JP2010095728A - 蛍光体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式[A]で表される結晶相を含有する蛍光体を、この結晶相に含有される金属元素を2種以上含有する合金を原料の少なくとも一部として用いて製造する。
R3-x-y-z+w2MzA1.5x+y-w2Si6-w1-w2Alw1+w2Oy+w1N11-y-w1 [A]
(RはLa、Gd、Lu、Y及びScを示し、MはCe、Eu、Mn、Yb、Pr及びTbを示し、AはBa、Sr、Ca、Mg及びZnを示し、x、y、z、w1及びw2は、(1/7)≦(3−x−y−z+w2)/6<(1/2)、0≦(1.5x+y−w2)/6<(9/2)、0≦x<3、0≦y<2、0<z<1、0≦w1≦5、0≦w2≦5及び0≦w1+w2≦5を満たす数である。)
【選択図】なし
Description
例えば、特許文献1には、窒化物系半導体の青色LED又はLDチップに、セリウム付活イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体のYの一部をLu、Sc、Gd、又はLaに置換した蛍光体を組み合わせた白色発光装置が記載されている。この白色発光装置によれば、LEDから発生する青色光と蛍光体から発生する黄色光との混色で白色の光が得られる。また、この白色発光装置は、すでに表示用途などとして実用化されている。
また、窒化物を母体とした別の蛍光体としては、La3Si6N11:Ceが知られている(特許文献2)。
さらに、アルカリ土類金属元素、3価の希土類元素及び珪素を含有する公知の窒化物として、SrYbSi4N7及びBaYbSi4N7は、その空間群がP63mcであることが知られており(非特許文献2)、BaEu(Ba0.5Eu0.5)YbSi6N11は、その空間群がP213であることが知られている(非特許文献3)。
R3-x-y-z+w2MzA1.5x+y-w2Si6-w1-w2Alw1+w2Oy+w1N11-y-w1 [A]
(式[A]中、RはLa、Gd、Lu、Y及びScからなる群より選ばれる少なくとも1種類の希土類元素を示し、MはCe、Eu、Mn、Yb、Pr及びTbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属元素を示し、AはBa、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、x、y、z、w1及びw2は、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
(1/7)≦(3−x−y−z+w2)/6<(1/2)、0≦(1.5x+y−w2)/6<(9/2)、0≦x<3、0≦y<2、0<z<1、0≦w1≦5、0≦w2≦5及び0≦w1+w2≦5)
また、本発明の蛍光体は、波長460nmの光で励起したときの発光スペクトルが下記式[B]を満たすことが好ましい(請求項3)。
I(B)/I(A)≦0.88 [B]
(上記式[B]において、I(A)は、500nm以上550nm以下の波長範囲に存在する、最高ピーク波長における発光強度を示し、I(B)は、該最高ピークの波長より45nm長波長側の波長における発光強度を示す。)
ここで、前記のピーク強度比Iは、2θが10゜以上60゜以下の範囲の粉末X線回折パターンにおいて、2θが17゜以上20゜以下の範囲に存在する最強ピークの高さImaxに対する、2θが21°以上24°以下の範囲に存在するピークの高さIpの比(Ip)/Imaxである。なお、ピーク強度はバックグラウンド補正を行って得た値を用いるものとする。
また、本発明の蛍光体は、波長460nmの光で励起したときの発光色のCIE標準表色系における色度座標x、yが0.320≦x≦0.600、0.400≦y≦0.570であることが好ましい(請求項6)。
さらに、本発明の蛍光体は、波長460nmの光で励起したときの発光ピークの半値幅が100nm以上であることが好ましい(請求項7)。
本発明の更に別の要旨は、本発明の発光装置を備えることを特徴とする画像表示装置に存する(請求項14)。
また、本発明の製造方法により得られる蛍光体は、発光強度等の発光特性にも優れたものである。
また、本明細書における色名と色度座標との関係は、すべてJIS規格に基づく(JIS Z8110及びZ8701)。
[1−1.蛍光体の結晶相]
本発明者等は、新規の蛍光体を得ることを目的として希土類元素とSiの窒化物及び酸窒化物系の探索を行なったところ、下記一般式[A]で表わされる組成範囲を有する結晶相を含有する物質を見出した。
R3-x-y-z+w2MzA1.5x+y-w2Si6-w1-w2Alw1+w2Oy+w1N11-y-w1 [A]
(式[A]中、
RはLa、Gd、Lu、Y及びScからなる群より選ばれる少なくとも1種類の希土類元素を示し、
MはCe、Eu、Mn、Yb、Pr及びTbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属元素を示し、
AはBa、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、
x、y、z、w1及びw2は、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
(1/7)≦(3−x−y−z+w2)/6<(1/2)
0≦(1.5x+y−w2)/6<(9/2)
0≦x<3
0≦y<2
0<z<1
0≦w1≦5
0≦w2≦5
0≦w1+w2≦5)
一般式[A]において、Rは、La、Gd、Lu、Y及びScからなる群より選ばれる少なくとも1種類の希土類元素を示す。中でも、Rは、La、Lu、及びYからなる群より選ばれる少なくとも1種類の希土類元素であることが好ましく、その中でもLaであることがより好ましい。
中でも、Mとしては、発光効率及び発光ピーク波長の点で、少なくともCeを含有するものが好ましく、Ceのみを用いることがより好ましい。
(1/7)≦(3−x−y−z+w2)/6<(1/2)
0≦(1.5x+y−w2)/6<(9/2)
また、一般式[A]において、「(1.5x+y−w2)/6」は、0以上、また、9/2未満の数値を表わす。中でも、「(1.5x+y−w2)/6」は0より大きいことが好ましく、更にこのときxが0より大きいことがより好ましい。これにより、発光ピーク波長が長波長側にシフトさせることができる。
一般式[A]の化学組成のうち酸素が混入していないものとして好ましい例としては、La1.37Ce0.03Ca2.40Si6N11、La2.15Ce0.10Ca1.23Si6N11、La2.57Ce0.03Ca0.60Si6N11、La2.9Ce0.1Si6N11、La2.95Ce0.05Si6N11等が挙げられる。また、酸素が存在する例としては、La1.71Ce0.1Ca1.57Si6O0.44N10.56、La1.17Ce0.03Ca2.20Si6O1.00N10.00、La2.37Ce0.03Ca0.75Si6O0.30N10.70、La2.8Ce0.1Si6N10.7O0.3、La2.9Ce0.1Si5.9N10.6O0.4等が挙げられる。
一般式[A]で表わされる結晶相の空間群はP4bm又はその類似空間群であるのに対し、公知のSrYbSi4N7、BaYbSi4N7の空間群はP63mcであり(非特許文献2参照)、公知のBaEu(Ba0.5Eu0.5)YbSi6N11の空間群はP213である(非特許文献3参照)。このように、一般式[A]で表わされる結晶相は従来公知の蛍光体とは空間群が大きく異なる。また、一般式[A]で表わされる結晶相は、そのベースとなる粉末X線回折パターンが従来公知の蛍光体とは大きく異なり、結晶構造が異なることが明らかである。
また、例えば、一般式[A]において、O及び/又はNの位置に、S、Cl及び/又はF等の陰イオンが置換していてもよい。
また、発光強度の大幅な減少を招かないという理由により、一般式[A]におけるR、A、Si、Al、O、Nの各サイトには、5モル%以下で元素が置換されていてもよいし、各サイトに10モル%以下で欠損が起こっていてもよい。ただし、両者とも0モル%がより好ましい。
本発明の蛍光体は、上述した一般式[A]で表わされる結晶相を含有する限り、その有する特性に制限は無いが、通常は、以下に説明する特性を有する。
本発明の蛍光体は、通常は黄緑色〜橙色蛍光体に発光するものである。本発明の蛍光体が、その組成に前記一般式[A]におけるA元素(即ち、Ca等)を含まない場合は、通常は黄緑色〜黄色に発光する。一方、本発明の蛍光体が、その組成に前記一般式[A]におけるA元素(即ち、Ca等)を含む場合は、通常は黄色〜橙色(黄赤色)に発光する。また、付活元素であるCeの量によっても発光色は変化する。
本発明の蛍光体の蛍光の色度座標は、通常、(x,y)=(0.320,0.400)、(0.320,0.570)、(0.600,0.570)及び(0.600,0.400)で囲まれる領域内の座標となり、好ましくは、(x,y)=(0.380,0.430)、(0.380,0.560)、(0.580,0.560)及び(0.580,0.430)で囲まれる領域内の座標となる。よって、本発明の蛍光体の蛍光の色度座標においては、色度座標xは、通常0.320以上、好ましくは0.380以上であり、通常0.600以下、好ましくは0.580以下である。一方、色度座標yは、通常0.400以上、好ましくは0.430以上、また、通常0.570以下、好ましくは0.530以下である。
なお、蛍光の色度座標は、後述する発光スペクトルから算出することができる。さらに、前記の色度座標x,yの値は、波長460nmの光で励起したときの発光色のCIE標準座標系における色度座標の値を表わす。
本発明の蛍光体が発する蛍光のスペクトル(発光スペクトル)に特に制限は無いが、波長460nmの光で励起した場合のその発光スペクトルの発光ピーク波長が、通常480nm以上、好ましくは510nm以上、より好ましくは530nm以上であり、また、通常620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の範囲にあるものである。
なお、本発明の発光ピーク波長は、含有される結晶相の組成によって異なるものである。例えば、本発明の蛍光体が、その組成に前記一般式[A]におけるA元素(即ち、Ca等)を含まない場合は、波長460nmの光で励起した場合のその発光スペクトルの発光ピーク波長は、通常480nm以上、好ましくは500nm以上、より好ましくは515nm以上であり、また、通常600nm以下、好ましくは580nm以下、より好ましくは575nm以下の範囲となる。
I(B)/I(A)≦0.88 [B]
(上記式[B]において、I(A)は、500nm以上550nm以下の波長範囲に存在する最高ピーク波長における発光強度を示し、I(B)は該最高ピークの波長より45nm長波長側の波長における発光強度を示す。)
即ち、本発明の蛍光体は、前記のI(B)/I(A)が、通常0.88以下、好ましくは0.87以下、より好ましくは0.85以下である。このようにI(B)/I(A)が低いことにより黄緑色ないし緑色蛍光体として機能しうるという利点がある。なお、I(B)/I(A)の下限に制限はないが、通常0.5以上、好ましくは0.7以上である。
一般式[A]において二価の金属元素AとしてCaを含まない場合、本発明の蛍光体の発光スペクトルはこのように特徴的な波形になる傾向がある。したがって、二価の金属元素Aの含有量を調整することにより、発光スペクトルを前記の点で制御することが可能と推察される。
本発明の蛍光体を励起する光の波長(励起波長)は本発明の蛍光体の組成などに応じて様々であるが、通常は近紫外領域から青色領域の波長範囲の光によって好適に励起される。励起波長の具体的な範囲を挙げると、通常300nm以上、好ましくは340nm以上、また、通常500nm以下、好ましくは480nm以下である。
本発明の蛍光体は、その重量メジアン径が、通常0.1μm以上、中でも0.5μm以上、また、通常30μm以下、中でも20μm以下の範囲であることが好ましい。重量メジアン径が小さすぎると、輝度が低下し、蛍光体粒子が凝集してしまう傾向がある。一方、重量メジアン径が大きすぎると、塗布ムラやディスペンサー等の閉塞が生じる傾向がある。
本発明の蛍光体は、通常は、耐薬品性に優れている。例えば、本発明の蛍光体は、前記一般式[A]で表わされる結晶相が、酸強度が極めて強い王水に溶解せず、王水に浸漬した後でも蛍光を発することができる。このため、本発明の蛍光体は多様な環境下で使用することが可能であり、工業的に非常に有用である。
本発明の蛍光体は、通常、温度特性にも優れる。具体的には、455nmの波長の光を照射した場合の25℃での発光スペクトル図中の最大発光ピーク強度値に対する130℃での発光スペクトル図中の最大発光ピーク強度値の割合が、通常60%以上であり、好ましくは65%以上、特に好ましくは70%以上である。
また、通常の蛍光体は温度上昇と共に発光強度が低下するので、該割合が100%を越えることは考えられにくいが、何らかの理由により100%を超えることがあっても良い。ただし150%を超えるようであれば、温度変化により色ずれを起こす傾向となる。
ステージに蛍光体サンプルを入れたセルを載せ、温度を20℃から180℃の範囲で変化させる。蛍光体の表面温度が25℃又は130℃で一定となったことを確認する。次いで、光源から回折格子で分光して取り出した波長455nmの光で蛍光体を励起して発光スペクトル測定する。測定された発光スペクトルから発光ピーク強度を求める。ここで、蛍光体の励起光照射側の表面温度の測定値は、放射温度計と熱電対による温度測定値を利用して補正した値を用いる。
本発明の蛍光体は、その外部量子効率が従来の蛍光体に比し、高いものである。外部量子効率として、具体的には、通常30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上であり、特に好ましくは43%以上である。高発光強度の発光素子を設計するためには、外部量子効率は高いほど好ましい。
以下に、蛍光体の吸収効率αq、内部量子効率ηi、及び、外部量子効率ηo、を求める方法を説明する。
光の全フォトン数Nで割った値である。
ルIref(λ)から求めた下記(式a)の数値は、Nに比例する。
以上より、αq=Nabs/N=(式b)/(式a)と求められる。
ここで、NPLは、下記(式c)で求められる量に比例する。
以上により、内部量子効率ηiは、ηi=(式c)/(式b)と求められる。
そして、上記のようにして求めた吸収効率αqと内部量子効率ηiの積をとることで外部量子効率ηoを求める。あるいは、ηo=(式c)/(式a)の関係から求めることもできる。ηoは、蛍光に由来するフォトンの数NPLを励起光の全フォトン数Nで割った値である。
本発明の蛍光体は、製造後に洗浄等の操作を行なわなくても不純物相が少ない。このように不純物相が少ないことは粉末X線回折パターンにより確認できる。
本発明の蛍光体は、CuKα線(1.54184Å)を用いて測定された粉末X線回折パターンにおいて、2θが17°以上20°以下の範囲にピークを有するものであり、2θが21°以上24°以下の範囲に存在するピークのピーク強度比Iが、通常0.05以下、好ましくは0.04以下である。このように不純物相が少ないと、洗浄等の工程を経なくても高い発光強度を実現できる。なお、下限に制限はなく、理想的には0であるが、通常は0.001以上である。
上述したように、本発明の蛍光体は、赤色成分を多く含み、半値幅の広い蛍光を発することができる。即ち、本発明の蛍光体は、赤色の長波長領域に充分な発光強度を有し、また、発光スペクトルにおいて極めて半値幅の広い発光ピークを有する光を発することができる。したがって、本発明の蛍光体を白色発光装置に適用した場合には、その白色発光装置は、温かみのある、高演色性の白色光を発することが可能となる。
さらに、本発明の蛍光体は、通常、従来から白色発光装置に多く使用されているYAG:Ce蛍光体に比べて温度上昇に伴う発光効率の低下が少ない。
本発明の蛍光体の用途に制限は無いが、前記の利点を利用して、例えば、照明、画像表示装置等の分野に好適に使用できる。中でも、一般照明用LEDの中でも特に高出力ランプ、とりわけ高輝度、高演色で比較的色温度の低い電球色用白色LEDを実現する目的に適している。また、上記のように本発明の蛍光体が温度上昇に伴う発光効率の低下が小さいため、本発明の蛍光体を発光装置に用いれば、発光効率が高く、温度上昇に伴う発光効率の低下が少なく、高輝度で色再現範囲の広い優れた発光装置を実現することが可能である。
本発明の蛍光体の製造方法は、原料の少なくとも一部として、一般式[A]で表される結晶相に含有される金属元素を2種以上含有する合金(以下、適宜「蛍光体原料用合金」ということがある)を使用して製造する。通常は、前記の合金に必要に応じて他の原料を混合し、それを窒素含有雰囲気下で焼成する窒化処理工程(以下、適宜「二次窒化工程」ともいう)を経て本発明の蛍光体を得る。
以下、本発明の蛍光体の製造方法の一例として、この製造方法(以下、適宜「本発明に係る製造方法」という)について説明する。
本発明に係る製造方法では、まず、蛍光体の原料となる蛍光体原料用合金を用意する。蛍光体原料用合金を用意する際には、通常、金属単体、金属合金等の出発原料(以下、適宜「原料金属」ということがある)を融解させて蛍光体原料用合金を得る。この際、融解方法に制限は無いが、例えばアーク融解、高周波融解法などの公知の融解方法が使用できる。
原料金属としては、金属、当該金属の合金などを用いることができる。また、本発明の蛍光体が含む元素に対応した原料金属は、それぞれ、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。ただし、原料金属の中でも、付活元素である金属元素Mの原料金属(例えば、Eu、Ceなどに対応した原料金属)としては、Eu金属やCe金属を使用することが好ましい。これらは原料の入手が容易であるからである。
原料金属の秤量後、当該原料金属を融解させて合金化して蛍光体原料用合金を製造する(融解工程)。得られる蛍光体原料用合金は、本発明の蛍光体を構成する金属元素を2種以上含有するものである。なお、本発明の蛍光体を構成する金属元素を1つの蛍光体原料用合金が全て含有していなくても、後述の一次窒化工程又は二次窒化工程において、2種以上の蛍光体原料用合金及び/又は他の原料(金属等)を併用することにより、本発明の蛍光体を製造することができる。
また、原料金属の融解時の雰囲気は蛍光体原料用合金が得られる限り任意であるが、不活性ガス雰囲気が好ましく、中でもアルゴン雰囲気が好ましい。なお、不活性ガスは1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
さらに、原料金属の融解時の圧力は蛍光体原料用合金が得られる限り任意であるが、1×103Pa以上が好ましく、1×105Pa以下が好ましい。更に、安全性の面から、大気圧以下で行なうことが望ましい。
上述した原料金属の融解により蛍光体原料用合金が得られる。この蛍光体原料用合金は通常は合金溶湯として得られるが、この合金溶湯から直接蛍光体を製造するには技術的課題が多く存在する。そのため、この合金溶湯を金型に注入して成型する鋳造工程を経て、凝固体(以下適宜、「合金塊」という)を得ることが好ましい。
加熱工程に先立ち、蛍光体原料用合金は、所望の粒径の粉末状にすることが好ましい。そこで、鋳造工程で得られた合金塊は、次いで粉砕することにより(粉砕工程)、所望の粒径、粒度分布を有する蛍光体原料用合金粉末(以下、単に「合金粉末」と称する場合がある。)とすることが好ましい。
この粉砕工程は、必要に応じて、粗粉砕工程、中粉砕工程、微粉砕工程等の複数の工程に分けてもよい。この場合、全粉砕工程を同じ装置を用いて粉砕することもできるが、工程によって使用する装置を変えてもよい。
上述したようにして得られた合金粉末は、例えば、バイブレーティングスクリーン、シフターなどの網目を使用した篩い分け装置;エアセパレータ等の慣性分級装置;サイクロン等の遠心分離機などを使用して、所望の重量メジアン径D50及び粒度分布に調整(分級工程)してから、これ以降の工程に供することが好ましい。
ところで、蛍光体原料用合金は、上述した方法により製造するほか、以下に説明する(a)〜(c)の工程を経て製造することもできる。これにより、安息角が45度以下である蛍光体原料用合金粉末を得ることができる。
(a)蛍光体を構成する金属に対応した原料金属のうち、2種以上を溶融させて、これらの元素を含む合金溶湯を用意する(融解工程)。
(b)合金溶湯を不活性ガス中で微細化する(微細化工程)。
(c)微細化した合金溶湯を凝固させ、合金粉末を得る(凝固工程)。
具体的には、国際公開第WO2007/135975号パンフレットに記載の公知の方法を、適宜変更して用いることができる。
上記のようにして得られた蛍光体原料用合金(ここで、蛍光体原料用合金は、粉末状であっても塊状であってもよいが、前述の合金粉末であることが好ましい。)は、窒素含有雰囲気下で焼成することにより窒化され、本発明の蛍光体となる。この焼成工程では、後述の二次窒化工程(即ち、窒化処理工程)を必須とし、必要に応じて下記の一次窒化工程を行う。
蛍光体原料用合金に含有される金属元素の組成が、一般式[A]で表される結晶相に含まれる金属元素の組成に一致していれば蛍光体原料用合金のみを焼成すればよい。一方、一致していない場合には、別の組成を有する蛍光体原料用合金、金属単体、金属化合物などを蛍光体原料用合金と混合して、原料中に含まれる金属元素の組成が一般式[A]で表される結晶相に含まれる金属元素の組成に一致するように調整し、焼成を行う。
また、前記の窒化物は、微量の酸素を含んでいてもよい。窒化物における酸素/(酸素+窒素)の割合(モル比)は本発明の蛍光体が得られる限り任意であるが、通常5%以下、好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下、更に好ましくは0.3%以下、特に好ましくは0.2%以下とする。窒化物中の酸素の割合が多すぎると輝度が低下する可能性がある。
なお、上記の混合する蛍光体原料用合金、金属単体、金属化合物などは、いずれも、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の蛍光体を工業的に効率よく製造する観点から、必要に応じて、二次窒化工程の前に一次窒化工程を行なう。この一次窒化工程は、蛍光体原料用合金を窒化することで、蛍光体原料用合金を予備的に窒化する工程である。具体的には、窒素含有雰囲気下、所定の温度域で所定の時間、蛍光体原料用合金を加熱することにより予備的な窒化を行なうことになる。このような一次窒化工程の導入により、二次窒化工程における合金と窒素との反応性を制御することができ、合金から蛍光体を工業的に生産することが可能となる。
なお、以下の説明において、一次窒化工程を経た蛍光体原料用合金を窒素含有合金ということがある。
一次窒化工程を行なった場合には、一次窒化工程終了後、二次窒化工程の前に、一次窒化工程で得られた窒素含有合金を一旦冷却してもよい(冷却工程)。この冷却工程については、国際公開第WO2007/135975号パンフレットを参照し、適宜変更を加えて用いることができる。
二次窒化工程においては、蛍光体原料用合金に対して窒化処理を施すことにより、本発明の蛍光体を得る。この際、蛍光体原料用合金としては、一次窒化工程を経ていない蛍光体原料用合金(好ましくは、その合金粉末)を用いてもよく、一次窒化工程を経た蛍光体原料用合金(即ち、窒素含有合金。好ましくは、その合金粉末)を用いてもよく、両者を併用してもよい。さらに、必要に応じて蛍光体原料用合金以外の原料(例えば、金属単体、金属化合物など)を混合してもよい。以下、本発明の蛍光体の原料となる蛍光体原料用合金(窒素含有合金を含む)及びその他の原料をまとめて、適宜「蛍光体原料」という。
また、加熱開始前に、焼成装置内に窒素を含むガスを流通して系内を十分にこの窒素含有ガスで置換することが好ましい。必要に応じて、系内を真空排気した後、窒素含有ガスを流通しても良い。
このように蛍光体原料に対して窒化処理することにより、窒化物又は酸窒化物を母体とする本発明の蛍光体を得ることができる。
上述したように、窒化反応は発熱反応であるため、二次窒化工程(即ち、窒化処理工程)において一度に大量の蛍光体原料を加熱により窒化しようとすると急激な発熱を伴う暴走反応が起こり、その発熱により蛍光体原料の構成元素の一部が揮発したり蛍光体原料用合金の粒子同士が融着したりすることが多く、得られる蛍光体の発光特性が低下する場合や蛍光体が得られない場合がある。そこで、国際公開第WO2007/135975号パンフレットに記載の公知の方法に適宜変更を加えて採用し、二次窒化工程における温度変化の範囲を調整することが好ましい。これにより、一度に処理する蛍光体原料の量を増やしても、急激な窒化反応の進行を抑制することができ、高特性な蛍光体を工業的に生産することが可能となる。
二次窒化工程においては、良好な結晶を成長させる観点から、反応系にフラックスを共存させてもよい。フラックスの種類は特に制限されないが、例としては、NH4Cl、NH4F・HF等のハロゲン化アンモニウム;NaCO3、LiCO3等のアルカリ金属炭酸塩;LiCl、NaCl、KCl、CsCl、LiF、NaF、KF、CsF等のアルカリ金属ハロゲン化物;CaCl2、BaCl2、SrCl2、CaF2、BaF2、SrF2、MgCl2、MgF2等のアルカリ土類金属ハロゲン化物;BaO等のアルカリ土類金属酸化物;AlF3等のハロゲン化アルミニウム;ZnCl2、ZnF2等のハロゲン化亜鉛、酸化亜鉛等の亜鉛化合物;Bi2O3等の周期表第15族元素化合物;Li3N、Ca3N2、Sr3N2、Ba3N2、BN等のアルカリ金属、アルカリ土類金属又は第13族元素の窒化物などが挙げられる。さらに、フラックスの例としては、LaF3、LaCl3、GdF3、GdCl3、LuF3、LuCl3、YF3、YCl3、ScF3、ScCl3、等の希土類元素のハロゲン化物、La2O3、Gd2O3、Lu2O3、Y2O3、Sc2O3等の希土類元素の酸化物も挙げられる。このうち好ましくはハロゲン化物であり、この中でも、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、Znのハロゲン化物、希土類元素のハロゲン化物が好ましい。また、これらのハロゲン化物の中でも、フッ化物、塩化物が好ましい。
なお、フラックスは1種のみを使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明に係る製造方法においては、上述した工程以外にも、必要に応じてその他の工程を行ってもよい。その例を挙げると、得られた蛍光体に対して行なう工程として、再焼成工程、粉砕工程、洗浄工程、分級工程、表面処理工程、乾燥工程などが挙げられる。
二次窒化工程により得られた蛍光体は、必要に応じて再焼成工程を行ない、再度、加熱処理(再焼成処理)をすることにより粒子を成長させても良い。これにより、粒子が成長し、蛍光体が高い発光を得ることが可能となる等、蛍光体の特性が向上する場合がある。
また、雰囲気中の酸素濃度は、通常100ppm以下、好ましくは50ppm以下、より好ましくは10ppm以下とする。酸素濃度が250ppmを越えるような酸素含有ガス中や大気中など酸化雰囲気下で再焼成処理をすると、蛍光体が酸化され、目的の蛍光体を得ることができない可能性がある。ただし、0.1ppm〜10ppmの微量酸素を含有する雰囲気とすることで比較的低温での蛍光体の合成が可能となるので好ましい。
粉砕工程には、例えば、ハンマーミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル、リボンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の粉砕機、乳鉢と乳棒を用いる粉砕などが使用できる。このとき、生成した蛍光体結晶の破壊を抑え、二次粒子の解砕等の目的とする処理を進めるためには、例えば、アルミナ、窒化珪素、ZrO2、ガラス等の容器中にこれらと同様の材質又は鉄芯入りウレタン等のボールを入れてボールミル処理を10分〜24時間程度の間で行うことが好ましい。この場合、有機酸やヘキサメタリン酸などのアルカリリン酸塩等の分散剤を0.05重量%〜2重量%用いても良い。
洗浄工程は、例えば、脱イオン水等の水、エタノール等の有機溶剤、アンモニア水等のアルカリ性水溶液などで行うことができる。また、使用されたフラックスを除去する等、蛍光体の表面に付着した不純物相を除去し発光特性を改善するなどの目的のために、例えば、塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸;又は、酢酸などの有機酸の水溶液を使用することもできる。この場合、酸性水溶液中で洗浄処理した後に、水で更に洗浄することが好ましい。
分級工程は、例えば、水篩を行う、あるいは、各種の気流分級機や振動篩など各種の分級機を用いることにより行うことができる。中でも、ナイロンメッシュによる乾式分級を用いると、重量メジアン径10μm程度の分散性の良い蛍光体を得ることができる。
ここで、水篩や水簸処理では、通常、水媒体中に0.1重量%〜10重量%程度の濃度で蛍光体粒子を分散させるため、また、蛍光体の変質を抑えるために、水媒体のpHを、通常4以上、好ましくは5以上、また、通常9以下、好ましくは8以下とする。また、上記のような重量メジアン型の蛍光体粒子を得るに際して、水篩及び水簸処理では、例えば50μm以下の粒子を得てから、30μm以下の粒子を得るといった、2段階での篩い分け処理を行う方が作業効率と収率のバランスの点から好ましい。また、下限としては、通常1μm以上、好ましくは5μm以上のものを篩い分ける処理を行うのが好ましい。
得られた本発明の蛍光体を用いて発光装置を製造する際には、耐湿性等の耐候性を一層向上させるために、又は後述する発光装置の蛍光体含有部における樹脂に対する分散性を向上させるために必要に応じて、蛍光体の表面を異なる物質で被覆する等の表面処理を行っても良い。
有機化合物としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレン等の熱溶融性ポリマー、ラテックス、ポリオルガノシロキサン等が挙げられる。
無機化合物としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化ゲルマニウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化バナジウム、酸化硼素、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化イットリウム、酸化ビスマス等の金属酸化物、窒化珪素、窒化アルミニウム等の金属窒化物、燐酸カルシウム、燐酸バリウム、燐酸ストロンチウム等のオルト燐酸塩、ポリリン酸塩、燐酸ナトリウムと硝酸カルシウムとの組合せのようなアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の燐酸塩とカルシウム塩との組合せ、等が挙げられる。
ガラス材料としては、例えばホウ珪酸塩、ホスホ珪酸塩、アルカリ珪酸塩等が挙げられる。
これらの表面処理物質は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(i)前記表面処理物質が連続膜を構成して蛍光体表面を被覆する態様。
(ii)前記表面処理物質が多数の微粒子となって、蛍光体の表面に付着することにより蛍光体表面を被覆する態様。
本発明の蛍光体はいずれも、液体媒体と混合して用いることもできる。特に、本発明の蛍光体を発光装置等の用途に使用する場合には、これを液体媒体中に分散させた形態で用い、封止した後、熱や光によって硬化させて用いるのが好ましい。本発明の蛍光体を液体媒体中に分散させたものを、適宜「本発明の蛍光体含有組成物」と呼ぶものとする。
本発明の蛍光体含有組成物に含有させる本発明の蛍光体の種類に制限は無く、上述したものから任意に選択することができる。また、本発明の蛍光体含有組成物に含有させる本発明の蛍光体は、1種のみであってもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。更に、本発明の蛍光体含有組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限り、本発明の蛍光体以外の蛍光体を含有させてもよい。
本発明の蛍光体含有組成物に使用される液体媒体としては、該蛍光体の性能を目的の範囲で損なわない限りにおいて特に限定されない。例えば、所望の使用条件下において液状の性質を示し、本発明の蛍光体を好適に分散させるとともに、好ましくない反応を生じないものであれば、任意の無機系材料及び/又は有機系材料が使用できる。
(R1R2R3SiO1/2)M(R4R5SiO2/2)D(R6SiO3/2)T(SiO4/2)Q・・・式(i)
一般組成式(i)において、R1からR6は、有機官能基、水酸基、水素原子からなる群から選択されるものを表す。なお、R1からR6は、同じであってもよく、異なってもよい。
また、上記式(i)において、M、D、T及びQは、各々0以上1未満の数であり、且つ、M+D+T+Q=1を満足する数である。
(式(ii)中、Mは、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、及びチタンより選択される少なくとも1種の元素を表わし、Xは、加水分解性基を表わし、Y1は、1価の有機基を表わし、mは、Mの価数を表わす1以上の整数を表わし、nは、X基の数を表わす1以上の整数を表わす。但し、m≧nである。)
(式(iii)中、Mは、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、及びチタンより選択される少なくとも1種の元素を表わし、Xは、加水分解性基を表わし、Y1は、1価の有機基を表わし、Y2は、u価の有機基を表わし、sは、Mの価数を表わす1以上の整数を表わし、tは、1以上、s−1以下の整数を表わし、uは、2以上の整数を表わす。)
シリコーン系材料は、一般に半導体発光素子や素子を配置する基板及びパッケージ等との接着性が弱いことが課題とされるが、密着性が高いシリコーン系材料として、特に、以下の特徴〔1〕〜〔3〕のうち1つ以上を有する縮合型シリコーン系材料が好ましい。
〔2〕後に詳述する方法によって測定した固体Si−核磁気共鳴(NMR)スペクトルにおいて、下記(a)及び/又は(b)のSiに由来するピークを少なくとも1つ有する。
(a)ピークトップの位置がテトラメトキシシランを基準としてケミカルシフト−40ppm以上、0ppm以下の領域にあり、ピークの半値幅が0.3ppm以上、3.0ppm以下であるピーク。
(b)ピークトップの位置がテトラメトキシシランを基準としてケミカルシフト−80ppm以上、−40ppm未満の領域にあり、ピークの半値幅が0.3ppm以上5.0ppm以下であるピーク。
〔3〕シラノール含有率が0.1重量%以上、10重量%以下である。
以下、上記の特徴〔1〕〜〔3〕について説明する。
本発明に好適なシリコーン系材料のケイ素含有率は、通常20重量%以上であるが、中でも25重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましい。一方、上限としては、SiO2のみからなるガラスのケイ素含有率が47重量%であるという理由から、通常47重量%以下の範囲である。
シリコーン系材料を白金るつぼ中にて大気中、450℃で1時間、次いで750℃で1時間、950℃で1.5時間保持して焼成し、炭素成分を除去した後、得られた残渣少量に10倍量以上の炭酸ナトリウムを加えてバーナー加熱し溶融させ、これを冷却して脱塩水を加え、更に塩酸にてpHを中性程度に調整しつつケイ素として数ppm程度になるよう定容し、ICP分析を行う。
本発明に好適なシリコーン系材料の固体Si−NMRスペクトルを測定すると、有機基の炭素原子が直接結合したケイ素原子に由来する前記(a)及び/又は(b)のピーク領域に少なくとも1本、好ましくは複数本のピークが観測される。
一方、(b)に記載のピークの半値幅は、通常5.0ppm以下、好ましくは4.0ppm以下、また、通常0.3ppm以上、好ましくは0.4ppm以上の範囲である。
シリコーン系材料について固体Si−NMRスペクトルを行う場合、以下の条件で固体Si−NMRスペクトル測定及び波形分離解析を行う。また、得られた波形データより、シリコーン系材料について、各々のピークの半値幅を求める。また、全ピーク面積に対するシラノール由来のピーク面積の比率より、全ケイ素原子中のシラノールとなっているケイ素原子の比率(%)を求め、別に分析したケイ素含有率と比較することによりシラノール含有率を求める。
装置:Chemagnetics社 Infinity CMX-400 核磁気共鳴分光装置
29Si共鳴周波数:79.436MHz
プローブ:7.5mmφCP/MAS用プローブ
測定温度:室温
試料回転数:4kHz
測定法:シングルパルス法
1Hデカップリング周波数:50kHz
29Siフリップ角:90゜
29Si90゜パルス幅:5.0μs
繰り返し時間:600s
積算回数:128回
観測幅:30kHz
ブロードニングファクター:20Hz
基準試料:テトラメトキシシラン
フーリエ変換後のスペクトルの各ピークについてローレンツ波形及びガウス波形或いは両者の混合により作成したピーク形状の中心位置、高さ、半値幅を可変パラメータとして、非線形最小二乗法により最適化計算を行う。
なお、ピークの同定は、AIChE Journal, 44(5), p.1141, 1998年等を参考にする。
本発明に好適なシリコーン系材料は、シラノール含有率が、通常0.1重量%以上、好ましくは0.3重量%以上、また、通常10重量%以下、好ましくは8重量%以下、更に好ましくは5重量%以下の範囲である。シラノール含有率を低くすることにより、シラノール系材料は経時変化が少なく、長期の性能安定性に優れ、吸湿・透湿性何れも低い優れた性能を有する。但し、シラノールが全く含まれない部材は密着性に劣るため、シラノール含有率に上記のごとく最適な範囲が存在する。
液体媒体の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、本発明の蛍光体含有組成物全体に対して、通常50重量%以上、好ましくは75重量%以上であり、通常99重量%以下、好ましくは95重量%以下である。液体媒体の量が多い場合には特段の問題は起こらないが、半導体発光装置とした場合に所望の色度座標、演色指数、発光効率等を得るには、通常、上記のような配合比率で液体媒体を用いることが望ましい。一方、液体媒体が少な過ぎると流動性がなく取り扱い難くなる可能性がある。
なお、本発明の蛍光体含有組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限り、蛍光体及び液体媒体以外に、その他の成分を含有させてもよい。また、その他の成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の蛍光体含有組成物によれば、本発明の蛍光体を所望の位置に容易に固定できる。例えば、本発明の蛍光体含有組成物を発光装置の製造に用いる場合、本発明の蛍光体含有組成物を所望の位置に成形し、液体媒体を硬化させれば、当該液体媒体で本発明の蛍光体を封止することができ、所望の位置に本発明の蛍光体を容易に固定することが可能となる。
本発明の発光装置(以下、適宜「発光装置」という)は、第1の発光体(励起光源)と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する第2の発光体とを有する発光装置であって、該第2の発光体として本発明の蛍光体を少なくとも1種以上、第1の蛍光体として含有するものである。
例えば、青色光を発する励起光源と本発明の黄緑色ないし橙色の蛍光を発する蛍光体(黄緑色ないし橙色蛍光体)とを組み合わせれば、いわゆる擬似白色(例えば、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせた発光装置の発光色)の発光スペクトルと類似した発光スペクトルを得ることもできる。更に、この白色発光装置に赤色の蛍光を発する蛍光体(赤色蛍光体)を組み合わせ、さらに必要に応じて緑色蛍光体を組み合わせれば、赤色の演色性に極めて優れた発光装置や電球色(暖かみのある白色)に発光する発光装置を実現することができる。また、近紫外光を発する励起光源に、青色の蛍光を発する蛍光体(青色蛍光体)、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせても、白色発光装置を製造することができる。
本発明の蛍光体は、何れか一種のみを使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、本発明の発光装置は平均演色評価数(Ra)及び特殊演色評価数R9が、通常80以上のものであり、好ましくは90以上、より好ましくは95以上のものである。
(第1の発光体)
本発明の発光装置における第1の発光体は、後述する第2の発光体を励起する光を発光するものである。
なお、第1の発光体は、1個のみを用いてもよく、2個以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の発光装置における第2の発光体は、上述した第1の発光体からの光の照射によって可視光を発する発光体であり、第1の蛍光体として前述の本発明の蛍光体を含有するとともに、その用途等に応じて適宜、後述する第2の蛍光体(橙色ないし赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体、黄色蛍光体等)を含有する。また、例えば、第2の発光体は、第1及び第2の蛍光体を封止材料中に分散させて構成される。
本発明の発光装置における第2の発光体は、第1の蛍光体として、少なくとも上述の本発明の蛍光体を含有する。本発明の蛍光体は、何れか1種のみを使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、第1の蛍光体としては、本発明の蛍光体以外にも、本発明の蛍光体と同色の蛍光を発する蛍光体(同色併用蛍光体)を用いてもよい。例えば、本発明の蛍光体が緑色蛍光体の場合には、第1の蛍光体として、本発明の蛍光体と共に他種の緑色蛍光体を併用することができ、また、本発明の蛍光体が橙色ないし赤色蛍光体の場合には、第1の蛍光体として、本発明の蛍光体と共に他種の橙色ないし赤色蛍光体を併用することができ、また、本発明の蛍光体が青色蛍光体の場合には、第1の蛍光体として、本発明の蛍光体と共に他種の青色蛍光体を併用することができ、また、本発明の蛍光体が黄色蛍光体の場合には、第1の蛍光体として、本発明の蛍光体と共に他種の黄色蛍光体を併用することができる。
これらの蛍光体としては、本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。
該緑色蛍光体の発光ピーク波長は、通常500nmより大きく、中でも510nm以上、さらには515nm以上であることが好ましく、また、通常550nm以下、中でも540nm以下、さらには535nm以下の範囲であることが好ましい。この発光ピーク波長λpが短過ぎると青味を帯びる傾向がある一方で、長過ぎると黄味を帯びる傾向があり、何れも緑色光としての特性が低下する可能性がある。
また、緑色蛍光体は、外部量子効率が、通常60%以上、好ましくは70%以上のものであり、重量メジアン径は通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10mμ以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。
以上例示した緑色蛍光体は、何れか一種のみを使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
該橙色ないし赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上、また、通常780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあることが好適である。
また、赤色蛍光体は、外部量子効率が、通常60%以上、好ましくは70%以上のものであり、重量メジアン径は通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10mμ以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。
なお、橙色ないし赤色蛍光体は、1種のみを用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
該青色蛍光体の発光ピーク波長は、通常420nm以上、好ましくは430nm以上、より好ましくは440nm以上、また、通常490nm以下、好ましくは480nm以下、より好ましくは470nm以下、更に好ましくは460nm以下の波長範囲にあることが好適である。
また、青色蛍光体は、外部量子効率が、通常60%以上、好ましくは70%以上のものであり、重量メジアン径は通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10mμ以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。
なお、青色蛍光体は、1種のみを用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
該黄色蛍光体の発光ピーク波長は、通常530nm以上、好ましくは540nm以上、より好ましくは550nm以上、また、通常620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲にあることが好適である。
また、黄色蛍光体は、外部量子効率が、通常60%以上、好ましくは70%以上のものであり、重量メジアン径は通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10mμ以上であり、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。
特に、RE3M5O12:Ce(ここで、REは、Y、Tb、Gd、Lu、及びSmからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わし、Mは、Al、Ga、及びScからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わす。)やMa 3Mb 2Mc 3O12:Ce(ここで、Maは2価の金属元素、Mbは3価の金属元素、Mcは4価の金属元素を表わす。)等で表わされるガーネット構造を有するガーネット系蛍光体、AE2MdO4:Eu(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg、及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わし、Mdは、Si、及び/又はGeを表わす。)等で表わされるオルソシリケート系蛍光体、これらの系の蛍光体の構成元素の酸素の一部を窒素で置換した酸窒化物系蛍光体、AEAlSi(N,O)3:Ce(ここで、AEは、Ba、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を表わす。)等のCaAlSiN3構造を有する窒化物系蛍光体等のCeで付活した蛍光体が挙げられる。
なお、黄色蛍光体は、1種のみを用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の発光装置における第2の発光体は、その用途に応じて、上述の第1の蛍光体以外にも蛍光体(即ち、第2の蛍光体)を含有していてもよい。この第2の蛍光体は、第1の蛍光体とは発光ピーク波長が異なる蛍光体である。通常、これらの第2の蛍光体は、第2の発光体の発光の色調を調節するために使用されるため、第2の蛍光体としては第1の蛍光体とは異なる色の蛍光を発する蛍光体を使用することが多い。
該緑色蛍光体、橙色ないし赤色蛍光体、青色蛍光体及び黄色蛍光体の例としては、前記第1の蛍光体の項で記載したのと同様の蛍光体を挙げることができる。
本発明の蛍光体は、通常は黄緑色ないし橙色に発光することから、本発明の蛍光体と、第1の発光体として青色光を発光するもの(通常は、420nm以上500nm以下の波長範囲に発光ピークを有するもの)とを組み合わせれば、白色発光装置を得ることができる。演色性を向上させたい場合や色調を調整したい場合は、適宜、第1の発光体の発光ピーク波長を調整したり、第2の蛍光体を混合したりするとよい。上記第2の蛍光体としては、1種類の蛍光体のみを使用してもよく、2種以上の蛍光体を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。また、第1の蛍光体と第2の蛍光体との比率も、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。従って、第2の蛍光体の使用量、並びに、第2の蛍光体として用いる蛍光体の組み合わせ及びその比率等は、発光装置の用途等に応じて任意に設定すればよい。
本発明の発光装置において、上記第1及び/又は第2の蛍光体は、通常、封止材料である液体媒体に分散させて封止した後、熱や光によって硬化させて用いられる。
該液体媒体としては、前述の[3.蛍光体含有組成物]の項で記載したのと同様のものが挙げられる。
本発明の発光装置は、上述の第1の発光体及び第2の発光体を備えていれば、そのほかの構成は特に制限されないが、通常は、適当なフレーム上に上述の第1の発光体及び第2の発光体を配置してなる。この際、第1の発光体の発光によって第2の発光体が励起されて(即ち、第1及び第2の蛍光体が励起されて)発光を生じ、且つ、この第1の発光体の発光及び/又は第2の発光体の発光が、外部に取り出されるように配置されることになる。この場合、第1の蛍光体と第2の蛍光体とは必ずしも同一の層中に混合されなくてもよく、例えば、第1の蛍光体を含有する層の上に第2の蛍光体を含有する層が積層する等、蛍光体の発色毎に別々の層に蛍光体を含有するようにしてもよい。
以下、本発明の発光装置について、具体的な実施の形態を挙げて、より詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施することができる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されず、通常の発光装置が用いられる各種の分野に使用することが可能であるが、色再現範囲が広く、且つ、演色性も高いことから、中でも照明装置や画像表示装置の光源として、とりわけ好適に用いられる。
本発明の発光装置を照明装置に適用する場合には、前述のような発光装置を公知の照明装置に適宜組み込んで用いればよい。例えば、図3に示されるような、前述の発光装置(4)を組み込んだ面発光照明装置(11)を挙げることができる。
本発明の発光装置を画像表示装置の光源として用いる場合には、その画像表示装置の具体的構成に制限は無いが、カラーフィルターとともに用いることが好ましい。例えば、画像表示装置として、カラー液晶表示素子を利用したカラー画像表示装置とする場合は、上記発光装置をバックライトとし、液晶を利用した光シャッターと赤、緑、青の画素を有するカラーフィルターとを組み合わせることにより画像表示装置を形成することができる。
また、カラーフィルター全体からの透過光の量に対する、各カラーフィルターからの透過光の量(光の利用効率)としては、通常20%以上、好ましくは25%以上、より好ましくは28%以上、さらに好ましくは30%以上である。利用効率は高ければ高いほど好ましいが、赤、緑及び青の3つのフィルターを用いている関係上、通常33%以下となる。
蛍光体の製造には、市販原料として窒化ランタン粉末(高純度化学社製)、窒化ケイ素粉末(Si3N4。電気化学社製、平均粒径0.5μm、酸素含有量0.93重量%、α型含有量92%)、酸化セリウム粉末(信越化学社製)を使用した。その他の本発明の蛍光体の原料として、合成により得たCaSiN2粉末を使用した。
[発光スペクトル]
発光スペクトルは、励起光源として150Wキセノンランプを、スペクトル測定装置としてマルチチャンネルCCD検出器C7041(浜松フォトニクス社製)を備える蛍光測定装置(日本分光社製)を用いて測定した。励起光源からの光を焦点距離が10cmである回折格子分光器に通し、波長460nmの励起光のみを光ファイバーを通じて蛍光体に照射した。励起光の照射により蛍光体から発生した光を焦点距離が25cmである回折格子分光器により分光し、300nm以上800nm以下の波長範囲においてスペクトル測定装置により各波長の発光強度を測定し、パーソナルコンピュータによる感度補正等の信号処理を経て発光スペクトルを得た。なお、測定時には、受光側分光器のスリット幅を1nmに設定して測定を行なった。
発光ピークの半値幅(以下、「半値幅」と称する場合がある。)は、上述の方法で得られた発光スペクトルから、算出した。
x、y表色系(CIE 1931表色系)の色度座標は、上述の方法で得られた発光スペクトルの420nm〜800nmの波長領域のデータから、JIS Z8724に準じた方法で、JIS Z8701で規定されるXYZ表色系における色度座標xとyとして算出した。
励起スペクトルの測定は、室温下において、蛍光分光光度計F−4500型(株式会社日立製作所製)を用いて行なった。
温度特性の測定は、発光スペクトル測定装置として大塚電子製MCPD7000マルチチャンネルスペクトル測定装置、輝度測定装置として色彩輝度計BM5A、ペルチェ素子による冷却機構とヒーターによる加熱機構を備えたステージ及び光源として150Wキセノンランプを備える装置を用いて、下記手順で行なった。
そして、得られた発光ピーク強度から約20℃〜約175℃における補正温度−発光強度曲線を作成し、この補正温度−発光強度曲線から130℃と25℃における発光強度の値I(130)及びI(25)を読み取り、温度特性I(130)/I(25)を算出した。なお、I(130)及びI(25)は、補正前の温度130℃と25℃における発光強度と大きく異ならなかった。
以下のようにして、蛍光体の吸収効率αq、内部量子効率ηi、外部量子効率ηo、を求めた。まず、測定対象となる蛍光体サンプルを、測定精度が保たれるように、十分に表面を平滑にしてセルに詰め、積分球に取り付けた。
光の全フォトン数Nで割った値である。
蛍光体サンプルによって吸収された励起光のフォトン数Nabsは下記(式b)で求めら
れる量に比例する。
以上より、αq=Nabs/N=(式b)/(式a)を計算した。
ここで、NPLは、下記(式c)で求められる量に比例する。そこで、下記(式c)で求められる量を求めた。
以上により、ηi=(式c)/(式b)を計算し、内部量子効率ηiを求めた。
そして、上記のようにして求めた吸収効率αqと内部量子効率ηiの積をとることで外部量子効率ηoを求めた。
(蛍光体原料用合金の製造)
酸素濃度1ppm未満、水蒸気濃度1ppm未満の高純度窒素雰囲気のグローブボックス内で、金属元素組成比がCe:La:Si=0.1:2.9:6(モル比)となるように、かつ、合計量が2gとなるようにCe、La及びSiの各原料金属(いずれも金属単体を用いた。)を秤量し、軽く混合した。得られた原料金属の混合物を、アーク溶解炉(大亜真空株式会社製ACM−CO1P)に導入し、炉内を1×10−2Paに真空排気した後、アルゴンを導入し、アルゴン雰囲気下で原料金属に電流を約100mA流して、溶融した。溶融した金属が電磁誘導の原理により充分回転するのを確認した後、電流印加を停止し、自然放冷により凝固させ、金属元素組成比がCe:La:Si=0.1:2.9:6(モル比)である蛍光体原料用合金を得た。得られた蛍光体原料用合金が均一な上記組成の合金となっていることをエネルギー分散型X線分析装置付走査型電子顕微鏡(SEM−EDX;堀場製作所製EX−250)にて確認した。
上記と同じグローブボックス内で、アルミナ乳鉢とナイロンメッシュの篩を用いて、蛍光体原料用合金を粉砕し、粒径37μm以下の合金粉末とし、これを窒化処理用の原料とした。
(一次焼成)
得られた合金粉末2gを窒化ホウ素製ルツボ(内径20mm)に充填し、熱間等方加圧装置(HIP)内にセットした。装置内を5×10−1Paまで真空排気した後、11MPaまで窒素を充填してから、昇温速度15℃/分で炉内温度1050℃まで昇温し、内圧が25MPaにまで増圧しているのを確認後、炉内温度1050℃から1205℃まで3℃/分で昇温し、内圧が27MPaに到達した。その後、炉内温度を1205℃で30分間保持し、3℃/分で昇圧して炉内温度が1750℃、内圧が33MPaに到達した時点で降温を開始し、窒化処理を終了した。
得られた窒化粉(窒素含有合金)を、同じグローブボックス内で、アルミナ乳鉢とナイロンメッシュの篩を用いて、粉砕し、粒径37μm以下の粉末とし、これを下記の二次焼成用の原料(一次焼成物)とした。
得られた窒素含有合金(即ち、一次焼成物)を約1g、窒化ホウ素製ルツボ(内径20mm)に充填し、熱間等方加圧装置(HIP)内にセットした。装置内を5×10−1Paまで真空排気した後、25MPaまで窒素を充填してから、15℃/分で炉内温度1300℃まで昇温し、次いで、炉内温度1300℃から2000℃まで10℃/分で昇温したところ、内圧が90MPaに到達した。炉内温度を2000℃で3時間保持した後、降温を開始し、焼成を終了した。
得られた焼成物を、上記と同じグローブボックス内で、アルミナ乳鉢を用いて粉砕することにより、蛍光体を得た。
得られた蛍光体について、上述した要領で発光特性を測定した。測定された発光スペクトルを図4に示し、発光強度、発光ピーク波長、半値幅、CIE色度座標などの発光特性を表3に示す。
図4より、原料として合金を用いて製造した本実施例のLa3Si6N11:Ce蛍光体は、その発光スペクトルが、発光ピークを二つ有し、低波長側のピークが、それよりも約45nm高波長側にあるピークより顕著に高くなっていることがわかる。
また、本実施例で測定された発光スペクトルにおいて、高波長側のピーク高さ/低波長側のピーク高さの比を表すI(B)/I(A)値は、0.852という低い値となった。
本実施例のLa3Si6N11:Ce蛍光体は、上記のような発光スペクトルを有するため、黄緑色の発光色を呈するという特徴を有する。
(蛍光体原料用合金の製造)
実施例1の(蛍光体原料用合金の製造)と同様の条件で合金粉末を製造した。なお、実施例1と同様に、粉末の秤量、充填の各工程は全て、水分1ppm以下酸素1ppm以下の窒素雰囲気を保持することができるグローブボックス中で操作を行なった。
(一次焼成)
この合金粉末約0.7gを窒化ホウ素製ルツボにいれ、これを黒鉛抵抗加熱方式の電気炉にセットし、以下の要領で焼成した。即ち、まずターボ分子ポンプにより焼成雰囲気を真空とし、室温から800℃まで毎分20℃の速度で加熱し、800℃で純度が99.999体積%の窒素を導入して圧力を0.92MPaとし、毎分3℃で1500℃まで昇温し、1500℃で58.5時間保持することにより、一次焼成を行った。得られた焼成物を上記と同じグローブボックス内で粉砕し、粉末(一次焼成物)を得た。
この一次焼成物について、以下の条件で二次窒化工程を行った。即ち、前記一次焼成において、800℃からの温度プログラムを、毎分1.5℃で1500℃まで昇温し、1500℃で3時間保持し、1500℃から毎分15℃/分で1750℃まで昇温し、1750℃で7時間保持するようにプログラムに変えたこと以外は、前記一次焼成と同様の条件で製造することにより、本実施例の蛍光体を得た。
得られた蛍光体について、上述した要領で発光特性を測定した。測定された発光スペクトルを図4に示し、発光特性を表3に示す。
また、本実施例で測定された発光スペクトルにおいて、高波長側のピーク高さ/低波長側のピーク高さの比を表すI(B)/I(A)値は、0.816と顕著に低いものであった。
また、本実施例で得られた蛍光体は、緑色の発光を示した。
さらに、本実施例で得られた蛍光体の温度特性I(130)/I(25)は74%であった。
実施例2の二次焼成において、800℃を超える焼成温度プログラムを、800℃から毎分0.27℃で1500℃まで昇温し、1500℃で58.5時間保持し、1500℃から毎分15℃で1750℃まで昇温し、1750℃で39時間保持するようにプログラムに変えたこと以外は、実施例2と同様の条件で製造することにより、本実施例の蛍光体を得た。
また、本実施例で測定された発光スペクトルにおいて、高波長側のピーク高さ/低波長側のピーク高さの比を表すI(B)/I(A)値は、0.845と顕著に低いものであった。
また、本実施例で得られた蛍光体は、緑色の発光を示した。
さらに、本実施例で得られた蛍光体の温度特性I(130)/I(25)は68%であった。
また、本実施例で得られた蛍光体について量子効率を測定したところ、内部量子効率は53.4%、吸収効率は82.0%、外部量子効率は43.8%であった。
(蛍光体原料の一つであるCaSiN2の製造)
まず、CaSiN2粉末を以下の要領で合成した。窒化カルシウム粉末(Ca3N2)と窒化ケイ素粉末とを、1:0.946の重量割合で秤量し、乳棒と乳鉢で10分間混合を行なった後に、得られた混合物を、窒化ホウ素製のルツボに入れた。なお、粉末の秤量、混合、充填の各工程は全て、水分1ppm以下酸素1ppm以下の窒素雰囲気を保持することができるグローブボックス中で操作を行なった。そして、混合物の入った窒化ホウ素製ルツボを黒鉛抵抗加熱方式の電気炉にセットし、以下の要領で焼成した。即ち、まず拡散ポンプにより焼成雰囲気を真空とし、室温から800℃まで毎分20℃の速度で加熱し、800℃で純度が99.999体積%の窒素を導入して圧力を0.92MPaとし、毎分15℃で1750℃まで昇温し、1750℃で2時間保持して焼成した。焼成後に得られた試料を同じグローブボックス内で粗粉砕して、原料の一つであるCaSiN2の粉を得た。
実施例1の(蛍光体原料用合金の製造)において、金属元素組成比がCe:La:Si=1:4:10(モル比)となるように各原料金属の秤量値を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作を行って、金属元素組成比がCe:La:Si=1:4:10(モル比)であるLa4CeSi10合金(蛍光体原料用合金)の粉末を得た。
上記で得られたLa4CeSi10合金粉末、窒化ランタン粉末、窒化ケイ素粉末、及びCaSiN2粉末を、La4CeSi10合金粉末のCeモル数、窒化ランタン粉末のLaモル数、CaSiN2粉末のCaモル数、及び(窒化ケイ素粉末のSiモル数+La4CeSi10合金粉末のSiモル数)の値が、それぞれ、表1の仕込み組成のCe、La、Ca、Siの各モル数と比例するように、実施例1と同じグローブボックス内で秤量、及び混合した。
得られた蛍光体について、上述した要領で発光特性を測定した。測定された発光スペクトルを図6に示し、発光特性を表3に示す。
本実施例の蛍光体は、高い発光強度を示し、Ca等のA元素を含まない実施例1〜3の蛍光体よりも発光ピークが長波長側にシフトしており、また、半値幅が140nmと大きく、演色性向上に寄与できる黄色蛍光体であることがわかる。
また、本実施例で得られた蛍光体について、酸素窒素分析計により分析したところ、前記式[A]におけるO(酸素)のモル比(y+w1に相当する。)が0.24であり、N(窒素)のモル比(11−y−w1に相当する。)が11.76であった。
実施例4で得られた蛍光体粉末(一次焼成物)に対し、次のような条件で二次焼成を行なった。
蛍光体用原料を実施例4の蛍光体粉末に代え、800℃からの温度プログラムを、毎分20℃で1200℃まで昇温し、次に、毎分13℃で1580℃まで昇温し、1580℃で6時間保持するようにしたこと以外は、実施例4(二次窒化工程)と同様の操作を行い、本実施例の蛍光体を得た。
実施例5において、蛍光体原料を、実施例4の蛍光体粉末にそれぞれ0.45重量%、0.9重量%、及び1.36重量%のMgF2を添加し混合したものに代えたこと以外は、実施例4(二次窒化工程)の工程と同様に操作を行い、それぞれ実施例8,6,7の蛍光体粉末を得た。
実施例4で得られた蛍光体粉末(一次焼成物)(実施例9)と、実施例6で得られた蛍光体粉末(二次焼成物)(実施例10)とを、それぞれ約0.7g秤量した。これらを別々に窒化ホウ素坩堝に入れ、モリブデン製ヒーターの電気炉に導入し、約8MPaまで真空引きした後、水素含有窒素ガス(水素:窒素=4:96(体積比))を常圧まで導入し、水素4%含有窒素ガスを0.5L/分で流しながら、毎分5℃/分の昇温速度で1400℃まで昇温し、1400℃で1時間加熱することにより、窒素−水素処理(再焼成工程)を行った。得られた蛍光体粉末を軽く粉砕して、それぞれ実施例9と実施例10の蛍光体を得た。
実施例3において、二次焼成を行なう際に、一次焼成物の他に実施例4で製造したのと同様のCaSiN2粉末を加えて混合してから二次窒化工程を行なったこと以外は、実施例3と同様の操作を行ない蛍光体を製造した。
なお、一次焼成物とCaSiN2粉末とを混合する際に、表1に記載の仕込み組成Ca0.75La2.4Ce0.1Si6N11(実施例11)、Ca1.35La2.0Ce0.1Si6N11(実施例12)となるように、窒素含有合金とCaSiN2粉末との重量比の調整を行なった。このようにして、実施例11と実施例12の蛍光体粉末を得た。
なお、実施例11の蛍光体の温度特性I(130)/I(25)は65%であった。
実施例1(蛍光体原料用合金の製造)において、原料金属としてCa金属を追加し、金属元素の仕込み組成比をCe:Ca:La:Si=0.1:0.2:2.8:6(モル比)に変えたこと以外は、実施例1と同様の操作を行って、Ce0.1Ca0.2La2.8Si6合金を製造した。
続いて、得られた合金を原料として、実施例1と同様の条件で一次焼成、二次焼成、及び粉砕を行なうことにより、仕込み組成がCa0.2La2.8Ce0.1Si6N10.8O0.2である酸窒化物蛍光体粉末を得た。
実施例2で得られた仕込み組成La2.9Ce0.1Si6N11の蛍光体粉末と、青色発光GAN系LEDチップ(Cree社製460EZ)とを組み合わせて、白色発光装置を作製した。なお、上記の蛍光体粉末を分散し、封止するために、封止材シリコーン樹脂(信越化学工業製SCR−1011)と分散材(徳山製QS−30)を使用した。実施例2の蛍光体粉末:封止材:分散材の重量比は、それぞれ5.1:97.0:3.0とし、これらの混合物を70℃で1時間加熱後、150℃で5時間加熱して硬化させることにより、蛍光体含有部を形成させ、表面実装型の白色発光装置を得た。
また、得られた発光装置の平均演色評価数は65であったが、色度座標のx値を0.45付近に、y値を0.41付近に近付ければ平均演色評価数は向上するものと思われる。
実施例4(二次窒化工程)において、合金を使用せず、酸化セリウム粉末、窒化ランタン粉末、窒化ケイ素粉末、及びCaSiN2粉末を表1の秤量値で秤量・混合したものを蛍光体原料として用い、800℃からの焼成用温度プログラムを、毎分22℃/分で2000℃まで昇温し、2000℃で5分保持するようにしたプログラムに変えたこと以外は、実施例4(二次窒化工程)と同様の操作を行い、参考例1の蛍光体粉末を得た。
2:面発光型GaN系LD
3:基板
4:発光装置
5:マウントリード
6:インナーリード
7:第1の発光体
8:蛍光体含有樹脂部
9:導電性ワイヤー
10:モールド部材
11:面発光照明装置
12:保持ケース
13:発光装置
14:拡散板
22:第1の発光体
23:第2の発光体
24:フレーム
25:導電性ワイヤ
26,27:電極
Claims (3)
- 下記式[A]で表される結晶相を含有する蛍光体の製造方法であって、
原料の少なくとも一部として、該結晶相に含有される金属元素を2種以上含有する合金を使用し、
該合金を窒素含有雰囲気下で焼成する窒化処理工程を有する
ことを特徴とする蛍光体の製造方法。
R3-x-y-z+w2MzA1.5x+y-w2Si6-w1-w2Alw1+w2Oy+w1N11-y-w1 [A]
(式[A]中、
RはLa、Gd、Lu、Y及びScからなる群より選ばれる少なくとも1種類の希土類元素を示し、
MはCe、Eu、Mn、Yb、Pr及びTbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属元素を示し、
AはBa、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、
x、y、z、w1及びw2は、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
(1/7)≦(3−x−y−z+w2)/6<(1/2)
0≦(1.5x+y−w2)/6<(9/2)
0≦x<3
0≦y<2
0<z<1
0≦w1≦5
0≦w2≦5
0≦w1+w2≦5) - 原料として、該合金及び窒化物を用いる
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光体の製造方法。 - 下記式[A]で表される結晶相を含有し、
該結晶相に含有される金属元素を2種以上含有する合金を原料の少なくとも一部として用いて製造され、
波長460nmの光で励起したときの発光スペクトルが下記式[B]を満たす
ことを特徴とする蛍光体。
R3-x-y-z+w2MzA1.5x+y-w2Si6-w1-w2Alw1+w2Oy+w1N11-y-w1 [A]
(式[A]中、
RはLa、Gd、Lu、Y及びScからなる群より選ばれる少なくとも1種類の希土類元素を示し、
MはCe、Eu、Mn、Yb、Pr及びTbからなる群より選ばれる少なくとも1種類の金属元素を示し、
AはBa、Sr、Ca、Mg及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種類の二価の金属元素を示し、
x、y、z、w1及びw2は、それぞれ以下の範囲の数値を示す。
(1/7)≦(3−x−y−z+w2)/6<(1/2)
0≦(1.5x+y−w2)/6<(9/2)
0≦x<3
0≦y<2
0<z<1
0≦w1≦5
0≦w2≦5
0≦w1+w2≦5)
I(B)/I(A)≦0.88 [B]
(上記式[B]において、
I(A)は、500nm以上550nm以下の波長範囲に存在する、最高ピーク波長における発光強度を示し、
I(B)は、該最高ピークの波長より45nm長波長側の波長における発光強度を示す。)
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