JP5199524B2 - シュリンクフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装用、その他に使用されるシュリンクフィルムに関し、特に塩素を含まず、環境にやさしく、安全性、透明性、光沢度などに優れると共に、低温収縮包装性、特に被包装物品の強度が比較的弱い場合であっても被包装物品の変形がなく外観良好に包装することができるシュリンクフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
加熱収縮性を有するフィルム(シュリンクフィルム)を用いて、被包装体を包んだ後、加熱炉を通して該フィルムを収縮させることで被包装体に密着、または複数からなる被包装体を結束する熱収縮包装は、カップ麺の外装、ノート、ティッシュペーパーなどの集積包装などに多用されている。
【0003】
現在、熱収縮包装分野で利用されているシュリンクフィルムとしては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)などのポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などからなる延伸フィルムが用いられている。シュリンクフィルムには、包装作業時の熱収縮性、耐溶融破袋性、熱溶断シール性、ホットスリップ性、包装後の透明性、高光沢性、機械的強度、包装後の外観(皺なく耳などがきれいに密着すること)などが求められる。これらの特性を満足するものとしてポリ塩化ビニル系樹脂からなるシュリンクフィルムが一般的に使用されてきた。
【0004】
しかしながら、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)などのポリ塩化ビニル系樹脂は、分子構造中に塩素を含有しているため、使用後廃棄された後の焼却処理により塩素に由来する塩化水素、ダイオキシンなどの有害物質を発生させることが環境面から問題視されてきている。さらに、シュリンクフィルムとしての軟質化のために多量に配合されている可塑剤の溶出も安全性の観点から問題視されている。また、ポリ塩化ビニル系樹脂は熱収縮包装時の収縮工程での加熱時に悪臭が発生するなど包装作業環境面からも改善が求められている。
【0005】
これらの問題点の解消のために、ポリエチレン系フィルムやポリプロピレン系フィルムを用いる試みもなされ実用化されている。しかしながら、ポリエチレン系フィルムは低温特性はよいものの耐熱性が低く、耐溶融破袋性に劣り、また、ポリプロピレン系フィルムは耐熱性は高いものの低温特性に劣り、収縮工程での加熱温度が高くなると共に、熱収縮応力により被包装体の変形により包装後の外観が悪化し商品価値が低下するなどの問題点が指摘されている。さらに、透明性、光沢などの点でポリ塩化ビニル系樹脂に見劣りし、その使用分野は制限されているのが実情である。
【0006】
この為、ポリプロピレン系樹脂を用いたシュリンクフィルムの改良が各種提案されている。例えば、▲1▼特開平7−304882号公報には、ポリブテン成分が0.01〜5質量%、ポリプロピレン成分が1〜70質量%、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分が25〜98.99質量%であり、該プロピレン−エチレンランダム共重合体成分はエチレンに基づく単量体単位を10〜40モル%、プロピレンに基づく単量体成分を90〜60モル%含むランダム共重合体からなる特定の物性を有するポリオレフィン系樹脂延伸シュリンクフィルムが提案されている。
【0007】
また、▲2▼特開平9−176335号公報には、オルトジクロルベンゼンを溶媒とした温度上昇溶離分別法による溶出曲線のピーク温度が90〜110℃、該溶出曲線より算出される溶出積算質量分率が、20℃以下で0〜10質量%、20〜100℃で60〜80質量%、100〜130℃で10〜40質量%である結晶性ポリプロピレンを主成分とするシュリンクフィルムが提案されている。この結晶性ポリプロピレンは、具体的には、(a)ポリプロピレン成分、または、プロピレンに基づく単量体単位を90モル%より多く含むプロピレン系ランダム共重合体1〜70質量%と(b)エチレンに基づく単量体単位が10〜40モル%であるランダム共重合体30〜99質量%を含むブロック共重合体を用いるものである。
【0008】
さらに、▲3▼特開平10−152531号公報には、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体であって、共重合体のエチレン単位の含有量、メルトインデックス、沸騰ジエチルエーテル抽出量、融点などが特定の関係を満足し、アイソタクチックトライアット分率が、98mol%以上であるプロピレン系ランダム共重合体を用いる延伸フィルムが開示されている。
【0009】
これらのポリプロピレン系樹脂は、いずれにしても、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体を主成分とするものであり、延伸温度の低下、すなわち、収縮包装時の加熱温度は低くできるという点では改良されている。しかしながら、各公報の実施例の記載より明らかなように、透明性や光沢が依然として十分でなく包装物品の商品価値の観点からは、従来多用されているポリ塩化ビニル系樹脂のレベルには及ばないものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、シュリンクフィルムとして要求される良好な熱収縮性を有し、低温での収縮が可能であると共に、従来のポリプロピレン系樹脂が有する透明性、光沢などが更に改良されたポリ塩化ビニル系樹脂に匹敵する特性を有すると共に、塩素を含有せず、廃棄焼却時に塩化水素、ダイオキシンなどの有害物質の発生の恐れのない地球環境に優しいオレフィン系樹脂からなるシュリンクフィルムを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定のプロピレン重合体とオレフィン系重合体からなる樹脂組成物を製膜してなるフィルムを延伸して得られた延伸フィルムが、本目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
〔1〕 下記の(1)及び(2)を満たすプロピレン重合体〔I〕1〜99質量%、
(1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6である
(2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mmmm)が下記の関係を満たす
[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1
及びオレフィン系重合体〔II〕99〜1質量%からなる樹脂組成物から形成されてなる延伸シュリンクフィルム。
〔2〕 プロピレン重合体〔I〕が下記の(3)を満たすプロピレン重合体である〔1〕記載のシュリンクフィルム。
(3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3デシリットル/gである
〔3〕 プロピレン重合体〔I〕が下記の(4)を満たすプロピレン重合体である〔1〕または〔2〕記載のシュリンクフィルム。
(4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出する成分量(W25)が20〜100質量%である
〔4〕 プロピレン重合体〔I〕が2個の架橋基を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものである〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシュリンクフィルム。
〔5〕 オレフィン系重合体〔II〕がプロピレン系重合体である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシュリンクフィルム。
〔6〕 〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する多層シュリンクフィルムである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のシュリンクフィルムは、特定のプロピレン重合体〔I〕99〜1質量%及びオレフィン系重合体〔II〕1〜99質量%からなる樹脂組成物から形成されてなる延伸フィルムからなるものである。本発明のシュリンクフィルムは、この特定のプロピレン重合体を必須成分として含有する樹脂組成物を製膜して原反フィルムとし、この原反フィルムを延伸することにより得られる延伸シュリンクフィルムである。以下、本発明のシュリンクフィルムについて詳しく説明する。
【0013】
本発明のシュリンクフィルムで用いられる特定のプロピレン重合体〔I〕は、下記の(1)及び(2)を満たすものである。
(1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6である
(2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mmmm)が下記の関係を満たす
[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1
本発明におけるプロピレン重合体〔I〕としては、前記範囲を満たせばよいが、メソペンタッド分率(mmmm)が0.3〜0.5であることが好ましく、ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mmmm)が、
[rrrr/(1−mmmm)]≦0.08であることが好ましく、
[rrrr/(1−mmmm)]≦0.06であることがより好ましく、
[rrrr/(1−mmmm)]≦0.05であることが特に好ましい。
【0014】
プロピレン重合体〔I〕の、(1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.6を超える場合、及び(2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mmmm)の関係が満たされない場合は、シュリンクフィルムの熱収縮により被包装体の変形が生じ易く、熱収縮包装後の外観に劣るものとなり易く、場合によっては被包装体の破損の原因となる場合がある。また、(1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2未満の場合は製膜安定性、添加剤のブリードによるトラブル発生、強度の低下などからシュリンクフィルムとして適当でなくなる。
【0015】
本発明で用いるプロピレン重合体〔I〕を特定する、メソペンタッド分率(mmmm)とは、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのメソ分率である。これが大きくなると、立体規則性が高くなることを意味する。前記プロピレン重合体のメソペンタッド分率(mmmm)が0.2未満では、フィルムのべたつき性により製膜が困難となる場合がある。また、0.6を超えると柔軟性の低下により包装性が十分とならない場合がある。
【0016】
同じくラセミペンタッド分率(rrrr)とは、ポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのラセミ分率である。[rrrr/(1−mmmm)]は、上記のペンタッド単位の分率から求められ、プロピレン重合体の立体規則性分布の均一さを表す指標である。この値が大きくなると立体規則性分布が広がり、既存触媒系を用いて製造される従来のポリプロピレンのように高立体規則性ポリプロピレン(PP)と非晶性ポリプロピレン(APP)の混合物となり、べたつきが増し製膜性が悪化すると共に透明性が低下することを意味する。前記プロピレン重合体〔I〕の[rrrr/(1−mmmm)]が0.1を超えるとべたつきの原因となる。
【0017】
なお、13C−NMRスペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,8,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行う。
【0018】
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/ミリリットル
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10,000回
本発明で用いられる特定のプロピレン重合体〔I〕としては、前記要件の他に、
(3)テトラリン溶媒中135℃にて測定した極限粘度 [η] が1〜3デシリットル/gのものが好ましい。この極限粘度 [η] は、フィルムの製膜性、延伸性に関係し、テンター二軸延伸成形法、チューブラ二軸延伸成形法のいずれの場合においても、 [η] が1.5〜3.0デシリットル/gの範囲がより好ましい。ここにおいて [η] が、1デシリットル/g未満では、製膜性が低下し、3デシリットル/gを超えると、溶融粘度が高く流動性が低下し同様に製膜性が低下することになる。
【0019】
さらに、前記(1)、(2)、(3)の要件の他に、
(4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出する成分量(W25)が20〜100質量%であることが好ましく、更に50〜100質量%がより好ましい。W25とは、実施例において述べる操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重合体が軟質であるか否かを表す指標である。この値が大きくなると弾性率の低い成分が多くなったり、及び/又は立体規則性分布の不均一さが広がっていることを意味する。本発明においては、W25が20%未満では、柔軟性などがなくなり好ましくない。
【0020】
本発明で用いられる特定のプロピレン重合体〔I〕は、さらに下記の要件を有するものが好ましい。
▲1▼ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分子量分布(Mw/Mn)が4以下が好ましく、Mw/Mnが3.5以下がより好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が4を超えると製膜性が低下する場合がある。
なお、上記分子量分布(Mw/Mn)は、実施例において述べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により求められる。
【0021】
▲2▼DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下であることが好ましい。このΔHは、軟質であるかないかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、軟質性が低下していることを意味する。
▲3▼融点(Tm)はあってもなくてもよいが、軟質性の点からないこと或いは低い値、特にTmが100℃以下であることが好ましい。なお、ΔH、Tmは、実施例において述べるDSC測定により求める。
【0022】
本発明で用いられるプロピレン重合体〔I〕としては、前記特定要件である(1)、(2)を満足するものであればよく、プロピレン以外のコモノマーを2質量%以下共重合させたものであっても構わない。コモノマーとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペンテン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコセンなどが挙げられこれらの一種又は二種以上を用いて共重合することにより得られた共重合体であってもよい。
【0023】
本発明で用いられるプロピレン重合体〔I〕の製造方法としては、前記(1)、(2)の要件を満足するものであれは特に限定はない。たとえば、2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷移金属化合物(A)と助触媒(B)を組み合わせて得られるメタロセン触媒を用いてプロピレンを重合または共重合する方法が好ましい。具体的に例示すれば、
一般式(1)
【0024】
【化1】
【0025】
〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、E1 及びE2 はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成しており、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋していてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1 −、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
【0026】
で表される遷移金属化合物(A)と助触媒(B)としての、該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成し得る化合物(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる助触媒成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレンの単独重合、またはプロピレンと少量の他のα−オレフィンとを共重合させる方法が挙げられる。
【0027】
一般式(1)で表される遷移金属化合物の具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メチル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げることができる。
【0028】
次に、助触媒(B)成分の、(B−1)としての、該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成し得る化合物の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
また、(B−2)としてのアルミノキサンは、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
前記重合用触媒としては、上記(A)成分と(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニウム化合物を用いることができる。ここで、(C)成分の有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。
【0031】
ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いることもできる。該担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体及び有機担体のいずれも用いることができるが、特に無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担体が好ましい。
【0032】
重合方法は特に制限されず、スラリー重合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶液重合法が特に好ましい。
【0033】
重合条件については、重合温度は通常−100〜250℃、好ましくは−50〜200℃、より好ましくは0〜130℃である。また、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノマー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜108 、特に100〜105 となることが好ましい。さらに、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、常圧〜20MPa(gauge)さらに好ましくは常圧〜10MPa(gauge)である。
【0034】
次に、本発明のシュリンクフィルムとしての樹脂組成物の他の成分について説明する。他の成分である、オレフィン系重合体〔II〕としては、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、密度が850〜940kg/m3 のエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、水素添加スチレン系エラストマー等が挙げられる。中でもポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、密度が850〜940kg/m3 のエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましく、特にプロピレン系重合体が好ましい。これらのオレフィン系重合体は複数用いることもできる。
【0035】
本発明のシュリンクフィルムを形成する樹脂組成物は、前記プロピレン重合体〔I〕1〜99質量%とオレフィン系重合体〔II〕99〜1質量%からなる。好ましくは、前記プロピレン重合体〔I〕20〜96質量%とオレフィン系重合体〔II〕80〜4質量%からなる。さらに好ましくは、前記プロピレン重合体〔I〕30〜94質量%とオレフィン系重合体〔II〕70〜6質量%、最も好ましくは、前記プロピレン重合体〔I〕40〜92質量%とオレフィン系重合体〔II〕60〜8質量%からなるものである。
【0036】
ここで、前記プロピレン重合体〔I〕の組成比が少ない場合は、フィルムの熱収縮により被包装体の変形や破損が起こり易く、包装外観などのシュリンクフイルムとしての性能が低下し、また、逆に多い場合には、製膜安定性、延伸性に劣り生産性よく安定してシュリンクフィルムを製造することが困難となる場合がある。したがって、その配合比率は、用いるプロピレン重合体〔I〕の、たとえばメソペンタッド分率、極限粘度 [η] などや、オレフィン系重合体〔II〕の種類、分子量、溶融粘度などを考慮して、主として包装性、製膜性、延伸性を基に適宜選定することができる。
【0037】
なお、本発明のシュリンクフィルムの製造にあっては、樹脂組成物に所望により、公知の各種添加剤や他の重合体を配合することもできる。
所望に応じて用いられる各種添加剤としては、酸化防止剤、中和剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、造核剤又は帯電防止剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤及びイオウ系酸化防止剤等が挙げられる。
【0038】
リン系酸化防止剤の具体例としては、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、アデカスタブ1178(旭電化(製))、スミライザーTNP(住友化学(製))、JP−135(城北化学(製))、アデカスタブ2112(旭電化(製))、JPP−2000(城北化学(製))、Weston618(GE(製))、アデカスタブPEP−24G(旭電化(製))、アデカスタブPEP−36(旭電化(製))、アデカスタブHP−10(旭電化(製))、SandstabP−EPQ(サンド(製))、フォスファイト168(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(製))等が挙げられる。
【0039】
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3' ,5' −ジ−t−ブチル−4' −ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4' −ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、スミライザーBHT(住友化学(製))、ヨシノックスBHT(吉富製薬(製))、アンテージBHT(川口化学(製))、イルガノックス1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(製))、イルガノックス1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(製))、アデカスタブAO−60(旭電化(製))、スミライザーBP−101(住友化学(製))、トミノックスTT(吉富製薬(製))、TTHP(東レ(製))、イルガノックス3114(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(製))、アデカスタブAO−20(旭電化(製))、アデカスタブAO−40(旭電化(製))、スミライザーBBM−S(住友化学(製))、ヨシノックスBB(吉富製薬(製))、アンテージW−300(川口化学(製))、イルガノックス245(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(製))、アデカスタブAO−70(旭電化(製))、トミノックス917(吉富製薬(製))、アデカスタブAO−80(旭電化(製))、スミライザーGA−80(住友化学(製))等が挙げられる。
【0040】
イオウ系酸化防止剤の具体例としては、ジラウリル−3,3' −チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3' −チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3' −チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、スミライザーTPL(住友化学(製))、ヨシノックスDLTP(吉富製薬(製))、アンチオックスL(日本油脂(製))、スミライザーTPM(住友化学(製))、ヨシノックスDMTP(吉富製薬(製))、アンチオックスM(日本油脂(製))、スミライザーTPS(住友化学(製))、ヨシノックスDSTP(吉富製薬(製))、アンチオックスS(日本油脂(製))、アデカスタブAO−412S(旭電化(製))、SEENOX 412S(シプロ化成(製))、スミライザーTDP(住友化学(製))等が挙げられる。
【0041】
これらの中でも、イルガノックス1010:物質名:ペンタエリスリチル−テトラキス[ 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] 、イルガフォス168:物質名:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、イルガノックス1076:物質名:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、イルガノックス1330:物質名:1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、イルガノックス3114:物質名:トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、P−EPQ:物質名:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4' −ビフェニレン−ジ−フォスファイトが特に好ましい。
【0042】
本発明において酸化防止剤を用いる場合は、前記樹脂組成物100質量部に対し酸化防止剤を0.001〜1質量部程度添加すればよい。これにより、黄変等を防ぐことができて好ましい。
【0043】
上記の酸化防止剤の具体的な使用例を挙げれば、
等が挙げられる。
【0044】
また、中和剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト(DHT−4A):組成式:Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O、〔水沢化学(製)のミズカラックH−1〕:組成式:Li2 Al4 (OH)12CO3 ・3H2 Oが特に好ましい。
【0045】
アンチブロッキング剤としては、富士シリシア(製)の「サイリシア」:合成シリカ系や水澤化学工業(製)の「ミズカシル」:合成シリカ系等が特に好ましい。
【0046】
スリップ剤としては、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ステアリルエルカアミド、オレイルパルミトアミドが特に好ましい。
【0047】
防曇剤としては、(ジ)グリセリンモノ(ジ、トリ)オレート、(ジ)グリセリンモノ(ジ、トリ)ステアレート、(ジ)グリセリンモノ(ジ)パルミテート、(ジ)グリセリンモノ(ジ)ラウレートなどのグリセリン脂肪酸エステル化合物、ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタン(トリ)スチアレート、ソルビタン(トリ)オレートなどのソルビタン脂肪酸エステル化合物、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレートなどのエチレンオキサイド付加物などを挙げることができる。
【0048】
造核剤を用いる場合、造核剤の添加量は、通常、プロピレン重合体〔I〕とオレフィン系重合体からなる樹脂組成物に対して10ppm以上であり、好ましくは10〜10,000ppmの範囲であり、より好ましくは10〜5,000ppmの範囲であり、さらに好ましくは10〜2,500ppmである。
【0049】
本発明のシュリンクフィルムを形成する樹脂組成物は、前記特定のプロピレン重合体〔I〕とオレフィン系重合体〔II〕および所望により加えられる各種添加剤、他の重合体を所定量加えて、通常の方法、たとえば押出成形機、バンバリーミキサーなどの溶融混練機によりペレット化する方法で製造することができる。
【0050】
本発明のシュリンクフィルムは、このようにして得られた組成物ペレットを用い、公知の溶融押出成形方法により延伸用フィルム原反を製膜し、次いで、この原反フィルムを縦横二方向に延伸することで得ることができる。この溶融押出製膜方法としては、一般にTダイキャスト製膜法又はインフレーション製膜法が採用され、厚みが100〜700μm、好ましくは200〜500μmの範囲の延伸用フィルム原反を製膜する。原反フィルムの成形方法においては、成形樹脂温度を190〜270℃程度に樹脂を加熱して押し出し、冷却して製膜する。なお、冷却方法としては空冷、水冷のどちらを採用することもできる。
【0051】
次いで、この延伸用フィルム原反はTダイキャストト製膜法が採用された場合は、テンター法で、インフレーション製膜法が採用された場合は、チューブラー法により縦横二方向、すなわち、二軸延伸される。この二軸延伸にあっては、テンター法の場合には、縦横二方向に同時に二軸延伸してもよいし、縦方向と横方向の延伸を別々に行う多段二軸延伸法であってもよい。なお、縦横の延伸倍率は、それぞれ1.5〜20倍、好ましくは2〜17倍、より好ましくは3〜15倍である。延伸時の加熱条件、延伸速度などの条件は、プロピレン重合体〔I〕の各種物性、オレフィン系重合体〔II〕の各種物性、両重合体の配合割合、組成物の溶融特性、さらには延伸用フィルム原反厚み、延伸倍率などを考慮して適宜選定される。なお、本発明のシュリンクフィルムは、二軸延伸後に必要により、適度の条件で加熱処理をすることもできる。
【0052】
本発明のシュリンクフィルムは、前記樹脂組成物からなる単層フィルムを基準とするものであるが、この樹脂組成物からなる層を少なくとも一層有する多層フィルムとすることもできる。多層フィルムとしては、本発明で用いる特定のプロピレン重合体〔I〕の要件の範囲内での多層フィルムの場合であってもよく、また、要件、組成比が同じで添加剤処方が異なる樹脂組成物からなる多層フィルムでもよい。
【0053】
また、本発明のシュリンクフィルムを形成する樹脂組成物層と他のオレフィン系樹脂から適宜選ばれた一層以上からなる多層フィルムとすることもできる。この場合には、特定のプロピレン重合体〔I〕を含む樹脂組成物からなる層の比率は1〜99%、好ましくは20〜80%の範囲であり、また、この層が少なくとも片外層にくることが、本発明の特徴を生かすことができ好ましい。なお、多層フィルムの他のオレフィン系樹脂としては、前記樹脂組成物でのオレフィン系樹脂〔II〕で詳述したオレフィン系樹脂から適宜選択して用いることができる。
【0054】
このようにして得られた本発明のシュリンクフィルムは、熱収縮性、熱融断シール性、ホットスリップ性、安全性、柔軟性、収縮包装外観性、透明性、被包装物の耐破損性などが良好であると共に、廃棄焼却時に塩素に由来する有害物質の排出がなく、地球環境にも優しいものである。したがって、本発明のシュリンクフィルムは、カップ麺などの個別食品の包装、容器入りヨーグルト、果物加工食品、乳製品などの複数一括包装、缶ビール、缶ジュースなどの複数一括包装、ノートなどの文房具など各種物品の熱収縮包装に好適に用いることができる。
【0055】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0056】
プロピレン重合体〔I〕の製造
(イ)錯体の合成
(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50mLに溶解し−78℃に冷却する。ヨードメチルトリメチルシラン2.1mL(14.2mmol)をゆっくりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエーテル50mLを加えて飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去して(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)を3.04g(5.88mmol)を得た。(収率84%)
【0057】
次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で得られた(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル50mLを入れる。−78℃に冷却しn−BuLi(ヘキサン溶液1.54M)を7.6mL(11.7mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶媒を留去し、得られた固体をヘキサン40mLで洗浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.06g(5.07mmol)を得た。(収率73%)
1H−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定の結果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシリル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.10(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7(m,8H,Ar−H)であった。
【0058】
窒素気流下で前記で得られたリチウム塩をトルエン50mLに溶解する。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却した四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエン(20mL)懸濁液を滴下する。滴下後、室温で6時間攪拌する。その反応溶液の溶媒を留去する。得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することにより(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.33mmol)を得た。(収率26%)
1H−NMR(90MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ 0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.12(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)であった。
【0059】
(ロ)プロピレンの重合
攪拌機付き、内容積10リットルのステンレス製オートクレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルアルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)まで導入し、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8MPa(gauge)になるまでプロピレンガスを導入し、重合を開始した。重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように調圧器によりプロピレンガスを連続的に供給した。温度60℃で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体〔I〕を得た。
【0060】
(ハ)プロピレン重合体〔I〕の評価
▲1▼.ペンタッド分率の測定
前記明細書本文に記載した方法により測定した。
▲2▼.極限粘度[η] の測定
(株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テトラリン溶媒中135℃において測定した。
【0061】
▲3▼.昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出する成分量
以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成分の量W25(質量%)を求めた。
(a)操作法
試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させる。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135℃まで昇温し、溶出曲線を得た。
【0062】
【0063】
(c)測定条件
溶媒 :o−ジクロロベンゼン
試料濃度 :7.5g/リットル
注入量 :500マイクロリットル
ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分
検出波数 :3.41μm
カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ)
カラム温度分布 :±0.2℃以内
【0064】
▲4▼.分子量分布(Mw/Mn)の測定
GPC測定装置:WATERS 150C
カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT
検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器
溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度 :145℃
流速 :1.0ミリリットル/分
試料濃度 :2.2mg/ミリリットル
注入量 :160マイクロリットル
検量線 :Universal Calibration
解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
【0065】
▲5▼.DSC測定
示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3分間溶融した後、1℃/分で−40℃まで降温したときに得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトップを結晶化温度:Tcとした。さらに、−40℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られる融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点:Tmとした。
▲6▼.メルトフローレート(MFR):JIS K 7210に準拠〔温度:230℃、荷重:21.18N)
【0066】
(ニ)プロピレン重合体〔I〕の物性
(1)メソペンタッド分率(mmmm):0.45
(2)〔rrrr/(1−mmmm)〕:0.044〔rrrr:0.024〕
(3)極限粘度 [η] :1.5デシリットル/g
(4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出する成分量(W25):91質量%
(5)分子量分布(Mw/Mn):2.0
(6)融点:81℃
(7)融解吸熱量(ΔH):25J/g
(8)メルトフローレート(MFR):6g/10分
実施例1〜2、比較例1、2及び参考例1〜2
【0067】
(イ)ペレットの製造
上記で得られたプロピレン重合体〔I〕に、フェノール系酸化防止剤:イルガノックス1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製):1,000ppm、リン系酸化防止剤:P−EPQ(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製):500ppmを添加し、単軸押出成形機(TLC35−20型、塚田樹機製作所製)を用いて、樹脂温度:200℃で押出成形してペレットを得た。
【0068】
(ロ)原反フィルムの製造
前記(イ)で得られたペレットと出光石油化学(株)製 IDEMITSU PP F−300S(メルトフローレート:3g/10分)、特開平10−152531号公報の実施例−1のプロピレン系ランダム共重合体 R−PP(メルトフローレート:2.3g/10分、エチレン含有量:4.2質量%、融点:137.2℃)を、第1表に示す比率〔質量%〕でドライブレンドした。次いで、40mmφ押出機3台、及び50mmφ環状ダイスからなる1種3層下吹き水冷フィルム製膜装置を用いて、ダイ出口温度230℃で、厚み240μmのチューブ状の原反フィルムを製造した。
【0069】
(ハ)延伸シュリンクフィルムの製造
ニップロールが上下2組設置され、上下ニップロール間に予熱器、本加熱器からなる加熱炉を設けたチューブラー型同時二軸延伸製膜機を用いて、前記(ロ)で得られた原反フィルムを、100〜120℃の延伸温度、延伸倍率(縦:6倍、横:5倍)で同時二軸延伸し、延伸フィルムを製造した。さらに、得られた延伸フィルムは、前記延伸装置を用い、70℃、10秒間熱処理を行いフィルム厚みが12μmのシュリンクフィルムを得た。シュリンクフィルムを下記方法で評価した、評価結果を第1表に示す。
【0070】
(ニ)シュリンクフィルムの評価
得られたシュリンクフィルムは、全て温度23℃±2℃、湿度50±10%で16時間以上状態調節を行い、同じ温度、湿度下で下記項目を評価した。評価結果を第1表に示す。
【0071】
▲1▼透明性(ヘーズ)
JIS K7105に準拠して測定した。
▲2▼シュリンク包装外観
市販の矩形型即席麺(焼きそば)を少し余裕を持たせて前記で得られたシュリンクフィルムで包装し、開口部を熱溶断シールした。これをコンベアの上に置き、協和電気社製NS−350型熱風循環式加熱炉内を通過させて、フィルムを収縮させた。熱収縮後の角立ち上がり部の大きさ、コーナー部の皺の発生量を目視で評価した。
【0072】
▲3▼ホットスリップ性
前記▲2▼で得られたシュリンク包装済即席麺の加熱炉出口の包装物をお互いにくっつけた場合のブロッキングの有無、くっつけてコンベアに流したときの通過し易さにより評価した。
【0073】
▲4▼熱収縮応力
前記▲2▼において殆ど余裕をもたせずに、シュリンクフィルムで包装した以外は同様に行い包装体を得た。次いで、目視観察し容器の変形が起こらない場合を○、それ以外を×と評価した。
【0074】
なお、比較例1では、ポリプロピレン樹脂として、出光石油化学(株)製、IDEMITSU PP F−300S単独で製膜した。比較例2では、参考例1、2で用いた、R−PP単独で製膜した。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】
本発明のシュリンクフィルムは、塩素を含まないため、廃棄焼却時に塩素由来の、塩化水素ガス、ダイオキシンなどの有毒ガス等の発生する恐れがなく、また、可塑剤を用いないため使用時の可塑剤の溶出によるトラブル発生もなく、安全性、地球環境に優しい。また包装作業時の熱収縮性、低温収縮性、耐溶剤破袋性、熱溶断シール性、ホットスリップ性、および包装後の包装外観(皺の発生がなく、耳などもきれいに密着する)に優れる。さらに、従来のポリオレフィン系樹脂シュリンクフィルムよりも、透明性、光沢度のレベルが著しく高く、商品価値にすぐれたシュリンク包装体を得ることが可能になりその応用分野が一段と拡大することが期待される。
Claims (5)
- 下記の(1)及び(2)を満たすプロピレン重合体〔I〕20〜96質量%、
(1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6である
(2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mmmm)が下記の関係を満たす
[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1
及びポリプロピレン(但し、前記プロピレン重合体〔I〕を除く。)80〜4質量%からなる樹脂組成物から形成されてなる延伸シュリンクフィルム。 - プロピレン重合体〔I〕が下記の(3)を満たすプロピレン重合体である請求項1記載のシュリンクフィルム。
(3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度[η]が1〜3デシリットル/gである - プロピレン重合体〔I〕が下記の(4)を満たすプロピレン重合体である請求項1または2記載のシュリンクフィルム。
(4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出する成分量(W25)が20〜100質量%である - プロピレン重合体〔I〕が2個の架橋基を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものである請求項1〜3のいずれかに記載のシュリンクフィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する多層シュリンクフィルム。
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