JP5221645B2 - 内燃機関の排気再循環装置 - Google Patents
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Description
また、上記米国特許出願公開明細書には、過給機のタービンの上流側の排気通路から過給機のコンプレッサの下流側の吸気通路に排気ガスを導入する排気再循環通路(以下この通路を「上流側排気再循環通路」という)と、過給機のタービンの下流側の排気通路から過給機のコンプレッサの上流側の吸気通路に排気ガスを導入する排気再循環通路(以下この通路を「下流側排気再循環通路」という)とを備えた排気再循環装置が開示されている。
そして、上記米国特許出願公開明細書には、上流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの特性と下流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの特性との違いは明確には記載されていないが、一般的には、上流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの圧力は比較的高く且つその温度も比較的高く、一方、下流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの圧力は比較的低く且つその温度も比較的低いと言える。
上記米国特許出願公開明細書に開示されている排気再循環装置では、このように上流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの特性と下流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの特性とが異なることを前提として燃費の向上や排気エミッションの低減などの事項を考慮し、上流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量と下流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量との割合が制御される。
ところで、上述したように、燃焼室における燃料の燃焼温度が低くなれば、燃焼室における燃料の燃焼に伴う窒素酸化物の発生が抑制される。そこで、窒素酸化物の発生量が許容される量に抑制される燃焼室内の温度(以下この温度を「筒内温度」という)を基準筒内温度として設定し、筒内温度が基準筒内温度よりも低い温度になるように上流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量と下流側排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量との割合を制御する内燃機関の排気再循環装置が知られている。
ところで、上述したように、燃焼室における燃料の燃焼に伴う窒素酸化物の発生を抑制するために筒内温度を基準筒内温度よりも低い温度に制御する場合に利用される筒内温度は燃料燃焼時の燃焼室内の各領域の温度が平均された温度である。したがって、燃料燃焼時に燃焼室内の一部領域の温度が非常に高い温度であっても残りの領域の温度が比較的低い温度であれば、筒内温度は比較的低い温度として認識される。このため、筒内温度が上記基準筒内温度よりも低い温度に制御されている場合であっても、燃焼室内の一部領域の温度が非常に高い温度になっていることがある。そして、本願の発明者らの研究により、筒内温度よりも燃焼室内の局所的な温度のほうが燃焼室における燃料の燃焼に伴う窒素酸化物の発生に深く関係があることが判明した。すなわち、筒内温度が上記基準筒内温度よりも低い温度に制御されている場合であっても、燃焼室内の一部領域の温度が非常に高い温度になっていると、燃焼室における燃料の燃焼に伴う窒素酸化物の発生量が許容される量に抑制されないことがあることが判明した。
この目的を達成するために、本願の1番目の発明の内燃機関の排気再循環装置は、排気通路と吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第1排気再循環通路と、該第1排気再循環通路が接続されている排気通路の部位よりも上流の排気通路と前記第1排気再循環通路が接続されている吸気通路の部位よりも下流の吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第2排気再循環通路とを具備する。そして、本発明では、前記第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が予め定められた第1目標排気ガス再循環量に制御されると共に、前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が予め定められた第2目標排気ガス再循環量に制御される。ここで、本発明では、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が予め定められた許容上限火炎温度以下であるときには、前記第1目標排気ガス再循環量が内燃機関の運転状態に応じて設定される第1基準排気ガス再循環量に設定されると共に、前記第2目標排気ガス再循環量が内燃機関の運転状態に応じて設定される第2基準排気ガス再循環量に設定される。すなわち、火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときには、火炎温度を即座に低下させる必要はないと判断され、基準となる排気ガス再循環量がそのまま目標とすべき排気ガス再循環量とされる。一方、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第1目標排気ガス再循環量が前記第1基準排気ガス再循環量に設定され或いは前記第1基準排気ガス再循環量よりも少ない量に設定されると共に、前記第2目標排気ガス再循環量が前記基準第2排気ガス再循環量よりも多い量に設定される。すなわち、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、火炎温度を即座に低下させる必要があると判断され、火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに最終的に目標とされる第2排気ガス再循環量よりも多い量が第2目標排気ガス再循環量に設定される。
これによれば、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったときに、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が多くなる。したがって、相対的に、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が低下する。ここで、第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入された排気ガスよりも、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入された排気ガスのほうがより早く燃焼室に送達する。したがって、第1排気再循環通路を介して導入される排気ガスの量を多くした場合よりも、第2排気再循環通路を介して導入される排気ガスの量を多くした場合のほうが排気ガスの量を多くした効果がより早く燃焼室に反映され、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度がより早く低下する。ここで、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度は火炎温度に大きく関係している。したがって、火炎温度を低下させようとする場合、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を低下させることが効果的であり、酸素濃度をより早く低下させることができればなお好ましい。
こうした事情に鑑みると、本発明では、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を低下させようとしたとき、該酸素濃度に対する影響がより早く反映される第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が多くされる。このため、本発明によれば、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、火炎温度がより早く低下せしめられることになる。
また、本願の2番目の発明の内燃機関の排気再循環装置では、1番目の発明において、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第2目標排気ガス再循環量が燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を火炎温度を低くすることができる酸素濃度にすることができる量に設定される。すなわち、本発明では、1番目の発明において火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに第2目標排気ガス再循環量が基準第2排気ガス再循環量よりも多い量に設定される場合、第2目標排気ガス再循環量が燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を火炎温度を低くすることができる酸素濃度にすることができる量に設定される。
これによれば、火炎温度に大きく関係している燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が考慮された第2目標排気ガス再循環量が設定される。このため、本発明によれば、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、火炎温度がより確実に低下せしめられることになる。
また、本願の3番目の発明の内燃機関の排気再循環装置では、1または2番目の発明において、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第2目標排気ガス再循環量が燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度と前記許容上限火炎温度との差が大きいほど多い量に設定される。すなわち、本発明では、1または2番目の発明において燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに第2目標排気ガス再循環量が基準第2排気ガス再循環量よりも多い量に設定される場合、第2目標排気ガス再循環量が火炎温度と許容上限火炎温度との差が大きいほど多い量に設定される。すなわち、火炎温度と許容上限火炎温度との差が大きいときには、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を大きく低下させる必要がある。ここで、本発明によれば、火炎温度と許容上限火炎温度との差が大きいときには、その差が大きいほど燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が大きく低下せしめられる。このため、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、火炎温度がより早く低下せしめられることになる。
また、本願の4番目の発明の内燃機関の排気再循環装置では、1〜3番目の発明のいずれか1つにおいて、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第1目標排気ガス再循環量が零に設定される。これによれば、第1目標排気ガス再循環量が零ではない場合に比べて、第2目標排気ガス再循環量をより多い量に設定することができる。すなわち、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を低下させようとした場合、第2目標排気ガス再循環量をより多い量に設定することができれば、火炎温度をより早く低下させることができる。一方、第2目標排気ガス再循環量をより多い量に設定した結果、燃焼室に吸入されるガス中の排気ガスの量が過剰に多くなってしまうと、燃焼室における燃料の燃焼に悪影響が及ぶ可能性がある。しかしながら、本発明によれば、第1目標排気ガス再循環量が零とされるので、燃焼室における燃料の燃焼に悪影響を及ぼすことなく、第2目標排気ガス再循環量を多い量に設定する自由度が大きくなる。
また、本願の5番目の発明の内燃機関の排気再循環装置は、排気通路と吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第1排気再循環通路と、該第1排気再循環通路が接続されている排気通路の部位よりも上流の排気通路と前記第1排気再循環通路が接続されている吸気通路の部位よりも下流の吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第2排気再循環通路とを具備する。そして、本発明は、前記第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量と前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量との割合が予め定められた目標排気ガス再循環割合に制御される。ここで、本発明では、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が予め定められた許容上限火炎温度以下であるときには、前記目標排気ガス再循環割合が内燃機関の運転状態に応じて設定される基準排気ガス再循環割合に設定される。すなわち、火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときには、火炎温度を即座に低下させる必要はないと判断され、基準となる排気ガス再循環割合がそのまま目標とすべき排気ガス再循環割合とされる。一方、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が前記基準排気ガス再循環割合を達成することができる量よりも多くなるように補正された前記基準排気ガス再循環割合に前記目標排気ガス再循環割合が設定される。すなわち、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、火炎温度を即座に低下させる必要があると判断され、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに最終的に目標とされる排気ガス再循環割合を達成することができる量よりも多くなるように補正された基準排気ガス再循環割合が目標排気ガス再循環割合に設定される。
これによれば、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったときに、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が多くなる。したがって、本発明によれば、1番目の発明に関連して説明した理由と同じ理由から、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、火炎温度がより早く低下せしめられることになる。
また、本願の6番目の発明の内燃機関の排気再循環装置では、5番目の発明において、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限温度よりも高いときには、前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度と前記許容上限火炎温度との差が大きいほど多い量になるように補正された前記基準排気ガス再循環割合に前記目標排気ガス再循環割合が設定される。すなわち、本発明では、5または6番目の発明において火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに補正された基準排気ガス再循環割合に目標排気ガス再循環割合が設定される場合、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が火炎温度と許容上限火炎温度との差が大きいほど多くなるように補正された基準排気ガス再循環割合に目標排気ガス再循環割合が設定される。すなわち、火炎温度と許容上限火炎温度との差が大きいときには、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を大きく低下させる必要がある。ここで、本発明によれば、火炎温度と許容上限火炎温度との差が大きいときには、その差が大きいほど燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が大きく低下せしめられる。このため、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、火炎温度がより早く低下せしめられることになる。
また、本願の7番目の発明の内燃機関の排気再循環装置では、5または6番目の発明において、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が零になるように補正された前記基準排気ガス再循環割合に前記目標排気ガス再循環割合が設定される。これによれば、第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が零ではない場合に比べて、第2排気再循環を介して吸気通路に導入される排気ガスの量がより多い量になるように基準排気ガス再循環割合を補正することができる。すなわち、火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を低下させようとした場合、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量をより多くすることができれば、火炎温度をより早く低下させることができる。一方、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量をより多くした結果、燃焼室に吸入されるガス中の排気ガスの量が過剰に多くなってしまうと、燃焼室における燃料の燃焼に悪影響が及ぶ可能性がある。しかしながら、本発明によれば、第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が零とされるので、燃焼室における燃料の燃焼に悪影響を及ぼすことなく、第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量を多くするように基準排気ガス再循環割合を補正する自由度が大きくなる。
図2は第1実施形態において基準EGR率を決定するために利用されるマップを示した図である。
図3は第1実施形態において基準EGRガス割合を決定するために利用されるマップを示した図である。
図4は第1実施形態において基準酸素濃度を決定するために利用されるマップを示した図である。
図5は第1実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例を示した図である。
図6は第2実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例を示した図である。
図7は第3実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例を示した図である。
図8は第4実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例を示した図である。
図9は第5実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例を示した図である。
図1に示されているように、内燃機関10は機関本体20を有する。機関本体20内には、4つの燃焼室21が形成されている。各燃焼室21には、該燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁22が配置されている。各燃料噴射弁22には、燃料ポンプ23から燃料通路24を介して燃料が供給される。
また、機関本体20には、吸気通路30が接続されている。吸気通路30は、各燃焼室21に連通する吸気ポートに接続される吸気枝管31と、該吸気枝管31に接続される吸気管32とを有する。吸気枝管31には、該吸気枝管31内のガスの温度、すなわち、各燃焼室21に吸入されるガス(以下このガスを「吸気ガス」という)の温度を検出するセンサ(以下このセンサを「吸気温度センサ」という)70が取り付けられている。また、吸気管32には、上流側から順に、エアクリーナ33、吸気管32内を流れる空気の量を検出するエアフローメータ71、吸気管32内を流れるガスを冷却するインタークーラ34、吸気管32内を流れるガスの量を制御するスロットル弁35が配置されている。スロットル弁35には、該スロットル弁35を駆動するアクチュエータ35aが取り付けられている。
また、機関本体20には、排気通路40が接続されている。排気通路40は、各燃焼室21に連通する排気ポートに接続される排気枝管41と、該排気枝管に接続される排気管42とを有する。排気管42には、排気ガス中の特定の成分、例えば、窒素酸化物や炭化水素を浄化する触媒43aを備えた触媒コンバータ43が配置されている。
ところで、内燃機関10は過給機35を有する。過給機35のコンプレッサ35aは吸気通路30に配置され、詳細には、インタークーラ34よりも上流であってエアフローメータ71よりも下流の吸気管32に配置されている。一方、過給機35の排気タービン35bは排気通路40に配置され、詳細には、触媒コンバータ43よりも上流の排気管42に配置されている。排気タービン35bは燃焼室21から排出される排気ガスによって回転せしめられ、これによって、コンプレッサ35aが回転せしめられる。
ところで、内燃機関10は、排気通路40と吸気通路30とを接続して燃焼室21から排出された排気ガスを排気通路40から吸気通路30に導入する排気再循環通路(以下この排気再循環通路を「第1EGR通路」という)50を有する。詳細には、第1EGR通路50は、排気タービン35bよりも下流であって且つ触媒コンバータ43よりも下流の排気管42と、コンプレッサ35aよりも上流であって且つエアフローメータ71よりも下流の吸気管32とを接続している。第1EGR通路50には、該第1EGR通路50を通って流れる排気ガスの量、すなわち、該第1EGR通路を介して排気通路40から吸気通路30に導入される排気ガスの量を制御する制御弁(以下この制御弁を「第1EGR制御弁」という)51が配置されている。さらに、第1EGR通路50には、該第1EGR通路50を通って流れる排気ガスを冷却するEGRクーラ52が配置されている。
さらに、内燃機関10は、排気通路40と吸気通路30とを接続して燃焼室21から排出された排気ガスを排気通路40から吸気通路30に導入する排気再循環通路(以下この排気再循環通路を「第2EGR通路」という)55を有する。詳細には、第2EGR通路55は、排気タービン35bよりも上流の排気枝管41と、コンプレッサ35aよりも下流であって且つスロットル弁35aよりも下流の吸気枝管31とを接続している。第2EGR通路55には、該第2EGR通路55を通って流れる排気ガスの量、すなわち、該第2EGR通路を介して排気通路40から吸気通路30に導入される排気ガスの量を制御する制御弁(以下この制御弁を「第2EGR制御弁」という)56が配置されている。さらに、第2EGR通路55には、該第2EGR通路55を通って流れる排気ガスを冷却するEGRクーラ57が配置されている。
また、内燃機関10はクランクシャフトの位相角を検出するクランクシャフトセンサ72と、アクセルペダルAPの踏込量を検出するアクセル開度センサ73と、電気制御装置(ECU)60とを有する。クランクポジションセンサ72はクランクシャフトが10°回転する毎に幅狭のパルス信号を発生すると共にクランクシャフトが360°回転する毎に幅広のパルス信号を発生する。クランクポジションセンサ72が発生するパルス信号に基づいて内燃機関の回転数(以下この回転数を「機関回転数」という)が算出される。
電気制御装置(ECU)60はマイクロコンピュータからなり、双方向性バスによって互いに接続されたCPU(マイクロプロセッサ)61と、ROM(リードオンリメモリ)62と、RAM(ランダムアクセスメモリ)63と、バックアップRAM64と、AD変換器を含むインターフェース65とを有する。インターフェース65は燃料噴射弁22、スロットル弁35用のアクチュエータ35a、第1EGR制御弁51、および、第2EGR制御弁56に接続されている。また、吸気温度センサ70、エアフローメータ71、クランクポジションセンサ72、および、アクセル開度センサ73もインターフェース65に接続されている。
ところで、上述したように、本実施形態(以下「第1実施形態」という)では、第1EGR通路50または第2EGR通路55を介して吸気通路30に排気ガスを導入することによって排気ガスを燃焼室21に吸入させることができる。第1実施形態では、燃焼室21に吸入されるガス、すなわち、空気と排気ガスとのトータルの量に対する燃焼室21に吸入される排気ガスの量の割合(以下この割合を「EGR率」という)を以下のように制御する。
すなわち、第1実施形態では、機関回転数と機関負荷とに応じて最適なEGR率(この最適なEGR率に関する詳細は後述する)が実験等によって予め求められ、このEGR率が図2に示されているように機関回転数Nと機関負荷Lとの関数のマップの形で基準EGR率RegrbとしてECU60に記憶されている。そして、内燃機関の運転中、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれ、この基準EGR率が目標EGR率に設定される。そして、この目標EGR率を達成することができる量の排気ガスが排気通路40から吸気通路30に導入されるように、第1EGR通路50または第2EGR通路を介して排気通路40から吸気通路30に導入される排気ガスの量が第1EGR制御弁51または第2EGR制御弁56によって制御される。
ところで、上述したように、図2のマップに規定されている基準EGR率Regrbは機関回転数と機関負荷とに応じて最適なEGR率である。この最適なEGR率は以下の条件を満たすEGR率である。すなわち、EGR率が大きくなるほど、燃焼室21に吸入される排気ガスの量が多くなり、燃焼室21に吸入される空気の量が少なくなる。ここで、燃焼室21における燃料の燃焼(以下単に「燃料の燃焼」という)に伴って生成される窒素酸化物の量(以下この量を「NOx生成量」という)を少なくするという観点では、燃焼室21に吸入される排気ガスの量が多いほど好ましい。すなわち、排気ガスには二酸化炭素のような不活性ガスが含まれており、この不活性ガスは燃焼室21における燃料の燃焼温度(以下単に「燃料の燃焼温度」という)を低下させる。そして、これによれば、NOx生成量が少なくなる。こうした理由から、NOx生成量を少なくするという観点では、燃焼室21に吸入される排気ガスの量が多いほど、すなわち、EGR率が大きいほど好ましいのである。一方、燃料噴射弁22から噴射された燃料を燃焼室21において十分に燃焼させるという観点では、燃焼室21に吸入される空気の量が多いほど、すなわち、EGR率が小さいほど好ましい。
こうした事情に鑑みると、燃料噴射弁22から噴射された燃料を燃焼室21において十分に燃焼させることができる量の空気を燃焼室21に吸入させると共にNOx生成量を可能な限り少なくすることができる量の排気ガスを燃焼室21に吸入させることができるEGR率が最適なEGR率であると言える。そして、こうした最適なEGR率は機関回転数と機関負荷とに応じて異なる。そこで、図2のマップに規定されている基準EGR率は、機関回転数と機関負荷とに応じて、燃料噴射弁22から噴射された燃料を燃焼室21において十分に燃焼させることができる量の空気を燃焼室21に吸入させると共にNOx生成量を可能な限り少なくすることができる量の排気ガスを燃焼室21に吸入させることができるEGR率である。
なお、機関回転数が高いほど或いは機関負荷が高いほど、燃料を十分に燃焼させるために必要な空気の量が多くなる傾向にある。こうした理由から、第1実施形態では、機関負荷が同じであれば機関回転数が高くなるほど基準EGR率が小さくなる傾向にあり、機関回転数が同じであれば機関負荷が高くなるほど基準EGR率が小さくなる傾向にある。
ところで、第1実施形態では、第1EGR通路50および第2EGR通路55のいずれの通路を介しても排気通路40から吸気通路30に排気ガスを導入することができる。第1実施形態では、第1EGR通路50を介して吸気通路30に導入される排気ガスの量(以下この量を「第1EGRガス量」という)と第2EGR通路55を介して吸気通路30に導入される排気ガスの量(以下この量を「第2EGRガス量」という)との総量、すなわち、吸気通路30に導入される排気ガスのトータルの量に対する第1EGRガス量の割合(以下この割合を「EGRガス割合」という)を以下のように制御する。
すなわち、第1実施形態では、機関回転数と機関負荷とに応じて最適なEGRガス割合(この最適なEGRガス割合に関する詳細は後述する)が実験等によって予め求められ、このEGRガス割合が図3に示されているように機関回転数Nと機関負荷Lとの関数のマップの形で基準EGRガス割合RbとしてECU60に記憶されている。そして、内燃機関の運転中、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGRガス割合Rbが読み込まれ、この基準EGRガス割合Rbが目標EGRガス割合に設定される。そして、この目標EGRガス割合を達成しつつ目標EGR率を達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ目標とすべき第1EGRガス量(以下このEGRガス量を「目標第1EGRガス量」という)および目標とすべき第2EGRガス量(以下このEGRガス量を「目標第2EGRガス量」という)に設定される。そして、これら目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように、第1EGRガス量および第2EGRガス量が第1EGR制御弁51および第2EGR制御弁56によって制御される。
ところで、上述したように、図3のマップに規定されている基準EGRガス割合Rbは機関回転数と機関負荷とに応じて最適なEGRガス割合である。この最適なEGRガス割合は以下の条件を満たすEGRガス割合である。すなわち、EGRガス割合が大きくなるほど、燃焼室21に吸入される排気ガスに占める第1EGRガス量の割合が大きくなり、燃焼室21に吸入される排気ガスに占める第2EGRガス量の割合が小さくなる。ここで、例えば、NOx生成量を少なくするという観点では、燃焼室21に吸入される第1EGRガス量が多いほど好ましい。すなわち、第1EGR通路50を介して吸気通路30に導入される排気ガスは排気タービン35bや触媒43aを通過した後の排気ガスであり、その温度が比較的低くなっている。したがって、燃焼室21に吸入される第1EGRガス量が多ければ、燃焼室21に吸入されるガスの温度が低くなる。そして、これによれば、燃料の燃焼温度が低下し、NOx生成量が少なくなる。こうした理由から、NOx生成量を少なくするという観点では、燃焼室21に吸入される第1EGRガス量が多いほど、すなわち、EGRガス割合が大きいほど好ましいのである。一方、燃焼室21における燃料の燃焼性を向上させるという観点では、燃焼室21に吸入される第2EGRガス量が多いほど好ましい。すなわち、第2EGR通路55を介して吸気通路30に導入される排気ガスは燃焼室21から排出された直後の排気ガスであり、その温度が比較的高い。したがって、燃焼室21に吸入される第2EGRガス量が多ければ、燃焼室21に吸入されるガスの温度が高くなる。そして、これによれば、燃焼室21における燃料の燃焼性が向上する。こうした理由から、燃焼室21における燃料の燃焼性を向上させるという観点では、燃焼室21に吸入される第2EGRガス量が多いほど、すなわち、EGRガス割合が小さいほど好ましいのである。
こうした事情に鑑みると、燃料の燃焼性を向上させる要請よりもNOx生成量を少なくする要請のほうが強い場合には燃料の燃焼性を許容範囲を越えて損なうことなくNOx生成量を可能な限り少なくすることができる量の第1EGRガスを燃焼室21に吸入させると共に、NOx生成量を少なくする要請よりも燃料の燃焼性を向上させる要請のほうが強い場合にはNOx生成量を許容範囲を越えて増大させることなく燃料の燃焼性を可能な限り向上させることができる量の第2EGRガスを燃焼室21に吸入させることができるEGRガス割合が最適なEGRガス割合であると言える。そして、こうした最適なEGRガス割合は機関回転数と機関負荷とに応じて異なる。そこで、図3のマップに規定されている基準EGRガス割合は、機関回転数と機関負荷とに応じて、燃料の燃焼性を許容範囲を越えて損なうことなくNOx生成量を可能な限り少なくすることができる量の第1EGRガスを燃焼室21に吸入させ、或いは、NOx生成量を許容範囲を越えて増大させることなく燃料の燃焼性を可能な限り向上させることができる量の第2EGRガスを燃焼室21に吸入させることができるEGRガス割合である。
なお、機関回転数が高いほど或いは機関負荷が高いほど、燃焼室21内の平均的な温度(以下この温度を「筒内温度」という)が高くなる傾向にあることから、燃料の燃焼性を向上させる要請よりもNOx生成量を少なくする要請のほうが強い。一方、機関回転数が低いほど或いは機関負荷が低いほど、筒内温度が低くなる傾向にあることから、NOx生成量を少なくする要請よりも燃料の燃焼性を向上させる要請のほうが強い。こうした理由から、第1実施形態では、機関負荷が同じであれば機関回転数が高いほど基準EGRガス割合が大きくなる傾向にあり、機関回転数が同じであれば機関負荷が高いほど基準EGRガス割合が大きくなる傾向にある。
ところで、上述したように、第1実施形態によれば、基準EGRガス割合は、燃料の燃焼性を許容範囲を越えて損なうことなくNOx生成量を可能な限り少なくすることができる量の第1EGRガスを燃焼室21に吸入させ、或いは、NOx生成量を許容範囲を越えて増大させることなく燃料の燃焼性を可能な限り向上させることができる量の第2EGRガスを燃焼室21に吸入させることができるEGRガス割合に設定される。別の云い方をすれば、基準EGRガス割合は、筒内温度が比較的高いときにはNOx生成量を可能な限り少なくすることができる量の第1EGRガスを燃焼室21に吸入させ、筒内温度が比較的低いときには燃料の燃焼性を可能な限り向上させることができる量の第2EGRガスを燃焼室21に吸入させることができるEGRガス割合に設定される。すなわち、第1実施形態では、NOx生成量に深く関与するパラメータが筒内温度であることを前提に、基準EGRガス割合が設定される。
しかしながら、本願の発明者の研究により、燃焼室21において燃料が燃焼することによって発生する火炎の温度(以下この温度を単に「火炎温度」という)のうち、最高の火炎温度(以下この温度を「最高火炎温度」という)が或る温度よりも高い場合、筒内温度よりも最高火炎温度のほうがNOx生成量に深く関与することが判明した。すなわち、筒内温度は燃焼室21内の平均的な温度であることから、筒内温度が比較的低くても最高火炎温度が非常に高い場合があり、この場合、NOx生成量が比較的多くなる。すなわち、この場合、筒内温度よりも最高火炎温度のほうがNOx生成量に深く関与していることになる。
そこで、第1実施形態では、筒内温度よりも最高火炎温度のほうがNOx生成量に深く関与することになる最高火炎温度が実験等によって予め求められ、この最高火炎温度が許容上限火炎温度とされ、最高火炎温度がこの許容上限火炎温度よりも高いときには、目標EGRガス割合が以下のように設定される。
すなわち、第1実施形態では、燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度であって機関回転数と機関負荷とに応じて最高火炎温度を許容上限火炎温度以下にすることができる酸素濃度が実験等によって予め求められ、この酸素濃度が図4に示されているように機関回転数Nと機関負荷Lとの関数のマップの形で基準酸素濃度CobとしてECU60に記憶されている。そして、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、図4のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準酸素濃度Cobが読み込まれ、この基準酸素濃度が目標酸素濃度に設定される。そして、目標EGRガス割合が零に設定され、すなわち、目標とする第1EGRガス量が零に設定されると共に、目標酸素濃度を達成することができる第2EGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。そして、第1EGRガス量が零となり且つ目標第2EGRガス量の第2EGRガスが吸気通路30に導入されるように第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御される。
これによれば、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、最高火炎温度が即座に且つ確実に許容上限火炎温度以下の温度に制御される。
すなわち、最高火炎温度は燃焼室21に吸入されるガスの温度よりも燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度に大きく依存する。したがって、最高火炎温度を許容上限火炎温度以下の温度に制御するためには、燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度を低下させる必要がある。ここで、第1実施形態によれば、第1EGRガス量が零となり且つ目標第2EGRガス量、すなわち、最高火炎温度を許容上限火炎温度以下にすることができる酸素濃度のガスを燃焼室21に吸入させることができる量の第2EGRガスが吸気通路30に導入されることから、最高火炎温度が確実に許容上限火炎温度以下の温度に制御されることになる。
また、目標酸素濃度(すなわち、最高火炎温度を許容上限火炎温度以下にすることができる酸素濃度)のガスを燃焼室21に吸入させるためには、例えば、目標第2EGRガス量が零に設定され、目標酸素濃度を達成することができる第1EGRガス量が目標第1EGRガス量に設定され、第2EGRガス量が零となり且つ目標第1EGRガス量の第1EGRガスが吸気通路30に導入されるように第2EGR制御弁56の開度および第1EGR制御弁51の開度が制御されてもよい。しかしながら、第1EGR通路50を介して吸気通路30に導入された排気ガスよりも第2EGR通路55を介して吸気通路30に導入された排気ガスのほうが燃焼室21に早く到達する。すなわち、燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度を目標酸素濃度に制御しようとしたときに、第1EGRガス量によって酸素濃度を目標酸素濃度に制御するよりも第2EGRガス量によって酸素濃度を目標酸素濃度に制御するほうが早期に酸素濃度が目標酸素濃度に制御される。こうした理由から、第1実施形態によれば、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、最高火炎温度が即座に許容上限火炎温度以下の温度に制御されることになる。
なお、第1実施形態において、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときには、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じて決定される基準EGR率が目標EGR率に設定され、また、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じて決定される基準EGRガス割合が目標EGRガス割合に設定され、これら目標EGR率および目標EGRガス割合を達成することができるように第1EGRガス量および第2EGRガス量が第1EGR制御弁51および第2EGR制御弁56によって制御される。
したがって、第1実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときには、燃焼室21に吸入されるガスの温度が考慮されつつ同ガス中の酸素濃度が制御されるのに対し、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、燃焼室21に吸入されるガスの温度が考慮されずに同ガス中の酸素濃度が制御されると言える。
また、第1実施形態では、目標酸素濃度(すなわち、基準酸素濃度)として、機関回転数と機関負荷とに応じて最高火炎温度を許容上限火炎温度以下にすることができる酸素濃度が採用されている。しかしながら、こうした酸素濃度に代えて、機関回転数や機関負荷に関係なく最高火炎温度を許容上限火炎温度以下にすることができる酸素濃度が採用されてもよい。この場合、機関回転数と機関負荷とに応じた目標酸素濃度を算出する必要がないことから、目標第2EGRガス量を算出するときの計算負荷が小さくなるという利点が得られる。
また、第1実施形態では、図4のマップから読み込まれる基準酸素濃度がそのまま目標酸素濃度に設定される。しかしながら、これに代えて、最高火炎温度と許容上限火炎温度との差(以下この差を「火炎温度差」という)に応じて補正された基準酸素濃度が目標酸素濃度に設定されてもよい。例えば、この場合、火炎温度差が大きいほど基準酸素濃度が段階的に小さくなるように補正されてもよいし、火炎温度が大きいほど基準酸素濃度が連続的に小さくなるように補正されてもよい。この場合、許容上限火炎温度に対して最高火炎温度が高いほど燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が低下せしめられることから、最高火炎温度がより早く許容上限火炎温度以下の温度に低下せしめられるという利点が得られる。
また、第1実施形態では、第1EGR制御弁51の開度を制御することによって第1EGRガス量が制御されるが第1EGR制御弁51の開度が同じであったとしてもスロットル弁35の開度に応じて第1EGRガス量が異なる。したがって、第1実施形態において、第1EGR制御弁51の開度およびスロットル弁35の開度を制御することによって第1EGRガス量が制御されてもよい。
次に、第1実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例について説明する。第1実施形態に従ったEGRガス量の制御では、図5に示されているフローチャートが利用される。図5のルーチンは所定の時間間隔毎に実行されるルーチンである。
図5のルーチンが開始されると、始めに、ステップ100において、機関回転数Nが読み込まれる。次いで、ステップ101において、機関負荷Lが読み込まれる。次いで、ステップ102において、最高火炎温度Tが次式1に従って算出される。
T=ΔH/(Cpk+Cpa・(A/Fst)・23.2/Roxc)+Tctop …(1)
上式1において、ΔHは燃料の低位発熱量であり、Cpkは燃料の比熱であり、Cpaは燃焼室21内のガスの比熱であり、A/Fstは理論空燃比であり、Roxcは燃焼室21内のガス中の酸素濃度であり、Tctopは燃焼室21においてピストンが圧縮上死点に到達したときの筒内温度であり、23.2は空気中の酸素の質量分率である。
また、上式1において利用される筒内温度Tctopは次式2に従って算出される。
Tctop=Tcini・ε(κ−1) …(2)
上式2において、Tciniは燃焼室21に吸入されるガスの温度であり、εは燃焼室21における圧縮比であり、κは燃焼室21に吸入されるガスの比熱比である。
次いで、ステップ103において、ステップ102で算出された最高火炎温度Tが許容上限火炎温度Tth以下である(T≦Tth)か否かが判別される。ここで、T≦Tthであると判別されたときには、ルーチンはステップ104以降のステップに進む。一方、T>Tthであると判別されたときには、ルーチンはステップ110以降のステップに進む。
ステップ103においてT≦Tthであると判別され、ルーチンがステップ104に進むと、ステップ100で読み込まれた機関回転数Nとステップ101で読み込まれた機関負荷Lとに応じて図2のマップから基準EGR率Regrbが読み込まれる。次いで、ステップ105において、ステップ104で読み込まれた基準EGR率Regrbが目標EGR率に設定される。次いで、ステップ106において、ステップ100で読み込まれた機関回転数Nとステップ101で読み込まれた機関負荷Lとに応じて図3のマップから基準EGRガス割合Rbが読み込まれる。次いで、ステップ107において、ステップ106で読み込まれた基準EGRガス割合Rbが目標EGRガス割合に設定される。次いで、ステップ108において、ステップ105で設定された目標EGR率を達成しつつステップ107で設定された目標EGRガス割合を達成することができる目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が設定される。次いで、ステップ109において、ステップ108で設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように、第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御され、ルーチンが終了する。
一方、ステップ103においてT>Tthであると判別され、ルーチンがステップ110に進むと、ステップ100で読み込まれた機関回転数Nとステップ101で読み込まれた機関負荷Lとに応じて図4のマップから基準酸素濃度Cobが読み込まれる。次いで、ステップ111において、ステップ110で読み込まれた基準酸素濃度Cobが目標酸素濃度に設定される。次いで、ステップ112において、目標第1EGRガス量が零に設定されると共に、ステップ111で設定された目標酸素濃度が達成されるように目標第2EGRガス量が設定される。次いで、ステップ109において、ステップ112で設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように、第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御され、ルーチンが終了する。
ところで、上述した第1実施形態において、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が以下のように設定されてもよい。
すなわち、本実施形態(以下「第2実施形態」という)では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれる。そして、第2実施形態では、斯くして読み込まれた基準EGR率よりも大きなEGR率が目標EGR率に設定される。そして、目標第1EGRガス量が零に設定されると共に、上記目標EGR率を達成することができる第2EGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。
そして、斯くして設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように第1EGRガス量および第2EGRガス量が第1EGR制御弁51および第2EGR制御弁56によって制御される。
第2実施形態によれば、第1実施形態に関連して説明した理由から判るように、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、最高火炎温度が即座に且つ確実に低下せしめられる。すなわち、第2実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときのEGR率は、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに図2のマップから読み込まれて目標EGR率に設定される基準EGR率よりも大きくなる。ここで、最高火炎温度は図2のマップから読み込まれた基準EGR率が目標EGR率に設定され、EGR率がこの目標EGR率に制御されている結果として生じる温度である。云い方を換えれば、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったとき、EGR率がこの目標EGR率に制御されている結果として、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったものと言える。したがって、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったときに、EGR率が図2のマップから読み込まれた基準EGR率よりも大きければ、燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度が低下することから、最高火炎温度が低下するのである。
また、第2実施形態には、第1実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、第2実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、単に、基準EGR率よりも犬きなEGR率が目標EGR率に設定され、この目標EGR率に基づいて目標第2EGRガス量が設定される。すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を直接的に制御されるべきパラメータとして利用せずに、目標第2EGRガス量が設定される。一方、第1実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、機関回転数と機関負荷とに応じて目標酸素濃度(すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度)が設定され、この目標酸素濃度に基づいて目標第2EGRガス量が設定される。すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を直接的に制御されるべきパラメータとして利用して、目標第2EGRガス量が設定される。一般的に、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を目標酸素濃度に制御しようとして目標第2EGRガス量を設定するよりも、EGR率を目標EGR率に制御しようとして目標第2EGRガス量を設定するほうが目標第2EGRガス量の設定に係わる計算負荷が軽いと言える。こうした理由から、第2実施形態には、第1実施形態に比べて、軽い計算負荷で目標第2EGRガス量が設定されるという利点があると言える。
もちろん、逆の視点から見れば、第1実施形態には、第2実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに最高火炎温度がNOx生成量に大きく関係し、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度がこの最高火炎温度に大きく関係する。そして、第1実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が直接的に制御されるべきパラメータとして利用されていることから、最高火炎温度が即座に且つ確実に許容上限火炎温度以下に制御される。こうした理由から、第1実施形態には、第2実施形態に比べて、NOx生成量が即座に且つ確実に許容範囲に抑制されるという利点があると言える。
なお、第2実施形態では、最高火炎温度と許容上限火炎温度との差、すなわち、火炎温度差に関係なく、目標EGR率が基準EGR率よりも一定値だけ大きなEGR率に設定されてもよいし、目標EGR率が基準EGR率よりも火炎温度差に応じて大きなEGR率に設定されてもよい。例えば、目標EGR率が基準EGR率よりも火炎温度差に応じて大きなEGR率に設定される場合、火炎温度差が大きいほど目標EGR率が段階的に大きなEGR率に設定されてもよいし、火炎温度差が大きいほど目標EGR率が連続的に大きなEGR率に設定されてよい。この場合、許容上限火炎温度に対して最高火炎温度が高いほど燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が低下せしめられることから、最高火炎温度がより早く許容上限火炎温度以下の温度に低下せしめられるという利点が得られる。
次に、第2実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例について説明する。第2実施形態に従ったEGRガス量の制御では、図6に示されているフローチャートが利用される。図6のルーチンは所定の時間間隔毎に実行されるルーチンである。なお、図6のフローチャートのステップ200〜ステップ208は図5のフローチャートのステップ100〜ステップ108と同じであるので、これらステップに関する説明は省略する。
図6のルーチンにおいて、ステップ203においてT>Tthであると判別され、すなわち、最高火炎温度Tが許容上限火炎温度Tthよりも高いと判別され、ルーチンがステップ210に進むと、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれる。次いで、ステップ211において、ステップ210で読み込まれた基準EGR率Regrbよりも一定値だけ大きなEGR率が目標EGR率に設定される。次いで、ステップ212において、目標第1EGRガス量が零に設定されると共に、第1EGRガス量が零である状況下においてステップ211で設定された目標EGR率を達成することができる第2EGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。次いで、ステップ209において、ステップ212で設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように、第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御され、ルーチンが終了する。
ところで、上述した第1実施形態において、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が以下のように設定されてもよい。
すなわち、本実施形態(以下「第3実施形態」という)では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれると共に、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGRガス割合Rbが読み込まれる。そして、基準EGR率を達成しつつ基準EGRガス割合を達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量として算出される。そして、斯くして算出された基準第1EGRガス量がそのまま目標第1EGRガス量に設定される。一方、目標第2EGRガス量は以下のように設定される。
すなわち、第3実施形態では、図4のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準酸素濃度Cobが読み込まれ、この基準酸素濃度が目標酸素濃度に設定される。そして、目標第1EGRガス量の第1EGRガスが吸気通路30に導入されている状況下において、燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度を目標酸素濃度にすることができる第2EGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。
そして、斯くして設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように第1EGRガス量および第2EGRガス量が第1EGR制御弁51および第2EGR制御弁56によって制御される。
第3実施形態によれば、第1実施形態に関連して説明した理由と同様の理由から、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、最高火炎温度が即座に且つ確実に許容上限火炎温度以下の温度に制御される。
また、第3実施形態には、第1実施形態および第2実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、第3実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、図2のマップから求められる基準EGR率と図3のマップから求められる基準EGRガス割合とに基づいて基準第1EGRガス量が算出され、この基準第1EGRガス量が目標第1EGRガス量に設定され、第1EGRガス量がこの目標EGRガス量に制御される。一方、第1実施形態および第2実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、単に、第1EGRガス量は零に制御される。ここで、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高い温度から該許容上限火炎温度以下の温度になったときには、いずれの実施形態でも、図2のマップから求められる基準EGR率と図3のマップから求められる基準EGRガス割合とに基づいて基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量が算出され、これら基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量がそれぞれ目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量に設定され、第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量に制御されることになる。このため、第1実施形態および第2実施形態のように、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに第1EGRガス量が零に制御されていると、その後、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下になったときに第1EGRガス量をその時の目標第1EGRガス量に制御するまでに比較的長い時間がかかる。しかしながら、第3実施形態のように、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに第1EGRガス量が基準第1EGRガス量に等しい目標第1EGRガス量に制御されていれば、その後、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下になったときに第1EGRガス量をその時の目標第1EGRガス量に制御するまでに比較的短い時間しかかからない。こうした理由から、第3実施形態には、第1実施形態および第2実施形態に比べて、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高い温度から該許容上限火炎温度以下の温度になったときに第1EGRガス量がその時の目標第1EGRガス量に即座に制御されるという利点があると言える。
もちろん、逆の視点から見れば、第1実施形態および第2実施形態には、第3実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、第1実施形態および第2実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、第1EGRガス量は零にされる。一方、第3実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、第1EGRガス量は基準EGR率と基準EGRガス割合とに基づいて算出される基準第1EGRガス量に等しい目標第1EGRガス量に制御される。ここで、このように第1EGRガス量が目標第1EGRガス量に制御されている場合よりも、第1EGRガス量が零にされている場合のほうが相対的に第2EGRガス量が多くなる傾向にあると言える。上述したように、燃焼室には、第1EGRガスよりも第2EGRガスのほうが早く到達する。さらに、第2EGRガス量が相対的に多いほうが第2EGRガス量を変化させたときの最高火炎温度に対する第2EGRガスによる影響が大きい。したがって、第3実施形態のように第1EGRガス量を零にする場合よりも、第1実施形態および第2実施形態のように第1EGRガス量を目標第1EGRガス量に制御する場合のほうが第2EGRガス量を変化させたときの最高火炎温度に対する第2EGRガスによる影響が大きいことになる。こうした理由から、第1実施形態および第2実施形態には、第3実施形態に比べて、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、最高火炎温度が即座に低下せしめられるという利点があると言える。
また、第3実施形態には、第2実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに最高火炎温度がNOx生成量に大きく関係し、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度がこの最高火炎温度に大きく関係する。そして、第3実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が直接的に制御されるべきパラメータとして利用されていることから、最高火炎温度が即座に且つ確実に許容上限火炎温度以下に制御される。こうした理由から、第3実施形態には、第2実施形態に比べて、NOx生成量が即座に且つ確実に許容範囲に抑制されるという利点があると言える。
もちろん、逆の視点から見れば、第2実施形態には、第3実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、上述したように、第2実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、単に、基準EGR率よりも大きなEGR率が目標EGR率に設定され、この目標EGR率に基づいて目標第2EGRガス量が設定される。すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を直接的に制御されるべきパラメータとして利用せずに、目標第2EGRガス量が設定される。一方、第3実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、機関回転数と機関負荷とに応じて目標酸素濃度(すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度)が設定され、この目標酸素濃度に基づいて目標第2EGRガス量が設定される。すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を直接的に制御されるべきパラメータとして利用して、目標第2EGRガス量が設定される。一般的に、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を目標酸素濃度に制御しようとして目標第2EGRガス量を設定するよりも、EGR率を目標EGR率に制御しようとして目標第2EGRガス量を設定するほうが目標第2EGRガス量の設定に係わる計算負荷が軽いと言える。こうした理由から、第2実施形態には、第1実施形態に比べて、軽い計算負荷で目標第2EGRガス量が設定されるという利点があると言える。
次に、第3実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例について説明する。第3実施形態に従ったEGRガス量の制御では、図7に示されているフローチャートが利用される。図7のルーチンは所定の時間間隔毎に実行されるルーチンである。なお、図7のフローチャートのステップ300〜ステップ308は図5のフローチャートのステップ100〜ステップ108と同じであるので、これらステップに関する説明は省略する。
図7のルーチンにおいて、ステップ303においてT>Tthであると判別され、すなわち、最高火炎温度Tが許容上限火炎温度Tthよりも高いと判別され、ルーチンがステップ310に進むと、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれる。次いで、ステップ311において、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGRガス割合Rbが読み込まれる。次いで、ステップ312において、ステップ310で読み込まれた基準EGR率Regrbを達成しつつステップ311で読み込まれた基準EGRガス割合Rbを達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量として算出される。次いで、ステップ313において、図4のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準酸素濃度Cobが読み込まれる。次いで、ステップ314において、ステップ312で算出された基準第1EGRガス量が目標第1EGRガス量に設定されると共に、目標第1EGRガス量の第1EGRガスが吸気通路30に導入されている状況下において、燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度をステップ313で読み込まれた基準酸素濃度にすることができる第2EGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。次いで、ステップ309において、ステップ314で設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように、第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御され、ルーチンが終了する。
ところで、上述した第1実施形態において、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が以下のように設定されてもよい。
すなわち、本実施形態(以下「第4実施形態」という)では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれると共に、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGRガス割合Rbが読み込まれる。そして、基準EGR率を達成しつつ基準EGRガス割合を達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量として算出される。そして、斯くして算出された基準第1EGRガス量がそのまま目標第1EGRガス量に設定される。一方、斯くして算出された基準第2EGRガス量よりも大きなEGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。
そして、斯くして設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように第1EGRガス量および第2EGRガス量が第1EGR制御弁51および第2EGR制御弁56によって制御される。
第4実施形態によれば、第1実施形態に関連して説明した理由から判るように、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、最高火炎温度が即座に且つ確実に低下せしめられる。すなわち、第4実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときのEGR率は、結果的に、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに図2のマップから読み込まれて目標EGR率に設定される基準EGR率よりも大きくなる。ここで、最高火炎温度は図2のマップから読み込まれた基準EGR率が目標EGR率に設定され、EGR率がこの目標EGR率に制御されている結果として生じる温度である。云い方を換えれば、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったとき、EGR率がこの目標EGR率に制御されている結果として、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったものと言える。したがって、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高くなったときに、EGR率が図2のマップから読み込まれた基準EGR率よりも大きければ、燃焼室21に吸入されるガス中の酸素濃度が低下することから、最高火炎温度が低下するのである。
また、第4実施形態には、第1実施形態および第3実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、第4実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、単に、目標EGR率を達成することができる基準第2EGRガス量よりも大きなEGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を直接的に制御されるべきパラメータとして利用せずに、目標第2EGRガス量が設定される。一方、第1実施形態および第3実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、機関回転数と機関負荷とに応じて目標酸素濃度(すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度)が設定され、この目標酸素濃度に基づいて目標第2EGRガス量が設定される。すなわち、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を直接的に制御されるべきパラメータとして利用して、目標第2EGRガス量が設定される。一般的に、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を目標酸素濃度に制御しようとして目標第2EGRガス量を設定するよりも、目標EGR率を達成することができる基準第2EGRガス量を大きくすることによって目標第2EGRガス量を設定するほうが目標第2EGRガス量の設定に係わる計算負荷が軽いと言える。こうした理由から、第4実施形態には、第1実施形態および第3実施形態に比べて、軽い計算負荷で目標第2EGRガス量が設定されるという利点があると言える。
もちろん、逆の視点から見れば、第1実施形態および第3実施形態には、第4実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに最高火炎温度がNOx生成量に大きく関係し、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度がこの最高火炎温度に大きく関係する。そして、第1実施形態および第3実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が直接的に制御されるべきパラメータとして利用されることから、最高火炎温度が即座に且つ確実に許容上限火炎温度以下に制御される。こうした理由から、第1実施形態および第3実施形態には、第4実施形態に比べて、NOx生成量が即座に且つ確実に許容範囲に抑制されるという利点があると言える。
また、第4実施形態には、第1実施形態および第2実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、第4実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、図2のマップから求められる基準EGR率と図3のマップから求められる基準EGRガス割合とに基づいて基準第1EGRガス量が算出され、この基準第1EGRガス量が目標第1EGRガス量に設定され、第1EGRガス量がこの目標EGRガス量に制御される。一方、第1実施形態および第2実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、単に、第1EGRガス量は零に制御される。ここで、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高い温度から該許容上限火炎温度以下の温度になったときには、いずれの実施形態でも、図2のマップから求められる基準EGR率と図3のマップから求められる基準EGRガス割合とに基づいて基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量が算出され、これら基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量がそれぞれ目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量に設定され、第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量に制御されることになる。このため、第1実施形態および第2実施形態のように、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに第1EGRガス量が零に制御されていると、その後、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下になったときに第1EGRガス量をその時の目標第1EGRガス量に制御するまでに比較的長い時間がかかる。しかしながら、第4実施形態のように、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに第1EGRガス量が基準第1EGRガス量に等しい目標第1EGRガス量に制御されていれば、その後、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下になったときに第1EGRガス量をその時の目標第1EGRガス量に制御するまでに比較的短い時間しかかからない。このように、第4実施形態には、第1実施形態および第2実施形態に比べて、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高い温度から該許容上限火炎温度以下の温度になったときに第1EGRガス量がその時の目標第1EGRガス量に即座に制御されるという利点があると言える。
もちろん、逆の視点から見れば、第1実施形態および第2実施形態には、第4実施形態に比べて、以下の利点がある。すなわち、第1実施形態および第2実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、第1EGRガス量は零にされる。一方、第4実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、第1EGRガス量は基準EGR率と基準EGRガス割合とに基づいて算出される基準第1EGRガス量に等しい目標第1EGRガス量に制御される。ここで、このように第1EGRガス量が目標第1EGRガス量に制御されている場合よりも、第1EGRガス量が零にされている場合のほうが相対的に第2EGRガス量が多くなる傾向にあると言える。上述したように、燃焼室には、第1EGRガスよりも第2EGRガスのほうが早く到達する。さらに、第2EGRガス量が相対的に多いほうが第2EGRガス量を変化させたときの最高火炎温度に対する第2EGRガスによる影響が大きい。したがって、第4実施形態のように第1EGRガス量を零にする場合よりも、第1実施形態および第2実施形態のように第1EGRガス量を目標第1EGRガス量に制御する場合のほうが第2EGRガス量を変化させたときの最高火炎温度に対する第2EGRガスによる影響が大きいことになる。こうした理由から、第1実施形態および第2実施形態には、第4実施形態に比べて、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、最高火炎温度が即座に低下せしめられるという利点があると言える。
なお、第4実施形態では、最高火炎温度と許容上限火炎温度との差、すなわち、火炎温度差に関係なく、目標第2EGRガス量が基準第2EGRガス量よりも一定量だけ大きなEGRガス量に設定されてもよいし、目標第2EGRガス量が基準第2EGRガス量よりも火炎温度差に応じて大きなEGRガス量に設定されてもよい。例えば、目標第2EGRガス量が基準第2EGRガス量よりも火炎温度差に応じて大きなEGRガス量に設定される場合、火炎温度差が大きいほど目標第2EGRガス量が段階的に大きなEGRガス量に設定されてもよいし、火炎温度差が大きいほど目標第2EGRガス量が連続的に大きなEGRガス量に設定されてもよい。この場合、許容上限火炎温度に対して最高火炎温度が高いほど燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度が低下せしめられることから、最高火炎温度がより早く許容上限火炎温度以下の温度に低下せしめられるという利点が得られる。
次に、第4実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例について説明する。第4実施形態に従ったEGRガス量の制御では、図8に示されているフローチャートが利用される。図8のルーチンは所定の時間間隔毎に実行されるルーチンである。なお、図8のフローチャートのステップ400〜ステップ408は図5のフローチャートのステップ100〜ステップ108と同じであるので、これらステップに関する説明は省略する。
図8のルーチンにおいて、ステップ403においてT>Tthであると判別され、すなわち、最高火炎温度が許容上限火炎温度Tthよりも高いと判別され、ルーチンがステップ410に進むと、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれる。次いで、ステップ411において、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGRガス割合Rbが読み込まれる。次いで、ステップ412において、ステップ410で読み込まれた基準EGR率Regrbを達成しつつステップ411で読み込まれた基準EGRガス割合Rbを達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量として算出される。次いで、ステップ413において、ステップ412で算出された基準第1EGRガス量が目標第1EGRガス量に設定されると共に、ステップ412で算出された基準第2EGRガス量よりも一定量だけ大きいEGRガス量が目標第2EGRガス量に設定される。次いで、ステップ409において、ステップ413で設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように、第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御され、ルーチンが終了する。
なお、上述した実施形態では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、目標第1EGRガス量と目標第2EGRガス量とを個別に設定しているが、結果的には、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに基準とされるEGRガス割合を変更しているとも言える。すなわち、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに基準とされるEGRガス割合よりも小さいEGRガス割合が目標EGRガス割合に設定されるとも言える。したがって、上述した実施形態は、広義には、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに基準とされるEGRガス割合よりも小さいEGRガス割合が目標EGRガス割合に設定され、この目標EGRガス割合を達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量として算出され、これら基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量がそれぞれ目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量に設定されるものとも言える。
このように、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに基準とされるEGRガス割合を変更することによって、最高火炎温度を低下させる実施形態について説明する。
この実施形態(以下「第5実施形態」という)では、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときには、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれると共に、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGRガス割合が読み込まれる。そして、上記基準EGR率が目標EGR率に設定されると共に、上記基準EGRガス割合が小さくされ、この小さくされた基準EGRガス割合が目標EGRガス割合に設定される。そして、目標EGR率を達成しつつ目標EGRガス割合を達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量とがそれぞれ基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量として算出され、これら基準第1EGRガス量および基準第2EGRガス量がそれぞれ目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量に設定される。そして、目標第1EGRガス量の第1EGRガスが吸気通路30に導入され且つ目標第2EGRガス量の第2EGRガスが吸気通路30に導入されるように第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御される。
なお、第5実施形態において、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いときに、基準EGRガス割合が零にされてもよい。この場合、目標第1EGRガス量が零になる。
次に、第5実施形態に従ったEGRガス量の制御を実行するフローチャートの一例について説明する。第5実施形態に従ったEGRガス量の制御では、図9に示されているフローチャートが利用される。図9のルーチンは所定の時間間隔毎に実行されるルーチンである。なお、図9のフローチャートのステップ500〜ステップ508は図5のフローチャートのステップ100〜ステップ108と同じであるので、これらステップに関する説明は省略する。
図9のルーチンにおいて、ステップ503においてT>Tthであると判別され、すなわち、最高火炎温度が許容上限火炎温度Tthよりも高いと判別され、ルーチンがステップ510に進むと、図2のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGR率Regrbが読み込まれる。次いで、ステップ511において、ステップ510で読み込まれた基準EGR率Regrbが目標EGR率に設定される。次いで、ステップ512において、図3のマップから機関回転数Nと機関負荷Lとに応じた基準EGRガス割合Rbが読み込まれる。次いで、ステップ512で読み込まれた基準EGRガス割合Rbが小さくなるように補正される。次いで、ステップ514において、ステップ513で補正された基準EGRガス割合Rbが目標EGRガス割合に設定される。次いで、ステップ515において、ステップ511で設定された目標EGR率を達成しつつステップ514で設定された目標EGRガス割合を達成することができる第1EGRガス量および第2EGRガス量がそれぞれ目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量に設定される。次いで、ステップ509において、ステップ515で設定された目標第1EGRガス量および目標第2EGRガス量が達成されるように、第1EGR制御弁51の開度および第2EGR制御弁56の開度が制御され、ルーチンが終了する。
なお、上述した実施形態では、EGRガス割合は第1EGRガス量と第2EGRガス量との総量に対する第1EGRガス量の割合としているが、第1EGRガス量と第2EGRガス量との総量に対する第2EGRガス量の割合としてもよいし、第1EGRガス量に対する第2EGRガス量の比としてもよいし、第2EGRガス量に対する第1EGRガス量の比としてもよい。もちろん、これらの場合であっても、最高火炎温度が許容上限火炎温度よりも高いとき、最高火炎温度が許容上限火炎温度以下であるときに設定される目標第2EGRガス量よりも多い第2EGRガス量が吸気通路に導入されるように、EGRガス割合が変更されることになる。
また、上述した実施形態では、目標第2EGRガス量を設定するときに基準第2EGRガス量を目標第2EGRガス量に設定するか否かを判断するパラメータとして、最高火炎温度が利用される。しかしながら、NOx生成量に大きく関与するパラメータが最高火炎温度ではなく火炎温度である場合、或いは、NOx生成量に大きく関与するパラメータとして最高火炎温度ではなく火炎温度を利用すれば十分であると判断される場合には、目標第2EGRガス量を設定するときに基準第2EGRガス量を目標第2EGRガス量に設定するか否かを判断するパラメータとして、火炎温度が利用されてもよい。
また、上述した実施形態は圧縮自着火式の内燃機関に本発明の排気再循環装置を適用したものである。しかしながら、本発明の排気循環装置は燃焼室内の燃料を点火栓から発せられる火花によって燃焼させる火花点火式の内燃機関にも適用可能である。
Claims (7)
- 排気通路と吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第1排気再循環通路と、該第1排気再循環通路が接続されている排気通路の部位よりも上流の排気通路と前記第1排気再循環通路が接続されている吸気通路の部位よりも下流の吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第2排気再循環通路とを具備し、前記第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が予め定められた第1目標排気ガス再循環量に制御されると共に、前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が予め定められた第2目標排気ガス再循環量に制御される内燃機関の排気再循環装置において、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が予め定められた許容上限火炎温度以下であるときには、前記第1目標排気ガス再循環量が内燃機関の運転状態に応じて設定される第1基準排気ガス再循環量に設定されると共に、前記第2目標排気ガス再循環量が内燃機関の運転状態に応じて設定される第2基準排気ガス再循環量に設定され、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第1目標排気ガス再循環量が前記第1基準排気ガス再循環量に設定され或いは前記第1基準排気ガス再循環量よりも少ない量に設定されると共に、前記第2目標排気ガス再循環量が前記第2基準排気ガス再循環量よりも多い量に設定される内燃機関の排気再循環装置。
- 燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第2目標排気ガス再循環量が燃焼室に吸入されるガス中の酸素濃度を火炎温度を低くすることができる酸素濃度にすることができる量に設定される請求項1に記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第2目標排気ガス再循環量が燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度と前記許容上限火炎温度との差が大きいほど多い量に設定される請求項1または2に記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第1目標排気ガス再循環量が零に設定される請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 排気通路と吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第1排気再循環通路と、該第1排気再循環通路が接続されている排気通路の部位よりも上流の排気通路と前記第1排気再循環通路が接続されている吸気通路の部位よりも下流の吸気通路とを接続して燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する第2排気再循環通路とを具備し、前記第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量と前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量との割合が予め定められた目標排気ガス再循環割合に制御される内燃機関の排気再循環装置において、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が予め定められた許容上限火炎温度以下であるときには、前記目標排気ガス再循環割合が内燃機関の運転状態に応じて設定される基準排気ガス再循環割合に設定され、燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が前記基準排気ガス再循環割合を達成することができる量よりも多くなるように補正された前記基準排気ガス再循環割合に前記目標排気ガス再循環割合が設定される内燃機関の排気再循環装置。
- 燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第2排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度と前記許容上限火炎温度との差が大きいほど多い量になるように補正された前記基準排気ガス再循環割合に前記目標排気ガス再循環割合が設定される請求項5に記載の内燃機関の排気再循環装置。
- 燃焼室における燃料燃焼時の火炎温度が前記許容上限火炎温度よりも高いときには、前記第1排気再循環通路を介して吸気通路に導入される排気ガスの量が零になるように補正された前記基準排気ガス再循環割合に前記目標排気ガス再循環割合が設定される請求項5または6に記載の内燃機関の排気再循環装置。
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