JP3733819B2 - 溶銑の脱りん方法 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンガン歩留まりを向上できる溶銑の脱りん方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鋼材に対する品質要求が高度化し、低りん鋼に対する需要が増大している。これに対応するため、溶銑脱りん法が開発された。
【0003】
CaO含有脱りん剤による脱りん反応は下記式のごとく進行する。
3 (CaO) +5 (FeO) +2[P]=(3CaO・P2 O5 )+5 [Fe]
なお、 ( ):スラグ中、 [ ]:溶銑中をそれぞれ示す。
【0004】
この溶銑脱りん処理を効果的に行うためには、(CaO)が溶解してスラグ内に十分に存在し、脱りん処理に必要な(FeO)レベルが維持されることが必要となる。
【0005】
しかし、CaOの融点は、2570℃と高く、CaOの溶融促進のために何らかの溶融促進剤の添加を必要とする。
【0006】
そこで、従来より塊状の生石灰(CaO)を用いる場合は、例えば、蛍石等のハロゲン系化合物を溶融促進剤として併用してきた。
【0007】
一方、ハロゲン系化合物を含むスラグは、耐火物溶損量を増加させるという問題がある。また、近年、鉄鋼スラグの有効利用技術が環境問題の視点から望まれているが、蛍石等のハロゲン系化合物の混入は、用途が限定され好ましくない。
【0008】
例えば特開平8−311523号公報には、この問題を解決すべく蛍石等の溶融促進剤を使用しないで、粉状のCaOを上吹き酸素と共に、溶銑に吹き付ける溶銑脱りん方法が開示されている。
【0009】
この方法は、上吹き酸素と底吹きガス攪拌とを制御することにより、スラグ中の(FeO)濃度を適正化でき、しかも、粉状のCaOを使用することにより、反応界面の面積を増加でき、蛍石等の溶融促進剤を使用しなくても、スラグを溶融できるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、溶銑中の [Mn] が酸化しやすくなり、その結果転炉吹錬後の溶鋼中[Mn]濃度を所定濃度以上に維持するために、高価なフェロマンガンや金属Mnを過剰に添加することが必要となり、マンガン添加量の低減技術が求められていた。
【0011】
高価なマンガン添加量の低減技術としては、例えば、文献(CAMP−ISIJ, 2 (1989),P.1093)に溶銑脱りん中に安価なマンガン鉱石を溶銑へ上置き添加して、マンガン鉱石を溶銑中の[C]で還元することにより、溶銑中の[Mn]濃度を所定濃度以上に維持する方法が提案されている。
【0012】
この方法の骨子は、上吹き酸素によって溶銑中の [Mn] が酸化される量以上に、マンガン鉱石を金属Mnに還元させることにある。
【0013】
しかし、この方法は、溶銑の上に添加したマンガン鉱石の還元を促進するために、マンガン鉱石の溶融促進剤である蛍石を使用しているため、処理容器耐火物の溶損量が多くなるという問題点があった。
【0014】
本発明の目的は、蛍石等のハロゲン系の溶融促進剤を使用しない条件下で溶銑中の [P] 濃度を低減することが可能であり、しかもマンガン歩留まりを向上できる溶銑の脱りん方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討を重ねた結果、下記の知見を得た。
【0016】
(A)マンガン酸化物、例えば、二酸化マンガン(以下、単にMnO2 ともいう)は本来滓化し難いが、粉にして上吹き酸素と共に高温の溶銑表面火点付近に吹き付けると、添加したMnO2 は溶融し易くなる。
【0017】
(B)また、火点付近には溶銑中の[Mn]が上吹き酸素によって酸化されて生成したマンガン酸化物も存在する。そしてこれらのマンガン酸化物は火点から離れてトップスラグ(溶銑表面上に浮遊しているスラグ)中に取り込まれる。
【0018】
この様に、滓化したマンガン酸化物が多量にトップスラグ中に存在するため、トップスラグ−溶銑界面では、マンガン酸化物の溶銑中の[C]による還元反応が促進される。
【0019】
その結果、マンガン歩留まりが向上すると着想し、この着想を確認するためCaO含有脱りん剤中のマンガン酸化物(ここではMnO2 を用いた)の配合量を変更した脱りん試験を行った。
【0020】
図1は、マンガン酸化物の配合量(ここでは、マンガン酸化物中のマンガン純分を(T.Mn)として、(T.Mn)のCaO基準質量比%:(T.Mn/CaO×100)で表す)と処理後の溶銑中の[Mn]濃度との関係を示すグラフである。
【0021】
同図に示すように、溶銑中の[Mn]濃度は、マンガン酸化物の配合量が3%から増加し、30%を超えるとMnO2 添加により[Mn]濃度の増加量がむしろ低下することがわかった。
【0022】
30%を超えると、溶銑中の[Mn]の含有量が低下する理由は、主にマンガン酸化物とCaOとの混合物の融点が高くなり、マンガン酸化物の還元効率が低下したものと推定できる。
【0023】
以上からCaO含有脱りん剤のCaOに対するマンガン酸化物の配合量は3〜30%であることが好ましい。
【0024】
(C)CaO含有脱りん剤にさらにAl2 O3 を添加すると、脱りん剤の融点を低下できることに着目して、マンガン酸化物の配合量を19%(MnO2 を溶銑質量1トンあたり3kg添加)の一定条件下で、Al2 O3 の配合量を変更したAl2 O3 添加試験を行った。
【0025】
図2は、Al2 O3 の配合量(CaO基準質量比%:Al2 O3 /CaO×100)と処理後の溶銑中の[P]濃度との関係を示すグラフである。
【0026】
同図に示すように、CaOに対するAl2 O3 の配合量が5%を超えると、溶銑中の[P]の濃度は目標の0.025質量%(以下、単に%で質量%を表す)以下となり、50%を超えると目標の0.025%以下に達しないことがわかった。
【0027】
以上からCaOに対するAl2 O3 の配合量は5〜50%であることが好ましい。
【0028】
本発明は、以上の知見に基づいてなされたもので、その要旨は、下記のとおりである。
【0029】
(1)上底吹き転炉形式の炉に収容された溶銑を脱りんする方法において、酸素をキャリアーガスとしてCaOおよびマンガン酸化物を含有する脱りん剤を吹き付けることを特徴とする溶銑の脱りん方法。
【0030】
(2)脱りん剤のマンガン酸化物配合量がCaO基準質量比%(T.Mn/CaO×100)で3〜30%であることを特徴とする上記(1)に記載の溶銑の脱りん方法。
【0031】
(3)脱りん剤のAl2 O3 配合量がCaO基準質量比%(Al2 O3 /CaO×100)で5〜50%であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の溶銑の脱りん方法。
【0032】
(4)上吹き酸素流量が溶銑質量1トン当たり0.5〜2.0m3 (標準状態)/minであり、底吹き攪拌ガス流量が溶銑質量1トン当たり0.05〜0.60m3 (標準状態)/minであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の溶銑の脱りん方法。
【0033】
【発明の実施の形態】
上底吹き転炉形式の炉で脱りん剤を使用して脱りん処理を行うに際し、脱りん剤中に含有させるCaO量は、処理後の溶銑中の[P]濃度および [Si] 濃度によって異なるが、例えば、処理前の溶銑中の[P]濃度:約0.10%、 [Si] 濃度:約0.3%の場合に、溶銑中の[P]濃度を約0.025%まで低下するのに必要なCaO量は溶銑質量1トン当たり7〜15kg程度である。
【0034】
上吹酸素と共に添加される脱りん剤を構成する主原料のCaOと配合材のマンガン酸化物およびAl2 O3 の粒度は15〜150μmが好ましい。
【0035】
粒度が15μm未満では、破砕コストが増大したり、粉が配管壁へ多量に付着したりするおそれがあり、150μmを超えると火点での滓化が不十分となるおそれがある。
【0036】
CaO源としては、生石灰をはじめとしてCaOを含有する石灰石等が使用できる。
【0037】
マンガン酸化物は、MnO2 を含有するMn鉱石等が使用でき、Al2 O3 はボーキサイトをはじめとしてAl2 O3 を含有する連続鋳造滓、造塊滓等が使用できる。
表1にMn鉱石、ボーキサイトの代表的な組成を示す。
【0038】
【表1】
【0039】
上吹き酸素流量としては溶銑質量1トン当たり0.5〜2.0m3 (標準状態)/minとするのが望ましい。0.5m3 (標準状態)/min未満では、酸素供給不足のため脱りん速度が低下するおそれがあり、所定の処理時間内に目標の溶銑中の[P]濃度まで低減できない可能性がある。また、2.0m3 (標準状態)/minを超えると、上吹き酸素の溶銑への衝突エネルギーが大きくなりすぎて、吹錬中のスピッティング量が増大するおそれがあり好ましくない。
【0040】
炉底から吹き込む攪拌用ガスは、例えば、Ar、N2 、CO2 、CO、O2 、炭化水素等の一種ないし2種以上を用いることができる。
【0041】
また、攪拌ガス流量は、溶銑質量1トン当たり、0.05〜0.6m3 (標準状態)/minが好ましい。0.05m3 (標準状態)/min未満では、反応速度が高くならないおそれがあり、所定の処理時間内に目標の溶銑中の[P]濃度まで低減できない可能性がある。また、0.6m3 (標準状態)/minを超えると、スラグ中の(FeO)が溶銑中の[C]により素早く還元され、脱りん率が低下するおそれがあるからである。
【0042】
このように、本発明により、酸素ガスをキャリアーガスとしてCaOと共にマンガン酸化物粉を溶銑に吹き付けることによりマンガン歩留まりを改善する、更にはCaO粉、マンガン酸化物粉およびAl2 O3 粉を同時に溶銑に吹き付けることによりマンガン歩留まりを改善すると同時に脱りん率も向上させることができた。
【0043】
本発明においてこのような効果が得られた機構については、以下のように推測される。
【0044】
マンガン酸化物は本来滓化し難いが、粉にして上吹き酸素と共に高温の火点付近に吹き付ければ、火点の高温により滓化し易くなる。また、火点付近には溶銑中の[Mn]が上吹き酸素によって酸化されて生成したマンガン酸化物も存在する。そしてこれらのマンガン酸化物は火点から離れてトップスラグ(溶銑表面上に浮遊しているスラグ)中に取り込まれる。
【0045】
この様に、滓化したマンガン酸化物が多量にトップスラグ中に存在するため、トップスラグ−溶銑界面では、マンガン酸化物の溶銑中[C]による還元反応が促進される。その結果、マンガン歩留まりが向上した可能性がある。
【0046】
また、CaO粉、マンガン酸化物粉にAl2 O3 粉を加えて上吹きすることにより、CaO粉の滓化効率が向上して、マンガン歩留まりを改善すると共に、脱P率も向上した可能性がある。
【0047】
【実施例】
脱りん処理後の溶銑中[P]濃度の目標をAl2 O3 無添加の場合0.025%以下とし、溶銑中の [Mn] 濃度の目標を0.15%以上とした。
【0048】
(比較例1)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.25%、[P]:0.10%、[Mn]:0.30%、脱りん処理前温度1230℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石10kgを上置き添加した。その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり8.1kgの脱りん剤を8分間溶銑に吹き付けた。
【0049】
処理後の溶銑温度は1345℃で、、溶銑中の [P] 濃度は0.025%と目標値を達成したが、溶銑中の [Mn] 濃度は0.07%と低く、[Mn]酸化量が多かった。
【0050】
(比較例2)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.25%、[P]:0.10%、[Mn]:0.30%、脱りん処理前温度1230℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、細粒(粒径:5〜15mm)のMnO2 :溶銑質量1トン当たり3kg、鉄鉱石10kgを上置き添加した。
【0051】
その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり8.1kgの脱りん剤を8分間溶銑に吹き付けた。
【0052】
処理後の溶銑温度は1345℃で、溶銑中の[P]濃度は0.025%と目標値を達成したが、溶銑中の[Mn]濃度は0.10%と低く、[Mn]酸化量が多かった。
【0053】
(比較例3)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.24%、[P]:0.10%、[Mn]:0.31%、脱りん処理前温度1235℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石:10kgを上置き添加した。
【0054】
その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり10kg、Al2 O3 :1.5kg(CaOの15%)を混合した脱りん剤を、8分間溶銑に吹き付けた。
【0055】
処理後の溶銑温度は1344℃で、溶銑中の [P] 濃度は0.015%と目標値を十分に達成したが、溶銑中の [Mn] 濃度は0.07%と低く、[Mn]酸化量が多かった。
【0056】
(本発明例1)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.24%、[P]:0.10%、[Mn]:0.29%、脱りん処理前温度1231℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石を10kgを上置き添加した。その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり8.1kg、MnO2 :3kg (CaOの30%) を混合した脱りん剤を、8分間溶銑に吹き付けた。
【0057】
処理後の溶銑温度は1344℃で、溶銑中の [P] 濃度は0.025%と目標値を達成した。更に、溶銑中の [Mn] 濃度は0.19%となり、[Mn]酸化を大幅に抑制できマンガン歩留まりを向上できた。
【0058】
(本発明例2)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.24%、[P]:0.10%、[Mn]:0.30%、脱りん処理前温度1225℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石を10kgを上置き添加した。その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり10kg、MnO2 :3kg(CaOの30%)、Al2 O3 :1.5kg (CaOの15%) を混合した脱りん剤を,9分間溶銑に吹き付けた。
【0059】
処理後の溶銑温度は1347℃で、溶銑中の[P]濃度は0.013%と目標値を十分に達成した。更に、溶銑中の [Mn] 濃度は0.20%となり、[Mn]酸化を大幅に抑制できマンガン歩留まりを向上できた。
【0060】
【発明の効果】
本発明法によれば、脱りん炉の耐火物溶損量の増加を招くホタル石等のハロゲン系の溶融促進剤を用いること無く、溶銑中の [P] 濃度を低減することが可能であり、しかもマンガン歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マンガン酸化物の配合量(CaO基準質量比%:(T.Mn/CaO×100)と処理後の溶銑中の[Mn]濃度との関係を示すグラフである。
【図2】Al2 O3 の配合量(CaO基準質量比%:Al2 O3 /CaO×100)と処理後の溶銑中の[P]濃度との関係を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンガン歩留まりを向上できる溶銑の脱りん方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鋼材に対する品質要求が高度化し、低りん鋼に対する需要が増大している。これに対応するため、溶銑脱りん法が開発された。
【0003】
CaO含有脱りん剤による脱りん反応は下記式のごとく進行する。
3 (CaO) +5 (FeO) +2[P]=(3CaO・P2 O5 )+5 [Fe]
なお、 ( ):スラグ中、 [ ]:溶銑中をそれぞれ示す。
【0004】
この溶銑脱りん処理を効果的に行うためには、(CaO)が溶解してスラグ内に十分に存在し、脱りん処理に必要な(FeO)レベルが維持されることが必要となる。
【0005】
しかし、CaOの融点は、2570℃と高く、CaOの溶融促進のために何らかの溶融促進剤の添加を必要とする。
【0006】
そこで、従来より塊状の生石灰(CaO)を用いる場合は、例えば、蛍石等のハロゲン系化合物を溶融促進剤として併用してきた。
【0007】
一方、ハロゲン系化合物を含むスラグは、耐火物溶損量を増加させるという問題がある。また、近年、鉄鋼スラグの有効利用技術が環境問題の視点から望まれているが、蛍石等のハロゲン系化合物の混入は、用途が限定され好ましくない。
【0008】
例えば特開平8−311523号公報には、この問題を解決すべく蛍石等の溶融促進剤を使用しないで、粉状のCaOを上吹き酸素と共に、溶銑に吹き付ける溶銑脱りん方法が開示されている。
【0009】
この方法は、上吹き酸素と底吹きガス攪拌とを制御することにより、スラグ中の(FeO)濃度を適正化でき、しかも、粉状のCaOを使用することにより、反応界面の面積を増加でき、蛍石等の溶融促進剤を使用しなくても、スラグを溶融できるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、溶銑中の [Mn] が酸化しやすくなり、その結果転炉吹錬後の溶鋼中[Mn]濃度を所定濃度以上に維持するために、高価なフェロマンガンや金属Mnを過剰に添加することが必要となり、マンガン添加量の低減技術が求められていた。
【0011】
高価なマンガン添加量の低減技術としては、例えば、文献(CAMP−ISIJ, 2 (1989),P.1093)に溶銑脱りん中に安価なマンガン鉱石を溶銑へ上置き添加して、マンガン鉱石を溶銑中の[C]で還元することにより、溶銑中の[Mn]濃度を所定濃度以上に維持する方法が提案されている。
【0012】
この方法の骨子は、上吹き酸素によって溶銑中の [Mn] が酸化される量以上に、マンガン鉱石を金属Mnに還元させることにある。
【0013】
しかし、この方法は、溶銑の上に添加したマンガン鉱石の還元を促進するために、マンガン鉱石の溶融促進剤である蛍石を使用しているため、処理容器耐火物の溶損量が多くなるという問題点があった。
【0014】
本発明の目的は、蛍石等のハロゲン系の溶融促進剤を使用しない条件下で溶銑中の [P] 濃度を低減することが可能であり、しかもマンガン歩留まりを向上できる溶銑の脱りん方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討を重ねた結果、下記の知見を得た。
【0016】
(A)マンガン酸化物、例えば、二酸化マンガン(以下、単にMnO2 ともいう)は本来滓化し難いが、粉にして上吹き酸素と共に高温の溶銑表面火点付近に吹き付けると、添加したMnO2 は溶融し易くなる。
【0017】
(B)また、火点付近には溶銑中の[Mn]が上吹き酸素によって酸化されて生成したマンガン酸化物も存在する。そしてこれらのマンガン酸化物は火点から離れてトップスラグ(溶銑表面上に浮遊しているスラグ)中に取り込まれる。
【0018】
この様に、滓化したマンガン酸化物が多量にトップスラグ中に存在するため、トップスラグ−溶銑界面では、マンガン酸化物の溶銑中の[C]による還元反応が促進される。
【0019】
その結果、マンガン歩留まりが向上すると着想し、この着想を確認するためCaO含有脱りん剤中のマンガン酸化物(ここではMnO2 を用いた)の配合量を変更した脱りん試験を行った。
【0020】
図1は、マンガン酸化物の配合量(ここでは、マンガン酸化物中のマンガン純分を(T.Mn)として、(T.Mn)のCaO基準質量比%:(T.Mn/CaO×100)で表す)と処理後の溶銑中の[Mn]濃度との関係を示すグラフである。
【0021】
同図に示すように、溶銑中の[Mn]濃度は、マンガン酸化物の配合量が3%から増加し、30%を超えるとMnO2 添加により[Mn]濃度の増加量がむしろ低下することがわかった。
【0022】
30%を超えると、溶銑中の[Mn]の含有量が低下する理由は、主にマンガン酸化物とCaOとの混合物の融点が高くなり、マンガン酸化物の還元効率が低下したものと推定できる。
【0023】
以上からCaO含有脱りん剤のCaOに対するマンガン酸化物の配合量は3〜30%であることが好ましい。
【0024】
(C)CaO含有脱りん剤にさらにAl2 O3 を添加すると、脱りん剤の融点を低下できることに着目して、マンガン酸化物の配合量を19%(MnO2 を溶銑質量1トンあたり3kg添加)の一定条件下で、Al2 O3 の配合量を変更したAl2 O3 添加試験を行った。
【0025】
図2は、Al2 O3 の配合量(CaO基準質量比%:Al2 O3 /CaO×100)と処理後の溶銑中の[P]濃度との関係を示すグラフである。
【0026】
同図に示すように、CaOに対するAl2 O3 の配合量が5%を超えると、溶銑中の[P]の濃度は目標の0.025質量%(以下、単に%で質量%を表す)以下となり、50%を超えると目標の0.025%以下に達しないことがわかった。
【0027】
以上からCaOに対するAl2 O3 の配合量は5〜50%であることが好ましい。
【0028】
本発明は、以上の知見に基づいてなされたもので、その要旨は、下記のとおりである。
【0029】
(1)上底吹き転炉形式の炉に収容された溶銑を脱りんする方法において、酸素をキャリアーガスとしてCaOおよびマンガン酸化物を含有する脱りん剤を吹き付けることを特徴とする溶銑の脱りん方法。
【0030】
(2)脱りん剤のマンガン酸化物配合量がCaO基準質量比%(T.Mn/CaO×100)で3〜30%であることを特徴とする上記(1)に記載の溶銑の脱りん方法。
【0031】
(3)脱りん剤のAl2 O3 配合量がCaO基準質量比%(Al2 O3 /CaO×100)で5〜50%であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の溶銑の脱りん方法。
【0032】
(4)上吹き酸素流量が溶銑質量1トン当たり0.5〜2.0m3 (標準状態)/minであり、底吹き攪拌ガス流量が溶銑質量1トン当たり0.05〜0.60m3 (標準状態)/minであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の溶銑の脱りん方法。
【0033】
【発明の実施の形態】
上底吹き転炉形式の炉で脱りん剤を使用して脱りん処理を行うに際し、脱りん剤中に含有させるCaO量は、処理後の溶銑中の[P]濃度および [Si] 濃度によって異なるが、例えば、処理前の溶銑中の[P]濃度:約0.10%、 [Si] 濃度:約0.3%の場合に、溶銑中の[P]濃度を約0.025%まで低下するのに必要なCaO量は溶銑質量1トン当たり7〜15kg程度である。
【0034】
上吹酸素と共に添加される脱りん剤を構成する主原料のCaOと配合材のマンガン酸化物およびAl2 O3 の粒度は15〜150μmが好ましい。
【0035】
粒度が15μm未満では、破砕コストが増大したり、粉が配管壁へ多量に付着したりするおそれがあり、150μmを超えると火点での滓化が不十分となるおそれがある。
【0036】
CaO源としては、生石灰をはじめとしてCaOを含有する石灰石等が使用できる。
【0037】
マンガン酸化物は、MnO2 を含有するMn鉱石等が使用でき、Al2 O3 はボーキサイトをはじめとしてAl2 O3 を含有する連続鋳造滓、造塊滓等が使用できる。
表1にMn鉱石、ボーキサイトの代表的な組成を示す。
【0038】
【表1】
【0039】
上吹き酸素流量としては溶銑質量1トン当たり0.5〜2.0m3 (標準状態)/minとするのが望ましい。0.5m3 (標準状態)/min未満では、酸素供給不足のため脱りん速度が低下するおそれがあり、所定の処理時間内に目標の溶銑中の[P]濃度まで低減できない可能性がある。また、2.0m3 (標準状態)/minを超えると、上吹き酸素の溶銑への衝突エネルギーが大きくなりすぎて、吹錬中のスピッティング量が増大するおそれがあり好ましくない。
【0040】
炉底から吹き込む攪拌用ガスは、例えば、Ar、N2 、CO2 、CO、O2 、炭化水素等の一種ないし2種以上を用いることができる。
【0041】
また、攪拌ガス流量は、溶銑質量1トン当たり、0.05〜0.6m3 (標準状態)/minが好ましい。0.05m3 (標準状態)/min未満では、反応速度が高くならないおそれがあり、所定の処理時間内に目標の溶銑中の[P]濃度まで低減できない可能性がある。また、0.6m3 (標準状態)/minを超えると、スラグ中の(FeO)が溶銑中の[C]により素早く還元され、脱りん率が低下するおそれがあるからである。
【0042】
このように、本発明により、酸素ガスをキャリアーガスとしてCaOと共にマンガン酸化物粉を溶銑に吹き付けることによりマンガン歩留まりを改善する、更にはCaO粉、マンガン酸化物粉およびAl2 O3 粉を同時に溶銑に吹き付けることによりマンガン歩留まりを改善すると同時に脱りん率も向上させることができた。
【0043】
本発明においてこのような効果が得られた機構については、以下のように推測される。
【0044】
マンガン酸化物は本来滓化し難いが、粉にして上吹き酸素と共に高温の火点付近に吹き付ければ、火点の高温により滓化し易くなる。また、火点付近には溶銑中の[Mn]が上吹き酸素によって酸化されて生成したマンガン酸化物も存在する。そしてこれらのマンガン酸化物は火点から離れてトップスラグ(溶銑表面上に浮遊しているスラグ)中に取り込まれる。
【0045】
この様に、滓化したマンガン酸化物が多量にトップスラグ中に存在するため、トップスラグ−溶銑界面では、マンガン酸化物の溶銑中[C]による還元反応が促進される。その結果、マンガン歩留まりが向上した可能性がある。
【0046】
また、CaO粉、マンガン酸化物粉にAl2 O3 粉を加えて上吹きすることにより、CaO粉の滓化効率が向上して、マンガン歩留まりを改善すると共に、脱P率も向上した可能性がある。
【0047】
【実施例】
脱りん処理後の溶銑中[P]濃度の目標をAl2 O3 無添加の場合0.025%以下とし、溶銑中の [Mn] 濃度の目標を0.15%以上とした。
【0048】
(比較例1)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.25%、[P]:0.10%、[Mn]:0.30%、脱りん処理前温度1230℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石10kgを上置き添加した。その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり8.1kgの脱りん剤を8分間溶銑に吹き付けた。
【0049】
処理後の溶銑温度は1345℃で、、溶銑中の [P] 濃度は0.025%と目標値を達成したが、溶銑中の [Mn] 濃度は0.07%と低く、[Mn]酸化量が多かった。
【0050】
(比較例2)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.25%、[P]:0.10%、[Mn]:0.30%、脱りん処理前温度1230℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、細粒(粒径:5〜15mm)のMnO2 :溶銑質量1トン当たり3kg、鉄鉱石10kgを上置き添加した。
【0051】
その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり8.1kgの脱りん剤を8分間溶銑に吹き付けた。
【0052】
処理後の溶銑温度は1345℃で、溶銑中の[P]濃度は0.025%と目標値を達成したが、溶銑中の[Mn]濃度は0.10%と低く、[Mn]酸化量が多かった。
【0053】
(比較例3)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.24%、[P]:0.10%、[Mn]:0.31%、脱りん処理前温度1235℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石:10kgを上置き添加した。
【0054】
その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり10kg、Al2 O3 :1.5kg(CaOの15%)を混合した脱りん剤を、8分間溶銑に吹き付けた。
【0055】
処理後の溶銑温度は1344℃で、溶銑中の [P] 濃度は0.015%と目標値を十分に達成したが、溶銑中の [Mn] 濃度は0.07%と低く、[Mn]酸化量が多かった。
【0056】
(本発明例1)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.24%、[P]:0.10%、[Mn]:0.29%、脱りん処理前温度1231℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石を10kgを上置き添加した。その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり8.1kg、MnO2 :3kg (CaOの30%) を混合した脱りん剤を、8分間溶銑に吹き付けた。
【0057】
処理後の溶銑温度は1344℃で、溶銑中の [P] 濃度は0.025%と目標値を達成した。更に、溶銑中の [Mn] 濃度は0.19%となり、[Mn]酸化を大幅に抑制できマンガン歩留まりを向上できた。
【0058】
(本発明例2)
溶銑処理前の溶銑成分が[C]:約4.5%、[Si]:0.24%、[P]:0.10%、[Mn]:0.30%、脱りん処理前温度1225℃の、予備脱珪処理した溶銑質量2トンを、上底吹き転炉に注銑し、炉底羽口からAr:溶銑質量1トン当たり0.35m3 (標準状態)/minで吹き込みながら、溶銑質量1トン当たり鉄鉱石を10kgを上置き添加した。その後、3孔ストレートランスを用い、溶銑質量1トン当たり1.0m3 (標準状態)/minの酸素と共に、100メッシュアンダー(粒径150μm以下)のCaO:溶銑質量1トン当たり10kg、MnO2 :3kg(CaOの30%)、Al2 O3 :1.5kg (CaOの15%) を混合した脱りん剤を,9分間溶銑に吹き付けた。
【0059】
処理後の溶銑温度は1347℃で、溶銑中の[P]濃度は0.013%と目標値を十分に達成した。更に、溶銑中の [Mn] 濃度は0.20%となり、[Mn]酸化を大幅に抑制できマンガン歩留まりを向上できた。
【0060】
【発明の効果】
本発明法によれば、脱りん炉の耐火物溶損量の増加を招くホタル石等のハロゲン系の溶融促進剤を用いること無く、溶銑中の [P] 濃度を低減することが可能であり、しかもマンガン歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マンガン酸化物の配合量(CaO基準質量比%:(T.Mn/CaO×100)と処理後の溶銑中の[Mn]濃度との関係を示すグラフである。
【図2】Al2 O3 の配合量(CaO基準質量比%:Al2 O3 /CaO×100)と処理後の溶銑中の[P]濃度との関係を示すグラフである。
Claims (4)
- 上底吹き転炉形式の炉に収容された溶銑を脱りんする方法において、酸素をキャリアーガスとしてCaOおよびマンガン酸化物を含有する脱りん剤を吹き付けることを特徴とする溶銑の脱りん方法。
- 脱りん剤のマンガン酸化物配合量がCaO基準質量比%(T.Mn/CaO×100)で3〜30%であることを特徴とする請求項1に記載の溶銑の脱りん方法。
- 脱りん剤のAl2 O3 配合量がCaO基準質量比%(Al2 O3 /CaO×100)で5〜50%であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶銑の脱りん方法。
- 上吹き酸素流量が溶銑質量1トン当たり0.5〜2.0m3 (標準状態)/minであり、底吹き攪拌ガス流量が溶銑質量1トン当たり0.05〜0.60m3 (標準状態)/minであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶銑の脱りん方法。
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