JP5229213B2 - インダクタ結合を用いて信号伝送を行う半導体装置 - Google Patents

インダクタ結合を用いて信号伝送を行う半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は半導体装置に関し、特に、垂直方向に集積された各チップ層間における、電磁誘導コイルによる電磁結合(インダクタ結合)を用いて信号伝送を行なう半導体装置に関する。
半導体集積回路は、半導体集積回路を構成するトランジスタ素子の微細化によって集積密度が向上している。このため、1つのチップから構成される半導体集積装置に多種類の機能が搭載されるようになってきている。また、半導体メモリ装置においても、トランジスタ素子の微細化に伴ってDRAM(ダイナミック型ランダムアクセスメモリ)やSRAM(スタティック型ランダムアクセスメモリ)など、メモリ回路の種類を問わず、メモリ容量の大容量化が進んできた。
しかしながら、近年では、集積密度をさらに上げ、その結果多機能性や大容量を得るための新しい技術の開発が求められている。これは、第1に、トランジスタ素子の微細化で得られる機能向上や容量向上以上に、半導体チップに多機能性や大容量が求められ、第2に、トランジスタ素子の微細化には限界がある、などのためである。
その一技術として複数の半導体チップを積層した積層型半導体装置、いわゆる3次元半導体が提案されている。例えば、半導体チップを積層してチップ面積を変えずに大規模集積回路を実現する手段として、半導体集積回路本体の上に積層した別チップにメモリ回路を集積している例が特許文献1に記載されている。また、同様に、チップ面積を変えずに大規模集積回路を実現する手段として、メモリセルアレイを多層化してさらに大容量化した多層メモリ構造が特許文献2に記載されている。
複数の半導体チップを多層化した場合には、今までのチップ面内の配線に加えて、チップ間の配線が必要となる。チップ間の配線としては、ワイヤボンディングを利用した接続が多く用いられている。しかし、積層型半導体にワイヤボンディングを適用した場合、ワイヤボンディングはチップの表面に設けられたパッド間を接続するため、第1にパッドに例えば100μm四方など、ある程度パッド面積が必要になることから使用可能な配線の数が限られてしまう、第2に、半導体チップの表面に設けられたパッドをチップ外部から接続可能にするようにパッドを積層されたチップの外側に設ける必要があるため、同じ形状の半導体チップを積層した場合、ボンディングワイヤ用のパッドを取り出せなくなる、などの問題がある。
これらの問題点を解決する方法として、大きく二つのデータ伝送技術が開発されている。
第1の技術は、半導体チップを貫通した貫通配線である。Takahashiらの報告(非特許文献1)では、シリコンチップを50μmまで薄膜化し、チップに10μm角の孔を開けて、そこに金属を充填してチップ間配線用の貫通配線を形成している。この貫通配線によってチップ間配線はチップ面内で2次元に配置でき、数百本のチップ間配線も可能になる。加えて、チップ間配線がチップを貫通して配線されるため、同じ形状の半導体チップを積層することが可能となる。
第2の技術は、複数の半導体チップ間のデータ伝送を、非接触インターフェース技術を用いて行うものである。非接触インターフェース技術には、大別して、容量を用いる容量性結合伝送技術と、インダクタを用いるインダクタ結合伝送技術がある。例えば、Kandaらの報告(非特許文献2)では、半導体チップ上に40μm間隔でパッドを設け、複数のチップの表面同士を互いに向かい合わせて積層することで、パッド間に容量性結合を作り、その容量性結合間でデータ伝送する方式および回路が紹介されている。また、Mizoguchiらの報告(非特許文献3)では、半導体チップ上に100μm間隔で半導体配線領域にスパイラルインダクタによるコイルを形成し、複数のチップを互いのチップ表面と裏面とを向かい合わせながら積層することで、インダクタ結合を作り、そのインダクタ結合間でデータ伝送する方式および回路が紹介されている。
これら、貫通配線、容量結合、インダクタ結合などの技術を用いて複数の半導体チップを積層化すれば、例に示したメモリ回路に限らず、ロジック回路やアナログ回路なども積層することが可能で、メモリの大容量化に加えて多機能化も実現可能となる。
しかしながら、貫通配線技術では、データ伝送のために半導体チップの表面と裏面を接続させるように、半導体チップの半導体基板に貫通ビアと呼ばれる穴を形成し、その貫通ビアを金属などの導電性材料を用いて配線を形成する工程や、貫通配線と半導体基板とを絶縁するための絶縁材料を設ける工程など、が必要である。このため、半導体形成プロセスが煩雑になり、または、半導体製造コストの高騰、期間の長期化などの問題がある。一方、容量結合技術では、複数のチップの表面に形成されたパッド部分を互いに向かい合わせて容量結合部を形成することから、積層するチップは互いに表面同士を向かい合わせる必要がある。その結果、チップの積層数は2層に限定されてしまうため、3層以上のチップ積層や、多機能化、大容量化が制限されることになる。
したがって、3層以上にチップを積層する技術として、インダクタ結合を用いた非接触インターフェース技術が、半導体装置の多機能化、大容量化に寄与する可能性が高い。
ここで、インダクタ結合を用いた非接触インターフェース技術について簡単に説明する。図1はチップ間でデータ送受信を行うための従来の送信部および受信部の構成例を示すブロック図である。ここでは、1つのチップから他のチップに1ビットのデータを送る場合とする。また、信号電圧が示すデータの極性は、信号電圧が接地(グランド)電位であれば「0」とし、信号電圧が接地電位とは異なる電圧で予め決められた所定の電圧であれば「1」とする。
図1に示すように、データを送信する側のチップ701の送信部には、送信コイル703と送信器702とが設けられている。送信器702は内部に電流方向可変電流源を持ち、データ入力端子に入力される送信データ704に対応して電流方向を変える。電流方向は、図1において電流が送信コイル703の図左から図右に流れる場合を正とし、その反対の向きを負とする。以下、コイルが水平に描かれている場合は電流が左から右に流れる場合を正、逆の向きを負とし、コイルが垂直に描かれている場合は、電流が上から下に流れる場合を正、逆の向きを負とする。データを受信する側のチップ706の受信部には、受信コイル707と、受信コイル707に並列に接続された受信器708が設けられている。受信器708は、受信コイル707に発生する電流変化を読み取る。送信コイル703と受信コイル707がチップ面の垂直方向でほぼ重なる位置になるように、チップ701とチップ706が積層されている。
データ入力端子に入力される送信データ704の極性が「1」の場合、送信クロック705に同期させて電流方向可変電流源は送信コイル703に正の向きに電流を流す。送信コイル703に電流が流れると、電磁誘導現象によって送信コイル703内に磁界が発生し、受信コイル707に電流が発生する。受信器708は、受信コイル707に発生した電流変化を読み取る。同様に、送信データ704の極性が「0」の場合も、受信コイル707に送信コイル703に流れる電流の方向に依存した向きの電流が発生するので、受信器708が誘導電流を読み取る。送信データ704によって受信コイル707に発生する誘導電流の向きが異なるので、データ出力端子から出力される受信データ709は送信データ704の極性に対応したものとなる。このようにして、積層した複数のチップ間にデータ伝送のための配線を設けなくても、チップ間でデータを伝送することが可能となる。
ここで、図1のインダクタ結合を用いた信号伝送におけるタイミングチャートを図2に、送信回路例の回路図を図3に、受信回路例の回路図を図4に合わせて示す。
上述した信号伝送方式は、チップ上に製作された送信用コイルに電流を流し、送信用コイルが形成されたチップとは別のチップに形成された受信用コイルに電気信号を誘導させ、その信号を観測することで信号を伝送するものである。そのため、この伝送方式において、高速信号伝送や低エラーレートなどの高品位の信号伝送を行うには、S/N比を確保するために、受信コイルに誘導される信号を大きくしなければならない。この受信コイルに誘導される信号は、送受信コイル間の相互インダクタンスに比例する。この相互インダクタンスは、受信コイルの自己インダクタンス、送信コイルの自己インダクタンス、コイル間の結合係数に比例する。ここで、結合係数は、コイルの相対位置に依存しているので、高品位信号伝送を実現するには、各チップに形成された電磁誘導コイルの位置を極端に高い精度で調整する必要がある。
仮に、コイル位置がずれると、相互インダクタンスの減少に伴い信号強度が低下してしまう。しかしながら、上記関連技術では、各チップ間の相対位置を高精度に維持しながら実装することが非常に困難である。仮に、高精度な実装を実現したとしても実装コストの増大を招く。また、チップ実装後にコイル位置を変更できないので、伝送速度が制限され、エラーレートを十分に下げることができなかい。
また、これまで積層SIP技術で用いられてきたワイヤボンドは、ある程度接続位置の変更が可能なため、汎用チップ同士の積層なども可能であった。しかしながら、従来のインダクタ結合を用いた信号伝送装置は、送信コイルと受信コイルの位置を高精度に合わせなければならないため、専用設計のチップを用いるか、送信コイルと受信コイルの位置を合わせたようなチップを用いる必要があった。このため、製造コストの増大につながっていた。
さらに、半導体装置製造時におけるデバイス特性のばらつきの影響によって、信号伝送の際のエラーレートを十分に下げられなくなってしまう。例えば、受信器のトランジスタの間の特性にばらつきが発生すると、入力信号にオフセットが加えられたような状態になってしまい、信号の誤伝送につながる。
また、従来は送信コイルの真下に実装された受信コイル内を貫通する磁束によって発生した誘導電流のみを用いて信号を受信していたため、送信コイルの真下に向かい受信コイルを貫いた磁束以外の周囲に広がった磁束は無駄になってしまっており、その分だけ、送信コイルに流す電流量を大きくすることで、信号伝送を行っていた。そのため、送信電力が大きくなってしまい、消費電力の増大を招いていた。
特開平4−196263号公報 特開2002−26283号公報 K. Takahashi et al., JapaneseJournal of Applied Physics, 40, 3032(2001) K. Kanda, et al., InternationalSolid-State Circuits Conference, 2003 D. Mizoguchi, et al.,International Solid-State Circuits Conference, 2004
本発明の目的は、半導体装置製造時の特性ばらつきの影響を緩和し、高精度の位置あわせ制御を要求しない、高品位の信号伝送が可能な半導体装置を提供することである。
本発明の他の目的は、送信コイルが発生した信号を効率的に受信して、消費電力を削減可能な半導体装置を提供することである。
本発明の第1の態様では、1つの送信コイルと複数の受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上配置する。
本発明の第2の態様では、複数の送信コイルと1つ受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上配置する。
本発明の第3の態様は、第1の態様と第2の態様の組み合わせであり、複数の送信コイルと複数の受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上配置する。
本発明によれば、チップ実装後に信号受信器が持つ演算装置の演算方法を制御し、または、信号送信器が持つ送信信号発生器の信号を制御し、またはそれらの両方を行うことで、チップ実装の際による位置ずれや、半導体デバイス製造時のばらつきによるオフセットや、外乱の影響を取り除き、高品位の信号伝送が可能となる。
さらに、送信器が伝送する信号を有効に利用できるために、半導体装置の送信電力の削減可能になり、かつ、伝送距離の拡大も可能となる。
図1はチップ間でデータ送受信を行うための従来の送信部および受信部の構成例を示すブロック図である。 図2は図1のインダクタ結合を用いた信号伝送におけるタイミングチャートである。 図3は図1の送信部の回路例を示す図である。 図4は図1の受信部の回路例を示す図である。 図5は本発明の第1の実施の形態による半導体装置における受信部のブロック図である。 図6は第1の実施形態において、送信コイルと受信コイルの相対位置関係を明らかにするための模式的平面図である。 図7は第1の実施形態において、送信コイルに時計回りに電流が流れるように信号を入力した場合、すなわち送信データが「1」である場合の受信コイルに流れる電流を示す図である。 図8は第1の実施形態において、送信コイルに反時計回り向きの電流をした入力した場合、すなわち送信データが「0」の場合の受信コイルに流れる電流を示す図である。 図9は第1の実施形態において、信号受信器が誤動作した場合の受信コイルに流れる電流を示す図である。 図10は第1の実施形態において、チップ実装時の位置ずれが発生した様子を示す図である。 図11は第1の実施の形態の送受信コイル対を複数実装した半導体装置の例を示す図である。 図12は受信コイルと信号受信器を時間分割で共有する半導体装置のブロック図である。 図13は本発明の第2の実施の形態による半導体装置の送信部のブロック図である。 図14は第2の実施形態において、受信コイルと送信コイルの相対位置関係を明らかにする模式的平面図である。 図15は第2の実施形態の、送信データが「1」のときの動作を示す図である。 図16は第2の実施形態の、送信データが「0」のときの動作を示す図である。 図17は本発明の第3の実施形態による半導体装置の受信部を示すブロック図である。 図18は本発明の第3の実施形態による半導体装置の送信部を示すブロック図である。 図19は第3の実施形態による送受信部の相対位置を示す投影図である。 図20は第3の実施形態の、送信データが「1」のときの動作を示す図である。 図21は第3の実施形態の、送信データが「0」のときの動作を示す図である。
符号の説明
101 受信コイル
101−1〜101−5 受信コイル群
101A 送信コイル201の内側の受信コイル
101B 送信コイル201の外側の受信コイル
102 信号受信器
102A 送信信号と同相特性の信号受信器
102B 送信信号と逆相特性の信号受信器
102C 正常動作した信号受信器
102D 誤動作した信号受信器
102E 極性が変化した信号受信器
102F データ受信しない信号受信器
103 受信機構
104 読み出し器
105、105−1〜105−3 演算装置
106 読み出し制御信号
107、107−1〜107−3 受信データ
108 受信信号
109 選択器
110 選択信号
201、201−1〜201−3 送信コイル
202 信号送信器
301 送信コイル
301A 受信コイル401の内側の送信コイル
301B 受信コイル401の外側の送信コイル
302 信号送信器
302A 正常動作した信号受信器
302B 誤動作した信号受信器
303 送信機構
304 書き込み器
305 送信信号発生器
306 書き込み制御信号
307 送信データ
401 受信コイル
402 信号受信器
501 受信コイル
502 信号受信器
502A、502D 「1」を出力する信号受信器
502B、502C 「-1」を出力する信号受信器
503 受信機構
504 読み出し器
505 演算装置
506 読み出し制御信号
601 送信コイル
602 信号送信器
603 送信機構
604 書き込み器
605 送信信号発生器
606 書き込み制御信号
607 送信データ
608 送信信号
(第1の実施の形態)
図5は本発明の第1の実施の形態による半導体装置、すなわち1つの送信コイルと複数の受信コイルからなる送受信コイル対を1つ有する半導体装置における受信部のブロック図である。
受信部は、受信コイル101と信号受信器102とを有する受信機構103を7行×7列のアレイ状に複数持つ。受信機構103が受信した信号が、読み出し制御信号106によって制御される読み出し器104を用いて演算装置105に送られ、演算装置105で受信信号を演算することで受信データ107が得られる。ここで、図5のm×n番目にある信号受信器102をR(m,n)とし、R(m,n)の出力信号108をD(m,n)とする。ただし、mはm行目、nはn列目であることを示し、m、nは、それぞれ0以上の整数で、図1の例では0〜6である。図5では受信機構103が7×7のアレイ状に配置されているが、7×7である必要はなく、受信機構103が複数あればよい。
図6は送信コイルと受信コイルの相対位置関係を明らかにするための模式的平面図を示す。図6はチップ実装後の送信コイル201を受信コイル101があるチップ上に投影したものである。受信コイル101の径が送信コイル201の径より大きい場合、異なる向きの磁束が受信コイル201を貫き、磁束を打ち消しあってしまうので、図6に示すように、受信コイル101の径は送信コイル201の径と同等か、それより小さい径とすると効率的である。
次に、信号伝送するために送信コイル201に電流を流したときの半導体装置の動作について説明する。ここでは、図面を上から見て時計回りに電流が流れた場合を「1」、反時計回りに電流が流れた場合を「−1」とする。以降同様の符号を用いる。
図7は送信コイル201に時計回りに電流が流れるように信号を入力した場合、すなわち送信データが「1」である場合の受信コイル101に流れる電流を示したものである。図7に示すように、送信コイル201の内側の受信コイル101Aには送信コイル201に流れる電流と同じ向きの時計回りに電流が流れ、送信コイル201の外側に位置する受信コイル101Bには送信コイル201に流れる電流とは逆向きの反時計回りの電流が流れる。
一方、図8に示したように、送信コイル201に反時計回り向きの電流を流した場合、すなわち送信データが「0」の場合、送信コイル201の内側の受信コイル101Aには、送信コイル201に流れる電流と同じ反時計回りの電流が流れ、送信コイル201の外側の受信コイル101Bには送信コイル201に流れる電流とは逆の時計回りの電流が流れる。なお、図7および図8において、102Aは送信信号と同相特性の信号受信器、102Bは送信信号と逆相特性の信号受信器である。
信号受信器R(m,n)は前述した受信コイル101に流れる電流を観測し、その電流の極性、および強度によって出力を変化させる機能を有する。ここで、図7、8に示すように、送信データ「1」、「0」を送信した時の各信号受信器R(m,n)の出力結果である受信信号D(m,n)の一覧を表1に示す。ここでは、受信信号D(m,n)を、各受信コイル101で発生した誘導電流を各受信コイル101と接続されている信号受信器R(m,n)によって2値化されたディジタル信号としている。
Figure 0005229213
信号受信後、読み出し制御信号106によって受信信号D(m,n)は、演算装置105へと順々に入力される。演算装置105では、各信号受信器R(m,n)の位置に応じた演算が行われる。すなわち、信号受信器R(m,n)の受信コイル101が送信コイル201の内側にあるときは、受信信号D(m,n)にA(m,n)=1をかけて加算処理し、信号受信器R(m,n)の受信コイル101が送信コイル201の外側にあるときは、受信信号D(m,n)にA(m,n)=−1をかけた後に加算処理する。表2にA(m,n)の一覧を示す。
Figure 0005229213
表1および表2より演算装置105による加算結果は「1」を送信したときは49、「0」を送信したときは−49となる。この加算結果を閾値処理することによって、送信信号を復元し、信号伝送を実現する。
もちろん、この閾値処理の閾値をある任意の値に設定してもよい。また、信号受信器R(m,n)に掛ける係数A(m,n)を1または−1としていたが、もちろん、前述の値に限らず1と−1の間の中間値であったり、絶対値が1を超えるような任意の値であってもよい。また、その任意の値の大きさは、信号受信器R(m,n)ごとに設定してもよい。ここに示す係数A(m,n)の目的は、信号受信器R(m,n)が、演算装置105の出力信号に与える寄与度を任意に制御することにある。
これまでの例では、係数A(m,n)を変化させることで信号受信器R(m,n)の、演算装置105の出力信号に与える寄与度を任意に制御してきた。しかし、信号受信器R(m,n)の閾値や信号増幅率を変化させて受信信号D(m,n)を得ることで、信号受信器R(m,n)の、演算装置105の出力信号に与える寄与度を制御してもよい。
従来は送信コイル201の真下に実装された受信コイル101内を貫通する磁束によって発生した誘導電流を用いて信号を受信するのみであったため、送信コイル201の真下に向かい受信コイル101を貫いた磁束以外の周囲に広がった磁束は無駄になってしまっていた。しかしながら、本発明によれば、図7、図8に示したように受信コイル101は送信コイル201の真下のみならず周辺にも配置されているので、効率的な信号受信が可能となり、送信コイル201に流す電流を減少させることができるため消費電力の削減が可能となる。また、図9に示したように、信号受信器102のいくつかが外乱やばらつきなどの影響を受けて誤動作した場合でも、誤動作した信号受信器102Dよりも正確な受信ができた受信器102Cが多ければ、信号伝送が可能である。
図9に示したように、「1」を送信し信号受信器102が誤動作した場合の受信信号D(m,n)の一覧を表3に示す。
Figure 0005229213
演算装置105の加算結果は37となり、この加算結果が閾値を超えていれば、誤りなく送信信号の復元を行え、信号伝送を実現できる。また、これらの信号受信器102が常に誤動作するのであれば、前述の演算の際に、誤受信している信号受信器102からの信号を無視することによって、信号伝送器全体の誤受信を避けることが可能となる。その際の係数A(m,n)の一覧を表4に示す。
Figure 0005229213
表4に示した係数A(m,n)を用いれば、演算装置105の加算結果は43となり、より確実な信号伝送が可能となる。
次に、図10に示したように、チップ実装の際に送信コイル201と受信コイル101の相対位置がずれた場合を考える。ここでは、位置ずれがない図6の状態よりやや下方に送信コイル201がずれた場合を示している。図6で示した位置ずれのない状態では、送信コイル201の内側にあった受信コイル101のいくつかが送信コイル201の外側に配置されてしまっている。このような位置ずれによって受信信号の極性が変わってしまい、正確な信号受信の妨げとなる。そこで、極性が変化した信号受信器102Eの受信信号を集めて演算する際の演算を、加算から減算、または減算から加算に変更する。また、送信コイル201のほぼ境界に位置しているような受信コイル101は、受信コイル101を異なる向きの磁界が貫くことになってしまい、磁界の総量が少なくなり、信号の誤受信が発生しやすい。そのような受信コイル101の信号受信器102Fの受信信号は、加算や減算どちらも行わず、信号受信に不感応とすると、さらに高品位の信号伝送が可能となる。これによって、チップ実装時に位置ずれが発生したとしても、演算を制御することで位置ずれの影響を削減することが可能になる。
図10に示すように、チップ実装時の位置ずれが発生した際の係数A(m,n)を表5に示す。
Figure 0005229213
表5に示した係数A(m,n)を用いれば、演算装置105の加算結果は43となり、位置ずれが発生したとしても信号受信が可能となる。
次に、係数A(m,n)の設定方法の例を挙げる。
チップの実装ずれを機械的に計測し、その位置ずれの量から、最適な係数を決定してもよい。また、値が既知の送信データを送信し、その受信結果がもっとも誤りの少なくなるように係数A(m,n)を変化させて、係数A(m,n)を決定してもかまわない。
信号受信器102の感度や信号増幅率などの特性を一定としたが、もちろん、信号受信器102の特性を位置ずれに合わせて変化させても、係数A(m,n)を変化させた場合と同様の効果が得られる。
ここまでは、受信信号D(m,n)を「1」または「−1」などとデジタルデータとして扱ってきた例を示したが、もちろん、デジタルデータに変換せず、アナログデータのまま処理を行ってもかまわない。
次に、信号受信器102の、デバイスばらつきなどを起因とする特性の偏りに関しても、前述した係数A(m,n)を変化させることで信号受信の誤りを低減できる。例えば、デバイスばらつきによって常に「1」を出力してしまうような信号受信器R(m,n)が製造された場合、前述の係数A(m,n)を「0」にすることで、誤動作する信号受信器R(m,n)の影響を受信データに反映させずにすむ。このとき、他の信号受信器が正常な動作をしていれば、正確な信号受信が可能となる。
また、これまで演算装置105に送られる信号をD(m,n)×A(m,n)としてきたが、これにB(m,n)を加え、D(m,n)×A(m,n)+B(m,n)などとすることで、ばらつきによるオフセットなども取り除くことが可能である。
同様に、外乱の影響を強く受ける信号受信器も同様に対応可能である。ある信号受信器が隣接コイルの影響によって誤受信することが多い場合、その信号受信器に対応する係数A(m,n)を「0」にすれば、隣接コイルの影響によって誤動作していた信号受信器の出力が最終的な受信データに反映させずにすむため、正確な信号受信が可能となる。
次に、第1の実施の形態の送受信コイル対を複数実装した半導体装置の例を説明する。
図11は、3つの送受信コイル対を実装した半導体装置のブロック図である。各送受信コイル対内の受信部は図5に示したものを3つ配置したものであって、図11中では読み出し器104の一部を省略して記載されている。また、受信コイルと送信コイルの相対位置を明らかにするために、送信コイルの投影図も合わせて示されている。
図12は、受信コイルと信号受信器を時間分割で共有する半導体装置のブロック図である。図12も図11と同様に、各送受信コイル対内の受信部とほぼ同様の構成であって、図12中では読み出し器104の一部を省略して記載されている。また、受信コイルと送信コイルの相対位置を明らかにするために、送信コイルの投影図も合わせて示されている。
まず、送信コイル201−1および送信コイル201−3は時間領域T1において信号を送信する。すると、送信コイル201−1に対応する受信コイル群101−1、101−4と信号受信器群が動作し、送信コイル201−3に対応する受信コイル群101−3、101−5と信号受信器群が動作し、それぞれ送信コイル201−1、201−3からの送信信号を受信する。その時読み出し器104を介して読み出された信号は、選択器109によって、それぞれが対応する演算装置105−1、105−3に送られ、演算されることにより受信データ107-1、107−3が得られる。時間領域T1のあとの時間領域T2では、送信コイル201−2より送信データが送信される。その際、選択信号110を変化させ、読み出し器104を演算装置105−2に接続し、受信コイル群101−2、101−4、101−5と信号受信器群によって得られたデータを演算装置105−2に送る。その後演算装置105−1や演算装置105−3と同様の演算を行うことによって受信データ107−2が得られる。この時間領域T1と時間領域T2を交互に繰り返すことにより、受信コイルと信号受信器の共有が可能となる。ここでは、受信コイルと受信器を2つの受信機構によって共有したが、2つに限られるものではなく、選択器の入力ポートを増加させることにより、より多くの受信機構により共有することが可能である。
以上説明したように、本実施形態では、1つの送信コイルと複数の受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上配置し、チップ実装後に制御可能な演算装置で、受信コイルの送信コイルに対する位置が送信コイルの内側にあるか、外側になるかということで生じる、各受信コイルに流れる受信信号の極性の違いを打ち消すように演算し、送信データを受信する。
(第2の実施の形態)
図13は本発明の第2の実施の形態による半導体装置、すなわち複数の送信コイルと1つの受信コイルからなる送受信コイル対を1つ有する半導体装置における送信部のブロック図である。第2の実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同様であり、第1の実施の形態の送信部と受信部を逆にしたような構成である。
本実施形態の送信部は、送信コイル301と信号送信器302とを有する送信機構303を3×3のアレイ状に複数持ち、送信信号発生器305から書き込み制御信号306で制御された書き込み器304を介して信号送信器302に送信信号を入力し、信号送信器302が送信コイル301に電流を流すことで、送信信号を伝送する。ここで、図13のm×n番目にある信号送信器302をT(m,n)とし、T(m,n)への入力信号308をD(m,n)とする。但し、mはm行目、nはn列目であり、それぞれ0以上の整数である。
図13では送信機構303は3×3のアレイ状に配置されているが、3×3である必要はなく、送信機構303が複数であればよい。
図14は受信コイル401と送信コイル301の相対位置関係を明らかにする模式的平面図である。図14はチップ実装後の受信コイル401を送信コイル301があるチップ上に投影したものである。
次に、信号伝送するために送信コイル301に電流を流したときの動作について説明する。ここでは、図面を上から見て時計回りに電流が流れた場合を「1」、反時計回りに電流が流れた場合を「−1」とする。
本発明による信号伝送は、送信コイル301に電流を流すことで発生した磁束が受信コイル401を貫くことで誘導電流が発生する電磁誘導を利用するものであるため、送信コイル301が発生する磁束の向きをそろえることによって、効果的な信号伝送が可能となる。ここで、送信コイル301が発生する磁束を考えると、送信コイル301の内側と外側では、磁束の向きが逆となるので、受信コイル401の直上に配置された送信コイル301が作る磁束と、受信コイル401の外側に配置された送信コイル301が作る磁束とでは、逆の向きとなる。そのため、前述したように磁束の向きをそろえるには、受信コイル401の直上に配置された送信コイル301に入力する電流と、受信コイル401の外側に配置された送信コイル301に入力する電流とで、向きを逆にすると効率的である。
ここで、信号伝送するために送信コイル301に電流を流したときの動作について説明する。
まず、送信データが「1」のときの動作を、図15を用いて説明する。
受信コイル401の直上にある信号送信器302A(T(1,1))と、それ以外の信号送信器302Bを分けて考える。前者の信号送信器302A(T(1,1))には、送信コイル301Aに時計回りに電流が流れるような信号を入力する。受信コイル401の内側には紙面の手前から奥の方向に貫くような磁束が発生し、電磁誘導によって、時計回りの電流が受信コイル401に流れる。一方、信号送信器302Bには、送信コイル301Bに反時計回りの電流が流れるような信号を入力する。これら送信コイル301Bの内側には紙面奥から手前に貫くような磁束が発生するが、受信コイル401の内側には、信号送信器302A(T(1,1))が作ったのと同じ向きの磁束が発生し、前述した信号送信器302A(T(1,1))が作った磁束をさらに強め、受信コイル401に発生する誘導電流はより大きく時計回りに流れ、その誘導電流を信号受信器402が受信することで、送信データ「1」が伝送される。
次に、送信データが「0」の場合は、図16に示すように、「1」の場合とは逆に、信号送信器302A(T(1,1))は、送信コイル301Aに反時計回りの電流が入力し、信号送信器302A(T(1,1))以外の送信コイル301Bには時計回りの電流が入力される。送信コイル301と電流によって、受信コイル401の内側には紙面奥から手前方向に強めあった磁束が発生し、電磁誘導によって反時計回りの向きに誘導電流が流れる。その反時計回りに流れた誘導電流を信号受信器402が観測することで、送信データ「0」を伝送する。
仮に第1の実施形態のときのように実装位置がずれている送信コイル301が発生する磁束が受信コイル401を貫く磁束を弱める方向に働く場合は、その送信コイル301に入力する信号を逆にするか、信号を入力しないことで、磁束を弱めず、大きな誘導電流が発生させることができるので、信号伝送が行える。
このように、受信コイル401の直上に配置された送信コイル301のみによって信号伝送する場合に比べ、受信コイル401を貫くより大きな磁束が発生するので、実装による送受信コイルの位置ずれを許容しつつ、高品位の信号伝送が可能となる。
図11に示した第1の実施の形態の例と同様に、本実施形態の送受信コイル対を複数、実装するのが可能である。また、図8に示した第1の実施の形態の例と同様に、送信コイルと信号送信器を時間分割して共有することが可能である。
本実施形態では、複数の送信コイルと1つ受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上配置し、各送信コイルには、信号送信器から、受信コイルを貫く磁束が強めあうような電流が入力されることによって、信号を送信する。
(第3の実施の形態)
図17は本発明の第3の実施形態による半導体装置、すなわちすなわち複数の送信コイルと複数の受信コイルからなる送受信コイル対を1つ有する半導体装置における受信部を示すブロック図である。また、図18は本発明の第3の実施形態による半導体装置の送信部を示すブロック図である。第3の実施形態による送信部は、第2の実施形態による送信部と同様のものである。図19は第3の実施形態による送受信部の相対位置を示す投影図である。
ここで、信号伝送するために送信コイルに電流を流したときの半導体装置の動作について説明する。
まず、送信データが「1」のときの動作を、図20を用いて説明する。mおよびnが共に奇数、または共に偶数である信号送信器T(m,n)は時計回りの電流を流し、mが偶数、かつnが奇数、またはmが奇数、かつnが偶数である信号送信器T(m,n)は反時計回りの電流を流す。そのとき、前者の送信コイル601に対応する位置に実装された受信コイル501の内側には、紙面を手前から奥に貫く方向の磁束が発生し、後者の送信コイル601に対応する位置に実装された受信コイル501の内側には、奥から手前に貫く方向の磁束が発生する。それぞれの受信コイル501を貫く磁束はお互いに強め合う関係となる。そのとき、磁束の向きに依存した誘導電流が受信コイル501に発生し、各受信コイル501に接続された信号受信器502が信号を復元する。その際、mおよびnが共に奇数、または共に偶数である信号送信器R(m,n)は「1」を受信し、mが偶数、かつnが奇数、またはmが奇数、かつnが偶数である信号受信器R(m,n)は「−1」を受信する。その後受信信号は読み出し器504を介して演算装置505に送られる。そのとき演算装置505では、後者の信号受信器R(m,n)から送られた信号を反転させてから加算する。その加算結果は正の値となるので、受信データは「1」であると判断され、信号伝送が行われる。
次に、「0」を伝送する際の半導体装置の動作を、図21を用いて説明する。送信データが「0」の時は、「1」のときの逆向きの電流がそれぞれの各送信コイル601に入力される。その結果、発生する磁束の向きと誘導電流の向きは逆となり、受信信号の極性も逆のものとなる。さらに、演算装置505によって得られる加算結果は負となり、受信データは「0」であると判断され、信号伝送が行われる。
ここで、位置ずれが発生した場合や、ばらつきによるオフセット、また、外乱の影響などが発生した場合、受信部が有する演算装置での演算方法や、信号発生器が発生する信号をチップ実装後に制御し変更することで、それぞれの影響を取り除くことが可能であり、高品位の信号伝送ができる。
図11に示した第1の実施の形態の例と同様に、本実施形態の送受信コイル対を複数、実装することが可能である。また、図12に示した第1の実施の形態と同様に、送信コイルと信号送信器、および受信コイルと信号受信器を時間分割して共有することが可能である。
以上説明したように、本実施形態では、複数の送信コイルと複数の受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上配置する。複数の送信コイルには、複数の受信コイルを貫く磁束を強めあうような電流が信号送信器によって入力される。また、受信機構では、演算装置によって、複数の受信コイルが発生した信号の極性の違いを打ち消すような演算を行い、信号を伝送する。
以上本発明の好ましい実施形態を特定の用語を用いて説明したが、そのような記載は例示のみを目的としており、種々の変形および修正が以下の特許請求の範囲から外れることなく可能であることが理解されるべきである。
この出願は、2007年2月23日に出願された日本出願特願2007−043561号を基礎とする優先権を主張し、その開示をここに取り込む。

Claims (8)

  1. インダクタ結合を用いて信号伝送を行う半導体装置において、
    1つの送信コイルと複数の受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上有し、
    前記各受信コイルに生じた信号を受信する信号受信器と、複数の前記信号受信器の出力を演算し、信号伝送結果を出力する演算装置と、をさらに有し、
    前記演算装置は、前記各信号受信器の出力結果が前記信号伝送結果に与える寄与度を任意に制御可能である、半導体装置。
  2. 前記演算装置の演算内容をチップ実装後に任意に制御可能である、請求項に記載の半導体装置。
  3. 前記信号受信器の増幅率または閾値がチップ実装後に任意に制御可能である、請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記受信コイルの径が、前記送信コイルの径と同等の大きさか、または、前記送信コイルの径よりも小さい、請求項1から請求項のいずれかに記載の半導体装置。
  5. インダクタ結合を用いて信号伝送を行う半導体装置において、
    複数の送信コイルと1つの受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上有し、
    前記各送信コイルに電流を流す信号送信器をさらに有し、
    前記各信号送信器の送信信号が信号伝送結果に与える寄与度を任意に制御可能である、半導体装置。
  6. 前記各信号送信器に信号を入力する送信信号発生器をさらに有し、前記送信信号発生器の動作をチップ実装後に任意に制御可能である、請求項に記載の半導体装置。
  7. インダクタ結合を用いて信号伝送を行う半導体装置において、
    複数の送信コイルと複数の受信コイルとからなる送受信コイル対を1つ以上有し、
    前記各受信コイルに生じた信号を受信する信号受信器と、前記各送信コイルに電流を流す信号送信器と、をさらに有し、
    前記信号送信器の送信信号と前記信号受信器の出力結果のいずれか一方、またはその両方が信号伝送結果に与える寄与度を任意に制御可能である、半導体装置。
  8. 前記信号受信器の出力結果を入力とする演算装置と、前記信号送信器に信号を入力する送信信号発生器と、をさらに有し、
    前記演算装置の演算内容をチップ実装後に任意に制御可能であり、また、前記送信信号発生器の動作をチップ実装後に任意に制御可能である、請求項に記載の半導体装置。
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