JP5242209B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス母材の一端を加熱溶融して該ガラス母材からガラス光ファイバを線引きし、該線引きしたガラス光ファイバの外周に少なくとも1層の樹脂を被覆する光ファイバの製造方法に関するものである。
特許文献1には、ガラス母材から線引きした光ファイバを被覆する際に、被覆装置において被覆する樹脂が逆流して溢れるという問題を解決するために、圧縮気体を供給して逆流した樹脂を吹き飛ばすとともに吹き飛ばした樹脂を吸引する技術が開示されている。
特開2001−247340号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術を用いた場合、圧縮空気の供給と樹脂の吸引のための装置を備えるため、装置構成が複雑になるという問題があった。また、圧縮空気の供給と樹脂の吸引によって、樹脂の供給に外乱が与えられて被覆量が変動し、光ファイバの特性も変動するおそれがあるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な装置構成で安定した特性を有する光ファイバを製造できる光ファイバの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光ファイバの製造方法は、ガラス母材の一端を加熱溶融して該ガラス母材からガラス光ファイバを線引きし、該線引きしたガラス光ファイバの外周に少なくとも1層の樹脂を被覆する光ファイバの製造方法であって、前記ガラス光ファイバの線引き速度を初期速度から増加させる立ち上げ工程と、前記線引き速度を前記初期速度より速い定常速度に維持する定常工程とを含み、前記立ち上げ工程においては、該立ち上げ工程開始時は前記樹脂の粘度を前記定常工程における所望の定常粘度よりも高くするとともに、前記線引き速度の増加に従って前記樹脂の粘度を前記定常粘度に近づけるように低下させながら前記樹脂を被覆することを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの製造方法は、上記の発明において、前記立ち上げ工程の開始時から前記立ち上げ工程中の所定期間においては、前記樹脂の粘度を一定に維持し、前記所定期間経過後に前記樹脂の粘度を前記定常粘度に近づけるように低下させることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの製造方法は、上記の発明において、前記立ち上げ工程の開始時においては、前記樹脂の粘度を1.4Pa・s以上にすることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの製造方法は、上記の発明において、前記樹脂の粘度を該樹脂の温度調整によって変化させることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの製造方法は、上記の発明において、前記立ち上げ工程開始時の前記樹脂の温度を25〜35℃にすることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な装置構成で安定した特性を有する光ファイバを製造できる光ファイバの製造方法を実現できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係る光ファイバの被覆方法および光ファイバの製造方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態において用いる光ファイバの製造装置の全体構成の模式図である。図1に示すように、光ファイバの製造装置100は、ヒータ2aを有し、光ファイバ製造用のガラス母材1の一端を加熱溶融するための線引き加熱炉2と、ガラス光ファイバ3の外周に紫外線硬化性の樹脂を被覆する樹脂被覆装置5、7と、被覆した樹脂を硬化させる樹脂硬化装置6、8と、被覆した光ファイバ9を引き取る引き取り機構としてのキャプスタンローラ10と、巻き取り機構11とを備える。樹脂硬化装置6、8は、たとえば紫外線照射装置である。また、キャプスタンローラ10には、線速測定器4が備えられており、線速測定器4はキャプスタンローラ10の回転速度からガラス母材1から線引きした光ファイバ9の線引き速度(以下、線速と呼ぶ)を測定する。
図2は、本実施の形態において製造する被覆した光ファイバ9の模式的な断面図である。図2に示すように、光ファイバ9は、たとえば直径10μm程度のコア3aと、コア3aの外周に形成された外径125μm程度のクラッド3bとを備える石英系ガラスからなるガラス光ファイバ3の外周に、第1被覆9a、第2被覆9bを順次被覆したものである。なお、光ファイバ9の外径はたとえば250μm程度である。また、第1被覆9a、第2被覆9bをそれぞれ構成する第1樹脂、第2樹脂は、ガラス光ファイバ3の光学特性を維持しつつ光ファイバ9の耐久性や外観を高めるように適宜選択されたものである。
つぎに、本実施の形態に係る光ファイバの製造方法について説明する。はじめに、光ファイバの製造装置100において、石英系ガラスからなるガラス母材1を線引き加熱炉2にセットし、ヒータ2aによってガラス母材1の下端を加熱溶融し、ガラス光ファイバ3を線引きする。なお、この製造工程においては、線引き開始時はガラス光ファイバ3の初期線速をたとえば70m/分という低い線速とし、その後線速を増加させ、線速を定常速度、たとえば1700m/分に維持して線引きを行なう。以下、この製造工程において、線引き開始時から線速を増加させる工程を立ち上げ工程、線速を一定に維持して線引きを行なう工程を定常工程と呼ぶ。なお、線速は、ヒータ2aの温度やキャプスタンローラ10の引き取り速度等の制御によって制御される。
つぎに、樹脂被覆装置5が線引きしたガラス光ファイバ3の外周に第1樹脂を被覆し、樹脂硬化装置6が被覆した第1樹脂を硬化して第1被覆9aを形成する。
ここで、樹脂被覆装置5の構成とその被覆方法について具体的に説明する。図3は、図1に示す樹脂被覆装置5の概略的な構成およびその被覆方法を説明する説明図である。図3に示すように、この樹脂被覆装置5は、円柱形状を有するニップル部51と、円柱形状を有し、ニップル部51の下方に連接するダイス部52と、ダイス部52を下方から保持するダイスホルダ53と、ダイス部52に樹脂を供給する樹脂供給器54と、ニップル部51にガスを吹き付けるガス吹き付け器55と、制御器Cとを備える。
ニップル部51は、その中心軸近傍に設けられ、内径が下方に向かって縮径する円孔である光ファイバ導入部51aと、光ファイバ導入部51aに連結した内径が一定の円孔であるランド部51bとを有する。ダイス部52は、ランド部51bと同軸上に設けられ、内径が下方に向かって縮径する円孔である縮径部52aと、縮径部52aと同軸上に連結した内径が一定の円孔である樹脂成形部52bと、縮径部52aを囲うように形成された空間である樹脂貯留部52cと、縮径部52aと樹脂貯留部52cとを連結する空間である連結部52dと、外壁に設けられ、樹脂貯留部52cに連結する樹脂供給路52eとを備える。
ダイスホルダ53は、樹脂成形部52bと同軸上に連結した内径が一定の円孔である開口部53aと、ヒータ53bとを備える。樹脂供給器54は、樹脂Rを貯留する樹脂タンク54aと、樹脂タンク54aに貯留された第1樹脂Rを送り出すポンプ54bと、ダイス部52の樹脂供給路52eに接続し、ポンプ54bが送り出す第1樹脂Rをダイス部52に供給する供給管54cとを備える。ガス吹き付け器55は、ニップル部51の上方に配置され、ニップル部51の光ファイバ導入部51aにCOガスを吹き付けるように構成されている。制御器Cは、光ファイバの線速の情報を受付け、これにもとづいてダイスホルダ53のヒータ53bを制御する。
樹脂被覆装置5は、以下のようにガラス光ファイバ3に第1樹脂Rを塗布する。はじめに、図3に示すように、樹脂供給器54のポンプ54bが樹脂タンク54aに貯留された第1樹脂Rを送り出し、供給管54cを介してダイス部52に供給する。すると、第1樹脂Rはダイス部52の樹脂貯留部52c、連結部52d、縮径部52a、樹脂成形部52bに順次充填される。なお、樹脂貯留部52cは、第1樹脂Rの圧力の変化を緩和する役割を果たしている。また、第1樹脂Rの界面は、ニップル部51のランド部51b内に位置することとなる。一方で、ガラス光ファイバ3は、ニップル部51の光ファイバ導入部51aから導入され、ランド部51bと、ダイス部52の縮径部52aと樹脂成形部52bとを通過し、ダイスホルダ53の開口部53aから送り出される。その結果、ガラス光ファイバ3の外周には、縮径部52a、樹脂成形部52bに充填された第1樹脂Rが被覆される。なお、第1樹脂Rは樹脂成形部52bによりその外径が所望の値になるように成形される。
ここで、制御器Cは、光ファイバの線速の情報を受付け、製造工程における立ち上げ工程開始時は、ダイスホルダ53のヒータ53bの出力をゼロとし、ガラス光ファイバ3に被覆される第1樹脂Rがたとえば25℃〜35℃程度である常温になるようにする。その後、制御器Cは、立ち上げ工程における線速の増加に従って第1樹脂Rの温度を上昇させ、定常工程においては第1樹脂Rの温度が一定の定常温度になるようにヒータ53bを制御する。
本実施の形態においては、制御器Cが上記のようにヒータ53bを制御することによって、定常工程においてはガラス光ファイバ3に第1樹脂Rを所望の定常粘度で被覆できるとともに、線速が変化する立ち上げ工程では、定常粘度よりも高い粘度を有する状態で第1樹脂Rを被覆することができる。その結果、樹脂溢れが防止され、ガラス光ファイバ3に安定して第1樹脂Rを被覆することができる。
以下、具体的に説明する。図4は、図3におけるランド部51b内の第1樹脂Rの界面Ra近傍を拡大して示した図である。図4に示すように、樹脂被覆装置5がガラス光ファイバ3に第1樹脂Rを塗布している状態においては、ランド部51b内の第1樹脂Rの界面Raは、ガラス光ファイバ3が下方に走行することによって、凸状のメニスカス形状を有している。定常工程においては光ファイバの線速はほぼ一定であるため、界面Raの高さも安定しているが、立ち上げ工程においては線速が変化するために界面Raの高さも変動しやすくなる。
ここで、第1樹脂Rの上方への流量をQ、樹脂被覆装置5内の圧力をp、粘度をμとし、ガラス光ファイバ3とランド部51bとのクリアランスをwとし、ガラス光ファイバ3の走行方向を負の方向として座標zをとると、ナビエ−ストークス方程式より下記式(1)が成り立つ。
Q=πw/8μ(−dp/dz) ・・・ (1)
式(1)に示すように、第1樹脂Rの上方への流量Qは第1樹脂Rの粘度に反比例する。そこで、本実施の形態においては、線速が変化する立ち上げ工程においては、第1樹脂Rの粘度を定常工程における粘度よりも高くしている。これによって、線速の増加による第1樹脂Rの上方への流量の増加が抑制され、界面Raの高さの変動が抑制される。その結果、ランド部51bから樹脂溢れが防止され、ガラス光ファイバ3に安定して樹脂を塗布することができる。また、このように立ち上げ工程において界面Raの変動を抑制することによって、その後の定常工程においても樹脂溢れが発生しにくくなる。
なお、立ち上げ工程の開始時から立ち上げ工程中の所定期間においては、樹脂の粘度を一定に維持し、所定期間経過後に樹脂の粘度を定常工程の粘度に近づけるように低下させると、制御が複雑になることなく樹脂溢れの発生を抑制できる。さらに、立ち上げ工程開始時の樹脂の温度を常温である25〜35℃とすると、より制御が単純化できる。
また、樹脂被覆装置5に連続的に送られる樹脂の粘度を調整する手段としては、樹脂の温度調整によって粘度を変化させる方法が最も容易である。このとき、使用する樹脂の温度変化に対する粘度特性をあらかじめ把握した上で、それに基づいて樹脂温度を制御をすることが好ましい。たとえば、立ち上げ工程の開始時における、樹脂の粘度が1.4Pa・s以上となるように温度制御することで樹脂溢れの発生を効果的に抑制できる。
また、上述したように、ガス吹き付け器55は、ニップル部51の光ファイバ導入部51aにCOガスを吹き付けている。その理由は、空気よりも動粘性係数が小さいCOガスを界面Ra近傍に充満させ、第1樹脂Rに気泡が混入することを防止するためである。ここで、仮に樹脂溢れが起こったとすると、第1樹脂Rの界面Raが空気に触れやすくなるため、第1樹脂Rさらには第1被覆9aに空気による気泡が混入し、被覆した光ファイバ9の信頼性を損ねる場合がある。これに対して、本実施の形態によれば、樹脂溢れが防止されるため、第1樹脂Rへの気泡の混入も防止できる。
つぎに、以上のようにして第1被覆9aが形成されたガラス光ファイバ3の外周に、樹脂被覆装置7が第2樹脂を被覆し、樹脂硬化装置8が被覆した第2樹脂を硬化して第2被覆9bを形成する。樹脂被覆装置7も樹脂被覆装置5と同様の構成を有し、同様の制御をしているため、樹脂被覆装置7においても樹脂溢れが防止され、ガラス光ファイバ3に安定して第2樹脂を被覆することができる。
図5は、本実施の形態において、各工程における光ファイバの線速の変化と第1樹脂Rの粘性の変化との関係を示す図である。なお、図5において、立ち上げ工程開始時を時刻ゼロとして、時刻t1までを立ち上げ工程期間T1とし、時刻t1以降を定常工程期間T2としている。図5に示すように、本実施の形態においては、立ち上げ工程開始時には線速を初期速度であるV1とし、その後立ち上げ工程期間T1において線速を増加させ、定常工程期間T2においては線速を定常速度であるVcに維持する。これに対して、制御器Cは、ヒータ53bの出力をゼロとし、立ち上げ工程開始時における第1樹脂Rの粘度を、定常工程期間T2において必要とされる第1樹脂Rの所望の定常粘度μcよりも高い粘度μ1になるようにする。そして、その後制御器Cは、立ち上げ工程期間T1において線速の増加に応じて定常粘度μcに近づけるように粘度を低下させ、定常工程期間T2においては粘度がμcになるように制御を行なう。なお、光ファイバの線速の変化と第2樹脂の粘性の変化との関係についても、図5と同様なものとできる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、簡易な装置構成で安定して樹脂を被覆できる、安定した特性を有する光ファイバを製造できる。
なお、光ファイバの線速の変化と第1樹脂Rの粘性の変化との関係については、図5に示すものに限定されない。図6、7は、各工程における光ファイバの線速の変化と第1樹脂Rの粘性の変化との関係の別の例を示す図である。図6に示す場合は、光ファイバの線速の変化は図5に示す場合と同様であるが、第1樹脂Rの粘性については、立ち上げ工程期間T1における所定の時刻t2までは一定の値μ2とし、その後μcに近づくように低下する制御をしている。このような粘性の制御は、たとえば立ち上げ工程開始時から時刻t2まではヒータ53bをオフにする制御し、時刻t2からヒータ53b出力を所定値に設定する制御をすることで簡易に実現できる。
一方、図7に示す場合は、光ファイバの線速の変化は図5、6に示す場合と同様であるが、第1樹脂Rの粘性については、立ち上げ工程期間T1における所定の時刻t3までは一定の値μ3とし、その後μcに近づくように低下するように制御している。ここで、時刻t3は、立ち上げ工程期間T1において光ファイバの線速の変化が最も急激な時刻t4の経過後にする。このように、第1樹脂Rの粘性の低下を開始する時刻を光ファイバの線速の変化が最も急激な時刻t4の経過後にすることで、時刻t4における粘性を高くできるので、より確実に樹脂溢れを防止できる制御を実現できる。なお、光ファイバの線速の変化と第2樹脂の粘性の変化との関係についても、図6、7と同様なものとできる。
また、樹脂の粘性を変化させる方法としては、樹脂の温度調整に限られず、樹脂の組成や濃度の調整によって変化させてもよい。
(実施例1、2、比較例1)
つぎに、本発明の実施例1、2、比較例1として、上記実施の形態のものと同様の製造装置を用いて光ファイバを製造した。なお、実施例1、2、比較例1のいずれも、立ち上げ工程における線速の初期速度を70m/分とし、線速を徐々に増加させ、定常工程においては線速の定常速度を1700m/分とし、樹脂被覆装置においては、第1被覆については定常工程における所望の温度に樹脂を維持して被覆を行なった。なお、線速は600〜700m/分となる時刻において最も急激に変化していた。
一方、実施例1においては、第2被覆について、立ち上げ工程開始時から線速が1000m/分になるまでは樹脂の温度を30℃の常温とし、その後徐々に樹脂の温度を上げ、定常工程においては樹脂の温度を50℃とした。なお、この第2被覆の樹脂は、温度30℃における粘度が3.0Pa・sであり、温度50℃における粘度が0.65Pa・sとなるものを用いた。このような制御を行なって光ファイバを1,000,000km製造したところ、その立ち上げ工程における樹脂溢れの発生頻度は1000kmあたり0.005回以下であった。また、定常工程においては、樹脂溢れは発生しなかった。
また、実施例2においては、第2被覆について立ち上げ工程開始時から線速が1000m/分になるまでは樹脂の温度を40℃とし、その後徐々に樹脂の温度を上げ、定常工程においては樹脂の温度を50℃とした。なお、この第2被覆の樹脂は、温度40℃における粘度が1.45Pa・sであり、温度50℃における粘度が0.65Pa・sとなるものを用いた。このような制御を行なって光ファイバを1,000,000km製造したところ、その立ち上げ工程における樹脂溢れの発生頻度は1000kmあたり0.01回であった。また、定常工程においては、樹脂溢れは発生しなかった。
また、比較例1においては、第2被覆について、線引き開始から樹脂の温度を50℃とし、定常工程においても50℃とした。このような制御を行なって光ファイバを1,000,000km製造したところ、その立ち上げ工程における樹脂溢れの発生頻度は1000kmあたり0.05回であった。また、定常工程においても樹脂溢れが発生することがあった。
本発明の実施の形態において用いる光ファイバの製造装置の全体構成の模式図である。 本発明の実施の形態において製造する被覆した光ファイバの模式的な断面図である。 図1に示す樹脂被覆装置の概略的な構成およびその被覆方法を説明する説明図である。 図3におけるランド部内の第1樹脂の界面近傍を拡大して示した図である。 本実施の形態において、各工程における光ファイバの線速の変化と第1樹脂の粘性の変化との関係を示す図である。 各工程における光ファイバの線速の変化と樹脂の粘性の変化との関係の別の例を示す図である。 各工程における光ファイバの線速の変化と樹脂の粘性の変化との関係の別の例を示す図である。
符号の説明
1 ガラス母材
2 加熱炉
2a ヒータ
3 ガラス光ファイバ
3a コア
3b クラッド
4 線速測定器
5、7 樹脂被覆装置
6、8 樹脂硬化装置
9 光ファイバ
9a 第1被覆
9b 第2被覆
10 キャプスタンローラ
11 巻き取り機構
51 ニップル部
51a 光ファイバ導入部
51b ランド部
52 ダイス部
52a 縮径部
52b 樹脂成形部
52c 樹脂貯留部
52d 連結部
52e 樹脂供給路
53 ダイスホルダ
53a 開口部
53b ヒータ
54 樹脂供給器
54a 樹脂タンク
54b ポンプ
54c 供給管
55 ガス吹き付け器
100 製造装置
C 制御器
R 樹脂
Ra 界面
T1 立ち上げ工程期間
T2 定常工程期間

Claims (4)

  1. ガラス母材の一端を加熱溶融して該ガラス母材からガラス光ファイバを線引きし、該線引きしたガラス光ファイバの外周に少なくとも1層の樹脂を被覆する光ファイバの製造方法であって、
    前記ガラス光ファイバの線引き速度を初期速度から増加させる立ち上げ工程と、前記線引き速度を前記初期速度より速い定常速度に維持する定常工程とを含み、
    前記立ち上げ工程においては、該立ち上げ工程開始時は前記樹脂の粘度を前記定常工程における所望の定常粘度よりも高く、かつ1.4Pa・s以上にするとともに、前記線引き速度の増加に従って前記樹脂の粘度を前記定常粘度に近づけるように低下させながら前記樹脂を被覆することを特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 前記立ち上げ工程の開始時から前記立ち上げ工程中の所定期間においては、前記樹脂の粘度を一定に維持し、前記所定期間経過後に前記樹脂の粘度を前記定常粘度に近づけるように低下させることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
  3. 前記樹脂の粘度を該樹脂の温度調整によって変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 前記立ち上げ工程開始時の前記樹脂の温度を25〜35℃にすることを特徴とする請求項に記載の光ファイバの製造方法。
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