JP5235888B2 - エレベータの管制運転システム - Google Patents

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Description

この発明は、地震や強風等によって建物に揺れが生じた際に、かごの運転を制御する運転制御装置に管制運転を実行させるためのエレベータの管制運転システムに関するものである。
従来のエレベータの強風管制運転方式では、ビルに設けられた波動エネルギ感知器により測定された強風レベルとエレベータの速度仕様(かごの定格速度)とに基づいて、かごの管制運転の実行可否が判別される(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−319720号公報
近年、地震や強風等による長周期振動と建物との共振が問題視されており、建物(特に高層ビルや高層タワー)が長周期振動と共振した場合に、建物自体の振動が地表付近の振動よりも大きくなってしまう。このような場合、昇降路内に垂れ下げられ、かつかごに接続された綱状の接続部材(例えば、主ロープ、釣合ロープ、ガバナロープ及び制御ケーブル等)の水平方向の振動(振幅、横揺れ量)も大きくなってしまうことにより、接続部材が昇降路内に設けられた他の昇降路内機器(エレベータ機器)と接触したり、接続部材が昇降路壁に打ち付けられたりして、エレベータの運行に支障を来すおそれがある。
また、1つの建物に複数台のエレベータが設置されている場合に、エレベータ毎の昇降行程(距離)・ローピング方式等の仕様や、それらのエレベータの位置が建物の中心側か外側か等の設置環境によっても、エレベータ毎の接続部材の水平方向の振動の大きさが異なる。これに対して、上記のような従来のエレベータの強風管制運転方式では、複数のエレベータのかごの運転を通常運転から管制運転に切り換えるために、検出された強風レベルとエレベータの速度仕様としか用いておらず、接続部材の(水平方向への)振動の大きさを用いていない。このため、接続部材の振動の大きさが通常運転可能な範囲内であるにも拘わらずに管制運転が実行されてしまったり、接続部材の振動の大きさが通常運転可能な範囲を超えても管制運転が実行されなかったりすることがあり、かごの運転を通常運転から管制運転に切り換える際の判別精度が低かった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、複数のエレベータにおけるかごの運転を個別に通常運転から管制運転に切り換えることができ、かごの運転を通常運転から管制運転に切り換える際の判別精度を向上させることができるエレベータの管制運転システムを得ることを目的とする。
この発明によるエレベータの管制運転システムは、昇降路内を昇降されるかごと、昇降路内に垂れ下げられかつかごに接続された綱状の接続部材と、エレベータ仕様に関する仕様情報が予め登録され通常運転と管制運転とによりかごの運転を制御する運転制御装置とを有する複数のエレベータが設置された建物に適用され、建物に揺れが生じた際に、運転制御装置にかごの管制運転を実行させるためのものであって、建物に設けられ建物の揺れを観測する観測センサからの観測情報と、運転制御装置から受けたエレベータ毎の仕様情報とに基づいて、接続部材の振動の大きさをエレベータ毎に算出し、算出された接続部材の振動の大きさに応じて、かごの管制運転の実行可否をエレベータ毎に判別し、かごの管制運転の実行可を判別した場合に、該当のエレベータの運転制御装置に管制運転の実行指令を送る管制運転実行判別部を備え、管制運転実行判別部は、観測センサに組み込まれているものである。
この発明の実施の形態1によるエレベータを示す側面図である。 図1の制御盤とセンサユニットとの接続状態を示す構成図である。 図1のセンサユニット及び各台制御装置を具体的に示すブロック図である。 一般的なエレベータにおける建物変位及びロープ振幅と時間との関係を示すグラフである。 第1ロープ振動検出手段を用いた場合の建物変位及びロープ振幅と時間との関係を示すグラフである。 第1ロープ振動検出手段を用いた場合の建物加速度及びロープ振幅と時間との関係を示すグラフである。 第1ロープ振動検出手段を用いた場合の各台制御装置の動作を示すフローチャートである。 長周期振動による建物の揺れを説明するための説明図である。 長周期振動による建物の揺れが生じた場合の建物変位及びロープ振幅と時間との関係を示すグラフである。 建物変位の包絡線、及びロープ振幅と時間との関係を示すグラフである。 建物振幅が複数の増減パターンで、時間とともに変化した場合の建物変位及びロープ振幅と時間との関係を示すグラフである。 第2ロープ振動検出手段による判別用レベル値の算出行程を説明するための説明図である。 第2ロープ振動検出手段を用いた場合の各台制御装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2よるエレベータの管制運転システムを示すブロック図である。 この発明の実施の形態3によるエレベータの管制運転システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータの管制運転システムを示す構成図である。 図16のセンサユニット及び各台制御装置を具体的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータの管制運転システムを示すブロック図である。 この発明の実施の形態6によるエレベータの管制運転システムを示すブロック図である。 この発明の実施の形態7によるエレベータの管制運転システムを示す構成図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータを示す側面図である。図2は、図1の制御盤4とセンサユニット2との接続状態を示す構成図である。
図において、建物1には、2つの昇降路1aが設けられている。各昇降路1aの上部には、機械室1bが設けられている。2つの機械室1bのうちの一方には、建物1の揺れを観測する観測センサとしての1台のセンサユニット2が設けられている。また、各機械室1bには、巻上機3及び制御盤(筐体)4が設けられている。巻上機3のシーブには、主ロープ5が巻き掛けられている。主ロープ5の一端部には、かご6が吊り下げられている。主ロープ5の他端部には、釣合おもり(図示せず)が吊り下げられている。かご6及び釣合おもりの下部同士は、昇降路1aの下部を通る釣合ロープ7によって接続されている。
かご6の運転は、制御盤4内に収容された運転制御装置としての各台制御装置8によって制御される。各台制御装置8は、通常運転及び管制運転のいずれか一方により、かご6の運転を制御する。また、かご6には、電力供給用・各台制御装置8との通信用の制御ケーブル9が接続されている。さらに、かご6には、昇降路1aの上部と下部との間に張り渡されたガバナロープ10に接続されている。ガバナロープ10は、かご6の昇降に伴って、昇降路1aの上部と下部との間で循環移動する。また、ガバナロープ10は、機械室1bに設けられた調速機(ガバナ;図示せず)に接続されており、この調速機によって、かご6の過速度(オーバースピード)の発生が検出される。ここで、主ロープ5、釣合ロープ7、制御ケーブル9及びガバナロープ10は、昇降路1a内に垂れ下げられ、かつかご6に接続された綱状の接続部材として用いられる。
センサユニット2は、各台制御装置8に接続されている。さらに、センサユニット2は、振動感知部(地震感知部)2aを有しており、振動感知部2aには、地震に含まれるP波を感知するための特低ガル感知手段と、地震に含まれるS波を感知するための低ガル感知手段及び高ガル感知手段と、地震又は強風による長周期振動を感知するための長周期振動感知手段とが含まれている。長周期振動感知手段は、建物1の上部での水平方向全周への加速度のうち、P波感知手段が感知可能な加速度よりも弱い加速度を一定時間継続して受け続けるか、又は建物1の変位量を測定することにより、長周期振動の発生を検出する。また、センサユニット2は、各感知手段を用いて、建物1の変位量・振動の大きさ(揺れ量)・加速度を測定し、それらの変位量・振動の大きさ・加速度の情報である振動感知情報を生成する。より具体的に、P波感知手段により建物1の揺れが感知されると、振動感知部2aは、P波感知情報を各台制御装置8に送る。また、S波感知手段により建物1の揺れが感知されると、センサユニット2は、S波感知情報を振動感知情報として各台制御装置8に送る。さらに、長周期振動感知手段により建物1の揺れが感知されると、センサユニット2は、長周期振動感知情報を振動感知情報として各台制御装置8に送る。
ここで、特低ガル感知手段、低ガル感知手段又は高ガル感知手段が建物1の揺れに反応したときの各台制御装置8の動作について簡単に説明する。各台制御装置8は、センサユニット2からの振動感知情報における特低ガル感知情報を受けると、かご6の管制運転(対特低ガル用管制運転)を実行してかご6を最寄階に停止させ、かご6を一時的に戸開させて所定時間経過後に戸閉させ、自動リセットした後に、かご6の運転を通常運転に復帰する。また、各台制御装置8は、センサユニット2からの振動感知情報における低ガル感知情報を受けると、かご6の管制運転(対低ガル用管制運転)を実行してかご6を最寄階に停止させ、かご6を戸開させて所定時間経過後に戸閉させ、遠隔監視センタ又は建物管理室(図示せず)の管理者による管制運転解除操作に応じてリセットした後に、かご6の運転を通常運転に復帰する。さらに、各台制御装置8は、センサユニット2からの振動感知情報における高ガル感知情報を受けると、かご6の管制運転(対高ガル用管制運転)を実行してかご6を最寄階に停止させ、かご6を戸開させて所定時間経過後に戸閉させ、かご6の運転を休止する。そして、作業員による点検終了後に、手動リセットを受けることによって、かご6の運転を通常運転に復帰する。
図3は、図1のセンサユニット2及び各台制御装置8を具体的に示すブロック図である。各台制御装置8は、各台制御装置8全体の動作を制御する主制御部8aと、主ロープ5の振動の発生を検出するための第1ロープ振動検出手段(ロープ横揺れ検出手段)8b及び第2ロープ振動検出手段8cと、パラメータ記憶部8dと、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cを択一的に切り換える動作モード選択スイッチ8eと、かご6の位置を監視するかご位置監視部8fと、管制運転の内容を決定するための管制運転パターン選択部8gとを有している。第1ロープ振動検出手段8bには、加速度レベル演算部8h及び比較部8iが含まれている。第2ロープ振動検出手段8cには、タイマ部8j、建物平均振幅演算部8k及びロープ振幅量演算部8lが含まれている。
パラメータ記憶部8dには、第1ロープ振動検出手段8bにより用いられる第1パラメータと、第2ロープ振動検出手段8cにより用いられる第2パラメータと、かご6の共振位置D1〜D4の情報と、かご6を退避させるための退避位置(退避階)Eの情報とが予め記憶されている。ここで、かご6の共振位置D1〜D4(図1の斜線箇所参照)とは、建物1が1次固有振動周期で揺れた際に、主ロープ5、釣合ロープ7及びガバナロープ10のいずれかのロープが建物1と共振するかご6の位置である。具体的に、共振位置D1とは、かご6側の主ロープ5が建物1の揺れと共振するかご5の位置であり、共振位置D1は、昇降路1aの下端部近傍に配置されている。共振位置D2とは、釣合ロープ7が建物の揺れと共振するかご6の位置であり、共振位置D2は、共振位置D1から上方に間隔をおいて配置されている。共振位置D3とは、ガバナロープ10が建物1の揺れと共振するかご6の位置であり、共振位置D3は、共振位置D3から上方に間隔をおいて配置されている。共振位置D4は、釣合おもり側の主ロープ5が建物1の揺れと共振するかご6の位置であり、共振位置D4は、機械室1bの下部近傍に配置されている。また、一方、かご6の退避位置Eとは、各ロープ5,7,10と建物1との共振を回避するためのかご6の位置であり、かご6の退避位置Eは、共振位置D3と共振位置D4との間に配置されている。なお、これらの共振位置D1〜D4及び退避位置Eは、予め測定されたものである。
管制運転パターン選択部8gは、センサユニット2からのS波感知情報若しくはP波感知情報、又は第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cによる処理内容に基づいて、かご6の運転を通常運転から管制運転に切り換えるための切換指令を主制御部8aに送る。ここで、管制運転とは、建物1の揺れが生じた際に、かご6の速度を通常時よりも低下させて走行を継続するか、走行中のかご6を最寄階で停止させるか、かご6を緊急停止させるか、又はかご6を退避位置Eで停止させる運転方式である。かご位置監視部8fは、巻上機3の回転軸に取り付けられたパルス発生器(図示せず)からのパルス信号に基づいて、かご6の位置を監視する。
次に、第1ロープ振動検出手段8bによるロープ振動(横揺れ)検出の原理について説明する。図4は、一般的なエレベータにおける建物変位z及びロープ振幅Vと時間tとの関係を示すグラフである。図5は、第1ロープ振動検出手段8bを用いた場合の建物変位z及びロープ振幅Vと時間tとの関係を示すグラフである。図6は、第1ロープ振動検出手段8bを用いた場合の建物加速度a及びロープ振幅Vと時間tとの関係を示すグラフである。なお、図4,5の縦軸は建物変位z及びロープ振幅Vを示し、図6の縦軸は建物加速度a及びロープ振幅Vを示し、図4〜6の横軸は時間tを示す。
図4において、建物1が1次固有振動周期Tで一定振幅の正弦波振動する場合、主ロープ5の振幅、即ちロープ振幅Vは時間とともに増大する。建物1の揺れが生じて、建物1に設けたセンサユニット2が建物1の揺れを感知すると、各台制御装置8によりかご6の管制運転が実行されて、走行中のかご6が最寄階まで走行して、その階にかご6が停止する。この場合、建物1の揺れが発生してから、最寄階にかご6が到達して停止するまでの時間t0が長いと、主ロープ5の水平方向の振動がかご6の走行に伴って増大してしまう。ここで、主ロープ5が昇降路内機器と接触するまでの最小距離を最小接触振幅(許容振れ量)V0とすると、図4に示すような場合では、最寄階にかご6が到達して停止するまでの時間t0が長いため、かご6が最寄階に到達する前に、ロープ振幅Vが最小接触振幅V0を超えてしまい、主ロープ5が昇降路1a内の昇降路内機器と接触してしまう。このため、主ロープ5の引っ掛かりや、主ロープ5と昇降路内機器との接触による昇降路内機器の損傷が生じてしまい、かご6の走行に支障を来すこととなってしまう。
一方、図5において、建物の揺れの建物変位zが図4における建物変位z1よりも小さい段階で、即ち建物変位z2の段階で、各台制御装置8がかご6の管制運転を実施すれば、建物1の揺れが発生してから最寄階にかご6が到達して停止する時間t0までは、ロープ振幅Vが図4の場合よりも小さく、ロープ振幅Vが最小接触振幅V0を超えることはない。このように、かご6を安全に最寄階に停止させるためには、建物1の1次固有振動周期T、建物1の揺れが発生してから最寄階にかご6が到達するまでの時間t0、及び主ロープ5の最小接触振幅V0を元にして、かご6を最寄階に停止させるための建物変位z又は建物加速度aを決定する必要があることが判る。
なお、ここでは、最悪条件で評価するために、建物1の揺れが発生してから最寄階にかご6が到達して停止するまでの時間t0については、階床間が最も長い、即ち最寄階にかご6が到達して停止するまでに最も時間を要する場合の値である最大停止時間(以下、最大停止時間t0とする)を用いる。また、主ロープ5の最小接触振幅V0については、最も昇降路機器と接触するまでの距離が短い振幅(最小許容揺れ量)を用いる。これにより、いかなる状態においても、安全にかご6を最寄階で停止させることが可能となる。これらの値は、予め測定され、パラメータ記憶部8dに記憶された第1パラメータに含まれている。
加速度レベル演算部8hは、建物の1次固有振動周期T、最小接触振幅V0及び最大停止時間t0を用いて、以下の(1)式に基づいて第1加速度レベルa1を算出する。また、加速度レベル演算部8hは、第1加速度レベルa1を2倍することにより、第2加速度レベルa2を算出する。
Figure 0005235888
但し、ωは、建物の固有振動数であり、ω=2π/Tである。αは、最小接触振幅V0までの余裕幅を示し、αの値の範囲は、0<α<1である。
比較部8iは、センサユニット2から受けた振動感知情報に基づく建物1の建物加速度aと、第1加速度レベルa1及び第2加速度レベルa2とを比較する。なお、センサユニット2と各台制御装置8との間には、バンドパスフィルタ(図示せず)が介在されており、このバンドパスフィルタによって、振動感知情報における建物1の1次固有振動数付近の加速度の情報のみが各台制御装置8に送られる。また、建物1の単発的な振動による過敏反応を除外するために、比較部8iは、建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過したことを確認した場合に、建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過した回数を計数する。そして、比較部8iは、図6に示すように、建物加速度aが複数回(回数N;Nは2以上の整数)第1加速度レベルa1を超えたことに応じて、管制運転パターン選択部8gに、かご6の管制運転の実行開始を知らせる。管制運転パターン選択部8gは、管制運転の実行開始の情報を受けると、主制御部8aに管制運転の実行指令を送る。
一方、単発的な振動であっても、建物加速度aがある程度大きい場合には、ロープ振幅Vが最小接触振幅V0を超過してしまうことがある。このような事象に対して、比較部8iは、建物加速度aが第2加速度レベルa2を超えた場合に、建物加速度aの超過回数を計数せずに、管制運転パターン選択部8gに、かご6の管制運転の実行開始を知らせる。管制運転パターン選択部8gは、第1ロープ振動検出手段8bからかご6の管制運転の実行開始の情報を受けると、主制御部8aに管制運転実行指令を送り、主制御部8aは、かご6の管制運転(対長周期振動用管制運転)を開始する。この場合におけるかご6の管制運転とは、走行中のかご6を最寄階に移動させて、そのかご6が最寄階に到着後、かご6を戸開させて、かご6内のスピーカ(図示せず)から降車アナウンスを出力することにより、かご6からの乗客の降車を促し(追い出し動作)、戸開から所定時間経過後に、かご6を戸閉させる運転方式である。
ここで、図6の場合、建物振動の周期Tに対する第1監視時間t1(t1=T×N:N=正の整数)の時間内に、少なくとも2N回以上、建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過した場合に、長周期振動による建物1の揺れが生じていると考えることができる。なお、第1監視時間t1を長く設定すると、主ロープ5の振動が増大してしまう可能性があるため、第1監視時間t1は、最大停止時間t0(即ち、かご6が最寄階に停止するまでに要する最大の時間)以下であることが望ましい。
なお、センサユニット2からの特低ガル感知情報、低ガル感知情報、又は特低ガル感知情報に応じて各台制御装置8が管制運転を実行している場合に、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cの機能を動作させ続けることにより、特低ガル感知情報に応じた管制運転後の自動リセットや、低ガル感知情報に応じた管制運転後の遠隔リセットや、高ガル感知情報に応じた管制運転の手動リセット後にも、建物1が長周期振動により揺れ続けることを監視することができ、特低ガル感知手段、低ガル感知手段又は高ガル感知手段が作動していない状態において、主ロープ5が建物1の揺れと共振してロープ振動が増大する現象を防ぐことが可能となる。
次に、この第1ロープ振動検出手段8bを用いた場合の各台制御装置8の動作について説明する。図7は、第1ロープ振動検出手段8bを用いた場合の各台制御装置8の動作を示すフローチャートである。図7において、まず、各台制御装置8は、通常運転によりかご6の運転を制御しつつ、センサユニット2から振動感知情報を受けるかどうかを確認し、振動感知情報を受けるまで通常運転によるかご6の運転を継続する(ステップS1)。センサユニット2から振動感知情報を受けると、各台制御装置8は、振動感知情報に含まれる建物加速度aと第1加速度レベルa1及び第2加速度レベルa2とを比較し(ステップS2)、建物加速度aが第2加速度レベルa2を超過しているかどうかを確認する(ステップS3)。建物加速度aが第2加速度レベルa2を超過している場合、各台制御装置8は、管制運転によるかご6の運転を実行し(ステップS4)、最寄階にかご6を移動させて、かご6を戸開させて、その後かご6を休止させ、各台制御装置8の動作が終了する。
一方、建物加速度aが第2加速度レベルa2を超過していない場合、各台制御装置8は、建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過しているかどうかを確認する(ステップS5)。建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過している場合、各台制御装置8は、建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過した回数を計数する(ステップS6)。そして、各台制御装置8は、第1監視時間t1内に建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過した回数が複数回かどうかを確認する(ステップS7)。このときに、建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過した回数が複数回であれば、各台制御装置8は、管制運転によるかご6の運転を実行し(ステップS4)、最寄階にかご6を移動させて、かご6を戸開させて、所定時間経過後にかご6を戸閉させ、その後かご6の運転を休止させ、各台制御装置8の動作が終了する。また、建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過していない場合(ステップS5のNO方向)、又は建物加速度aが第1加速度レベルa1を超過した回数が単数回である場合(ステップS7のNO方向)、各台制御装置8は、通常運転によるかご6の運転を継続し、センサユニット2から振動感知情報を受けるまで待機する。
ここで、図6におけるかご6の管制運転を実行したときに(ステップS4のときに)、最寄階でかご6を戸開・戸閉させた後に、かご6の運転を休止する前の段階で、各台制御装置8が、かご6の位置が共振位置D1〜D4のいずれかの位置であるかどうかを確認し、かご6の位置が共振位置D1〜D4のいずれかの位置である場合には、かご6を退避位置Eに移動させてもよい。この場合、第1加速度レベルa1を決めるための最大停止時間t0として、かご6が最寄階に到達した後に、乗客の降車に要する時間も考慮しておくとよい。これにより、かご6内に降車アナウンスを出力した後(乗客追い出し動作後)に、主ロープ5の振動(振幅)が大きくなってしまう場合に、退避運転を実行できなくなるような事態を防ぐことができる。つまり、主ロープ5の振動が大きくなる前に、各台制御装置8がかご6内の乗客を降車させてから、各台制御装置8がかご6の退避運転を実行可能となる。
また、第1加速度レベルよりも低い第0加速度レベルa0を設定し、建物加速度aが第0加速度レベルを超過して第1加速度レベル以下のときに、かご6の運転を、走行速度を通時よりも低下させて、通常運転を継続させてもよい。ここで、第0加速度レベルa0の具体的な設定方法としては、上記の(1)式のαを、第1加速度レベルa1のαよりも小さな値とすればよい。この場合、主ロープ5の引っ掛かりが生じない範囲で、比較的小さな主ロープ5の振動が発生しているものの、かご6の走行速度を通常時よりも低下させているため、主ロープ5の振動によって、かご6の走行に不具合が生じても、速やかにかご6の走行を停止させるか、又は管制運転を実行することが可能となり、エレベータの運行効率を極力低下させずに、安全を確保することが可能となる。
次に、第2ロープ振動検出手段8cによるロープ振動の検出の原理について説明する。図8は、長周期振動による建物1の揺れを説明するための説明図である。図9は、長周期振動による建物1の揺れが生じた場合の建物変位z及びロープ振幅Vと時間tとの関係を示すグラフである。なお、図9の縦軸は建物変位z及びロープ振幅Vを示し、図9の横軸は時間tを示す。図8において、地震(長周期地震動)や強風による長周期振動の建物1の揺れは、建物1の1次固有振動モードでの揺れとなる。そして、建物1の揺れの振幅の増減量は、建物1の揺れる周期に比べて十分にゆっくりと変化する。そこで、建物1の振動は、一定振幅の正弦波振動であると仮定して、建物1の揺れにより生じるロープ振幅(主ロープ5の水平方向の振動の大きさ)を求める。ここで、主ロープ5の振動は、減衰のない弦振動であると考えられることから、ロープ振幅Vは、以下の(2)式の振動方程式で表すことができる。
Figure 0005235888
但し、t:時間、
V:ロープ振幅(時間の関数)
z:主ロープ5に加わる建物変位
ω:建物固有振動数
ω0:主ロープ5の固有振動数
なお、上記のロープ固有振動数ω0は、以下の(3)式で表すことができる。
Figure 0005235888
但し、L:主ロープ5の長さ
T’:主ロープ5の張力
ρ:主ロープ5の線密度
ここで、これらの建物固有振動数ω、ロープ固有振動数ω0、主ロープ5の長さL、主ロープ5の張力T’、及び主ロープ5の線密度ρは、第2パラメータ(主ロープ5の仕様情報)としてパラメータ記憶部8dに予め記憶されている。
上記の(2)式において、ロープ固有振動数ω0と建物固有振動数ωとが一致すると、ロープ振幅Vは、建物の揺れと共振して、図9に示すように、時間とともに増大する。このときのロープ振幅Vの包絡線Yは、時間tの関数として、以下の(4)式で表すことができる。
Figure 0005235888
ここで、建物変位zは、次の(5)式に示すように、図8における主ロープ5の上端の変位A1と主ロープ5の下端の変位A2との平均値として表すことができる。
Figure 0005235888
また、主ロープ5の上端の変位A1と主ロープ5の下端の変位A2とは、次の(6)式により求めることができる。
Figure 0005235888
但し、Aは、建物変位情報(例えば機械室1bでの建物振幅)である。また、ciは、建物1が1次固有振動モードで揺れている場合において、建物1の形状に対する主ロープ5の終端位置での重み付けの値であり、予め算出又は測定されて、第2パラメータに含まれているものである。
ここで、上記の(4)式は、建物変位zが一定振幅の正弦波振動である場合に得られるロープ振幅Vの評価値である。このときの建物変位zの包絡線とロープ振幅Vとを図示すると、図10のようになる。図10は、建物変位zの包絡線、及びロープ振幅Vと時間tとの関係を示すグラフである。なお、図10の縦軸は無次元化した建物変位zと、ロープ振幅Vとを示し、図10の横軸は時間tを示す。また、建物変位zは、一定振幅(正規化して1)の正弦波形である。このとき、時間tが1でロープ振幅Vが1となる。
しかし、現実には、建物1の揺れによる振幅が時間とともに変動するため、建物変位zの変動を考慮する必要がある。建物変位zが時間とともに変化した場合の例を図11に示す。図11は、建物振幅が複数の増減パターンで、時間とともに変化した場合の建物変位z及びロープ振幅Vと時間tとの関係を示すグラフである。なお、図11の縦軸は建物変位z及びロープ振幅Vを示し、図11の横軸は時間tを示す。また、図11では、それぞれ建物変位zが除々に増加した場合(一定増加パターン)、建物変位zが除々に減少した場合(一定減少パターン)、建物変位zが途中で減少した場合(途中減少パターン)、及び建物変位zが途中で増大した場合(途中増大パターン)の例を示す。
これらの例では、建物変位zの包絡線がそれぞれ異なるものの、時間tが1のときにロープ振幅Vがいずれも同じ値で1になっている。このとき、建物変位zの包絡線について、時間tを0から1まで時間積分すると、全ての値が1になるという条件が与えられている(図11の斜線部参照)。これによって、時間tを0から1まで時間積分した結果から、建物変位zの積分値を用いれば、建物変位が時間とともに変動する場合においても、上記(4)式を用いてロープ振幅Vを評価することができる。そこで、建物変位zの絶対値を積分し、積分時間で割ることにより、積分時間における建物変位zの平均振幅zm(t)を求めると、次の(7)式となる。
Figure 0005235888
上記の(4)式の建物変位zに、(7)式の平均振幅zmを代入することにより、建物1の揺れにより建物振幅が変動する場合の一般的なロープ振幅の評価式は、以下の(8)式となる。
Figure 0005235888
ここで、上記(7)式では、建物変位z(t)を用いているが、建物加速度a(t)を用いることもできる。この場合、建物振幅の増減量は、建物が揺れる周期よりもゆっくりと変化することから、建物加速度a(t)は、次の(9)式で表される。
Figure 0005235888
これにより、上記(5)式及び(6)式を用いて、上記(7)式を変換すると、次の(10)式が得られる。
Figure 0005235888
この(10)式を上記の(4)式に代入することにより、建物加速度a(t)を用いる場合のロープ振幅の評価値は、次の(11)式となる。
Figure 0005235888
以上により、(8)式あるいは(11)式を用いて、ロープ振幅Vを求めることができる。こうして得られたロープ振幅Vを用いることにより、図2における第2ロープ振動検出手段2cの構成で、かご6の管制運転の実行可否を判別可能となる。
また、第2ロープ振動検出手段8cは、管制運転の実行判別を行うために算出する判別用レベル値Lv(t)を、上記(11)式のロープ振幅の推定値Y(t)とすると、次の(12)式となる。
Figure 0005235888
但し、K(x)は、ロープ固有振動数ω0を含むかご位置xで決まる係数項である。例えば、図8の場合では、c2がかご位置xによって変化する値となる。なお、ここでは、主ロープ5と建物1との共振状態を考えているため、ロープ固有振動数ω0は、建物固有振動数ωと等しくなっている。
ここで、第2ロープ振動検出手段8cによる判別用レベル値Lv(t)の算出(導出)行程について説明する。図12は、第2ロープ振動検出手段8cによる判別用レベル値Lv(t)の算出行程を説明するための説明図である。まず、第2ロープ振動検出手段8cは、建物加速度(加速度信号)a(t)を受けると、その建物加速度a(t)の絶対値である|a(t)|を算出し、その算出値の∫dtの時間積分を行う。そして、第2ロープ振動検出手段8cは、パラメータ記憶部8dに記憶された建物固有振動数ωと、かご位置監視部8fからのかご位置xとに基づいて、かご位置xに基づく係数項K(x)を算出し、その係数項K(x)と時間積分を行った加速度信号∫|a(t)|dtとに基づいて、判別用レベル値Lv(t)を算出する。
一方、パラメータ記憶部8dにおける第2パラメータには、管制運転を行うための基準となる建物加速度である基準加速度a3と、第0〜第3レベル許容振幅L0〜L3と、第0レベル許容振幅L0に対応する第2監視時間t2と、自動復帰を行うための復帰判別時間t3とが予め記憶されている。これらの第0〜第3レベル許容振幅L0〜L3は、判別用レベル値Lv(t)に対する比較用の値であり、管制運転の実行可否を判別のためのものである。第0〜第3レベル許容振幅L0〜L3の関係は、L0<L1<L2<L3となっている。
また、建物加速度aと第0レベル許容振幅L0との関係は、上記(3)式から、おおよそ、次の(13)式により求められる。
Figure 0005235888
そして、第0レベル許容振幅L0に対応する第2監視時間t2は、t2=4ω00/a0となる。ここで、例えば、L0=20mm、ω0=1rad/s、a3=0.5galの場合、第2監視時間t2には16secが設定される。また、例えば、第1レベル許容振幅L1には、50mmが設定されており、第2レベル許容振幅L2には、100mmが設定されており、第3レベル許容振幅L3には、最小許容振幅量である500mm(即ち、ロープと昇降路内機器との最短距離)が設定されている。
ここで、管制運転パターン選択部8gは、第2ロープ振動検出部8cの処理内容により管制運転の実行可否を判別する際には、第2ロープ振動検出部8cの処理内容に応じて、監視モード、徐行モード、管制モード、退避判別モード、退避モード及び自動復帰モードのいずれかの処理モードを選択して、選択した処理モードによるかご6の運転を実行するための指令を、主制御部8a(即ち、管制運転装置8)に送る。監視モードとは、建物加速度aが基準加速度a3を超過した際に管制運転装置8により実行される処理モードであり、徐行モードへの準備段階の処理モードである。徐行モードとは、監視モードが実行されているときに、監視モードの開始時からの第2監視時間t2を経過するまでに、判別用レベル値Lv(t)が第0レベル許容振幅L0を超過した場合に、管制運転装置8により実行される処理モードである。また、各台制御装置8は、徐行モードを実行しているときに、通常運転時のかご6の走行速度よりも低下させて、かご6の運転を継続する。
管制モードとは、徐行モードが実行されているときに、徐行モード実行時からの第2監視時間t2を経過するまでに、判別用レベル値Lv(t)が第1レベル許容振幅L1を超過した場合に、管制運転装置8により実行される処理モードである。各台制御装置8は、管制モードが実行しているときに、かご6を最寄階に移動させて、かごが最寄階に到着後に、かご6を戸開して、降車アナウンスを出力して、その後、かご6を戸閉させる(追い出し動作)。退避判別モードとは、かご6が共振位置D1〜D4に停止中のときに、判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2を超過するかどうかを管制運転装置8が確認する処理モードである。各台制御装置8は、退避判別モードを処理しているときに、判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2を超えた場合に、かご6の運転をその停止位置(最寄階)のままで休止する。一方、各台制御装置8は、退避判別モードを処理しているときに、判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2を超えない場合、共振位置D1〜D4から離れる方向のかご6が移動すれば、主ロープ5の振動が増大しないものと推測することができることにより、退避モードを実行する。
退避モードとは、各台制御装置8によりかご6を共振位置D1〜D4から退避位置Eへ移動させる処理モードである。各台制御装置8は、退避モードを実行中のときに、かご6が退避位置Eに到着するまでに、判別用レベル値Lv(t)が第3レベル許容振幅L3を超えるかどうかを監視しており、判別用レベル値Lv(t)が第3レベル許容振幅L3を超えた場合には、かご6の運転をその場で緊急停止する。(即ち、急行ゾーンが設定された一般的なエレベータにおいて、高ガル感知手段が反応した場合の緊急停止動作と同等の処理内容である。)
ここで、判別用レベル値Lv(t)が第3レベル許容振幅L3を超過してかご6が緊急停止した場合、又はかご6の位置が共振位置D1〜D4であるときに判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2を超過してかご6の運転が休止した場合には、作業員による点検を受けてから、手動リセットされることにより、各台制御装置8は、かご6の運転を通常運転に復帰する。
一方、自動復帰モードとは、判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2及び第3レベル許容振幅L3を超過していない場合に、退避位置E又は最寄階でかご6が休止しているときに、管制運転装置8により、かご6の運転を通常運転に復帰可能などうかを判別する処理モードである。また、自動復帰モードにおける復帰判別時間t3とは、建物1の揺れが収まった時点から、第3レベル許容振幅L3に相当するロープ振幅δ1(=L3)が、第1レベル許容振幅L1に相当する相当のロープ振幅δ2(=L1)まで減衰するまでの時間を計測して、その時間が経過するまでかご6の運転を待機すれば、ロープの振動は収まったものと推定できる。これにより、最寄階あるいは退避位置Eでかご6が停止して、建物加速度aが基準加速度a3を下回った段階で、各台制御装置8がタイマを作動させて、復帰判別時間t3経過後に、かご6の運転を自動復帰する。
ここで、タイマカウントを開始してから復帰判別時間t3を経過するまでに、建物加速度aが基準加速度a3を超過した場合には、カウントをリセットし、再度やり直す。ここで、復帰判別時間t3(ロープ振幅の減衰時間)は、次の(14)式で示される。
Figure 0005235888
上記の(14)式において、例えば、δ1=500mm、δ2=50mm、ζ=0.005、ω=1rad/sの場合、復帰判別時間t3=460sec(約8分)となる。
なお、判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2及び第3レベル許容振幅L3を超過した場合であっても、かご6が休止・緊急停止してから復帰判別時間t3経過後に、各台制御装置8がかご6の自動点検運転(例えばかご6を最下階から最上階まで徐行させて、通常運転可能かどうかを診断したり、各階床のかご6の着床精度を測定したりする運転方式)を実行して、通常運転によるかご6の運転の問題がないと判断されれば、自動リセットを実行して、かご6の運転を通常運転に復帰してもよい。
次に、第2ロープ振動検出手段8cを用いた場合の各台制御装置8の動作について説明する。図13は、第2ロープ振動検出手段8cを用いた場合の各台制御装置8の動作を示すフローチャートである。図13において、まず、各台制御装置8は、通常運転によるかご6の運転を行いつつ、センサユニット2から振動感知情報を受けたかどうかを確認し(ステップS11)、振動感知情報を受けるまで、通常運転によるかご6の運転を継続する。そして、各台制御装置8は、センサユニット2から振動感知情報を受けると、タイマをリセットして(ステップS12)、振動感知情報に含まれる建物加速度aが基準加速度a3(例えば0.5gal)を超過したかどうかを確認する(ステップS13)。
建物加速度aが基準加速度a3を超過していない場合、各台制御装置8は、タイマをストップして、かご6の運転を通常運転による運転を継続させつつ、センサユニット2から振動感知情報を受けたかどうかを確認する。一方、建物加速度aが基準加速度a3を超過した場合、各台制御装置8は、タイマ部8jを起動し(タイマスタートを行い)、監視モードを実行する(ステップS14)。そして、各台制御装置8は、そのときの判別用レベル値Lv(t)を算出し(ステップS15)、タイマ計数時間が第2監視時間t2を超えるまでに、その判別用レベル値Lv(t)が第0レベル許容振幅L0を超過するかどうかを確認する(ステップS16、S17)。タイマ計数時間が第2監視時間t2を超えるまでに、判別用レベル値Lv(t)が第0レベル許容振幅L0を超過しない場合、各台制御装置8は、タイマをストップして(ステップS18)、通常運転によるかご6の運転を継続させつつ、センサユニット2から振動感知情報を受けたかどうかを確認する。
また、判別用レベル値Lv(t)が第0レベル許容振幅L0を超過した場合、各台制御装置8は、かご6の運転を通常運転から監視運転に切り換えて、徐行モードを実行する(ステップS19)。そして、各台制御装置8は、所定時間(第2監視時間t2)が経過するまでに、判別用レベル値Lv(t)が第1レベル許容振幅L1を超過するかどうかを確認する(ステップS20,21)。このときに、判別用レベル値Lv(t)が第1レベル許容振幅L1を超過しなければ、各台制御装置8は、自動リセットを実行して、かご6の運転を通常運転に復帰し(ステップS21)、次の振動感知情報を受けるまで、通常運転によるかご6の運転を継続する。
一方、判別用レベル値Lv(t)が第1レベル許容振幅L1を超過した場合、各台制御装置8は、管制運転における処理モードを監視モードから管制モードに移行し(ステップS23)、かご6が走行中かどうかを確認する(ステップS24)。このときに、かご6が走行中であれば、各台制御装置8は、かご6を最寄階に停止させる(ステップS25)。かご6を最寄階に停止させた場合、又はかご6が走行中でない場合、かご6のドアを開放させて、かご6内に降車アナウンスを出力することによる乗客の追い出し動作を行ってから、かご6を戸閉させ、退避判別モードを実行する(ステップS26)。
そして、各台制御装置8は、かご6の位置を確認し、かご6の位置が各種ロープの共振位置D1〜D4かどうかを確認する(ステップS27)。このときに、かご6の位置が各種ロープの共振位置D1〜D4でない場合、各台制御装置8は、自動復帰モードを実行して、復帰判別時間経過後に、自動リセットを実施し、かご6の運転を通常運転に復帰して(ステップS28)、次の振動感知情報を受けるまで、通常運転によるかご6の運転を継続する。一方、かご6の位置が各種ロープの共振位置D1〜D6である場合、各台制御装置8は、判別用レベル値Lv(t)と第2レベル許容振幅L2とを比較し、判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2を超えているかどうかを確認する(ステップS29)。判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2を超えている場合、各台制御装置8は、そのままかご6を休止させ、作業員による点検と手動リセットとを受けた後、かご6の運転を通常運転に復帰して(ステップS30)、次の振動感知情報を受けるまで、通常運転によるかご6の運転を継続する。
また、判別用レベル値Lv(t)が第2レベル許容振幅L2を超えていない場合、各台制御装置8は、退避モードを実行し、退避位置Eへのかご6の運転を開始する(ステップS31)。このときに、各台制御装置8は、判別用レベル値Lv(t)が第3レベル許容振幅L3を超えるかどうかを確認する(ステップS32)。そして、判別用レベル値Lv(t)が第3レベル許容振幅L3を超えなければ、各台制御装置8は、自動復帰モードを実行して、復帰判別時間経過後に、自動リセットを実施し、かご6の運転を通常運転に復帰して(ステップS33)、次の振動感知情報を受けるまで、通常運転によるかご6の運転を継続する。一方、判別用レベル値Lv(t)が第3レベル許容振幅L3を超えれば、各台制御装置8は、かご6をその場で非常停止させて、作業員による点検と手動リセットとを受けた後、かご6の運転を通常運転に復帰して(ステップS34)、次の振動感知情報を受けるまで、通常運転によるかご6の運転を継続する。
ここで、各台制御装置8における第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cの少なくともいずれか一方、動作モード選択スイッチ8e及び管制運転パターン選択部8gは、管制運転の実行可否を判別する管制運転実行判別部を構成している。即ち、管制運転実行判別部は、各台制御装置8のそれぞれに組み込まれている。また、2つの各台制御装置8は、互いに独立して、それぞれ対応するかご6の運転(エレベータの運行)を通常運転又は管制運転により制御する。さらに、各々の各台制御装置8のパラメータ記憶部8dに設定されている情報は、エレベータの仕様毎に異なっており、センサユニット2から同一の振動感知情報を受けた場合であっても、各々の各台制御装置8が第1ロープ振動検出手段8b又は第2ロープ振動検出手段8cを用いて独自にロープ振幅(接続部材の振動の大きさ)を算出して、管制運転の実行判別を行う。これより、2つの各台制御装置8のうちの一方がかご6の管制運転を実行しても、他方の各台制御装置8が通常運転をかご6の運転を継続する場合がある。
また、各台制御装置8は、演算処理部(CPU)、記憶部(ROM、RAM及びハードディスク等)及び信号入出力部を持ったコンピュータ(図示せず)により構成することができる。各台制御装置8のコンピュータの記憶部には、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cと、パラメータ記憶部8dと、かご位置監視部8fとの機能、即ち図7及び図13に示す動作を実現するためのプログラムが格納されている。
上記のようなエレベータの管制運転システムでは、1つのセンサユニット2からの振動感知情報に応じて2つの各台制御装置8、即ち管制運転実行判別部が個々にロープ振幅(ロープの振動の大きさ)を算出し、算出されたロープ振幅に基づいて、各かご6の管制運転の実行可否が個別に判別されるので、複数のエレベータにおけるかご6の運転を個別に通常運転から管制運転に切り換えることができ、かご6の運転を通常運転から管制運転に切り換える際の判別精度を向上させることができる。
なお、実施の形態1では、主ロープ5の振幅(振動の大きさ)に応じて管制運転の実行可否を判別していたが、主ロープ5の振幅と、釣合ロープ7の振幅と、ガバナロープ10の振幅とを個別に検出して、各種ロープ毎の振幅に応じて管制運転の実行可否を判別してもよい。また、制御ケーブル9の振幅に応じて管制運転の実行可否を判別してもよい。
また、実施の形態1では、第1ロープ振動検出手段8bと第2ロープ振動検出手段8cの出力を、動作モード選択スイッチ8eによって択一的に選択可能になっていたが、第1ロープ振動検出手段8bと第2ロープ振動検出手段8cとを協同させてもよい。より具体的に、第1ロープ振動検出手段8bの処理結果である(1)式に示す第1加速度レベルa1を、第2ロープ振動検出手段8cにおける基準加速度a3として用いてもよい。これによって、基準加速度a3に設定根拠が与えられるとともに、可変パラメータとして、第2ロープ振動検出手段8cにおける基準加速度a3を設定可能となる。
さらに、実施の形態1では、第1ロープ振動検出手段8bと第2ロープ振動検出手段8cとの出力を、動作モード選択スイッチ8eによって択一的に選択可能になっていたが、動作モード選択スイッチ8eに換えてAND回路を設けることにより、両者の出力が一致した場合にのみ、管制運転パターン選択部8gが管制運転の実行可否を判別してもよい。これによって、第1ロープ振動検出手段8bと第2ロープ振動検出手段8cとを冗長化させることにより、管制運転を実行する際の判別精度を向上させることができる。
さらにまた、第1ロープ振動検出手段8bと第2ロープ振動検出手段8cとを用いたが、第1ロープ振動検出手段8bと第2ロープ振動検出手段8cとのいずれか一方を省略してもよい。この場合、動作モード選択スイッチ8eも不要となる。
また、パラメータ記憶部8dに記憶する各種パラメータ(第1及び第2パラメータ)の設定を、制御装置8と接続可能な作業用コンピュータにより、適宜変更してもよい。これにより、設置環境に応じたロープ振動の検出レベルを任意に設定・調整することが可能になる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。図14は、実施の形態2によるエレベータの管制運転システムを示すブロック図である。図14において、各台制御装置8は、セルフテスト操作部8m、セルフテスト回路8n、自己診断部8o及び状態表示部8pを有している。セルフテスト操作部8mは、保守点検時に作業員により操作される。セルフテスト回路8nは、セルフテスト操作部8mからの信号に応じて、センサユニット2にセルフテスト信号を出力する。ここで、このセルフテスト信号は、擬似的な加速度信号である。また、2つの各台制御装置8のうちの一方のセルフテスト回路8nから出力されたセルフテスト信号は、2つの各台制御装置8のうちの他方のセルフテスト回路8nにも伝わる。これにより、セルフテスト信号を受けた方の各台制御装置8は、センサユニット2からの振動感知情報がセルフテストによるものであると判別する。
センサユニット2は、セルフテスト回路8nからセルフテスト信号を受けることにより、擬似的に振動感知情報を発生し、その振動感知情報を各台制御装置8のそれぞれに送る。自己診断部8oは、管制運転パターン選択部8gを介して、センサユニット2からの振動感知情報を受けた第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cの処理内容を監視する。状態表示部8pは、例えば複数色のLED(Light Emitting Diode;レベル確認用LED)を有しており、自己診断部8oによる診断結果に応じた色で発光する。状態表示部8pは、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cにより管制運転が不要であると判断された場合に、例えば緑色で発光し、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cにより振動管制を実行すべきであると判断された場合に例えば黄色で発光し、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cによりかご6の運転を停止すべきであると判断された場合に赤色で発光する。他の構成及び動作は、実施の形態1と同様である。
上記のようなエレベータの管制運転システムでは、セルフテスト回路8nからセンサユニット2にセルフテスト信号を出力することによって、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cの動作確認を容易に行うことができ、また、状態表示部8pが第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cの判断内容を表示するので、第1ロープ振動検出手段8b及び第2ロープ振動検出手段8cの動作状態を作業員が容易に確認することができる。さらに、エレベータのシステム評価試験とは独立して、容易に地震感知レベル即ち加速度センサレベルでの動作確認試験を行うことができるので、高価な加震装置を不要とすることができる。
なお、実施の形態2では、状態表示部に複数色のLEDを用いたが、状態表示部は、LEDに限るものではなく、例えば各台制御装置8に接続された外部モニタ等であってもよく、管制運転パターン選択部の処理内容を視覚的に表示可能なものであればよい。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。図15は、実施の形態3によるエレベータの管制運転システムを示す構成図である。図15において、実施の形態1,2では、2つの機械室1b同士が建物1内で隣接して設けられ、かつ互いに同等の高さ位置に配置されていたが、実施の形態3では、2つの機械室1bが建物1内で離れて設けられ、かつ互いに異なる高さ位置に配置されている。実施の形態3におけるセンサユニット2は、2つの機械室1bのうちの高さ位置が高い方に配置されている。他の構成及び動作は実施の形態1又は実施の形態2と同様である。
上記のようなエレベータの管制運転システムでは、機械室1b同士の高さ位置が異なっていたり、機械室1b同士が離れていたりする場合であっても、1つのセンサユニット2によって、建物1の揺れが生じた場合に、各かご6の管制運転を実行可能となるので、各機械室1bにセンサユニット(地震感知器)2を設ける必要が無くなることにより、設置コストを軽減させることができる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について説明する。図16は、実施の形態4によるエレベータの管制運転システムを示す構成図である。図17は、図16のセンサユニット2及び各台制御装置8を具体的に示すブロック図である。図16,17において、実施の形態4では、2つの各台制御装置8とセンサユニット2とは、双方向に通信可能となっている。また、実施の形態1〜3では、各台制御装置8が主制御部8a、第1ロープ振動検出手段8b、第2ロープ振動検出手段8c、パラメータ記憶部8d、動作モード選択スイッチ8e、かご位置監視部8f及び管制運転パターン選択部8gを有していたが、実施の形態4では、各台制御装置8が第1ロープ振動検出手段8b、第2ロープ振動検出手段8c、動作モード選択スイッチ8e及び管制運転パターン選択部8gを有していない。
さらに、実施の形態4のセンサユニット2は、振動感知部2aに加えて、第1ロープ振動検出手段2b、第2ロープ振動検出手段2c、動作モード選択スイッチ2d及び管制運転パターン選択部2eを有している。このセンサユニット2の第1ロープ振動検出手段2bには、加速度レベル演算部2f及び比較部2gが含まれている。また、センサユニット2の第2ロープ振動検出手段2cには、タイマ部2h、建物平均振幅演算部2i及びロープ振幅演算部2jが含まれている。ここで、実施の形態4の第1ロープ振動検出手段2b、第2ロープ振動検出手段2c、動作モード選択スイッチ2d及び管制運転パターン選択部2eの機能は、それぞれ第1ロープ振動検出手段8b、第2ロープ振動検出手段8c、動作モード選択スイッチ8e及び管制運転パターン選択部8gの機能と同様である。つまり、実施の形態4では、管制運転実行判別部がセンサユニット2に組み込まれている。
ここで、センサユニット2は、中央演算装置(CPU)、記憶装置(RAM、ROM、ハードディスク等)及び信号入出力装置を有するコンピュータによって構成することができる。センサユニット2のコンピュータの記憶装置には、センサユニット2の第1ロープ振動検出手段2b、第2ロープ振動検出手段2c、動作モード選択スイッチ2d及び管制運転パターン選択部2eの機能を実現するためのプログラムが格納されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、動作について説明する。地震や強風により建物1の揺れが発生すると、センサユニット2の振動感知部2aにより建物1の揺れが検出され、振動感知部2aからの振動感知情報が第1ロープ振動検出手段2b及び第2ロープ振動検出手段2cに伝わる。第1ロープ振動検出手段2b及び第2ロープ振動検出手段2cは、かご位置監視部8fにより監視されているかご位置と、パラメータ記憶部8dに記憶されているパラメータと各台制御装置8毎に受けて、かご6毎に管制運転の実行可否を個別に判別し、その判別内容を各台制御装置8(主制御部8a)に知らせる。各台制御装置8は、第1ロープ振動検出手段2b又は第2ロープ振動検出手段2cによる管制運転の実行可否の判別内容に応じて、かご6の管制運転を実行する。
上記のようなエレベータの管制運転システムでは、センサユニット2に管制運転実行判別部が組み込まれており、センサユニット2によって各かご6の管制運転の実行可否が判別されるので、長周期振動に対する管制運転機能を既設の複数の各台制御装置8に付加する際に、例えばそれらの各台制御装置8の機能を個々に司る各コンピュータの処理能力にかご6の管制運転の実行判別を行うための余裕がない場合等にも、管制運転実行判別部が組み込まれたセンサユニット2を設置することによって、複数の各台制御装置8に長周期振動に対する管制運転機能を安価に付加することができる。
なお、実施の形態3,4において、2つの制御盤4のうちの下側の機械室1bに配置された制御盤4とセンサユニット2とがメタルケーブルにより接続されて、それらの間の距離がある程度離れている場合には、センサユニット2からの振動感知情報が下側の制御盤4の各台制御装置8に伝わるまでに、距離に応じた伝搬遅延が生じてしまうが、このような伝搬遅延を軽減させるために、該当の制御盤4とセンサユニット2とを光ケーブルによって接続してもよい。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5について説明する。図18は、実施の形態5によるエレベータの監視運転システムを示すブロック図である。図18において、実施の形態5における2つの各台制御装置8のうちの一方には、管制運転実行判別部が組み込まれており、その他方には、管制運転実行判別部が組み込まれていない。管制運転実行判別部が組み込まれていない方の各台制御装置8は、実施の形態4と同等のセンサユニット2(の管制運転実行判別部)による管制運転の実行判別内容に応じて、かご6の管制運転を実行する。他の構成及び動作は、実施の形態1及び実施の形態4と同様である。
上記のようなエレベータの管制運転システムでは、エレベータ毎の各台制御装置8(運転制御装置)のコンピュータの処理能力が互いに異なる場合であっても、1つのセンサユニット2によって、エレベータ毎に管制運転の実行判別が可能となる。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6について説明する。図19は、実施の形態6によるエレベータの管制運転システムを示すブロック図である。図19において、実施の形態6では、2つの各台制御装置8の両方と、センサユニット2との全てに、管制運転実行判別部が組み込まれている。また、実施の形態6の各台制御装置8は、保守作業員により操作される主体切換スイッチ8qを更に有している。主体切換スイッチ8qが操作されることにより、各台制御装置8の管制運転実行判別部の処理内容と、センサユニットの管制運転実行判別部の処理内容とが択一的に選択可能になり、選択された方の管制運転実行判別部の処理内容に応じて、各台制御装置8が管制運転を実行する。他の構成及び動作は、実施の形態1又は実施の形態4と同様である。
上記のようなエレベータの管制運転システムでは、センサユニット2の管制運転実行判別部と、各台制御装置8の管制運転実行判別部とのいずれかを、主体切換スイッチ8qによって択一的に選択可能となるので、建物1におけるエレベータの総設置台数等に応じた使い分けが可能となる。例えば、エレベータの総設置台数が比較的に多い場合には、各台制御装置8側で管制運転の実行判別を処理することにより、その処理にかかる負荷を分散させることが可能となる。一方、エレベータの総設置台数が比較的に少ない場合には、センサユニット2側で各エレベータにおける管制運転の実行判別を集中して処理することが可能となる。
なお、実施の形態6では、主体切換スイッチ8qにより、センサユニット2の管制運転実行判別部による処理内容と各台制御装置8の管制運転実行判別部の処理内容とのいずれか一方を択一的に選択可能となっていたが、主体切換スイッチ8qに換えてAND回路を設けて、センサユニット2側の管制運転実行判別部の処理内容と、各台制御装置8側の管制運転実行判別部の処理内容とが一致した場合にのみ、各台制御装置8が管制運転を実行するように構成してもよい。この場合、管制運転実行判別部を冗長化させることにより、管制運転を実行する際の判別精度をより向上させることができる。
また、各台制御装置8が主体切換スイッチ8qを有していたが、センサユニット2が主体切換スイッチを有していてもよい。
さらに、実施の形態1〜6では、各台制御装置8の数が2つであったが、各台制御装置の数は、2つに限るものではなく、3つ以上であってもよい。また、各台制御装置(運転制御装置)の数が1つであってもよく、その数が1つの場合には、管制運転を実行する際の判別精度を向上させたエレベータの管制運転装置を実現可能となる。
さらにまた、実施の形態1〜6では、第1ロープ振動検出手段2b,8bと第2ロープ振動検出手段2c,8cの両方を用いたが、第1ロープ振動検出手段及び第2ロープ振動検出手段いずれか一方のみを用いてもよい。
実施の形態7.
次に、この発明の実施の形態7について説明する。図20は、実施の形態7によるエレベータの管制運転システムを示す構成図である。図20において、実施の形態1〜6では、建物1に2台のエレベータが設置されており2つ各台制御装置8を用いたが、実施の形態7では、建物1に3台のエレベータ(図中、A〜C)が設置されており3つの各台制御装置8を用いる。これらの各台制御装置8には、1つのセンサユニット2が接続されている。また、これらの各台制御装置8は、接続ケーブル11を介して互いに接続されており、相互に通信可能となっている。また、全各台制御装置8には、実施の形態1〜6における管制運転実行判別部が組み込まれている。ここで、同一の建物1に設置された複数のエレベータにおいて、ロープ仕様とかご位置とがほぼ同等である場合、建物の揺れによる各エレベータのロープの振幅もほぼ同等となると考えられる。
各台制御装置8には、エレベータの全設置台数が予め登録されている。また、各台制御装置8は、センサユニット2から建物振動情報を受けると、かご6の管制運転の実行可否を判別するとともに、他のエレベータのかご6の運転状況を確認する。そして、各台制御装置8は、自己のロープ仕様及びかご位置(建物の)がほぼ同等となる他のエレベータを計数して、自己のエレベータと同等のロープ仕様及びかご位置のエレベータを、一纏めにグループ化(グルーピング)する。そして、各台制御装置8は、管制運転を実行していなければ、グループ内の他の各台制御装置8が管制運転を実行しているかどうかを確認し、管制運転を実行した他の各台制御装置8の台数を計数して、グループ内のうちの過半数(ここでは、3つのうちの2つ)の各台制御装置8が管制運転を実行したことに応じて、管制運転を実行する。
上記のようなエレベータの管制運転システムでは、過半数の各台制御装置8が管制運転を実行したことに応じて、残りの各台制御装置8が管制運転を実行するので、計算誤差等による管制運転実行判別部の誤判別を回避することができる。
なお、実施の形態7では、各エレベータの各台制御装置8に管制運転実行判別部が組み込まれており、これらの各台制御装置8が個別に管制運転の実行判別を行っていたが、センサユニット2に管制運転実行判別部が組み込まれて、センサユニット2が各エレベータの管制運転の実行判別を一括して行ってもよい。
また、実施の形態7では、建物1におけるエレベータの設置台数が3台であったが、エレベータの設置台数は、4台以上であってもよい。
さらに、実施の形態1〜7では、いずれのエレベータも各台制御装置8によって独立して運行していたが、群管理制御装置によって群管理されて運行してもよい。そして、この群管理装置に、管制運転実行判別部を組み込んでもよい。

Claims (7)

  1. 昇降路内を昇降されるかごと、上記昇降路内に垂れ下げられかつ上記かごに接続された綱状の接続部材と、エレベータ仕様に関する仕様情報が予め登録され通常運転と管制運転とにより上記かごの運転を制御する運転制御装置とを有する複数のエレベータが設置された建物に適用され、上記建物に揺れが生じた際に、上記運転制御装置に上記かごの管制運転を実行させるためのエレベータの管制運転システムであって、
    上記建物に設けられ上記建物の揺れを観測する観測センサからの観測情報と、上記運転制御装置から受けた上記エレベータ毎の仕様情報とに基づいて、上記接続部材の振動の大きさを上記エレベータ毎に算出し、算出された上記接続部材の振動の大きさに応じて、上記かごの管制運転の実行可否を上記エレベータ毎に判別し、上記かごの管制運転の実行可を判別した場合に、該当の上記エレベータの上記運転制御装置に管制運転の実行指令を送る管制運転実行判別部
    を備え
    上記管制運転実行判別部は、上記観測センサに組み込まれている
    ことを特徴とするエレベータの管制運転システム。
  2. 昇降路内を昇降されるかごと、上記昇降路内に垂れ下げられかつ上記かごに接続された綱状の接続部材と、エレベータ仕様に関する仕様情報が予め登録され通常運転と管制運転とにより上記かごの運転を制御する運転制御装置とを有する複数のエレベータが設置された建物に適用され、上記建物に揺れが生じた際に、上記運転制御装置に上記かごの管制運転を実行させるためのエレベータの管制運転システムであって、
    上記建物に設けられ上記建物の揺れを観測する観測センサからの観測情報と、上記運転制御装置から受けた上記エレベータ毎の仕様情報とに基づいて、上記接続部材の振動の大きさを上記エレベータ毎に算出し、算出された上記接続部材の振動の大きさに応じて、上記かごの管制運転の実行可否を上記エレベータ毎に判別し、上記かごの管制運転の実行可を判別した場合に、該当の上記エレベータの上記運転制御装置に管制運転の実行指令を送る管制運転実行判別部
    を備え
    上記管制運転実行判別部は、上記複数のうち一部のエレベータの上記運転制御装置と、上記観測センサとにそれぞれ組み込まれており、
    上記観測センサに組み込まれた上記管制運転実行判別部は、上記複数のうち残りのエレベータについて、上記かごの管制運転の実行可否を判別する
    ことを特徴とするエレベータの管制運転システム。
  3. 昇降路内を昇降されるかごと、上記昇降路内に垂れ下げられかつ上記かごに接続された綱状の接続部材と、エレベータ仕様に関する仕様情報が予め登録され通常運転と管制運転とにより上記かごの運転を制御する運転制御装置とを有する複数のエレベータが設置された建物に適用され、上記建物に揺れが生じた際に、上記運転制御装置に上記かごの管制運転を実行させるためのエレベータの管制運転システムであって、
    上記建物に設けられ上記建物の揺れを観測する観測センサからの観測情報と、上記運転制御装置から受けた上記エレベータ毎の仕様情報とに基づいて、上記接続部材の振動の大きさを上記エレベータ毎に算出し、算出された上記接続部材の振動の大きさに応じて、上記かごの管制運転の実行可否を上記エレベータ毎に判別し、上記かごの管制運転の実行可を判別した場合に、該当の上記エレベータの上記運転制御装置に管制運転の実行指令を送る管制運転実行判別部
    を備え
    上記管制運転実行判別部は、上記各運転制御装置と上記観測センサとにそれぞれ組み込まれており、
    上記運転制御装置に組み込まれた上記管制運転実行判別部と、上記観測センサに組み込まれた上記管制運転実行判別部との少なくともいずれか一方が、管制運転の実行を判別した場合に、上記運転制御装置への管制運転の実行指令が有効となる
    ことを特徴とするエレベータの管制運転システム。
  4. 昇降路内を昇降されるかごと、上記昇降路内に垂れ下げられかつ上記かごに接続された綱状の接続部材と、エレベータ仕様に関する仕様情報が予め登録され通常運転と管制運転とにより上記かごの運転を制御する運転制御装置とを有する複数のエレベータが設置された建物に適用され、上記建物に揺れが生じた際に、上記運転制御装置に上記かごの管制運転を実行させるためのエレベータの管制運転システムであって、
    上記建物に設けられ上記建物の揺れを観測する観測センサからの観測情報と、上記運転制御装置から受けた上記エレベータ毎の仕様情報とに基づいて、上記接続部材の振動の大きさを上記エレベータ毎に算出し、算出された上記接続部材の振動の大きさに応じて、上記かごの管制運転の実行可否を上記エレベータ毎に判別し、上記かごの管制運転の実行可を判別した場合に、該当の上記エレベータの上記運転制御装置に管制運転の実行指令を送る管制運転実行判別部
    を備え
    上記管制運転実行判別部は、上記各運転制御装置と上記観測センサとにそれぞれ組み込まれており、
    上記運転制御装置に組み込まれた上記管制運転実行判別部と、上記観測センサに組み込まれた上記管制運転実行判別部との両方が管制運転の実行を判別した場合に、上記運転制御装置への管制運転の実行指令が有効となる
    ことを特徴とするエレベータの管制運転システム。
  5. 昇降路内を昇降されるかごと、上記昇降路内に垂れ下げられかつ上記かごに接続された綱状の接続部材と、エレベータ仕様に関する仕様情報が予め登録され通常運転と管制運転とにより上記かごの運転を制御する運転制御装置とを有する複数のエレベータが設置された建物に適用され、上記建物に揺れが生じた際に、上記運転制御装置に上記かごの管制運転を実行させるためのエレベータの管制運転システムであって、
    上記建物に設けられ上記建物の揺れを観測する観測センサからの観測情報と、上記運転制御装置から受けた上記エレベータ毎の仕様情報とに基づいて、上記接続部材の振動の大きさを上記エレベータ毎に算出し、算出された上記接続部材の振動の大きさに応じて、上記かごの管制運転の実行可否を上記エレベータ毎に判別し、上記かごの管制運転の実行可を判別した場合に、該当の上記エレベータの上記運転制御装置に管制運転の実行指令を送る管制運転実行判別部
    を備え
    上記管制運転実行判別部は、上記建物に揺れが生じた際に、そのときの上記かごの位置と仕様情報とに基づいて、上記複数のエレベータの中から共通した状況の上記エレベータ同士を抽出してグループ化し、グループ化された上記複数のエレベータのうち、管制運転を実行した上記エレベータの台数を計数し、そのエレベータの台数がグループ内の全台数の半数を超えると、そのグループ内の残りの上記エレベータの上記運転制御装置に管制運転の実行指令を送る
    ことを特徴とするエレベータの管制運転システム。
  6. 上記管制運転実行判別部は、上記観測センサからの観測情報に含まれる上記建物の揺れの加速度の情報と、仕様情報に含まれる上記接続部材の仕様の情報とにより上記接続部材の振動の大きさを算出することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のエレベータの管制運転システム。
  7. 上記管制運転実行判別部は、上記観測センサからの観測情報に含まれる上記建物の変位量の情報と、上記運転制御装置から取得した上記かごの位置の情報と、仕様情報に含まれる上記接続部材の仕様の情報とにより上記接続部材の振動の大きさを算出することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のエレベータの管制運転システム。
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