JP5202791B2 - ドアヒンジ - Google Patents

Description

本発明は、二つの互いに間隔をおいたヒンジローラーを有する、フレームもしくはドア扉に固定可能な部分と、ヒンジローラー内に回転不能に設けられたスリーブと、スリーブ内に挿入されておりかつヒンジローラーの間のギャップを架橋するピンとを備え、
この場合、ピンがピン頭部ならびにスタッドボルトを固定するための接続端部を備え、
ピン頭部とピンに固定されたスタッドボルトの頭部とがヒンジローラーの内側に埋め込まれて設けられている様式のドアヒンジに関する。第二ヒンジ部分は、ピンに回転可能に支承されており、この第二ヒンジ部分はドア扉もしくはフレームに固定されており、かつ例えばヒンジ収容部に挿入可能でかつその中に圧入によって固定できるヒンジ板を備えることができる。

冒頭に記載された構成のドアヒンジは、特許文献１から知られている。

記載された構成のドアヒンジは、経験から知られており、かつ住宅や公共の建物等々における内部ドア及び外部ドア用の対象ヒンジとして使用されている。ドア開閉時の振動により、スタッドボルトは緩みかつ脱落する。
ドイツ国特許出願公開第２３５６１６６号明細書

このような背景から出発して、本発明の根底をなす課題は、ドアヒンジのスタッドボルトを、できる限り簡単な方法で脱落しないように確実に保護することである。

上記の課題は、冒頭に記載した特徴を備えたドアヒンジにあって本発明により、スタッドボルトが、圧入によりスリーブ内に嵌め込まれたカラーを備えていること、ピンが、ピン頭部に所属しているスリーブと協働する回転防止部材を備えていること、およびヒンジローラーの一方が、ネジ切りピン用の側面ネジ孔を備えていること、及びこのネジ孔に挿入されるネジ切りピンが、スタッドボルトのカラーに当接し、かつ不正にねじれないようにスタッドボルトを保護することにより解決される。スリーブはプラスチックでできているのが好ましい。ピンとスタッドボルトはネジ山を介して接続しているかあるいはバヨネット結合を介して互いにロックされており、この場合ピンの接続端部はネジ切りピンとして形成されており、スタッドボルトは対応する孔を備えているかあるいは選択的にピンの接続端部が、スタッドボルトがねじ込み可能である孔を備えている。スタッドボルトのカラーは、円筒形かあるいは好ましくは円錐形の外側面を備えており、この場合その直径は、スタッドボルトがピンの接続端部となお接続でき、かつ引き続いて圧入によりスリーブ内で固着するように寸法を設定されている。ピンのシャフトは、スリーブの内径よりもほんの僅かに小さい直径を有しており、従ってピンを容易に嵌め込むことができる。ピン頭部あるいはピン頭部の下方の部分において、ピンはピン頭部に所属しているスリーブと協働する、回転防止部材を備えている。回転防止部材は、ピンを取り付けた後に対応する孔あるいはスリーブ内に係合する、一つあるいはそれ以上の突出部から成る。ピン頭部下方のピンの部分も、回転防止部材として適しており、この部分は多稜部面として形成され、かつ円筒形のスリーブ内側面と比較して過度寸法を有する。

外部ドア用のドアヒンジは、ピン保護部材を備えていなければならず、このピン保護部材は、ピンがスタッドボルトが緩んだ後、ヒンジローラーから飛び出してくるのを防ぐ。公知の構成のフレームにおいて、ピンロック部は、ヒンジローラーの側方ネジ孔内に挿入可能でありかつピンの環状溝内に係合しているネジ切りピンから成る。ネジ孔は、ネジ切りピンが、ドアが閉じている際に手が届かないように設けられている。公知の構成の範囲においては、スタッドボルトがヒンジローラーから容易に回転して捩り出すことがあり、かつピン保護部材への寄与をまったく果たさないことに甘んじている。ネジ切りピンだけは、ピンがブッシュの内側で縦方向に移動するのを防がねばならない。本発明の範囲において、ピン保護部材は、ヒンジローラーの側方ネジ孔内に挿入されたネジ切りピンが、スタッドボルトのカラーに当接し、かつカラーを不正なねじれに抗して保護することにより得られる。スタッドボルトの頭部は、回転工具用の凹部を備えているのが適切であり、この凹部は、伝達可能なトルクが、スタッドボルトの圧入とスタッドボルトのカラーに当接するネジ切りピンの作用とから生じる、保持トルクよりも小さいようにその大きさを定められている。本発明によれば、軸方向の移動に抗するピンではなく、不正な緩みに抗する、ピンに接続されかつ圧入によりスリーブ内に嵌め込まれたスタッドボルトが保護される。本発明の好ましい実施形態によれば、スタッドボルトのカラーに作用するネジ切りピンの端部は、尖端部あるいは環状の先端部として形成されている。ネジ切りピンをネジ孔にねじ込む際、先端部あるいは先端部は、スタッドボルトのカラーの表面に食い込み、それにより十分な確実な形状一体的な結合が得られる。しかも本発明の範囲において、カラーは例えば尖端部として形成されたネジ切りピンの端部が係合する、環状の溝を備えている。

以下に、本発明を実施例に示した図に基づき詳しく説明する。

図に示したドアヒンジは、特に住宅、公共の建物等々のドア用であり、その主たる構成においては、ヒンジローラー２内に回転不能に設けられたプラスチック製のスリーブ３を備えた、二つの互いに間隔をおいたヒンジローラー２を有する、フレームもしくはドア扉に固定可能な部分１、ならびにスリーブ３内に挿入されておりかつヒンジローラー２の間のギャップを架橋するピン４から成る。このピン４において、ドア扉もしくはフレームに固定可能な第二部分５が回転運動可能に支承されている。部分１，５の両方のヒンジ板６は、従来技術に対応する任意の方法で形成されていていてもよい。以下に、便宜上第一部分１をフレーム部分、そして第二部分５をドア扉と呼ぶことにする。ピン４はスタッドボルト９を固定するためのピン頭部７ならびに接続端部８を備えている。ピン頭部７とピンに固定されたスタッドボルト９の頭部１０とは、ヒンジローラー２の内側に埋め込まれて設けられている。

スタッドボルト９は、圧入によりスリーブ３内に嵌め込み可能なカラー１１を有している。それにより、ドアの開閉運動が度重なっても、スタッドボルト９がひとりでに緩んだり、ヒンジローラー２から脱落することはない。カラー１１は円筒形かあるいはわずかに円錐形の外側面を備え、かつスリーブ３の内径と比較して、不動に固着するのに十分な過度寸法を有する。ピン４とスタッドボルト９は、ネジ山を介して接続しているかあるいはバヨネット結合を介して互いにロック可能である。図２ｂの実施例において、ピン４の接続端部８はピン１２として形成され、スタッドボルト９はそれに対応するネジ孔１３を備えている。図３ｂの実施例において、ピン４の接続端部は、スタッドボルト９がネジ込み可能なネジ孔１３‘を備えている。図４ａでは、スタッドボルト９とピン４をロックするためのバヨネット結合が設けられている。ピン４はその自由端で、スタッドボルト９が挿入可能なピン収容部１４を備えている。図４ｂに関連して、ピン４には、ピン収容部内で突出する突出部１５が形成されている。スタッドボルト９の挿入ピンには、スタッドボルトが回転運動した後、突出部１５を後方で捕捉するアンダーカットが設けられている。

ピン４は回転防止部材１６を備え、この回転防止部材はピン頭部に所属するスリーブ３と一緒に作用し、かつ図２ｂ〜４ｂの図に対応して、様々に形成することができる。図２の実施例において、回転防止部材１６はピン頭部７の下方の、多数の稜部面として形成され、かつスリーブ３の内径と比較して過度寸法を有するピン部分１７から成る。図３ｂと４ｂにおいて、回転防止部材１６は、ピン頭部の下方あるいはピン頭部に設けられておりかつスリーブ３の所属する凹部内で係合する突出部１８，１８‘から成る。

図５に示すドアヒンジは、不正に外れ飛び出さないようにピン４を保護する、付加的なピン保護部材を備えている。ピンを保護するために、ヒンジローラー２の一方は、ドアが閉じられる際覆い隠されかつ手が届きにくく設けられている、ネジ切りピン２０用の側面ネジ孔を備えている。このネジ孔に挿入されるネジ切りピン２０は、スタッドボルト９のカラー１１に当接し、かつ不正のねじれに抗してスタッドボルトを保護する。スタッドボルト９のカラーに作用する端部は、図６に示した実施例においてカラー１１の表面に食い込む尖端部２１として形成されている。ネジ切りピンの端部は、環状の先端部としても形成されている。図７の実施例において、カラー１１は、ネジ切りピン２０の端部が係合する環状の溝２２を備えている。このように配設すると、ネジ切りピン２０の端部とスタッドボルト９のカラー１１との間のなおそのままの状態が続く形状一体的な結合が保証される。最後に、スタッドボルト９の頭部１０が回転工具用の凹部２３を備えていることが図から見てとれる。この凹部は、伝達可能なトルクが、スタッドボルト９の圧入とスタッドボルト９のカラー１１に当接するネジ切りピン２０の作用とから生じる、保持トルクよりも小さいようにその大きさを定められている。

ドアヒンジを示す図である。 別の実施形態のドアヒンジのフレーム部分の図である。 図２ａ〜４ａにおいて示したフレーム部分用のピン及びスタッドボルトの部品図である。 別の実施形態のドアヒンジのフレーム部分の図である。 図２ａ〜４ａにおいて示したフレーム部分用のピン及びスタッドボルトの部品図である。 別の実施形態のドアヒンジのフレーム部分の図である。 図２ａ〜４ａにおいて示したフレーム部分用のピン及びスタッドボルトの部品図である。 ピン保護部材を備えたドアヒンジの図である。 図５の部分図である。 図５に示したドアヒンジ用のスタッドボルトの他の実施形態示す図である。

１ ドア扉に固定可能な部分
２ ヒンジローラー
３ スリーブ
４ ピン
５ 第二部分
６ ヒンジ板
７ ピン頭部
８ 接続端部
９ スタッドボルト
１０ 頭部
１１ カラー
１２ ピン
１３ ネジ孔
１４ ピン収容部
１５ 突出部
１６ 回転防止部材
１７ ピン部分
１８ 突出部
２０ ネジ切りピン
２１ 尖端部
２２ 溝
２３ 凹部

Claims (8)

1. 二つの互いに間隔をおいたヒンジローラー（２）を有する、フレームもしくはドア扉に固定可能な部分（１）と、
   ヒンジローラー（２）内に回転不能に設けられたスリーブ（３）と、
   スリーブ（３）内に挿入されておりかつヒンジローラー（２）の間のギャップを架橋するピン（４）とを備え、
   前記ピン（４）がピン頭部（７）ならびにスタッドボルト（９）を固定するための接続端部（８）を備え、
   ピン頭部（７）とピンに固定されたスタッドボルト（９）の頭部（１０）とが、ヒンジローラー（２）の内側に埋め込まれて設けられている様式のドアヒンジにおいて、
   スタッドボルト（９）が、圧入によりスリーブ（３）内に嵌め込まれたカラー（１１）を備えていること、および
   ピン（４）が、ピン頭部（７）に所属しているスリーブ（３）と協働する回転防止部材（１６）を備えていること、および
   ヒンジローラー（２）の一方が、ネジ切りピン（２０）用の側面ネジ孔を備えていること、及びこのネジ孔に挿入されるネジ切りピン（２０）が、スタッドボルト（９）のカラー（１１）に当接し、かつ不正にねじれないようにスタッドボルトを保護することを特徴とするドアヒンジ。
2. ピン（４）とスタッドボルト（９）が、ネジ山を介して接続しているかあるいはバヨネット結合を介して互いにロックされていることを特徴とする請求項１記載のドアヒンジ。
3. ピン（４）の接続端部（８）がピン（１２）として形成されており、スタッドボルト（９）が対応する孔（１３）を備えていることを特徴とする請求項１または２に記載のドアヒンジ。
4. ピン（４）の接続端部（８）が、スタッドボルト（９）がねじ込み可能である孔（１３‘）を備えていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一つに記載のドアヒンジ。
5. カラー（１１）が、円筒形かあるいは円錐形の外側面を備えていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載のドアヒンジ。
6. スタッドボルト（９）のカラー（１１）に作用するネジ切りピン（２０）の端部が、尖端部あるいは環状のエッジ部として形成されていることを特徴とする請求項１記載のドアヒンジ。
7. カラー（１１）が、ネジ切りピン（２０）の端部が係合する環状の溝（２２）を備えていることを特徴とする請求項１または６に記載のドアヒンジ。
8. スタッドボルト（９）の頭部（１０）が、回転工具用の凹部（２３）を備えており、この凹部が、伝達可能なトルクが、スタッドボルト９の圧入とスタッドボルト（９）のカラー（１１）に当接するネジ切りピン（２０）の作用とから生じる、保持モーメントよりも小さいようにその大きさを定められていることを特徴とする請求項１〜７のいずれか一つに記載のドアヒンジ。

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