JP3920131B2 - シャッター装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、繰り出し移動するシャッターカーテンを備えたシャッター装置に係り、例えば、シャッターカーテンで出入口を開放、閉鎖するためのシャッター装置や、シャッターカーテンで防災区画を形成するためのシャッター装置等として利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
下方向へ繰り出し移動されるシャッターカーテンを備えているシャッター装置では、シャッターカーテンの繰り出し側の先端部の座板が着床することにより全閉となるが、この全閉時にシャッターカーテンに大きな風圧等の荷重が作用したときには、この荷重はシャッターカーテンをシャッターカーテン厚さ方向への大きな湾曲変形させる荷重となる。
【0003】
このようにシャッターカーテンがシャッターカーテン厚さ方向への大きな湾曲変形の荷重を受けると、座板が設けられているシャッターカーテンの繰り出し側の先端部は、一部又は全体が床から離れるように上向きに移動しようとする。このような傾向は、シャッターカーテンの少なくとも一部が、シャッターカーテン厚さ方向への大きな湾曲変形が生じ易いシートで形成されているシート式シャッター装置の場合に顕著となる。
【0004】
そして、このような傾向が生ずると、全閉時のシャッターカーテンの遮蔽性が不十分となるおそれがあり、出入口等の開口部を開放、閉鎖するためのシャッター装置では、シャッターカーテンによる全閉時の閉鎖機能が低下し、シャッターカーテンで防災区画を形成するための防災用シャッター装置では、遮煙性等の防災性能が低下し、好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような点を考慮して案出された従来装置として、全閉となったときのシャッターカーテンの繰り出し側の先端部に係止するフック部材を床の内部に設けた装置が知られている。しかし、この従来装置によると、シャッター装置が設置される場所の床にフック部材を有する係止装置を組み込まなければならず、全体的に大掛かりになる。
【0006】
このため、全閉時におけるシャッターカーテンの遮蔽性が不十分となる原因であるシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を防止できる簡易な工夫が求められる。
【0007】
本発明の目的は、シャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を簡易な構造で防止できるようになるシャッター装置を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシャッター装置は、繰り出し移動するシャッターカーテンを有するシャッター装置において、繰り出された前記シャッターカーテンと対面し、このシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を押えるための押え部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
このシャッター装置によると、押え部材は繰り出されたシャッターカーテンと対面しており、この押え部材によってシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を押えるため、押え部材をシャッター装置に設けるという簡易な構造により、繰り出されたシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を防止できる。そして、この結果として、全閉時におけるシャッターカーテンの所定どおりの遮蔽性を確保できる。
【0010】
このシャッター装置における押え部材は、シャッター装置を構成するそれぞれの構成部材のうちの1個又は複数個と連結等されておらず、これらの構成部材から独立した部材となっていて、シャッターカーテンが繰り出されたときに人によってシャッターカーテンと対面する位置に配置されるものでもよく、また、シャッターカーテンの繰り出し移動と連動してシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を押えるための位置へ自動的に移動する部材となっていてもよい。
【0011】
前者によると、押え部材をシャッターカーテンと対面する位置へ配置するための作業者が必要になり、これに対して後者によると、押え部材をシャッターカーテンの繰り出し移動と連動させることができ、押え部材の所定位置への配置を自動的に行えるため、後者とすることが好ましい。
【0012】
この後者とするための具体的構造は任意であり、その一例は、押え部材の一端部をシャッターカーテンの繰り出し側の端部を相手とする位置に、他端部をシャッターカーテンに対して不動となった不動部材を相手とする位置にそれぞれ配設するとともに、これらの一端部と他端部とのうち、一方を、この一方の前記相手に、繰り出されたシャッターカーテンの厚さ方向に延びる軸を中心に回動自在に連結し、他方を、この他方の前記相手に対し、シャッターカーテンの繰り出し移動方向と直交又は略直交する方向であって繰り出されたシャッターカーテンの面と平行又は略平行の方向へスライド自在とすることである。
【0013】
これによると、シャッターカーテンの繰り出し移動時に、押え部材の一端部と他端部とのうち、一方が軸を中心に回動しながら他方が不動部材に対してスライドすることにより、押え部材は、シャッターカーテンの繰り出し移動と連動してシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を押えるための位置へ自動的に移動し、また、シャッターカーテンの繰り出し移動とは反対の収納移動時には、これとは逆の作動により、押え部材は繰り出し移動開始前の旧位置に戻る運動を行う。
【0014】
押え部材をシャッターカーテンの繰り出し移動と連動するこのような運動を行うものとした場合には、前記不動部材は、シャッターカーテンが通過するまぐさを形成するまぐさ部材でもよく、収納移動したシャッターカーテンが収納されるシャッターケースでもよく、シャッターカーテンの繰り出し移動及び収納移動を案内するためのガイドレールでもよく、シャッター装置が設置された建物の部材等でもよく、任意である。
【0015】
また、シャッターカーテンが全閉となったときにおける押え部材の向きは、シャッターカーテン繰り出し移動方向に対して傾き角度を有する向きとなっていてもよく、すなわち、押え部材の一端部の位置と他端部の位置とが、シャッターカーテンの繰り出し移動方向と直交又は略直交する方向であってシャッターカーテンの面と平行又は略平行の方向においてずれた位置となっていてもよく、また、シャッターカーテンが全閉となったときにおける押え部材の向きは、シャッターカーテンの繰り出し移動方向への向きとなっていてもよく、すなわち、押え部材の一端部の位置と他端部の位置とが、シャッターカーテンの繰り出し移動方向と直交又は略直交する方向であって繰り出されたシャッターカーテンの面と平行又は略平行の方向における同じ又は略同じ位置となっていてもよい。
【0016】
前者によると、押え部材によるシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形の防止と、これによるシャッターカーテンのある程度の遮蔽性の確保とを達成でき、また、繰り出し移動限に達しているシャッターカーテンが収納移動する際に、押え部材がこの収納移動に対する抵抗部材とはならず、円滑に収納移動させることができる。一方、後者によると、押え部材は、繰り出し移動限に達しているシャッターカーテンが収納移動する際に抵抗する突っ張り部材として機能することになり、このため、シャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形の防止と、これによるシャッターカーテンの充分な遮蔽性の確保とを達成できることになる。
【0017】
なお、前者と後者の両方の場合において、繰り出しされたシャッターカーテンが収納方向へ移動しようとしたときに、不動部材に対してスライド自在となっている押え部材の一方の端部が係止することによりこの端部のそれ以上のスライドを阻止する弾性的な係止部材を不動部材に設けることにより、シャッターカーテンの収納方向への移動を防止するようにしてもよい。このような弾性的な係止部材を不動部材に設けた場合であっても、押え部材の一方の端部に、係止部材を弾性変形させてこの端部を係止部材を通過させる荷重を人為的又は自動的に作用させることができる構造とすることにより、繰り出し移動限に達しているシャッターカーテンを収納方向へ移動させることができるようになる。
【0018】
以上の本発明において、押え部材はシャッターカーテンの表裏両面のうちの一方だけに設けてもよく、両方に設けてもよい。押え部材をシャッターカーテンの表裏両面のうちの一方だけに設けることは、シャッターカーテンをシャッターカーテン厚さ方向に湾曲変形させようとする荷重がシャッターカーテンの決まった方向から作用する場合に、有効である。
【0019】
また、押え部材の形状、大きさ等は任意であり、押え部材を、例えば、細長部材としてもよく、幅広部材としてもよく、三角形や菱形等の異形部材としてもよい。さらに、押え部材は、押え部材の長さ方向の途中に屈曲部が設けられていない直線的に延びる棒状等のものでもよく、屈曲部が設けられている屈曲形状のものや、この屈曲部で屈曲可能なものでもよい。また、押え部材は伸縮自在な部材でもよく、複数のリンクを回動自在に連結することにより形成したリンク機構構造のものでもよい。
【0020】
また、繰り出されたシャッターカーテンの同じ側の面と対面する押え部材の個数は、1個でもよく、複数個でもよい。すなわち、押え部材をシャッターカーテンの繰り出し移動方向に延びる部材とする場合には、繰り出し方向と直交する方向であるシャッターカーテンの幅方向に設ける押え部材の個数は、1個でもよく、複数個でもよい。複数個の押え部材をシャッターカーテンの幅方向に設けることは、幅寸法が大きいシャッターカーテンについて、すなわち大スパンのシャッターカーテンについて、有効となる。
【0021】
このように押え部材をシャッターカーテンの繰り出し移動方向に延びる部材とし、繰り出し方向と直交する方向であるシャッターカーテンの幅方向に1個又は複数個の押え部材を設ける場合には、押え部材の配置位置は、押え部材によってシャッターカーテンが等分割又は略等分割される位置とすることが好ましい。これによると、シャッターカーテンの厚さ方向への湾曲変形を有効に抑えることができる。
【0022】
さらに、以上の本発明は、シャッターカーテンの全部又は略全部がシートで形成されているシャッター装置、スラットで形成されているシャッター装置、パネルで形成されているシャッター装置等の各種タイプのシャッター装置に適用でき、さらに、シャッターカーテンの全部又は略全部が、シートとスラット、シートとパネルのように、複数の異なる材料の複合で形成されているシャッター装置にも適用できる。
【0023】
しかし、本発明をシャッターカーテンの少なくとも一部がシートで形成されたシャッター装置に適用し、シートの部分の湾曲変形を押え部材で押えるようにすると、シートは他の材料よりも撓みやすく、したがって、シートは風圧等の荷重を受けたときにシャッターカーテン厚さ方向へ湾曲変形しやすいため、シャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を押え部材によって押えようとする本発明は、シャッターカーテンの少なくとも一部がシートで形成されたシャッター装置に対して特に有効である。
【0024】
また、本発明は、シャッターカーテンで出入口等の開口部を開放、閉鎖するための開口部用シャッター装置や、火災発生時にシャッターカーテンで防災区画を形成するための防災用シャッター装置等に適用できるものであって、任意な用途で使用される各種のシャッター装置に適用できる。
【0025】
さらに、シャッターカーテンの繰り出し、収納移動方向は上下方向でもよく、左右方向でもよく、シャッターカーテンの面が水平又は略水平となった水平方向でもよく、これらの方向に対して傾斜した方向でもよい。
また、シャッターカーテンの繰り出し、収納移動は、巻取軸による巻き取り、繰り出しによってなされてもよく、オーバーヘッドドアのように、繰り出されたシャッターカーテンがそのままの状態で移動することによってなされてもよく、折り畳み、展開によってなされてもよく、パネル等の分離連結自在となったシャッターカーテン構成部材同士が分離重合したり連結しながらなされてもよい。
【0026】
また、シャッターカーテンに人等が通過できる開口部を設ける場合には、押え部材はこの開口部を避けた位置に設けることが好ましい。
【0027】
また、以上において、押え部材が対面する繰り出されたシャッターカーテンとは、収納位置から繰り出し位置へ向かう繰り出し移動しているシャッターカーテンと、この繰り出し移動途中で停止しているシャッターカーテンと、繰り出し移動限に達しているシャッターカーテンと、繰り出し移動限から収納位置へ収納移動しているシャッターカーテンと、この収納移動途中で停止しているシャッターカーテンとのうちのいずれでもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るシャッター装置のシャッターカーテンが繰り出し移動限に達しているシャッター全閉時における全体を示す正面図であり、このシャッター装置は、火災発生時に建物の大開口部に防災区画を形成するための大開口用の防災用シャッター装置である。
【0029】
この防災用シャッター装置のシャッターカーテン1は火災発生時に天井から閉鎖下降するものとなっており、したがって、シャッターカーテン1の繰り出し方向は下方向であって、収納移動方向は上方向となっており、シャッターカーテン1の開閉移動であるこの繰り出し、収納移動は巻取軸2によるシャッターカーテン1の巻き取り、繰り出しによってなされる。
【0030】
この巻取軸2は天井部材3で室内空間4から仕切られた天井裏空間5に水平方向を軸方向にして配置され、巻取軸2の軸方向両端部は支持部材であるブラケット6で回転自在に支持されている。これらのブラケット6は、天井裏空間5に存在する建物躯体7に結合されている。巻取軸2には、繰り出し側の先端部であって閉じ側の先端部である下端部が座板8となったシャッターカーテン1の上端部が連結されており、閉じ側の先端部や巻取軸2との連結部を除いて全体がガラスクロス又はシリカクロスによるシート又はこのシートに耐火塗料を塗布及び/又は含浸させて形成されているシート式のシャッターカーテン1は、平常時には巻取軸2に巻き取られている。
【0031】
巻取軸2からのシャッターカーテン1の繰り出し、巻き取りは巻取軸2の正逆回転によってなされ、シャッターカーテン1の幅方向両端部は、室内空間4の左右両側に形成されている柱、壁等の建物躯体9に取り付けられているガイドレール10に抜け止め部材で抜け止めされて摺動自在に挿入されているため、巻取軸2の正逆回転によって天井部材3に形成されているまぐさを通過して閉鎖、開放の上下動を行うシャッターカーテン1の移動は、これらのガイドレール10で案内されて行われる。
【0032】
左右一対のブラケット6のうち、一方のブラケット6には、モータとブレーキの組み合わせからなる開閉機11が取り付けられ、この開閉機11は巻取軸2と伝動手段12を介して連結されている。火災発生により図示しない手動レバーを操作することにより、又は図示しないセンサが煙あるいは熱等を検出することにより、制御装置からの信号で開閉機11のブレーキが解除され、これによりシャッターカーテン1は座板8の重量を含む自重で巻取軸2を回転させながら下降する。また、図示しないスイッチの操作で開閉機11のモータが駆動されることにより、巻取軸2の回転でシャッターカーテン1が巻取軸2に巻き取られる。
【0033】
シャッターカーテン1は、左右方向の寸法である幅寸法が大きくなった大スパンのシャッターカーテンとなっており、このため、巻取軸2も長寸軸となっている。このような長寸軸の巻取軸2の撓みを防止するため、巻取軸2の長手方向途中部には、巻取軸2を下側から上向きに支持する支持部材13が配置されている。この支持部材13は、本実施形態では、ブラケット14に回転自在に取り付けられたローラとなっており、ブラケット14は前記建物躯体7に結合されている。
【0034】
シャッターカーテン1の座板8には、押え部材20の下端部がシャッターカーテン1の厚さ方向に延びる軸21で回動自在に連結されている。この押え部材20は細長状の部材であり、軸21は座板8の左右方向の中央部に設けられているため、軸21による押え部材20の下端部のシャッターカーテン1への連結は、シャッターカーテン1の幅方向中央部においてなされている。
【0035】
図2は、図1のS2−S2線断面図である。この図2で示すように、下端部が座板8を相手として軸21で連結された押え部材20は、シャッターカーテン1の表裏両面側に設けられており、それぞれの押え部材20の上端部は、シャッターカーテン1が上下に通過する天井部材3のまぐさ22を形成している一対のまぐさ部材23,24を相手とする位置まで延びている。まぐさ22の内部に達しているそれぞれの押え部材20の上端部には、互いに逆向きのシャッターカーテン厚さ方向外向きに突出するピンによるスライド部材25が固定され、これらのスライド部材25は、まぐさ部材23,24に形成されている溝23A,24Aの内部に挿入されている。
【0036】
これらの溝23Aと24Aのうち、図2において右側の溝23Aは、図1において、左右のガイドレール10のうちの右側のガイドレール10に近い位置から、左右のガイドレール10の間の中央位置まで図2のまぐさ部材23に形成され、図2において左側の溝24Aは、図1において、左右のガイドレール10のうちの左側のガイドレール10に近い位置から、左右のガイドレール10の間の中央位置まで図2のまぐさ部材24に形成されている。そして、それぞれの押え部材20のスライド部材25は、シャッターカーテン1に対して不動部材となっているまぐさ部材23,24にこのように形成されているこれらの溝23A,24Aに案内されてスライド自在となっている。
【0037】
以上により、それぞれの押え部材20の下端部は、シャッターカーテン1の下端部に、繰り出されたシャッターカーテン1の面と直角をなす軸21を中心に回動自在に連結されているとともに、上端部は、まぐさ部材23,24の溝23A,24Aに案内されるスライド部材25により、シャッターカーテン1の繰り出し移動方向と直交する方向であって繰り出されたシャッターカーテン1の面と平行の方向へ、言い換えると、シャッターカーテン1の幅方向へスライド自在となっている。
【0038】
溝23Aの終端部、すなわち、図1の左右のガイドレール10の間の中央位置、及び溝24Aの終端部、すなわち、図1の左右のガイドレール10の間の中央位置には、図3で示すように、板ばねの折り曲げで形成された弾性的な係止部材26が、溝23A,24Aの上面に取り付けられて配置されている。この係止部材26は溝23A,24Aの長手方向に延びる長さを有しており、また、この係止部材26は、その長さ方向途中部において下向きに突出する係止部26Aと、この係止部26Aの両側、すなわち溝23A,24Aの長手方向の両側に設けられた平板部26B,26Cとからなり、溝23A,24Aの終端部側の平板部26Bが溝23A,24Aの上面にスポット溶接等による結合部27で結合され、反対側の平板部26Cは溝23A,24Aの上面に沿ってスライド自在となっている。
【0039】
係止部26Aの下向きへの突出量は、ピンであるスライド部材25が溝23A,24Aの下面に接触してスライドするときには、スライド部材25が係止部26Aに当接せずにその下を通過でき、スライド部材25が溝23A,24Aの下面から浮いた状態でスライドするときには、スライド部材25が係止部材26Aに当接する突出量となっている。
【0040】
図4は、シャッターカーテン1の全開時を示している。このときには、それぞれの押え部材20のスライド部材25は、溝23A,24Aにおける係止部材26が配置されている終端部とは反対側の始端部の位置にあり、したがって、それぞれの押え部材20は略水平の姿勢となっている。この後、前述したとおり、火災の発生によりシャッターカーテン1が巻取軸2から繰り出されると、それぞれのスライド部材25は溝23A,24Aに沿ってスライドして溝23A,24Aの終端部側へと移動するため、下端部が座板8に軸21で連結されているそれぞれの押え部材20は、徐々に略水平姿勢から鉛直姿勢へと向きを変更する運動を行う。図4の二点鎖線は、全開のシャッターカーテン1が図1の全閉状態となるまでの間の途中の状態を示しており、このように、押え部材20はシャッターカーテン1の閉鎖移動と連動してその向きを鉛直に変更する運動を自動的に行う。
【0041】
図1で示すように、座板8が床28に着床してシャッターカーテン1が全閉状態となったときには、スライド部材25は、図3で示されているとおり、溝23A,24Aの終端部に達している。スライド部材25が溝23A,24Aに案内されて溝23A,24Aの始端部から終端部へと移動することは、スライド部材25が溝23A,24Aの下面に接触しながら行われるため、スライド部材25は、係止部材26の係止部26Aの下を通過することによって溝23A,24Aの終端部に達する。
【0042】
また、スライド部材25が溝23A,24Aの終端部に達したときには、押え部材20の下端部の位置と上端部の位置とが、シャッターカーテン1の開閉移動方向と直交する方向であって全閉時のシャッターカーテン1の面と平行の方向における同じ位置となっており、言い換えると、押え部材20の上端部のスライド部材25と下端部の軸21とを結ぶ直線が鉛直線となっており、これにより、押え部材20の向きはシャッターカーテン1の開閉移動方向の向きとなっている。
【0043】
以上説明した本実施形態によると、押え部材20は全閉時におけるシャッターカーテン1と向き合う位置に配置されてシャッターカーテン1と対面することになるため、図5で示すように、火災による煙や火炎による圧力Fが全閉時のシャッターカーテン1に作用しても、押え部材20によってシャッターカーテン1がシャッターカーテン厚さ方向に大きく湾曲変形することを押えることができる。このため、座板8が床28から上昇してしまうのを阻止でき、また、この結果として、防災区画を形成するための防災用シャッター装置のシャッターカーテン1による煙、火炎の充分な遮蔽性を確保できることになり、防災用シャッター装置の防災機能を向上させることができる。
【0044】
また、このような作用効果は防災用シャッター装置に押え部材20を設けるという簡易な構造で実現できるため、本実施形態によると、防災用シャッター装置に大掛かりな構造を設けることなく実現できるという効果を得られる。
【0045】
また、押え部材20はシャッターカーテン1の表裏両側に設けられているため、火災による煙や火炎による圧力Fがシャッターカーテン1の表裏両側のうちのいずれの側から作用しても、すなわち、火災がシャッターカーテン1のどちらの側で発生しても、シャッターカーテン1が大きく湾曲変形するのを阻止できる。
【0046】
また、本実施形態では、シャッターカーテン1の大部分が湾曲変形しやすいシートで形成されているが、このようにシャッターカーテン1が湾曲変形しやすい材料で形成されている場合に、シャッターカーテン1と対面する押え部材20でシャッターカーテン1の湾曲変形を押えるという本実施形態による作用効果を特に顕著に得られる。
【0047】
さらに、本実施形態では、シャッターカーテン1が全閉になると、押え部材20の下端部の位置と上端部の位置とがシャッターカーテン1の開閉移動方向と直交する方向であってシャッターカーテン1の面と平行の方向における同じ位置となり、押え部材20の上端部のスライド部材25と下端部の軸21とを結ぶ直線が鉛直線となることにより、押え部材20の向きはシャッターカーテン1の開閉移動方向の向きとなるため、前記圧力Fによるシャッターカーテン1の湾曲変形で上昇しようとする座板8に対して、押え部材20はこの座板8の上昇を確実に阻止する突っ張り部材として機能することになる。
【0048】
このため、押え部材20は、圧力Fによってシャッターカーテン1がシャッターカーテン厚さ方向に大きく湾曲変形するのを阻止するための部材になっているとともに、座板8が床28から離れるのを直接防止するための部材ともなっており、これにより、防災区画を形成するための防災用シャッター装置のシャッターカーテン1による煙、火炎の一層充分な遮蔽性を確保できることになる。
【0049】
また、押え部材20は、シャッターカーテン1の下方への閉鎖移動と連動してシャッターカーテン1と対面する位置へ自動的に移動するものとなっているため、押え部材20の所定位置への移動を自動化することができる。
【0050】
また、シャッターカーテン1が全閉となっているときは、押え部材20の上端部のスライド部材25は溝23A,24Aの終端部近くに配置された係止部材26の係止部26Aを過ぎた位置にあり、座板8に床28から上昇しようとする荷重が発生した場合には、溝23A,24Aの下面から浮き上がったスライド部材25は、軸21を中心とする押え部材20の揺動方向に応じて、溝23A,24Aの終端部又は係止部26Aに係止されることになるため、押え部材20は、座板8の床28からの上昇を直接阻止する突っ張り部材としての機能を充分に発揮する。
【0051】
なお、前述したように、前記開閉機11のモータで巻取軸2が回転させてシャッターカーテン1を巻取軸2に巻き取らせ、シャッターカーテン1を全開位置へ移動させるときには、座板8に軸21で連結されているそれぞれの押え部材20がシャッターカーテン1と共に上昇してスライド部材25が溝23A,24Aの下面から離れるため、作業者は、スライド部材25が係止部材26の係止部26A側へ移動するようにそれぞれの押え部材20を軸21を中心として倒す作業を行い、シャッターカーテン1の上昇に合わせてこの押え部材20の倒し作業を、スライド部材25が係止部26Aを弾性変形させて係止部26Aをスライド部材25が通過するまで行うことにより、これ以後は、スライド部材25は溝23A,24Aに沿って溝23A,24Aの始端部へ復帰するスライド移動を行い、これにより、シャッターカーテン1は全開位置に戻り、押え部材20も図4で示した初期状態に戻ることになる。
【0052】
図6の実施形態では、シャッターカーテン1の表裏両面にそれぞれ複数本、具体的にはそれぞれ2本の押え部材30が配置されているとともに、シャッターカーテン1の全閉時におけるこれらの押え部材30の向きは、シャッターカーテン1の開閉移動方向の向きとなっておらず、この開閉移動方向から傾斜した向きとなっている。
【0053】
この実施形態は、シャッターカーテン1の左右の幅寸法が前記実施形態よりも大きい場合に有効である。
【0054】
この実施形態によっても、シャッターカーテン1のシャッターカーテン厚さ方向への大きな湾曲変形を押え部材30で押えることができ、したがって、座板8が床28から浮き上がるのを防止できる。
【0055】
この実施形態において、それぞれの押え部材30の上端部に設けられたスライド部材25がスライドするまぐさ部材23,24の溝23A,24の終端部には、図3で示した係止部材26と同様の部材を設けてもよく、設けなくてもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明によると、シャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を簡易な構造で防止できるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防災用シャッター装置のシャッターカーテン全閉時における全体を示す正面図である。
【図2】図2のS2−S2線断面図である。
【図3】図2で示されている不動部材であるまぐさ部材に形成された溝と、押え部材の上端部に設けられているスライド部材との関係を示す斜視図である。
【図4】シャッターカーテンの全開時を示す防災用シャッター装置の全体を示す正面図で、シャッターカーテンが全閉位置へ移動する途中を二点鎖線で示した図である。
【図5】シャッターカーテンに火災による煙や火炎による圧力が作用したときに押え部材でシャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形が押えられることを示す概略平面図である。
【図6】別実施形態に係る押え部材が適用された防災用シャッター装置を示す図1と同様の図である。
【符号の説明】
1 シャッターカーテン
2 巻取軸
20,30 押え部材
21 軸
23,24 不動部材であるまぐさ部材
23A,24A まぐさ部材の溝
25 スライド部材
26 係止部材
Claims (4)
- 繰り出し閉鎖下降するシャッターカーテンを有するシャッター装置において、
閉鎖下降した前記シャッターカーテンと対面するとともに、このシャッターカーテンの前記閉鎖下降と連動して前記シャッターカーテンのシャッターカーテン厚さ方向への湾曲変形を押えるための位置へ移動する押え部材を備え、
この押え部材の下端部は前記シャッターカーテンの厚さ方向に延びる軸で座板に回動自在に連結され、前記押え部材の上端部には、まぐさ部材に形成されている溝の内部に挿入されたスライド部材が設けられ、この溝の上面には、前記スライド部材が前記溝の下面に接触してスライドするときには前記スライド部材が当接せずにその下を通過でき、前記スライド部材が前記溝の下面から浮いた状態でスライドするときには前記スライド部材が当接する弾性的な係止部材が設けられていることを特徴とするシャッター装置。 - 請求項1に記載のシャッター装置において、前記係止部材は板ばねで形成されていることを特徴とするシャッター装置。
- 請求項1又は2に記載のシャッター装置において、前記押え部材は前記シャッターカーテンの表裏両面側に設けられていることを特徴とするシャッター装置。
- 請求項3に記載のシャッター装置において、前記シャッターカーテンの表裏両面側に設けられている前記押え部材の下端部は、これらの押え部材について共通化されている前記軸によって前記座板に回動自在に連結されていることを特徴とするシャッター装置。
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