JP5209912B2 - 単輪キャスタの制動構造 - Google Patents
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また、ブレーキシューが爪や突起の食い込みによる嵌合方式の場合はトレッド面に傷跡が残り、車輪の外観の美感が損なわれたり、傷の凹凸で走行時に振動が発生するという問題があった。
そこで、例えば特許第2650145号のキャスタでは、キャスタローラ軸によって貫通され、2つのキャスタローラの間に延びていて、前記キャスタローラ軸に対して垂直に向けられた組付ピンを保持しかつキャスタローラの回転ブロッキングのためのブレーキピストンを収容する支持体を備え、組付ピンにブレーキピストンの移動用の操作棒が案内されており、操作棒はその下端面にその軸線に対して放射状の歯を備え、この歯は、キャスタローラの組付ピンのまわりの旋回ロッキングのために、ブレーキピストンの上端面の対抗歯に噛合う、キャスタにおいて、支持体は円板状に形成されておりかつ組付ピンの軸線方向に位置する穴を有し、穴にはブレーキピストンが支持体の穴の下方の境界壁に支持された圧縮ばねによって解放位置へ付勢されて配設されており、ブレーキピストンはこれと一体的に形成されたブレーキジョーに、前記穴中のブレーキピストンの案内のための保持突起を備え、長い保持突起に対して2つの短い保持突起が所定の間隔で配置されかつ長い保持突起と一方の短い保持突起とがそれらの下端で連結して結合ウエブを形成しており、前記穴内においてブレーキピストンの前記短い保持突起と前記長い保持突起との間に前記穴の側方の案内突起が嵌入され、それによって前記ブレーキピストンは前記穴中でその縦方向に移動可能に案内されかつ前記結合ウエブと前記側方の案内突起の下端との当接によって前記ブレーキピストンの縦方向の移動が阻止され、前記ブレーキジョウはキャスタローラの外周に沿っており、そしてブレーキピストンの上端面はブレーキ及び旋回ブロッキングのために操作棒によって付勢可能である構成が提案されている。
しかしながら、上記構成は双輪キャスタに用いられる構成であって、単輪キャスタには適用できず、また構造が複雑となるなどの欠点があった。
被取付物に固定するためのステムと、該ステムに玉軸受部を介して旋回自在に取り付けられる支持ヨークと、トレッド面を有する車輪本体と、該車輪本体の左右両側で、車輪本体と同心小径で外方に突出し、前記トレッド面に対して段差を介して環状の制動受面が形成される左右一対の制動用輪体部とを一体に形成した車輪と、前記一対の制動受面に対応する左右一対のシュー部を一体に形成し、制動時に車輪本体のトレッド面には接触せず、シュー部が対応する制動受面にのみ衝合するブレーキシューと、車輪を制動乃至旋回規制する制動機構部とからなる単輪キャスタの制動構造において、
制動機構部が、
ステムに内蔵されたロックカムと、
該ロックカムに先端が衝合すると共に玉軸受部の中央を貫通し上向きに付勢されて下方に延び、前記ロックカムの変位により昇降動する摺動軸と、
前記玉軸受部の外輪の下端に固定された方向規制板と、
前記摺動軸で、前記方向規制板より下方となる上段に固定された旋回規制用の旋回止皿部、及び下段に固定されたブレーキシューを支持するブレーキシュー保持部と、
前記方向規制板に一端が固着されると共に方向規制板の下方離間位置に延びており、摺動軸が制動・旋回規制位置に下降すると旋回止皿部に下から嵌合して支持ヨークの旋回を規制するブレーキ板とからなり、
摺動軸が前記ロックカムの変位により、前記旋回止皿部が方向規制板とブレーキ板の中間位置にあって旋回規制も制動もないニュートラル位置と、
前記摺動軸がニュートラル位置より上昇し、旋回止皿部が方向規制板と嵌合して旋回規制される旋回規制位置と、
前記摺動軸がニュートラル位置より下降し、旋回止皿部がブレーキ板と嵌合して旋回規制されると共に、ブレーキシューにより車輪が制動される制動・旋回規制位置とに変位しうることを特徴とする。
図1から図4に示す単輪キャスタ1は、被取付物に固定するためのステム4と、該ステム4に玉軸受部12を介して旋回自在に取り付けられて車輪30を車軸33で軸支する一対の片を有する支持ヨーク15と、ブレーキシュー22を作動させる制動機構部とからなっている。
ここで、摺動軸18はスプリング8によって制動解除方向となる上向きに付勢されている。
ここで、ブレーキシュー保持部21は、ブレーキシュー22の上部を嵌合しており、調整ネジ20によって支持するブレーキシュー22の位置を微調整して車輪に接近させ、制動時の押圧力を調整しうるようになっている。
従って、前記摺動軸18の上昇によって、旋回止皿部19が図示のニュートラル位置から旋回規制位置まで上昇すると、旋回止皿部19が方向規制板13に嵌合して支持ヨーク15の旋回が規制される。
また、この発明では旋回規制を行わなくてもよく、制動機能のみを有する構成であってもよい。
また、図示例では制動と同時に旋回規制を行うため、ブレーキ板16の孔内に旋回止皿19の爪が嵌合して支持ヨーク15の旋回を規制するようになっている。
なお、符号25は、支持ヨーク15の外側を覆うカバーである。
このように、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、キャスタの形状や用途に応じて種々設計変更しうること勿論である。
3 ロックカム
3a ロッド
4 ステム
6 カムフローピン
7 ロックヘッド
8 スプリング
12 玉軸受部
13 方向規制板
15 支持ヨーク
16 ブレーキ板
18 摺動軸
19 旋回止皿部
21 ブレーキシュー受
22 ブレーキシュー
23 シュー部
30 車輪
31 車輪本体
32 制動用輪体部
33 車軸
A トレッド面
B 制動受面
Claims (1)
- 被取付物に固定するためのステムと、該ステムに玉軸受部を介して旋回自在に取り付けられる支持ヨークと、トレッド面を有する車輪本体と、該車輪本体の左右両側で、車輪本体と同心小径で外方に突出し、前記トレッド面に対して段差を介して環状の制動受面が形成される左右一対の制動用輪体部とを一体に形成した車輪と、前記一対の制動受面に対応する左右一対のシュー部を一体に形成し、制動時に車輪本体のトレッド面には接触せず、シュー部が対応する制動受面にのみ衝合するブレーキシューと、車輪を制動乃至旋回規制する制動機構部とからなる単輪キャスタの制動構造において、
制動機構部が、
ステムに内蔵されたロックカムと、
該ロックカムに先端が衝合すると共に玉軸受部の中央を貫通し上向きに付勢されて下方に延び、前記ロックカムの変位により昇降動する摺動軸と、
前記玉軸受部の外輪の下端に固定された方向規制板と、
前記摺動軸で、前記方向規制板より下方となる上段に固定された旋回規制用の旋回止皿部、及び下段に固定されたブレーキシューを支持するブレーキシュー保持部と、
前記方向規制板に一端が固着されると共に方向規制板の下方離間位置に延びており、摺動軸が制動・旋回規制位置に下降すると旋回止皿部に下から嵌合して支持ヨークの旋回を規制するブレーキ板とからなり、
摺動軸が前記ロックカムの変位により、前記旋回止皿部が方向規制板とブレーキ板の中間位置にあって旋回規制も制動もないニュートラル位置と、
前記摺動軸がニュートラル位置より上昇し、旋回止皿部が方向規制板と嵌合して旋回規制される旋回規制位置と、
前記摺動軸がニュートラル位置より下降し、旋回止皿部がブレーキ板と嵌合して旋回規制されると共に、ブレーキシューにより車輪が制動される制動・旋回規制位置とに変位しうることを特徴とする単輪キャスタの制動構造。
Priority Applications (1)
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JP2007208871A JP5209912B2 (ja) | 2007-08-10 | 2007-08-10 | 単輪キャスタの制動構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007208871A JP5209912B2 (ja) | 2007-08-10 | 2007-08-10 | 単輪キャスタの制動構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2009040291A JP2009040291A (ja) | 2009-02-26 |
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Family
ID=40441513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007208871A Active JP5209912B2 (ja) | 2007-08-10 | 2007-08-10 | 単輪キャスタの制動構造 |
Country Status (1)
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- 2007-08-10 JP JP2007208871A patent/JP5209912B2/ja active Active
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