JP5209911B2 - 電子電界エミッタ製造用ペースト及びその使用 - Google Patents
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Description
よってナノチューブの先端を開くことでカーボンナノチューブからの電界放出量が増すことが記載されている。非特許文献5および非特許文献6には、単壁カーボンナノチューブ−有機バインダを用いて4.5インチのフラットパネルフィールドディスプレイを製造することについて述べられている。この単壁カーボンナノチューブは、金属メッシュを通してのペースト圧搾、表面ラビングおよび/または電界による状態調節によって垂直に整列配置されていた。また、上記文献の著者らは多壁カーボンナノチューブディスプレイも作製した。彼らが言うには、スラリーの圧搾と表面ラビング法とを用いて均一性に優れたカーボンナノチューブのフィールドエミッタを開発したとのことである。また、エミッタの最上面から金属粉末を除去し、カーボンナノチューブを表面処理によって整列配置させると、放出量が増大することを見出した。多壁カーボンナノチューブよりも単壁カーボンナノチューブの方が放出特性が優れていることが明らかになっているが、単壁カーボンナノチューブのフィルムは多壁カーボンナノチューブのフィルムよりも放出安定性が低いことが分かっている。Zettlらに付与された特許文献6の請求の範囲には、一定量のバインダーと、このバインダーに懸濁された一定量のBxCyNzナノチューブ(式中、x、yおよびzは、ホウ素、炭素、窒素の相対比を示す)とを含むフィールドエミッタ材料が記載されている。
(a)電子電界エミッタから材料を剥離したときに電子電界エミッタの一部が材料に付着して前記電子エミッタの新たな表面が形成されるように十分な密着力が得られる密着接触を電子電界エミッタとの間で形成する材料と電子電界エミッタとを接触させ、
(b)この材料を電子電界エミッタから剥離することを含む方法を提供するものである。
本発明は、炭素、半導体、金属またはその混合物などの針状放出物質で電子電界エミッタを構成した場合に特に効果的である、電子電界エミッタの電界放出を改善するための方法を提供するものである。本願明細書において使用する場合、「針状」とは、アスペクト比が10以上の粒子を意味する。本願明細書において使用する場合、「電子電界エミッタ」とは、針状放出物質ならびに、針状放出物質を基板に付着させる目的で用いるガラスフ
リット、金属粉末または金属塗料またはこれらの混合物を意味する。したがって、本願明細書において使用する場合、「電子電界エミッタの総重量」とは、針状放出物質ならびに、針状放出物質を基板に付着させる目的で用いるガラスフリット、金属粉末または金属塗料またはこれらの混合物の総重量を意味する。総重量には、電子電界エミッタを支持する基板の重量は含まない。
ーで懸濁および分散させることである。従来技術において周知のこうした媒体は数多く存在する。使用できる樹脂の例に、エチルセルロースなどのセルロース樹脂やさまざまな分子量のアルキド樹脂がある。ブチルカルビトール、酢酸ブチルカルビトール、ジブチルカルビトール、フタル酸ジブチルおよびテルピネオールが有用な溶媒の一例である。上記の溶媒および他の溶媒を所望の粘度および揮発性の要件に合わせて組成する。界面活性剤を用いて粒子の分散性を改善することも可能である。オレイン酸およびステアリン酸などの有機酸ならびに、レシチンまたはGafac(R)ホスフェートなどの有機リン酸塩が代表的な界面活性剤である。
する。
として利用することも可能である。このようなフィルムは、大きな電子電界エミッタ表面の場合に特に有用である。アクリル(ノースカロライナ州シャーロットのB.F.グッドリッチ社から入手可能なCarboset(R)XPD−2264など)、エチレン/アクリルエラストマー(デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能なVamac(R)など)、ポリアミド(デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能なナイロンマルチポリマー樹脂Elvamide(R)など)、スチレン、ブタジエン、イソプレンのブロックコポリマー(テキサス州ヒューストンのシェルケミカル社、Sheel Oil Company部門から入手可能なKraton(R)など)、エチレンと酢酸ビニルとのコポリマー(デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能なElvax(R)など)、熱可塑性エチレンメタクリル酸コポリマー(デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能なNucrel(R))、アイオノマー(デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能なSurlyn(R))、デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能なBynel(R)CXA同時押出型接着性樹脂などの多種多様なポリマーならびにこれらの混合物を上記の目的で利用することが可能である。モノマー、粘着付与剤および可塑材と配合することによって、軟質ポリマーの熱的特性および密着特性をさらにコントロールすることが可能である。
の方法は通常ゲート三極管のアレイを形成する上で有用であるほか、反転ゲート三極管のアレイを形成する上でも有用である。通常ゲート三極管には、フィールドエミッタの陰極と陽極との間に物理的なゲート電極がある。反転ゲート三極管には、ゲートと陽極との間に物理的なフィールドエミッタ陰極がある。Fodel(R)銀および誘電体ペースト組成物(それぞれDC206およびDG201など)などの光画像形成型の厚いフィルム配合物が、デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能である。この配合物では、微粒子の形で銀または誘電体に加えて、少量の低融点ガラスフリットが光重合開始剤および光モノマーなどの光画像形成型成分を含む有機媒体中に含有されている。一般に、Fodel(R)ペーストの均一な層を厚さを調節しながら基板にスクリーン印刷する。この層を乾燥するまで低温でベイクする。所望のパターンを含む接触型フォトマスクをフィルムと相互に接触させて配置し、紫外(UV)線に暴露する。次に、このフィルムを弱い炭酸ナトリウム水溶液中にて現像する。これらのスクリーン印刷された厚いフィルムに光画像形成処理を施すことで、10μmと小さい造作寸法を得ることができる。したがって、25μmと小さい三極管寸法を得ることもできる。また、多層で画像形成を行い、アライメント精度の問題を排除するようにしてもよい。通常ゲート三極管を製造する際には、銀ゲートと誘電体層とに対して一緒に画像形成処理を施し、ゲートと誘電体開口との間に完璧なアライメントを達成することが可能であるため、また、反転ゲート三極管の製造時には、エミッタ、銀陰極および誘電体層に対して一緒に画像形成処理を施し、短絡が形成されるのを回避しつつ誘電体リブの完全なキャッピングを達成できるため、上記のようにすると都合がよいのである。バイア寸法が小さい通常ゲート三極管の場合は、本発明の方法で密着力を得るための材料を液体状で適用するのが好ましい。この液体接着剤は、粘着性、熱的特性および粘弾性の兼ね合いをみながら選択される。熱または紫外線で硬化可能なポリマーを含有するポリマー溶液またはメルトあるいは液体プレポリマーを利用してもよい。
ットを選択的に「クエンチする(なくす)」方法を見出すことが非常に重要である。反応性ガスとガスプラズマとを利用することで、ホットスポットの放出が劇的に抑えられ、未制御の放出の開始前に達成可能な陽極電圧が高くなることが明らかになっている。また、全体としての放出を損なうことなくホットスポットが排除された。
実施例1
この実施例は、本発明による放出改善方法を適用した後の単壁カーボンナノチューブで構成される電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
低融点ガラスフリットとを有機エチレンセルロースベースの一般的な媒体に入れた混合物をガラスにスクリーン印刷し、続いて525℃で焼成して予備焼成銀ガラス基板を作製した。次に、325メッシュのスクリーンを用いて予備焼成銀ガラス基板にエミッタペーストの1cm2四方のパターンをスクリーン印刷し、続いて120℃で10分かけて試料を乾燥させた。さらに、乾燥後の試料を窒素中にて450〜525℃で10分間焼成した。焼成後、ナノチューブ/ガラス複合体によって基板への粘着性コーティングが形成される。この電子電界エミッタの電界放出を本願明細書で説明したようにして試験した。放出試験後、ScotchTM MagicTM Tape(No.810−3M社)片を貼り付け、電子電界エミッタと接触させた後、これを除去した。電子電界エミッタの一部がScotchTM MagicTM Tapeに付着した。この後で電子電界エミッタの電界放出を試験した。図1に、作成時と本発明による放出改善方法を適用した後の両方における電子電界エミッタでの放出結果を、印加電界と放出電流密度との関係をプロットして示す。本発明の方法によって放出電流が大幅に改善されている。
この実施例は、本発明による放出改善方法を適用した後の単壁カーボンナノチューブで構成される電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
この実施例は、本発明による放出改善方法を適用した後の触媒的に成長させたカーボンファイバで構成される電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
用いて予備焼成銀ガラス基板にエミッタペーストの1cm2四方のパターンをスクリーン印刷し、続いて120℃で10分かけて試料を乾燥させた。さらに、乾燥後の試料を窒素中にて450℃で10分間焼成した。焼成後、触媒的に成長させたカーボンファイバ/ガラス複合体によって基板への粘着性コーティングが形成される。この電子電界エミッタの電界放出を本願明細書で説明したようにして試験した。放出試験後、ScotchTM MagicTM Tape(No.810−3M社)片を貼り付け、電子電界エミッタと接触させた後、これを除去した。電子電界エミッタの一部がScotchTM MagicTM Tapeに付着した。この後で電子電界エミッタの電界放出を試験した。図3に、作成時と本発明による放出改善方法を適用した後の両方における電子電界エミッタでの放出結果を、印加電圧と放出電流との関係をプロットして示す。本発明の方法によって、測定した各電圧について放出電流の大きさが少なくとも3桁すなわち1000倍を上回って改善されている。
この実施例は、本発明による放出改善方法を適用した後の気相成長カーボンファイバで構成される電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
これらの実施例は、低濃度の単壁カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ/銀エミッタペーストを用いて、電子電界エミッタをスクリーン印刷することについて説明し、本発明による放出改善方法を適用した後のこれらの電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
トとを有機媒体に入れた銀ペースト組成物7095を用いた。実施例5〜8のエミッタペーストについては、ナノチューブ/銀ペーストを重量比でそれぞれ80/20、60/40、40/60および20/80で混合して調製した。これらの組み合わせをガラス板の粉砕具で75回転で混合し、エミッタペーストを生成した。銀粉末と低融点ガラスフリットとを有機エチレンセルロースベースの一般的な媒体に入れた混合物をガラスにスクリーン印刷し、続いて525℃で焼成して、それぞれの実施例での予備焼成銀ガラス基板を作製した。各実施例について、325メッシュのスクリーンを用いて予備焼成銀ガラス基板にエミッタペーストの9/16インチ(1.43cm)四方のパターンをスクリーン印刷し、続いて120℃で10分かけて試料を乾燥させた。さらに、乾燥後の試料を窒素中にて450℃で10分間焼成した。焼成後、ナノチューブ/銀複合体によって基板への粘着性コーティングが形成される。実施例5〜8の焼成電子電界エミッタはそれぞれ、銀マトリックス中にナノチューブを3.49wt%、1.34wt%、0.60wt%、0.23wt%含有していた。なお、ここでの重量パーセント値は存在する少量のガラスを無視して算出したものである。したがって、電子電界エミッタの総重量に対するナノチューブの実際の重量パーセント値は若干低くなる。次に、各電子電界エミッタの電子電界放出を上述したようにして試験した。不連続な放出部位が観察されたのみであり、どの実施例でも電界値が高かったにもかかわらず総放出電流値は低かった。放出試験後、ScotchTM MagicTM Tape(No.810−3M社)片を貼り付け、各実施例の電子電界エミッタと接触させた後、これを除去した。各電子電界エミッタの一部がScotchTM MagicTM Tapeに付着した。続いて各実施例の電子電界エミッタの電界放出を試験したところ、いずれも電子電界エミッタの全面で均一で高密度の放出が認められた。実施例5および6の電子電界エミッタで印加電圧2kVの場合に観察された電流はそれぞれ30および27μA、実施例7および8の電子電界エミッタで印加電圧2.5kVの場合に観察された電流はそれぞれ17および15μAであり、いずれも本発明による放出改善方法を適用する前にこれらの電子電界エミッタで観察された電流よりも数桁高かった。
これらの実施例は、低濃度の単壁カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ/誘電体エミッタペーストを用いて、電子電界エミッタをスクリーン印刷することについて説明し、本発明による放出改善方法を適用した後のこれらの電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
weight)をテルピネオールに入れたエチルセルロースバインダー1重量部と混合することによって、ナノチューブペーストを作製した。誘電体ペーストについては、低軟化点のホウ酸ビスマスフリットと、アルミナフィラーと、エチルセルロースバインダーと、<1%の青色顔料と、<1%のリン酸界面活性剤と、テルピネオールとの混合物から作製した。
備焼成銀ガラス基板にエミッタペーストの9/16インチ(1.43cm)四方のパターンをスクリーン印刷し、続いて120℃で10分かけて試料を乾燥させた。さらに、乾燥後の試料を窒素中にて450℃で10分間焼成した。焼成後、ナノチューブ/誘電体複合体によって基板への粘着性コーティングが形成される。実施例9〜11の焼成電子電界エミッタはそれぞれ、誘電体マトリックス中にナノチューブを0.47wt%、0.91wt%、約0.07wt%含有していた。なお、ここでの重量パーセント値は、電子電界エミッタの総重量を基準に算出したものである。次に、各電子電界エミッタの電子電界放出を上述したようにして試験した。不連続な放出部位が観察されたのみであった。放出試験後、ScotchTM MagicTM Tape(No.810−3M社)片を貼り付け、各実施例の電子電界エミッタと接触させた後、これを除去した。各電子電界エミッタの一部がScotchTM MagicTM Tapeに付着した。続いて各実施例の電子電界エミッタの電界放出を試験したところ、いずれも電子電界エミッタの全面で均一で高密度の放出が認められた。図5に、3つの実施例各々について作成時と本発明による放出改善方法を適用した後の両方における電子電界エミッタでの放出結果を、印加電界と放出電流密度との関係をプロットして示す。図6aおよび図6bは、本発明による放出改善方法を適用する前後で、実施例9の電子電界エミッタからの電子を衝突させた蛍光体層から放出された光の写真である。図6cおよび図6dは、本発明による放出改善方法を適用する前後で、実施例10の電子電界エミッタからの電子を衝突させた蛍光体層から放出された光の写真である。図6eおよび図6fは、本発明による放出改善方法を適用する前後で、実施例11の電子電界エミッタからの電子を衝突させた蛍光体層から放出された光の写真である。3つの実施例の電子電界エミッタのいずれにおいても本発明の方法によって放出電流が大幅に改善されている。
この実施例は、本発明による放出改善方法を適用した後の単壁カーボンナノチューブで構成される電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
これらの実施例は、熱的に軟化させたポリマーフィルムを、電子電界エミッタに密着力を与える材料として使用することについて説明するためのものである。
リマーを生成した。なお、この実施例では行っていないが、PET裏材2にはポリマーコーティングを施すかプラズマ処理を施し、低融点ポリマーに対する密着性を最大限にしておくものとする。これらの実施例で用いた未処理のPET裏材では、PETに対するアクリルポリマーの密着力が弱かったため、さらに2工程が必要であった。まず、ラミネート下試料を室温まで冷却し、図8dに示すようにしてPET裏材2を除去した。次に、アクリルポリマーに対する密着性が高い1ミル厚のアルミニウム箔6を、図8eに示すようにアクリルポリマー1に熱ラミネートした。この2工程については、コーティングまたは処理を施したPET裏材を使用する場合は省略することが可能である。室温まで冷却する際に、アルミニウムで支持したポリマーフィルムを、図8fに示すエミッタを残してエミッタ表面から剥離した。各試料の電子電界エミッタの一部がアクリルポリマーに付着した。
この実施例は、低濃度の単壁ナノチューブを含む光画像形成型カーボンナノチューブ/銀エミッタペーストを用いて、電子電界エミッタをスクリーン印刷して光画像形成することについて説明し、放出を改善するための本発明による活性化方法を適用した後のこれらの電子電界エミッタでの良好な放出状態について説明するためのものである。
によって基板への粘着性コーティングが形成される。次に、この電子電界エミッタの電子電界放出を上述したようにして試験したところ、不連続な放出部位が観察されたのみであった。放出試験後、ScotchTM MagicTM Tape(No.810−3M社)片を貼り付け、後で除去する電子電界エミッタと接触させた。この電子電界エミッタの一部がScotchTM MagicTM Tapeに付着した。続いて電子電界エミッタの電界放出を試験したところ、電子電界エミッタのパターンが形成された全面で均一かつ高密度の放出が認められた。
この実施例は、カーボンナノチューブ電子電界エミッタが三極管構造のバイア内に堆積された、完全スクリーン印刷電子電界放出型三極管アレイの構成時に、銀、誘電体およびカーボンナノチューブ/銀エミッタペーストを使用することについて説明し、本発明による放出改善方法を適用した後に得られる良好な放出状態について説明するためのものである。
この実施例は、低濃度の単壁ナノチューブを含むカーボンナノチューブ/誘電体エミッタペーストを用いて、照明装置で使用される電子電界エミッタをスクリーン印刷することについて説明するものである。低濃度の単壁ナノチューブを含むカーボンナノチューブ/銀エミッタペーストを用いて電子電界エミッタをスクリーン印刷した。本発明による放出改善方法を適用した後、これらの電子電界エミッタは強く均一な放出を示した。さらに、照明装置に適した強い明るさを達成するために、高い陽極電圧を用いてエミッタを高デューティサイクルまで駆動した。
ここでの重量パーセント値は、カーボンナノチューブ粉末と7095ペーストの不揮発性固形分の総重量を基準に算出したものである。
これらの実施例は、本発明による放出改善方法を適用した後に5種類のソースから得られたカーボンナノチューブで作製した電子電界エミッタの放出性能について説明するためのものである
約30/40/30で3本ロールミルに10回通して組み合わせて調製した。各実施例について、上述した7095銀ペーストをガラスにスクリーン印刷した後、525℃で焼成して予備焼成銀ガラス基板を作製した。次に、325メッシュのスクリーンを用いてエミッタペーストの9/16インチ(1.43cm)四方の均一なパターンを予備焼成銀ガラス基板にスクリーン印刷し、試料を120℃で10分かけて乾燥させた。さらに、すべての試料を窒素中にて525℃で10分間焼成した。焼成後、ナノチューブ/銀複合体によって基板への粘着性コーティングが形成される。実施例の焼成後の電子電界エミッタはいずれも、ほとんどが銀のマトリックス中にナノチューブを約1wt%含有していた。なお、ここでの重量パーセントは、電子電界エミッタの総重量を基準に算出したものである。
この実施例は、反応性ガスとしての酸素とガスプラズマとを使用すると、ホットスポット放出が劇的に減少し、未制御の放出の開始前に達成可能な陽極電圧が高くなることを説明するためのものである。また、全体としての放出を損なうことなくホットスポットを排除できることについても説明する。
ノチューブ懸濁液を調製した。使用した超音波ミキサは、1/4インチのホーンを備えたDukaneのモデル92196で、これを40kHzおよび20ワットで動作させた。銀ペーストには、デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能な上述した銀ペースト組成物7095を用いた。
た。測定された総放出電流値25μAで高密度で均一な放出が観察された。このことから、酸素でのクエンチ方法の実施時に発生する全体としての放出の有意な損失は生じていないことが分かる。
厚いフィルムをベースにした電界放出型三極管アレイを構成する際に、光画像形成型銀、誘電体およびナノチューブ/銀エミッタペーストを使用すると、スクリーン印刷のみで達成できるよりも造作のサイズとアライメント精度がよくなり、このような三極管の放出を改善する本発明による方法を、この実施例で説明したようにして達成することができる。
(a)基板に光画像形成型銀陰極層を印刷し、光画像形成処理を施し、銀陰極層を現像し、焼成して銀陰極フィードラインを基板上に形成し、
(b)光画像形成型電子電界エミッタ層を銀陰極フィードラインおよび露光基板の上に印刷し、光画像形成処理を施し、電子電界エミッタ層を現像して、銀陰極フィードライン上のドット、矩形またはラインとし、
(c)1つ以上の均一な光画像形成型誘電体層を銀陰極フィードラインおよび電子電界エミッタの上に印刷し、誘電体を乾燥させ、
(d)光画像形成型銀ゲートラインの層を誘電体の上に印刷し、この銀ゲートラインの層を乾燥させ、
(e)バイアまたは細溝パターンを含むフォトマスクを用いて銀ゲートと誘電体層の両方を1回の露光で画像形成し、これによって電子電界エミッタのドット、矩形またはラインの上にバイアを直接形成し、
(f)銀ゲートおよび誘電体層を現像し、バイアの底部に電子電界エミッタ層を現出させ、電子電界エミッタと、誘電体と、銀ゲート層とを、電子電界エミッタに合った条件下で同時焼成することを含む。
用する必要はない。工程(d)では、銀ゲートラインを印刷するにはピッチ密度が高すぎる場合、銀ゲートラインおよびバイアパターンにマスクを用いて画像形成工程(e)で光画像形成型銀の均一な層を印刷し、続いてラインを形成することができる。
リブ形状の反転型ゲート三極管アレイで厚いフィルムをベースにした電界放出型三極管アレイを構成する際に、光画像形成型銀、誘電体およびナノチューブ/銀エミッタペーストを使用すると、多数の利点が得られる。ここに述べる三極管アレイの設計によって、他の反転型設計またはゲート下の設計に静電気が帯電することによって生じる大きな問題が解決される。また、この製造法では、さまざまな層の造作のアライメントに関する問題も解決される。このような三極管の放出を改善する本発明の方法を、この実施例で説明したようにして達成することができる。
(a)光画像形成型銀ゲート層を基板に印刷し、光画像形成処理を施し、銀ゲート層を
現像し、焼成して銀ゲートラインを基板上に形成し、各銀ゲートラインの幅が制御対象となる電子エミッタの幅を十分に超えて延在し、ゲートラインの幅が電子エミッタ近辺で基板の大半をカバーし、
(b)1つ以上の均一な光画像形成型誘電体層を銀ゲートラインおよび露光基板の上に印刷し、誘電体を乾燥させ、
(c)光画像形成型銀陰極フィード層を誘電体の上に印刷し、銀陰極フィード層を乾燥させ、
(d)光画像形成型の電子電界エミッタ層を印刷し、電子電界エミッタ層を乾燥させ、
(e)リブパターンを含むフォトマスクを用いて電子電界エミッタと陰極フィードと誘電体層とに1回の露光で画像形成し、これによって、誘電体リブの上で電子電界エミッタと陰極フィードラインとの完璧なアライメントを達成し、
(f)電子電界エミッタ、陰極フィードおよび誘電体層を現像し、リブ形状を形成し、電子電界エミッタと、陰極フィードと、誘電体層とを、電子電界エミッタに合った条件下で同時焼成することを含む。
Claims (3)
- 焼成前又は焼成後ペーストの表面に力を印加し、電子電界エミッタを形成するためのペーストの塗布表面を除去する、あるいは再配列する、スクリーン印刷可能な電子電界エミッタを形成するためのペーストであって、カーボンナノチューブが固形分の総重量に対して0.01から2重量パーセントを占める、固形分にカーボンナノチューブを含むペースト。
- 焼成前又は焼成後ペーストの表面に力を印加し、電子電界エミッタを形成するためのペーストの塗布表面を除去する、あるいは再配列する、スクリーン印刷可能な電子電界エミッタを形成するためのペーストであって、固形分に、カーボンナノチューブと、銀微粒子と、ガラスフリットとを含むペーストであり、該ペーストの総重量に対して、カーボンナノチューブが0.01から6.0重量パーセントを占め、銀微粒子が40から75重量パーセントを占め、ガラスフリットが3から15重量パーセントを占めている、ペースト。
- 光画像形成型モノマーまたはポリマーをさらに含む、請求項1または2に記載のスクリーン印刷可能な電子電界エミッタを形成するためのペースト。
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