JP5243732B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
この従来の開閉装置によれば、閉鎖動作中の開閉体がその下方側の障害物に当接した場合であっても、可撓性シート部が撓むため、開閉体から前記障害物に伝わる押圧力を軽減することができる。
このような状態になった場合、前記障害物xが除去された後でも、撓んだ可撓性シート部120の幅方向端部120aがガイド溝131内に戻り難く、その結果、開閉体100が全閉したとしても、開閉体100の幅方向端部120aとガイドレール130との間に、前記皺や撓みに起因する隙間が生じて、閉鎖性を損ねてしまうおそれがある。
ところで、一般的に前記のように閉鎖方向側部分を可撓性シート部により形成している開閉体では、前記開閉体の幅方向端部側の気密性を向上するために、可撓性シート部に対応する部分におけるガイドレールの溝幅を、スラットに対応する部分におけるガイドレールの溝幅よりも狭くしている。したがって、ガイドレールのガイド溝には、上側の幅広の部分と下側の幅狭の部分との間に、段部が形成される場合がある(例えば、特許文献1の図6〜9参照)。
そのため、後者の従来技術では、開閉体の閉鎖動作中に、前記係止部材が、前記段部に引っ掛かったり、ガイド溝内に噛み込んでしまったり等するおそれがある。
更なる形態では、前記棒状部材が、前記可撓性シート部における幅方向の端部側に、部分的に設けられている。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
開閉体の閉鎖動作中に、開閉体の閉鎖方向端部(例えば座板部材等)が障害物に当接する等して、可撓性シート部の幅方向の端部側に皺や撓み等を生じたとしても、ガイド溝内外にわたる棒状部材により、可撓性シート部がガイドレールのガイド溝からはみ出てしまうようなことを防ぐことができる。
その上、棒状部材は予めガイド溝内に挿入されるように形成されているため、この棒状部材がガイド溝内で引っ掛かったりガイド溝内に食い込んだり等するようなことも防ぐことができる。
この開閉装置1は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として適用可能であるが、特に好ましい態様として、火災等の非常時に自動閉鎖されて火炎や煙の蔓延を防ぐ防火シャッター装置に適用した一例について説明する。
この収納部10によれば、図示しない制御部が防災信号を受け、該制御部から開閉体20を閉鎖させるための指令が発せられると、開閉機13の出力軸及び巻取軸12が自由回転可能な状態となり、巻取軸12に巻かれた開閉体20が、自重によって下方へ繰り出され、閉鎖動作することになる。
この構成によれば、凸部21bを有するスラット21aが開閉体幅方向へ微動した場合に、凸部21bの突端が溝底部30bに当接するため、スラット21aとストッパー部40との干渉、可撓性シート部22とストッパー部40との干渉、および座板部材23とストッパー部40との干渉等を、効果的に防ぐことができる。
また、当該開閉装置1が防炎目的に使用されない場合等には、この可撓性シート部22の材質を、耐火性を有しない可撓性シート材、例えば、塩化ビニルやポリエステル樹脂や、木綿や絹等の天然素材等としてもよい。更に、可撓性シート部22の材質の他例としては、ワイヤーメッシュや、前記材料を適宜に組み合わせたもの等としてもよい。
この可撓性シート部22は、複数のシート材を縦方向や横方向、あるいは斜め方向等に接続して構成してもよいし、一枚のシート材により構成してもよい。
前記止着部材21cは、断面柄杓状を呈する金属板材であり、その凹状部分をスラット21a下端のカール状部分に嵌め合わせ止着されることで、可撓性シート部22を固定している。
この棒状部材22aは、可撓性シート部22における幅方向の両端部側にそれぞれ部分的に配設され、可撓性シート部22の表部又は裏部に沿うとともに、ガイドレール30のガイド溝31の外側から内側へ挿入されている。
この棒状部材22aは、特に耐火性を良好にする観点からは金属材料やセラミックであることが好ましく、更に図示した好ましい一例では、コスト低減等の観点から金属材料(例えばステンレス材料)としている。
また、可撓性シート部22が万が一閉鎖方向側の物体に当接した際に、その物体に対する押圧力を軽減する観点からは、ゴム材料や弾性合成樹脂材料等の弾性材料としたり、軽量な合成樹脂材料や木材等とするのが好ましい。
より詳細に説明すれば、帯状シート22bは、図2に示すように、その上辺部と、下辺部と、左側辺部の下側と、右側辺部の下側とが、可撓性シート部22に対し縫い付けられることで、左側辺部の上側と右側辺部の上側のそれぞれに、棒状部材22aを挿入するための挿入口22b1,22b1を形成している。
したがって、棒状部材22aは、前記何れかの挿入口22b1からその内部に挿入され、帯状シート22bと可撓性シート部22との間に保持される。
なお、何れか一方の挿入口22b1を閉鎖した構成とすることも可能である。
ガイド溝31は、断面略凹状に形成され、断面略L字状等のスペーサ32を介することで、可撓性シート部22に対応する下側部分の開閉体厚さ方向の幅を、その上側部分の幅よりも狭くしている。
そして、ガイド溝31の前記幅狭の部分は、棒状部材22aにおけるガイド溝31に内在する部分の全部に対し、その開閉体厚さ方向の両側から側部31a,31aを近接させている。
このストッパー部40は、可撓性シート部22に対し開閉体幅方向へ離れた位置で、剛体部21の凸部21bを、その下方側から受けるように配設されている。
このストッパー部40は、図示例によれば、開閉体開閉方向へわたる長尺直方体状に形成され、ガイドレール30の溝底部30bから開閉体幅方向へ突出するように設けられる。
図5に示すように、閉鎖動作中の開閉体20の閉鎖方向端部(詳細には座板部材23)が障害物xに当接すると、可撓性シート部22が上下方向に圧縮されて撓むため、障害物xに加わる押圧力を軽減することができる。この際、可撓性シート部22の幅方向の端部に止着された棒状部材22aが、ガイドレール30のガイド溝31内外にわたって挿通されているため、可撓性シート部22の幅方向端部がガイド溝31からはみ出してしまうようなことを防ぐことができる。
この際、棒状部材22aの最先端部側が、可撓性シート部22を介して、ガイド溝31の両側部31a,31aの一方(図6によれば下側の側部31a)に当接するとともに、同棒状部材22aの端部側の中途箇所が、可撓性シート部22を介して、他方の側部31a(図6によれば上側の側部31a)における開口端部に当接する。
そのため、棒状部材22aを内在する可撓性シート部22は、両側部31a,31aに対する前記した2箇所の当接により、ガイド溝31からはみ出る方向(図6によれば左方向)への移動を抑制される。
よって、可撓性シート部22の幅方向端部がガイド溝31からはみ出てしまうのを防ぐことができる。
その上、障害物xが除去された後には、棒状部材22aの重量により、皺や撓み等を伸ばす作用もある。
また、上記開閉装置1によれば、特に効果的な態様として、棒状部材22aを可撓性シート部22の開閉体開閉方向の略中央又は中央近傍に配置する構成としたが、他例としては、棒状部材22aを可撓性シート部22の上端側や下端側に設けた態様等とすることも可能である。
更に他例としては、左右の棒状部材22a,22aが開閉体幅方向の中央寄りで重なり合うようにした態様や、3以上の棒状部材22aを開閉体幅方向へ配設した態様、棒状部材22aを開閉体開閉方向へ複数設けた態様等としたり、これら態様の棒状部材22aを適宜に組み合わせた構成等とすることも可能である。
また、開閉装置1によれば、特に好ましい態様として、棒状部材22aが開閉体幅方向(図示例によれば略水平方向)へわたる構成としたが、他例としては、棒状部材22aを開閉体幅方向に対し傾斜させて配設することも可能である。
また、開閉装置1によれば、棒状部材22aを可撓性シート部22の表部と裏部との内の一方のみに設けたが、棒状部材22aを可撓性シート部22の表裏両部に設けるようにしてもよい。
しかしながら、凸部21bは最も閉鎖方向側(最下端側)に位置するスラット21a以外のスラット21aに配置されるのが好ましく、この構成によれば、全閉時に剛体部21と可撓性シート部22との境界部分が、後述するストッパー部40の上端よりも下に位置するため、万が一可撓性シート部22がストッパー部40の上端に引っ掛かった場合であっても、可撓性シート部22下端側に加わる座板部材23の重量等によって、前記引っ掛かりを外せる可能性が高まる。
この構成によれば、開閉体20の閉鎖動作中、可撓性シート部22及び座板部材23を、開放方向側の比較的幅方向の振れが小さい内にストッパー部40下方へ移動させることができるため、可撓性シート部22及び座板部材23とストッパー部40との干渉を効果的に防ぐことができる。
この構成によれば、全開状態で可撓性シート部22が予めストッパー部40上端よりも下方に位置するため、閉鎖動作中に可撓性シート部22や座板部材23がストッパー部40上端に干渉するようなことを防ぐことができる。
より具体的に説明すれば、図8に示す一例では、剛体部21を構成するスラット21aの幅方向の両端側各々に、ガイドレール30の開口側の端部に接触または近接するように規制部50が設けられている。この規制部50は、スラット21aに対し回動するように軸支され、ガイドレール30開口側端部の上下方向に沿って転動するように配設されたローラである。
而して、図8に示す構成によれば、開閉体20の閉鎖動作中に剛体部21が開閉体幅方向へ振れるのを防ぐことができ、ひいては、剛体部21の下側に設けられる剛体部21が開閉体幅方向へ振れて、ストッパー部40に干渉するのを防ぐことができる。
なお、図8に示す好ましい一例では、規制部50を、凸部21bを有するスラット21aに設けることで、凸部21bとストッパー部40との当接が良好に行われるようにしているが、他例としては、規制部50を凸部21bのない他のスラット21aに設けることも可能である。
更に、他例としては、規制部50を可撓性シート部22又は座板部材23の幅方向の端部側に設け、この規制部50をガイドレール30の開口側の端部に接触または近接させるようにしてもよい。
この構成によれば、可撓性シート部22の幅方向端部側の部分では、棒状部材22aが比較的変形し難い断面略円形状であるため、可撓性シート部22がガイドレール30からはみ出てしまうのを効果的に防ぐことができる。また、可撓性シート部22において、ガイドレール30外に露出される部分については、平板状であるため、外観上の体裁を良好にすることができる。
21:剛体部 21a:スラット
21b:凸部 22:可撓性シート部
22a:棒状部材 23:座板部材
30:ガイドレール 30b:溝底部
31:ガイド溝 31a:側部
40:ストッパー部 50:規制部
p:着座対象部位 x:障害物
Claims (3)
- 収納部から繰り出されて閉鎖動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の端部側をガイド溝に嵌め合わせて閉鎖方向へ案内するガイドレールとを備え、前記開閉体の閉鎖方向側部分を、開閉体幅方向へ分離していない単一の可撓性シート部であって且つ幅方向端部側を前記ガイド溝に挿入した可撓性シート部により形成している開閉装置において、
前記可撓性シート部における幅方向の端部側には、前記可撓性シート部よりも高い剛性を有する棒状部材が、前記可撓性シート部の表部及び/又は裏部に沿うとともに前記ガイド溝へ挿入されるように固定され、
前記棒状部材は、前記可撓性シート部における幅方向の端部側に部分的に設けられ、該棒状部材の一端部が前記ガイド溝内に位置するとともにその他端部が前記ガイド溝外に位置するように開閉体幅方向へ直線的に連続し、且つ前記ガイド溝内に位置する範囲に曲げ部分を有しない棒状に形成され、
前記可撓性シート部における幅方向の中央側には、前記棒状部材を有しない領域が設けられ、
前記可撓性シート部が上下方向から圧縮され撓んだ際には、前記棒状部材の最先端部側を、前記ガイド溝の一方の側部に当接させるとともに、同棒状部材の中途箇所を、前記ガイド溝の他方の側部における開口端部に当接させ、これら2箇所の当接により、前記棒状部材及び前記可撓性シート部が前記ガイド溝からはみ出る方向への移動を、抑制するようにしたことを特徴とする開閉装置。 - 前記開閉体の開放方向側部分を剛体部により構成するとともに、同開閉体の閉鎖方向側部分を前記可撓性シート部により構成し、
前記ガイド溝における、前記可撓性シート部に対応する下側部分の開閉体厚さ方向の幅を、その上側部分の幅よりも狭くし、このガイド溝の幅狭部分に対し、前記棒状部材が遊挿されるようにし、
前記ガイド溝内の下端側には、前記開閉体が全閉した際に、前記剛体部の閉鎖動作を停止するように、前記剛体部を下方側から受けるストッパー部が固定され、
前記棒状部材は、前記開閉体が閉鎖動作する際に前記ストッパー部に干渉せず、前記開閉体の全閉時に、前記ストッパー部が前記剛体部を受けている位置よりも下方側であって且つ前記可撓性シート部の閉鎖方向端部よりも上方側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 前記剛体部に、開閉体幅方向へ突出するとともに、前記開閉体の全閉時に前記ストッパー部によって受けられるように凸部を設け、前記棒状部材を前記凸部よりも下方に配置し、
前記可撓性シート部の上端部は、前記凸部よりも下方側で前記剛体部に固定され、
前記凸部は、前記剛体部における開閉体厚さ方向の一方の面に固定され、
前記棒状部材は、前記可撓性シート部における前記一方に対する反対方向側の面に固定され、
前記可撓性シート部は、前記剛体部と、該剛体部に止着された止着部材との間に、サンドイッチ状に挟まれていることを特徴とする請求項2記載の開閉装置。
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