JP4773181B2 - 制電性経編地 - Google Patents

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本発明は、機能的で肌触りの良好な制電性経編地に関するものである。
従来から、ポリエステル繊維、アクリル繊維又はウール繊維からなる衣服を着脱する際、他の衣料や人体との摩擦により静電気が発生し、衣服が身体にまとわりつくなどの好ましくない現象が発生する。これは一般に「不快感静電気現象」と呼ばれている。
また、静電気が高電位で放出された場合、このような日常生活での現象に留まらず、例えば、精密機械産業の生産現場においては、機械制御の一部を乱す「不良品発生現象」が発生することさえある。
このように、静電気発生に起因する現象は、時と場所によっては重大な問題を引き起こす可能性があることが知られている。
そこで、静電気発生を抑制する繊維として、ポリエステル繊維やナイロン繊維に導電性微粒子を含有させた導電性繊維が知られ、この導電性繊維を他の繊維と混用して編成した制電性経編地や導電性トリコット有毛布帛が特許文献1、2において提案されている。
実開昭59−73389号公報 特開昭59−88956号公報
これらの布帛は、何れもポリエステル繊維やナイロン繊維をベースとした上で導電性繊維を交編した布帛である。これらの布帛を長期間快適に着用するには、下記の点で問題があった。
(1)発汗による不快感が抑制できないこと。
(2)伸縮性に乏しいため作業者の動きに迅速に対応できないこと。
(3)抗ピリング性及び抗スナッキング性に劣ること。
(4)透け感が強く、女性向けの制服、作業服としての使用に適さないこと。
(5)制菌性を有していないため病院等での使用に適さないこと。
(6)洗濯条件の厳しい工業洗濯に耐えられないこと。
現在のところ、鮮やか色彩を有すると共に寸法安定性、堅牢度にも優れ、かつ安価であるというポリエステル繊維、ナイロン繊維の長所を活かしながら、上記(1)〜(6)の問題を解決する制電性経編地は、未だ知られていない。
本発明は、上記の問題を解決するものであり、静電気の発生を防ぎ、肌触りがよく、透け難く、かつ過酷な使用条件や洗濯方法に対しても寸法変化が少なく、着用時や洗濯時のピリング性、スナッキング性に優れ、さらには制菌性能や吸水性能をも有する制電性経編地を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、導電性繊維を0.01質量%以上、セルロース系繊維を5質量%以上、フルダル(以下、FDと記すことがある)ポリエステル繊維を50質量%以上含有する経編地であって、フロント筬及びバック筬に前記フルダルポリエステル繊維、ミドル筬に前記セルロース系繊維を配して編成されており、吸水吸湿加工及び制菌加工され、目付けが170〜270g/mであることを特徴とする制電性経編地を要旨とするものである。
本発明の制電性経編地は、制電糸が交編されているため静電気の発生を抑制することができる。また、セルロース系繊維が交編されていること、並びに吸水吸湿加工されていることにより肌触りが良く、さらにFDポリエステル糸が交編されているため透け難いという効果も有している。本発明の制電性経編地は、また、寸法変化が少なく、抗ピリング性、抗スナッキング性に優れ、制菌性をも有している。したがって、本発明の制電性経編地は、制服、作業服等に好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の制電性経編地は、導電性繊維、セルロース系繊維及びFDポリエステル繊維を含有するものである。まず、導電性繊維について説明する。本発明で使用する導電性繊維とは、導電性微粒子を繊維中に練り込んだものである。導電性微粒子としては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等の導電性カーボンブラックや金属単体もしくは金属化合物などが挙げられる。金属単体としては、銀、ニッケル、銅、鉄、錫等が挙げられ、金属化合物としては、硫化銅、硫化亜鉛、沃化銅等が挙げられる。導電性繊維を構成する単繊維の形態としては、例えば、図1に示すように導電性ポリマー部Aと非導電性ポリマー部Bとを有し、導電性ポリマー部Aの少なくとも一部が単繊維表面に露出している形態が採用できる。また、導電性繊維の電気抵抗値としては、10〜10Ω/cmが好ましい。導電性繊維は、摩擦などによって発生する静電気を常に放出する特性を有するため、経編地に静電気が蓄積され難い。
本発明の制電性経編地においては、上記導電性繊維を0.01質量%以上含有させることが必要であり、0.05〜4.5質量%含有させることが好ましい。導電性繊維の含有量が0.01質量%未満になると、静電気の発生を抑制できない。
また、本発明で使用するセルロース系繊維としては、綿、麻、竹繊維、ビスコースレーヨン、キュプラ、溶剤紡糸セルロース繊維などが挙げられる。繊維の形状としては、ステープル、フィラメントの何れでもよい。これらの繊維は単独で、あるいは本発明の効果を損なわない範囲で他の繊維と混紡、混繊、合撚又は交編などして用いる。セルロース系繊維を使用することにより、経編地に吸湿性が付与され、経編地の肌触りが向上する。本発明おいては、セルロース繊維を経編地の表裏両面に編み込んでもよいが、生産面を考慮するなら、裏面のみに編み込むことが好ましい。これは、編成時にセルロース系繊維の糸切れが多発することによる。なお、セルロース系繊維を裏面のみに編み込んだ場合であっても本発明の効果は十分に発揮される。
また、本発明で使用するセルロース系繊維として、市販の30番手単糸や40番手単糸をそのまま使用してもよいが、双糸にしたものやフィラメントと合撚もしくはカバリングしたものを用いると操業性が向上するので好ましい。
本発明の制電性経編地においては、上記セルロース系繊維を5質量%以上含有させることが必要であり、10〜25質量%含有させることが好ましい。セルロース系繊維の含有量が5質量%未満になると、硬い肌触りとなる。
また、本発明で使用するFDポリエステル繊維とは、酸化チタンを1質量%以上含むポリエステル繊維のことであり、通常FDと称される。
FDポリエステル繊維の繊度としては、50〜100dtexが好ましく、生糸、仮撚加工糸のいずれでも使用可能である。特に、仮撚加工糸を採用すると、経編地にボリーム感とストレッチ感とを付与することができる。
本発明の制電性経編地においては、上記FDポリエステル繊維を50質量%以上含有させることが必要であり、70〜90質量%含有させることが好ましい。FDポリエステル繊維の含有量が50質量%未満になると、透け感が増す。
次に、吸水吸湿加工について説明する。
本発明の制電性経編地は吸水吸湿加工されている。この吸水吸湿加工に使用される吸水吸湿剤としては、例えば、水溶性シリコン樹脂、水溶性ポリエステル樹脂等が挙げられる。水溶性シリコン樹脂とは、ポリエーテル変性シリコン、すなわち、シリコン構造中にポリエーテル鎖を含有する化合物を指す。水溶性ポリエステル樹脂とは、この樹脂の製造時におけるジカルボン酸とエチレングリコール等のジオールとをエステル化反応させる際に、水溶性基を導入したり、ポリエチレングリコール鎖の長いジオールを共重合させたりした化合物を指す。
吸水吸湿加工の方法としては、上記吸水吸湿剤を含む水分散液を用いて攪拌処理する方法や、該水分散液に含浸し、絞った後、熱処理する方法などが挙げられる。
上記の攪拌処理する方法については、処理温度として、上記水分散液の分散状態が破壊される温度以上であって、吸水吸湿剤が分解されずかつ該吸水吸湿剤により経編地が着色しない範囲であれば特に限定されるものでないが、実用上60℃〜140℃が好ましい。また、処理時間としては、60℃付近で処理する場合は10分間以上が好ましく、100℃以上で処理する場合は2〜5分間が好ましい。上記水分散液に含まれる上記吸水吸湿剤の濃度としては、0.01質量%以上が好ましく、0.1%以上がより好ましい。
一方、上記水分散液に含浸し、絞った後、熱処理する方法については、含浸の際に用いられる水分散液に含まれる上記吸水吸湿剤の濃度としては、1〜7質量%であることが好ましい。また、熱処理の温度としては、100〜200℃が好ましく、150〜200℃がより好ましい。熱処理の時間としては、30〜120秒間が好ましい。
吸水吸湿加工は、染色前後の何れの段階でも実施可能であり、吸水吸湿加工と同時に染色することも可能である。
本発明の制電性経編地においては、着用時の肌触りを良好なものとするために、JIS−L1096滴下法に準じて測定した吸水性が2.5秒以下であることが好ましい。
さらに、制菌加工について説明する。
本発明の制電性経編地は制菌加工されている。この制菌加工に使用される制菌剤としては、親水性、着色性、臭気性、昇華性、毒性、黄変性のいずれかの性質が顕著に発現するものでなければ、どのようなものでも使用可能である。具体的には、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、チモール、p−クロロ−m−クレゾール、p−オキシ安息香酸アルキルエステル、p−クロロ−m−キシレノール、グリセリンモノ脂肪酸エステル、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2−メトキシカルボニルアミノベンズイミダゾール、4−n−ドデシルベンゼンスルホン酸塩、2,4,4’−トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(例えば、チバガイギー社製「イルガサンDP−300(商品名)」)、2,4,5,6−テトラクロルイソフタロニトリル、p−クロルフェニルー3−ヨードプロパルギルホルマール、N−ジメチル−N−フェニル−(N−フルオロジクロルメチルチオ)−スルファミド、10,10−オキシビスフェノキシアルシン、8−オキシキノリン銅、キャプタン、ダイホイルタン等が挙げられ、これらを単独で、あるいは複数混合して使用する。
上記制菌加工においては、上記の制菌剤を含む水溶液又は水分散液を使用する。水溶液の作製方法としては、例えば、上記制菌剤、界面活性剤、水の他、必要に応じて乳化安定剤等を混合し、しかる後に水を加えて所望の水溶液とする。一方、水分散液の作製方法としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等の分散剤と水とを混合し、しかる後に、ボールミル、ホモミキサー、コロイドミル等を使用して微粒子化された制菌剤を添加して所望の水分散液とする。
上記制菌加工の方法としては、加圧法と常圧法とに大別される。加圧法とは、耐圧密閉容器中へ上記水溶液又は水分散液と、経編地とを投入して処理する方法である。経編地の質量と、水溶液又は水分散液の質量との比率(浴比)としては、1:5〜30が好ましく、処理温度としては、110〜160℃が好ましく、処理時間としては、5〜90分が好ましい。
一方、常圧法とは、経編地に水溶液又は水分散液を付着させた後、制菌加工液の付着率が所定のものとなるように絞り、しかる後に熱処理して上記制菌剤を経編地に固着させる方法である。水溶液又は水分散液に含まれる制菌剤の濃度としては、0.05〜50g/Lが好ましく、水溶液又は水分散液の経編地に対する付着率としては、40〜80質量%が好ましい。また、熱処理の温度としては、160〜230℃が好ましく、熱処理の時間としては、10〜300秒が好ましい。
制菌加工においては、上記の何れの方法を採用しても、経編地質量に対し制菌剤が固形分換算で0.001〜2質量%固着することが好ましい。また、固着された制菌剤は、経編地を使用することにより徐々に放出されるものの、その量としてはごく微量なため安全性について問題となることは極めて少ない。
本発明の制電性経編地においては、JAFET統一試験法で測定した初期及び工業洗濯50回後の殺菌活性値が共に0を超えることが好ましく、1.0を超えることがより好ましい。殺菌活性値が0以下であると雑菌の繁殖を抑え難い傾向にある。
また、本発明の制電性経編地においては、過酷な条件下での使用や工業洗濯などに耐えうるだけの寸法安定性、並びに抗ピリング性及び抗スナッキング性を優れたものとするために、目付けが170〜270g/cmであることが必要であり、190〜240g/cmであることが好ましい。
本発明の制電性経編地を得るために実施する仕上げ加工としては、精練、リラックス、プレセット、染色、ファイナルセットの順で行なう一般的な方法が採用できる。前述の吸水吸湿加工及び制菌加工は、この仕上げ加工の任意の段階に組み込めばよい。例えば、染色とファイナルセットとの間に組み込んだり、染色と同時に行なうなどすればよい。
次に、本発明の制電性経編地の編成方法について説明する。
本発明の制電性経編地は、経編機械によって形成されるものである。経編機械としてはトリコット機、ラッセル機等が挙げられ、針密度としては、20〜32本/2.54cmであることが好ましく、28〜32本/2.54cmであることがより好ましい。筬数としては、2〜4枚であることが好ましい。採用できる組織としては、例えば、図2に示すように、ニット組織と挿入組織とを組み合わせた組織などが挙げられる。ニット組織とはループを有する組織であり、挿入組織とはループを有しない組織である。図2においては、経編地を安定したものとするために、フロント筬及びバック筬がニット組織を編成している。図2においては、ミドル筬が挿入組織を編成しているが、このような場合、ミドル筬によって形成される部位は、フロント筬がニット組織を編成することにより保持される。
また、本発明の制電性経編地に採用する組織として、表面変化に富むものやストライプのようなデザイン性に富むものを採用する場合は、筬数を4枚とすることが好ましい。この場合、繊維をガイドの全てに通さずにガイド1本おきに繊維を通したり、ガイドにランダムに繊維を通したりする手段も有効である。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、実施例において、経編地の各種物性の評価方法は、次のとおりである。
(1)制電性
摩擦耐電圧及び摩擦帯電電荷量をJIS L−1094に準拠して測定した。摩擦帯電電荷量の測定においては、摩擦布として、アクリル、ナイロンを用いた。
(2)洗濯による寸法変化率
JIS−L1042(F−3法)に準拠して測定した。
(3)ピリング性
JIS−L1076(ICI法)に準拠して測定した。
(4)スナッキング性
JIS−L1058(ダメージ棒法)に準拠して測定した。
(5)防透性
目視で1級(非常に透ける)から5級(全く透けない)までの5段階で官能評価した。
(6)着用感
まず、10人のパネラーが5点(良好)〜1点(不良)までの5段階で官能評価し、次に、10人の点数を合計し、着用感とした。
(7)吸水性
JIS−L1096(滴下法)に準拠して測定した。
(8)制菌性
JAFET統一試験法に準拠して測定した。菌種として、黄色ブドウ状球菌(ATCC6538P)、肺炎肝菌(ATCC4532)、MRSA菌(2D1677)、緑膿菌(IFO3080)を用い、洗濯前及び工業洗濯(85℃×15分の洗濯及び常温×10分濯ぎ)50回後の殺菌活性値を測定した。
(実施例1)
極限粘度(フェノールと四塩化エタンとを質量比1/1で混合したものを溶媒とし、20℃で測定)が0.84のポリブチレンテレフタレート75質量部と、平均粒径0.2μmの導電性カーボンブラック(ファーネスブラック)25質量部とを溶融混練、常法によりチップ化して、導電性ポリマー部Aとして使用するポリマー組成物を得た。また、ポリエチレンテレフタレートに酸成分としてイソフタル酸8モル%を共重合した共重合ボリエステル(極限粘度0.61)を常法によりチップ化し、非導電性ポリマー部Bとして使用するポリマー組成物を得た。
そして、通常の複合溶融複合紡糸装置により、導電性ポリマー部Aの比率が20質量%となり、単繊維の横断面形状が図1のようになるよう設計された紡糸口金を用いて、紡糸温度270℃で各ポリマー粗成物を吐出して冷却、オイリングしながら3000m/分の速度で巻取り、繊度28dtex2fの導電性繊維を得た。この繊維の電気抵抗値は2.6×10Ω/cmであった。
次に、編機としてカールマイヤー社製、型式KS−3を使用し、針密度28本/2.54cm、筬数3にて、下記表1のように設計された、密度55コース/2.54cm、31ウェール/2.54cmの生機を得た。なお、組織は図2に準じ、1レピートあたりの配列は下記表2に準じた。表2において、○はFDポリエステル繊維(生糸、繊度56dtex18f)を、◎は上記導電性繊維と綿40番手単糸とを600T/Mで合撚したものを、●は上記導電性繊維とセミダル(以下、SDと記すことがある)ポリエステル繊維(繊度22dtex1f)とを600T/Mで合撚したものを、△はFDポリエステル繊維(仮撚加工糸、繊度84dtex72f)を表す。
そして、この生機を精練、リラックス、プレセット、晒し、染色、乾燥、ファイナルセットして本発明の制電性経編地を得た。なお、染色液の中に下記の吸水吸湿剤及び制菌剤を添加し、温度135℃、時間45分、pH5〜6、浴比1:10の条件で吸水吸湿加工及び制菌加工を染色と同時に行った。
吸水吸湿剤:高松油脂(株)製、テレフタル酸・エチレングリコール系共重合体「SR1000(商品名)」 5%omf
制菌剤:大阪化成(株)製、有機窒素イオウ系化合物「マルカサイドYP−DP(商品名)」 3%omf
得られた制電性経編地においては、密度が60コース/2.54cm、37ウェール/2.54cmであり、目付けが230g/mあった。また、繊維の含有量としては、導電性繊維が0.1質量%、セルロース系繊維が19.8質量%、FDポリエステル繊維が77.2質量%、SDポリエステル繊維が2.9質量%であった。
(比較例1)
導電性繊維に替えてSDポリエステル繊維28dtex2fを使用した以外は、実施例1と同様にして経編地を得た。
(比較例2)
綿40番手単糸に替えてSDポリエステル繊維(仮撚加工糸)165dtex48fを使用した以外は、実施例1と同様にして経編地を得た。
(比較例3)
FDポリエステル繊維(生糸)及びFDポリエステル繊維(仮撚加工糸)に替えて、SDポリエステル繊維54dtex36fを使用した以外は、実施例1と同様にして経編地を得た。
(比較例4)
吸水吸湿剤及び制菌剤に替えて柔軟加工剤を添加した以外は、実施例1と同様にして経編地を得た。
表3に実施例1、比較例1〜4で得られた経編地の評価結果を示す。
(実施例2)
密度を55コース/2.54cm、31ウェール/2.54cmに替えて密度50コース/2.54cm、29ウェール/2.54cmとしたこと、組織を図2に替えて図3とすること、表1記載の設計に替えて表4記載の設計を採用したこと、並びに表2記載の配列に替えて表5記載の配列(1レピートあたり)を採用したこと以外は、実施例1と同様にして生機を得た。なお、表5において、△はFDポリエステル繊維(仮撚加工糸、繊度84dtex72f)を、▲は綿70番手双糸を、×は上記導電性繊維と綿70番手双糸とを300T/Mで合撚したものを、−は繊維をガイドに通さないことを表す。
次に、この生機を精練、リラックス、プレセット、晒し、染色、乾燥、吸水吸湿・制菌加工、ファイナルセットし、密度45コース/2.54cm、43ウェール/2.54cm、目付け240g/mの本発明の制電性経編地を得た。繊維の含有量としては、導電性繊維が0.20質量%、セルロース系繊維が15.3質量%、FDポリエステル繊維が84.5質量%であった。なお、上記吸水吸湿・制菌加工においては、実施例1で使用した「SR1000(商品名)」を60g/Lと同時に「マルカサイドYP−DP(商品名)」をも20g/L含む水分散液を使用した。吸水吸湿・制菌加工の具体的な方法としては、まず、布帛を上記水分散液に含浸した後、ピックアップ率70%で絞り、130℃で1分間乾燥し、さらに、175℃で1分間熱処理し、次いで、80℃で10分湯洗(浴比1:10)し、しかる後に130℃で1分間乾燥した。
(比較例5)
導電性繊維に替えてSDポリエステル繊維28dtex2fを使用した以外は、実施例2と同様にして経編地を得た。
(比較例6)
綿70番手双糸に替えてSDポリエステル繊維(仮撚加工糸)165dtex48fを使用した以外は、実施例2と同様にして経編地を得た。
(比較例7)
FDポリエステル繊維に替えて、SDポリエステル繊維54tex36fを使用した以外は、実施例2と同様にして経編地を得た。
(比較例8)
吸水吸湿剤及び制菌剤に替えて柔軟加工剤を添加した以外は、実施例2と同様にして経編地を得た。
表6に実施例2、比較例5〜8で得られた経編地の評価結果を示す。
表3、6から明らかなように、本発明の制電性経編地は、制電性を有し、寸法変化率が小さく、抗ピリング性、抗スナッキング性に優れ、透け難くて肌触りがよく、さらには吸水吸湿性や制菌性に優れ、耐久性をも有するものであった。
一方、比較例1〜8で得られた経編地には、上記の特性を全て満足するものはなかった。
本発明で使用する導電性繊維の一実施態様を示す断面図である。 本発明の制電性経編地に採用できる組織の一実施態様である。 本発明の制電性経編地に採用できる組織の他の実施態様である。
符号の説明
A 導電性ポリマー部
B 非導電性ポリマー部

Claims (1)

  1. 導電性繊維を0.01質量%以上、セルロース系繊維を5質量%以上、フルダルポリエステル繊維を50質量%以上含有する経編地であって、フロント筬及びバック筬に前記フルダルポリエステル繊維、ミドル筬に前記セルロース系繊維を配して編成されており、吸水吸湿加工及び制菌加工され、目付けが170〜270g/mであることを特徴とする制電性経編地。
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