCとが混合した濃度を測定する位置に設置されているので、廃ガス処理装置3に供給されるVOCの総量をモニタリングすることができる。
排気ガス供給流路12には、気化用空気13を廃ガス処理装置3から気化槽10に向けて送出するファン14が設けられている。排気ガス供給流路12に設けられたファン14の動作は、ガス濃度計6の検出値によって制御されており、VOC濃度が設定された濃度より低下すると、気化用空気13を気化槽10に供給して廃液11中でバブリングさせてVOCを気化させ、あるいは気化用空気13の供給量を増加させてVOCの気化量を増加させ、VOC濃度が設定された濃度より上昇すると、気化用空気13の供給を停止してVOCの気化を停止させ、あるいは気化用空気13の供給量を減少させてVOCの気化量を減少させるようになっている。
本形態例のVOC処理装置2の場合、廃液処理装置7には、廃ガス移送流路4から分岐されて、設備1から排出される廃ガス5の少なくとも一部を気化槽10内の廃液11の液面16上に導入する燃料送出補助流路23が設けられている。燃料送出補助流路23に設けられたファン25を作動させることで、廃ガス5を廃ガス移送流路4から吸引し、かつ気化槽10へ圧送することができる。このように、気化槽10に廃ガス5を導入することにより、気化槽10からの廃液11に含まれるVOCの送出を補助することができる。
VOCは、空気よりも比重が大きいので、VOCの送出を補助することにより、VOC濃度の高い気体が気化槽10の廃液11の液面16上に滞留するのを防ぎ、廃液11からのVOCの気化を促進することができる。また、気化用空気13の吹き込み量を減らしても気化したVOCの送出に必要な風量を維持することができるので、廃ガス移送流路4に合流する風量の変動を小さくすることができ、ガス濃度計6によるVOC濃度の検出までの応答時間を短くできる。
そして、高濃度のVOCが廃液11の液面16上に滞留するのを防ぐので、廃ガス移送流路4に合流して廃ガス処理装置3に送る燃料ガスのVOC濃度を均一化しやすく、検出精度も高くなる。これにより、廃液11からVOCを気化させたい量に応じて気化用空気13の吹き込み量を応答性良く増減することが可能になる。
ところで、廃液11中に樹脂分や無機粉末などの異物が溶解または分散している場合、廃液11からVOCが気化することにより、気化せずに残留した異物の濃度が増大する。本形態例の廃液処理装置7では、廃液容器20から廃液11を繰り返し供給することができるので、気化槽10の下部に未気化物のスラリー17として沈殿する場合がある。
スラリー17が大量に堆積し、バブラー15の吹き込み口に接近すると、気化用空気13の吹き込みが困難になる。また、それほどスラリー17が大量でなくとも、廃液11と気化用空気13の混合がしにくくなったり、気化槽10を傷めたりするおそれがある。このため、気化槽10の底部近傍からスラリー17を排出するスラリー排出流路を備えることが好ましい。
気化槽10は、耐久性からステンレスなどの金属が用いられるが、気化槽10の底部近傍を観察する観点からは、少なくとも底部近傍に透明な樹脂やガラスを用いてもよい。あるいは、底部近傍に透明な樹脂やガラスの窓や連通管を設けておいてもよい。
本形態例のVOC処理装置2の場合、気化槽10から取り出した上記未気化物のスラリー17を乾燥させる乾燥室30を備えている。また、スラリー排出流路として、スラリー17を気化槽10から乾燥室30に移送するスラリー移送流路32が設けられている。スラリー移送流路32にはバルブ33が設けられており、このバルブ33を開くとスラリー17が排出されるようになっている。スラリー移送流路32を介してスラリー17を排出するとき、気化槽10内にスラリー17が少量残っているうちにバルブ33を閉じると、廃液11が乾燥室30に流出する量を抑制することができるので、好ましい。
スラリー17には、液体のVOC(有機溶剤など)が含まれているので、乾燥室30でスラリー17を受ける容器(液受パン)31は、スラリー17に含まれる液体を漏らさずに収容できるものが好ましい。また、乾燥室30でスラリー17を濃縮または乾燥させた残りを乾燥室30から取り出しやすくするために、液受パン31は、乾燥室30から着脱可能であることが好ましい。また、スラリー移送流路32から供給されるスラリー17を直接受け入れることができるように、液受パン31は、スラリー移送流路32の出口に設置することが好ましい。
また、本形態例のVOC処理装置2は、乾燥室30にスラリー加熱ガスとして廃ガス5および/または排気ガス13を導入するスラリー加熱ガス供給流路を備えている。
ここでは、スラリー加熱ガス供給流路27は、燃料送出補助流路23から分岐された配管であり、廃ガス移送流路4を介して設備1から排出された廃ガス5を乾燥室30に導入できるようになっている。
なお、図1には示さないが、廃ガス処理装置3で生じる排気ガス13を乾燥室30に導入するため、気化槽10に排気ガス13を供給する排気ガス供給流路12から分岐して、もしくは排気ガス供給流路12とは別系統のスラリー加熱ガス供給流路として、排気ガス13を乾燥室30に導入する流路を設けることもできる。これにより、廃ガス5の温度がスラリー17の乾燥に適さない程度に低い場合に、廃ガス5および排気ガス13を併用、もしくは排気ガス13を単独使用することもできる。
液受パン31内のスラリー17は、スラリー加熱ガス供給流路27を介して乾燥室30に導入されたスラリー加熱ガス等の熱源により加熱され、スラリー17に含まれるVOCが気化する。これにより、スラリー17は濃縮または乾燥される。また、スラリー17から気化したVOCを処理するため、乾燥室30内のスラリー17から分離される気体のVOCを気体のまま廃ガス処理装置3に供給する第2の燃料送出流路28が設けられている。ここでは第2の燃料送出流路28は燃料送出流路24に接続され、さらに廃ガス移送流路4に合流している。これにより、乾燥室30で生じたVOCも廃ガス処理装置3で燃料として処理することができる。
燃料送出補助流路23、燃料送出流路24、スラリー加熱ガス供給流路27、および第2の燃料送出流路28には、それぞれ流路の開閉や切替えを行うため、ダンパー29が設けられている。
燃料送出補助流路23とスラリー加熱ガス供給流路27との分岐点は、気化槽10とファン25の間に設けられており、ファン25は、これらの流路23,27に共通して用いられる。
また、第2の燃料送出流路28と燃料送出流路24との合流点は、気化槽10とファン26の間に設けられており、ファン26は、これらの流路24,28に共通して用いられる。
乾燥室30にはシリンダー等の液受パン移動装置35が設けられている。これにより、濃縮または乾燥されたスラリー17の入った液受パン31をスラリー移送流路32の出口の下から離し、代わりに空の液受パン31をスラリー移送流路32の出口の下に配置することができる。液受パン31の移動は、気化槽10からスラリー17が供給された回数や、液受パン31内のスラリー17の重量等に応じて制御することができる。
また、乾燥室30には、廃ガス5および/または排気ガス13のほかの熱源として廃ガス処理装置3で生じる排気ガス13の余剰分や排気ガス13を用いてボイラー等で生成した水蒸気などを供給するスラリー加熱補助手段36が設けられている。本形態例では、スラリー加熱補助手段36はバルブ37を備えた配管であり、バルブ37の開閉によって熱源の供給を切り替えることができる。
次に、本形態例のVOC処理装置2を用いた燃焼処理方法の一例について説明する。
設備1内で、例えば溶剤型塗工機から排出されるVOCは、塗膜の乾燥や硬化のために加熱された空気との混合ガス(VOCガス)となって、廃ガスとして排出される。排出されるVOCガスは、廃ガス移送流路4を介して廃ガス処理装置3に供給され、燃焼処理される。また、塗工に使用した樹脂等の固形分や清掃による不純物が有機溶剤に混入し、設備1から廃液として排出される。廃液11は、廃液容器20に貯留される。廃液容器20に貯留される廃液11は、廃ガス処理装置3との間に廃ガス移送流路4が設けられている設備1から排出される廃液に限られるものではなく、他の有機溶剤を使用する設備から排出される廃液を含む場合もある。
本発明のVOC処理装置2で処理されるVOCの種類は、可燃性のものであれば特に限定されないが、一般的な例としてはトルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)などが挙げられる。また、本発明のVOC処理装置2は、廃液11からVOCを気化させるに際し、蒸留精製と異なり、廃液11中には、これらのVOCが複数種混合されていても一括して、かつ連続的に気化させることができる。
廃液処理装置7の運転を開始するときには、まず、排気ガス供給流路12のファン14、燃料送出補助流路23のファン25、および燃料送出流路24のファン26の運転を開始し、空の気化槽10に廃ガス5および排気ガス13の流れを形成する。また、気化槽10内の廃液11の液面16がレベル計18の下側しきいレベルBより下である場合は、廃液容器20に貯留された廃液11をポンプ22で気化槽10に移送する。廃液容器20内の廃液11が不足していたり、廃液移送流路21や廃液11を送出するポンプ22に異常があったりして、気化槽10内の廃液11の液面16が所定時間でレベル計18の下側しきいレベルBに到達しない場合、ポンプ22を停止し、ブザー等で異常を報知する。この場合、廃液11が処理されないという不利益が生じるが、廃ガス移送流路4を経由して廃ガス5が廃ガス処理装置3に供給されるので、廃ガス5の処理に困ることはない。
気化槽10内の廃液11の液面16がレベル計18の下側しきいレベルBに到達したら、燃料送出補助流路23のファン25、燃料送出流路24のファン26および排気ガス供給流路12のファン14を作動させて廃液11に気化用空気13の吹き込みを開始する。気化用空気13の吹き込みにより、廃液11中のVOCが気化し、燃料送出流路24を介して廃ガス処理装置3に供給され、廃液11の燃焼処理が開始される。廃液11の燃焼処理が開始されたら、ガス濃度計6で廃ガス処理装置3に送出されるガス中のVOC濃度を監視する。これらの動作は、図示しない制御装置により、自動制御される。
なお、廃液処理装置7の運転を開始する際の気化槽10への廃液11の供給は、液面16がレベル計18の上側しきいレベルAに到達するまで続けることができる。また、廃液11の燃焼処理が進行すれば液面16は低下していくが、気化槽10内の廃液11の量は、廃液11の液面16が上側しきいレベルAと下側しきいレベルBとの間に維持されるように制御する。例えば、レベル計18の下側しきいレベルBまで低下した場合に、廃液容器20から気化槽10に廃液11を補充する。
廃ガス5の排出量や含まれるVOCの濃度は、設備1の稼働状況などにより変動する。一方、気化槽10から気化して送出されたVOCガスが廃ガス5と混合されて廃ガス処理装置3に供給されるので、気化槽10でのVOCの気化量を調節することにより、廃ガス処理装置3に供給される廃ガス5の排出量や廃ガス中のVOC濃度を爆発防止等の安全性の観点から設定される範囲内に制御したり、廃ガス処理装置3に好適なVOCの濃度や量となるように制御したりすることが可能である。
このVOC濃度が所定の上限値(例えば、爆発下限界の40%)を超えたときは、排気ガス供給流路12のファン14からの送風を低下または停止する。これにより、廃液11からのVOCの気化が低減または停止し、VOC濃度を低下させることができる。VOC濃度をより速やかに低下させる必要がある場合は、燃料送出補助流路23および燃料送出流路24のファン25,26を停止させる処置をとることもできる。
また、排気ガス供給流路12のファン14からの送風を抑制または停止していて、VOCの濃度が所定の下限値(例えば、廃ガス処理装置3の効率的運転の下限値が仮に20%の場合)を下回ったときは、排気ガス供給流路12のファン14からの送風量を増大または運転を再開する。これにより、廃液11からのVOCの気化が促進され、VOC濃度を上昇させることができる。このように、ガス濃度計6の測定値を用いて排気ガス供給流路12を介した気化用空気13の吹き込み量を制御することにより、廃ガス処理装置3に送出される燃料ガス中のVOC濃度を所定範囲内に維持して、廃ガス処理装置3の連続運転が可能になる。
なお、本発明においては、廃ガス処理装置3の連続運転中に常に廃ガス5を燃焼処理する必要はなく、例えば、廃ガス処理装置3がガスタービンである場合は、設備1で廃ガス5が発生しなくても動力、電力や熱を得るために空運転させておくと、設備1で廃ガス5が発生したときに即座に燃焼処理することができるので好ましい。また、廃液11からVOCを気化させるに際し、必ずしも連続的に気化させる必要もなく、廃ガス処理装置3の運転状況や廃液11の発生状況等に応じて少量ずつ小分けして気化させてもよい。特に、本発明における気化槽10でのVOCの気化は、蒸留精製と異なり、オン、オフの操作が容易なので、様々な状況の変化に柔軟に対応することができる。
そして、設備1から排出される廃ガス5のVOC濃度が恒常的に高い場合や低い場合は、気化用空気13の温度を低下または上昇させる処置をとることもできる。これにより、廃液11からのVOCの気化が抑制または促進され、廃ガス処理装置3に送る燃料ガスのVOC濃度の基礎水準を調節することもできる。なお、気化用空気13の温度を上昇させる場合、気化用空気13の温度が廃液11中のVOCの沸点以上となると、高濃度のVOCが発生するが、燃料送出補助流路23から送られてくる廃ガス5により、瞬時に希釈されるので問題はない。気化用空気13の温度は、上述したように、排気ガスに混入する空気の割合を変更することでも調節することができる。
図2に、気化槽10に供給されるバブリング空気量および温度とVOCの気化量との関係の一例を示す。吹き込むガスの流量が多いほど、また、温度が高いほど、気化量も多くなるという傾向を示している。
廃液11からVOCが気化することにより、気化せずに残留した異物の濃度が増大して気化槽10の底部近傍に未気化物のスラリー17が沈澱または堆積した場合、バルブ33を開き、スラリー移送流路32を介して乾燥室30内の液受パン31にスラリー17を排出する。乾燥室30では、スラリー加熱ガス供給流路27を介して供給される廃ガス5や排気ガス13、あるいはスラリー加熱補助手段36の水蒸気や余剰の排気ガス13などを熱源として、スラリー17を濃縮または乾燥させる。
スラリー17から気化したVOCは、廃ガス処理装置3で燃焼処理される。また、乾燥した未気化物は適宜乾燥室30から取り出して廃棄する。未気化物が樹脂等の可燃物である場合には、固形燃料として利用することもできる。
廃ガス処理装置3がガスタービンである場合には、廃ガス移送流路4から送出される廃ガス5および廃液11に含まれるVOCをガスタービンのコンプレッサーや燃焼器に供給することで、これらのVOCを燃料として利用することができる。ガスタービンには、別途、燃焼器に液体や気体の燃料が供給されるが、さらにVOCを燃料として供給することにより燃料の節約が可能になる。
なお、ガスタービンが気体を燃料とするものであると、廃ガス移送流路4から送出されるVOCガスを燃焼器に供給できるので好ましい。一方、ガスタービンが液体を燃料とするものであると、廃ガス移送流路4から送出されるVOCガスを燃焼器に供給することが困難なので、コンプレッサーに供給することが好ましい。コンプレッサーにVOCガスを供給する場合には、VOCガスを新鮮な空気に混ぜて供給することができる。そして、この場合は、コンプレッサーで圧縮された空気の一部が燃焼ガスの冷却に使われ、VOCガスの一部が完全燃焼しない場合があるので、燃焼器の後段に完全燃焼させる機構を有するガスタービンを用いるか、ガスタービンに別途、白金触媒等を用いた燃焼装置を付設することが好ましい。
ガスタービンの燃焼器内でVOCガスと燃料とを混合して燃焼させたとき生成する排気ガスは、タービンの回転駆動に利用することができ、タービンの回転軸に発電機を接続しておけば、電力を得ることができる。また、タービンから排出される排気は、VOCが650℃以上の温度で燃焼処理されたものであるから、ボイラーで高温の蒸気や熱水を得ることができる。そして、ボイラーで高温の蒸気や熱水に熱交換した後の廃熱を利用して、排気ガス供給流路12を介して気化槽10に供給することにより、廃液11からVOCを分離する熱源とすることができる。
廃液処理装置7の運転を停止するときは、まず、排気ガス供給流路12のファン14を停止し、所定時間後に燃料送出補助流路23のファン25を停止して、さらに所定時間後に燃料送出流路24のファン26を停止する。
廃液処理装置7の運転を停止した場合でも、廃ガス移送流路4は通じたままであるので、廃ガス処理装置3による廃ガス5の燃焼処理は、常時行うことができる。また、スラリー加熱補助手段36のバルブ37は、必要に応じて、開けておいてもよいし、閉じてもよい。
本発明は、有機溶剤などの揮発性有機化合物を使用する工場等の施設、特に、乾燥オーブンを有する溶剤型塗工機を設置した施設から排出される揮発性有機化合物を処理するために好適に利用することができる。
本発明の揮発性有機化合物の燃焼処理装置の一形態例を示す構成図である。 バブリング空気量と気化量との関係の一例を示すグラフである。
符号の説明
1…設備、2…揮発性有機化合物の燃焼処理装置(VOC処理装置)、3…廃ガス処理装置(VOC含有ガス処理装置)、4…廃ガス移送流路、5…廃ガス、7…廃液処理装置、10…気化槽、11…廃液、12…排気ガス供給流路、13…排気ガス(気化用空気)、15…バブラー(吹き込み装置)、16…気化槽内の廃液の液面、17…スラリー、20…廃液容器、23…燃料送出補助流路、24…燃料送出流路、27…スラリー加熱ガス供給流路、28…第2の燃料送出流路、30…乾燥室、31…液受パン、32…スラリー移送流路。

Claims (10)

  1. 有機溶剤を使用する設備から排出される廃ガスに含まれる揮発性有機化合物を廃ガス処理装置で燃焼処理するとともに、前記設備から排出される樹脂等の固形分や不純物が混入した有機溶剤からなる廃液に含まれる揮発性有機化合物を燃料として前記廃ガス処理装置に供給して燃焼処理する、廃ガスおよび廃液に含まれる揮発性有機化合物の燃焼処理方法であって、
    前記廃液に含まれる揮発性有機化合物は、前記廃ガス処理装置から燃焼処理によって生じる排気ガスを少なくとも一部含む気体を前記廃液中に、前記廃液の液面下において吹き込み気化させることにより前記廃液から気体の揮発性有機化合物として分離し、かつこの分離した揮発性有機化合物を気体のまま前記廃ガス処理装置に供給して燃焼処理することを特徴とする揮発性有機化合物の燃焼処理方法。
  2. 前記設備から排出される廃ガスの少なくとも一部を、前記排気ガスが吹き込まれている前記廃液の液面上に導入して、前記廃液からの前記気体の揮発性有機化合物の送出を補助させることを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物の燃焼処理方法。
  3. 前記排気ガスが吹き込まれて濃縮された前記廃液の底部近傍に含まれる未気化物のスラリーを取り出し、前記廃ガスおよび前記排気ガスの一方または両方で濃縮または乾燥させることを特徴とする請求項1または2に記載の揮発性有機化合物の燃焼処理方法。
  4. 前記廃ガス処理装置がガスタービンまたは蓄熱燃焼装置であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の揮発性有機化合物の燃焼処理方法。
  5. 有機溶剤を使用する設備から排出される廃ガスに含まれる揮発性有機化合物を燃焼処理する廃ガス処理装置と、前記設備から排出される樹脂等の固形分や不純物が混入した有機溶剤からなる廃液に含まれる揮発性有機化合物を燃料として前記廃ガス処理装置に供給する廃液処理装置とを有する、廃ガスおよび廃液に含まれる揮発性有機化合物の燃焼処理装置であって、
    前記廃液処理装置は、前記廃液が貯留される廃液容器と、前記廃液容器から供給される前記廃液中に、前記廃液の液面下において気体を吹き込んで前記廃液に含まれる揮発性有機化合物を気化させる気化槽と、前記廃ガス処理装置から燃焼処理によって生じる排気ガスを前記気化槽に前記吹き込み用の気体として供給する排気ガス供給流路と、前記気化槽内の前記廃液から分離される気体の揮発性有機化合物を気体のまま前記廃ガス処理装置に供給する燃料送出流路とを備え、前記廃ガス処理装置が、前記廃ガスに含まれる揮発性有機化合物とともに、前記廃液から分離された揮発性有機化合物を燃焼処理するように構成されていることを特徴とする揮発性有機化合物の燃焼処理装置。
  6. 前記廃液処理装置は、さらに、前記設備から排出される廃ガスの少なくとも一部を、前記気化槽内の前記廃液の液面上に導入して、前記廃液からの前記気体の揮発性有機化合物の送出を補助する燃料送出補助流路を備えることを特徴とする請求項5に記載の揮発性有機化合物の燃焼処理装置。
  7. 前記廃液処理装置は、さらに、前記気化槽の底部近傍の前記廃液に含まれる未気化物のスラリーを濃縮または乾燥させる乾燥室を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の揮発性有機化合物の燃焼処理装置。
  8. 前記乾燥室は、前記スラリーを収容する着脱可能な液受パンを備え、前記廃液処理装置は、前記気化槽の底部近傍から前記乾燥室の前記液受パンにスラリーを供給するスラリー移送流路を備えることを特徴とする請求項7に記載の揮発性有機化合物の燃焼処理装置。
  9. 前記廃液処理装置は、さらに、前記乾燥室に前記廃ガスおよび前記排気ガスの一方または両方を導入して前記スラリーを加熱するスラリー加熱ガス供給流路を備えることを特徴とする請求項7または8に記載の揮発性有機化合物の燃焼処理装置。
  10. 前記廃ガス処理装置がガスタービンまたは蓄熱燃焼装置であることを特徴とする請求項5ないし9のいずれかに記載の揮発性有機化合物の燃焼処理装置。
JP2008168626A 2008-06-27 2008-06-27 揮発性有機化合物の燃焼処理方法および燃焼処理装置 Active JP5393068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008168626A JP5393068B2 (ja) 2008-06-27 2008-06-27 揮発性有機化合物の燃焼処理方法および燃焼処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008168626A JP5393068B2 (ja) 2008-06-27 2008-06-27 揮発性有機化合物の燃焼処理方法および燃焼処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010007973A JP2010007973A (ja) 2010-01-14
JP5393068B2 true JP5393068B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=41588690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008168626A Active JP5393068B2 (ja) 2008-06-27 2008-06-27 揮発性有機化合物の燃焼処理方法および燃焼処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5393068B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5609538B2 (ja) * 2010-10-27 2014-10-22 トヨタ自動車株式会社 Voc処理システム
JP5836737B2 (ja) * 2011-09-28 2015-12-24 藤森工業株式会社 Voc処理システム

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3926129A (en) * 1975-01-03 1975-12-16 Dorr Oliver Inc Evaporative concentration of waste sludges with incinerator exhaust gases
JPS5522359A (en) * 1978-08-08 1980-02-18 Nittetsu Kakoki Kk Treatment of waste water containing ammonium salts, sulfuric acid radical, and organic compounds
JPS6439727A (en) * 1987-08-06 1989-02-10 Kyushu Nippon Electric Manufacture of semiconductor device
JPH02213608A (ja) * 1989-02-13 1990-08-24 Babcock Hitachi Kk 廃液焼却設備
KR100482187B1 (ko) * 2001-09-20 2005-04-13 니폰 조키 세야쿠 가부시키가이샤 유기폐기물의 탄화처리방법 및 장치
JP4041690B2 (ja) * 2002-04-12 2008-01-30 大日本印刷株式会社 有機成分含有ガス、廃液の処理方法および処理装置
US7214290B2 (en) * 2002-09-04 2007-05-08 Shaw Liquid Solutions Llc. Treatment of spent caustic refinery effluents
JP2004237235A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Okawara Mfg Co Ltd 有機溶剤を含んだ廃液の濃縮システム
JP3592702B1 (ja) * 2003-08-12 2004-11-24 エス・イー・エス株式会社 基板処理方法及び基板処理装置
JP2005326053A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Fujikasui Engineering Co Ltd 溶液状又はスラリー状の廃液の処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010007973A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009101297A (ja) 塗膜の乾燥硬化方法および塗膜乾燥硬化装置
CA2751720A1 (en) Compact wastewater concentrator using waste heat
SE0950639A1 (sv) Trämaterialtorkanläggning med rotertork
JP5393068B2 (ja) 揮発性有機化合物の燃焼処理方法および燃焼処理装置
JP3908251B2 (ja) 過熱蒸気循環型乾燥システム
JP5350978B2 (ja) 蓄熱式脱臭装置
JP2005146185A (ja) 植物系バイオマス資源利用設備
JP2008056780A (ja) 有機性廃棄物乾燥炭化システム
JP6748697B2 (ja) 燃焼制御方法
EP2833061B1 (en) Activation method for pressurized fluidized furnace system
JP5956211B2 (ja) 加圧流動炉システムの運転方法
KR20120103335A (ko) 슬러지 처리 장치
JP5835662B2 (ja) 揮発性有機化合物処理装置の制御方法
KR101190250B1 (ko) 저비점 오염물질을 포함하는 폐수 처리장치
JP2007283182A (ja) 揮発性有機化合物の処理装置および処理方法
JP2013200087A5 (ja)
JP2015142884A (ja) 揮発性有機化合物処理装置及び処理方法
JP2013200086A5 (ja)
JP2003024920A (ja) 木質系廃棄物の処理装置及びその運転方法
JP5019327B2 (ja) 排ガスの処理設備および排ガスの処理方法
KR101845889B1 (ko) 연소용 공기에 의한 열손실을 최소화하는 연소설비
JP5832944B2 (ja) 加圧流動炉システムの非常停止方法
JP6411314B2 (ja) 液体vocの燃焼処理装置及び燃焼処理方法
JP2019199996A (ja) Vocの燃焼処理装置及び燃焼処理方法
JP2015175316A (ja) 潤滑油の供給設備及び供給方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5393068

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250