JP5200741B2 - 結晶性窒化珪素及びその製造方法、並びに、それを用いた蛍光体、該蛍光体含有組成物、発光装置、照明装置、画像表示装置、焼結体及び顔料 - Google Patents
結晶性窒化珪素及びその製造方法、並びに、それを用いた蛍光体、該蛍光体含有組成物、発光装置、照明装置、画像表示装置、焼結体及び顔料 Download PDFInfo
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Description
また、以上のように窒化珪素は各種用途に使用される有用な材料ではあるが、これまでに開示されている窒化珪素はいずれも反射率が低く、いずれもその用途が限定されたものであった。
M 1 x Ba y M 2 z L u O v N w [I]
(式[I]中、M 1 はMn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の付活元素を示し、M 2 はSr、Ca、Mg及びZnから選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、Lは周期律表第4族又は14族に属する金属元素から選ばれる金属元素であって、少なくともLの一部がSi元素であるものを示し、x、y、z、u、v及びwは、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
0.00001≦x≦3
0≦y≦2.99999
2.6≦x+y+z≦3
0<u≦11
6<v≦25
0<w≦17)
M 3 e (Ca,Sr,Ba) 1−e Si 2 O 2 N 2 [II]
(式[II]中、M 3 は付活元素を示し、eは0<e≦0.2を満たす正の数を示す。)
また、この蛍光体は、発光ピーク波長が550nm〜570nmであって、L*値が100以上及びb*値が77以上であり、下記式[II’]で表されることが好ましい(請求項3)。
M3 e(Sr,Ba)1−eSi2O2N2 [II’]
(式[II’]中、M3は付活元素を示し、eは0<e≦0.2を満たす正の数を示す。)
M 1 χ (Ba,Ln) a (L,Al) b O c N d [I’]
(式[I’]中、M 1 はMn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の付活元素を示し、LnはLa、Ce、Pr、Nd、Y及びGdを示し、Lは周期律表第4族又は14族に属する金属元素から選ばれる金属元素であって、少なくともLの一部がSi元素であるものを示し、χ、a、b、c及びdは、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
0.00001≦χ≦0.4
2.6≦a≦2.99999
5≦b≦7
11<c<13
0<d<2.4)
この発光装置は、前記第2の発光体が、前記第1の蛍光体とは発光ピーク波長の異なる蛍光体を1種以上、第2の蛍光体として含有することが好ましい(請求項7)。
[1−1.結晶性]
本発明の結晶性窒化珪素(以下適宜、「本発明の窒化珪素」という)は、結晶相を有する窒化珪素である。
窒化珪素の結晶相は、低温安定型のα型及び高温安定型のβ型が知られている。これらはそれぞれX線回折を行うことにより、PDF(Powder Diffraction File)に登録されているパターン(例えば、α−窒化珪素:83−0700、76−1407、71−0570等、β−窒化珪素:29−1132、73−1208、82−0702等)に基づいて同定できる。
また、本発明の窒化珪素は波長525nmの光を照射した場合における反射率が85%以上であり、好ましくは88%以上であり、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは93%以上である。反射率は高ければ高いほうが好ましく、上限としては100%である。
即ち、測定対象となる窒化珪素粉末を、測定精度が保たれるように、十分に表面を平滑にしてセルに詰め、積分球などの集光装置に取り付ける。この積分球などの集光装置に、例えばXeランプ等の光を照射し、得られる反射光のスペクトルを分光測定装置、例えば大塚電子株式会社製MCPD2000、MCPD7000などを用いて測定する。ここで得られる各波長における反射率の値は、光源の光に対しての反射率が判明している物質(例えば、波長525nmの励起光に対して99%の反射率Rを持つLabsphere製「Spectralon」等)の反射率に基づいて補正を行い、反射率を求めることができる。
本発明の窒化珪素は、通常は不純物炭素量が0.1重量%以下となるが、不純物炭素量が0.06重量%以下であることが好ましい。該不純物炭素量として、より好ましくは0.05重量%以下、さらに好ましくは0.04重量%以下、特に好ましくは0.03重量%以下である。不純物炭素量は少なければ少ないほどより好ましいが、通常、0.000001重量%以上である。
上記炭素量の測定は、通常の元素分析方法により行うことができる。
本発明の窒化珪素の製造方法に制限は無いが、中でも、原料窒化珪素に対して所定の条件において熱処理をする工程を経て製造する方法(以下適宜、「本発明の窒化珪素の製造方法」という)が好ましい。以下、この本発明の窒化珪素の製造方法について詳細に説明する。
本発明の窒化珪素を得るための原料となる原料窒化珪素に特段の制限はなく、公知の方法で得られた任意の窒化珪素を使用できる。具体例を挙げると、下記の(a)金属シリコンを直接窒化する方法、(b)ハロゲン化珪素を原料とする方法、及び(c)二酸化ケイ素を還元し窒化する方法のいずれかの方法により得られた窒化珪素が使用できる。
3Si+2N2→Si3N4
3Si+4NH3→Si3N4+6H2
金属シリコンの微粉をN2又はNH3の存在下、1100℃付近より制御された昇温条件下に置き、1200〜1450℃で窒化を完了させた後、粉砕及び必要に応じて精製処理を行う。
ハロゲン化珪素法には、以下の(1)イミド分解法と、(2)気相法とがある。
(1)イミド分解法(液相法)
SiCl4+6NH3→Si(NH)2+4NH4Cl
Si(NH)2→Si3N4+2NH3
四塩化珪素を有機溶媒中、常温またはそれ以下でアンモニアと反応させてシリコンジイミドを得、次ぎにこれを1100℃程度の温度で熱分解して非晶質の窒化珪素を得る。次ぎにこれを結晶化させα型の窒化珪素を得る。
3SiCl4+4NH3→Si3N4+12HCl
3SiH4+4NH3→Si3N4+12H2
四塩化珪素又はSiH4とアンモニアを気相1100〜1200℃で反応させ非晶質の窒化珪素を得る。次ぎにこれを1450〜1500℃で加熱処理してα型の窒化珪素を得る。
3SiO2+6C+2N2→Si3N4+6CO
原料の二酸化珪素と炭素微粉をN2ガス流通下、1500℃で還元窒化し、次ぎに酸化性雰囲気中、700℃で加熱処理することによって残留炭素を除く。
本発明の窒化珪素の製造方法では、上記原料窒化珪素を、N2分圧が0.4MPa以上である窒素ガス含有雰囲気下、1500℃以上の温度で熱処理する工程を経て、本発明の窒化珪素を得る。
この際、共存させるSiO2の量に制限は無いが、原料窒化珪素100重量部に対するSiO2の量は、通常0.1重量部以上、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上であり、また、通常15重量部以下、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。
以上のように、窒化珪素を熱処理する際に、微量の酸素原子が共存していると、得られるβ−窒化珪素の粒径が大きくなる傾向にある。したがって、蛍光体粒子の粒径を大きくするには、上記のような処理を行った窒化珪素を用いるのが好ましい。
上記粉砕の手法としては、例えば、ハンマーミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル等の乾式粉砕機、又は、乳鉢と乳棒等を用いる粉砕等、公知の粉砕方法を任意に用いることができる。
また、篩い分けにおいては、各種市販の篩いを用いることが可能であるが、得られた窒化珪素を蛍光体原料として用いる場合には、金属メッシュのものよりもナイロンメッシュのものを用いる方が、不純物混入防止の点で好ましい。
本発明の窒化珪素は、各種蛍光体原料;とりゅう、研磨剤、絶縁体、誘電体、耐熱材といったようなセラミックス原料;顔料;化粧品等の各種無機材料の原料として使用できる。また特に、従来よりも反射率が高く白色であることから、従来の耐熱衝撃性を要求される分野以外にも、光学材料用途への使用も期待できる。
本発明の蛍光体は、その蛍光体原料として本発明の窒化珪素を用いて得られたものである。また、本発明の蛍光体は、通常、公知の同一組成の蛍光体に比較して、物体色における彩度や量子効率が高く、より好ましくは輝度が高い。このように、蛍光体の物体色における彩度や量子効率と言った特性が蛍光体原料の反射率(特には上述の窒化珪素)と関連することは、本発明者らによって初めて見出されたものである。
また、本明細書中の蛍光体の組成式において、各組成式の区切りは読点(、)で区切って表わす。また、カンマ(,)で区切って複数の元素を列記する場合には、列記された元素のうち一種又は二種以上を任意の組み合わせ及び組成で含有していてもよいことを示している。例えば、「(Ca,Sr,Ba)Al2O4:Eu」という組成式は、「CaAl2O4:Eu」と、「SrAl2O4:Eu」と、「BaAl2O4:Eu」と、「Ca1−xSrxAl2O4:Eu」と、「Sr1−xBaxAl2O4:Eu」と、「Ca1−xBaxAl2O4:Eu」と、「Ca1−x−ySrxBayAl2O4:Eu」とを全て包括的に示しているものとする(但し、前記式中、0<x<1、0<y<1、0<x+y<1)。
本発明の蛍光体としては、まず第1に、本発明の窒化珪素を原料に用いる限りにおいて特に限定はされない。その例を挙げると、珪素原子を含有する窒化物蛍光体及び酸窒化物蛍光体などが挙げられる。
CaSiN2:Eu、ZnSiN2:Mn、(Ca,Sr,Ba,Zn)2Si5N8:Eu、(Ca,Sr,Ba,Zn)Si7N10:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si(N,O)2:Eu等のアルカリ土類金属珪窒化物系蛍光体、及び、La3Si6(N,O)11:Ce、LaSi3(N,O)5:Ce等の3価希土類元素含有珪窒化物系蛍光体等に代表されるニトリドシリケート類、
(Ca,Sr)AlSi(N,O)3:Eu、(Ca,Sr,Ba)AlSi(N,O)3:Ce、(Ca,Sr)AlSi4(N,O)7:Eu、(Ca,Sr,Ba)AlSi4(N,O)7:Ce等のSi及びAl含有窒化物系蛍光体に代表されるニトリドアルミノシリケート類、
(Ca,Sr,Ba)Si2O2N2:Eu、Ba3Si6O12N2:Eu、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6O12N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6O9N4:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6O3N8:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)7O12N8/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)8O12N14/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)8O12N6:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)28/3O12N22/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)29/3O12N26/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6.5O13N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)7O14N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)8O16N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)9O18N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)10O20N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)11O22N2:(Eu,Ce,Mn)、等のアルカリ土類金属珪酸窒化物系蛍光体、及び、La3Si8O4N11:Ce、La3Si6O12N2:Ce等の3価希土類元素含有珪酸窒化物系蛍光体に代表されるオキソニトリドシリケート類、
Ca−α−SiAlON:Eu、Y−α−SiAlON:Ce、β−SiAlON:Eu、SrSi9Al19ON31:Eu、SrSiAl2O3N2:Eu等のSi及びAl含有酸窒化物蛍光体に代表されるオキソニトリドアルミノシリケート類、
CaSi5N6Cを母体結晶とする蛍光体に代表されるカルボニトリドアルミノシリケート類などが挙げられる。
上記蛍光体を製造するに当たっては、本発明の窒化珪素を原料として用いる以外は公知の方法に従って、適宜製造すれば良い。
(式[I]中、M1はMn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の付活元素を示し、M2はSr、Ca、Mg及びZnから選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、Lは周期律表第4族又は14族に属する金属元素から選ばれる金属元素であって、少なくともLの一部がSi元素であるものを示し、x、y、z、u、v及びwは、それぞれ、0.00001≦x≦3、0≦y≦2.99999、2.6≦x+y+z≦3、0<u≦11、6<v≦25、及び0<w≦17の範囲の数値を示す。)
(式[II]中、M3は付活元素を示し、eは0<e≦0.2を満たす正の数を示す。)
(式[III]中、M4は、少なくともEuを含有する付活元素を示し、M5は、アルカリ土類金属元素から選ばれる1種以上の元素を示し、Xは、O及びNからなる群より選ばれる1種以上の元素を示し、f及びgは、各々、0<f≦0.2、0.9≦f+g≦1を満たす正の数を示す。)
(式[IV]中、M6は付活元素を示し、Xは、O及びNからなる群より選ばれる1種以上の元素を示し、hは0<h≦0.4を満たす正の数を示し、jは1−h<j≦2−hを満たす数値を示す。)
M1 xBayM2 zLuOvNw [I]
上記式[I]において、M1は付活元素を示す。上記M1としては、Mn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の遷移金属元素又は希土類元素が挙げられる。なお、M1としては、これらの元素のうち何れか一種のみを含有していてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併有していてもよい。
中でも、希土類元素であるCe、Sm、Eu、Tm又はYbが好ましい元素として挙げられる。さらにその中でも、上記M1としては、発光量子効率の点で、少なくともEu又はCeを含有するものであることが好ましい。また、その中でも特に、発光ピーク波長の点で、少なくともEuを含有するものがより好ましく、Euのみを用いることが特に好ましい。
なお、上記M2としては、これらの元素のうち何れか一種のみを含有していてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併有していてもよい。
また、M2としてSrを含む場合、Ba及びSrの合計量に対するSrの存在割合が、好ましくは70モル%以下、より好ましくは60モル%以下、更に好ましくは50モル%以下である。これよりもSr量が増えると発光波長の長波長化、及び、発光強度の低下を招く場合がある。
さらに、M2としてZnを含む場合、Ba及びZnの合計量に対するZnの存在割合が、好ましくは60モル%以下、より好ましくは50モル%以下、更に好ましくは40モル%以下である。これよりもZn量が増えると発光波長の長波長化、及び、発光強度の低下を招く場合がある。
また、M2としてMgを含む場合、Ba及びMgの合計量に対するMgの存在割合が、好ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以下、更に好ましくは10モル%以下である。これよりもMg量が増えると発光波長の長波長化、及び、発光強度の低下を招く場合がある。
ここで、上記Lは、蛍光体の結晶の電荷バランスの点で当該蛍光体の性能に悪影響を与えない限りにおいて、その一部にB、Al、Ga等の3価のカチオンとなりうる金属元素が混入していても良い。その混入量としては、Lに対して、通常10原子%以下、好ましくは5原子%以下である。
特に、ハロゲン元素に関しては、原料不純物由来以外に製造時に使用するフラックス由来で混入する。この場合、ハロゲン原子は、蛍光体中に通常1ppm以上含有し、上限としては蛍光体焼成後の洗浄方法にも依存するが、通常1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、より好ましくは300ppm以下の範囲で含有する。
ところで、式[I]で表わされる蛍光体において、Ba及びLの一部をそれぞれLn及びAlで置換した下記一般式[I’]で表される蛍光体も含まれる。
M1 χ(Ba,Ln)a(L,Al)bOcNd [I’]
(式[I’]中、M1はMn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の付活元素を示し、LnはLa、Ce、Pr、Nd、Y及びGdからなる群より選ばれる1種以上の元素を示し、Lは周期律表第4族又は14族に属する金属元素から選ばれる金属元素であって、少なくともLの一部がSi元素であるものを示し、χ、a、b、c及びdは、それぞれ、0.00001≦χ≦0.4、2.6≦a≦2.99999、5≦b≦7、11<c<13、及び0<d<2.4の範囲の数値を示す。)
中でも、少なくともLa、Y及びGdからなる群より選ばれる1種以上の元素を含有しているのが好ましく、Yを含有しているのがより好ましい。
また、上記式[I’]において、BaとLnの合計量に対するLnの占める割合としては、通常20モル%以下、好ましくは15モル%以下、より好ましくは10モル%以下、さらに好ましくは5モル%以下であり、また通常0より大きい数値である。
ここで、ランガサイトとは、La3Si3Al3O12N2のことをいう。
式[I]で表される蛍光体の好ましい具体例としては、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6O12N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6O9N4:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6O3N8:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)7O12N8/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)8O12N14/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)8O12N6:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)28/3O12N22/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)29/3O12N26/3:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)6.5O13N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)7O14N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)8O16N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)9O18N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)10O20N2:(Eu,Ce,Mn)、(Ca,Sr,Ba)3(Si,Ge)11O22N2:(Eu,Ce,Mn)などが挙げられる。中でも、より好ましい具体例としては、Ba3Si6O12N2:Eu、Ba3Si6O9N4:Eu、Ba3Si6O3N8:Eu、Ba3Si7O12N8/3:Eu、Ba3Si8O12N14/3:Eu、Ba3Si8O12N6:Eu、Ba3Si28/3O12N22/3:Eu、Ba3Si29/3O12N26/3:Eu、Ba3Si6.5O13N2:Eu、Ba3Si7O14N2:Eu、Ba3Si8O16N2:Eu、Ba3Si9O18N2:Eu、Ba3Si10O20N2:Eu、Ba3Si11O22N2:Eu、Ba3Si6O12N2:Eu,Mn、Ba3Si6O9N4:Eu,Mn、Ba3Si6O3N8:Eu,Mn、Ba3Si7O12N8/3:Eu,Mn、Ba3Si8O12N14/3:Eu,Mn、Ba3Si8O12N6:Eu,Mn、Ba3Si28/3O12N22/3:Eu,Mn、Ba3Si29/3O12N26/3:Eu,Mn、Ba3Si6.5O13N2:Eu,Mn、Ba3Si7O14N2:Eu,Mn、Ba3Si8O16N2:Eu,Mn、Ba3Si9O18N2:Eu,Mn、Ba3Si10O20N2:Eu,Mn、Ba3Si11O22N2:Eu,Mn、Ba3Si6O12N2:Ce、Ba3Si6O9N4:Ce、Ba3Si6O3N8:Ce、Ba3Si7O12N8/3:Ce、Ba3Si8O12N14/3:Ce、Ba3Si8O12N6:Ce、Ba3Si28/3O12N22/3:Ce、Ba3Si29/3O12N26/3:Ce、Ba3Si6.5O13N2:Ce、Ba3Si7O14N2:Ce、Ba3Si8O16N2:Ce、Ba3Si9O18N2:Ce、Ba3Si10O20N2:Ce、Ba3Si11O22N2:Ceなどが挙げられる。
M3 e(Ca,Sr,Ba)1−eSi2O2N2 [II]
上記式[II]において、M3は付活元素を示す。M3の例としては、上記式[I]のM1と同様の金属元素を挙げることができる。
また、式[II]において、eは、0より大きい数値を表わし、好ましくは0.001以上であり、より好ましくは0.005以上であり、また、上限としては、0.2以下、より好ましくは0.15以下の数値を表わす。
M4 fM5 gAlSiX3 [III]
上記式[III]において、M4は、少なくともEuを含有する付活元素を示す。Eu以外の元素としては、例えば、Mn、Ce、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の遷移元素又は希土類元素が挙げられる。ここで、M4としては、少なくともEuを含有している限りにおいて、これらの元素のうち何れか一種のみを含有していてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併有していてもよい。中でも、全M4量に対してEuが、通常50モル%以上、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上を占めることが望ましい。その中でも、M4としてEuのみを用いることが特に好ましい。
なお、上記M5としては、何れか一種のみを含有していてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併有していてもよいが、少なくともCaを含有しているのが好ましい。中でも、全M5量に対してCaが、通常50モル%以上、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上を占めることが望ましい。その中でも、M5としてCaのみを用いることが特に好ましい。
M6 h(Mg,Ca,Sr,Ba)jSi5X8 [IV]
上記式[IV]において、M6は付活元素を示す。M6の例としては、上記式[I]のM1と同様の金属元素を挙げることができる。
また、式[IV]において、Xは式[III]におけるものと同様である。
上記式[IV]において、hは、0より大きい数値であり、好ましくは0.001以上であり、より好ましくは0.005以上であり、さらに好ましくは0.01以上である、また、上限としては、0.4以下、好ましくは0.2以下、より好ましくは0.1以下である。
また、jは1−h<j≦2−hを満たす数値を表わす。
本発明の蛍光体は、上記式[I]〜[IV]で表される蛍光体である場合、その特性として、公知の同一組成の蛍光体と比較して、物体色が鮮やかで量子効率が高い。
(吸収効率、内部量子効率、及び外部量子効率の測定方法)
以下に、蛍光体の吸収効率αq、内部量子効率ηi、及び、外部量子効率ηo、を求める方法を説明する。
蛍光体サンプルによって吸収された励起光のフォトン数Nabsは下記(式2)で求められる量に比例する。
以上より、αq=Nabs/N=(式2)/(式1)と求められる。
ここで、NPLは、下記(式3)で求められる量に比例する。
以上により、内部量子効率ηiは、ηi=(式3)/(式2)と求められる。
そして、上記のようにして求めた吸収効率αqと内部量子効率ηiの積をとることで外部量子効率ηoを求める。あるいは、ηo=(式3)/(式1)の関係から求めることもできる。ηoは、蛍光に由来するフォトンの数NPLを励起光の全フォトン数Nで割った値である。
以下、上記式[I]〜[IV]で表される各蛍光体の特性について、記載する。
(励起スペクトルに関する特性)
式[I]で表わされる本発明の蛍光体は、200nm以上500nm以下の波長範囲の光で励起可能であることが好ましい。中でも、半導体素子等を第1の発光体とし、その光を蛍光体の励起光源として使用する発光装置に好適に用いるためには、例えば、青色領域(波長範囲:420nm以上500nm以下)の光及び/又は近紫外領域(波長範囲:300nm以上420nm以下)の光で励起可能であることが好ましい。
該発光スペクトルは、上述と同様、光源から回折格子で分光して取り出した波長390nm又は410nmの光で蛍光体を励起して測定することができ、測定された発光スペクトルから発光ピーク強度を求める。なお、発光ピークが2つ以上現われる場合は、そのうちの最大発光ピークの強度が上記条件を満たすことが好ましい。
式[I]で表わされる本発明の蛍光体は、緑色蛍光体としての用途に鑑みて、波長400nmの光で励起した場合における発光スペクトルを測定した場合に、以下の特性を有することが好ましい。
式[I]で表わされる本発明の蛍光体の発光色は、JIS Z8701に基づく色度座標値として、xが通常0.100以上、好ましくは0.150以上、より好ましくは0.200以上であり、また、通常0.400以下、好ましくは0.380以下、より好ましくは0.360以下、更に好ましくは0.3以下、特に好ましくは0.29以下であることが望ましい。また、yが通常0.480以上、好ましくは0.490以上、より好ましくは0.495以上、更に好ましくは0.5以上、中でも好ましくは0.55以上、特に好ましくは0.6以上であり、また、通常0.670以下、好ましくは0.660以下、より好ましくは0.655以下の範囲であることが望ましい。式[I]で表される本発明の蛍光体は、例えばM1元素及びM2源素の量を変化させフラックス存在下で焼成することにより、輝度を維持しつつも上記範囲で発光色を変化させることができる。
式[I]で表わされる本発明の蛍光体は、従来の同一組成の蛍光体よりもその物体色が鮮明であることを特徴とするものである。具体的には、その物体色をL*a*b*表色系で表わした場合に、L*値が97以上、a*値が−21以下及びb*値が35以上のいずれかを満たすことが好ましい。
L*値は、数値が大きい方がより鮮明な色であることを示すものであり、100以上が好ましく、さらに好ましくは103以上である。
a*値は、数値が小さい方がより緑色としてより鮮明な色であることを示すものであり、−23以下がより好ましく、さらに好ましくは−25以下である。また、通常−60以上の数値となる。
b*値は、数値が大きい方がより緑色としてより明るい色であることを示すものであり、35以上が好ましく、さらに好ましくは40以上である。一方、b*値の上限は、理論上は200以下であるが、通常120以下であることが好ましい。b*値が大きすぎると、発光波長が長波長側にシフトし、輝度が低下する場合があるためである。
式[I]で表わされる本発明の蛍光体は、その外部量子効率が従来の同一組成の蛍光体に比し、高いものである。外部量子効率として、具体的には、通常0.35以上、好ましくは0.40以上、中でも好ましくは0.45以上、特に好ましくは0.50以上である。高発光強度の発光素子を設計するためには、外部量子効率は高いほど好ましい。
さらに、式[I]で表わされる本発明の蛍光体は、温度特性にも優れるものである。具体的には、455nmの波長の光を照射した場合の20℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値に対する150℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値の割合が、通常55%以上であり、好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上である。
また、通常の蛍光体は温度上昇と共に発光強度が低下するので、該割合が100%を越えることは考えられにくいが、何らかの理由により100%を超えることがあっても良い。ただし150%を超えるようであれば、温度変化により色ずれを起こす傾向となる。
また、455nmの波長の光を照射した場合の20℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値に対する100℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値の割合が、通常70%以上であり、好ましくは75%以上、特に好ましくは80%以上である。
また、455nmの波長の光を照射した場合の20℃での輝度に対する100℃での輝度の割合も、通常70%以上であり、好ましくは75%以上、特に好ましくは80%以上である。
ステージに蛍光体サンプルを入れたセルを載せ、温度を20℃から150℃の範囲で変化させる。蛍光体の表面温度が20℃又は150℃で一定となったことを確認する。次いで、光源から回折格子で分光して取り出した波長455nmの光で蛍光体を励起して発光スペクトル測定する。測定された発光スペクトルから発光ピーク強度及び輝度を求める。ここで、蛍光体の励起光照射側の表面温度の測定値は、放射温度計と熱電対による温度測定値を利用して補正した値を用いる。また、発光ピークが2つ以上現われる場合は、そのうちの最大発光ピークの強度が上記条件を満たすことが好ましい。
式[I]で表わされる本発明の蛍光体は、窒素雰囲気下で2時間加熱を行う耐久性試験において、通常1000℃以上、好ましくは1200℃以上、より好ましくは1300℃以上、更に好ましくは1500℃以上、特に好ましくは1700℃以上であっても分解しないものである。
上記の電流密度及び発光出力の励起光としては、例えば、C460EZ290(Cree社製、波長範囲455nm〜457.4nm)に20mAを通電し、蛍光体に励起光を照射すればよい。また、このとき蛍光体を分散するシリコーン樹脂としては、信越化学工業社製SCR1101が挙げられる。
式[I]で表わされる本発明の蛍光体は、通常、以下に定義される結晶相であるBSON相(Ba3Si6O12N2相ともいう)を含む。
BSON相:
CuKαのX線源を用いたX線回折測定において回折角(2θ)26.9〜28.2゜の範囲(R0)に回折ピークが観測される結晶相であって、当該回折ピーク(P0)を基準回折ピークとし、P0のブラッグ角(θ0)より導かれる5つの回折ピーク(但し、20.9°〜22.9°の角度範囲にある回折ピークは除く)を低角度側から順にそれぞれP1、P2、P3、P4及びP5とし、これらの回折ピークの回折角の角度範囲を、R1、R2、R3、R4及びR5としたときに、R1、R2、R3、R4及びR5が、それぞれR1=R1s〜R1e、R2=R2s〜R2e、R3=R3s〜R3e、R4=R4s〜R4e、R5=R5s〜R5eの角度範囲を示すものであり、R1、R2、R3、R4及びR5のすべての範囲に回折ピークが少なくとも1本存在し、且つ、P0、P1、P2、P3、P4及びP5のうち、回折ピーク高さが最も高い回折ピークの高さに対して、P0の強度が回折ピーク高さ比で20%以上の強度を有するものであり、P1、P2、P3、P4又はP5の少なくとも1以上のピーク強度が回折ピーク高さ比で5%以上、好ましくは9%以上である結晶相。
また、R1s、R2s、R3s、R4s及びR5sは、それぞれR1、R2、R3、R4及びR5の開始角度、R1e、R2e、R3e、R4e及びR5eは、それぞれR1、R2、R3、R4及びR5の終了角度を示すものであって、以下の角度を示す。
R1s:2×arcsin{sin(θ0)/(1.994×1.015)}
R1e:2×arcsin{sin(θ0)/(1.994×0.985)}
R2s:2×arcsin{sin(θ0)/(1.412×1.015)}
R2e:2×arcsin{sin(θ0)/(1.412×0.985)}
R3s:2×arcsin{sin(θ0)/(1.155×1.015)}
R3e:2×arcsin{sin(θ0)/(1.155×0.985)}
R4s:2×arcsin{sin(θ0)/(0.894×1.015)}
R4e:2×arcsin{sin(θ0)/(0.894×0.985)}
R5s:2×arcsin{sin(θ0)/(0.756×1.015)}
R5e:2×arcsin{sin(θ0)/(0.756×0.985)}
式[I]で表わされる本発明の蛍光体は通常は酸等の溶媒に対しても溶けにくい性質を有する。好ましくは、水及び/又は1Nの塩酸に不溶のものである。
(発光スペクトルに関する特性)
式[II]で表される本発明の蛍光体は、用いられるアルカリ土類金属の種類により、その発光ピーク波長が青又は緑色〜黄色の領域で変化するが、蛍光体としての用途に鑑みて、波長400nmの光で励起した場合における発光スペクトルを測定した場合に、以下の特性を有することが好ましい。
式[II]で表わされる本発明の蛍光体の発光色は、JIS Z8701に基づく色度座標値として、青色発光の場合には、xが通常0.3以下、好ましくは0.25以下、より好ましくは0.2以下であり、yが通常0.6以下、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.4以下のものである。また、緑〜黄色発光の場合には、xが通常0.2以上、0.65以下であり、yが通常0.35以上、0.7以下となる。
式[II]で表わされる本発明の蛍光体は、従来の同一組成の蛍光体よりもその物体色が鮮明であることを特徴とするものである。具体的には、その物体色をL*a*b*表色系で表わした場合に、L*値が103以上、a*値が−23以下及びb*値が63以上のいずれかを満たすことが好ましい。
L*値は、数値が大きい方がより鮮明な色であることを示すものであり、通常70以上であり、好ましくは80以上であり、より好ましくは90以上であり、さらに好ましくは100以上であり、中でも好ましくは103以上であり、特に好ましくは105以上である。
a*値は、数値が小さい方がより緑色としてより鮮明な色であることを示すものであり、通常−20以下であり、−23以下が好ましく、さらに好ましくは−24以下である。また、通常−60以上の数値となる。
b*値は、数値が大きい方がより緑色としてより明るい色であることを示すものであり、通常35以上であり、45以上が好ましく、63以上が更に好ましく、特に好ましくは70以上である。一方、b*値の上限は、理論上は200以下であるが、通常120以下であることが好ましい。b*値が大きすぎると、発光波長が長波長側にシフトし、輝度が低下する場合があるためである。
式[II]で表わされる本発明の蛍光体は、その外部量子効率が従来の同一組成の蛍光体に比し、高いものである。該外部量子効率として、具体的には、通常0.57以上であり、より好ましくは0.60以上であり、さらに好ましくは0.62以上である。高発光強度の発光素子を設計するためには、外部量子効率は高いほど好ましい。
式[II]で表わされる本発明の蛍光体のうちでも、下記式[II’]で表され、発光ピーク波長が550nm〜570nmである黄色蛍光体の場合、L*値が100以上及びb*値が77以上であるという特徴的な特性を有する。
M3 e(Sr,Ba)1−eSi2O2N2 [II’]
(式[II’]中、M3は付活元素を示し、eは0<e≦0.2を満たす正の数を示す。)
(励起スペクトルに関する特性)
式[III]で表わされる本発明の蛍光体は、200nm以上500nm以下の波長範囲の光で励起可能であることが好ましい。中でも、半導体素子等を第1の発光体とし、その光を蛍光体の励起光源として使用する発光装置に好適に用いるためには、例えば、青色領域(波長範囲:420nm以上500nm以下)の光及び/又は近紫外領域(波長範囲:300nm以上420nm以下)の光で励起可能であることが好ましい。
該発光スペクトルは、式[I]で表わされる本発明の蛍光体の項で説明したのと同様にして測定できる。
式[III]で表わされる本発明の蛍光体は、波長455nmの光で励起した場合における発光スペクトルを測定した場合の発光ピーク波長λp(nm)が、通常610nm以上であり、より好ましくは620nm以上であり、さらに好ましくは630nm以上であり、特に好ましくは650nm以上のものである。これによりこの無機化合物を画像表示装置の赤色蛍光体を用いた場合にNTSC比の高い画像表示装置が得られ好ましい。また、発光ピーク波長の上限としては、通常、680nm以下である。
式[III]で表わされる本発明の蛍光体の発光色は、JIS Z8701に基づく色度座標値として、xが通常0.5以上、好ましくは0.55以上、より好ましくは0.6以上、さらに好ましくは0.65以上であり、また、通常0.75以下である。また、yは通常0.4以下、好ましくは0.35以下、より好ましくは0.3以下であり、また、通常0.2以上である。
式[III]で表わされる本発明の蛍光体は、従来の同一組成の蛍光体よりもその物体色が鮮明であることを特徴とするものである。具体的には、その物体色をL*a*b*表色系で表わした場合に、a*値が38以上又はb*値が42以上のいずれかを満たすことが好ましい。
b*値としては、数値が大きい方がより赤色としてより明るい色であることを示すものであり、通常40以上、好ましくは42以上、より好ましくは43以上である。一方、b*値の上限は、理論上は200以下であるが、通常120以下であることが好ましい。b*値が大きすぎると、発光波長が長波長側にシフトし、輝度が低下する場合があるためである。
L*値は、数値が大きい方がより鮮明な色であることを示すものであり、通常70以上であり、好ましくは75以上であり、さらに好ましくは80以上である。
a*値は、数値が大きい方がより赤色としてより鮮明な色であることを示すものであり、通常30以上、好ましくは35以上、さらに好ましくは38以上であり、特に好ましくは40以上である。また、通常60以下の数値となる。
式[III]で表わされる本発明の蛍光体は、その外部量子効率が従来の同一組成の蛍光体に比し、高いものである。該外部量子効率として、具体的には、通常0.62以上である。高発光強度の発光素子を設計するためには、外部量子効率は高いほど好ましい。
さらに、式[III]で表わされる本発明の蛍光体は、温度特性にも優れるものである。具体的には、455nmの波長の光を照射した場合の20℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値に対する150℃での発光スペクトル図中の発光ピーク強度値の割合が、通常55%以上であり、好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上である。
また、通常の蛍光体は温度上昇と共に発光強度が低下するので、該割合が100%を越えることは考えられにくいが、何らかの理由により100%を超えることがあっても良い。ただし150%を超えるようであれば、温度変化により色ずれを起こす傾向となる。
式[III]で表わされる本発明の蛍光体は、窒素雰囲気下で2時間加熱といった耐久性試験において、通常1000℃以上、好ましくは1200℃以上、より好ましくは1500℃以上、特に好ましくは1700℃以上であっても分解しないものである。
(励起スペクトルに関する特性)
式[IV]で表される本発明の蛍光体は、200nm以上500nm以下の波長範囲の光で励起可能であることが好ましい。中でも、半導体素子等を第1の発光体とし、その光を蛍光体の励起光源として使用する発光装置に好適に用いるためには、例えば、青色領域(波長範囲:420nm以上500nm以下)の光及び/又は近紫外領域(波長範囲:300nm以上420nm以下)の光で励起可能であることが好ましい。
該発光スペクトルは、式[I]で表わされる本発明の蛍光体の項で説明したのと同様にして測定できる。
式[IV]で表される本発明の蛍光体は、波長455nmの光で励起した場合における発光スペクトルを測定した場合の発光ピーク波長λp(nm)が、通常590nm以上、好ましくは600nm以上、より好ましくは610nm以上である。また、発光ピーク波長の上限としては、通常680nm以下である。
式[IV]で表される本発明の蛍光体の発光色は、JIS Z8701に基づく色度座標値として、xが通常0.50以上、好ましくは0.53以上、また、通常0.75以下であり、yが通常0.5以下、好ましくは0.45以下、より好ましくは0.43以下、また、通常0.2以上のものである。
式[IV]で表される本発明の蛍光体は、従来の同一組成の蛍光体よりもその物体色が鮮明であることを特徴とするものである。具体的には、その物体色をL*a*b*表色系で表わした場合に、その物体色をL*a*b*表色系で表わした場合に、b*値が63以上であることが好ましく、より好ましくは65以上である。一方、b*値の上限は、理論上は200以下であるが、通常120以下であることが好ましい。b*値が大きすぎると、発光波長が長波長側にシフトし、輝度が低下する場合があるためである。
L*値は、数値が大きい方がより鮮明な色であることを示すものであり、通常70以上であり、好ましくは80以上であり、さらに好ましくは90以上である。
a*値は、数値が大きい方がより赤色としてより鮮明な色であることを示すものであり、通常15以上であり、20以上が好ましく、より好ましくは25以上であり、さらに好ましくは30以上である。また、通常60以下の数値となる。
式[IV]で表される本発明の蛍光体は、その外部量子効率が従来の同一組成の蛍光体に比し、高いものである。該外部量子効率として、具体的には、通常0.59以上である。高発光強度の発光素子を設計するためには、外部量子効率は高いほど好ましい。
(重量メジアン径)
本発明の蛍光体は、その重量メジアン径D50が、通常0.01μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上であり、また、通常100μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下の範囲であることが好ましい。重量メジアン径D50が小さすぎると、輝度が低下し、蛍光体粒子が凝集する傾向がある。一方、重量メジアン径が大きすぎると、塗布ムラやディスペンサー等の閉塞が生じる傾向がある。
なお、発光効率、吸光効率を高めるために、重量メジアン径D50の異なる複数の蛍光体を混合して用いる時は、混合蛍光体のQDは0.3よりも大きくなる場合がある。
本発明の蛍光体は、原料として上述の窒化珪素を用いる限りにおいて特に限定されず、公知の蛍光体の製造方法に準じて製造すればよい。例えば、目的とする蛍光体を構成する金属元素、該金属元素を含有する化合物等の各種原料(以下、適宜「蛍光体原料」という。)を混合し(混合工程)、得られた混合物を焼成する(焼成工程)ことにより製造すればよい。また、例えば、蛍光体原料に代えて、又は蛍光体原料と共に、蛍光体原料を混合焼成して得られる焼成物を焼成して製造しても良い。なお、ここで蛍光体原料及びその焼成物などを総称して、適宜「蛍光体前駆体」と呼ぶことがある。
本発明の蛍光体の製造に使用される蛍光体原料としては、少なくとも本発明の窒化珪素を蛍光体原料の一部として使用する限り任意のものを使用できる。例えば、蛍光体を構成する各元素の金属、合金、イミド化合物、アミド化合物、酸窒化物、窒化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等が挙げられる。これらの蛍光体原料の中から、複合酸窒化物への反応性や、焼成時におけるNOx、SOx等の発生量の低さ等を考慮して、適宜選択すればよい。
また、M2源として炭酸塩を原料とする場合は、予め炭酸塩を仮焼成して原料として使用することが好ましい。
さらに、本発明の窒化珪素以外の原料として、他のSi3N4を使用することもできる。ただしこの場合でも、他のSi3N4は、Si3N4として反応性の点から、粒径が小さく、発光効率の点から純度の高いものが好ましい。さらに、発光効率の点からはα−Si3N4よりもβ−Si3N4の方が好ましく、Si3N4は反射率が高い物を用いることが好ましい。中でも特に不純物である炭素元素の含有割合が少ないものの方が好ましい。炭素含有の割合は、少なければ少ないほど好ましいが、通常0.001重量%以上含有され、現実的には0.01重量%以上含有されることが多く、また、通常0.3重量%以下、好ましくは0.2重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下、更に好ましくは0.05重量%以下、特に好ましくは0.03重量%以下である。
一方で、蛍光体粒子の粒径を大きくする点からは、原料であるSi3N4の粒径は大きいことが好ましい。
その他のL源の具体例としては、上記Si源又はGe源の具体例として挙げた各化合物において、SiやGeをそれぞれTi、Zr、Hf等に置き換えた化合物が挙げられる。
なお、上述したM3源、Ca源、Sr源、Ba源及びSi源は、それぞれ、一種のみを用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
Si源としては、上記式[I]で表わされる蛍光体の蛍光体原料の説明において述べたものと同様のものが挙げられる。
なお、上述したM4源、M5源、Al源及びSi源は、それぞれ、一種のみを用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
なお、上述したM6源、Ca源、Sr源、Ba源、Zn源及びSi源は、それぞれ、一種のみを用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、各蛍光体原料の重量メジアン径としては、通常0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは3μm以下のものが用いられる。このために、蛍光体原料の種類によっては予めジェットミル等の乾式粉砕機で粉砕を行っても良い。これにより、各蛍光体原料の原料混合物中での均一分散化を図り、かつ、蛍光体原料の表面積増大による原料混合物の固相反応性を高めることができ、不純物相の生成を抑えることが可能となる。特に、窒化物原料の場合には、反応性の観点から他の蛍光体原料より小粒径のものを用いることが好ましい。
目的組成が得られるように蛍光体原料を秤量し、これらを混合してから焼成することにより、本発明の蛍光体が得られる。なお、この際、混合はボールミル等を用いて十分に混合することが好ましい。
混合を行う際、その雰囲気中の水分は、10000ppm以下が好ましく、1000ppm以下がより好ましく、10ppm以下が更に好ましく、1ppm以下が特に好ましい。また、酸素は、1%以下が好ましく、1000ppm以下がより好ましく、100ppm以下が更に好ましく、10ppm以下が特に好ましい。
得られた混合物を焼成することにより、蛍光体を得る。この焼成は、蛍光体原料をルツボ等の容器に充填し、所定温度、雰囲気下で焼成することが好ましい。
容器としては、各蛍光体原料との反応性の低い材料からなるルツボ又はトレイ等の耐熱容器を用いることが好ましい。このような焼成時に用いる耐熱容器の材質としては、例えば、アルミナ、石英、窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素、マグネシウム、ムライト等のセラミックス、白金、モリブデン、タングステン、タンタル、ニオブ、イリジウム、ロジウム等の金属、あるいは、それらを主成分とする合金、カーボン(グラファイト)などが挙げられる。ここで、石英製の耐熱容器は、比較的低温、すなわち、1200℃以下での熱処理に使用することができ、好ましい使用温度範囲は1000℃以下である。
このような耐熱容器の例として、好ましくは窒化ホウ素製、アルミナ製、窒化珪素製、炭化珪素製、白金製、モリブデン製、タングステン製、タンタル製の耐熱容器が挙げられ、より好ましくは窒化ホウ素製、アルミナ製、及びモリブデン製のものが挙げられる。中でも窒素−水素混合気体中といった還元雰囲気での焼成では焼成温度域で安定なアルミナ製のものが好ましい。ただし、蛍光体原料の種類によっては、アルミナと反応する場合もあるため、その場合にはBN製又はモリブデン製の耐熱容器を使用することが好ましい。
また、耐熱容器を炉内に充填する際の充填率(以下適宜、「炉内充填率」と称する)は、炉内の耐熱容器間で熱が不均一にならない程度につめることが好ましい。
さらに、上記焼成において、焼成炉中の耐熱容器の数が多い場合には、例えば、上記の昇温速度を遅めにする等、各耐熱容器への熱の伝わり具合を均等にすることが、ムラなく焼成するためには好ましい。
具体的には、上記式[I]で表わされる本発明の蛍光体を製造する場合、通常1600℃を超える焼成温度では焼成粉が焼結してしまい発光強度が低くなる場合があるが、1400℃前後の焼成温度では結晶性の良好な粉体が得られる。したがって、式[I]で表わされる本発明の蛍光体を製造するための焼成温度としては、通常1000℃以上、好ましくは1100℃以上、より好ましくは1150℃以上、更に好ましくは1200℃以上の温度であり、また、通常1600℃以下、好ましくは1500℃以下、より好ましくは1450℃以下の温度である。
また、これらの不活性ガス及び還元性ガス流通下で焼成を行う場合には、通常0.1〜10リットル/分の流量の下、焼成が行われる。
焼成工程においては、良好な結晶を成長させる観点から、反応系にフラックスを共存させてもよい。フラックスの種類は特に制限されないが、例としては、NH4Cl、NH4F・HF等のハロゲン化アンモニウム;NaCO3、LiCO3等のアルカリ金属炭酸塩;LiCl、NaCl、KCl、CsCl、LiF、NaF、KF、CsF、LiI、NaI、KI、CsI等のアルカリ金属ハロゲン化物;CaCl2、BaCl2、SrCl2、CaF2、BaF2、SrF2、CaI2、BaI2、SrI2等のアルカリ土類金属ハロゲン化物;CaO、SrO、BaO等のアルカリ土類金属酸化物;B2O3、H3BO3、Na2B4O7、K2B4O7等のホウ素酸化物、ホウ酸及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属のホウ酸塩化合物;Li3PO4、NH4H2PO4、BaHPO4、Zn3(PO4)2等のリン酸塩化合物;AlF3等のハロゲン化アルミニウム;ZnCl2、ZnBr2、ZnF2といったハロゲン化亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、ホウ酸亜鉛、リン酸亜鉛等の亜鉛化合物;Bi2O3等の周期表第15族元素化合物;Li3N、Ca3N2、Sr3N2、Ba3N2、Sr2N、Ba2N、BN等のアルカリ金属、アルカリ土類金属又は第13族元素の窒化物などが挙げられる。このうち好ましくはハロゲン化物であり、この中でも、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、リン酸塩化合物、又はZnのハロゲン化物が好ましい。また、これらのハロゲン化物の中でも、フッ化物、塩化物が好ましい。このうち、より好ましくはアルカリ土類金属又はZnのフッ化物、並びにアルカリ土類金属のリン酸塩である。
また、上記フラックスのうち潮解性のあるものについては、無水物を用いる方が好ましく、また蛍光体を多段焼成により製造する場合には、より後段の焼成時にフラックスを用いることが好ましい。
フラックスの存在下で焼成して得られる本発明の蛍光体は、量子効率と粒径のバランスが向上するものであり、具体的には、1次粒径が大きくなり、2次粒子のQ.D.が狭くなるという傾向を有するものである。
なお、焼成工程を一次焼成と二次焼成とに分割し、混合工程により得られた原料混合物をまず一次焼成した後、ボールミル等で再度粉砕してから二次焼成を行ってもよい。即ち、焼成工程において固相反応をより進行させ、結晶性を向上させるために、焼成工程を1段ではなく多段に分割して行なってもよい。例えば、混合工程により得られた原料混合物をまず一次焼成した後(第一の焼成工程)、必要に応じてボールミル等で再度粉砕してから、再度焼成する(第二の焼成工程)という操作を1回以上行う。再度の焼成(第二の焼成工程)は、二次焼成、三次焼成というように何回行うようにしてもよい。この際、一次焼成した焼成物は、その焼成物だけで後段の焼成に導入してもよいし、前述の蛍光体原料の一部を混合焼成したものを粉砕し、そこに残りの原料を混合して焼成するという態様をとることもできる。
ここで、粒度の揃った蛍光体を得るためには、一次焼成温度を低く設定して粉体状態で固相反応を進めることが好ましい。一方、高輝度の蛍光体を得るためには、一次焼成温度を高く設定して溶融状態で原料が十分に混合して反応した後に二次焼成で結晶成長させることが好ましい。
一次焼成の時間は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常1時間以上、好ましくは2時間以上、また、通常100時間以下、好ましくは50時間以下、より好ましくは24時間以下、さらに好ましくは12時間以下である。
なお、フラックスは一次焼成の前に混合してもよいし、二次焼成以降の焼成前に混合してもよい。また、雰囲気等の焼成条件も一次焼成と二次焼成以降で変更してもよい。
このときの焼成条件としては、前述に記載と同様の範囲で適宜選択して行われる。ただし、連続した2つの焼成工程における焼成温度のうち、後段の焼成温度の方を高い温度とする工程を少なくとも1回以上有している方が、蛍光体の結晶成長が促進され、結晶性を高めることが可能になり好ましい。
また、上記洗浄の程度は、洗浄後の焼成物を重量比で10倍の水に分散後、1時間静置して得られる上澄み液の電気電導度でも表すことができる。前記電気伝導度は、発光特性の観点からは低いほど好ましいが、生産性も考慮すると通常10mS/m以下、好ましくは5mS/m以下、より好ましくは4mS/m以下となるまで洗浄処理を繰り返し行うことが好ましい。
上記焼成において、焼成炉中のルツボの数が多い場合には、例えば、上記の昇温速度を遅めにする等、各ルツボへの熱の伝わり具合を均等にすることが、ムラなく焼成するためには好ましい。
蛍光体原料として窒化物を用いる場合、原料混合物の固相反応性を高め、不純物相の生成を抑えるため、窒化物を原料混合物中に均一に混合・分散させることが好ましい。これを実現するための具体的手法としては、例えば、予め窒化物以外の蛍光体原料を混合し、焼成し、粉砕したものに対して、窒化物を混合し、焼成させるようにすればよい。また、例えば窒化物を予めジェットミル等の乾式粉砕機で粉砕したものを蛍光体原料として用いるようにした場合、窒化珪素の粉末の表面積が増大することにもなり、窒化物の固相反応性の向上にも寄与するため、特に好適である。なお、これらの例示した方法は、いずれかを単独で行ってもよいが、組み合わせて行うことが好ましい。
さらに、上記式[I]で表される本発明の蛍光体とランガサイトとの固溶体を形成して、式[I’]で表わされる本発明の蛍光体を製造する場合には、まず式[I]で表される蛍光体及びランガサイトを上述の製造方法に従って又は準じてそれぞれ独立に得た後、それらを混合し、焼成を行うことにより固溶体を形成させればよい。また、始めから固溶体を構成する元素を含有する原料粉を目的とする式[I’]の組成にあわせて混合して、それを焼成することで、固溶体を焼成させても良い。
上述の焼成工程の加熱処理後は、必要に応じて、再加熱(アニール)工程、粉砕、洗浄、乾燥、分級処理等がなされる。
再加熱工程は、焼成工程で得られた蛍光体に対して、焼成温度よりも低い温度で加熱処理する工程である。蛍光体の耐久性向上のためには、この工程を有することが好ましい。
再加熱工程における加熱処理温度としては、例えば式[I]で表される蛍光体の場合には、加熱処理時の雰囲気にもよるが、通常1150℃より低く、好ましくは1050℃以下、より好ましくは1000℃以下、さらに好ましくは900℃以下、特に好ましくは800℃以下であり、また、通常300℃以上、好ましくは400℃以上、より500℃以上、更に好ましくは600℃以上、特に好ましくは700℃以上である。
このような酸素含有ガスを用いる場合の酸素濃度としては、通常1%以下とするのが好ましい。
ここで、焼成時に蛍光体結晶中に取り込まれた水素を脱離させる必要がある場合には、減圧条件下とすることが好ましい。
このとき、真空中で蛍光体を1000℃まで加熱したときに昇温脱離式ガス分析装置を用いて測定したH2ガス放出量が、蛍光体に対して通常1cm3/g以下、好ましくは0.2cm3/g以下、より好ましくは0.lcm3/g以下となるように、再加熱雰囲気、圧力及び時間を適宜調整することにより、高輝度かつ耐久性の高い蛍光体が得られる。
再加熱工程における加熱処理時間としては、通常0.1時間以上、好ましくは0.5時間以上であり、また生産性の観点から、通常100時間以下、好ましくは50時間以下、より好ましくは24時間以下、さらに好ましくは12時間以下である。
特に、例えばニトリドシリケート、ニトリドアルミノシリケート、オキソニトリドシリケート、オキソニトリドアルミノシリケート及びカルボニトリドアルミノシリケートからなる群より選ばれる酸窒化物蛍光体を製造する際には、焼成温度よりも低い温度で加熱処理をするという前記の再加熱工程を行うようにすると効果が顕著に発揮されるため、好ましい。
また、雰囲気を変えて、複数回加熱処理をしてもよい。このうち、酸素含有雰囲気下で再加熱処理後、H2含有雰囲気下で再加熱処理を行なうことが好ましい。
粉砕処理は、例えば、得られた蛍光体が所望の粒径になっていない場合に、焼成物に対して行うことが好ましい。粉砕処理手法としては、特に限定されないが、例えば、原料の混合工程の説明の項に記載した乾式粉砕方法及び湿式粉砕方法が使用できる。中でも生成した蛍光体結晶の破壊を抑え、二次粒子の解砕等の目的とする処理を進めるためには、例えば、アルミナ、窒化珪素、ZrO2、ガラス等の容器中にこれらと同様の材質又は鉄芯入りウレタン等のボールを入れてボールミル処理を10分〜24時間程度の間で行うのが好ましい。この場合、有機酸やヘキサメタリン酸などのアルカリリン酸塩等の分散剤を0.05〜2重量%用いても良い。
洗浄処理は、例えば、脱イオン水等の水、エタノール等の有機溶剤、アンモニア水等のアルカリ性水溶液などで行うことができる。また、使用されたフラックス等の蛍光体の表面に付着した不純物相を除去し発光特性を改善するなどの目的のために、例えば、塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸;又は、酢酸などの有機酸の水溶液を使用することもできる。この場合、酸性水溶液中で洗浄処理した後に、水で更に洗浄することが好ましい。
また、上記洗浄の程度は、洗浄後の蛍光体を重量比で10倍の水に分散後、1時間静置して得られる上澄み液の電気電導度でも表すことができる。前記電気伝導度は、発光特性の観点からは低いほど好ましいが、生産性も考慮すると通常10mS/m以下、好ましくは5mS/m以下、より好ましくは4mS/m以下となるまで洗浄処理を繰り返し行なうことが好ましい。
分級処理は、例えば、水篩や水簸処理を行う、あるいは、各種の気流分級機や振動篩など各種の分級機を用いることにより行うことができる。中でも、ナイロンメッシュによる乾式分級を用いたり、この乾式分級と水簸処理とを組み合わせて用いたりすると、重量メジアン径20μm程度の分散性の良い蛍光体を得ることができる。
得られた本発明の蛍光体を用いて、後述の方法で発光装置を製造する際には、耐湿性等の耐候性を一層向上させるために、又は後述する発光装置の蛍光体含有部における樹脂に対する分散性を向上させるために、必要に応じて、蛍光体の表面を異なる物質で被覆する等の表面処理を行っても良い。
(i)前記表面処理物質が連続膜を構成して蛍光体の表面を被覆する態様。
(ii)前記表面処理物質が多数の微粒子となって、蛍光体の表面に付着することにより蛍光体の表面を被覆する態様。
また、上記処理の他、公知の蛍光体、例えば、ブラウン管、プラズマディスプレイパネル、蛍光ランプ、蛍光表示管、X線増感紙等に用いられる蛍光体に関して一般的に知られている技術を利用することができ、目的、用途等に応じて適宜選択することができる。
本発明の蛍光体は、蛍光体を使用する任意の用途に用いることができるが、特に、青色光又は近紫外光で励起可能であるという特性を生かして、各種の発光装置(後述する「本発明の発光装置」)に好適に用いることができる。組み合わせる蛍光体の種類や使用割合を調整することで、様々な発光色の発光装置を製造することができ、高性能の白色発光装置も実現することができる。こうして得られた発光装置を、画像表示装置の発光部(特に液晶用バックライト等)や照明装置として使用することができる。
特に、本発明の緑色蛍光体を用いた場合、青色光を発する励起光源と橙色ないし赤色の蛍光を発する蛍光体(橙色ないし赤色蛍光体)を組み合わせれば、白色発光装置を製造することができる。この場合の発光色は、本発明の蛍光体や組み合わせる橙色ないし赤色蛍光体の発光波長を調整することにより、好みの発光色にすることができるが、例えば、いわゆる擬似白色(例えば、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせた発光装置の発光色)の発光スペクトルと類似した発光スペクトルを得ることもできる。更に、この白色発光装置に赤色の蛍光を発する蛍光体(赤色蛍光体)を組み合わせれば、赤色の演色性に極めて優れた発光装置や電球色(暖かみのある白色)に発光する発光装置を実現することができる。また、近紫外光を発する励起光源に、本発明の蛍光体と、青色の蛍光を発する蛍光体(青色蛍光体)及び赤色蛍光体を組み合わせても、白色発光装置を製造することができる。
本発明の蛍光体は、液体媒体と混合して用いることもできる。特に、本発明の蛍光体を発光装置等の用途に使用する場合には、これを液体媒体中に分散させた形態で用い、封止した後、熱や光によって硬化させて用いることが好ましい。本発明の蛍光体を液体媒体中に分散させたものを、適宜「本発明の蛍光体含有組成物」と呼ぶものとする。
本発明の蛍光体含有組成物に含有させる本発明の蛍光体の種類に制限は無く、上述したものから任意に選択することができる。また、本発明の蛍光体含有組成物に含有させる本発明の蛍光体は、1種のみであってもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。更に、本発明の蛍光体含有組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限り、本発明の蛍光体以外の蛍光体を含有させてもよい。
本発明の蛍光体含有組成物に使用される液体媒体としては、該蛍光体の性能を目的の範囲で損なわない限りにおいて特に限定されない。例えば、所望の使用条件下において液状の性質を示し、本発明の蛍光体を好適に分散させるとともに、好ましくない反応を生じないものであれば、任意の無機系材料及び/又は有機系材料が使用できる。
珪素含有化合物とは、分子中に珪素原子を有する化合物をいい、例えば、ポリオルガノシロキサン等の有機材料(シリコーン系材料)、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素等の無機材料、及びホウケイ酸塩、ホスホケイ酸塩、アルカリケイ酸塩等のガラス材料を挙げることができる。中でも、ハンドリングの容易さ等の点から、シリコーン系材料が好ましい。
(R1R2R3SiO1/2)M(R4R5SiO2/2)D(R6SiO3/2)T(SiO4/2)Q・・・式(i)
一般組成式(i)において、R1からR6は、有機官能基、水酸基、水素原子からなる群から選択されるものを表す。なお、R1からR6は、同じであってもよく、異なってもよい。
また、上記式(i)において、M、D、T及びQは、各々0以上1未満の数であり、且つ、M+D+T+Q=1を満足する数である。
(式(ii)中、Mは、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、及びチタンより選択される少なくとも1種の元素を表わし、Xは、加水分解性基を表わし、Y1は、1価の有機基を表わし、mは、Mの価数を表わす1以上の整数を表わし、nは、X基の数を表わす1以上の整数を表わす。但し、m≧nである。)
(式(iii)中、Mは、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、及びチタンより選択される少なくとも1種の元素を表わし、Xは、加水分解性基を表わし、Y1は、1価の有機基を表わし、Y2は、u価の有機基を表わし、sは、Mの価数を表わす1以上の整数を表わし、tは、1以上、s−1以下の整数を表わし、uは、2以上の整数を表わす。)
シリコーン系材料は、一般に半導体発光素子や素子を配置する基板及びパッケージ等との接着性が弱いことが課題とされるが、密着性が高いシリコーン系材料として、特に、以下の特徴〔1〕〜〔3〕のうち1つ以上を有する縮合型シリコーン系材料が好ましい。
〔2〕後に詳述する方法によって測定した固体Si−核磁気共鳴(NMR)スペクトルにおいて、下記(a)及び/又は(b)のSiに由来するピークを少なくとも1つ有する。
(a)ピークトップの位置がテトラメトキシシランを基準としてケミカルシフト−40ppm以上、0ppm以下の領域にあり、ピークの半値幅が0.3ppm以上、3.0ppm以下であるピーク。
(b)ピークトップの位置がテトラメトキシシランを基準としてケミカルシフト−80ppm以上、−40ppm未満の領域にあり、ピークの半値幅が0.3ppm以上5.0ppm以下であるピーク。
〔3〕シラノール含有率が0.1重量%以上、10重量%以下である。
以下、上記の特徴〔1〕〜〔3〕について説明する。
本発明に好適なシリコーン系材料のケイ素含有率は、通常20重量%以上であるが、中でも25重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましい。一方、上限としては、SiO2のみからなるガラスのケイ素含有率が47重量%であるという理由から、通常47重量%以下の範囲である。
シリコーン系材料を白金るつぼ中にて大気中、450℃で1時間、次いで750℃で1時間、950℃で1.5時間保持して焼成し、炭素成分を除去した後、得られた残渣少量に10倍量以上の炭酸ナトリウムを加えてバーナー加熱し溶融させ、これを冷却して脱塩水を加え、更に塩酸にてpHを中性程度に調整しつつケイ素として数ppm程度になるよう定容し、ICP分析を行なう。
本発明に好適なシリコーン系材料の固体Si−NMRスペクトルを測定すると、有機基の炭素原子が直接結合したケイ素原子に由来する前記(a)及び/又は(b)のピーク領域に少なくとも1本、好ましくは複数本のピークが観測される。
一方、(b)に記載のピークの半値幅は、通常5.0ppm以下、好ましくは4.0ppm以下、また、通常0.3ppm以上、好ましくは0.4ppm以上の範囲である。
但し、大量の有機成分中に少量のSi成分が含まれるシリコーン系材料においては、−80ppm以上に上述の半値幅範囲のピークが認められても、良好な耐熱・耐光性及び塗布性能は得られない場合がある。
シリコーン系材料について固体Si−NMRスペクトルを行なう場合、以下の条件で固体Si−NMRスペクトル測定及び波形分離解析を行なう。また、得られた波形データより、シリコーン系材料について、各々のピークの半値幅を求める。また、全ピーク面積に対するシラノール由来のピーク面積の比率より、全ケイ素原子中のシラノールとなっているケイ素原子の比率(%)を求め、別に分析したケイ素含有率と比較することによりシラノール含有率を求める。
装置:Chemagnetics社 Infinity CMX−400 核磁気共鳴分光装置
29Si共鳴周波数:79.436MHz
プローブ:7.5mmφCP/MAS用プローブ
測定温度:室温
試料回転数:4kHz
測定法:シングルパルス法
1Hデカップリング周波数:50kHz
29Siフリップ角:90゜
29Si90゜パルス幅:5.0μs
繰り返し時間:600s
積算回数:128回
観測幅:30kHz
ブロードニングファクター:20Hz
基準試料:テトラメトキシシラン
フーリエ変換後のスペクトルの各ピークについてローレンツ波形及びガウス波形或いは両者の混合により作成したピーク形状の中心位置、高さ、半値幅を可変パラメータとして、非線形最小二乗法により最適化計算を行なう。
なお、ピークの同定は、AIChE Journal, 44(5), p.1141, 1998年等を参考にする。
本発明に好適なシリコーン系材料は、シラノール含有率が、通常0.1重量%以上、好ましくは0.3重量%以上、また、通常10重量%以下、好ましくは8重量%以下、更に好ましくは5重量%以下の範囲である。シラノール含有率を低くすることにより、シラノール系材料は経時変化が少なく、長期の性能安定性に優れ、吸湿・透湿性何れも低い優れた性能を有する。但し、シラノールが全く含まれない部材は密着性に劣るため、シラノール含有率に上記のごとく最適な範囲が存在する。
液体媒体の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、本発明の蛍光体含有組成物全体に対して、通常50重量%以上、好ましくは75重量%以上であり、通常99重量%以下、好ましくは95重量%以下である。液体媒体の量が多い場合には特段の問題は起こらないが、半導体発光装置とした場合に所望の色度座標、演色指数、発光効率等を得るには、通常、上記のような配合比率で液体媒体を用いることが望ましい。一方、液体媒体が少な過ぎると流動性がなく取り扱い難くなる可能性がある。
なお、本発明の蛍光体含有組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限り、蛍光体及び液体媒体以外に、その他の成分を含有させてもよい。また、その他の成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の蛍光体含有組成物によれば、本発明の蛍光体を所望の位置に容易に固定できる。例えば、本発明の蛍光体含有組成物を発光装置の製造に用いる場合、本発明の蛍光体含有組成物を所望の位置に成形し、液体媒体を硬化させれば、当該液体媒体で本発明の蛍光体を封止することができ、所望の位置に本発明の蛍光体を容易に固定することが可能となる。
本発明の発光装置(以下、適宜「発光装置」という)は、第1の発光体(励起光源)と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する第2の発光体とを有する発光装置であって、該第2の発光体として本発明の蛍光体を1種以上、第1の蛍光体として含有するものである。
例えば、青色光を発する励起光源と緑色の蛍光を発する蛍光体(緑色蛍光体)と橙色ないし赤色の蛍光を発する蛍光体(橙色ないし赤色蛍光体)とを組み合わせれば、白色発光装置を製造することができる。この場合の発光色は、本発明の蛍光体や組み合わせる蛍光体の発光波長を調整することにより、好みの発光色にすることができるが、例えば、いわゆる擬似白色(例えば、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせた発光装置の発光色)の発光スペクトルと類似した発光スペクトルを得ることもできる。更に、この白色発光装置に赤色の蛍光を発する蛍光体(赤色蛍光体)を組み合わせれば、赤色の演色性に極めて優れた発光装置や電球色(暖かみのある白色)に発光する発光装置を実現することができる。また、近紫外光を発する励起光源に、青色の蛍光を発する蛍光体(青色蛍光体)、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせても、白色発光装置を製造することができる。
本発明の蛍光体は、何れか一種のみを使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、本発明の発光装置は平均演色評価数(Ra)及び特殊演色評価数R9が、通常80以上のものであり、好ましくは90以上、より好ましくは95以上のものである。
本発明の蛍光体として、励起光源からの光の照射下において、緑色領域の蛍光を発する蛍光体(以下「本発明の緑色蛍光体」と言う場合がある。)を使用する場合には、本発明の発光装置は、近紫外から青色領域までの発光を有する励起光源(第1の発光体)に対して高い発光効率を示し、更には、液晶ディスプレイ用光源等の白色発光装置に使用した場合にディスプレイの色再現範囲が広くなるという点で、優れた発光装置となる。
日本のカラーTVの標準であるNTSC方式では、基準となるR、G、B色度点を、CIE色度座標上のポイント(x,y)で次のように規定している。
R(0.67,0.33)、G(0.21,0.71)、B(0.14,0.08)
このRGBの3点で形成される三角形の面積を100とした時、求めるディスプレイのR、G及びBで形成される三角形の面積、具体的には求めるディスプレイで単色RGBを発光させて色度(x,y)を測定し、CIE色度図上にプロットして得られる三角形の面積をNTSCの標準三角形の面積で割った値に100を掛けた値をNTSC比(%)と定義する。
(第1の発光体)
本発明の発光装置における第1の発光体は、後述する第2の発光体を励起する光を発光するものである。
なお、第1の発光体は、1個のみを用いてもよく、2個以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の発光装置における第2の発光体は、上述した第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する発光体であり、第1の蛍光体として前述の本発明の蛍光体(例えば、緑色蛍光体)を含有するとともに、その用途等に応じて適宜、後述する第2の蛍光体(赤色蛍光体、青色蛍光体、橙色蛍光体等)を含有する。また、例えば、第2の発光体は、第1及び第2の蛍光体を封止材料中に分散させて構成される。
本発明の発光装置における第2の発光体は、第1の蛍光体として、少なくとも上述の本発明の蛍光体を含有する。本発明の蛍光体は、何れか1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。本発明の蛍光体を用いることで、発光装置の発光効率を高めることが可能である。さらに、本発明の蛍光体の優れた特性を利用して、温度上昇に伴う発光効率の低下が少なく、高輝度で色再現範囲の広い発光装置を実現することができる。
これらの蛍光体としては、本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。
該緑色蛍光体としては、発光ピーク波長は、通常500nmより大きく、中でも510nm以上、さらには515nm以上であることが好ましく、また、通常550nm以下、中でも540nm以下、さらには535nm以下の範囲であることが好ましい。この発光ピーク波長λpが短過ぎると青味を帯びる傾向がある一方で、長過ぎると黄味を帯びる傾向があり、何れも緑色光としての特性が低下する可能性がある。
また、緑色蛍光体は、外部量子効率が、通常60%以上、好ましくは70%以上のものであり、重量メジアン径は通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10mμ以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。具体例を挙げると、破断面を有する破断粒子から構成され、緑色領域の発光を行なう(Mg,Ca,Sr,Ba)Si2O2N2:Euで表わされるユウロピウム付活アルカリ土類シリコンオキシナイトライド系蛍光体、Sr4Al14O25:Eu、(Ba,Sr,Ca)Al2O4:Eu等のEu付活アルミン酸塩蛍光体、(Sr,Ba)Al2Si2O8:Eu、(Ba,Mg)2SiO4:Eu、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu、(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si2O7:Eu、(Ba,Ca,Sr,Mg)9(Sc,Y,Lu,Gd)2(Si,Ge)6O24:Eu等のEu付活珪酸塩蛍光体、Y2SiO5:Ce,Tb等のCe,Tb付活珪酸塩蛍光体、Sr2P2O7−Sr2B2O5:Eu等のEu付活硼酸リン酸塩蛍光体、Sr2Si3O8−2SrCl2:Eu等のEu付活ハロ珪酸塩蛍光体、Zn2SiO4:Mn等のMn付活珪酸塩蛍光体、CeMgAl11O19:Tb、Y3Al5O12:Tb等のTb付活アルミン酸塩蛍光体、Ca2Y8(SiO4)6O2:Tb、La3Ga5SiO14:Tb等のTb付活珪酸塩蛍光体、(Sr,Ba,Ca)Ga2S4:Eu,Tb,Sm等のEu,Tb,Sm付活チオガレート蛍光体、Y3(Al,Ga)5O12:Ce、(Y,Ga,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5O12:Ce等のCe付活アルミン酸塩蛍光体、Ca3Sc2Si3O12:Ce、Ca3(Sc,Mg,Na,Li)2Si3O12:Ce等のCe付活珪酸塩蛍光体、CaSc2O4:Ce等のCe付活酸化物蛍光体、Eu付活βサイアロン等のEu付活酸窒化物蛍光体、BaMgAl10O17:Eu,Mn等のEu,Mn付活アルミン酸塩蛍光体、SrAl2O4:Eu等のEu付活アルミン酸塩蛍光体、(La,Gd,Y)2O2S:Tb等のTb付活酸硫化物蛍光体、LaPO4:Ce,Tb等のCe,Tb付活リン酸塩蛍光体、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al等の硫化物蛍光体、(Y,Ga,Lu,Sc,La)BO3:Ce,Tb、Na2Gd2B2O7:Ce,Tb、(Ba,Sr)2(Ca,Mg,Zn)B2O6:K,Ce,Tb等のCe,Tb付活硼酸塩蛍光体、Ca8Mg(SiO4)4Cl2:Eu,Mn等のEu,Mn付活ハロ珪酸塩蛍光体、(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)2S4:Eu等のEu付活チオアルミネート蛍光体やチオガレート蛍光体、(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO4)4Cl2:Eu,Mn等のEu,Mn付活ハロ珪酸塩蛍光体、M3Si6O9N4:Eu、M3Si6O12N2:Eu(但し、Mはアルカリ土類金属元素を表わす。)等のEu付活酸窒化物蛍光体等を用いることも可能である。
以上例示した緑色蛍光体は、何れか一種のみを使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
第2の蛍光体として橙色ないし赤色蛍光体を使用する場合、当該橙色ないし赤色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、橙色ないし赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上、また、通常780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあることが好適である。
なお、橙色ないし赤色蛍光体は、1種のみを用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
第2の蛍光体として青色蛍光体を使用する場合、当該青色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、青色蛍光体の発光ピーク波長は、通常420nm以上、好ましくは430nm以上、より好ましくは440nm以上、また、通常490nm以下、好ましくは480nm以下、より好ましくは470nm以下、更に好ましくは460nm以下の波長範囲にあることが好適である。
また、青色蛍光体は、外部量子効率が、通常60%以上、好ましくは70%以上のものであり、重量メジアン径は通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10mμ以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。
なお、青色蛍光体は、1種のみを用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
第2の蛍光体として黄色蛍光体を使用する場合、当該黄色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、黄色蛍光体の発光ピーク波長は、通常530nm以上、好ましくは540nm以上、より好ましくは550nm以上、また、通常620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲にあることが好適である。
また、黄色蛍光体は、外部量子効率が、通常60%以上、好ましくは70%以上のものであり、重量メジアン径は通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である
特に、RE3M5O12:Ce(ここで、REは、Y、Tb、Gd、Lu、及びSmからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わし、Mは、Al、Ga、及びScからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わす。)やMa 3Mb 2Mc 3O12:Ce(ここで、Maは2価の金属元素、Mbは3価の金属元素、Mcは4価の金属元素を表わす。)等で表わされるガーネット構造を有するガーネット系蛍光体、AE2MdO4:Eu(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg、及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わし、Mdは、Si、及び/又はGeを表わす。)等で表わされるオルソシリケート系蛍光体、これらの系の蛍光体の構成元素の酸素の一部を窒素で置換した酸窒化物系蛍光体、AEAlSi(N,O)3:Ce(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わす。)等のCaAlSiN3構造を有する窒化物系蛍光体等のCeで付活した蛍光体が挙げられる。
なお、黄色蛍光体は、1種のみを用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の発光装置における第2の発光体は、その用途に応じて、上述の第1の蛍光体以外にも蛍光体(即ち、第2の蛍光体)を含有していてもよい。この第2の蛍光体は、第1の蛍光体とは発光ピーク波長が異なる蛍光体である。通常、これらの第2の蛍光体は、第2の発光体の発光の色調を調節するために使用されるため、第2の蛍光体としては第1の蛍光体とは異なる色の蛍光を発する蛍光体を使用することが多い。
上記のように、第1の蛍光体として緑色蛍光体を使用する場合には、第2の蛍光体としては、例えば橙色ないし赤色蛍光体、青色蛍光体、黄色蛍光体等の緑色蛍光体以外の蛍光体を用いる。第1の蛍光体として橙色ないし赤色蛍光体を使用する場合には、第2の蛍光体としては、例えば緑色蛍光体、青色蛍光体、黄色蛍光体等の橙色ないし赤蛍光体以外の蛍光体を用いる。第1の蛍光体として青色蛍光体を使用する場合には、第2の蛍光体としては、例えば緑色蛍光体、橙色ないし赤色蛍光体、黄色蛍光体等の青色蛍光体以外の蛍光体を用いる。第1の蛍光体として黄色蛍光体を使用する場合には、第2の蛍光体としては、例えば緑色蛍光体、橙色ないし赤色蛍光体、青色蛍光体等の黄色蛍光体以外の蛍光体を用いる。
該緑色蛍光体、橙色ないし赤色蛍光体、青色蛍光体及び黄色蛍光体の例としては、前記第1の蛍光体の項で記載したのと同様の蛍光体を挙げることができる。
上記第2の蛍光体としては、1種類の蛍光体のみを使用してもよく、2種以上の蛍光体を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、第1の蛍光体と第2の蛍光体との比率も、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。従って、第2の蛍光体の使用量、並びに、第2の蛍光体として用いる蛍光体の組み合わせ及びその比率等は、発光装置の用途等に応じて任意に設定すればよい。
本発明の発光装置において、上記第1及び/又は第2の蛍光体は、通常、封止材料である液体媒体に分散させて用いられる。該液体媒体としては、前述の[3.蛍光体含有組成物]の項で記載したのと同様のものが挙げられる。
本発明の発光装置は、上述の第1の発光体及び第2の発光体を備えていれば、そのほかの構成は特に制限されないが、通常は、適当なフレーム上に上述の第1の発光体及び第2の発光体を配置してなる。この際、第1の発光体の発光によって第2の発光体が励起されて(即ち、第1及び第2の蛍光体が励起されて)発光を生じ、且つ、この第1の発光体の発光及び/又は第2の発光体の発光が、外部に取り出されるように配置されることになる。この場合、第1の蛍光体と第2の蛍光体とは必ずしも同一の層中に混合されなくてもよく、例えば、第1の蛍光体を含有する層の上に第2の蛍光体を含有する層が積層する等、蛍光体の発色毎に別々の層に蛍光体を含有するようにしてもよい。
以下、本発明の発光装置について、具体的な実施の形態を挙げて、より詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されず、通常の発光装置が用いられる各種の分野に使用することが可能であるが、色再現範囲が広く、且つ、演色性も高いことから、中でも照明装置や画像表示装置の光源として、とりわけ好適に用いられる。
本発明の発光装置を照明装置に適用する場合には、前述のような発光装置を公知の照明装置に適宜組み込んで用いればよい。例えば、図3に示されるような、前述の発光装置(4)を組み込んだ面発光照明装置(11)を挙げることができる。
本発明の発光装置を画像表示装置の光源として用いる場合には、その画像表示装置の具体的構成に制限は無いが、カラーフィルターとともに用いることが好ましい。例えば、画像表示装置として、カラー液晶表示素子を利用したカラー画像表示装置とする場合は、上記発光装置をバックライトとし、液晶を利用した光シャッターと赤、緑、青の画素を有するカラーフィルターとを組み合わせることにより画像表示装置を形成することができる。
また、カラーフィルター全体からの透過光の量に対する、各カラーフィルターからの透過光の量(光の利用効率)としては、通常20%以上、好ましくは25%以上、より好ましくは28%以上、さらに好ましくは30%以上である。利用効率は高ければ高いほど好ましいが、赤、緑及び青の3つのフィルターを用いている関係上、通常33%以下となる。
本発明の窒化珪素を焼結させた焼結体(窒化珪素セラミックス)は、体色が白色であり、透光性乃至透明性を有する。窒化珪素セラミックスは、アルミナセラミックスよりも耐熱衝撃性、機械特性に優れる点から、ナトリウムランプ、大出力レーザ母体、防弾ガラス、高温炉のぞき窓等、多くの用途に展開されうる。
本発明の窒化珪素粉末を使用して焼結体を製造する方法としては特に制限はなく、例えば、(1)ホットプレス法、(2)常圧焼結法、(3)雰囲気加圧焼結法及び(4)HIP法等の、MgO、Al2O3、Y2O3などの酸化物を焼結助剤として使用する公知の方法が任意に使用できる。このうちで高密度の焼結体が得られやすい(3)または(4)の方法が好ましい。
本発明の窒化珪素は、反射率が高く白色顔料としても使用できる。該白色顔料は他の顔料又は添加剤と共に、塗料、遮熱材料、化粧料といった公知の顔料の用途において用いることができる。顔料を分散させた場合の平均一次粒径としては、これらの各用途に応じて適切な範囲となるように、公知の粉砕分散方法を適用すればよいが、例えば、塗料用途においては、30μm以下であることが好ましい。
後述の各実施例、比較例及び参考例において、蛍光体粒子の各種の評価は、特に断りの無い限り、以下の手法で行った。
発光スペクトルは、励起光源として150Wキセノンランプを備え、スペクトル測定装置としてマルチチャンネルCCD検出器C7041(浜松フォトニクス社製)を備える蛍光測定装置(日本分光社製)を用いて測定した。励起光源からの光を焦点距離が10cmである回折格子分光器に通し、波長405nm又は455nmの励起光のみを光ファイバーを通じて蛍光体に照射した。励起光の照射により蛍光体から発生した光を焦点距離が25cmである回折格子分光器により分光し、300nm以上800nm以下の波長範囲においてスペクトル測定装置により各波長の発光強度を測定し、パーソナルコンピュータによる感度補正等の信号処理を経て発光スペクトルを得た。なお、測定時には、受光側分光器のスリット幅を1nmに設定して測定を行った。
430nm〜800nm(励起波長405nmの場合)又は480nm〜800nm(励起波長455nmの場合)の波長領域のデータから、JIS Z8724に準じた方法で、JIS Z8701で規定されるXYZ表色系における色度座標CIExとCIEyを算出した。
日立製作所製蛍光分光光度計F−4500を使用し、波長は発光ピーク波長に合わせてモニターして250nm〜500nmの波長範囲内の励起スペクトルを得た。
発光スペクトル測定装置として大塚電子製MCPD7000マルチチャンネルスペクトル測定装置、ペルチエ素子による冷却機構とヒーターによる加熱機構を備えたステージ、及び光源として150Wキセノンランプを備える装置を使用して測定した。
なお、励起光照射側の蛍光体の表面温度の測定値は、放射温度計と熱電対による温度測定値を利用して補正した値を用いた。
以下のようにして、蛍光体の吸収効率αq、内部量子効率ηi、及び、外部量子効率効率ηo、を求めた。
まず、測定対象となる蛍光体サンプルを、測定精度が保たれるように、十分に表面を平滑にしてセルに詰め、積分球に取り付けた。
蛍光体サンプルによって吸収された励起光のフォトン数Nabsは下記(式B)で求められる量に比例する。
以上より、αq=Nabs/N=(式B)/(式A)を計算した。
ここで、NPLは、下記(式C)で求められる量に比例する。そこで、下記(式C)で求められる量を求めた。
以上により、ηi=(式C)/(式B)を計算し、内部量子効率ηiを求めた。
そして、上記のようにして求めた吸収効率αqと内部量子効率ηiの積をとることで外部量子効率ηoを求めた。
堀場製作所製レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−300を用いて、分散媒として水を使用して測定した。
粉末X線回折はPANalytical製粉末X線回折装置X’Pertにて精密測定した。測定条件は以下の通りである。また、測定データについては、データ処理用ソフトX’Pert High Score(PANalytical製)を用い、ベンディングフィルターを5として自動バックグラウンド処理を実施した。
CuKα管球使用
X線出力=45KV,40mA
発散スリット=1/4°,X線ミラー
検出器=半導体アレイ検出器X’Celerator使用、Niフィルター使用
走査範囲 2θ=10〜65度
読み込み幅=0.05度
計数時間=33秒
図2(b)を参照して説明する。第1の発光体(22)として、青色発光ダイオード(C460EZ290:cree社製)を用い、フレームの凹部の底の電極(27)に接着剤として銀ペーストを用いてダイボンディングした。150℃で2時間加熱し、銀ペーストを硬化させた後、青色LED(22)とフレーム(24)の電極(26)とをワイヤボンディングした。ワイヤとしては直径25μmの金線を用いた。
150℃で2時間乾燥させた各蛍光体0.08gに対し、シリコン樹脂(SCR1011:信越化学工業社製)1.415gを混合して蛍光体スラリーを作製した。該スラリーをフレームの凹部に注入し、70℃で1時間、さらに150℃で5時間過熱して硬化させ蛍光体含有部(23)を形成し、表面実装型緑色発光装置を作製した。
得られた発光装置に対して、温度85℃、湿度85%の環境下で、青色LEDに20mAを通電して駆動し発光させた。緑色に対する影響の高い色度座標であるCIEy値を50時間毎に測定し、通電開始直後の値を100としたときの割合をCIEy保持率として求めた。
反射スペクトルは、励起光源として150Wキセノンランプを、集光装置として積分球を、スペクトル測定装置として、大塚電子製MCPD7000マルチチャンネルスペクトル測定装置を使用した。まず、標準白板として、励起光に対してほぼ100%の反射率Rを持つ物質、Labsphere製「Spectralon」(波長450nmの励起光に対して99%の反射率Rを持つ。)に150Wキセノンランプを照射し、380nm以上780nm以下の波長範囲においてスペクトル測定装置を使用し、各波長の反射強度を測定し、パーソナルコンピューターによる感度補正等の信号処理を経て反射スペクトルを得た。次に、測定対象となる窒化珪素試料を、測定精度が保たれるように、十分に表面を平滑にしてセルに詰め、同様の方法により各波長の反射強度を測定し、標準白板との反射強度の比率より試料の反射スペクトルを得た。
物体色L*a*b*の測定方法は、コニカミノルタ製色彩色差計CR−300を、光源としてD65を使用した。まず、標準校正板を透明ガラス板を介して、測定ヘッド部を標準校正板に垂直にあて白色校正を行った。次に、測定対象となる蛍光体試料を、測定精度が保たれるように、十分に表面を平滑にしてセルに詰め、透明ガラス板を介して、同様の方法で測定し物体色を得た。
α−Si3N4(宇部興産社製SN−E10)300gを窒化ホウ素坩堝に充填し、この窒化ホウ素坩堝を抵抗加熱式真空加圧雰囲気熱処理炉(富士電波工業製)内に設置し、<5×10-3Paの減圧下、室温から800℃まで昇温速度20℃/分で真空加熱した。800℃に達したところで、その温度を維持して圧力が0.92MPaとなるまで高純度窒素ガス(99.9995%)を30分間で導入後、0.92MPaを保持しながら、さらに、昇温速度20℃/分で1200℃まで昇温した。その温度で5分間保持して熱電対から放射温度計に換えて、さらに昇温速度20℃/分で2000℃まで加熱し、2000℃に達したところで3時間保持した。その後、1200℃まで降温速度20℃/分で冷却し、その後放冷し、ふるい分け処理を行い、250μm以下の粒径の粒子を分取した。
α−Si3N4(宇部興産社製SN−E10)をふるい分けにより250μm以下の粒径の粒子を分取した後、この粉末を250gを窒化ホウ素坩堝に充填し、実施例1と同様の方法で加熱処理を行った。
該窒化珪素の反射スペクトルを図4に、X線回折パターンを図5に示す。また、そこから求められる反射率、高周波炉加熱燃焼抽出−非分散赤外検出法(堀場製作所製、EMIA520FA型)でカーボン含有量を測定した結果及び目視体色を表1に示す。
処理温度、処理時間及び処理圧力を表1に記載したように変更した以外は、実施例2と同様に処理を行った。
該窒化珪素の反射スペクトルを図4に、X線回折パターンを図5に示す。また、そこから求められる反射率、高周波炉加熱燃焼抽出−非分散赤外検出法(堀場製作所製、EMIA520FA型)でカーボン含有量を測定した結果及び目視体色を表1に示す。
各種市販のSi3N4について、目視体色、反射率及びカーボン含有量(高周波炉加熱燃焼抽出−非分散赤外検出法(堀場製作所製、EMIA520FA型)で測定)を測定した結果を表2に示す。
蛍光体の各原料の仕込み組成がBa2.82Eu0.18Si9O12N6となるように、BaCO3(白辰化学社製、純度98%)、SiO2(龍森社製、99.99%)、Eu2O3(信越化学社製、純度99.99%)、実施例3で得られたSi3N4、及びフラックスであるBaF2(和光純薬社製、99.99%)をそれぞれ秤量した。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。結果を表3に示す。
用いる窒化珪素として、実施例3で得られたSi3N4の代わりに、それぞれ実施例5で得られたSi3N4、実施例6で得られたSi3N4を用いた以外は実施例7と同様にして蛍光体の製造を行い、X線回折測定及び発行スペクトル測定を行った。X線回折パターンを図7に示し、波長455nm励起での発光スペクトル図を図8に示す。また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。結果を表3に示す。
用いる窒化珪素として、実施例3で得られたSi3N4の代わりに、それぞれ表3に記載の結晶相の種類や不純物炭素量等が異なる各種Si3N4を用いた以外は、実施例7と同様にして蛍光体の製造を行い、X線回折測定及び発行スペクトル測定を行った。原料窒化珪素の反射スペクトル図は図6に示す。また、得られた焼成物については、X線回折パターンを図7に、波長455nm励起での発光スペクトル図を図8に示し、発光特性を表3に示す。
蛍光体の各原料の仕込み組成がSr0.7Ba0.25Eu0.05Si2O2N2となるように、BaCO3(白辰化学社製、純度98%)、SrCO3(白辰化学社製、純度98%)、SiO2(龍森社製、99.99%)、実施例3で得られたSi3N4、Eu2O3(信越化学社製、純度99.99%)、NH4Cl(レアメタリック社製)をそれぞれ秤量した。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。発光特性を表4に示す。
Si3N4として、上記比較例23のSi3N4を用いた以外は、実施例10と同様にして蛍光体の製造を行い、X線回折測定及び発光スペクトル測定を行った。X線回折パターンを図9に、波長455nm励起での発光スペクトル図を図10に示し、発光特性を表4に示す。
蛍光体の原料の仕込み組成が、Sr0.5525Ba0.2975Eu0.15Si2O2N2となるように秤量した。すなわち、蛍光体原料として、SrCO3(24.45g)BaCO3(17.60g)、SiO2(9.00g)及びEu2O3(7.91g)をメノウ自動乳鉢に入れ、エタノールを添加し、湿式混合法により均一になるまで混合した。こうして得られたペースト状混合物を乾燥後、アルミナ坩堝にそれぞれ密充填した。これを温度調節器つき抵抗加熱式管状電気炉内に置き、大気圧下、0.5 l/分の窒素96体積%+水素4体積%の混合気流中で、室温から800℃までは4.8℃/分の昇温速度で、800℃から1200℃までは3.0℃/分の昇温速度で加熱し、その温度で6時間保持した後、室温まで放冷した。得られた試料は、アルミナ乳鉢上で粉砕処理を行った。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。発光特性を表8に示す。
上記実施例21のSi3N4を表2の比較例15及び23のSi3N4へ変更した以外は実施例21と同様にして、混合、焼成を行った。得られた焼成物をアルミナ乳鉢上で粉砕処理を行った。得られた焼成物について、波長455nm励起での発光スペクトル図を図14に示す。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。発光特性を表8に示す。
実施例21におけるNH4Cl(0.10g)をZnF2・4H2O(0.10g)へ変更した以外は実施例21と同様にして、混合、焼成を行い、発光特性等について評価を行った。
波長455nm励起での発光スペクトル図を図15に示し、発光特性を表9に示す。
蛍光体の原料の仕込み組成が表10に記載のようになるように、各蛍光体原料の秤量値を変更した以外は実施例21と同様にして混合、焼成を行い、発光特性等について評価を行った。
波長455nm励起での発光スペクトル図を図16に示し、発光特性を表10に示す。
蛍光体の各原料仕込み組成がCa0.992Eu0.008AlSiN3となるように、Ca3N2(CERAC社製、純度99%)、AlN(トクヤマ社製、純度99%)、Eu2O3(信越化学社製、純度99.99%)、実施例3で得られたSi3N4をそれぞれ秤量した。
Si3N4として、比較例23の窒化珪素を用いた以外は、実施例11と同様にして蛍光体を製造した。得られた焼成物の波長455nm励起での発光スペクトルをもとにした発光特性評価結果を表5に示す。
蛍光体の各原料仕込み組成がCa1.98Eu0.02Si5N8となるように、Ca3N2(CERAC社製、純度99%)、Eu2O3(信越化学社製、純度99.99%)、実施例3で得られたSi3N4をそれぞれ秤量した。
Si3N4として、比較例23の窒化珪素を用いた以外は、実施例12と同様にして蛍光体を製造した。得られた焼成物の波長455nm励起での発光スペクトルをもとにした発光特性評価結果を表5に示す。
蛍光体の各原料の仕込み組成が、Sr1.98Eu0.02Si5N8となるように、蛍光体原料として、SrNH(1.38g)、実施例3のSi3N4(1.59g)及びEu2O3(0.02g)を窒素で満たしたグローブボックス内にて秤量し、アルミナ乳鉢上で均一になるまで混合した。こうして得られた混合粉は、窒化ホウ素坩堝にそれぞれ密充填した。これを0.92MPaの圧力下、窒素雰囲気中で1400℃まで加熱し、その温度で4時間保持した後放冷した。得られた試料をアルミナ乳鉢上で粉砕し、再度0.92MPaの圧力下、窒素雰囲気中で1600℃まで加熱し、その温度で4時間保持した後放冷した。得られた焼成物はアルミナ乳鉢上で粉砕した。該焼成物の波長455nm励起での発光スペクトル図を図17に示す。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。発光特性を表11に示す。
上記実施例26のSi3N4を表2の比較例15及び23のSi3N4へ変更した以外は実施例26と同様にして、混合、焼成を行った。得られた焼成物をアルミナ乳鉢上で粉砕処理を行った。得られた焼成物について、波長455nm励起での発光スペクトル図を図17に示す。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。発光特性を表11に示す。
蛍光体の各原料の仕込み組成が、Ba1.98Eu0.02Si5N8となるように、蛍光体原料として、BaNH(1.60g)、実施例3のSi3N4(1.37g)及びEu2O3(0.02g)を窒素で満たしたグローブボックス内にて秤量し、アルミナ乳鉢上で均一になるまで混合した。こうして得られた混合粉は、実施例26と同様の操作で焼成を行った。得られた焼成物はアルミナ乳鉢上で粉砕した。得られた焼成物はアルミナ乳鉢上で粉砕した。該焼成物の波長455nm励起での発光スペクトル図を図18に示す。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。発光特性を表12に示す。
上記実施例27のSi3N4を表2の比較例23のSi3N4へ変更した以外は実施例27と同様にして、混合、焼成を行った。得られた焼成物をアルミナ乳鉢上で粉砕処理を行った。得られた焼成物について、波長455nm励起での発光スペクトル図を図18に示す。
また、発光スペクトルをもとに、発光特性について評価を行った。発光特性を表12に示す。
蛍光体の各原料の仕込み組成がBa2.82Eu0.18Si9O12N6となるように、BaCO3(白辰化学社製、純度98%)、SiO2(龍森社製、99.99%)、Eu2O3(信越化学社製、純度99.99%)、実施例3で得られたSi3N4、及びフラックスであるZnF2・4H2O(和光純薬社製、99.99%)をそれぞれ秤量した。
原料の仕込みモル組成比を表6に記載のように変更した以外は実施例13と同様にして各蛍光体を製造した。得られた焼成物のX線回折パターンを図11に示し、波長455nm励起での発光スペクトルを測定した。実施例14,15,17,19について、測定された発光スペクトル図を図13に示す。また、発光スペクトルをもとにした発光特性評価結果を表7に示す。
原料の窒化珪素として、実施例3にて加熱処理を行ったSi3N4に代えて、比較例4の窒化珪素を用いた以外は、実施例13、14、16、18及び20と同様にして蛍光体を製造した。得られた焼成物のX線回折パターンを図12に示し、波長455nm励起での発光スペクトルをもとにした発光特性評価結果を表7に示す。
α−Si3N4(宇部興産社製SN−E10)250gを窒化ホウ素坩堝に充填し、この窒化ホウ素坩堝を抵抗加熱式真空加圧雰囲気熱処理炉(富士電波工業製)内に設置し、<5×10-3Paの減圧下、室温から800℃まで昇温速度20℃/分で真空加熱した。800℃に達したところで、その温度を維持して圧力が0.92MPaとなるまで高純度窒素ガス(99.9995%)を30分間で導入後、0.92MPaを保持しながら、さらに、昇温速度20℃/分で1200℃まで昇温した。その温度で5分間保持して熱電対から放射温度計に換えて、さらに昇温速度20℃/分で1800℃まで昇温したところで、昇温速度10℃/分にして2000℃まで加熱した。2000℃に達したところで5時間保持した。その後、1200℃まで降温速度20℃/分で冷却し、その後放冷し、ふるい分け処理を行い、250μm以下の粒径の粒子を分取した。
得られた蛍光体の特性を表14に示す。
α−Si3N4(宇部興産社製SN−E10)250gを窒化ホウ素坩堝に充填し、この窒化ホウ素坩堝を抵抗加熱式真空加圧雰囲気熱処理炉(富士電波工業製)内に設置し、<5×10-3Paの減圧下、室温から800℃まで昇温速度20℃/分で真空加熱した。800℃に達したところで、その温度を維持して圧力が0.92MPaとなるよう高純度窒素ガス(99.9995%)を30分間導入したが、密閉系にはならず、0.84MPaの時点で加熱を停止し自然放冷した。その後、該窒化珪素に対し、実施例28と同様の手順により再度加熱処理を行い、β−Si3N4を得た。得られたβ−Si3N4の特性を表13に示す。また、得られたβ−Si3N4を走査型電子顕微鏡で撮影した図面代用写真を図20に示す。
得られた蛍光体の特性を表14に示す。
α−Si3N4(宇部興産社製SN−E10)250gとSiO2 15gとを十分に攪拌混合を行った。これを1600℃から2000℃までの昇温速度を5℃/分、2000℃保持時間を4時間とした以外は実施例28と同様の手順により加熱して、β−Si3N4を得た。シリカ添加により原料中の酸素を増やすことで、比表面積の小さい大粒子β−窒化珪素が得られた。得られたβ−Si3N4の特性を表15に示す。また、得られたβ−Si3N4を走査型電子顕微鏡で撮影した図面代用写真を図21に示す。
α−Si3N4(宇部興産社製SN−E10)20gをアルミナるつぼに充填した。これを温度調節器つき抵抗加熱式電気炉内に置き、大気圧の大気雰囲気下、5℃/分の昇温速度で1150℃まで加熱し、その温度で4時間保持した後、室温まで放冷した。
これを実施例28と同様の手順により加熱してβ−Si3N4を得た。大気焼成により原料中の酸素を増やすことで、比表面積の小さい大粒子β−窒化珪素が得られた。得られたβ−Si3N4の特性を表15に示す。また、得られたβ−Si3N4を走査型電子顕微鏡で撮影した図面代用写真を図22に示す。
炭酸バリウム、シリカ、酸化ユウロピウムを原子比で1.82:3:0.18となるように混合し、大気中で1100℃、5時間焼成を行い、(Ba0.9Eu0.1)2Si3O8を得た。
原料Si3N4として、実施例32で使用したSi3N4を大気中でジェットミル粉砕して得たものを使用した。すなわち、炭酸バリウム、シリカ、酸化ユウロピウムを原子比で1.82:3:0.18となるように混合し、大気中で1100℃、5時間焼成を行い、(Ba0.9Eu0.1)2Si3O8を得た。
原料Si3N4として、実施33で使用したSi3N4をさらに2N塩酸で洗浄し、水洗、脱水、乾燥、篩いを行い得たもの(平均粒径(D50)約2μm(超音波分散後)、約3μm(超音波分散前)、不純物元素Feを13重量ppm含有)を使用した以外は実施例33と同様にして蛍光体を得た。得られた焼成物を破砕し、平均粒径(D50)約22μmの蛍光体を得た。455nm励起での発光特性、量子効率および物体色を評価した結果を表16に示す。
さらに、本発明の蛍光体は、通常は酸安定性及び高温安定性を有するため耐熱材料として有用である。
2:面発光型GaN系LD
3:基板
4:発光装置
5:マウントリード
6:インナーリード
7:第1の発光体
8:蛍光体含有樹脂部
9:導電性ワイヤー
10:モールド部材
11:面発光照明装置
12:保持ケース
13:発光装置
14:拡散板
22:第1の発光体
23:第2の発光体
24:フレーム
25:導電性ワイヤ
26,27:電極
Claims (9)
- 物体色が、L*a*b*表色系で表わした場合に、L*値が97以上、a*値が−21以下及びb*値が35以上のいずれかを満たし、
下記式[I]で表される
ことを特徴とする、蛍光体。
M1 xBayM2 zLuOvNw [I]
(式[I]中、
M1はMn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の付活元素を示し、
M2はSr、Ca、Mg及びZnから選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、
Lは周期律表第4族又は14族に属する金属元素から選ばれる金属元素であって、少なくともLの一部がSi元素であるものを示し、
x、y、z、u、v及びwは、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
0.00001≦x≦3
0≦y≦2.99999
2.6≦x+y+z≦3
0<u≦11
6<v≦25
0<w≦17) - 物体色が、L*a*b*表色系で表わした場合に、L*値が103以上、a*値が−23以下及びb*値が63以上のいずれかを満たし、
下記式[II]で表される
ことを特徴とする、蛍光体。
M3 e(Ca,Sr,Ba)1−eSi2O2N2 [II]
(式[II]中、
M3は付活元素を示し、
eは0<e≦0.2を満たす正の数を示す。) - 発光ピーク波長が550nm〜570nmであって、L*値が100以上及びb*値が77以上である、
下記式[II’]で表される
ことを特徴とする、請求項12に記載の蛍光体。
M3 e(Sr,Ba)1−eSi2O2N2 [II’]
(式[II’]中、
M3は付活元素を示し、
eは0<e≦0.2を満たす正の数を示す。) - 下記式[I]で表される蛍光体とランガサイトとの固溶体であり、下記式[I’]で表される
ことを特徴とする、蛍光体。
M 1 x Ba y M 2 z L u O v N w [I]
(式[I]中、
M 1 はMn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の付活元素を示し、
M 2 はSr、Ca、Mg及びZnから選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、
Lは周期律表第4族又は14族に属する金属元素から選ばれる金属元素であって、少なくともLの一部がSi元素であるものを示し、
x、y、z、u、v及びwは、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
0.00001≦x≦3
0≦y≦2.99999
2.6≦x+y+z≦3
0<u≦11
6<v≦25
0<w≦17)
M 1 χ (Ba,Ln) a (L,Al) b O c N d [I’]
(式[I’]中、
M 1 はMn、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の付活元素を示し、
LnはLa、Ce、Pr、Nd、Y及びGdを示し、
Lは周期律表第4族又は14族に属する金属元素から選ばれる金属元素であって、少なくともLの一部がSi元素であるものを示し、
χ、a、b、c及びdは、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
0.00001≦χ≦0.4
2.6≦a≦2.99999
5≦b≦7
11<c<13
0<d<2.4) - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の蛍光体と、液体媒体とを含有する
ことを特徴とする、蛍光体含有組成物。 - 第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する第2の発光体とを備え、
前記第2の発光体が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蛍光体を1種以上、第1の蛍光体として含有する
ことを特徴とする、発光装置。 - 前記第2の発光体が、前記第1の蛍光体とは発光ピーク波長の異なる蛍光体を1種以上、第2の蛍光体として含有する
ことを特徴とする、請求項6に記載の発光装置。 - 請求項6又は7に記載の発光装置を備える
ことを特徴とする、照明装置。 - 請求項6又は7に記載の発光装置を備える
ことを特徴とする、画像表示装置。
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