JP2014073906A - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】建物の長周期ゆれ発生時、制御下のエレベータ運転停止を低減することにある。
【解決手段】実施の形態によれば、建物ゆれ発生時、エレベータ長尺物の振れが振れレベル1,2、3(1<2<3)に達するとき、振れ検知レベル信号を出力する振れ検知装置7と、建物ゆれと共振する共振階を記憶する共振階登録部22aと、振れ検知レベル信号から振れレベルを認識する振れレベル認識手段232と、振れレベル2以上を認識しないエレベータ乗りかごを全階の乗場呼び割当て候補、振れレベル2を認識するエレベータがあるとき、共振階を乗場呼びの割当て除外候補、非共振階を乗場呼び割当て候補、振れレベル3を認識するエレベータ乗りかごを全階の乗場呼び割当て除外候補とする割当てかご制限手段233と、乗場呼び登録に対し、割当て候補のエレベータから乗場呼びの応答かごを決定するかご決定手段235とを備えたエレベータの群管理制御装置である。
【選択図】図2

Description

本発明の実施の形態は、エレベータの群管理制御装置に関する。
エレベータが設置された建物は、長周期地震や強風を受けたとき、その建物が長周期でゆれることが知られている。建物が長周期でゆれた場合、利用者のかご閉じ込めを含む事故の防止の他、エレベータ昇降路内に設置される各機器の損傷を低減することが必要である。
従来、利用者のかご閉じ込め事故の防止と、昇降路内の各機器の損傷の低減を図る観点から長尺物振れ検知装置が設置されている。
長尺物振れ検知装置は、予め第1及び第2の検知レベルが設定され、建物の長周期ゆれに伴って乗りかごのかご吊り用ロープやコンペンロープの振れから第1の検知レベルを検知したとき、その検知内容を外部の監視盤などに報知するとともに、エレベータの運転を継続させる。
また、長尺物振れ検知装置は、エレベータの運転継続中に、かご吊り用ロープやコンペンロープの振れから第1の検知レベルよりも大きな第2の検知レベルを検知したとき、エレベータの乗りかごを長周期ゆれによる影響を受けない非共振階へ移動させるか、又は運転を休止させる、いわゆる長周期ゆれ発生時管制運転が行われている。
特開2008−285335号公報
ところで、以上のような建物ゆれに伴う長尺物の検知技術は、複数のエレベータの運転制御を司る群管理制御装置にも適用されているが、群管理制御装置では次ような長周期ゆれ発生時管制運転が行なわれている。
群管理制御装置は、管理制御下にある複数のエレベータのうち、長尺物振れ検知装置が最も大きな第2の検知レベルを検知したエレベータがあれば、そのエレベータに合わせて全てのエレベータの乗りかごを非共振階へ移動させるか、又は運転を休止させる長周期ゆれ発生時管制運転を行っている。
そのため、群管理制御装置は、長周期ゆれ発生時管制運転が終了するまでの間、全てのエレベータを停止させた状態となるので、利用者が全てのエレベータを利用することができない。
ところで、近年の建物では、構造が複雑になっていることから、同一の群管理制御装置の管理制御下にあるエレベータごとに昇降路の長さが異なるとか、建物内の上下方向の昇降路位置が異なる場合がある。
また、同一の群管理制御装置の管理制御下にある複数のエレベータのかご荷重やかご吊り用ロープ、コンペンロープ等の長尺物の重さが違う場合がある。
さらに、建物の長周期ゆれが発生した場合、その建物の長周期ゆれに同期してかご吊り用ロープやコンペンロープなどの長尺物の振れ度合いは、長尺物の面密度や張力などの要素によって変化する。つまり、エレベータの構造がエレベータごとに異なる場合が多々ある。
従って、利用者の安全を確保することを条件とし、エレベータの構造(昇降路の長さ、上下位置、かごやロープの重さ、面密度、張力等)の違いを考慮すれば、第2の検知レベルを検知した1台のエレベータの存在に基づき、群管理制御装置の管理制御下にある全てのエレベータを同一の長周期ゆれ発生時管制運転とする必要はないと考える。
本発明が解決しようとする課題は、長周期地震や強風による建物ゆれの発生時、管理制御下にある全エレベータの運転停止を極力低減させ、かつ、乗りかご内の利用者の安全の確保及びエレベータ昇降路内の各機器の損傷を抑制するエレベータの群管理制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施の形態に係るエレベータの群管理制御装置は、長周期地震や強風による建物ゆれの発生時、各階からの乗場呼びに対して、複数のエレベータの中から応答させる乗りかごを決定するエレベータの群管理制御装置であって、建物ゆれの発生時、各エレベータの乗りかごのかご吊り用ロープやコンペンロープなどの長尺物の振れの大きさを検知し、長尺物の振れの大きさが予め設定される振れレベル1、振れレベル2、振れレベル3(振れレベル1<振れレベル2<振れレベル3)に達したとき、各振れレベルに応じた振れ検知レベル信号を出力する長尺物振れ検知装置と、予め各エレベータの長尺物がエレベータの構造上の違いから生じる建物ゆれと共振する少なくとも共振階のデータを記憶する共振階登録手段と、長尺物振れ検知装置から出力される振れ検知レベル信号からエレベータ毎の長尺物の振れレベルの大きさを認識する振れレベル認識手段と、この振れレベル認識手段が振れレベル2以上を認識していないエレベータがあるとき、該当する乗りかごが応答可能な全ての階を乗場呼びの割当て候補とし、また、振れレベル2を認識しているが、振れレベル3を認識していないエレベータがあるとき、予め共振階登録手段に登録される共振階を乗場呼びの割当て候補から除外し、当該共振階として登録されていない階を乗場呼びの割当て候補とし、振れレベル3を認識しているエレベータがあるとき、該当する乗りかごが応答可能な全ての階を乗場呼びの割当て候補から除外する割当てかご制限手段と、新規に各階から乗場呼びの登録があったとき、割当てかご制限手段で割当て候補から除外されていないエレベータの中から乗場呼びに応答させる乗りかごを決定する割当てかご決定手段とを備えた構成である。
各実施の形態に係るエレベータの概略的な構成図。 第1の実施の形態に係る群管理制御装置の概略的な構成図。 図2に示す割当てかご制限手段の処理の流れを説明するフローチャート。 第2の実施の形態に係る群管理制御装置の概略的な構成図。 共振階データ登録部に記憶される建物各階の共振階及び非共振階を表す模式図。 図4に示す割当てかご制限手段の処理の流れを説明するフローチャート。 第3の実施の形態に係る群管理制御装置の概略的な構成図。 第4の実施の形態に係る群管理制御装置の概略的な構成図。 図8に示す割当てかご決定手段の処理の流れを説明するフローチャート。 第5の実施の形態に係る群管理制御装置の概略的な構成図。 図10に示す割当てかご制限手段の処理の流れを説明するフローチャート。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は各実施の形態に係るエレベータの概略的な構成図である。
エレベータは、昇降路1、昇降路1上部の機械室2、各階のエレベータ乗場3、機械室2や昇降路1の適宜な個所に設置される巻上機4、単体制御装置5、群管理制御装置6及び長尺物振れ検知装置7を備えている
巻上機4にはかご吊り用ロープ8が巻き掛けられ、当該ロープ8の両端部には乗りかご9及びつり合いおもり10が吊り下げられている。乗りかご9は、巻上機4の回転駆動に伴って、かご吊り用ロープ8を介して昇降路1の上下方向に移動する。このとき、乗りかご9は、乗場呼びやかご呼びの登録に従って各階のエレベータ乗場3に一時的に停止することで、利用者は乗りかご9とエレベータ乗場3の間で乗り降り可能となる。
また、昇降路1の下部にはコンペンシーブ11及び図示しない緩衝器が設置されている。コンペンシーブ11にはコンペンロープ12が巻き掛けられ、当該コンペンロープ12の両端部が乗りかご9の下部及びつり合いおもり10の下部に接続されている。コンペンロープ12は、乗りかご9が昇降路1を上下移動することによって生じるかご吊り用ロープ8の重量の移動を相殺するために設けられている。13は単体制御装置5から乗りかご9への電力供給及び単体制御装置5と乗りかご9の間で相互に必要なデータをやり取りするテールコードである。
単体制御装置5は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータからなり、巻上機4に回転駆動するための駆動電力を供給し、また、乗りかご9のかごドアの開閉を含むエレベータの一連の運転制御に関する処理を実行する。なお、単体制御装置5は、エレベータごとに設置され(後記する図2参照)、それぞれ対応する巻上機4に巻き掛けられたかご吊り用ロープ8を介して乗りかご9を上下移動させる構成となっている。
群管理制御装置6は、複数の単体制御装置(複数の号機制御装置)5と接続され、利用者がエレベータ乗場3から乗場呼び登録装置15a,15b(図2参照)の操作により乗場呼びが登録されたとき、複数のエレベータの中から例えば最も待ち時間の短い最適なエレベータを選択し、その選択したエレベータの乗りかご9に対応する単体制御装置5へかご割当て指令を送出する。なお、群管理制御装置6の詳細構成は後記する。
複数の単体制御装置5や群管理制御装置6には長尺物振れ検知装置7が接続されている。長尺物振れ検知装置7は、従来周知の技術ないし装置が用いられる。
長尺物振れ検知装置7は、長周期地震や強風によって建物ゆれが発生したとき、建物ゆれの作用によりかご吊り用ロープ8やコンペンロープ12などの長尺物が振れたとき、その振れの大きさが予め設定される振れレベル1,2,3(振れレベル1<振れレベル2<振れレベル3)に達したとき、当該振れレベル1,2,3に相当する振れ検知レベル信号を出力する。
長尺物振れ検知装置7としては、例えば、機械室2に1台だけ設置し、建物ゆれから各エレベータの長尺物の振れレベルを検知し、単体制御装置5や群管理制御装置6に送出する構成のものや、エレベータ毎に設置され、対応するエレベータの長尺物の振れレベルを検知し、それぞれ対応する単体制御装置5や群管理制御装置6に送出する構成のものがある。
例えば1台の長尺物振れ検知装置7の例では、建物がどの程度ゆれているかを検知する加速度センサが用いられる。この加速度センサを用いた長尺物振れ検知装置7は、予め各エレベータの構造(昇降路の上下方向の位置、各エレベータの構成要素の重さ、長尺物の面密度や張力等)から解析しておいた解析結果をもとに、加速度センサによる建物の長周期ゆれの大きさと個別エレベータの昇降路内の縦方向位置とから振れレベルの大きさを推定し、エレベータ毎の振れ検知レベル信号を出力する構成となっている。
また、エレベータ毎に設置される長尺物振れ検知装置7の例では、昇降路内の機械室側の各かご吊り用ロープ8や各昇降路下部のピット側の各コンペンロープ12を取り囲むように設置し、建物ゆれ発生時の長尺物の振れの大きさを実測することで振れレベルを検知する。
この長尺物振れ検知装置7は、具体的には、ロープ8、12を取り囲むように向い合う一対のロープ接触用ローラと、一対のロープ接触用ローラの両端部を連結し、一対のロープ接触用ローラをロープ8,12の振れ方向に変位可能に支持する支持部材と、ロープ8、12の振れで接触したときに生じるロープ接触用ローラの変位を検知する検知部とを含む構成である。検知部は、ロープ接触用ローラの変位からエレベータの長尺物の振れレベルの大きさを検知する。
なお、各エレベータの構造の違いを考慮した解析結果をもとに、建物ゆれから各エレベータの長尺物の振れレベルを推測し検知する一台の長尺物振れ検知装置7を用いたものは、エレベータ毎に個別に長尺物振れ検知装置7を設置するものに比べて、設置場所、設備費用、メンテナンス等の観点から有効であると言える。
図2は実施の形態1に係るエレベータの群管理制御装置の概略的な構成図である。この図では、群管理制御装置6に図1に示す構成のエレベータが複数台接続されている。
すなわち、群管理制御装置6には、複数(例えば3台)の単体制御装置5a,5b,5cが接続されている。各単体制御装置5a,5b,5cは、それぞれ巻上機4(図示せず)を介して乗りかご9a,9b,9cを上下移動させる機能を有する。
各階のエレベータ乗場3には乗りかご9a,9b,9cに対応する乗場ドア14a,14b,14cが設置され、各隣接する乗場ドア14a−14b、14b−14cの間には乗場呼び登録装置15a,15bが設けられている。
一方、群管理制御装置6は、かご制限処理用プログラム(例えば図3)などを記憶するROMで構成されるプログラムデータ記憶部21と、必要な各種データを格納するRAMで構成される補助記憶装置22と、CPUで構成される群管理制御処理部23と、制御指令や設定データなどを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイス24とを含む構成である。なお、入力デバイス24としては、保守員が携帯する情報携帯端末から群管理制御処理部23のインターフェイス(図示せず)を介して必要なデータを入力する構成であってもよい。
補助記憶装置22には、少なくとも長周期地震や強風を受けたとき、長尺物がその建物ゆれに同期して共振する共振階のデータを記憶する共振階データ登録部22a、図3に示すかご制限処理用プログラムによって取得される割当てかご制限データを記憶するかご制限データ記憶部22bが設けられている。
共振階データ登録部22aには、長周期地震や強風により建物ゆれが発生したとき、建物高さや昇降路1の縦方向位置、かご吊り用ロープ8,コンペンロープ12の長さや張力などの構造を考慮して解析された階(各エレベータの長尺物が建物ゆれと共振して大きく振れる階)を共振階とし、予め建物の各階と関連付けして登録される。
また、共振階データ登録部22aには、共振階データとともに、あるいは共振階データの代りに、長尺物が建物ゆれと共振しない非共振階データを記憶することにより(後記する図5の模式図参照)、これら非共振階データから各エレベータの共振階を判断する「共振階判断手段」を実行する構成であってもよい。
群管理制御処理部23は、機能的には、乗場呼び認識手段231、振れレベル認識手段232、割当てかご制限手段233、乗場呼び登録制限手段234、割当てかご決定手段235及び割当て出力手段236を含む構成である。
次に、実施の形態1における群管理制御装置6の作用について説明する。
先ず、群管理制御装置6の群管理制御処理部23は、利用者がエレベータ乗場3で乗りかご9を呼ぶために乗場呼び登録装置15(15a又は15b)を操作したとき、乗場呼び認識手段231はその乗場呼び操作のもとに乗場呼び登録したことを認識し、割当てかご決定手段235に通知する。
群管理制御処理部23の振れレベル認識手段232は、長尺物振れ検知装置7で検知されるかご吊り用ロープ8やコンペンロープ12などの長尺物の振れレベル1,2,3の大きさに応じた振れ検知レベル信号をエレベータ毎に認識する。
なお、各単体制御装置5a,5b,5cは、図示されていないが長尺物振れ検知装置7から直接又は群管理制御処理部23を介して自身の振れレベル1〜3に応じた振れ検知レベル信号を受け取っている。
割当てかご制限手段233は、振れレベル認識手段232から受け取る振れレベル1〜振れレベル3などの振れ検知レベル信号と補助記憶装置22の共振階データ登録部22aに保存された共振階のデータとに基づき、各階の乗場呼びに応答させる乗りかご9を制限する処理を行う。その理由は、建物ゆれによってエレベータの長尺物の振れが大きくなったとき、その長尺物に支持される乗りかご9などにより、当該乗りかご9を含む昇降路1内の各機器に損傷を与える可能性がある為である。
次に、割当てかご制限手段233によるかご制限処理例について、図3を参照して詳細に説明する。
割当てかご制限手段233は、振れレベル認識手段232で認識された各エレベータの長尺物の振れによる振れ検知レベル信号に基づき、各エレベータ対応の乗りかご9(9a,9b,9c)が振れレベル1を検知しているか否かを判定する(S1)。
ここで、振れレベル1を検知していない例えば乗りかごがあれば、全ての階の乗場呼びの割当て候補かごとする(S2)。すなわち、全ての乗りかごは割当て候補かごから除外しない。ステップS1において、振れレベル1を検知している乗りかご9a〜9cがあれば、これら乗りかご9a〜9cについて振れレベル2を検知しているか否かを判定する(S3)。
ここで、振れレベル2を検知していない例えば乗りかご9aがあれば、全ての階の乗場呼びの割当て候補の乗りかごとする(S2)。ステップS3において、振れレベル2を検知している例えば乗りかご9b,9cがあれば、引き続き、当該乗りかご9b、9cについて振れレベル3を検知しているか否かを判定する(S4)。
振れレベル3を検知していない例えば乗りかご9bがあれば、当該乗りかご9bに対して、共振階データ登録部22aを参照し、全ての各階についてエレベータの共振階か非共振階かを判断する(S5)。共振階データ登録部22aに登録される共振階があれば、当該共振階の乗場呼びに対して割当て候補かごから除外するが(S6)、当該共振しない階(非共振階)であれば乗場呼びに対して応答できる割当て候補かごとする(S7)。
ステップS4において、振れレベル3を検知している乗りかご9cがあれば、その乗りかご9cは、全ての階の乗場呼びに対する割当て候補かごから除外する(S8)。
以上のようなかご制限処理結果のかご制限データは、かご制限データ記憶部22bに記憶され、また乗場呼び登録制限手段234及び割当てかご決定手段235に送出する。
乗場呼び登録制限手段234は、かご制限データ記憶部22bを参照するか、あるいは割当てかご制限手段233から送られてくるかご制限データに従い、割当て候補かごから除外された階の乗場呼びに対して受付けを拒否するか、あるいは割当て候補かごから除外された階の乗場呼び登録装置15a,15bに対して呼び登録禁止信号を送る。
すなわち、1台の乗りかごでも乗場呼び階に対する割当て候補かごがあれば、乗場呼び階の全ての乗場呼び登録装置15a,15bから乗場呼び登録できる。但し、乗場呼び登録があれば、該当する1台の乗りかご(割当て候補かご)が割当て対象となる。一方、群管理制御下にある全ての乗りかごが乗場呼び階に対する割当て候補かごから除外されている場合、乗場呼び階の全ての乗場呼び登録装置15a,15bを呼び登録禁止とする。
その結果、長周期地震や強風により建物ゆれが発生しても、例えば振れレベル1を検知しているが、振れレベル2を検知していないエレベータの乗りかごに対して、全ての階の乗場呼びに応答でき、また、振れレベル2を検知しているが、振れレベル3を検知していないエレベータの乗りかご9bは共振階の乗場呼びだけ乗場呼びの受付け拒否または呼び登録禁止となるが、非共振階については利用者の乗場呼びに対してエレベータの乗りかご9bを応答させることができる。
割当てかご決定手段235は、乗場呼び認識手段231が新規に認識された乗場呼びに対して応答させる乗りかごを決定する。すなわち、割当てかご決定手段235は、かご制限データ記憶部22bを参照し、割当てかご制限手段233で割当て候補かごから除外されていない乗りかごの中から応答させる乗りかごを決定する。
この応答させる乗りかごの決定には、各単体制御装置5(5a,5b,5c)から送られてくる昇降路1内のかご上下方向の位置、走行方向、既にかご内で登録されている行先階登録状態及び群管理制御処理部23が既に決定した他の階の乗場呼びの割当て状況などの情報に基づき、予め定める割当てルールに基づき最適と判断したエレベータの乗りかご例えば9aを割当てかごとして決定する。
割当て出力手段236は、割当てかご決定手段235で決定された乗りかご例えば9aの単体制御装置5aへ、乗場呼びが登録された階へ応答すべき指令を出力する。
従って、以上のような実施の形態によれば、長周期地震や強風による建物ゆれによって、乗りかご9a〜9c毎に昇降路1内のかご吊り用ロープ8やコンペンロープ12などの長尺物が振れた場合、エレベータの運行に影響を与える大きさの振れレベルに達していない乗りかご(本実施の形態では振れレベル1までを検出した乗りかご9a)は、全ての階の利用者に対してサービスを継続させることができる。
また、乗りかごを共振階に停止させたときに建物ゆれの作用により長尺物の振れが増大するが、共振階に停止させずに非共振階だけを停止階とすれば、建物ゆれの作用により長尺物の振れが増大することなく運行可能なエレベータの乗りかご(本実施の形態では振れレベル2まで検出した乗りかご9b)は、非共振階の利用者による乗場呼びに対してサービスを継続させることができる。
一方、長尺物の振れレベルが乗りかご内の利用者の閉じ込めを含む事故やエレベータの各機器の損傷を招く危険性のある大きさのエレベータの乗りかご(本実施の形態では振れレベル3まで検出した乗りかご9c)は、運転を休止させるので、利用者の安全を確保することができる。
さらに、建物ゆれの作用により各エレベータの長尺物の振れレベルは、建物ゆれ発生時の各乗りかご9a〜9cの停止位置、昇降路長さ、かご吊り用ロープ8の張力など、エレベータ毎に異ってくる。
その点、本実施の形態においては、長尺物が運転を休止する大きさの振れレベルに達しているエレベータがある場合でも、運転を休止する大きさの振れレベルに達していないエレベータが存在するとき、そのエレベータが全ての階、又は非共振階を割当て対象階としてサービスを継続できるので、エレベータの停止台数を低減させつつ利用者にサービスを提供することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る各エレベータの構成は図1と同様であるので、ここでは重複する構成の説明は省略する。
図1又は図2に示す単体制御装置5(5a〜5c)は、長尺物振れ検知装置7が検知した長尺物の振れレベルを認識する機能を有し、何れの振れレベルも検知していないとき、及び振れレベル1を検知していて振れレベル2以上を検知していないとき、通常通りエレベータの運行制御を行っている。
しかし、単体制御装置5は、長尺物振れ検知装置7が振れレベル2を検知し、かつ、振れレベル3を検知していないとき、共振階として登録されていない,いわゆる非共振階へエレベータを退避させる動作を行う。その理由は、群管理制御装置6から乗りかご9の割当てを受ける前に単体制御装置5自体が長尺物振れ検知装置7の振れ検知レベル信号から振れレベルを認識し、即座にエレベータを退避させた方が安全の観点から優れている為である。
さらに、単体制御装置5は、長尺物振れ検知装置7が振れレベル3を検知したことを認識したとき、対応するエレベータの運転を休止させる機能を持っている。
そこで、実施の形態2では、群管理制御装置6が単体制御装置5(5a〜5c)によって決定されたエレベータの退避先の階を認識し、この認識された退避先の階(非共振階)に連なる連続非共振階を判断し、以後、当該エレベータの乗りかごは連続非共振階の範囲をサービス階として運転させることにより、該当エレベータの長尺物の振れレベルの大きさが増大しない運転制御を行うものである。
図4は実施の形態2に係るエレベータの群管理制御装置の概略的な構成図である。実施の形態1と同様に群管理制御装置6には複数台のエレベータが接続されている。
実施の形態2は、図2に示す群管理制御装置6の構成に、新たに退避階認識手段237及び連続非共振階判断手段238を備えた構成である。
退避階認識手段237は、単体制御装置5(5a〜5c)が振れレベル2を検知し、かつ振れレベル3を検知していないとき、例えば共振階データ登録部22a又は単体制御装置5自身が記憶する共振階などのデータを参照し、建物ゆれと共振しない階へ退避運転を開始するが、その退避運転開始の際に当該単体制御装置5から出力される退避運転中の乗りかご9(9a〜9c)の退避先の階を認識する機能を有する。
連続非共振階判断手段238は、共振階データ登録部22aに登録される共振階などのデータから判断された非共振階と退避階認識手段237で認識された退避先の階とに基づき、退避先階と連続している非共振階を判断する機能を有する。
次に、実施の形態2における群管理制御装置の作用について説明する。
先ず、群管理制御装置の作用を説明するに先立ち、共振階データ登録部22bには例えば図5に示す共振階データが登録されているものとする。例えば乗りかご9bが建物の1階から50階に応答可能なエレベータが設置されているとき、共振階データ登録部22aには予め10階〜20階及び30階〜40階が共振階として登録されている。
そのため、群管理制御装置6の群管理制御処理部23は、これら共振階のデータから1階〜9階、21階〜29階、41階〜50が非共振階であると判断可能である。
そこで、以上のような共振階データの登録下において、単体制御装置5aは、長尺物振れ検知装置7が乗りかご9bのエレベータに対して振れレベル2を検知したと認識したとき、当該乗りかご9bを共振階に登録されていない階(例えば25階)へ乗りかご9bを退避させる運転を実行すると共に、群管理制御装置6に退避先の階データ「25階」を送出する。
ここで、群管理制御装置6における群管理制御処理部23の退避階認識手段237は、乗りかご9bの退避先の階が25階であると認識し、連続非共振階判断手段238に送出する。
連続非共振階判断手段23は、共振階データ登録部22aに登録される例えば共振階データから判断された非共振階と退避階認識手段237が認識した退避階の25階データとから、21階〜29階が乗りかご9bの連続非共振階であると判断する。
そこで、割当てかご制限手段233としては、振れレベル認識手段232の認識結果と連続非共振階判断手段238の判断結果とに基づき、図6に示すようなかご制限処理用プログラムによるかご制限処理により各階の乗場呼びに応答させる乗りかご9を制限する。
割当てかご制限手段233は、振れレベル認識手段232が各エレベータの乗りかご9(9a,9b,9c)毎に振れレベル1を検知しているか否かを判定する(S1)。ここで、振れレベル1を検知していない乗りかごがあれば、全ての階の乗場呼びに対する割当て出力候補かごとする(S2)。
ところで、振れレベル認識手段232が振れレベル1を検知している乗りかご9a,9b,9cについて、さらに振れレベル2を検知しているか否かを判定する(S3)。ここで、振れレベル2を検知していない乗りかご9aがあれば、全ての階の乗場呼びに対する割当て出力候補かごとする(S2)。
但し、このとき、振れレベル報知手段239は、乗りかご9aが振れレベル1を検知していることを外部の監視盤(図示せず)などに報知する。
ところで、振れレベル2を検知している乗りかご9b,9cが存在するとき、さらに振れレベル3を検知しているか否かを判定する(S4)。
このステップS4において、振れレベル3を検知していない、すなわち非共振階への退避運転を行う乗りかご9bに対して、各階が該当エレベータの退避先の非共振階と連続した連続非共振階であるか判断する(S11)。
ここで、乗りかご9bに対しては、連続非共振階でない階(例えば7階)の乗場呼びに対して割当て出力候補かごから除外すると共に(S12)、連続非共振階(21階〜29階)での乗場呼びに対しては割当て出力候補かごから除外しない(S13)。つまり、連続非共振階(サービス階)からの乗場呼びであれば、乗りかご9bを割当て出力候補かごとする。その結果、乗りかご9bは、別の非共振階である45階から乗場呼びがあっても、連続非共振階でないので、割当て出力候補かごから除外される。
また、このとき、振れレベル報知手段239は、当該乗りかご9bが振れレベル2を検知していること及び乗りかご9cが振れレベル3を検知していることを監視盤(図示せず)などに報知する。
従って、以上のような実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する他、実施の形態1では、振れレベル2までを検出したエレベータの乗りかごに対して、共振階に停止させずに非共振階に停止させれば運転継続が可能であるが、共振階を跨いで2つの共振階の間を運転した場合、昇降路1内のかご吊り用ロープ8やコンペンロープ12などの長尺物の振れが大きくなり、利用者のかご閉じ込めなどの生じる可能性が出てくる。
例えば、非共振階が1階〜9階、21階〜29階、41階〜50階であるとき、共振階10階〜20階、30階〜40階を跨いで非共振階への運転を繰り返したとき、徐々に長尺物の振れが大きくなり、乗りかご9b内の利用者の閉じ込めを含む事故やエレベータの各機器の損傷を招く危険性のある大きさの振れレベル(本実施の形態では振れレベル3)となる。そのため、非共振階である退避階に停止した乗りかごは、その退避階と連続する連続非共振階を乗場呼びに対するサービス階とすれば、共振階を跨ぐことなく運転を継続でき、以上のような問題を回避でき、エレベータの運休停止を低減することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3においても、各エレベータの構成は図1と同様であるので、その重複する構成の説明は省略する。
図7は実施の形態3に係るエレベータの群管理制御装置の概略的な構成図である。実施の形態1と同様に群管理制御装置6には複数台のエレベータが接続されている。
実施の形態3は、図2に示す群管理制御装置6の構成に、新たに最寄非共振階判断手段240及び移動指令出力手段241を備えた構成である。
最寄非共振階判断手段240は、群管理制御装置6が管理制御下にある乗りかご9a〜9cの中にあって、かご操作盤(図示せず)からかご呼びが登録されておらず、何れの階の乗場呼びの割り当ても受けていない状態,すなわち応答すべき階がなく停止中の乗りかご例えば9aを検出したとき、共振階データ登録部22aの共振階データに基づき、当該乗りかご9aの停止階から最も近い非共振階を判断する。
なお、かご呼びが登録されていないとか、何れの階の乗場呼びの割当ても受けていない状態などについては、乗場呼び認識手段231や割当て出力手段236などの出力から判断し、また必要に応じて各単体制御装置5a〜5cの出力から受け取ってもよい。
なお、最寄非共振階判断手段240は、補助記憶装置22に予め停止階から最も近い非共振階を登録しておく非共振階登録手段であってもよい。
移動指令出力手段241は、最寄非共振階判断手段240から乗りかご例えば9aの移動先となる非共振階のデータを受け取り、かつ、当該乗りかご9aが振れレベル認識手段232から振れレベル1の大きさの振れを検知しているが、振れレベル2以上の大きさの振れを検知していないとき、対応する単体制御装置5aに対して、最寄非共振階判断手段240で判断した非共振階への移動指令を送出する。
従って、以上のような実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する他、実施の形態1では、振れレベル1までを検知した乗りかご9は、全ての階の利用者に対してサービスを提供することが可能である。
しかし、振れレベル1までを検知しているが、応答すべき階がなく停止中にある乗りかご9が存在するとき、乗りかご9を速やかに非共振階へ移動させることにより、建物ゆれが更に大きくなった場合でも、長尺物の振れの大きさを低減でき、ひいてはエレベータの運転休止を低減させることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る各エレベータの構成は図1と同様であるので、その重複する構成の説明は省略する。
図8は実施の形態4に係るエレベータの群管理制御装置の概略的な構成図である。実施の形態1と同様に群管理制御装置6には複数台のエレベータが接続されている。
実施の形態4は、図2に示す群管理制御装置6の構成に、新たに割当て優先かご判断手段242を備えた構成である。
割当て優先かご判断手段242は、各エレベータの長尺物の振れレベルの大きさを考慮しつつ、乗場呼びに応答する乗りかごの優先度を判断する機能を持っている。
割当て優先かご判断手段242は、詳細には、群管理制御装置6の管理制御下にある乗りかご9a〜9cのうち、振れレベル認識手段232が何れの大きさの振れレベル1〜3も検知していないエレベータがあれば、そのエレベータの乗りかごを最も高い割当て優先度である第1優先かごとする。
また、割当て優先かご判断手段242は、振れレベル認識手段232が何れのエレベータとも長尺物の振れレベル1を検知していると認識し、そのうち振れレベル2以上を検知していないと認識したエレベータの中で現在非共振階にあるエレベータがあれば、当該エレベータの乗りかごを、第1優先かごの次に優先度が高い第2優先かごとし、振れレベル2以上を検知していないと認識したエレベータがあるが、現在共振階にあるエレベータがあれば、当該エレベータの乗りかごを、第2優先かごの次に優先度が高い第3優先かごと判断する機能を持っている。
次に、実施の形態4に係るエレベータの群管理制御装置の作用について説明する。なお、割当て優先かご判断手段242を除けば、実施の形態1で説明した処理と同様な処理を行うので、ここでは重複する処理の説明は省略し、以下、実施の形態4では、新たに割当て優先かご判断手段242を設けたことから、優先かご判断手段242と割当てかご決定手段235の処理手順について、図9を参照して説明する。
割当てかご決定手段235は、乗場呼び認識手段231、割当てかご制限手段233及び割当て優先かご判断手段242から出力されるデータに基づき、各階の乗場呼びに応答させる乗りかご9を決定するものである。
割当てかご決定手段235は、先ず、乗場呼び認識手段231の出力から、何れかの階からの新規の乗場呼びを認識しているか否かを判定する(S21)。
ここで、何れかの階から新規の乗場呼びを認識していると判定したとき、その乗場呼び発生階について割当て優先かご判断手段242により第1優先かごと判断された乗りかご9が有るか否かを判定する(S22)。
第1優先かごがある場合、第1優先かごの中から割当て候補かごを決定する(S23)。この割当て候補かごの決定にあっては、各第1優先かごに対応する単体制御装置5(5a,5b,5c)から送られてくるデータから、昇降路1内の上下方向の位置、走行方向、既にかご内で登録されている行先階登録状態及び群管理制御処理部23が既に決定した他の階の乗場呼びの割当て状況などのデータに基づき、割当てルールに従って最適と判断したエレベータかごを割当て出力かごとして決定する。
ステップS22において、第1優先かごが無い場合、割当て優先かご判断手段242により第2優先かごと判断された乗りかご9があるかどうかを判定する(S24)。第2優先かごがある場合、第2優先かごの中から割当て候補かごを決定する(S25)。
この場合も、各第2優先かごに対応する単体制御装置5(5a,5b,5c)から送られてくるデータから、昇降路1内の上下方向の位置、走行方向、既にかご内で登録されている行先階登録状態及び群管理制御処理部23が既に決定した他の階の乗場呼びの割当て状況などのデータに基づき、割当てルールに従って最適と判断したエレベータかごを割当て出力かごとして決定する(S25)。
ステップS24において、第2優先かごが無い場合、割当て優先かご判断手段242により第3優先かごと判断された乗りかご9があるかどうかを判定する(S26)。第3優先かごがある場合、各第3優先かごに対応する単体制御装置5(5a,5b,5c)から送られてくるデータから、昇降路1内の上下方向の位置、走行方向、既にかご内で登録されている行先階登録状態及び群管理制御処理部23が既に決定した他の階の乗場呼びの割当て状況などのデータに基づき、割当てルールに従って最適と判断したエレベータかごを割当て出力かごとして決定する(S27)。
最後にステップS26において、第3優先かごがない場合、割当てかご制限手段233により、実施の形態1における図3に示す処理手順に従って、割当て制限されていない乗りかご9の中から割当てかごを決定する(S28)。
この割当てかご制限手段233により割当て制限されていない乗りかご9を候補として決定する場合も、昇降路1内の上下方向の位置、走行方向、既にかご内で登録されている行先階登録状態及び群管理制御処理部23が既に決定した他の階の乗場呼びの割当て状況などのデータに基づき、割当てルールに従って最適と判断したエレベータかごを割当て出力かごとして決定する。
従って、以上のような実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する他、実施の形態1では、振れレベル1までを検知した乗りかご9は、全ての階の利用者に対してサービスを継続できるが、新規の乗場呼びが登録された階に対して、長尺物による建物ゆれの影響の少ない乗りかごを優先的に応答させることが可能となる。
その結果、建物ゆれが更に大きくなった場合でも、長尺物の振れの大きさを低減でき、ひいてはエレベータの運転休止を低減させることができる。
(実施の形態5)
実施の形態5に係る各エレベータの構成は図1と同様であるので、その重複する構成の説明は省略する。
図10は実施の形態5に係るエレベータの群管理制御装置の概略的な構成図である。実施の形態1と同様に群管理制御装置6には複数台のエレベータが接続されている。
実施の形態5は、図2に示す群管理制御装置6の構成に、新たに避難指令出力手段243を備えた構成である。
また、補助記憶装置22には、新たに避難かごデータ登録部22c及び避難階データ登録部22dが設けられている。
避難かごデータ登録部22cには、群管理制御装置6の管理制御下にある複数のエレベータが振れレベル認識手段232により何れか1台でも振れレベル1を認識したとき、当該エレベータの乗りかごを予め避難させる乗りかごとして登録する。
避難階データ登録部22dには、避難かごデータ登録部22cに登録された乗りかごを共振階として登録されていない何れかの階を避難階データとして登録しておく。なお,各乗りかごデータと避難階データとを関係付けて登録してもよい。このとき、必らず1台ないし複数台をサービス用乗りかごとして残しておく。
避難指令出力手段245は、管理制御下にあるエレベータが振れレベル認識手段232により何れか1台でも振れレベル1を認識したとき、避難かごデータ登録部22cに登録される乗りかご5を避難階データ登録部22dに登録される避難階に避難させる指令を当該乗りかご5に対応する単体制御装置9に送出する。
次に、割当てかご制限手段233によるかご制限処理例について、図11を参照して説明する。
割当てかご制限手段233は、避難指令出力手段245から避難階への避難指令を受信したか否かを判断する(S31)。ここで、避難指令を受信したと判断したとき、その非難指令を出力している乗りかご5に対して、全ての階の乗場呼びに対する割当て出力候補かごから除外する(S32)。その結果、該当乗りかごに対応する単位制御装置9は、避難指令出力手段245の避難階の避難指令に従って避難運転する。
一方、割当てかご制限手段233は、ステップS31にて避難指令を受信しなかったとき、非難指令を出力していない乗りかご5(5a〜5c)に対して、実施の形態1において図3に示したかご制限処理を実行する(S1〜S7)。
従って、以上のような実施の形態5によれば、長周期地震や強風による建物ゆれによって、昇降路1内のかご吊り用ロープ8やコンペンロープ12などの長尺物が振れた場合、エレベータの運行に影響を与える大きさの振れレベルに達していない乗りかご(本実施の形態で振れレベル1までを検知した乗りかご)のうち、例えば車椅子利用者用の乗りかごや火災時に消防隊が使用する非常用の乗りかごを、振れレベル1の検知時に非共振階に非難させることができる。その結果、建物ゆれが更に大きくなった場合でも、長尺物の振れの大きさを低減でき、ひいてはエレベータの運転休止を低減させることができる。
(その他の実施の形態)
(1) 上記実施の形態2では、振れレベル報知手段239を設け、割当てかご制限手段233で振れレベル1,2,3を検知したとき、外部の監視盤などに振れレベルの検知状態を音声報知するようにしたが、他の実施の形態でも同様に振れレベルの検知状態を報知するようにしてもよい。また、振れレベルの検知状態を文字データに変換し、外部の監視盤だけてなく、該当するエレベータの乗りかご9(9a〜9c)の表示部に表示する構成であってもよい。
(2) また、各実施の形態は、それぞれ一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…昇降路、3…エレベータ乗場、4…巻上機、5(5a,5b,5c,…)…単体制御装置、6…群管理制御装置、7…長尺物振れ検知装置、8…かご吊り用ロープ、9(9a,9b,9c,…)…乗りかご、12…コンペンロープ、15a,15b…乗場呼び登録装置、21…プログラムデータ記憶部、22…補助記憶装置、22a…共振階データ登録部、22b…かご制限データ記憶部、23…群管理制御処理部、231…乗場呼び認識手段、232…振れレベル認識手段、233…割当てかご制限手段、234…乗場呼び登録制限手段、235…割当てかご決定手段、236…割当て出力手段、237…退避階認識手段、238…連続非共振階判断手段、239…振れレベル報知手段、240…最寄非共振階判断手段、241…移動指令出力手段、242…割当て優先かご判断手段、243…避難指令出力手段。
上記課題を解決するために、実施の形態に係るエレベータの群管理制御装置は、長周期地震や強風による建物ゆれの発生時、各階からの乗場呼びに対して、複数のエレベータの中から応答させる乗りかごを決定するエレベータの群管理制御装置であって、建物ゆれの発生時、各エレベータの乗りかごのかご吊り用ロープやコンペンロープなどの長尺物の振れの大きさを検知し、長尺物の振れの大きさが予め設定される振れレベル1、振れレベル2、振れレベル3(振れレベル1<振れレベル2<振れレベル3)に達したとき、各振れレベルに応じた振れ検知レベル信号を出力する長尺物振れ検知装置と、予め各エレベータの長尺物がエレベータの構造上の違いから生じる建物ゆれと共振する少なくとも共振階のデータを記憶する共振階登録手段と、長尺物振れ検知装置から出力される振れ検知レベル信号からエレベータ毎の長尺物の振れレベルの大きさを認識する振れレベル認識手段と、この振れレベル認識手段が振れレベル2以上を認識していないエレベータがあるとき、該当する乗りかごが応答可能な全ての階を乗場呼びの割当て候補とし、また、振れレベル2を認識しているが、振れレベル3を認識していないエレベータがあるとき、予め共振階登録手段に登録される共振階を乗場呼びの割当て候補から除外し、当該共振階として登録されていない階を乗場呼びの割当て候補とし、振れレベル3を認識しているエレベータがあるとき、該当する乗りかごが応答可能な全ての階を乗場呼びの割当て候補から除外する割当てかご制限手段と、新規に各階から乗場呼びの登録があったとき、割当てかご制限手段で割当て候補から除外されていないエレベータの中から乗場呼びに応答させる乗りかごを決定する割当てかご決定手段とを備え、前記建物ゆれが発生した場合でも各階からの新規な乗場呼びに対して安全性の高いエレベータを割当てることで運転停止を低減するエレベータの群管理制御装置である。

Claims (6)

  1. 長周期地震や強風による建物ゆれの発生時、各階からの乗場呼びに対して、複数のエレベータの中から応答させる乗りかごを決定するエレベータの群管理制御装置において、
    前記建物ゆれの発生時、前記各エレベータの乗りかごのかご吊り用ロープやコンペンロープなどの長尺物の振れの大きさを検知し、当該長尺物の振れの大きさが予め設定された振れレベル1、振れレベル2、振れレベル3(振れレベル1<振れレベル2<振れレベル3)に達したとき、各振れレベルに応じた振れ検知レベル信号を出力する長尺物振れ検知装置と、
    予め各エレベータの前記長尺物が各エレベータの構造上の違いから生じる前記建物ゆれと共振する少なくとも共振階のデータを記憶する共振階登録手段と、
    前記長尺物振れ検知装置から出力される振れ検知レベル信号から前記エレベータ毎の長尺物の前記振れレベルの大きさを認識する振れレベル認識手段と、
    この振れレベル認識手段が前記振れレベル2以上を認識していないエレベータがあるとき、該当する乗りかごが応答可能な全ての階を前記乗場呼びの割当て候補とし、また、前記振れレベル2を認識しているが、前記振れレベル3を認識していないエレベータがあるとき、前記共振階登録手段に登録される共振階を前記乗場呼びの割当て候補から除外し、かつ当該共振階として登録されていない階を乗場呼びの割当て候補とし、前記振れレベル3を認識しているエレベータがあるとき、該当する乗りかごが応答可能な全ての階を前記乗場呼びの割当て候補から除外する割当てかご制限手段と、
    新規に各階から乗場呼びの登録があったとき、前記割当てかご制限手段で割当て候補から除外されていない前記エレベータの中から前記乗場呼びに応答させる乗りかごを決定する割当てかご決定手段と
    を備えたことを特徴とするエレベータの群管理制御装置。
  2. 請求項1に記載のエレベータの群管理制御装置において、
    前記割当てかご制限手段が全てのエレベータの乗りかごに対して前記割当て候補から除外した階があるとき、当該除外した階の乗場呼びの登録を禁止する乗場呼び登録禁止手段をさらに設けたことを特徴とするエレベータの群管理制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のエレベータの群管理制御装置において、
    エレベータの単体制御装置が前記長尺物振れ検知装置から振れレベル2を認識し、かつ振れレベル3を認識していないと認識したとき、当該単体制御装置から出力される該当エレベータの乗りかごの退避先の階データに基づき、該当乗りかごの退避階を認識する退避階認識手段と、この退避階認識手段で認識された退避階に基づき、前記共振階登録手段に登録される共振階のデータを参照し、前記退避階と連続している非共振階を判断する連続非共振階判断手段とをさらに設け、
    前記割当てかご制限手段は、該当乗りかごが前記連続非共振階判断手段で判断された連続非共振階の乗場呼びに対する割当て候補とし、その他の階は乗場呼びの割当て候補から除外することを特徴とするエレベータの群管理制御装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のエレベータの群管理制御装置において、
    前記各エレベータの乗りかごの中に、行先階へのかご呼び登録がなく、かつ何れの階の乗場呼びの割当てもなく停止中の乗りかごが存在するとき、前記共振階登録手段に登録される共振階のデータを参照し、その停止階から最も近い移動先となる非共振階を判断する最寄非共振階判断手段と、前記振れレベル認識手段が前記停止中の乗りかごのエレベータが振れレベル1の検知を認識しているが、振れレベル2の検知を認識していないとき、前記最寄非共振階判断手段で判断された非共振階への移動指令を該当エレベータの単体制御装置に送出する移動指令出力手段とをさらに設けたことを特徴とするエレベータの群管理制御装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のエレベータの群管理制御装置において、
    前記各エレベータの乗りかごの中で、前記振れレベル認識手段が何れの大きさの振れレベルも認識していないエレベータの乗りかごを最も高い割当て優先度である第1優先順位、前記振れレベル1を認識しているが、前記乗場呼びの階が前記共振階として登録されていないエレベータの乗りかごを前記第1優先順位の次に優先度が高い第2優先順位、前記振れレベル認識手段が前記振れレベル1を認識しているが、前記乗場呼びの階が前記共振階として登録されているエレベータの乗りかごを前記第2優先順位の次に優先度が高い第3優先順位として判断する割当て優先かご判断手段をさらに設け、
    前記割当てかご決定手段は、前記割当て優先かご判断手段で判断された優先順位の高い前記乗りかごの順位に従って割当てかごを決定し、前記割当て優先かご判断手段から何れの優先順位も属さないとき、前記割当てかご制限手段で割当て制限させていない乗りかごの中から割当てかごを決定することを特徴とするエレベータの群管理制御装置。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のエレベータの群管理制御装置において、
    予め前記振れレベル認識手段で少なくとも1台のエレベータが振れレベル1を認識したとき、当該エレベータの乗りかごと避難させる階を登録する避難情報登録手段と、
    建物ゆれに伴って前記振れレベル認識手段で何れか1台のエレベータから振れレベル1を認識したとき、前記避難階へ避難させるための指令を、前記避難情報登録手段に登録されたエレベータの単体制御装置及び前記割当てかご制限手段に送出する避難指令出力手段とをさらに設け、
    前記割当てかご制限手段は、前記避難指令出力手段から出力されたエレベータの乗りかごを全ての階の乗場呼びの割当て候補とすることを特徴とするエレベータの群管理制御装置。
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