JP4068413B2 - Cu−Ti合金およびその製造方法 - Google Patents

Cu−Ti合金およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種端子、コネクタ、リレーまたはスイッチなどの電子部品の製造に使用するCu−Ti合金およびその製造方法に係り、特に、ばね性とはんだ濡れ性とを高いレベルで同時に実現したCu−Ti合金の製造技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子機器の各種端子、コネクタ、リレーまたはスイッチなどの電気伝導性およびばね性が必要な材料においては、製造コストを重視する用途には低廉な黄銅が適用されていた。また、ばね性が重視される用途にはりん青銅が適用されていた。さらに、ばね性および耐食性が重視される用途には洋白が適用されていた。しかしながら、近年における電子機器類およびその部品の軽量化、薄肉化および小型化に伴い、これらの材料を使用したのでは必要強度を十分に満足することができないのが現状である。そこで、ベリリウム銅(Cu−Be合金)やチタン銅(以下、「Cu−Ti合金」と称する。)などの高強度ないわゆる高級ばねの需要が増大している。
【0003】
例えば、JIS合金番号C1990に規定されているCu−Ti合金は、溶体化処理によりTiを完全固溶させた後に冷間圧延を行ない、次いで時効処理を行うことにより製造される。時効処理においてはCuTiまたはCuTiの微細粒子が析出し、これらの微細粒子は耐力やばね限界値などの強度特性の向上に寄与する。
【0004】
近年、電子機器類およびその部品の軽量化などがますます進み、材料の高強度化に対する要求は一層厳しくなっている。この要求に対応するため、例えば特開平7−258803号公報には、Cu−Ti合金の結晶粒径と、溶体化処理および冷間圧延の一連の製造条件とを制御する技術が提案されている。この公報に記載されている技術によれば、強度、曲げ加工性および応力緩和特性に優れた材料が得られる。
【0005】
一方、Cu−Ti合金は極めて活性な元素であるTiを含有するため、最終工程の時効処理において強固な酸化膜が生成される。このため、はんだ濡れ性が著しく低下するという問題がある。この問題を回避するためには、時効後に化学研磨(酸洗)・機械研磨を実施して酸化膜を除去する必要がある。
【0006】
この化学研磨・機械研磨工程では、まず化学研磨を行なう。チタン酸化物を含有するCu−Ti合金の酸化膜は酸に対して非常に安定である。このため化学研磨には、弗酸または硫酸に過酸化水素を混合した溶液などの極めて腐食力の高い化学研磨液を用いる必要がある。このように、極めて強い腐食力を有する化学研磨液を用いることで、酸化膜だけでなく未酸化部分も腐食されることがあり、化学研磨後の表面には不均一な凹凸や変色が生じるおそれがある。また、腐食が均一に進行せず、酸化膜が局部的に残留するおそれもある。そこで、表面の凹凸、変色および残留酸化膜を除去するため、上記化学研磨を施した後に例えばバフなどを用いて機械研磨が施される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この化学研磨・機械研磨を順次施したCu−Ti合金には、耐力(試料を引張った場合に永久変形を生じさせる応力)は変化しないものの、ばね限界値(試料を曲げた場合に永久変形を生じさせる応力)が低下するという問題がある。これは、時効処理で上昇したばね限界値が、化学研磨・機械研磨で再び低下することに起因する。したがって、従来の電子部品には、耐力と比較してばね限界値が著しく低いCu−Ti合金、または耐力レベルのばね限界値を有するとしても酸化膜が厚いCu−Ti合金が使用されていた。
【0008】
ばね限界値が低い素材を用いてコネクタ、リレーまたはスイッチなどのばね部品を製造した場合には、コネクタを挿入する際または引き抜く際に、可動部に永久変形(へたり)が発生し易いという不具合があった。へたりが発生すると、電気接点での接圧が低下し、接点部での電気抵抗が増大する。一方、酸化膜が厚い素材を用いてばね部品を製造した場合には、Cu−Ti合金の酸化膜は特に強固であるため、はんだ濡れ性が著しく劣化するという不具合があった。したがって、上記へたりを生じ得ない高いばね限界値を有することで優れたばね性を実現し、しかもはんだ濡れ性にも優れたCu−Ti合金の開発が要請されていた。
【0009】
よって本発明は、以上のような要請に鑑みてなされたものであり、ばね性とはんだ濡れ性とを高いレベルで同時に実現したCu−Ti合金およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のCu−Ti合金は、Tiを2.0〜5.0質量%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる時効硬化型銅基合金であって、0.2%耐力が700MPa以上、0.2%耐力とばね限界値との差が100MPa以下であり、表面の残留応力の絶対値が100MPa以下であり、酸化膜厚が10nm以下であることを特徴としている。これにより近年における電子機器類およびその部品に対する軽量化などの要請の下においても十分な強度を満足することができる。また本発明のCu−Ti合金は、0.2%耐力が700MPa以上であり、しかも0.2%耐力とばね限界値との差が100MPa以下である。このため電子機器類などに使用するのに十分な耐力を具備した上で、従来の化学研磨・機械研磨を順次施したCu−Ti合金のように、耐力に対してばね限界値が著しく低下せず、高いばね限界値を有することで優れたばね性を実現することができる。さらに本発明のCu−Ti合金は、酸化膜厚を10nm以下としたことで、優れたはんだ濡れ性を実現することができる。
【0011】
本発明のCu−Ti合金は、Tiを2.0〜5.0質量%含有することで十分な強度を満足することができるとともに、酸化膜厚を10nm以下としたことで優れたはんだ濡れ性を実現することができる。ところで、本発明者らは、時効後の化学研磨・機械研磨工程でCu−Ti合金のばね限界値が低下する原因を調査した結果、化学研磨後の機械研磨によって材料の最表層に残留応力が生じ、この残留応力の作用によりばね限界値が低下するとの知見を得た。この知見に基づき、本発明のCu−Ti合金では、表面の残留応力の絶対値を100MPa以下としている。したがって、本発明によれば、電子機器類などに使用するのに好適なばね性を実現することができる。
【0012】
本発明者らは、上記したとおり、ばね限界値の低下原因が化学研磨後の機械研磨による残留応力の発生であるとの知見を得た。次に本発明者らはこの知見により、時効時にCu−Ti合金表面において酸化膜の形成を防止して機械研磨を省略することによって、時効後に残留応力が低い状態を実現できるとの知見を得た。また、化学研磨・機械研磨工程で一旦残留応力が増大しても、その後の工程で残留応力を低減する処理を行うことによっても、残留応力が低い状態を実現できるとの知見も得た。そこで本発明者らは以上のような知見に基づき、さらに鋭意研究を重ねた結果、Cu−Ti合金の具体的な製造方法として、
▲1▼水素を多量に含有する雰囲気下で露点(水蒸気濃度)、温度および保持時間を適当に選択して時効処理を行ない、時効時にCu−Ti合金表面において酸化膜の形成を防止する態様、
▲2▼高真空雰囲気下で温度および保持時間を適当に選択して時効処理を行ない、時効時にCu−Ti合金表面において酸化膜の形成を防止する態様、
▲3▼Cu−Ti合金表面にCuめっきを施した後、温度および保持時間を適当に選択して時効処理を行ない、その後化学研磨によってCuめっき層(Cuめっきの表面酸化層を含む)を除去する態様、
▲4▼温度および保持時間を適当に選択して時効処理を行ない、その後化学研磨・機械研磨工程により酸化膜を除去し、次いで水素を多量に含有する雰囲気下で露点(水蒸気濃度)、温度および保持時間を適当に選択して後残留応力を除去するための歪取り焼鈍を行なう態様
をそれぞれ採用することが有効であることを見出した。以下、本発明のCu−Ti合金の製造方法を上記▲1▼〜▲4▼のそれぞれについて説明する。
【0013】
本発明のCu−Ti合金の製造方法は、溶体化処理後に冷間圧延を行ない、水素濃度が50vol%以上で残部が不活性ガスから成り、露点が−40℃以下で、350〜650℃である雰囲気中に10秒〜15時間保持することにより時効処理を施すことを特徴としている。本発明は上記▲1▼の態様を具現化したものである。本発明のCu−Ti合金の製造方法では、機械研磨を施さない。このため、従来の化学研磨・機械研磨を順次施したCu−Ti合金のように、機械研磨による残留応力の発生に起因してばね限界値が低くなることはなく、高いばね限界値を有することで優れたばね性を実現することができる。また、本発明のCu−Ti合金の製造方法では、水素を多量に含有する雰囲気下で露点(水蒸気濃度)、温度および保持時間を適当に選択して時効を行う。このため、時効時にCu−Ti合金表面において酸化膜の形成が防止され、優れたはんだ濡れ性を実現することができる。
【0014】
本発明のCu−Ti合金の他の製造方法は、溶体化処理後に冷間圧延を行ない、圧力が10−2Pa以下で、300〜650℃で10秒〜15時間保持することにより時効処理を施すことを特徴としている。本発明は上記▲2▼の態様を具現化したものである。本発明のCu−Ti合金の製造方法では、機械研磨を施さないので上記したとおり優れたばね性を実現することができる。また、本発明のCu−Ti合金の製造方法では、高真空雰囲気下で温度および保持時間を適当に選択して時効処理を行なう。このため、時効時にCu−Ti合金表面において酸化膜の形成が防止され、優れたはんだ濡れ性を実現することができる。
【0015】
本発明のCu−Ti合金の他の製造方法は、溶体化処理後に冷間圧延を行ない、表面に厚さが0.5〜10μmのCuめっきを施した後、300〜650℃で10秒〜15時間保持することにより時効処理を施し、次いで化学研磨によってCuめっき層を除去することを特徴としている。本発明は上記▲3▼の態様を具現化したものである。本発明のCu−Ti合金の製造方法では、機械研磨を施さないので上記したとおり優れたばね性を実現することができる。また本発明のCu−Ti合金の製造方法では、Cu−Ti合金表面に後の工程で除去し易い厚さのCuめっきを施した後、温度および保持時間を適当に選択して時効処理を行ない、その後化学研磨によってCuめっき層(Cuめっきの表面酸化層を含む)を除去する。このため、時効処理においてCuめっき層上に酸化膜が形成されても、その後Cuめっき層を化学研磨によって除去することにより、上記酸化膜をも確実に除去することができる。このように、時効後にCu−Ti合金表面において酸化膜の除去がなされるため、優れたはんだ濡れ性を実現することができる。
【0016】
本発明のCu−Ti合金の他の製造方法は、溶体化処理後に冷間圧延を行ない、300〜650℃で10秒〜15時間保持することにより時効処理を施し、次いで時効処理の際に生じた表面酸化層を化学研磨および機械研磨によって除去し、さらにH濃度が50vol%以上、露点が−40℃以下、400〜650℃である雰囲気中に5秒〜2分間保持することにより歪取り焼鈍を施すことを特徴としている。本発明は上記▲4▼の態様を具現化したものである。本発明のCu−Ti合金の製造方法では、温度および保持時間を適当に選択して時効処理を行ない、その後化学研磨および機械研磨を行うことで酸化膜を除去している。この機械研磨によって材料の最表層に残留応力が生じ、この残留応力の作用によりばね限界値が低下する。そこで、機械研磨後に残留応力を除去するための歪取り焼鈍を行なっている。このように、化学研磨・機械研磨工程で一旦残留応力が増大しても、その後の工程で残留応力を低減する処理を行うことによって残留応力が低い状態を実現することができる。したがって、高いばね限界値を有することで優れたばね性を実現することができる。さらに、この歪取り焼鈍を水素を,多量に含有する雰囲気下で露点(水蒸気濃度)、温度および保持時間を適当に選択して行なうことにより、歪取り焼鈍の際のCu−Ti合金表面の酸化を抑制し、優れたはんだ濡れ性を得ることができる。
【0017】
次に、本発明の成分組成ならびに製造条件の限定理由を具体的に説明する。
Ti濃度
Cu−Ti合金に時効処理を施すと、スピノーダル分解を起こして母材中に濃度の変調機構が生ずる。このためこの機構により極めて高い強度を得ることができる。Tiの含有量を2.0質量%未満とすると所望の強化が期待できず、一方5.0質量%を超えてTiを含有させると粒界反応型の析出を起こしやすくなり、逆に強度低下を招いたり、加工性の劣化を招く。そこで、Ti含有量は2.0〜5.0質量%に限定した。
【0018】
酸化膜厚
酸化膜厚を10nmを超えると、はんだ濡れ性が低下する。そこで、酸化膜厚は10nm以下に限定した。
【0019】
0.2%耐力
0.2%耐力はコネクタの設計において700MPa以上とする必要がある。なお、十分なばね強度を得るためには、750MPa以上が望ましい。
【0020】
ばね限界値
合金の0.2%耐力に見合ったばね特性を得るためには、ばね限界値を(0.2%耐力−100)MPa以上とする必要がある。コネクタの設計は素材の耐力に基づいて行われるため、ばね限界値が(0.2%耐力−100)MPaを下回ると上記へたりが生じ、所望の接圧が得られない。
【0021】
残留応力
(0.2%耐力−100)MPa以上のばね限界値を得るためには、表面の残留応力の絶対値を100MPa以下にする必要がある。
【0022】
溶体化処理
溶体化処理条件は特に限定していないが、時効処理で高強度の材料を得るためにはTiを十分に固溶させることが必要であり、そのためにはTiがCu中に完全に溶解する温度で加熱することが望ましい。この温度は、例えばTi含有量が3.0質量%では780℃以上、Ti含有量が2.5質量%では750℃以上である。また、より高い強度を得るためには、加熱の際に結晶粒を粗大化させないことが肝要である。さらに、溶体化処理後の冷却方法については、冷却過程においてTiが析出しないように、冷却速度が十分に大きい空冷または水ミスト噴霧冷却を採用することが望ましい。
【0023】
冷間圧延
溶体化処理と時効処理との間に行う冷間圧延は、より高い強度を得るために施される。冷間圧延での加工度については特に限定しないが、加工度が高くなると、強度が上昇する反面、曲げ性が低下するので、用途に応じた加工度設計を行う必要がある。Cu−Ti合金において工業的に用いられる通常の加工度は、10〜70%の範囲である。なお、加工度(R)は次式で定義される。
R=(t−t)/t(t:圧延前の厚み、t:圧延後の厚み)
【0024】
時効温度および時効時間
強度および導電性を向上させるために、300〜650℃の温度範囲において、10秒から15時間の時効処理を行なうことが肝要である。なお、時効温度とは加熱炉内部の雰囲気温度であり、時効時間とは加熱炉中に材料が滞留する時間である。Cu中のTi固溶量は温度が低いほど減少するため、低温で時効するほどTiの析出量が増大し、より高い強度と導電率を得ることができる。ただし、時効処理に必要な時間が長くなるので、製造コストが割高になる。一方、Tiの析出速度は温度が高いほど大きくなるため、高温で時効するほど、より短時間で所定の導電率と強度を得ることができる。ただし導電率および強度の到達値が低くなるおそれがある。したがって、上記製造コストおよび目標とする特性によって時効温度および時効時間を適宜選択することが望ましい。
【0025】
時効温度が300℃未満では、時効処理に極めて長い時間がかかり製造経済上好ましくない。一方、時効温度が650℃を超えると、Tiの析出量が減少し、強度および導電性がほとんど向上しないので好ましくない。 時効時間が10秒未満では、Tiが十分に析出せず、強度および導電性が向上しないので好ましくない。一方、時効時間が15時間を超えると、製造コストが割高になるだけでなく、比較的高い時効温度を選択した場合には析出物が粗大化し強度が低下するので好ましくない。以下に、バッチ焼鈍炉を用いる場合および連続焼鈍炉を用いる場合のそれぞれについて好適な時効条件を示す。
バッチ焼鈍炉:300℃〜450℃、1時間〜15時間
連続焼鈍炉:500℃〜650℃の温度、10秒間〜2分間
【0026】
酸化膜の形成を抑制する手段
酸化膜厚を10nm以下とする手段を以下の(1)〜(4)の場合に分類して詳細に説明する。
(1)時効処理を水素を混合した不活性なガス中で行なう。酸化膜厚を10nm以下に制御するためには、水素濃度を50vol%以上とすること、および露点を−40℃以下にすることが必要である。不活性なガスには窒素またはアルゴンを用いることができる。ガスの圧力については限定していないが、通常は大気圧より若干高い圧力が採用される。
【0027】
(2)高真空雰囲気中で時効を行なう。酸化膜厚を10nm以下に制御するためには、圧力を10−2Pa以下にする必要がある。
【0028】
(3)時効前の材料表面にCuめっきを施す。CuはCu−Ti合金と比較すると酸化しにくく、またその酸化膜はめっきされたCu自身と共に化学研磨で容易に除去することができる。Cuめっき後、不活性ガスなどの従来の雰囲気下で時効処理を施し、最後に化学研磨でCuめっき上に生成した酸化膜を、Cuめっき層とともに溶解・除去する。Cuめっきは、硫酸銅などの浴を用いて一般的な製造条件下で行うことができる。ただし、めっきの厚みは0.5〜10μmに制御する必要がある。めっき厚が0.5μm未満の場合には、母材であるCu−Ti合金に酸化膜が形成されるおそれがある。この酸化膜を除去するまで化学研磨を行なうと表面に凹凸や変色が生じ易く、機械研磨を省略することができない。一方、Cuめっきの厚みが10μmを超える場合には、製造コストが割高となるだけでなく、化学研磨でCuめっき層を除去することが困難である。なお、化学研磨液としては、例えば硫酸に少量の過酸化水素を混合した溶液を用いることができる。
【0029】
(4)不活性ガスなどの従来の雰囲気下で時効処理を施した後、時効で生成した酸化膜を化学研磨・機械研磨により除去する。これらの研磨工程のうち、機械研磨工程で材料の最表層に残留応力が生じ、この残留応力の作用によりばね限界値が低下する。しかしながら、次工程で歪取り焼鈍を行い、残留応力を除去してばね限界値を向上させる。歪取り焼鈍は連続焼鈍を採用し、400〜650℃の温度で5秒から2分間行う。温度が400℃未満では残留応力が除去されず、650℃を超えると強度および導電率が著しく低下する。また、時間が5秒未満では残留応力が除去されず、2分間を超えると0.2%耐力が著しく低下する。歪取り焼鈍で生成する酸化膜厚を10nm以下に制御するためには、水素濃度を50vol%以上にすること、および露点を−40℃以下にすることが必要である。不活性ガスには窒素またはアルゴンを用いることができる。ガスの圧力は限定していないが、通常は大気圧より若干高い圧力を採用することができる。
【0030】
【実施例】
次に、本発明の実施例について説明する。
電気銅または無酸素銅を原料とし、高周波真空溶解炉を用いてTi濃度が3質量%のCu−Ti合金インゴット(厚さ150mm)を製造した。このインゴットを熱間圧延により10 mmまで加工し、冷間圧延により厚さ0.2mmまでさらに加工した。その後、780℃で溶体化処理を行って結晶粒径を約10μmに仕上げ、次いで冷間圧延により厚さ0.15mmまで加工した。この0.15mmの材料を用いて、種々の条件で時効処理を行い、残留応力、酸化膜厚,はんだ濡れ性およびばね限界値(ばね性)を評価した。さらにばね限界値とはんだ濡れ性とが共に優れた結果を示すか否かの総合評価を行った。それぞれの評価方法を以下に示す。
【0031】
残留応力
X線回折法により(113)面に対し、圧延方向と平行な方向に生じている残留応力を求めた。応力測定の原理および計算式を以下に示す。
・残留応力測定原理
図1のように、試料面法線Nと格子面法線N’とのなす角度ψを変化させてその回折角度(2θ)の変化を調査すると、次式によって残留応力σを求めることができる。
【0032】
【数1】
Figure 0004068413
【0033】
上式において、K(応力定数)は材料および回折角度により決定される定数である。測定値から2θ/sin2ψの線図を書き、次いで最小二乗法で勾配を求め、Kを乗じて残留応力を得る。
【0034】
酸化膜厚
オージェ電子分光法により酸化膜厚を測定した。酸素強度の測定と表面のArスパッタリングを交互に行ない、図2に示すグラフを得た。同図において、酸素の検出強度が表面での最大値と非酸化部での値との中間の値になるときのスパッタリング時間を求め、この時間を酸化膜のスパッタリングに要した時間とみなした。酸化膜厚は、上記時間にSiO皮膜のスパッタリング速度を乗じて得た。
【0035】
はんだ濡れ性
JIS−0053(1996年)に準じ、メニスコグラフ法により、濡れが始まる時間を測定した。測定条件は以下のとおりである。試料の前処理としてアセトンを用いて脱脂した。次に10vol%硫酸水溶液を用いて化学研磨を施した。はんだには60%Pb−40%Snを用い、測定温度は235℃とした。フラックスには(株)アサヒ化学研究所製GX5を使用した。また、浸漬深さを2mm、浸漬時間を10秒、浸漬速度を15mm/秒、試料の幅を10mmとした。評価基準は、濡れが始まるまでの時間が2秒以下のものを良好(○)とし、2秒を越えるものを不良(×)とした。
【0036】
0.2%耐力およびばね限界値
引張試験機により圧延方向と平行な方向における耐力を測定した。またJIS−H3130に規定されているモーメント式試験により圧延方向と平行な方向のばね限界値を測定した。ばね性の評価基準は、ばね限界値が(耐力−100(MPa))以上のものを良好(○)とし、(耐力−100(MPa))未満のものを不良(×)とした。
たわみ試験
電子部品素材としての性能を評価するために、図3に示すように、試験片の一端を固定し、この固定端から距離lの位置に荷重Pを付加してたわみfを与えた。荷重を除去した後、試料の永久変形量δを測定した。試料の幅Wは10mmとし、試料の長手方向が圧延方向と平行になるように試料を作成した。また、l=10mm、f=5mmとした。このときの試料表面に生じる応力を片持ちはりの式
σ=6P・l/(W・t) (t:試料の厚み)
を用いて計算したところ、約750MPaであった。
【0037】
以下、実際に出願人が検討した事項について説明する。
[従来の製造方法についての検討]
露点−10℃のArガス雰囲気中において、430℃で8時間の時効処理を行った後、表面に機械研磨を施した。この研磨では研磨量を種々変化させた。研磨後に0.2%耐力、ばね限界値、表面の残留応力、酸化膜厚およびはんだ濡れ性を測定した。また、図3の方法で試料に所定のたわみを与えたときの永久変形量を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004068413
【0039】
同表中、製造番号の大きい試料ほど機械研磨量を多くしたものである。機械研磨を多く行うほど、試料表面に生ずる圧縮残留応力が大きくなることが判る。図4に示すように、残留応力が増加するとばね限界値が低下して次第にばね性が劣化し、残留応力が100MPaを超えると0.2%耐力とばね限界値との差が100MPaを超える。また、図5に示すように、0.2%耐力とばね限界値との差が100MPaを超えると、試料に所定のたわみを与えたときに永久変形が生じる。この永久変形量は、0.2%耐力とばね限界値との差が大きくなるほど増大する。このような永久変形は、コネクタ接点における接触圧の低下を引き起こすため好ましくない。
【0040】
一方、機械研磨量を多くするほど、酸化膜厚は減少し、酸化膜厚が10nm以下になると良好なはんだ濡れ性が実現されたが、酸化膜厚が10nmを越えるものについては良好なはんだ濡れ性が実現されなかった。以上から表1に示す従来例1〜9は、ばね限界値とはんだ濡れ性とが高いレベルで両立されておらず、総合評価において優れた結果が得られていない。
【0041】
[本発明の請求項3に記載の製造方法についての検討]
本発明の請求項3に記載の製造方法に関する実施例について説明する。実施例1〜3および比較例1〜3のそれぞれについて表2に示す時効処理条件の下、表3に示す結果を得た。なお、各実施例および各比較例については、時効後に化学研磨および機械研磨などの表面処理は施していない。
【0042】
【表2】
Figure 0004068413
【0043】
【表3】
Figure 0004068413
【0044】
表2に示すように、実施例1〜3については、焼鈍炉内の露点を−40℃以下にして時効処理を行なっている。表3から明らかなように、実施例1〜3については、表面が酸化を起こさず良好なはんだ濡れ性を実現し、ばね性も良好であった。したがって各実施例については総合評価において優れた結果が得られた。一方、比較例1〜3は焼鈍炉内の露点を−40℃より高くして時効処理を行なったものである。比較例1〜3については高いばね限界値が得らたことからばね性は良好であったものの、表面が酸化したため良好なはんだ濡れ性が得られなかった。したがって各比較例については総合評価において優れた結果が得られなかった。
【0045】
[本発明の請求項4に記載の製造方法についての検討]
本発明の請求項4に記載の製造方法に関する実施例について説明する。実施例4〜6および比較例4〜6のそれぞれについて表4に示す時効処理条件の下、表5に示す結果を得た。なお各実施例および各比較例については、時効後に化学研磨および機械研磨などの表面処理は施していない。
【0046】
【表4】
Figure 0004068413
【0047】
【表5】
Figure 0004068413
【0048】
表4に示すように、実施例4〜6は焼鈍炉内の真空度を10−2Pa以下にして時効処理を行なったものである。表5から明らかなように、実施例4はわずかに表面酸化を起こしているものの実施例5,6とともに良好なはんだ濡れ性を実現し、しかもばね性も良好であった。したがって各実施例については総合評価において優れた結果が得られた。一方、比較例4〜6は、焼鈍炉内の真空度を10−2Paより高くして時効焼鈍を行なったものである。比較例4〜6は、ばね性は良好であったものの表面が酸化したため良好なはんだ濡れ性を実現することはできなかった。したがって各比較例については総合評価において優れた結果が得られなかった。
【0049】
[本発明の請求項5に記載の製造方法についての検討]
本発明の請求項5に記載の製造方法に関する実施例について説明する。実施例7〜9および比較例7,8のそれぞれについて、表6に示すめっき処理条件、時効処理条件および表面処理条件の下、表7に示す結果を得た。
【0050】
【表6】
Figure 0004068413
【0051】
【表7】
Figure 0004068413
【0052】
表6に示すように、実施例7〜9は、最終圧延材にCuめっきを施した後に、時効焼鈍を行ない、最後に表面のCuめっきを化学研磨により除去したものである。このため、表7から明らかなように、良好なばね性およびはんだ濡れ性を実現することができた。したがって各実施例については総合評価において優れた結果が得られた。一方、比較例7は0.2μmのCuめっきを施したもので、Cuめっき層が薄いため母材表面が酸化し、良好なはんだ濡れ性を実現することはできなかった。また、比較例8は現行の製造方法を採用した態様であり、時効焼鈍後に材料表面に機械研磨を施したことから高いばね限界値が得らないため、良好なばね性が実現されなかった。したがって各比較例については総合評価において優れた結果が得られなかった。
【0053】
[本発明の請求項6に記載の製造方法についての検討]
本発明の請求項6に記載の製造方法に関する実施例について説明する。実施例10〜12および比較例9〜11のそれぞれについて表8に示す時効処理条件、表面処理条件および歪取り焼鈍条件の下、表9に示す結果を得た。
【0054】
【表8】
Figure 0004068413
【0055】
【表9】
Figure 0004068413
【0056】
表8に示すように、実施例10〜12は、時効焼鈍後化学研磨・機械研磨を施し、次いで歪取り焼鈍を施したものである。表9から明らかなように、実施例10〜12では、機械研磨によって材料の最表層に生じた残留応力を除去することによりばね限界値が回復したため、良好なばね性が実現された。またこれらの実施例10〜12については、化学研磨により材料の表面酸化膜が除去されていることから、良好なはんだ濡れ性を実現することもできた。したがって各実施例については総合評価において優れた結果が得られた。一方、比較例9は、炉内滞留時間が短かいため表面に残留応力が残り、ばね限界値が回復せず優れたばね性を得ることができなかった。また、比較例10は炉内滞留時間が長いため、ばね限界値は耐力レベルにまで回復したものの耐力自体が低下した。さらに、比較例11は現行の製造方法を採用した態様であり、時効焼鈍後に材料表面に機械研磨を施したことから高いばね限界値が得らないため、良好なばね性が実現されなかった。したがって各比較例については総合評価において優れた結果が得られなかった。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のCu−Ti合金によれば、ばね性とはんだ濡れ性とを高いレベルで同時に実現することができる。よって本発明は、近年における軽量化、薄肉化および小型化の要請に十分対応することができる各種電子部品の製造に好適なCu−Ti合金の製造が可能となる点で極めて有望である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 残留応力の測定原理を示す図である。
【図2】 酸素の検出強度とスパッタリング時間との関係を示すグラフである。
【図3】 たわみ試験方法を示す図である。
【図4】 (0.2%耐力−ばね限界値)と残留応力との関係を示すグラフである。
【図5】 永久変形量と(0.2%耐力−ばね限界値)との関係を示すグラフである。

Claims (5)

  1. Tiを2.0〜5.0質量%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる時効硬化型銅基合金であって、
    0.2%耐力が700MPa以上、0.2%耐力とばね限界値との差が100MPa以下であり、表面の残留応力の絶対値が100MPa以下であり、酸化膜厚が10nm以下であることを特徴とするCu−Ti合金。
  2. 溶体化処理後に冷間圧延を行ない、水素濃度が50vol%以上で残部が不活性ガスから成り、露点が−40℃以下で、350〜650℃である雰囲気中に10秒〜15時間保持することにより時効処理を施すことを特徴とする請求項に記載のCu−Ti合金の製造方法。
  3. 溶体化処理後に冷間圧延を行ない、圧力が10−2Pa以下で、300〜650℃で10秒〜15時間保持することにより時効処理を施すことを特徴とする請求項に記載のCu−Ti合金の製造方法。
  4. 溶体化処理後に冷間圧延を行ない、表面に厚さが0.5〜10μmのCuめっきを施した後、300〜650℃で10秒〜15時間保持することにより時効処理を施し、次いで化学研磨によってCuめっき層を除去することを特徴とする請求項に記載のCu−Ti合金の製造方法。
  5. 溶体化処理後に冷間圧延を行ない、300〜650℃で10秒〜15時間保持することにより時効処理を施し、次いで時効処理の際に生じた表面酸化層を化学研磨および機械研磨によって除去し、さらにH濃度が50vol%以上、露点が−40℃以下、400〜650℃である雰囲気中に5秒〜2分間保持することにより歪取り焼鈍を施すことを特徴とする請求項に記載のCu−Ti合金の製造方法。
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