JP5221572B2 - 吸湿性紡績糸を用いた編地 - Google Patents

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本発明は、吸湿性紡績糸及び該吸湿性紡績糸を用いた編地に関するものであり、より詳しくは、冬の衣料品、特にインナーに好適に用いられ、軽量薄地で、且つ保温性と着用快適性を兼ね備える編地を作製するための吸湿性紡績糸及び該吸湿性紡績糸を用いた編地に関するものである。
冬の衣料品、特にインナーに使用する生地は、軽量薄地で、保温性と着用快適性に優れることが望まれている。アクリル繊維は保温性の高い素材としてよく利用されているが、前記特性の生地を得るために、アクリル繊維やアクリル繊維を用いた紡績糸の保温性や吸湿性などの特性を向上させる必要がある。
アクリル繊維やアクリル繊維を用いた紡績糸の保温性を向上させようとする試みとしては、例えば、特許文献1には、極細アクリル系短繊維と高収縮性アクリル系短繊維とポリエステル短繊維とから主としてなる紡績糸が記載されている。しかし、該紡績糸では高収縮性アクリル系短繊維を用いているため、得られる布帛は締まったようになり、軽量のものが得られなかった。
また、特許文献2には、繊維軸方向に連続した中空部を有し、単繊維表面に櫛目形状を有する中空アクリル繊維が記載されている。しかし、該中空アクリル繊維は、中空部の存在のため、直径が大きくなり、作製した生地は肉厚になって、風合いも硬くなるという問題があった。
さらに、特許文献3には、2種のアクリロニトリル系重合体を複合成分とし、2成分の各々が他成分により分劃され繊維表面に露出した複合構造を有する易分割性アクリル繊維が記載されている。しかし、該易分割性アクリル繊維のみで作られた生地は柔らかくなりすぎてクタクタな風合いになることがあった。また、極細の易分割性アクリル繊維のみを用いた場合、濃色の生地が得られにくい等の問題があった。
一方、着用快適性に優れる生地を得るために、アクリル繊維の疎水性を改善してその吸湿性を向上させようとする試みも行われている。
例えば、特許文献4には、過酸化水素と二価鉄塩を含む水溶液中において、アクリロニトリル系繊維にメタクリル酸及び/又はヒドロキシ基含有メタクリレートをグラフト共重合反応させることにより製造した改質アクリロニトリル系繊維が記載されている。しかし、特許文献4には、該改質アクリロニトリル系繊維を着用快適性に優れる衣料品に使用する方法については何ら記載されていない。
また、特許文献5には、繊維基材にカルボキシル基などの酸性基をグラフト重合により導入した脱臭素材が記載されている。しかし、特許文献5には、吸湿性を改善するために、グラフト技術を利用することについては何ら記載されていない。
特開2000−34634号公報 特開2006−45720号公報 特開平7−229018号公報 特開平7−238469号公報 特開昭62−142562号公報
本発明は、かかる従来技術の問題を背景になされたものであり、より詳しくは、冬の衣料品、特にインナーに好適に用いられて、軽量薄地で、且つ保温性と着用快適性を兼ね備える編地を作製するための吸湿性紡績糸及び該吸湿性紡績糸を用いた編地を提供することを目的としている。
本発明者らは、前記課題を鋭意検討した結果、遂に本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の吸湿性紡績糸は、アクリル繊維を基材としてカルボキシル基含有モノマーをグラフト重合してなるグラフトアクリル繊維を、15〜50質量%含有するものである。グラフトアクリル繊維を前記比率で紡績糸に含有させることで、吸湿性と可紡性のバランスの良い紡績糸が製造できる。この様な吸湿性紡績糸を用いることで、保温性と着用快適性を兼ね備える編地を作製することが可能となる。
また、本発明の吸湿性紡績糸は、基材としたアクリル繊維の繊度が0.5〜2.0dtexであることが好ましく、繊度0.3〜0.7dtexの非グラフトアクリル繊維を20〜80質量%含有することがより好ましく、英式番手が20s〜100sであることがさらに好ましい。この様な紡績糸を用いることで、非常に軽量・薄地の編物が得られる。
なお、前記吸湿性紡績糸を用いた編地も本発明に含まれる。本発明の編地は、前記吸湿性紡績糸を交編率で50質量%以上用いたことが好ましい。また、編地の厚みが0.2〜0.6mm、目付が60〜170g/m2であることも好ましい。
本発明の吸湿性紡績糸は、吸湿性に優れて、汗などにより発生した湿気を吸収・発散しやすい。また、細番手の紡績糸とすることで、編物を非常に薄地・軽量化することも可能となる。従って、前記吸湿性紡績糸を用いた編地は、保温性と着用快適性に優れ、軽量薄地で、しかも衣服内の湿度を低減して、着用中の蒸れ感を解消できるものであり、冬の衣料品、特にインナーに好適に用いられる。
本発明の実施例に用いたフライス組織の説明図である。
以下、本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の吸湿性紡績糸は、アクリル繊維を基材としてカルボキシル基含有モノマーをグラフト重合してなるグラフトアクリル繊維を、15〜50質量%含有するものである。
まず、本発明の吸湿性紡績糸に含有されるグラフトアクリル繊維について説明する。
本発明の吸湿性紡績糸に含有されるグラフトアクリル繊維は、アクリル繊維を基材としてカルボキシル基含有モノマーをグラフト重合してなるものである。
前記基材となるアクリル繊維とは、アクリロニトリルを85質量%以上含むモノマーの重合体を繊維化したものである。アクリロニトリルの含有量が85質量%未満では、染色鮮明性、発色性等のアクリル繊維としての特徴が発揮できず、また熱特性をはじめとする他の物性も低下する傾向となる。この様なアクリル繊維としては、ポリアクリロニトリルまたはアクリロニトリルと不飽和モノマーとの共重合体を用いたものが挙げられる。アクリロニトリルと共重合可能な不飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等の不飽和モノマーが挙げられる。また、p−スルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有不飽和モノマー、及びこれらのアルカリ金属塩等は、カチオン染色性を高めるため、好適に用いることができる。
前記基材となるアクリル繊維を構成する重合体の分子量は、通常アクリル繊維の製造に用いられる範囲であれば特に限定されないが、質量平均分子量が20〜50万であることが好ましい。分子量が低すぎると、紡糸性が低下すると同時に原糸の糸質も悪化する傾向となる。また、分子量が高すぎると、紡糸原液に最適粘度を与える重合体の濃度が低くなり、生産性が低下する傾向となる。
前記基材となるアクリル繊維の繊度は、0.5dtex以上であることが好ましく、0.8dtex以上であることがより好ましく、2.0dtex以下であることが好ましく、1.5dtex以下であることがより好ましい。繊度を前記範囲とすることにより、繊維の紡績性・強度・品質を維持しながら、ソフトな風合いを有する生地が作製できる。一方、繊度が0.5dtex未満であれば、その紡績性・強度・品質を維持することが困難になり、繊度が2.0dtexを超えると、ソフトな風合いを有する生地が得られにくい。
前記基材となるアクリル繊維の製造方法は、特に限定されず湿式紡糸法や乾式紡糸法が挙げられるが、湿式紡糸法が好ましい。また、湿式紡糸法に用いられる溶剤としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトン等の有機溶剤;硝酸、ロダン酸ソーダー水溶液、塩化亜鉛水溶液等の無機溶剤が挙げられる。
前記基材となるアクリル繊維には、衣料品として必要な機能性を付与するために機能性添加物などを含有させることができる。また、必要に応じて、異型断面にすることも自由である。なお、繊維の長さも特に限定されない。
また、前記アクリル繊維基材にグラフト重合するカルボキシル基含有モノマーとは、親水性官能基であるカルボキシル基を少なくとも1つ含有し、重合性官能基であるビニル基を少なくとも1つ含有する化合物である。この様な化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。前記の様なカルボキシル基含有モノマーをアクリル繊維基材にグラフト重合することで、吸湿性を持つグラフトアクリル繊維が製造できる。
なお、前記グラフトアクリル繊維を製造する方法については、特許文献4に記載されたレドックス系以外の従来技術では難しいとされていたが、本発明者らが、鋭意検討した結果、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物系ラジカル重合開始剤を用いても、重合反応液のpHを特定の範囲に調整してグラフト重合反応させれば、カルボキシル基含有モノマーがアクリル繊維基材に効率良くグラフト重合することを見出した。即ち、カルボキシル基含有モノマー、溶媒としての水、ラジカル重合開始剤を必須成分とする重合反応液のpHをソーダー灰などのアルカリ化合物でpH2〜5に調整すると、グラフト重合効率が良好となる。また、前記pHを3〜4に調整することがより好ましい。pHが2未満または5超であれば、グラフト重合効率が不十分となる。
前記グラフト重合反応において、アクリル繊維基材の浴比(アクリル繊維基材の質量:水の質量)の好ましい範囲は1:5〜1:20であり、カルボキシル基含有モノマーの好ましい濃度範囲は20〜50%owfであり、重合開始剤の好ましい濃度範囲は0.5〜2.0%owfであり、反応温度の好ましい範囲は70〜120℃であり、反応時間の好ましい範囲は20〜60分である。なお、グラフト重合を行う際の基材となるアクリル繊維の形態は特に限定されず、わた、糸、生地のいずれでも良い。
前記重合反応液には、加工途上適正なpHを維持するpH調整剤として炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウム等のナトリウム塩、重合開始剤の失活を防ぐ金属封鎖剤としてエチレンジアミン系やニトリロ三酢酸系キレート剤などを添加しても構わない。
前記のように製造されたグラフトアクリル繊維において、カルボキシル基含有モノマーのグラフト重合率(グラフト重合による質量増加分)は、アクリル繊維基材に対して、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。グラフト重合率を前記範囲とすることにより、吸湿性と可紡性のバランスの良い繊維が得られる。一方、グラフト重合率が10質量%未満であれば、期待する吸湿能力が得られないおそれがある。また、グラフト重合率が50質量%を超えると、グラフト重合により繊維の繊度が太くなり、可紡性が悪くなり、薄い生地を作ることが困難となるおそれがある。
次に、本発明の吸湿性紡績糸について具体的に説明する。
本発明においては、前記グラフトアクリル繊維を紡績糸に混用することで蒸れ感を低減する効果が得られる。着用快適性の優れる生地を得るためには、前記グラフトアクリル繊維の含有量を15〜50質量%とすることが必要である。グラフトアクリル繊維の含有量が15質量%未満であれば、得られた紡績糸は期待する吸湿能力を持たず、衣服内の蒸れ感を低減する効果が不十分となる。また、含有量が50質量%を超えると、糸品質の悪化や強度の低下により可紡性が悪くなり、可紡性を改善するため紡績糸の番手を太くすることが可能であるが、太番手を用いると薄い生地を作ることが困難となる。また、グラフトアクリル繊維の含有量は20〜40質量%とすることがより好ましい。
本発明の吸湿性紡績糸において、前記グラフトアクリル繊維に加えて、非グラフトアクリル繊維を含有することが好ましい。この非グラフトアクリル繊維とは、カルボキシル基含有モノマーがグラフト重合されていないアクリル繊維を意味する。
前記非グラフトアクリル繊維としては、前記アクリル繊維基材として例示したものを使用することができる。また、非グラフトアクリル繊維の素材は、前記アクリル繊維基材の素材と同じであっても良いが、違う種類であっても構わない。
前記非グラフトアクリル繊維の繊度は、0.3〜2.0dtexであることが好ましく、0.3〜0.7dtexであることがより好ましい。非グラフトアクリル繊維の繊度を前記範囲とすることにより、染色性と番手のバランスの良い紡績糸を製造できる。一方、非グラフトアクリル繊維の繊度が0.3dtex未満であると、染色時の色濃度が極端に低下し、均一な染色性を有する紡績糸が得られにくい。また、2.0dtexより太いと、細番手の紡績糸が得られず、作製した生地の風合いも硬くなる傾向がある。
前記非グラフトアクリル繊維には、衣料品として必要な機能性を付与するために機能性添加物などを含有させることができる。また、必要に応じて、異型断面にすることも自由である。
本発明の吸湿性紡績糸においては、前記繊度0.3〜0.7dtexの非グラフトアクリル繊維を20〜80質量%含有することが好ましく、30〜80質量%含有することがより好ましい。繊度0.3〜0.7dtexの非グラフトアクリル繊維の含有量を前記範囲とすることで、糸強度、保温性及び染色性のバランスの良い紡績糸が作製できる。一方、含有量が20質量%未満であると、糸強度が不足することがあり、80質量%を超えると、繊維が密に詰まり、糸内の空隙が減少して保温性が不足となり、且つファッション商品として必要な染色性が低下し濃色が出なくなるおそれがある。
本発明の吸湿性紡績糸におけるアクリル繊維(グラフトアクリル繊維と非グラフトアクリル繊維)の混率は、75質量%以上であることが好ましく、100質量%であることがより好ましい。アクリル繊維の混率が75質量%以上であれば、作製した編地は保温性に優れたものとなる。一方、混率が75質量%を下回ると、アクリル繊維の低い熱伝導率を利用した保温性を維持できないおそれがある。
また、本発明の吸湿性紡績糸において、アクリル以外の繊維を含有することも可能である。アクリル以外の繊維としては、特に限定されるものではなく、例えば、綿、レーヨン、麻、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、獣毛、シルク、アセテート繊維等が挙げられる。
本発明の吸湿性紡績糸は、前記の様に、グラフトアクリル繊維を15〜50質量%含み、好適には、非グラフトアクリル繊維を20〜80質量%含み、必要に応じてアクリル以外の繊維を含むものである。前記吸湿性紡績糸は、これらの繊維の混紡糸、合撚糸、複合紡績糸のいずれでも良い。例えば、グラフトアクリル繊維と、非グラフトアクリル繊維やアクリル以外の繊維とからなる混紡糸;別々に糸を形成した後で引き揃えてなる合撚糸;グラフトアクリル繊維と非グラフトアクリル繊維(またはアクリル以外の繊維)との混紡糸を、アクリル以外の繊維(または非グラフトアクリル繊維)の紡績糸と引き揃えてなる合撚糸;非グラフトアクリル繊維とアクリル以外の繊維との混紡糸を、グラフトアクリル繊維の紡績糸と引き揃えてなる合撚糸;或いは、これらの繊維を用いて作製した特殊構造の複合紡績糸などの態様が挙げられる。しかし、本発明の吸湿性紡績糸は、前記例示した態様に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
また、本発明の吸湿性紡績糸を製造する紡績方法としては、特に限定されず、例えば、リング紡績法、精紡交撚法、オープンエンド法、MVS(MURATA VOLTEX SPINNER)を用いた空気紡績法などを採用することができる。また、これらの紡績方法をベースとした短繊維・短繊維複合紡績法、長繊維・短繊維複合紡績法、合撚法などを用いることもできる。
本発明の吸湿性紡績糸の英式番手は、20s〜100sであることが好ましく、60s〜80sであることがより好ましい。英式番手を前記範囲とすることにより、糸の品質を維持しながら、軽量薄地の生地が作製できる。一方、吸湿性紡績糸が英式番手20sよりも太くなると、細番手の糸と交編しても生地が厚くなり、作製した衣料品を着用する時に不快となるおそれがある。また、100sよりも細くなると、糸の品質を維持することが困難になるおそれがある。
本発明の吸湿性紡績糸の吸湿率は、2質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましい。吸湿率が前記範囲にあると、衣服内の湿度を低減して、着用中の蒸れ感を抑制することができる。一方、吸湿率が2質量%未満であれば、衣服内の湿度を低減させる効果が不十分となり、吸湿率が10質量%を超えると、グラフトアクリル繊維を多く含む必要となり、糸品質の悪化や強度の低下などを招くおそれがある。
以下、本発明の編地について具体的に説明する。
本発明の編地は、前記吸湿性紡績糸を用いたものである。本発明の編地における吸湿性紡績糸の交編率は、50質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましい。吸湿性紡績糸の交編率が50質量%以上であれば、保温性と着用快適性を兼ね備える編地が得られる。一方、吸湿性紡績糸の交編率が50質量%未満では、保温性が不足し、蒸れ感を低減する効果が得られにくくなるおそれがある。
また、本発明の編地において、前記吸湿性紡績糸と共に使用される糸としては、本発明で目的とする薄地・軽量化や着用快適性に応じて、さまざまな素材を用いることができる。例えば、15質量%未満の前記グラフトアクリル繊維を含有する糸や、非グラフトアクリル繊維を用いた糸、アクリル以外の繊維を用いた糸などが挙げられる。非グラフトアクリル繊維としては、前記アクリル繊維基材として例示したものを使用することができる。また、アクリル以外の繊維としては、特に限定されず、例えば、綿、レーヨン、麻、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、獣毛、シルク、アセテート繊維等が挙げられる。
編地を構成する糸の素材は、染色再現性や操業性の観点から、本発明の吸湿性紡績糸も含めて、グラフトアクリル、非グラフトアクリル及びその他の素材の合計3素材以下とすることが好ましい。
なお、本発明の吸湿性紡績糸と交編される糸は、短繊維を用いた紡績糸の他にも長繊維を用いたマルチフィラメント、及びそれらの複合糸も好適に用いられる。具体的にはナイロンやポリエステルのフィラメントまたはその仮撚加工糸であったり、短繊維や長繊維と弾性繊維を複合した被覆弾性糸がある。長繊維と弾性繊維との複合糸としては、フィラメントと弾性糸を合撚したFTY(フィラメント ツイスティッド ヤーン)、シングル又はダブルカバーリング糸、エアーカバード糸、仮撚加工と同時に混繊する仮撚複合糸等が用いられる。短繊維と弾性糸との複合糸としては、コアスパンヤーン、プライヤーン等が用いられる。弾性糸はポリウレタン系スパンデックス、ポリオレフィン系弾性糸、ポリエステル系弾性糸、ポリエステル系潜在捲縮糸等を用いることができる。
本発明の編地の編組織は、特に限定されないが、編地が薄くなるようにすることが好ましい。例えば、丸編のシングルニット、ダブルニット又は経編であっても良い。編地が厚くなりにくい組織で好適なものとしては、フライス、片袋、天竺、ミラノリブ、リバーシブル、ベア天竺、ベアフライス等が挙げられる。
編地の密度は、編組織により変わるが、ウエール数20〜50本/inch、コース数30〜100本/inchの範囲で適宜設定すればよい。編地の密度を前記範囲に設定することで、編地の薄地・軽量化を実現でき、編地の比容積を3〜6cm3/gにすることができる。この比容積の範囲は、従来の保温用編地よりは小さいが、本発明の吸湿性紡績糸には微細な空隙があるため、得られる編地の比容積が小さくても高い保温性を有していると考えられる。編地の比容積は、3.5〜5.5cm3/gであることがより好ましい。
前記編地の厚みは、特に限定されないが、0.2mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることがより好ましく、0.6mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。編地の厚みを前記範囲とすることで、軽量薄地で、保温性に優れる編地が得られる。一方、厚みが0.2mm未満では、薄くなりすぎて温かさが実感できないおそれがある。また、厚みが0.6mmを超えると、軽量薄地の編地が得られないおそれがある。
前記編地の目付は、60g/m2以上であることが好ましく、80g/m2以上であることがより好ましく、170g/m2以下であることが好ましく、120g/m2以下であることがより好ましい。編地の目付を前記範囲とすることで、軽量薄地で、保温性に優れる編地が得られる。一方、目付が60g/m2未満では、薄くなりすぎて温かさが実感できないおそれがある。また、目付が170g/m2を超えると、軽量薄地の編地が得られないことがある。
前記編地の保温率は、高い程良いが、18.5〜30%の範囲にあることが好ましい。保温率が18.5%より低下すると、着用時の温かさが感じられにくい。また、保温率が30%より高くなると、編地の薄地・軽量化が難しくなる。
前記編地の吸湿率は、2.0質量%以上であることが好ましく、2.5質量%以上であることがより好ましい。編地の吸湿率が2.0質量%以上であれば、蒸れ感を低減する効果が得られる。
また、本発明の編地においては、グラフト重合されたカルボキシル基の末端水素をナトリウムイオンなどの陽イオンで塩化するアルカリ処理が必要である。この処理によって、吸湿性を発揮させることができる。用いることのできるアルカリとしては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明の編地の染色加工では、アクリル繊維を染色するためにカチオン染料を用いることが必要であるが、ほかの素材を用いた場合、ほかの素材に応じて適当な染料を選択して染色を行うことも必要である。
なお、本発明の編地には、必要に応じてほかの機能加工を併用しても良い。この様な機能加工としては、例えば、蓄熱加工、吸水加工、帯電防止加工、抗菌防臭加工、消臭加工、防縮加工、スキンケア加工などが挙げられる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本発明の実施例及び比較例における各性能評価は次の方法により行った。
<カルボキシル基含有モノマーのグラフト重合率(質量%)>
グラフト重合前のアクリル繊維の絶乾質量をWaとし、グラフト重合後のアクリル繊維を105℃の乾燥機で3時間以上処理して、室温環境下のデシケーターにて20分以上冷却した後の絶乾質量をWbとした。カルボキシル基含有モノマーのグラフト重合率(G)は、下記式により計算した。
G(質量%)=100×(Wb−Wa)/Wa
<紡績糸の英式番手(s)>
かせ取機を用いて、長さ109.728m(1lea)の紡績糸を取って、その質量Wc(単位:g)を測定した。紡績糸の英式番手(Ne)は、下記式により換算した。
Ne=453.6/7×(1/Wc
<編地の厚み(mm)>
編地の厚みは、測定器Pecock Dial Thickness Gauge MODEL H(ミクロン計測器社製)を用いて測定した。
<編地の目付(g/m2)>
編地の目付は、JIS L 1018に基づき測定した。
<編地の保温率(%)>
20℃、65%Rhの環境下にて、サーモラボII試験機(カトーテック株式会社製)を用いて、測定熱板に、20℃、65%Rhにて24時間放置した試料を被せて、試料を被せる前、被せた後の消費電力量をそれぞれW0、W1とした。編地の保温率(H)は、下記式により計算した。
H(%)=100×(W1−W0)/W0
<紡績糸又は編地の吸湿率(質量%)>
試料を20℃、65%Rhにて24時間放置した後の質量をWeとし、放置前の絶乾質量をWdとした。吸湿率(R)は、下記式により計算した。
R(質量%)=100%×(We−Wd)/Wd
<着用快適性(蒸れ感)>
被実験者5名を選んで、試料を用いて作った肌着を着用させた。満員電車環境を想定した20℃、80%Rhの環境下で60分間過ごした後、被実験者に対してアンケートを実施した。3名以上の被実験者が、全く蒸れ感を感じないと回答する場合は◎、蒸れ感をあまり感じないと回答する場合は○、やや蒸れ感を感じると回答する場合は△、蒸れ感を感じると回答する場合は×とした。
<編地の風合い>
被実験者5名を選んで、試料の触感についてアンケートを実施した。3名以上の被実験者が、柔らかいと回答する場合は◎、やや柔らかいと回答する場合は○、やや硬いと回答する場合は△、硬いと回答する場合は×とした。
実施例1
界面活性剤クリーンN15(一方社油脂工業社製)0.5g/lを用いて、70℃、10分間で、繊維長38mm、繊度1.0dtexのマイクロアクリルわた(日本エクスラン工業社製、品番K822−1.0T38)を精練した。続いて、オーバーマイヤー染色機(日阪製作所製)の釜に、精練されたアクリルわたを投入して、アクリルわたに対する浴比が1:10になるように常温水を注入した。また、カルボキシル基含有モノマーであるメタクリル酸(三菱ガス化学社製、42%owf)、キレート剤であるキレストNTB(キレスト社製、0.45%owf)、分散剤ディスパーN700(明成化学工業社製、1%owf)、重合開始剤パーカドックスLW75(化薬アクゾ社製;ジベンゾイルパーオキサイド、0.8%owf)及び染色用キャリヤーTC−201(東洋興業社製、3.0%owf)をそれぞれ投入した後、ソーダー灰(トクヤマ社製)にて反応液のpHを3.4に調整した。次に、釜を密閉し、窒素を注入して釜内部を無酸素状態とし、105℃、40分間で重合反応を行った。その後、重合反応後の溶液を炭酸ナトリウムにてpH6に調整した後、紡績油剤マーポールT180(松本油脂製薬社製)を2.5g/lになるように投入し、アクリルわたに柔軟処理を実施した。続いて、乾燥機にてアクリルわたを乾燥して、グラフト重合率が20質量%のグラフトアクリル繊維を得た。
次に、前記グラフトアクリル繊維を30質量%、極細非グラフトアクリル繊維としての繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわた(日本エクスラン工業社製、品番UF42−0.5T32)を70質量%用いて、リング紡績法にて英式番手80sの混紡糸(吸湿性紡績糸)を製造した。得られた吸湿性紡績糸の吸湿率を測定し、結果を表1に示す。
さらに、前記吸湿性紡績糸をゾッキで使用して、18”−18Gのフライス編機(永田精機社製)によりフライス組織(図1)を編成した。編成時の条件は、編成糸長で430mm/100ウエールであった。その後、サンノニックFD100(三洋化成工業社製)を用いて、前記フライス組織編地を70℃、30分の条件で精練処理した後、10%owfの炭酸ナトリウムにてアルカリ処理して編地を得た。得られた編地については、その厚み、目付、保温率、吸湿率、着用快適性および風合いなどを評価した。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を30質量%、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを40質量%、細非グラフトアクリル繊維としての繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを30質量%用いた以外は、実施例1と同様の方法で吸湿性紡績糸及び編地を作製した。得られた吸湿性紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を20質量%、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを40質量%、繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを40質量%用い、また紡績糸の英式番手を40sとした以外は、実施例1と同様の方法で吸湿性紡績糸を作製した。また、作製した吸湿性紡績糸を用いて、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた吸湿性紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を30質量%、繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを70質量%用い、また紡績糸の英式番手を40sとした以外は、実施例1と同様の方法で吸湿性紡績糸を作製した。また、作製した吸湿性紡績糸を用いて、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた吸湿性紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を15質量%、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを40質量%、繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを45質量%用い、また紡績糸の英式番手を40sとした以外は、実施例1と同様の方法で吸湿性紡績糸を作製した。また、作製した吸湿性紡績糸を用いて、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた吸湿性紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例6
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を40質量%、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを60質量%用い、実施例1と同様の方法で、英式番手50sの混紡糸を作製した。その後、40dtex/28フィラメントのナイロン糸(東洋紡績株式会社製)を用いて、前記混紡糸と引き揃えて、英式番手37sの合撚糸(吸湿性紡績糸)を作製した。前記合撚糸において、混紡糸:ナイロン糸は75質量%:25質量%であった。また、作製した吸湿性紡績糸を用いて、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた吸湿性紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例7
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を50質量%、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを30質量%、繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを20質量%用い、また紡績糸の英式番手を40sとした以外は、実施例1と同様の方法で吸湿性紡績糸を作製した。また、作製した吸湿性紡績糸を用いて、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた吸湿性紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例8
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を50質量%、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを30質量%、繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを20質量%用いた以外は、実施例1と同様の方法で吸湿性紡績糸を作製した。また、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを30質量%、繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを70質量%使用した以外は、実施例1と同様の方法で他の紡績糸を作製した。なお、前記吸湿性紡績糸と他の紡績糸を1本交互で使用した以外は、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた吸湿性紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
実施例8で作製した他の紡績糸を100質量%用いたことと、精練処理した後、炭酸ナトリウムによるアルカリ処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた編地については、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例2
繊度1.0dtexのマイクロアクリルわたを100質量%使用して、実施例1と同様の方法で、英式番手40sの紡績糸を作製した。また、作製した紡績糸を用いたことと、精練処理した後、炭酸ナトリウムによるアルカリ処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例3
実施例1で得られたグラフトアクリル繊維を10質量%、繊度0.5dtexの超マイクロアクリルわたを90質量%用い、また紡績糸の英式番手を40sとした以外は、実施例1と同様の方法で紡績糸を作製した。また、作製した紡績糸を用いて、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例4
比較例3で得られた紡績糸と167dtex/84フィラメントのナイロン糸(東洋紡績株式会社製)を1本交互で使用した以外は、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例5
ピマ綿わたを100質量%の割合で使用し、また紡績糸の英式番手を40sとした以外は、実施例1と同様の方法で紡績糸を作製した。また、作製した紡績糸を用いたことと、精練処理した後、炭酸ナトリウムによるアルカリ処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で編地を作製した。得られた紡績糸及び編地について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005221572
Figure 0005221572
表1の結果から分かるように、実施例1〜8の吸湿性紡績糸を用いた編地は、軽量薄地で、保温性と着用快適性に優れているものであった。
一方、表2の結果から分かるように、吸湿性紡績糸を採用しなかった比較例1、2の編地は、着用実験で蒸れが感じられ、着用快適性に劣るものであった。また、比較例3の編地は、吸湿性のグラフトアクリル繊維を10質量%しか含有しない紡績糸を採用したため、吸湿性が低く着用快適性に劣るものであった。さらに、比較例4の編地は、ナイロン糸の混率が高く、吸湿性が高く着用快適性は良かったが、保温性が十分で無かった。比較例5の編地は、綿わたのみを使用したため、吸湿性が高かったが、風合が硬く保温性に劣るものであった。
本発明の吸湿性紡績糸を用いた編地は、軽量薄地で、且つ保温性と着用快適性を兼ね備えるため、冬の衣料品、特にインナーに好適に用いられる。また、その高い保温性と吸湿性や、軽量薄地という特徴を活かして、インテリア用途、生活資材、カー用品、衛生用品等にも利用できる。

Claims (7)

  1. アクリル繊維を基材としてカルボキシル基含有モノマーをグラフト重合してなるグラフトアクリル繊維を15〜50質量%、及び繊度0.3〜0.7dtexの非グラフトアクリル繊維を30〜80質量%を含む吸湿性紡績糸を用い、厚みが0.2〜0.51mmであり、目付が60〜170g/m 2 であることを特徴とする編地
  2. 前記基材としたアクリル繊維の繊度が0.5〜2.0dtexである請求項1に記載の編地
  3. 前記吸湿性紡績糸の英式番手が20s〜100sである請求項1または2に記載の編地
  4. 前記吸湿性紡績糸の交編率が、50質量%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の編地。
  5. 前記グラフトアクリル繊維において、カルボキシル基含有モノマーのグラフト重合率は、アクリル繊維基材に対して、20質量%以上50質量%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の編地。
  6. 前記吸湿性紡績糸におけるアクリル繊維の混率が、75質量%以上である請求項1〜5のいずれかに記載の編地。
  7. 前記グラフトアクリル繊維は、アクリル繊維基材、カルボキシル基含有モノマー、水及び有機過酸化物系ラジカル重合開始剤を含む重合反応液のpHを2〜5に調整して実施されるグラフト重合反応により製造されたものである請求項1〜6のいずれかに記載の編地。
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