JP5220206B2 - 光電変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は光電変換装置に関する。
太陽光発電などに使用される光電変換装置として、光吸収係数が高いCIGSなどのカルコパイライト系のI-III−VI族化合物半導体にて光吸収層を形成したものがある(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
このようなカルコパイライト系の光電変換装置は、基板の上に、下部電極と、光吸収層やバッファ層などを含む光電変換層と、上部電極とを、この順に積層した光電変換セルを有する。そして、このような光電変換セルを平面的に複数並設して光電変換装置が構成される。複数の光電変換セルは、隣り合う一方の光電変換セルの上部電極と他方の下部電極とを、接続導体で接続することで、電気的に直列接続されている。また、Si系など他の材料を光吸収層(光電変換層)に用いた光電変換装置にも、同様の構成を有するものがある。
光電変換装置の光電変換効率は、それぞれの光電変換セルにおいて実際に光電変換に寄与する領域の受光面積に直接に左右される。全受光面積に対する当該領域の受光面積の比率が大きい光電変換装置ほど、光電変換効率は高くなる。
上述した構成を有する光電変換装置の場合であれば、接続導体や、個々の光電変換セルの下部電極同士を分離・絶縁するための分離溝などが形成された領域は、光電変換には寄与しない。そのため、光電変換効率向上のためには、個々の光電変換セルにおけるそれらの形成領域の比率をできるだけ削減する必要がある。
特開2000−299486号公報 特開2002−373995号公報
本発明の1つの課題は、従来と同様の層構成を有しつつ光電変換効率を高めた光電変換装置を提供することである。
本発明の一の実施形態に係る光電変換装置においては、複数の光電変換セルを互いに離間させつつ所定の配列方向に配列してなる。前記光電変換セルが、互いに対向するように平面的に隙間を空けて位置し、前記配列方向の一方端部の側に配置された第1の下部電極層および他方端部の側に配置された第2の下部電極層を有する。前記光電変換セルは、前記第1の下部電極層上から前記第2の下部電極層上にかけて設けられた一方導電型の層と、前記一方導電型の層の上に設けられた他方導電型の層と、前記第2の下部電極層および前記他方導電型の層を電気的に接続する接続導体とを備える。そして、一の前記光電変換セルに備わる前記第1の下部電極層と、前記一の光電変換セルと隣り合う前記光電変換セルの前記第2の下部電極層とが連続している。前記光電変換セルにおいて、前記配列方向における前記一方端部から前記隙間までの最大距離および最小距離をそれぞれD1、D2とし、前記配列方向における前記他方端部から前記隙間までの最大距離および最小距離をそれぞれD3、D4とするとき、前記D1、前記D2、前記D3および前記D4が、D1+D4=D2+D3かつD1>D2≧D3>D4の関係を有する。
本発明の一の実施形態によれば、光電変換装置の発電寄与領域の面積比率を高めることができ、光電変換装置の発電効率がより向上する。
本発明の一の実施形態に係る光電変換装置20の構成を示す斜視図である。 図1にて破線Aにて示した位置におけるyz断面図である。 第1溝部P1が形成されるxy平面に、第2溝部P2と第3溝部P3との形成位置を破線にて投影した図である。 下部電極層2の形状および配置の詳細を示す図である。 光電変換装置20の上面図である。 対比のために示す光電変換装置30についての上面図である。 光電変換装置20の製造途中の様子を示す斜視図である。 光電変換装置20の製造途中の様子を示す斜視図である。 光電変換装置20の製造途中の様子を示す斜視図である。 光電変換装置20の製造途中の様子を示す斜視図である。 光電変換装置20の製造途中の様子を示す斜視図である。 光電変換装置20の製造途中の様子を示す斜視図である。 光電変換装置20の変形例を示す斜視図である。 光電変換装置20のy軸方向における光電変換セル10の配置態様を示すxy平面図である。 光電変換装置20の変形例を示す図である。 光電変換装置20の変形例を示す図である。 光電変換装置20の変形例を示す図である。
<光電変換装置の概略構成>
本発明の一の実施形態に係る光電変換装置20は、基板1の上に複数の光電変換セル10を並設している。すなわち、このような複数の光電変換セル10は、互いに離間しつつ所定の配列方向に配列されている。図1においては図示の都合上、2つの光電変換セル10のみを示しているが、実際の光電変換装置20においては、図面左右方向、あるいはさらにこれに垂直な方向に、多数の光電変換セル10が平面的に(二次元的に)配設される。また、図1には、光電変換セル10の配列方向(図面視左右方向)をx軸方向とする右手系のxyz座標系を付している。
それぞれの光電変換セル10は、下部電極層2と、光吸収層3と、バッファ層4と、上部電極層6と、グリッド電極7と、接続部8とを主として備える。光電変換装置20においては、上部電極層6およびグリッド電極7が設けられた側の主面が受光面側となっている。
また、光電変換装置20には、第1溝部P1、第2溝部P2、および、第3溝部P3という、3つの溝部が設けられている。
基板1は、光電変換セル10を支持するためのものである。基板1に用いられる材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂および金属等が挙げられる。基板1としては、例えば、厚さ1mm〜3mm程度の青板ガラス(ソーダライムガラス)を用いることができる。
下部電極層2は、基板1上に設けられた、Mo(モリブデン)、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Ta(タンタル)またはAu(金)等の金属またはこれらの金属積層構造体を含む導体層である。下部電極層2は、スパッタリング法または蒸着法などの公知の薄膜形成手法を用いて、0.2μm〜1μm程度の厚みに形成される。
光吸収層3は、カルコパイライト系(CIS系ともいう)のI-III-VI族化合物を含む、p型の導電型を有する半導体層である。光吸収層3は、1μm〜3μm程度の厚みを有する。
I-III-VI族化合物とは、I-B族元素(11族元素ともいう)とIII-B族元素(13族元素ともいう)とVI-B族元素(16族元素ともいう)との化合物である。I-III-VI族化合物としては、例えば、CuInSe2(二セレン化銅インジウム、CISともいう)、Cu(In,Ga)Se2)(二セレン化銅インジウム・ガリウム、CIGSともいう)、Cu(In,Ga)(Se,S)2)(二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム、CIGSSともいう)が挙げられる。あるいは、光吸収層3は、薄膜の二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム層を表面層として有する二セレン化銅インジウム・ガリウム等の多元化合物半導体薄膜であってもよい。
また、光吸収層3は、II-VI族化合物を含む半導体層であってもよい。II-VI族化合物とは、II-B族(12族元素ともいう)とVI-B族元素とのカルコパイライト系化合物半導体である。I-III-VI化合物半導体を用いれば、光電変換効率を高めることができる。
光吸収層3は、スパッタリング法、蒸着法などのいわゆる真空プロセスによって形成可能である。他に、光吸収層3の構成元素の錯体溶液を下部電極層2の上に塗布し、その後、乾燥・熱処理を行なう方法で形成してもよい。このような方法は、塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスである。後者のプロセスであれば、光電変換装置20の製造コストを低減できる。
バッファ層4は、n型の導電型を有する半導体層である。バッファ層4は、光吸収層3がI-III-VI族化合物半導体を含む場合に、光吸収層3とヘテロ接合させる態様にて設けられる。光電変換セル10では、このヘテロ接合を構成する光吸収層3とバッファ層4とにおいて光電変換が生じる。それゆえ、光吸収層3とバッファ層4とが光電変換層5となっている。なお、光電変換層5の構成はこれに限定されず、異なる導電型の半導体層がホモ接合されたものであってもよい。
バッファ層4は、例えば、CdS(硫化カドミウム)、In23(硫化インジウム)、ZnS(硫化亜鉛)、ZnO(酸化亜鉛)、In2Se3(セレン化インジウム)、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)、および(Zn,Mg)O等の化合物半導体を含む。
バッファ層4は1Ω・cm以上の抵抗率を有してもよい。これにより、リーク電流を低減できる。
また、バッファ層4は、10nm〜200nmの厚みに形成されればよく、また、100nm〜200nmの厚みに形成されてもよい。これにより、高温高湿の条件下における光電変換効率の低下が特に効果的に低減される。バッファ層4は、例えばケミカルバスデポジション(CBD)法等で形成される。
上部電極層6は、バッファ層4の上に設けられた、n型の導電型を有する透明導電膜である。上部電極層6は、光電変換層5において生じた電荷の取出電極として設けられている。上部電極層6は、バッファ層4よりも低い抵抗率を有する。上部電極層6は、いわゆる窓層と呼ばれるものであってもよい。この窓層に加えてさらに透明導電膜が設けられる場合には、これらを併せて上部電極層6とみなすことができる。
上部電極層6は、禁制帯幅が広く且つ透明で低抵抗の物質を含んでいる。このような物質としては、例えば、ZnO(酸化亜鉛)、錫を含んだ酸化インジウム(ITO)、酸化錫(SnO2)、またはアルミニウム、ボロン、ガリウム、インジウム、フッ素などを含んだ酸化亜鉛の化合物などの金属酸化物半導体が挙げられる。
上部電極層6は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法などにより、0.05μm〜3μmの厚みに形成される。
上部電極層6は、抵抗率が1Ω・cm未満であり、シート抵抗が50Ω/□以下であれば、光電変換層5から電荷を良好に取り出しやすくなる。
バッファ層4および上部電極層6は、光吸収層3が吸収する光の波長領域に対して光透過性を有する物質であってもよい。これにより、光吸収層3における光の吸収効率の低下が低減される。
上部電極層6は0.05μm〜0.5μmの厚さとすることができる。この場合、光電変換装置20では、光透過性、光反射ロス低減効果および光散乱効果を高め、さらに光電変換によって生じた電流を良好に伝送できる。また、上部電極層6およびバッファ層4の屈折率は等しくしてもよい。これにより、上部電極層6とバッファ層4との界面での光反射ロスが低減される。
グリッド電極7は、y軸方向に互いに離間して設けられ、それぞれがx軸方向に延在する複数の集電部7aを備える。さらに、グリッド電極7は、それぞれの集電部7aが接続されるとともにy軸方向に延在する連結部7bを備える。グリッド電極7は、例えば、Ag等の金属を含む導電性の電極である。
集電部7aは、光電変換層5にて発生し、上部電極層6にて取り出された電荷を集電する役割を担う。集電部7aを設けることで、上部電極層6の薄層化が可能となる。上部電極層6は、光吸収層3の上に設けられるので、光透過性を高めるためにはできるだけ薄く形成すればよい。また、集電部7aを設けることで、電荷の取り出し効率を確保しつつ、上部電極層6の光透過性を高めることが可能となる。
グリッド電極7および上部電極層6によって集電された電荷は、第2溝部P2に設けられた接続部8を通じて、隣の光電変換セル10に伝達される。接続部8は、上部電極層6の延在部分6aと、延在部分6aの上に形成された連結部7bから垂れ下がる垂下部分7cと、を含む。これにより、光電変換装置20においては、隣り合う光電変換セル10のうち、一方の光電変換セル10の下部電極層2と、他方の光電変換セル10の上部電極層6およびグリッド電極7とが、第2溝部P2に設けた接続部8を接続導体として電気的に直列接続されている。
グリッド電極7の幅が50μm〜400μmであれば、良好な導電性を確保しつつ、光吸収層3への光の入射量を左右する受光面積の低下を最小限に留めることができる。
なお、グリッド電極7のうち少なくとも連結部7bの表面は、光吸収層3が吸収する波長領域の光を反射する材質にて形成してもよい。このようなグリッド電極7は、例えば、透光性の樹脂に光反射率の高い銀等の金属粒子を添加することで形成できる。他には、アルミニウムなどの光反射率の高い金属を連結部7bの表面に蒸着する方法などにより形成できる。斯かる場合、光電変換装置20をモジュール化した際、連結部7bにて反射した光を、モジュール内で再び反射させて光吸収層3に再度入射させることができる。これにより、光電変換装置20における光入射量が増大するため、光電変換効率が向上する。
グリッド電極7のうち少なくとも集電部7aは、半田を含んでいてもよい。これにより、曲げ応力に対する耐性を高めることができるとともに、抵抗をより低下させることができる。
グリッド電極7は、融点の異なる金属を2種以上含み、少なくとも1種の金属を溶融させ、他の少なくとも1種の金属は溶融しない温度で加熱して硬化したものであってもよい。この場合、形成過程において低い融点の金属が溶融するので、グリッド電極7は緻密化され、低抵抗化される。その際、溶融していない高い融点の金属によって、溶融した金属の広がりが低減する。
<溝部の配置と発電寄与領域>
図3は、第1溝部P1が形成されるxy平面に、第2溝部P2と第3溝部P3との形成位置を破線にて投影した図である。また、図3には、個々の下部電極層2を区別するためのハッチングを付している。図4は、下部電極層2の形状および配置の詳細を示す図である。図5は、本実施の形態に係る光電変換装置20の上面図である。ただし、図5においては、破線にて第1溝部P1の形成位置も示している。また、図5においては5つの集電部7aを備える場合を示している。なお、集電部7aの数は、図1および図5に示された数に限定されない。
第3溝部P3は、光電変換セル10のy軸方向における両端部間に延在させる態様にて設けられてなる。これにより、隣り合う光電変換セル10がx軸方向について分離されている。第3溝部P3の幅は、例えば、40μm〜1000μm程度である。
第1溝部P1は、下部電極層2に設けられている。第1溝部P1は、途中にx軸方向に屈曲する部分を有しているが、概ね、y軸方向において光電変換セル10の両端部間に延在する態様にて設けられている。第1溝部P1には直上に設けた光吸収層3の延在部分が埋入している。第1溝部P1は、それぞれy軸方向に平行な平行部P1a、P1bと、平行部P1a、P1bの間に位置する屈曲部P1cと、を有する。第1溝部P1の幅は、例えば、グリッド電極7と同程度の50μm〜400μm程度である。なお、屈曲部P1cは、図3に示したxy平面で平面視して、曲線状であってもよい。
第1溝部P1を備えることで、一の光電変換セル10における下部電極層2は、x軸方向について2つに分離されている。具体的には、図4に示すように、第1下部電極層2αと第2下部電極層2βとは、第1溝部P1という隙間を隔てて平面的に対向配置されている。この第1下部電極層2αは、例えば、一の光電変換セル10Aのx軸方向における一方端部10aの側に配置されている。また、第2下部電極層2βは、例えば、一の光電変換セル10Aのx軸方向における他方端部10bの側に配置されている。なお、一の光電変換セル10Aの第1下部電極層2αとこれに隣り合う光電変換セル10Bの第2下部電極2βとは、第3溝部P3のところで連続している。すなわち、第3溝部P3の直下には、第1下部電極層2αと第2下部電極2βとの連続部が位置している。
また、図1および図3からわかるように、第1溝部P1が屈曲部P1cを有することで、下部電極層2は、その一部が、−x軸方向において隣の光電変換セル10の下方にまで延在する凸部となっている。具体的には、平行部P1aよりも+x側には、−x側に凸である凸部2aが形成されている。一方、平行部P1bよりも−x側においても、+x側に凸である凸部2bが形成されていると捉えることができる。そして、第1溝部P1を隔てて隣り合う光電変換セル10のそれぞれの凸部2a、2bと対向する部分が、それぞれ凹部2c、2dとなっている。すなわち、下部電極層2は、第1溝部P1を隔てて凸部と凹部とが対向する態様で形成されているともいえる。あるいは、図4に示す第1下部電極層2αと第2下部電極層2βとに着目した場合、第1下部電極層2αおよび第2下部電極層2βがそれぞれ、光電変換セル10の配列方向であるx軸方向に突出する凸部2b、凸部2aを有するとともに、x軸方向に窪む凹部2c、凹部2dを有しているといえる。このとき、第1下部電極層2αの凸部2bと第2下部電極層の凹部2dとが対向している。また、第1下部電極層2αの凹部2cと第2下部電極層の凸部2aとが対向している。また、第1下部電極層2αおよび前記第2下部電極層2βを平面視した場合に、第1下部電極層2αの凸部2bの面積が、第2下部電極層2βの凸部2aの面積よりも大きくなっている。なお、ここでいう、「平面視」とは、第1下部電極層2αおよび第2下部電極層2βをxy平面において平面視または平面透視することを指す。
第2溝部P2は、光電変換装置20のうちy軸方向の一方側の端部(側端部)に、その底部が下部電極層2に達する貫通部として設けられている。別の見方をすれば、光電変換装置20の側端部に切り欠き状に設けられているともいえる。
また、図3に示すように、第2溝部P2のxy平面における形成位置は、第1溝部P1の平行部P1bのy軸方向についての延長線(一点鎖線Bで示す)上であってもよい。これにより、第1溝部P1および第2溝部P2を少ないスペースで形成することができる。なお、これに限定されず、第2溝部P2は第1溝部P1の平行部P1bの延長線上でなくてもよい。ただし、図3においては第2溝部P2の形状がxy平面における平面視で楕円の一部分である場合を例示しているが、第2溝部P2の形状はこれに限られない。
第2溝部P2は、例えば、第1溝部P1より0.1mm〜1mm程度離間させて設けられる。また、第3溝部P3より0.1mm〜1mm程度離間させて設けられる。また、そのような第1溝部P1との位置関係をみたす限りにおいて、さらに別の場所に第2溝部P2が設けられていてもよい。第2溝部P2には、上述したように、隣り合う光電変換セル10を接続する接続部8が設けられている。
第1溝部P1および第2溝部P2を以上のような形状および配置としたのは、光電変換装置20の受光面側を平面視した場合の、実際に光電変換に寄与する領域(発電寄与領域)の面積をより広く確保するためである。光電変換装置20において発電寄与領域となるのは、第1溝部P1と第3溝部P3の間であって、接続部8が設けられていない領域である。図5においては発電寄与領域に斜線を付している。光電変換セル10における発電寄与領域は、第1下部電極層2αの上方の領域である。一方、第1溝部P1と第3溝部P3との間であって、接続部8が設けられた領域(各光電変換セル10の右端側の領域)は、光電変換は生じないために発電寄与領域には含まれない。当該領域は第2下部電極層2βの上方の領域である。
図6は、対比のために示す、第1溝部P1が屈曲部を有さず、かつ、第2溝部P2がy軸方向において光電変換セル10の両端部間に延在する態様にて設けられている光電変換装置30の上面図である。なお、光電変換装置30は、上述した溝部の形成態様が異なるほかは、光電変換装置20と全く同じであるとする。また、図6においても、発電寄与領域には斜線を付している。
図5と図6を対比すると、図3に示した凸部2bに相当する部分だけ、前者の方が発電寄与領域の面積が大きいのが分かる。すなわち、本実施の形態の光電変換装置20では、隣りの光電変換セル10との間の電気的接続を担う接続部8が、隣の光電変換セル10から突出してなる下部電極層2の凸部2aの上に設けられている。そして、光電変換装置20では、第2溝部P2が形成されていない箇所において、第1溝部P1を第3溝部P3により近づける構成としている。これにより、光電変換装置20の発電寄与領域の面積比率が高めることができ、その結果、光電変換装置20の発電効率をより向上させることができる。
光電変換装置20の発電寄与領域は、第2溝部P2を小さくし、第1溝部P1の平行部P1bを長くするほど大きくなる。例えば、1つの光電変換セル10のx軸方向およびy軸方向のサイズをそれぞれL1、L2とするとき、L1=L2=100mmであれば、第2溝部P2のx軸方向のサイズは0.1mm程度、y軸方向のサイズは0.2mmであればよい。実際には、L1、L2が大きくなるにつれて集電される電荷量が増大し、第2溝部P2に設けた接続部8を流れる電流が大きくなることから、接続部8を流れる電流の電流密度が過大にならない程度のサイズに第2溝部P2を形成すればよい。
より一般化すれば、光電変換装置20の発電寄与領域を増大させるには、図4に示すように、
D1+D4=D2+D3 ・・・(1)
かつ
D1>D2≧D3>D4 ・・・(2)
という関係式が満たされるように、第1下部電極層2αおよび第2下部電極層2βを配置すればよい。このとき、個々の光電変換セル10のx軸方向における一方端部10aから第1溝部P1までの最大距離がD1、最小距離がD2である。また、個々の光電変換セル10のx軸方向における光電変換セル10の他方端部10bから第1溝部P1までの最大距離がD3、最小距離がD4である。なお、式(1)は、x軸方向における光電変換セル10の幅および第1溝部P1の幅が一定であることを示す要件である。
D1〜D4の値を取る箇所は、第1溝部P1の平面形状に応じて定めることができる。図4に示す場合において、D1は、第1下部電極層2αにおける凸部2bの端部e1と光電変換セル10の一方端部10aとの間の距離となる。また、D2は、第1下部電極層2αにおける凹部2cの端部e2と光電変換セル10の一方端部10aとの間の距離となる。また、D3は、第2下部電極層2βにおける凸部2aの端部e3と光電変換セル10の他方端部10bとの間の距離となる。また、D4は、第2下部電極層2βにおける凹部2dの端部e4と一方端部10bとの間の距離となる。
式(1)および式(2)をみたすように第1下部電極層2αおよび第2下部電極層2βを配置することで、第1下部電極層2αの凸部2bと第2下部電極層の凹部2dとが対向するようになる。さらに、第1下部電極層2αの凹部2cと第2下部電極層の凸部2aとが対向するようになり、従来よりも発電寄与領域が増大した光電変換セル10を備える光電変換装置20が実現される。
なお、本実施の形態に係る光電変換装置20においては、第1溝部P1が上述のような配置を取ることに対応させて、図2および図5に示すように、グリッド電極7の連結部7bの大部分を、第1溝部P1の上方に、より具体的には第1溝部P1に延在する光吸収層3の上方に形成している。換言すれば、連結部7bは、第1溝部P1の上方(z軸方向における+z側)において、第1溝部P1に沿って位置する部分を有している。このグリッド電極7の連結部7bは、第1溝部P1付近への光の入射を遮る遮光部としても機能している。それゆえ、上述したような構成であれば、第1溝部P1付近において光吸収層3に光が入射することに起因した抵抗率の低下が低減される。このような構成も、光電変換装置20の発電効率の向上に寄与している。
以上、説明したように、本実施の形態においては、接続導体として作用する接続部を、隣りの光電変換セルから突出してなる下部電極層の凸部の上に設けるとともに、接続部が形成されていない箇所において、各光電変換セルの下部電極層同士を分離する第1溝部を第3溝部により近づけるように設けられている。これにより、光電変換装置の発電寄与領域の面積比率を高めることができる。より一般的にいえば、本実施形態によれば、式(1)および式(2)を満たすように下部電極層を形成することで、光電変換装置の発電寄与領域の面積比率を高めることができる。これにより、光電変換装置の発電効率がより向上する。また、グリッド電極によって第1溝部の上方を遮光することで、光電変換装置の発電効率をさらに向上させることができる。
<光電変換装置の製造プロセス>
次に、上述のような構成を有する光電変換装置20の製造プロセスの一例について説明する。以降においては、I-III-VI族化合物半導体からなる光吸収層3を塗布法あるいは印刷法を用いて形成し、さらにバッファ層4を形成する場合を例として説明する。図7ないし図12は、光電変換装置20の製造途中の様子を示す斜視図である。
まず図7に示すように、洗浄した基板1の略全面に、スパッタリング法などを用いて、Moなどからなる下部電極層2を成膜する。そして、下部電極層2上面の、図7において破線にて示す形成対象位置P1αからその直下の基板1の上面にかけて、屈曲部P1cを有する第1溝部P1を形成する。第1溝部P1は、YAGレーザーやその他のレーザー光を走査しつつ形成対象位置P1αに照射することで溝加工を行う、スクライブ加工によって形成してもよい。
図8は第1溝部P1を形成した後の状態を示す図である。第1溝部P1を形成した後、下部電極層2の上に、光吸収層3とバッファ層4とを順次に形成する。
光吸収層3は、以下の原料溶液を、下部電極層2の表面に塗布し、乾燥して皮膜を形成した後、得られた皮膜を熱処理することで、形成される。原料溶液は、カルコゲン元素含有有機化合物と塩基性有機溶剤とを含む溶媒(以下、単に混合溶媒ともいう)に、I-B族金属およびIII-B族金属を直接溶解させて、I-B族金属およびIII-B族金属の合計濃度が10質量%以上となるように作製できる。原料溶液の塗布には、スピンコータ、スクリーン印刷、ディッピング、スプレー、ダイコータなどの種々の手法を用いることができる。
カルコゲン元素含有有機化合物とは、カルコゲン元素を含む有機化合物である。カルコゲン元素とは、VI-B族元素のうちのS、Se、Teをいう。カルコゲン元素含有有機化合物としては、例えば、チオール、スルフィド、ジスルフィド、セレノール、セレニド、ジセレニド等が挙げられる。
まず、例えば、ベンゼンセレノールを、ピリジンに対し100mol%となるように溶解した混合溶媒に、地金の銅、地金のインジウム、地金のガリウムおよび地金のセレンを直接溶解する。そして、得られた溶液を、ブレード法にて塗布し、乾燥して皮膜を形成した後、水素ガスの雰囲気下で熱処理をすればよい。
金属を混合溶媒に直接溶解させるというのは、単体金属または合金の地金を、直接、混合溶媒に混入し、溶解させることをいう。乾燥は、還元雰囲気下で行なってもよい。乾燥温度は、例えば、50℃〜300℃である。熱処理は、酸化を低減して良好なI-III-VI化合物半導体が得られるように、還元雰囲気で行なってもよい。還元雰囲気は、窒素雰囲気、フォーミングガス雰囲気および水素雰囲気のうちいずれかであってもよい。熱処理温度は、例えば、400℃〜600℃とする。
バッファ層4は、溶液成長法(CBD法)によって形成される。例えば、酢酸カドミウムとチオ尿素とをアンモニアに溶解し、これに光吸収層3の形成までを行なった基板1を浸漬し、光吸収層3上面にCdSからなるバッファ層4を形成できる。
図9は、光吸収層3およびバッファ層4を形成した後の状態を示す図である。光吸収層3およびバッファ層4の形成後、バッファ層4上面の、図9において破線にて示す形成対象位置P2αから下部電極層2の上面に至る位置に、第2溝部P2を形成する。第2溝部P2は、メカニカルスクライビングにより形成してもよい。第2溝部P2は、例えば、40μm〜50μm程度のスクライブ幅のスクライブ針を用いたスクライビングを、ピッチをずらしながら連続して数回にわたり行なうことによって形成される。また、第2溝部P2は、先端形状の幅が第2溝部P2の幅に近いスクライブ針を用いてスクライブすることによって形成されてもよい。あるいは、第2溝部P2は、2本以上のスクライブ針を当接又は近接した状態で固定し、1回〜数回のスクライブを行なうことにより形成されてもよい。
図10は第2溝部P2を形成した後の状態を示す図である。第2溝部P2を形成した後、バッファ層4の上に、例えばAlドープ酸化亜鉛膜からなる透明の上部電極層6を形成する。上部電極層6は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法等で形成される。
図11は、上部電極層6を形成した後の状態を示す図である。上部電極層6を形成した後、形成対象位置7αにグリッド電極7を形成する。グリッド電極7は、例えば、Ag等の金属粉を樹脂バインダー等に分散させた金属ペーストをパターン状に印刷し、これを乾燥し、固化することで形成することができる。なお、固化というのは、金属ペーストに用いるバインダーが熱可塑性樹脂である場合の熔融後の固化状態を含み、バインダーが熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂等の硬化性樹脂である場合の硬化後の状態をも含む。
図12は、グリッド電極7を形成した後の状態を示す図である。グリッド電極7が形成された後、上部電極層6上面の、図12において破線にて示す形成対象位置P3αから第1下部電極層2の上面に至る位置に、第3溝部P3を形成する。第3溝部P3の幅は、例えば、40μm〜1000μm程度である。また、第3溝部P3は、第2溝部P2と同様に、メカニカルスクライビングにより形成してもよい。
第3溝部P3の形成によって、図1に示した光電変換装置20が得られたことになる。
なお、第2溝部P2の形成前に上部電極層6を形成し、その後、第2溝部P2と第3溝部P3とをメカニカルスクライビングによって一度に形成したうえで、グリッド電極7を形成するようにしてもよい。この場合、メカニカルスクライビングによって第2溝部P2を形成する際に発生する削りカスなどで、バッファ層4の表面が汚染されにくい。これにより、バッファ層4の表面の劣化が低減され、光電変換効率がより高められる。なお、このような場合、図13に示すように、接続部8は、グリッド電極7の連結部7bから垂れ下がる垂下部分7cのみによって形成される。
また、図14は、光電変換装置20のy軸方向における光電変換セル10の配置態様を示すxy平面図である。ただし、図14においては、図示を簡易にするため、溝部のみをxy平面に投影して示している。これまで説明したように、光電変換装置20においては、複数の光電変換セル10がx軸方向について直列に接続されている。この直列接続された光電変換セル10の配列をセル列15と称すると、図14に示すように、y軸方向については、複数のセル列15が等間隔で配置されている。そして、それぞれのセル列15の間には、互いを絶縁するための第4溝部P4が設けられている。第4溝部P4は、例えば、レーザー光によるスクライブやメカニカルスクライブによって形成可能である。
また、図14に示すように、個々のセル列15は隣り合うセル列15と互いに点対称の関係に配置されてもよい。この場合、光電変換装置20の製造過程においては、矢印AR1、AR2、およびAR3にて例示するように、y軸方向について隣り合う光電変換セル10について、第1溝部P1、第2溝部P2、および第3溝部P3を連続的に形成することができる。そして、最後に第4溝部P4を形成すれば、個々の光電変換セル10に対して個別に第1溝部P1、第2溝部P2、および第3溝部P3を形成せずとも、多数の光電変換セル10が二次元的に配置された光電変換装置20を作製することができる。この場合、それぞれの溝部を形成するレーザー光やスクライブ針の走査を効率的に行えるので、結果として、光電変換装置20の生産性が向上する。光電変換装置20における第1溝部P1のy軸方向の両端部の形成位置が異なるような場合に、上述したセル列15の配置態様であってもよい。
<変形例>
上述の実施の形態は、主として、光電変換を担う層が、カルコパイライト系のI-III-VI族化合物を含む場合を対象に説明しているが、これに限られない。上述した溝部や接続部の配置態様を採用することによる発電寄与面積の増大は、Si多結晶基板や単結晶基板やその他の材料を用いた光電変換セルにおいても、同様に実現可能である。例えば、本発明の他の実施形態に係る光電変換装置は、陽極と負極とをともに被受光面側に設けたバックコンタクト型の光電変換装置などであってもよい。
また、本発明の一の実施形態に係る光電変換装置における溝部の態様としては、1つの光電変換セル10が複数の第2溝部P2を備え、第1溝部P1が第2溝部P2に応じた平面形状にて配置される態様であってもよい。図15は、このような変形例を示すxy投影図である。図15には、1つの光電変換セル10に3つの第2溝部P2が離散的に設けられている場合を例示している。しかも、第2溝部P2の一部は光電変換装置20の側端部ではなく内部を貫通させて設けられている。このような場合も、第2溝部P2による接続部が形成されていない箇所においては、各光電変換セルの下部電極層同士を分離する第1溝部P1を第3溝部P3により近づけて設けられている。そして、図15に示したように距離D1〜D4とすることができるので、式(1)および式(2)が満たされる。この場合においても、図6に示した光電変換装置に比べて高い発電効率が実現される。
なお、式(1)および式(2)の要件は、第1溝部P1がy軸方向に平行な部分を有していなくても成り立つ。すなわち、図16に示すように、本発明の一の実施形態に係る光電変換装置における溝部の態様としては、第1溝部P1の全体がy軸方向に対して傾斜している態様であってもよい。このような変形例の場合においても、図16に示したように距離D1〜D4とすることができ、かつ、式(1)および式(2)が満たされる。そのため、この場合も、図6に示した光電変換装置に比べて発電寄与領域が大きいので、高い発電効率が実現される。
なお、これまでの実施の形態においてはすべて、第3溝部P3がy軸方向に平行である場合を説明したが、これは必須の要件ではない。個々の第3溝部P3は、互いが平行に形成されていれば、y軸方向に対して傾斜した方向に延在していてもよい。このような場合も、式(1)および式(2)を満たすように第1下部電極層2αおよび第2下部電極層2βを配置することができる。
さらには、上述の実施の形態においては、D1〜D4を、光電変換セル10のx軸方向における一方端部10aまたは他方端部10bから下部電極層の凸部または凹部の端部(e1〜e4)までの距離として規定しているが、D1〜D4の規定はこれに限らない。D1〜D4は、光電変換セル10のx軸方向における一方端部または他方端部から下部電極層の凸部または凹部に挟まれた第1溝部P1の中心線までの距離と規定してもよい。この場合も、式(1)および式(2)を満たすようにすることで、高い発電効率が実現される。
このように規定した場合、x軸方向における第1溝部P1の幅が場所によって異なっていても、式(1)および式(2)を満たす第1下部電極層2αおよび第2下部電極層2βの配置が実現できる。図17は、かかる変形例を示す図である。図17に示す光電変換装置20においては、第1溝部P1のうち、x軸方向における平行部P1aの幅が平行部P1bの幅よりも大きくなっている点で、第1溝部P1の幅が一定である図4の光電変換装置20と相違する。なお、図17においては、図4の場合との区別を明確にすべく、図4におけるD1、D2、D3、D4に対応する距離(光電変換セル10の一方端部または他方端部からD1、D2、D3、D4を与える位置に対応する中心線Cまでの位置)をそれぞれD1’、D2’、D3’、D4’としている。すなわち、次の式(1’)および(2’)を満たすように第1下部電極層2αおよび第2下部電極層2βを配置すれば、上述の実施の形態と同様に、発電寄与領域の増大という効果が得られる。
D1’+D4’=D2’+D3’ ・・・(1’)
かつ
D1’>D2’≧D3’>D4’ ・・・(2’)

Claims (11)

  1. 互いに離間しつつ所定の配列方向に配列された複数の光電変換セルを有する光電変換装置であって、
    前記光電変換セルは、
    互いに対向するように平面的に隙間を空けて位置し、前記配列方向の一方端部の側に配置された第1の下部電極層および他方端部の側に配置された第2の下部電極層と、
    前記第1の下部電極層上から前記第2の下部電極層上にかけて設けられた一方導電型の層と、前記一方導電型の層の上に設けられた他方導電型の層と、
    前記第2の下部電極層および前記他方導電型の層を電気的に接続する接続導体と、
    を備え、
    一の前記光電変換セルに備わる前記第1の下部電極層と、前記一の光電変換セルと隣り合う前記光電変換セルの前記第2の下部電極層とが連続しているとともに、
    前記光電変換セルにおいて、前記配列方向における前記一方端部から前記隙間までの最大距離および最小距離をそれぞれD1、D2とし、前記配列方向における前記他方端部から前記隙間までの最大距離および最小距離をそれぞれD3、D4とするとき、前記D1、前記D2、前記D3および前記D4が、
    D1+D4=D2+D3かつD1>D2≧D3>D4の関係を有する、光電変換装置。
  2. 請求項1に記載の光電変換装置であって、
    前記第1の下部電極層および前記第2の下部電極層は、前記配列方向に突出する凸部および前記配列方向に窪む凹部をそれぞれ有し、
    前記第1の下部電極層の凸部と前記第2の下部電極層の凹部とが対向するとともに前記第1の下部電極層の凹部と前記第2の下部電極層の凸部とが対向している、光電変換装置。
  3. 請求項2に記載の光電変換装置であって、
    前記第1の下部電極層および前記第2の下部電極層を平面視して、前記第1の下部電極層の凸部の面積が、前記第2の下部電極層の凸部の面積よりも大きい、光電変換装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の光電変換装置であって、
    前記接続導体が前記第2の下部電極層の凸部の上に設けられる、光電変換装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光電変換装置であって、
    前記他方導電型の層の上に上部電極をさらに備え、前記接続導体が、前記上部電極を介して前記他方導電型の層および前記第2の下部電極層を電気的に接続することを特徴とする光電変換装置。
  6. 請求項5に記載の光電変換装置であって、
    前記上部電極が、前記他方導電型の層の上に設けられた複数の集電部と、該複数の集電部を連結する連結部とを含み、前記接続導体が前記第2の下部電極層と前記連結部とを接続する、光電変換装置。
  7. 請求項6に記載の光電変換装置であって、
    前記連結部が前記隙間に沿って位置する部分を有する、光電変換装置。
  8. 請求項6に記載の光電変換装置であって、
    前記連結部が前記隙間の上方に位置する部分を有する、光電変換装置。
  9. 請求項5ないし請求項8のいずれかに記載の光電変換装置であって、
    前記上部電極が、前記他方導電型の層の上に全面に形成された電極層を含む、光電変換装置。
  10. 請求項9に記載の光電変換装置であって、
    前記電極層が透明導電層を含む、光電変換装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の光電変換装置であって、
    前記接続導体が前記一方導電型の層を貫通している、光電変換装置。
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