JP5233378B2 - 溶銑の脱燐方法 - Google Patents

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本発明は、溶銑脱燐処理方法において、蛍石を用いることなしに、脱燐効率を向上させる脱燐方法に関するものである。
近年、低燐鋼の需要の増加に伴い、溶銑段階で予備脱燐を行って溶銑中の燐濃度を所定のレベルまで低下させた後、転炉で脱炭吹錬を実施する製鋼方法が発展してきた。この予備脱燐処理は、トーピードカーや溶銑鍋、あるいは転炉等の設備を用い、CaO系の精錬剤と酸素源を添加して行われる。
この処理において、効率的な脱燐反応を行うためには、スラグの組成やスラグ量等の制御が重要である。特に、蛍石を精錬剤に添加することで、スラグの溶融性が向上することは従来から知られており、実操業において,幅広く利用されてきた。
しかしながら、スラグの利材化という観点において、最近では、環境問題によりフッ素に関わる法規制が厳格化され、製鋼スラグ成品にもフッ素の溶出量及び濃度の規制が行われる状況にある。このため、スラグ中のフッ素濃度を極限まで低下させる必要があり、蛍石を使わない溶銑脱燐技術の開発が強く望まれている。
蛍石を低減した脱燐法として、特許文献1には、上吹きランスを通じて気体酸素と精錬剤の一部を溶銑に吹きつけて脱燐処理後のスラグ塩基度を2.5以上にすることで低燐溶銑を製造する方法が開示されている。
また特許文献2には、上底吹き機能を有する精錬炉を用いた溶銑脱燐処理において、石灰と酸素及び/又は酸化鉄の量を調整して、スラグ塩基度を0.8〜1.8とするとともに、スラグ中の全鉄濃度、すなわち(T.Fe)を質量パーセントで8〜19%とし、10mm以上の塊状石灰源の原単位を10kg/t以下とする溶銑脱燐方法が開示されている。
特開2003−328025 特開2002−105526
しかしながら、特許文献1に開示されるように脱燐処理後の塩基度を2.5以上に高めるにはCaOが多量に必要である。このため、スラグが増加して製造コストの増大を招くといった問題点がある。さらには、未滓化石灰が多くなることも問題である。この未滓化石灰は、スラグ冷却後水和反応等により膨張するため、スラグの利材化にとって大きな妨げとなる。
また、特許文献2に開示されるように脱燐処理後の塩基度1.8以下の低塩基度にすると、操業時はその低塩基度ゆえにCaO濃度が低くなり、このため脱燐能が低下し、極低燐鋼の溶製が困難となる。さらに、転炉からスラグが溢れるスロッピング現象が激しくなり、生産性が低下するという問題点がある。
そこで、本発明は、蛍石を使用せず、低燐鋼を効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者が鋭意検討した結果、脱燐処理後のスラグ組成として、塩基度のみならずT.FeおよびMnOに着目することによって、蛍石を使わないで効率よく脱燐することができることを知見した。また、そのような好適なスラグ組成を安定的・効率的に実現するためには、吹錬中の撹拌力、精錬剤の種類、粒径、投入方法などを適切に制御することが有効であることを知見した。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたもので、次のとおりである。
(1)上底吹き転炉を用いて、滓化促進剤である蛍石を使用せずに酸素源および生石灰により溶銑から燐を除去する方法において、底吹撹拌動力を2600〜4000watt/tとして脱燐吹錬を行って、脱燐吹錬終了時のスラグ塩基度(CaO/SiO)が2.052.38、(MnO)が10.0〜15.0質量%、(T.Fe)≧8.0質量%にスラグ組成を調整することを特徴とする溶銑脱燐方法。
ここで、(MnO)および(T.Fe)はそれぞれ、スラグ中のMnO濃度、全鉄濃度(いずれも質量%)である。
)前記精錬剤が、Mn鉱石を2〜4kg/tおよび鉄鉱石を4kg/t以上含むことを特徴とする上記(1)に記載の溶銑脱燐方法。
)前記生石灰が粒径3mm以下に調整された粉体を含み、上吹きランスから炉内の溶銑に当該粉体を吹き付けながら脱燐吹錬することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の溶銑脱燐方法。
本発明によれば、(T.Fe)および(MnO)を制御することによってスラグの酸化度を高めることが実現され、蛍石を使用せず、かつ生産性を低下させず、低燐鋼を製造することが可能となる。
以下、本発明に係る溶銑の脱燐方法の最良の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、溶銑における燐濃度(以下、「[P]」という。)、ならびに脱燐処理後のスラグにおける(MnO)および(T.Fe)を示す「%」は、いずれも、質量%を意味する。
本発明に係る溶銑の脱燐方法は、上底吹き転炉を用い、CaOを含む精錬剤を炉内の溶銑に添加して、酸素を含むガスを溶銑に吹き付けて精錬することによって、溶銑から燐を除去する脱燐吹錬を行う工程(以下、「脱燐処理」ともいう。)を備える。なお、精錬剤とは、ここでは、脱燐を促進するために溶銑に添加される材料であって、CaOを含むものをいう。本発明に係る脱燐方法では、この脱燐吹錬(脱燐処理)において滓化促進剤である蛍石を使用せず、脱燐吹錬(脱燐処理)が終了したときのスラグが後述するような所定の組成を有するように、すなわち脱燐吹錬終了時のスラグの塩基度、T.FeおよびMnOが特定の範囲に含まれるように調整されている。以下にこれらの脱燐吹錬終了時のスラグの組成、および本発明に係る脱燐方法におけるその他の好適態様について説明する。
(1)塩基度
本発明に係る脱燐方法を検討するにあたり、詳細な条件をさまざまに変化させながら脱燐処理試験を行った。その試験の概要は次のとおりである。
高炉から出銑された溶銑を機械撹拌式脱硫設備(KR脱硫装置)で脱硫処理をした後、脱燐処理用の上底吹きの230t転炉に溶銑を装入した。上吹きランスは直径46.4mm〜52.9mmの4孔ランスあるいは、直径41.5mm〜52.5mmの5孔ランスを用い、送酸速度は25〜30kNm/hrとした。
底吹きは4本の羽口からNガスを1800〜5400Nm/hr供給し、攪拌動力として約1000〜3000watt/tとなるようにした。
ここで、攪拌動力は下記式(1)に基づき規定した。
εb=6.18・(Q/W)・T・ln(1+ρgh/P) (1)
εb:底吹き撹拌動力(watt/t)
Q:底吹きカ゛ス流量:(Nm3/min/t)
W:溶鋼質量(t)
T:溶鋼温度(K)
ρ:溶鉄密度(kg/m3
h:浴深(m)
P:雰囲気圧力(Pa)
g:重力加速度(m/s2
CaOを含む精錬剤の投入方法は次のとおりとした。まず、CaO源としてはCaOを質量%で92〜95%含む生石灰を溶銑1トン当たり10〜40kg使用し、上方投入または粉体(平均粒径:1.0mm)として上吹きランスからの供給とした。上方から投入する場合の生石灰形状は10mmアンダーの塊状(平均径:4.5mm)であった。一方、上吹きランスから粉体CaOを吹き付ける場合の吹き込み速度は300〜500kg/分とし、この場合の粉体CaO量は、全投入CaO量の30〜70質量%であった。精錬剤の一部として鉄鉱石および/またはMn鉱石を供給する場合には、約50mmの大きさの塊状鉱石を上方から投入した。なお、いずれの試験の場合も蛍石は供給しなかった。
吹錬時間は8〜10分とし、脱燐処理後の溶銑温度が1290〜1300℃になるように温度制御を行った。
試験に供した溶銑の化学組成は、C:4.5〜4.8%、Si:0.35〜0.55%、Mn:0.2〜0.4%、P:0.08〜0.11%、S:0.001〜0.010%、残部Feおよび不純物であった。
脱燐処理後の溶銑の化学組成はC:3.5〜3.8%、Si:≦0.02%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.009〜0.045%、S:0.001〜0.010%、残部Feおよび不純物であった。
図1は、脱燐処理を行った後の溶銑の燐濃度([P])と脱燐処理後のスラグの塩基度(以下、「実塩基度」ともいう。)との関係を示すグラフである。本発明において「スラグの塩基度」とは、スラグ中のCaO質量%分析値とSiO質量%分析値との比であって、CaO質量%分析値には遊離CaOを含む値である。
[P]≦0.025%の低燐鋼を溶製する場合には、脱燐処理後のスラグの塩基度(実塩基度)が1.80未満のとき、すなわちCaO/SiO<1.80と低いときには、脱燐処理に有効なCaOが少なくなってしまう。このため、図1に示されるように、脱燐能が低下し、目標としている脱燐処理後に[P]≦0.025%を得ることが極めて困難となる。
逆に言えば、安定的に脱燐処理後に[P]≦0.025%を得るためには、脱燐処理後の塩基度を高めてやればよいが、蛍石を用いない場合には精錬剤であるCaOの溶融性が低下するため、脱燐処理後の塩基度を高めることができない。このため、装入時での物質バランスに基づく計算塩基度(以下、「装入塩基度」ともいう。)を増やしても、図2に示されるように、脱燐処理後の塩基度(実塩基度)が2.40以上になることはなく、未溶解のCaOが多く存在することとなってしまう。
このように、蛍石を使用しない本発明においては、実塩基度の範囲は1.80〜2.40となる。以下の試験結果においてもいずれも実塩基度はこの範囲である。
(2)T.FeおよびMnO
実塩基度が1.80〜2.40の間にて、効率良く脱燐する方法を本発明者が鋭意検討した結果、スラグの酸化度を高めることが重要であり、図3〜5に示されるように、(T.Fe)≧8.0%かつ(MnO)≧10.0%にすることで脱燐処理後の[P]を低位に安定させることが可能であるとの知見を得た。
図3は、(T.Fe)および(MnO)を所定の範囲に制御した場合の実塩基度と脱燐処理後の溶鋼の燐濃度との関係を示すグラフである。●印は(T.Fe)≧8.0%かつ(MnO)を10.0〜15.0%に制御した場合であり、○印は(T.Fe)<8.0%かつ(MnO)<10.0%に制御した場合である。双方の傾向(図中実線および破線で示されている。)を比較すると、(T.Fe)≧8.0%かつ(MnO)を10.0〜15.0%に制御すると、実塩基度が1.80〜2.40の範囲で脱燐処理後の[P]は全体的に低位になる。
(MnO)および(T.Fe)が個別に脱燐処理後の溶鋼の燐濃度に与える影響を検討した結果が図4および図5である。
図4に示されるように、(T.Fe)≧8.0%を満たしている場合には、(MnO)≧10.0%とすることで、脱燐処理後に[P]≦0.025%を安定的に達成しうる。
また、図5に示されるように、(MnO)が10.0〜15.0%の範囲にある場合には、(T.Fe)≧8.0%以上とすることで、脱燐処理後に[P]≦0.025%を安定的に達成しうる。
なお、(MnO)が上昇するとスラグの融点が高くなるため、未溶解CaOが増えることになる。このため、図6に示されるように、(MnO)が過剰に高くなると、脱燐効率が悪化する傾向を示す。したがって、(MnO)≦15.0%とすることが望ましい。
このように、(T.Fe)≧8.0%以上、かつ(MnO)として10.0〜15.0%を満たすことで、脱燐処理後の燐濃度を低位に安定させることができる。
(T.Fe)の上限は、脱燐処理後の燐濃度を低位に安定させるという観点からは30%程度である。これ以上高まると、相対的にCaO濃度が低下してしまうからである。ただし、(T.Fe)が高くなると生成スラグ量が増えて鉄歩留まりが低下するほか、耐火物の溶損も懸念されるため、実操業上は20%未満にすることが好ましい。
また、(MnO)は、上記の10.0〜15.0%の範囲であれば脱燐効率を高めることができるため、経済的観点から(MnO)を低めに設定することがより好ましい。したがって、(MnO)は10.0〜12.5%とすることが特に好ましい。
(3)吹錬方法における好適態様
続いて、スラグ組成を上記の組成に効率良く持っていくことが可能な好ましい脱燐吹錬方法を以下に説明する。
まず、転炉内の撹拌を強化させることが好ましい。炉内攪拌を強化することによって、未溶解のCaOを極力減らし、脱燐処理後のスラグの塩基度を効率よく高めることが実現される。
撹拌を強化する具体的手段の一例として、底吹きガス流量を増加させることが挙げられる。図7は、脱燐処理後のスラグ塩基度(実塩基度)と底吹攪拌動力との関係を示すグラフである。図7に示されるように、底吹撹拌動力を2600watt/t以上とすることで処理後の塩基度(実塩基度)が高くなり、脱燐剤の滓化率が向上する。
なお、図7から明らかなように、攪拌動力による実塩基度向上への寄与には上限があり、底吹攪拌動力を4000watt/t超としても実塩基度は約2.50以下で飽和する。むしろ底吹攪拌動力を過剰に高めると、底吹きガス流量の増加による経済的効率の低下、あるいは、攪拌動力を高めるために底吹き羽口の断面積を増加させたことに起因する地金の差込等の問題が生じる。
したがって、底吹撹拌動力は2600〜4000watt/tとすることが好ましい。
また、精錬剤として鉄鉱石およびMn鉱石を配合することがスラグ組成を適正化することにとって好ましい。その理由を図8および9を参照しつつ以下に説明する。
図8は鉄鉱石配合量と(T.Fe)との関係を示すグラフである。
図9はMn鉱石配合量と(MnO)との関係を示すグラフである。
上記のように底吹きによる撹拌強化は有効な手段の一つであるが、攪拌を強化するとスラグ−メタル反応が促進され、溶銑中の炭素によってスラグ中のFeOおよびMnOが還元されやすくなる。このため、スラグにおける(T.Fe)および(MnO)が上昇しにくくなってしまう。
そこで、鉄鉱石およびMn鉱石を精錬剤の一部として配合すると、還元されるFeOおよびMnOが精錬剤として供給されるため、(T.Fe)および(MnO)を効率良く増加させることが実現される。
具体的には、図8に示されるように、鉄鉱石を4kg/t(溶銑1tあたりの配合質量)以上配合することで、(T.Fe)≧8.0%が安定的に実現される。また、図9に示されるように、Mn鉱石を2〜4kg/t配合することで(MnO)=10.0〜15.0%が安定的に実現される。
さらに、精錬剤であるCaOをより細かくすることもスラグ組成を適正化することにとって好ましい。粒径が小さい(最大粒径が小さい)CaOを用いることにより、CaOが溶解しやすくなり、精錬剤の溶融性(滓化率)を高めることが実現される。この効果を安定的に得るためには、CaOの粒径は3mm以下とすることが好ましい。粒径の下限は溶融性向上の観点からは特に限定されない。
なお、この場合には、粒径が細かいCaOを転炉の上方から投入すると集塵ロスが増加してしまうため、上吹きランスからキャリアガスとともに吹き付けることが好ましい。このようにすることで、集塵ロスの増加を解消させることができるとともに、CaOの溶解性を高めることができる。この吹き付ける粉体CaOの量は多いほどよく、精錬剤における全CaOの30質量%以上とすることが好ましい。また、吹き付ける期間としては、精錬剤の溶融時間を考慮して吹錬時間の80%までとすることが望ましい。
さらに、実施例を用いて本発明に係る溶銑脱燐方法を詳しく説明する。ただし、この実施例は単なる例示であり、その記載内容によって本発明の内容が制限されることはない。
高炉から出銑された溶銑を機械撹拌式脱硫設備(KR脱硫装置)で脱硫処理をした後、脱燐処理用の上底吹きの230T転炉に溶銑を装入した。上吹き送酸速度は25〜30kNm/hrとした。
底吹きは4本の羽口からNガスを3300〜5700Nm/hr供給し、攪拌動力として表1に示されるように約2000〜3500watt/tとした。
CaOを含む精錬剤の投入方法は次のとおりとした。まず、CaOについて、その投入量は21〜25kg/tであり、上方投入または粉体(粒径≦3mm)として上吹きランスからの供給とした。
上方から投入する場合のCaOは、粒径15〜30mmの生石灰を用いた。一方、上吹きランスから粉体CaOを吹き付ける場合の吹き込み速度は400kg/分とし、この場合の粉体CaO量は、全投入CaO量の60質量%であった。
精錬剤の一部として鉄鉱石および/またはMn鉱石を供給する場合には、約50mmの塊状鉱石を上方から投入した。なお、表1に示されるように、実施例を通じて蛍石は供給しなかった。
吹錬時間は8〜10分とし、脱燐処理後の溶銑温度が1290〜1300℃になるように温度制御を行った。
試験に供した溶銑の化学組成は、C:4.5〜4.8%、Si:0.45%、Mn:0.2〜0.4%、P:0.095%、S:0.001〜0.004%、残部Feおよび不純物であった。
脱燐処理後の溶銑の化学組成はC:3.5〜3.8%、Si:≦0.02%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.007〜0.031%、S:0.001〜0.004%、残部Feおよび不純物であった。また、脱燐処理後のスラグの塩基度(実塩基度)、(T.Fe)および(MnO)は表1のとおりであった。
Figure 0005233378
表1に示されるように、脱燐処理後のスラグの塩基度が2.052.38、(MnO):10.0〜15.0%、かつ(T.Fe)≧8.0%を満たす場合(試験No.1〜6)には、処理後の燐濃度が0.025%以下となって良好な結果が得られた。しかしながら、脱燐処理後のスラグが上記の条件を満たさない場合(試験No.7〜12)には、燐濃度を0.025%以下にすることができなかった。
実塩基度と脱燐処理後の溶鋼の燐濃度との関係を示すグラフである。 装入塩基度(装入C/S)実塩基度(実C/S)との関係を示すグラフである。 スラグにおけるT.FeおよびMnOを所定の範囲に制御した場合の実塩基度と脱燐処理後の溶鋼の燐濃度との関係を示すグラフである。 スラグにおけるMnOと脱燐処理後の溶鋼の燐濃度との関係を示すグラフである。 スラグにおけるT.Feと脱燐処理後の溶鋼の燐濃度との関係を示すグラフである。 スラグにおけるMnOとP分配との関係を示すグラフである。 底吹撹拌動力と処理後塩基度(実塩基度)との関係を示すグラフである。 鉄鉱石配合量とT.Feとの関係を示すグラフである。 Mn鉱石配合量とMnOとの関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 上底吹き転炉を用いて、滓化促進剤である蛍石を使用せずに酸素源および生石灰により溶銑から燐を除去する方法において、
    底吹撹拌動力を2600〜4000watt/tとして脱燐吹錬を行って、
    脱燐吹錬終了時のスラグ塩基度(CaO/SiO)が2.052.38、(MnO)が10.0〜15.0質量%、(T.Fe)≧8.0質量%にスラグ組成を調整することを
  2. 前記精錬剤が、Mn鉱石を2〜4kg/tおよび鉄鉱石を4kg/t以上含むことを特徴とする請求項に記載の溶銑脱燐方法。
  3. 前記生石灰が粒径3mm以下に調整された粉体を含み、上吹きランスから炉内の溶銑に当該粉体を吹き付けながら脱燐吹錬することを特徴とする請求項1または2に記載の溶銑脱燐方法。
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