JP2002136308A - 咬合具及び咬合具付き包装袋 - Google Patents

咬合具及び咬合具付き包装袋

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JP2002136308A
JP2002136308A JP2001234635A JP2001234635A JP2002136308A JP 2002136308 A JP2002136308 A JP 2002136308A JP 2001234635 A JP2001234635 A JP 2001234635A JP 2001234635 A JP2001234635 A JP 2001234635A JP 2002136308 A JP2002136308 A JP 2002136308A
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propylene polymer
mass
mmmm
fused
slide fastener
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JP2001234635A
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Masato Kijima
正人 木島
Tomohiro Nagao
知浩 長尾
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 袋本体への熱融着を低温で行うことができ、
袋本体との熱融着部分におけるしわの発生を確実に防止
することができ、かつべたつきの少ない咬合具及び咬合
具付き包装袋をを提供すること。 【解決手段】 雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体と
の融着部と、該融着部以外の部分からなり、前記融着部
が、(1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.
6である、(2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と
(1−mmmm)とが[rrrr/(1−mmmm)]
≦0.1であるという条件を満たすプロピレン重合体
[I]からなる層を少なくとも一層有する咬合具及び咬
合具付き包装袋、並びに前記融着部が、プロピレン重合
体[I]1〜99質量%及びオレフィン系重合体[II]
99〜1質量%を含む樹脂組成物からなる層を少なくと
も一層有する咬合具及び咬合具付き包装袋である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、袋本体への熱融着
を低温で行うことができ、袋本体との熱融着部分におけ
るしわの発生を確実に防止することができ、かつべたつ
きの少ない咬合具及び咬合具付き包装袋に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】袋の開封部に雄部材及び雌部材よりなる
帯状の咬合具(嵌合具)を設けることにより、開閉自在
とした袋(チャック袋)が食品、医薬品、雑貨等の多く
の分野で使用されている。そして、この咬合具付き袋の
製造方法としては、種々の方法が提案されている。例え
ば、咬合具を備えた袋本体フィルムを一体に押出し成
形して製造する方法、袋本体フィルム上に咬合具を押
出し成形する方法、予め、咬合具付きのテープを製造
し、このテープを袋本体フィルムに熱融着する方法、等
がある。これらの製造方法のうち、近年、製造コスト、
保管等の観点から、前記の方法が一般的になってきて
いる。前記咬合具の材質は、一般に、袋本体に咬合具を
融着するためのフィルム層であるシーラント層(袋本体
との融着部)と同種の樹脂とされている。例えば、シー
ラント層がポリプロピレンの場合、咬合具の材質として
は同種の樹脂であるランダムポリプロピレンなどが用い
られている。しかしながら、ランダムポリプロピレンな
どからなる従来の咬合具においては、袋本体フィルムの
MD方向に収縮応力が残留する傾向がある。その結果、
咬合具付きテープを袋本体フィルムに熱融着する際、そ
の融着熱により前記残留応力が緩和される上に、咬合具
付きテープの融解、再結晶が起こって体積が減少するた
め、咬合具付きテープと袋本体フィルムとの融着部分に
しわが発生し、包装袋の商品価値を落としていた。な
お、このしわの発生は、融着温度が高いほど顕著に見ら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、咬合具にお
ける前記のような問題点を改良し、袋本体への熱融着を
低温で行うことができ、袋本体との熱融着部分における
しわの発生を確実に防止することができる咬合具及びこ
のような咬合具を備えた包装袋を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、雄部材及び雌
部材が、それぞれ袋本体との融着部と、該融着部以外の
部分からなり、前記融着部が、特定のプロピレン重合体
からなる層を少なくとも一層、あるいは特定のプロピレ
ン重合体とオレフィン系重合体を含む樹脂組成物からな
る層を少なくとも一層有する咬合具、及びこの咬合具が
その融着部により袋本体に融着されてなる咬合具付き包
装袋が、本目的を達成できることを見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、〔1〕雄部材及
び雌部材が、それぞれ袋本体との融着部と、該融着部以
外の部分からなり、前記融着部が、下記の(1)及び
(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なくと
も一層有することを特徴とする咬合具、及びこの咬合具
がその融着部により袋本体に融着されてなる咬合具付き
包装袋を提供するものであり、また、〔2〕雄部材及び
雌部材が、それぞれ袋本体との融着部と、該融着部以外
の部分からなり、前記融着部が、下記の(1)及び
(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及びオ
レフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とする
咬合具、及びこの咬合具がその融着部により袋本体に融
着されてなる咬合具付き包装袋を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の咬合具及び咬合具付き包
装袋は、例えば図1に示す断面形状を有するものであ
る。図1に示すように、咬合具10は、一方の帯状の雄
部材11と、この雄部材11と咬合する他方の雌部材1
2とを含んで構成されている。雄部材11は、袋本体3
1を構成するフィルム32に融着される融着部である帯
状基部21と、咬合機能を有する咬合部22とを備えて
いる。この咬合部22は、断面ハート形の頭部22A
と、この頭部22Aと帯状基部21とを連結する断面棒
状の連結部22Bよりなる。雌部材12は、フィルム3
2に融着される融着部である帯状基部25と、咬合機能
を有する咬合部26を備えている。この咬合部26は、
断面円弧状の第一のフック部26Aおよび第二のフック
部26Bからなり、これらのフック部26A,26Bは
対向して帯状基部25に融着されている。咬合具付き包
装袋30は、咬合具10と袋本体31を含んで構成され
ている。なお、本発明において、咬合具の断面形状は図
1に示す形状に限定されるものではなく、咬合する雄部
材と雌部材を備えたものであればよい。
【0006】本発明の咬合具は、その融着部が、特定の
プロピレン重合体[I]からなる層を少なくとも一層有
する咬合具(a)、あるいは咬合具における融着部が、
特定のプロピレン重合体[I]とオレフィン系重合体
[II]を含む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層有
する咬合具(b)である。図1に基づいて説明すると、
本発明の咬合具は、帯状基部21,25が上記層を少な
くとも一層有し、かつ咬合部22,26が上記層を有さ
ない咬合具である。特定のプロピレン重合体[I]は、
下記の(1)及び(2)を満たすプロピレン重合体であ
る。 (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る プロピレン重合体[I]において、メソペンタッド分率
(mmmm)は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.5がさ
らに好ましい。ラセミペンタッド分率(rrrr)と
(1−mmmm)との関係は、[rrrr/(1−mm
mm)]≦0.08であることが好ましく、[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.06であることがさらに好まし
く、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.05であるこ
とが特に好ましい。プロピレン重合体[I]が、上記の
関係を満たすと、得られる咬合具のべたつき成分の量と
弾性率の低さと透明性のバランスが優れる。すなわち、
弾性率が低く柔軟性(軟質性ともいう)に優れ、べたつ
き成分が少なく表面特性(例えば、ブリードや他の製品
へのべたつき成分の移行が少ない等に代表される)にも
優れ、かつ透明性にも優れるという利点がある。プロピ
レン重合体[I]のメソペンタッド分率(mmmm)が
0.2未満では、べたつきの原因となり、0.6を超えると
弾性率が高くなり好ましくない。プロピレン重合体
[I]の[rrrr/(1−mmmm)]が0.1を超え
るとべたつきの原因となる。なお、本発明で用いられる
メソペンダッド分率(mmmm分率)とは、エイ・ザン
ベリ(A.Zambelli)等により「Macrom
olecules,6,925(1973)」で提案さ
れた方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基
のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中の
ペンタッド単位でのメソ分率である。これが大きくなる
と、立体規則性が高くなることを意味する。同じくラセ
ミペンダッド分率(rrrr分率)とは、ポリプロピレ
ン分子鎖中のペンタッド単位でのラセミ分率である。
[rrrr/(1−mmmm)]は、上記のペンタッド
単位の分率から求められ、プロピレン重合体の立体規則
性分布の均一さを表わす指標である。この値が大きくな
ると立体規則性分布が広がり、既存触媒系を用いて製造
される従来のポリプロピレンのように高立体規則性PP
(ポリプロピレン)とアタクチックPP(APP)の混
合物となり、べたつきが増し、透明性が低下することを
意味する。なお、13C−NMRスペクトルの測定は、エ
イ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Ma
cromolecules,8,687(1975)」
で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件
にて行う。
【0007】 装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−N
MR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 プロピレン重合体[I]としては、前記の(1)及び
(2)要件の他に、
【0008】(3)テトラリン中135℃にて測定した
極限粘度[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるも
のが好ましい。なかでもより好ましくは1.0〜2.5デシ
リットル/g、特に好ましくは1.2〜2.2デシリットル
/gである。極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g未
満では、べたつきが発生することがある。また3.0デシ
リットル/gを超えると、流動性が低下するため成形性
が不良となることがある。さらに、前記(1)、(2)
及び(3)の要件の他に、 (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるも
のが好ましく、30〜100質量%がさらに好ましく、
50〜100質量%が特に好ましく、60〜100質量
%が最も好ましい。W25とは、実施例において述べる
操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィ
ーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカ
ラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出す
る成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重
合体が軟質であるか否かを表す指標である。この値が大
きくなると弾性率の低い成分が多くなったり、及び/又
は立体規則性分布の不均一さが広がっていることを意味
する。本発明においては、W25が20%未満では、柔
軟性がなくなり好ましくないことがある。
【0009】プロピレン重合体[I]としては、さらに
下記の〜のいずれかの要件を満たすものが好まし
い。 ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分
子量分布(Mw/Mn)が4以下、さらに好ましくは3.
5以下、特に好ましくは3以下である。分子量分布(M
w/Mn)が4を超えるとべたつきが発生したりするこ
とがある。なお、上記Mw/Mnは、実施例において述
べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法
により求められる。 DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下で
あると柔軟性が優れ好ましい。ΔHは、軟質であるかな
いかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、
軟質性が低下していることを意味する。 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)があってもなく
てもよいが、軟質性の点からないこと、あるいは低い
値、特にTmについては100℃以下であることが好ま
しい。なお、ΔH、Tm及びTcは、実施例において述
べるDSC測定により求める。 引張弾性率が100MPa以下であることが好まし
く、より好ましくは70MPa以下である。
【0010】プロピレン重合体[I]としては、前記
(1)及び(2)を満たすものであればよく、本発明の
目的を損なわない範囲で、プロピレン以外のコモノマー
を2質量%以下共重合させたものであっても構わない。
コモノマーとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペン
テン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−
オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセ
ン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコ
センなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち
一種又は二種以上を用いることができる。本発明に用い
られるプロピレン重合体[I]の製造方法としては、
(A)2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷
移金属化合物と(B)助触媒を組み合わせて得られるメ
タロセン触媒を用いてプロピレンを重合または共重合す
る方法が好ましい。具体的に例示すれば、一般式(I)
【0011】
【化1】
【0012】〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はラ
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1 及びE2 はそれ
ぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換
インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘ
テロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物(A)、及び該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分(B)を含有する重合用触媒の存在下、プロ
ピレンを重合又は共重合させる方法が挙げられる。
【0013】一般式(I)で表される遷移金属化合物の
具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メ
チル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデ
ン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げる
ことができる。
【0014】次に、(B)成分のうちの(B−1)成分
としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用
いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、
メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノ
キサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。前記重合用触媒としては、上記(A)成分
及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いることができる。
【0015】(C)成分の有機アルミニウム化合物とし
ては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルア
ルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリ
ド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニ
ウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,
ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用い
てもよい。ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒
成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いるこ
とができる。
【0016】重合方法は特に制限されず、スラリー重合
法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法
などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶
液重合法が特に好ましい。重合温度は通常−100〜2
50℃、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノ
マー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜10
8 、特に100〜105 となることが好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
【0017】本発明の咬合具(b)においてその融着部
を形成する樹脂組成物に含まれるオレフィン系重合体
[II]としては、プロピレン重合体[I]以外のポリプ
ロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン
−エチレン−ジエン共重合体、ポリエチレン、エチレン
/α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体等が挙げられる。これらは、一種を単独で用いても
よいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。この樹
脂組成物は、プロピレン重合体[I]1〜99質量%と
オレフィン系重合体[II]99〜1質量%からなる。好
ましくは、プロピレン重合体[I]10〜80質量%と
オレフィン系重合体[II]90〜20質量%からなる。
さらに好ましくは、プロピレン重合体[I]25〜75
質量%とオレフィン系重合体[II]75〜25質量%か
らなる。特に好ましくは、プロピレン重合体[I]40
〜75質量%とオレフィン系重合体[II]60〜25質
量%からなる。
【0018】本発明の咬合具(b)においてその融着部
を形成する樹脂組成物は、プロピレン重合体[I]1〜
99質量%とオレフィン系重合体[II]99〜1質量
%、及び所望に応じて用いられる各種添加剤とをヘンシ
ェルミキサー等を用いてドライブレンドし、単軸又は2
軸押出機、バンバリーミキサー等により、溶融混練した
ものである。所望に応じて用いられる各種添加剤として
は、紫外線吸収剤、HALS(ヒンダードアミン系光安
定剤)、滑剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤、核
剤、石油樹脂,抗菌剤,帯電防止剤等が挙げられる。な
お、これらの添加剤は、プロピレン重合体[I]からな
る層を少なくとも一層有する咬合具(a)においても添
加することができる。
【0019】本発明の咬合具における融着部は、プロピ
レン重合体[I]からなる層のみ、あるいはプロピレン
重合体[I]とオレフィン系重合体[II]を含む樹脂組
成物からなる層を一層のみを有する単層構造のものであ
ってもよく、これらの層を少なくとも一層有する多層構
造のものであってもよい。多層構造のものは層数が2以
上のものであるが、層数は2〜10が好ましく、2〜5
がより好ましく、2〜3が特に好ましい。本発明の咬合
具における少なくとも融着以外の部分を2層構造のもの
とする場合、プロピレン重合体[I]からなる層、ある
いはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重合体[I
I]を含む樹脂組成物からなる層と、他の層との厚さの
比は5:1〜1:5とすることが好ましい。また、2層
構造の場合、プロピレン重合体[I]からなる層、ある
いはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重合体[I
I]を含む樹脂組成物からなる層は、帯状基部21,2
5において袋との融着側となるようにすることが好まし
い。
【0020】プロピレン重合体[I]からなる層以外の
層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層以外の層は、こ
れらの層に、プロピレン重合体[I]以外のポリプロピ
レン樹脂、ポリエチレン系樹脂又は熱可塑性エラストマ
ーをブレンドするか、あるいはこれらのポリプロピレン
樹脂やポリエチレン系樹脂で形成することができる。こ
の場合も、上述した各種添加剤を添加することができ
る。プロピレン重合体[I]以外のポリプロピレン樹脂
としては、例えばホモプロピレン,プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体,SPP(シンジオタクチックポリ
プロピレン)及びプロピレン−エチレン−ブテン1三元
共重合体などが挙げられる。ポリエチレン系樹脂として
は、LDPE(低密度ポリエチレン),炭素数が4,6
又は8のLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン),メ
タロセン系LLDPE,EVA(エチレン−酢酸ビニル
共重合体),EMMA(エチレン・メタクリル酸メチル
共重合体),EEA(エチレン−エチルアクリレート共
重合体),EMA(エチルメタクリレート),EMAA
(エチレン・アクリル酸メチル共重合体)及びエチレン
アイオノマーなどが挙げられる。熱可塑性エラストマー
としては、EPR(エチレン/プロピレンゴムエラスト
マー),HSBR(水素添加−スチレン/ブタジエンゴ
ムエラストマー),SBS(スチレン/ブタジエン/ス
チレンエラストマー),SEBS(スチレン/エチレン
/ブチレン/スチレンエラストマー),SEPS(スチ
レン/エチレン/プロピレン/スチレンエラストマ
ー),SIS(スチレン/イソプレン/スチレンエラス
トマー),ポリウレタン系エラストマー,ポリエステル
系エラストマーなどが挙げられる。
【0021】本発明の咬合具における多層構造は、フィ
ードブロック,マルチマニホールド,マルチスロットダ
イなどの共押出し、押出しラミネーション,ドライラミ
ネーション,熱ラミネーションなどの方法により作製す
ることができる。咬合具における咬合部及び融着部の製
造方法は、特に限定されるものではなく、通常はこれら
の断面形状に対応する形状の押出しダイを用いて成形
し、その後水中で冷却することにより製造することがで
きる。本発明の咬合具において、融着部(シーラント
層)以外の部分(咬合部)は、前記ポリエチレン樹脂、
前記ポリプロピレン樹脂、ポリエステル系樹脂などで形
成してもよいが、融着部がポリプロピレン系樹脂からな
るので、咬合部もポリプロピレン系樹脂で形成すること
が好ましい。咬合具は、ヒートシール、高周波シール又
は超音波シールなどの方法により袋に融着することがで
きる。袋を形成する材料としては、特に限定されるもの
ではなく、ナイロン,PET(ポリエチレンテレフタレ
ート),ポリプロピレン,ポリエチレン,セロファン,
紙,アルミニウム等を使用することができる。
【0022】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
制限されるものではない。 製造例1〔プロピレン重合体(P1)の製造〕 (1)錯体の合成 (1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロライドの合成 シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウ
ム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリッ
トルに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメ
チルシラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)を得た。(収率8
4%) 次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で得られ
た(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル50ミ
リリットルを入れる。−78℃に冷却しn−BuLi
(ヘキサン溶液1.54M)を7.6ミリリットル(11.7
mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶媒を
留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットルで洗
浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.
06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。1
−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定の結
果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシリ
ル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.1
0(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレ
ン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7
(m,8H,Ar−H)であった。窒素気流下で前記で
得られたリチウム塩をトルエン50ミリリットルに溶解
した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却し
た四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエ
ン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。滴下後、室
温で6時間攪拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。
得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することに
より(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.3
3mmol)を得た(収率26%)。1H−NMR(9
0MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ
0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.1
2(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,
4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)
であった。
【0023】(2)プロピレンの重合 攪拌機付き、内容積10リットルのステンレス製オート
クレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルア
ルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン
(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入
した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)導入
した後、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8
MPa(gauge)までプロピレンガスを導入した。
重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように
調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃
で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減
圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P1)
を得た。以下に示す「プロピレン重合体の樹脂特性の評
価方法」により得られた結果を第1表に示す。
【0024】<プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法
> (1)[η] の測定 (株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テ
トラリン溶媒中135℃において測定した。 (2)ペンタッド分率の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (3)メルトフローレート(MFR)の測定 JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重21.1
8Nで測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn)の測定 Mw/Mnは、以下に述べる装置により測定した。
【0025】 GPC測定装置 カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT 検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C 測定条件 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン 測定温度 :145℃ 流速 :1.0ミリリットル/分 試料濃度 :2.2mg/ミリリットル 注入量 :160マイクロリットル 検量線 :Universal Calibration 解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
【0026】(5)DSC測定 示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3
分間溶融した後、1℃/分で−40℃まで降温したとき
に得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトッ
プを結晶化温度:Tcとした。さらに、−40℃で3分
間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得ら
れる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られ
る融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点:
Tmとした。 (6)昇温分別クロマトグラフ 以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム
温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成
分の量W25(質量%)を求めた。 (a)操作法 試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導
入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降
温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させ
る。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135
℃まで昇温し、溶出曲線を得た。 (b)装置構成 TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム (4.6φ×150mm) フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル 送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン (高温型) TREFオーブン:GLサイエンス社製 二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器 検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF 10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ (c)測定条件 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 試料濃度 :7.5g/リットル 注入量 :500マイクロリットル ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分 検出波数 :3.41μm カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ) カラム温度分布 :±0.2℃以内
【0027】 製造例2〔プロピレン重合体(P2)の製造〕 (1)マグネシウム化合物の調製 内容積約6リットルのかきまぜ機付きガラス反応器を窒
素ガスで十分に置換したのち、これにエタノール約24
30g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを
仕込み、かきまぜながら加熱して、還流条件下で系内か
らの水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状応
生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下
で乾燥させることにより、マグネシウム化合物を得た。 (2)固体触媒成分(A)の調製 窒素ガスで十分置換した内容積5リットルのガラス製反
応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物(粉
砕していないもの)160g、精製ヘプタン80ミリリ
ットル、四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタル酸ジ
エチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃に保
ち、かきまぜながら四塩化チタン770ミリリットルを
加えて110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタン1220ミリリットルを加え、110℃で2時
間反応させたのち、精製ヘプタンで十分に洗浄して固体
触媒成分(A)を得た。
【0028】(3)プロピレンの気相重合 内容積200リットルの重合槽に、上記(2)で得られ
た固体触媒成分6.0g/時間、トリイソブチルアルミニ
ウム(TIBA)0.2モル/時間、1−アリル−3, 4
−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012モル/時
間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMD
MS)0.012モル/時間、プロピレン37kg/時間
で供給し、70℃、2.8MPa(gauge)で重合を
行ない、プロピレン重合体を製造した。得られたプロピ
レンパウダーに、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合し、さらに下記
の添加剤処方を行い、単軸押出機(塚田樹機製作所製:
TLC 35−20型)にて押し出し造粒し、ペレット
を製造した。得られたペレット(P2)について、前記
「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」により得ら
れた結果を第1表に示す。
【0029】(添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;1,000pp
m ・リン系酸化防止剤:クラリアント社製,P−EPQ;
500ppm ・中和剤:ステアリン酸カルシウム;500ppm ・中和剤:協和化学工業社製,DHT−4A;500p
pm
【0030】 製造例3〔プロピレン重合体(P3)の製造〕 内容積1リットルのステンレス製オートクレーブにヘプ
タン400ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム
0.5ミリモル、さらに、ジメチルアニリニウム(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート2マイクロモルと、特開平
3−163088号公報の実施例1と同様にして製造し
た(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η
5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド
1マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒
成分を投入した。ここで、水素0.03MPa(gaug
e)を導入した後、全圧で0.8MPa(gauge)ま
でプロピレンガスを導入し重合中圧力が一定になるよう
に調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度70℃
で、1時間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P3)を
得た。「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」を行
い、得られた結果を第1表に示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1 上記で得たプロピレン重合体(P1)に以下の添加剤を
処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製,TLC 35
−20型)にて押し出し造粒し、P1のペレットを製造
した。 (添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;500ppm ・リン系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製,イルガフォス168;1,000ppm
【0033】得られたP1のペレットを、押出機(陸亜
社製,RT3−30)を用いて、図1に示す帯状基材2
1,25を作製し、出光石油化学社製のポリプロピレン
F−744NP(プロピレンランダムコポリマー,メル
トインデックス=7)(第2表においては744と記す
場合もある)を用いて咬合部22,26を作製した。図
1に示す袋本体31を構成するフィルムとしては、二軸
延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm)と無延伸
ポリプロピレフィルム(厚さ30μm)とをラミネート
したフィルムを使用した。この二層フィルムの無延伸ポ
リプロピレフィルムに咬合具(帯状基材及び咬合部)が
融着されるようにして、ヒートシールにより80ショッ
ト/分で製袋し、図1に示す咬合具付き包装袋30を作
製した。以下に示す「咬合具の特性の評価方法」による
評価結果を第2表に示す。
【0034】<咬合具の特性の評価方法> (1)チャックシール温度 比較例3におけるチャックシール温度と比較して、以下
の評価基準により評価した。 ◎:10℃以下の低下が見られた、○:5〜10℃の低
下が見られた、×:低下が見られなかった。 (2)融着部分のシールしわ ○:しわがほとんど認められず、外観も良好であった、
×:著しくしわが発生し、外観が悪かった。 (3)べたつき感 咬合具を手で触り、その感触で評価した。 ○:べたつきなし、×:粘着感がある。
【0035】実施例2 前記で得たP1のペレットを70質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンE−304GP(ポリプロピレン
ホモポリマー,メルトインデックス=3)(第2表にお
いては304と記す)を30質量%の割合で配合し、単
軸押出機(TLC35−20型,塚田樹機製作所製)に
て押出造粒し、押出成形用樹脂組成物としてのペレット
を製造した。このペレットを用いて帯状基材21,25
を作製した以外は、実施例1と同様にして咬合具及び咬
合具付き包装袋を作製し、同様の評価を行った。評価結
果を第2表に示す。 実施例3 前記で得たP1のペレットを70質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンF−744NPを30質量%の割
合で配合し、単軸押出機(TLC35−20型,塚田樹
機製作所製)にて押出造粒し、押出成形用樹脂組成物と
してのペレットを製造した。このペレットを用いて帯状
基材21,25を作製した以外は、実施例1と同様にし
て咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価を
行った。評価結果を第2表に示す。
【0036】実施例4 前記で得たP1のペレットを30質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンF−744NPを70質量%の割
合で配合し、単軸押出機(TLC35−20型,塚田樹
機製作所製)にて押出造粒し、押出成形用樹脂組成物と
してのペレットを製造した。このペレットを用いて帯状
基材21,25を作製した以外は、実施例1と同様にし
て咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価を
行った。評価結果を第2表に示す。 比較例1 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP2のペレットを用いて帯状基材21,25を作製し
た以外は、実施例1と同様にして咬合具及び咬合具付き
包装袋を作製し、同様の評価を行った。評価結果を第2
表に示す。 比較例2 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP3のペレットを用いて帯状基材21,25を作製し
た以外は、実施例1と同様にして咬合具及び咬合具付き
包装袋を作製し、同様の評価を行った。評価結果を第2
表に示す。 比較例3 実施例1において、P1のペレットの代わりにポリプロ
ピレンF−744NPを用いて帯状基材21,25を作
製した以外は、実施例1と同様にして咬合具及び咬合具
付き包装袋を作製し、同様の評価を行った。評価結果を
第2表に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、袋本体への熱融着を低
温で行うことができ、袋本体との熱融着部分におけるし
わの発生を確実に防止することができ、かつべたつきの
少ない咬合具及び咬合具付き包装袋を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の咬合具及び咬合具付き包装袋の一例
を示す断面図である。
【符号の説明】 10 咬合具 11 雄部材 12 雌部材 21 帯状基部 22 咬合部 25 帯状基部 26 咬合部 30 咬合具付き包装袋 31 袋本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/02 C08L 23/02 4J100 23/10 23/10 Fターム(参考) 3B098 AA08 AB07 BA04 BA09 BB02 3E064 BA24 BA25 BA26 BA29 BA30 BC18 EA05 HN13 4F071 AA15X AA20 AA20X AA21X AA28X AA88 AF05Y AG02 AH04 BA01 BB06 BC01 4J002 BB03X BB05X BB06X BB12W BB12X BB14X BB15X GG02 4J028 AA01 AB00 AB01 AC01 AC19 AC28 BA01B BB00B BB01B BC12B BC25B EB04 EC01 FA01 FA02 FA04 GA04 GA14 GA15 GA21 4J100 AA03P CA01 CA11 DA09 DA39 DA41 FA10 FA18 FA19 FA22 JA58

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体と
    の融着部と、該融着部以外の部分からなり、前記融着部
    が、下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
    ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
    mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
    る を満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なくと
    も一層有することを特徴とする咬合具。
  2. 【請求項2】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
    [η]が1.0〜3.0デシリットル/gである を満たすプロピレン重合体である請求項1に記載の咬合
    具。
  3. 【請求項3】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
    出する成分量(W25)が20〜100質量%である を満たすプロピレン重合体である請求項1又は2に記載
    の咬合具。
  4. 【請求項4】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
    を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
    媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の咬合具。
  5. 【請求項5】 雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体と
    の融着部と、該融着部以外の部分からなり、前記融着部
    が、下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
    ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
    mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
    る を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及びオ
    レフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
    物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とする
    咬合具。
  6. 【請求項6】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
    [η]が1.0〜3.0デシリットル/gである を満たすプロピレン重合体である請求項5に記載の咬合
    具。
  7. 【請求項7】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
    出する成分量(W25)が20〜100質量%である を満たすプロピレン重合体である請求項5又は6に記載
    の咬合具。
  8. 【請求項8】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
    を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
    媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
    る請求項5〜7のいずれかに記載の咬合具。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の咬合具
    が、その融着部により袋本体に融着されてなる咬合具付
    き包装袋。
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