JP5225645B2 - 精密プレス加工用チタン銅及びその製造方法 - Google Patents

精密プレス加工用チタン銅及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、精密プレス加工が要求される電子部品、とりわけ小型コネクタに用いられるチタン銅及びその製造方法に関する。
コネクタにはオス端子とメス端子があり、これらを互いに嵌合させたときの接点の接触抵抗が小さいほど電気的信頼性が高い。接触抵抗を小さくするにはコネクタを嵌合させたときの接触圧力を高くすることが重要であり、そのためにはばね性の高い素材を使用する必要がある。
近年では携帯端末などに代表される電子機器の小型化が益々進み、従ってそれに使用されるコネクタは狭ピッチ化及び低背化の傾向が著しいが、強度が低い素材を用いたままコネクタを小型化した場合、1ピン当たりのばね性が小さくなるので、必要な接触圧力が得にくくなってしまう。したがって、コネクタを小型化した場合に電気的信頼性を確保するには、強度の高い素材を用いてばね性を高くする必要がある。
また、小型のコネクタほどピン幅が狭く、小さく折り畳んだ加工形状となるため、使用する素材には、過酷な曲げ加工に耐え得る曲げ加工性が求められる。更に、小型のコネクタほどバネたわみ量が少ないので、嵌合したときに全てのピンが規定の接触圧力を一様に示すようにするためには、プレス加工での寸法安定性(「寸法精度」ともいう)も要求される。
この点、チタンを含有する銅合金(以下、「チタン銅」と称する。)は、銅合金中ベリリウム銅に次ぐ強度を有し、ベリリウム銅を凌ぐ応力緩和特性を有していることからコネクタ等の電子部品に使用されており、近年軽薄短小化が著しい電子機器の分野において、需要は益々増大の傾向にあり、要求される特性のレベルも高まっている。
チタン銅は時効硬化型の銅合金であり、溶体化処理によって溶質原子であるTiの過飽和固溶体を形成させ、その状態から低温で比較的長時間の時効処理を施すと、母相中にTi濃度が周期的に変動する変調構造が準安定相として発達し、この変調構造が強度に寄与する。一方、溶体化処理で固溶仕切れなかった部分は安定相TiCu3となり、安定相は変調構造の発達に寄与しないので、溶体化処理では全てのTi成分を固溶させることが重要である。また、チタン銅も結晶粒径の逆数の平方根と降伏応力又は耐力が比例する所謂Hall-Petch則がほぼ成立しているため、他の銅合金と同様に結晶粒を微細化することにより特性の向上を図ることができる。
そこで、チタン銅の特性向上のための上記基本原理を背景に、Cr、Zr、Ni、Feなどの第三元素を添加する(特開平6−248375号公報)、母相中に固溶する不純物元素群の濃度を規制し、これらを第二相粒子(Cu−Ti−X系粒子)として所定の分布形態で析出させて変調構造の規則性を高くする(特開2004−176163号公報)、結晶粒を微細化させるのに有効な微量添加元素と第二相粒子の密度を規定する(特開2005−97638号公報)、結晶粒界に存在する第二相粒子の面積率を規定する(特開2005−97639号公報)などの観点から、チタン銅の改良が行われている。
特開平6−248375号公報 特開2004−176163号公報 特開2005−97638号公報 特開2005−97639号公報
しかしながら、上記特許文献に記載されている技術は、主としてチタン銅の強度や曲げ加工性の向上を図ることを主眼としたものであり、寸法安定性という観点からは未だ改良の余地が残っている。従って、本発明の課題は、精密プレス加工において寸法安定性の高いチタン銅を提供することである。また、本発明の別の課題は、そのようなチタン銅の製造方法を提供することである。
寸法安定性に影響を与える因子として析出物や結晶粒径のばらつき、結晶方位などが知られているが、本発明者の最近の調査によれば、素材表面の笹葉状介在物が大きく影響することが判明した。チタン銅の表面介在物は、溶解鋳造時に生成するものもあるが、そのほとんどは溶体化処理において大気中で加熱したときに、素材表面に形成された酸化スケールが、その後の酸洗で除去できずに次工程の冷間圧延で押し込まれたものである。チタン銅は、酸化し易いTiを成分として含有しているため、他の銅合金に比べて高温酸化しやすいことから、酸化スケールも生じやすい。
酸化スケールは一般にバフ研磨を交えた酸洗工程によって除去しているが、この際、素材にオレシワが生じているとオレシワの凹み部分のところにある酸化スケールに対する研磨ロールの接触が軽くなり、充分に除去することができず、最終製品に笹葉状表面介在物として残存することになる。オレシワは電子機器の小型化に対応すべく素材の板厚を薄くすればするほど生じやすくなる。
このような表面介在物は従来全く問題とならなかったが、電子機器の小型化が進展するにつれて素材の板厚が薄くなり、より高い加工精度が要求されるようになったことにより、その影響が顕在化するようになったのである。
その影響度は、過酷な曲げ加工を伴う精密プレス加工において、より顕著となる。それは、以下の理由による。素材表面に介在物が存在すると、塑性変形における連続的な塑性流動を阻害するので、不均一な残留応力分布が素材内部に生じ、その結果同じプレス金型で曲げ加工を行っても、曲げ形状にばらつきが生じる原因となる。残留応力が不均一に分布していても、コネクタのピン幅が太い場合は、それが平均化されて問題は生じない。しかしピン幅が狭くなり、省スペース化のためにより小さく折り畳むようなプレス加工においては、素材内部の不均一な残留応力分布が、曲げ加工を行ったときの各ピンの加工寸法に対して、微妙に影響するようになるのである。
素材のオレシワは、最終の溶体化処理後に冷却する際にいわゆる冷却シワとして生じたものが主体である。冷却シワは冷却速度の場所的なばらつきに起因する熱収縮の差によって生じる。特に高温に加熱された素材を水冷槽に浸すと、素材からの熱を受けて素材近傍の水が気化するので、素材表面には部分的に気泡が付着するが、気体は液体に比べて金属表面との熱伝達係数が極端に小さいため、気泡が付着した部分とそうでない部分との間に著しい冷却速度の差が生じることとなる。比較的板厚が厚い素条段階(厚み1.0〜2.0mm程度)での溶体化処理においては、冷却速度の差に充分耐えられるだけの強度があるので冷却シワが生じることはないが、最終の溶体化処理では板厚も相当薄くなっており(厚み0.2〜0.1mm程度)、冷却シワが生じやすい。
そこで、本発明者は笹葉状表面介在物の制御方法を検討したところ、最終の溶体化処理後に形状矯正機にかけてオレシワを低減させた後に、バフ研磨及び酸洗を行うことが有効であることを見出した。オレシワによる凹み部が無くなれば、バフ研磨工程においてバフが材料表面に均一にと当たるようになり、その状態で酸洗すれば、酸化スケールの残存が少なくなる。これにより、酸化スケールの押し込みによる笹葉状表面介在物の形成を抑制できる。
そして、本発明者はこのような笹葉状表面介在物の分布状態と小型コネクタの寸法安定性との関係を調査し、高い寸法安定性を得ることができ、精密プレス加工に適した表面介在物の分布を明らかにした。
上記の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、Tiを1.0〜5.0質量%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅基合金であって、長さ3.0mm以上の笹葉状表面介在物が100平方センチメートル当たり個以下である精密プレス加工用銅基合金板である。
本発明に係る銅基合金は一実施形態において、厚みが0.05〜0.15mmである。
本発明に係る銅基合金は別の一実施形態において、0.2%耐力が800MPa以上、伸びが3.0%以上である。
本発明に係る銅基合金板は更に別の一実施形態において、Fe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B,及びPから選択される1種以上を総計で最大0.5質量%まで含有する。
本発明は別の一側面において、
Tiを1.0〜5.0質量%と、随意成分としてFe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B,及びPから選択される1種以上を総計で最大0.5質量%とを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなるインゴットを製造する工程と、最終の溶体化処理工程と、ローラーレベラーにより素材に生じたオレシワを低減させるのに有効な曲げ伸ばしを繰り返す形状矯正工程と、表面の酸化スケールを物理的に破壊するためにバフ研磨ロールに超音波振動を付加する機械研磨工程と、酸洗工程と、冷間圧延工程と、時効工程とをこの順に行うことを含む銅基合金板の製造方法である。
本発明に係る銅基合金板の製造方法の別の一実施形態では、最終の溶体化処理工程における素材の板厚が0.15mm以下であり、最終の溶体化処理後の冷却をミスト冷却により実施する。
最後に、本発明に係る銅基合金は、コネクタ、リレー、スイッチなどの種々の電子部品、とりわけコネクタに加工して使用することができる。
従って、本発明は更に別の一側面において、本発明に係る銅基合金板を用いて作製した電子部品である。
本発明に係る電子部品は一実施形態において、コネクタである。
以上説明したように、本発明によれば、チタン銅に生じやすい笹葉状表面介在物の分布を制御することで、特に薄肉狭ピッチコネクタに求められる寸法安定性に優れた素材を提供することができる。
組成
本発明に係る銅基合金板はTiを1.0〜5.0質量%含有する。Tiが1.0質量%未満では、十分な強度が得られず、逆に5.0質量%を超えると析出物が粗大化し易いので曲げ加工性が劣化する。そのため、電子部品用の銅基合金板としての基本的性能を満足することができない。Tiの好ましい範囲は2.0〜4.0であり、より好ましくは2.5〜3.5質量%である。
また、本発明に係る銅基合金板にはFe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B及びPから選択される第3元素を1種以上添加してもよい。これらの元素の効果は微量の添加によりTiが十分に固溶する温度で溶体化処理をしても結晶粒が容易に微細化することである。チタン銅においてこの効果が最も高いのがFeである。そして、Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B及びPにおいても、Feに順じた効果が期待でき、単独の添加でも効果が見られるが、2種以上を複合添加してもよい。これらの元素は、それぞれ0.01質量%以上含有するとその効果が現れだすが、あまり添加しすぎるとTiの固溶限を狭くし、粗大な第2相粒子を析出し易くなり、強度は向上するが、曲げ加工性が劣化する。合計が0.5質量%を超えるとこの弊害が顕著になる。従って、本発明に係る銅基合金板は一実施形態において、Fe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B,及びPから選択される1種以上を総計で最大0.5重量%まで含有する。また、本発明に係る銅基合金板は好ましい一実施形態において、Fe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B,及びPから選択される1種以上を総計で0.01〜0.50重量%含有する。これら第3元素のより好ましい範囲は、Feにおいて0.17〜0.23重量%であり、Co,Ni,Cr,Si,V,Nbにおいて0.15〜0.25重量%、Zr,B,Pにおいて0.05〜0.10重量%、Wにおいて0.2〜0.3重量%、Moにおいて0.2〜0.3重量%、Mnにおいて0.15〜0.25重量%、Mgにおいて0.05〜0.1重量%である。
笹葉状表面介在物
笹葉状表面介在物は、図1に示すような目視できる程度の大きさで存在しており、希硫酸にて整面処理を行うと周囲との色の違いがはっきりするので、より明瞭に観察することができる。問題となる笹葉状表面介在物は、最終の溶体化処理後に冷却する際に発生したオレシワの凹み部分のところにある酸化スケールが研磨で除去できずに残った酸化スケールが圧延によって押し込まれたものであるから、それらを構成する個々の粒子は小さいが、それらが塊になって笹葉状表面介在物を形成した時に寸法安定性に有意な悪影響を与える。そして、本発明においては笹葉状表面介在物の個数を数えるときには長さ3.0mm以上の塊となって存在しているものだけを数える。長さが3.0mm未満の塊で存在している笹葉状表面介在物は周囲の内部応力分布に与える影響が小さいからである。笹葉状表面介在物の長さとは1個の笹葉状表面介在物を取り囲むことのできる最小円の直径のことを指すこととする。笹葉状表面介在物の個数が100平方センチメートル当たり10個を超えると、微細加工したときの寸法安定性が有意に悪化する。また、過酷な曲げ加工を行ったときは、該介在物を起点にクラックが生じやすい。その他、該介在物はプレス金型の磨耗を促進させたり、はんだ濡れ性やめっき性を悪化させたりする。
従って、本発明に係る銅基合金板においては、笹葉状表面介在物が100平方センチメートル当たり10個以下であり、好ましくは8個以下であり、より好ましくは5個以下である。典型的な実施形態においては、笹葉状表面介在物は100平方センチメートル当たり2〜10個である。
なお、板厚が薄いところで溶体化処理を行わなければオレシワは発生しないことから、例えば、素条で溶体化したあと、製品の板厚まで一気に冷延して、時効する工程を経て製品とする場合には、オレシワは生じず、笹葉状表面介在物自体の個数は本発明の範囲に入ることがあろうが、そのような銅基合金は強度は高いが曲がらないし伸びない。そのため、精密プレス加工用とはいえない。
また、薄い板厚で最終の溶体化処理を行ったとしても、冷却を極めて遅い速度で行えば、冷却速度の場所的なばらつきは生じない。そのため、この場合にもオレシワが生じず、笹葉状表面介在物の個数は本発明の範囲に入ることがあろう。しかしながら、この場合は徐冷しているので溶体化されず、この後に最終圧延及び時効を適切な条件で行っても、所望の強度がでない。そのため、このような銅基合金も精密プレス加工用とはいえない。
製造方法
本発明に係る銅基合金板を製造するための基本工程について説明する。まず、一般的なチタン銅の製造方法と同様に、溶解鋳造及び熱間圧延を経た後、最終の溶体化処理までは、冷間圧延、焼鈍及び溶体化処理を適当に繰り返す。最終の溶体化処理を行った後は、素材に形状矯正を施し冷却シワを充分に取り除く。冷却シワを取り除いた後は、バフ研磨及び酸洗によって素材表面の酸化スケールを充分に除去する。最後に冷間圧延及び時効処理を行う。以上のような工程を経ることによって、本発明に係る銅基合金板を製造することができる。
以下、本発明に係る銅基合金板を製造するための好ましい実施形態について、製造工程を追いながら順次説明する。
1)インゴット製造工程
電気銅または純銅系の原料を1200℃以上に加熱し、メルトダウン後に、Tiを所定量添加する。第3元素を添加する場合は、融点の高いFe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Moについては、純銅系原料と一緒に初期溶解を行い、Mn,Zr,Si,Mg,B,Pについては、初期溶解した原料が完全にメルトダウンした後に、Ti原料と一緒に添加するのがよい。
ここで溶解起因の酸化物系の介在物が発生すると、素材の強度及び曲げ性にも悪影響を及ぼすので、これを防ぐために、溶解及び鋳造は、真空中または、不活性ガス雰囲気で行うのがよい。また使用する原料はなるべく純度の高いものが望ましい。特にTi中の酸素及び水素は、確実に溶解起因の非金属介在物の発生に影響するので、水素量と酸素量がなるべく少ないものが望ましい。具体的には、酸素が500ppm以下、水素量が100ppm以下の原料を使用するのが好ましい。
2)インゴット製造工程以降の工程
このインゴット製造工程後には、900℃以上で3時間以上の均質化焼鈍を行うことが望ましい。この時点で凝固偏析や鋳造中に発生した晶出物を完全に無くすことが望ましく、それは、後述する溶体化処理において、結晶粒成長の抑制に寄与する第2相粒子(Cu−Ti−X系粒子)を、曲げ性に悪影響を与えないように微細かつ均一に分散した状態で析出させるためであり、混粒の防止にも効果がある。
その後、熱間圧延を行い、冷延した後、結晶粒の整粒化に必要な中間圧延加工度を確保するために素条段階で溶体化処理は少なくとも板厚が1.0mm以上で行うのが好ましい。このときの温度が低いと第2相粒子が形成されるので、この第2相粒子が完全に固溶する温度で溶体化処理を行う。第3元素群を添加していない通常のチタン銅であれば、その温度は800℃でよいが、第3元素群を添加したチタン銅はその温度を900℃以上とすることが望ましい。そのときの昇温速度及び冷却速度においても極力速くし、第2相粒子が析出しないようにする。つまり、素条段階で完全な溶体化処理を行い、その状態(溶質原子が母相内に完全に固溶した状態)で冷延することにより、最終の溶体化処理においても粗大な第2相粒子の析出が防止できる。さらに、最終の溶体化処理直前の冷間圧延においては、その加工度が高いほど、例えば90〜95%とすることで、均一かつ微細な結晶粒が得られる。
なお、最終の溶体化処理前には、たとえ低温でも時効処理はやるべきでない。これをすると最終の溶体化処理で、加熱時間を十分に取らないと安定相が残存してしまう。最終の溶体化処理は、完全に固溶した状態から、再結晶と微細な第2相粒子の析出とを同時進行させたときに、微細で均質な組織が得られ、強度と曲げ性に有効に作用するのである。
3)最終の溶体化処理
強度と曲げ性に優れたチタン銅を得るには、最終の溶体化処理が重要である。本発明は、小型の電子部品に使用される板厚の薄い素材をプレス加工したときの寸法安定性に主眼を置いているが、小型の電子部品に使用される素材には、強度と曲げ性が当然のごとく要求される。強度と曲げ性に優れたチタン銅を得るには、加熱速度が速く、冷却速度が速い溶体化処理をする必要がある。理想的な溶体化処理とは、第2相粒子組成の固溶限の温度(Tiの添加量が2.0〜4.0質量%の範囲でTiの固溶限が添加量と等しくなる温度は730〜840℃であり、例えばTiの添加量が3質量%では800℃程度)まで急速に加熱し、その温度での保持時間は短く、そして冷却速度も速くすることである。そうすれば粗大な第2相粒子の発生が抑制される。この時点で発生した粗大な第2相粒子は、チタン銅の強度と曲げ性に有害であり、しかも最終の時効で成長するので、なるべく少なく、小さいほうがよい。また、固溶温度での加熱時間は短い方が結晶粒が微細化し、最終的に強度と曲げ性に優れるチタン銅が得られる。このような溶体化処理を工業的に行う場合は、大気炉で加熱し、加熱後は直ちに急冷できるよう、炉の出口のそばに水冷槽を配置するのが一般的である。雰囲気制御が可能な炉では、充分な加熱速度が得られず、水冷槽の配置も困難である。既述したようにチタン銅を大気中で加熱した場合は、表面に酸化スケールが形成され、これは加熱時間が長いほど堅固に成長するので、材料が固溶温度に達した後は、その温度での保持時間は短いほどよい。それに、素条段階で充分な溶体化処理を行っておけば、最終の溶体化処理では、再結晶さえすればよく、加熱時間は極力短くてもかまわないのである。尚、実験レベルでは、還元性雰囲気での加熱及びスピノーダル分解が生じない程度の急冷も可能であるが、酸素濃度を完全にゼロにすることは不可能で、チタン銅の場合は表面の酸化を防ぐことはできない。むしろ、チタン銅表面に堅固な酸化皮膜を形成させてしまった方が、そこで酸素の供給が遮断されるので、材料内部への酸化の進行を防ぐことができる。材料の内部酸化は、強度及び延性を低下させるので、最も避けなければならない現象である。
4)最終の溶体化処理後の冷却
最終の溶体化処理時の板厚及び最終の溶体化処理後の冷却方法に工夫を加えることによって、冷却シワを抑制し、笹葉状表面介在物の抑制を図ることが可能である。板厚が厚い場合は、素材の単位長さ当たりの熱容量が大きいため、必要な冷却速度を得るには、単位時間当たりの抜熱量が多い水冷をする必要があるが、板厚が0.15mm以下の場合は、単位長さ当たりの熱容量が小さいため、ミストによる緩冷却をしても安定相の析出を抑制するだけの充分な冷却速度が得られるようになる。ミストによる冷却の場合は、場所による冷却速度の極端な差が生じないので、水冷槽に浸漬したときのようなオレシワは生じない。従って、最終の溶体化処理後の冷却方法は通常行われている水冷槽への浸漬でもかまわないが、通板板厚が0.15mm以下の場合は、ミストを噴霧する冷却方法を採用することによって冷却シワの抑制が可能である。その場合は、素材に生じたシワを低減させるための形状矯正を行わなくてもよいが、より確実に冷却シワを消失させるために該工程を実施するのが好ましい。溶体化処理時の板厚を0.15mm以下とし、ミスト冷却と形状矯正を組み合わせれば、笹葉状表面介在物の発生をより効果的に抑制することができる。
5)形状矯正
最終の溶体化処理を行った後は、素材を適当な形状矯正機にかけて冷却シワを充分に取り除く。材料にオレシワによる凹みがあると、その部分にはバフが届かず、酸洗しても酸化スケールが残存してしまうからである。
形状矯正は,圧延と素材の諸条件によって生じる全体形状の不良、例えば、中伸び、端伸び、ポケット伸びなどを、フラット化するために行われるのが一般的である。このような場合の形状矯正は,(1)スキンパス圧延、単に全体を引っ張るだけの(2)ストレッチャーレベラー、張力をかけて矯正ロールにより部分的に伸ばす(3)テンションレベラー、深く噛み込んだ上下のワークロール間を通板することにより、圧縮応力と引っ張り応力を繰り返して負荷し、内部歪を均質化する(4)ローラーレベラーがある。
しかし、本発明における形状矯正は、全体形状を治すのではなく,局所的に凹みがあるオレシワを直すことが目的である。そこで、全体を引っ張るのではなく、曲率の小さな曲げを正逆交互に繰り返し負荷することにより、シワによる凹凸が曲げ伸ばされるようにして平坦化する方法が好ましい。従って、オレシワを低減できる限り形状矯正の方法に制限はないが、オレシワのモードを考慮するとローラーレベラーや2μm程度の圧下量のスキンパス圧延が好ましい。ローラーレベラーで矯正する場合、板厚や全体形状(中伸び,端伸び,ポケット伸びなど)によって条件は異なるが、一般的には,張力が高いほど、ワークロール径が小さいほど、ワークロールの咬み込み量が大きいほど、より平坦な形状が得られる。
例えば、ローラーレベラーを使用するときは、張力は10〜200MPa、好ましくは50〜100MPa、ワークロール径は10〜50mmφ、好ましくは10〜20mmφ、ワークロールの咬み込み量は5〜20mm、好ましくは5〜10mmとすることができる。ここで、テンションレベラーを用いてオレシワを低減させることも可能ではあるが,ローラーレベラーのような使用をしなくてはならない。つまりテンションレベラーで通常の形状矯正を行うときの張力を負荷すると、ワークロールの噛み込み量を深くしても、素材表面に圧縮応力は負荷されないので、オレシワは直らない。よって、テンションレベラーを用いる場合は、張力を仕様限界付近まで下げて、通板するべきである。また、自動制御機能を使用すると、センサーロールが全体形状を検知し、形状矯正ロールがたわんでしまうので、自動制御機能はOFFにしておくのが望ましい。スキンパス圧延をする場合は、なるべく小径のロールを用いて、軽圧下とする。例えば50mmφ程度のワークロールを用いて、1〜2μm程度圧下すればよい。ワークロールの材質は硬度の高いセラミックロール若しくは超硬ロールが望ましい。ロールの剛性が高い方が、オレシワの凹凸を潰し、平坦化する効果が大きいからである。また、表面粗さの高いワークロールを用いて、ワークロールの周速と材料の速度に差をつけて擦るように圧延すれば、後述するバフ研磨と同様に素材表面の酸化スケールを物理的に破壊する効果が期待できる。例えば、ワークロールの表面の粗さは、Ra:0.01〜0.10μm、Rz:0.05〜0.30μm程度に調整され、圧延中の先進率は、0.2〜0.4程度とするとよい。ここで先進率fとは、V1をワークロールの出側の材料速度、Rをワークロールの半径、ωをワークロールの角速度とおくと、f=(V1−Rω)/(Rω)によって定義される。
6)バフ研磨等の機械研磨
上述の溶体化処理で形成したチタン銅の酸化スケールは非常に堅固なため、酸洗だけでは落ちにくい。しかし、表面を機械研磨し、酸化スケールにミクロな亀裂を与えてから酸洗すると落ちやすくなる。従って、形状矯正を行って材料のオレシワを取り除いた後は、バフ研磨を行う。本発明はバフ研磨に制限されるものではないが、バフ研磨は、銅合金の機械研磨の一つとしての最も一般的な方法である。(以下はバフ研磨を例に本発明を説明する。)形状矯正によってオレシワによる凹み部が無くなれば、バフ研磨工程においてバフが材料表面に均一に当たるようになり、次工程の酸洗による酸化スケールの除去効率が向上する。これを連続ラインで行う場合は、材料にバフロールを当てて回転させる方式が一般的である。また、バフ研磨の際は、バフロールに超音波振動を付加すると酸化スケールが脆くなるので、次工程の酸洗でより徹底的に酸化スケールを落とすことができる。ここで、バフロールは消耗品であり、長く使用すると酸化スケールによる目詰まりが生じ、研磨能力が失われる。また、目詰まりの進行具合が部分的にばらつくと、材料表面にバフムラが生じ、品質異常となることがある。しかしバフロールに超音波振動を付加すると、酸化スケールが付着しにくくなるので、バフロールの長寿命化及び品質異常の低減につながるという利点もある。
7)酸洗
バフ研磨後は、酸洗処理を行って酸化スケールを除去する。既に形状矯正及びバフ研磨を行っているので、酸洗をより効果的に行うことが可能である。酸洗は公知の任意の方法で行えばよいが、例えば、酸洗液に材料を接触させることにより行うことができる。接触させる方法には限定的ではないが、酸洗槽中に浸漬通板する方法やスプレーによる噴霧が挙げられる。前者は、反応生成物が滞留しないように、酸洗液を適度に循環させる必要があり、後者は酸洗ムラを防ぐために、噴霧圧力が材料全面に均一になるよう、噴霧形態やノズル配置に留意する必要がある。
8)最終の冷延加工度・最終の時効処理
酸洗により表面の酸化スケールを充分に除去した後、最終の冷間圧延及び時効処理を行う。最終の冷間加工によってチタン銅の強度を高めることができる。この際、加工度が10%未満では充分な効果が得られないので加工度を10%以上とするのが好ましい。但し、加工度が高いほど次の時効処理で曲げ性に悪影響を与える粒界析出が起こり易いので、加工度を50%以下、より好ましくは25%以下とする。時効処理については、低温ほど粒界への析出を抑制することができる。同じ強度が得られる条件であっても、高温短時間側より低温長時間側の方が、粒界析出を抑制できるのである。従来技術において適正範囲とされていた420〜450℃では、時効が進むにつれて強度は向上するが、粒界析出が生じやすく、僅かな過時効でも安定相であるCuTi3が発生して曲げ性を低下させてしまう。従って、添加元素によっても適正な時効条件は異なってくるが、通常は360〜420℃で1〜24時間であり、380〜400℃で5時間〜10時間とするのが好ましい。370〜380℃では10〜16時間とし、360℃〜370℃では16〜24時間とするのがより好ましい。例えば380℃×10h、360℃×24hとすることができる。
強度及び延び
以上のようなプロセスを経て得られる本発明に係る銅基合金は、一般に0.2%耐力が800MPa以上であり、典型的には800〜950MPaである。また、破断伸び(EL)が3.0%以上であり、典型的には3.0〜20.0%である。
用途
本発明に係る銅基合金板は種々の厚みに加工することができ、精密プレス加工が要求される各種の電子部品の材料として有用である。本発明に係る銅基合金板が主としてターゲットとする厚みは0.05〜0.15mmであり、より典型的には0.05〜0.08mmである。このような厚みの板を製造するには最終の溶体化処理における厚みが0.1〜0.2mm程度となり、冷却シワによる酸化スケールの発生が起こりやすい。
本発明に係る銅合金は特に高い寸法精度が要求される小型のばね材として優れており、限定的ではないが、スイッチ、コネクタ、ジャック、端子、リレー等の材料として好適に使用することができる。
次に実施例を説明する。
下記の試験片を製造するに際しては、活性金属であるTiが第2成分として添加されるから、溶製には真空溶解炉を用いた。また、本発明で規定した元素以外の不純物元素の混入による予想外の副作用が生じることを未然に防ぐため、原料は比較的純度の高いものを厳選して使用した。
まず、No.1〜12の各例について、Cuに、Fe、Co、Ni、Cr、Si,V、Nb、Zr、BおよびPを表1に示す組成でそれぞれ添加した後、同表に示す組成のTiをそれぞれ添加した。No.1〜4、8、10〜12は比較例、No.5〜7、9は本発明の実施例である。添加元素の溶け残りがないよう添加後の保持時間にも十分に配慮した後に、これらをAr雰囲気で鋳型に注入して、それぞれパイロットプラントに通板可能な約500kgのインゴットを製造した。

Figure 0005225645
上記インゴットに酸化防止剤を塗布して24時間の常温乾燥後、950℃×12時間の加熱をして熱間圧延を行い、板厚10mmの板を得た。各熱延板は、それぞれ機械研摩及び酸洗による脱スケール後、板厚1.0〜3.0mmまで冷間圧延し、その板厚でまず1回目の溶体化処理を行った。尚、この時の加熱温度は、溶質元素が完全に固溶する温度とし、加熱炉から出た材料は直ちに水冷したが、この時点での板厚は充分に厚いので、水冷によるオレシワは全く発生していないことを確認した。そしてバフ研磨及び酸洗による脱スケール後、板厚0.10mmまで冷間圧延した。全ての例についてこの板厚で最終の溶体化処理を行ったが、その際、第2相粒子組成の固溶限の温度(例えば、TiとFeの添加量がそれぞれ3質量%、0.2質量%では800℃)まで加熱し、その温度で30秒間保持するように炉温とライン速度を調整した。加熱後の冷却は、水冷またはミスト冷却を行った。その後、幾つかの例についてはローラーレベラーによる形状矯正を行い、更にバフ研磨、酸洗、及び最終の冷間圧延を行って板厚0.075mmとした。最後に不活性ガス雰囲気中で時効して各試験片を製造した。
次に、それぞれの試験片について、笹葉状表面介在物を観察しやすくするために、希硫酸にて整面処理を行い、観察視野50cm×50cm中に認められた酸化物系表面介在物をカウントして、100平方センチメートル当たりに存在する長さ3.0mm以上の笹葉状系表面介在物の個数を求めた。また、該表面介在物が観察視野の境界線上にある場合は、1/2コとしてカウントし、角にある場合は、1/4コとしてカウントした。各試験片の製造条件及び表面介在物密度を表2に示す。
Figure 0005225645
次に、引っ張り試験を行って、JIS Z 2201に準拠して圧延平行方向の0.2%耐力(YS)及び伸び(EL)を測定し、JIS H 3130に従って、Badway(曲げ軸が圧延方向と同一方向)のW曲げ試験を行って割れの発生しない最小半径(MBR)の板厚(t)に対する比であるMBR/t値を測定した。また、精密プレス加工をする上での寸法安定性の評価を行うために、専用の金型を用いて、各試験片を図2及び3に示すようなピン幅0.15mm、ピッチ(P)0.30mmのコネクタピン形状にプレス加工した。そして、レーザー変位計をピンの並列方向にスキャンして、各ピンの高さ位置hcとピンのねじれtanθを測定した。50本のピンのhcとtanθを求め、ピンの高さのばらつきを表す値として、hcの標準偏差σhcを、そして各ピンのねじれの大きさを表す値としてtanθの平均値μtanθを求めた。σhcとμtanθが少ないほど、寸法安定性に優れることになる。寸法安定性の測定方法と計算式は図4に示す。結果を表3に示す。
Figure 0005225645
表3から明らかなように、No.1〜7においては、いずれも0.2%耐力が800MPa以上でMBR/t値が2.0以下、σhcが0.40μm以下、μtanθが0.03以下となっており、小型コネクタの製造に必要な強度と曲げ性及び、精密プレス加工時の寸法安定性とを同時に具備していることが判る。No.2〜7では、結晶粒細化に有効な元素が適量添加されているので、曲げ性が向上している。そしてNo.3〜7では、Tiの添加量を特に好ましい範囲(2.5〜3.5質量%)としたことにより、0.2%耐力が更に向上し、850MPa以上となっている。またNo.2〜7は、最終の溶体化処理後、形状矯正をしてバフ研磨を行っているので、笹葉状表面介在物が低減し、プレス加工品の寸法安定性がNo.1よりも向上している。そのうちNo.5〜7は、超音波振動を付加したバフ研磨を行っているので、表面介在物が極端に低減し、プレス加工品の寸法安定性が更に向上している。
一方、No.8は、Tiの添加量が2.0質量%未満であるため、No.1〜7ほどの0.2%耐力は得られていない。逆に、No.9は、Tiの添加量が4.0質量%以上を超えているため、No.1〜7ほどの曲げ性は得られていない。
そしてNo.10〜12は、最終の溶体化処理で水冷後、形状矯正せずにバフ研磨を行い酸洗しているので、酸化スケールが残存し、その結果、表面介在物が多数存在することとなったため、精密プレス加工品の寸法安定性が低下している。尚、No.12は、溶体化処理後に形状矯正はしていないが、バフ研磨ロールに超音波振動を付加しているので、表面介在物は多少低減している。しかしそれだけでは、精密プレス加工品の寸法安定性に対する効果は充分ではない。
笹葉状表面介在物のカウント方法を示す図である。 寸法安定性を調査したピンの配列を示す図である。 寸法安定性を調査したピンの形状と寸法を示す図である。 寸法安定性の測定方法と計算方法を示す図である。

Claims (8)

  1. Tiを1.0〜5.0質量%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅基合金板であって、長さ3.0mm以上の笹葉状表面介在物が100平方センチメートル当たり個以下である精密プレス加工用銅基合金板。
  2. 厚みが0.05〜0.15mmである請求項1記載の銅基合金板。
  3. 更に、Fe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B,及びPから選択される1種以上を総計で最大0.5質量%まで含有する請求項1又は2記載の銅基合金板。
  4. 0.2%耐力が800MPa以上、伸びが3.0%以上である請求項1〜3何れか一項記載の銅基合金
  5. Tiを1.0〜5.0質量%と、随意成分としてFe,Co,Ni,Cr,V,Nb,W,Mo,Mn,Zr,Si,Mg,B,及びPから選択される1種以上を総計で最大0.5質量%とを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなるインゴットを製造する工程と、最終の溶体化処理工程と、ローラーレベラーにより素材に生じたオレシワを低減させるのに有効な曲げ伸ばしを繰り返す形状矯正工程と、表面の酸化スケールを物理的に破壊するためにバフ研磨ロールに超音波振動を付加する機械研磨工程と、酸洗工程と、冷間圧延工程と、時効工程とをこの順に行うことを含む請求項1〜4何れか一項記載の銅基合金板の製造方法。
  6. 最終の溶体化処理工程における素材の板厚が0.15mm以下であり、最終の溶体化処理後の冷却をミスト冷却により実施する請求項5記載の製造方法。
  7. 請求項1〜4何れか一項記載の銅基合金板を用いて作製した電子部品。
  8. コネクタである請求項記載の電子部品。
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