JP2005342323A - チャックテープ、チャックテープ付き包装袋及びチャックテープ付き包装袋の製造方法 - Google Patents

チャックテープ、チャックテープ付き包装袋及びチャックテープ付き包装袋の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通常のフラットシールバーを用いてヒートシールしても、製袋時のチャックテープのめくれを防止することができる構成を備えたチャックテープ、チャックテープ付き包装袋及び当該包装袋の製造方法を提供すること。
【解決手段】咬合部10を備えた帯状基部13から構成される一対の雄部材11及び雌部材12からなるチャックテープ1であり、帯状基部13が、シール部14と、咬合部10と連結して一体的に形成される基体部15を含み、雄部材11または雌部材12の何れか一方における帯状基部13の内面側の端部表面13aが、他方の帯状基部13の内面側の端部表面13bと疑似接着可能となっているチャックテープ1、当該チャックテープを備えたチャックテープ付き包装袋40、及びチャックテープ付き包装袋の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、チャックテープ、チャックテープ付き包装袋及びチャックテープ付き包装袋の製造方法に関する。
食品や医療品等の各種物品を包装するための包装材としては、袋の開口部に対して雄部材及び雌部材より形成されて雌雄咬合する一対の帯状のチャックテープ(咬合具)を設けて、開閉自在とした包装袋が適用されている。
また、このような開口部の開閉を自在に実施することができるチャックテープ付き包装袋を製造する方法としては、一般には、あらかじめチャックテープを製造した後、当該チャックテープを袋本体の構成材である基材フィルムに対してヒートシールする方法が広く使用されている。
ここでチャックテープを基材フィルムに対してヒートシールしてチャックテープ付き包装袋を製袋化するには、連続的に送り出される基材フィルムの進行方向に対して垂直方向からチャックテープを挿入するとともに、基材フィルムのシーラント層に対してチャックテープの雄部材または雌部材のいずれか一方の帯状基部をヒートシールして固定し、フィルム基材を筒状にした後、チャックテープの雄部材または雌部材のうち固定されなかった残りの一方を基材フィルムのシーラント層にヒートシールする手段が用いられていた。
一方、かかる手段を用いてチャックテープ付き包装袋を製造する場合にあっては、チャックテープの雄部材または雌部材のいずれか一方の帯状基部を基材フィルムのシーラント層に対してヒートシールして固定してフィルム基材を筒状に形成するに際して、チャックテープのヒートシールしていない側の帯状基部の進行方向側が、製袋機との摩擦によってめくれてしまうため、以降のヒートシールを良好に行うことができないという問題が生じていた。
このような問題点に対して、進行方向のチャックテープの端部をタックシールないしはキャリアシールして固定することにより、チャックテープ端部のめくれを防止する技術が提供されていた(例えば、特許文献1)。また、他の例としては、最初にヒートシールしない側のチャックテープについて、進行方向の端部をあらかじめ切除しておいて、製袋機との接触をなくすことにより、チャックテープのめくれを発生させないようにする技術が提供されていた(例えば、特許文献2)。
特開2001−315805号公報([0006],図1,図2) 特開平10−296884号公報([0014],図1)
しかしながら、特許文献1に示される技術の如くチャックテープに対してタックシールを実施するためには、通常のフラットシールバーに対してタックシールリブを備えた専用のシールバーを使用する必要があるが、かかるタックシールリブを備えたシールバーは高価であるという問題があった。このため、通常のフラットシールバーを用いて前記の問題を解決する手段の提供が求められていた。
また、特許文献2に示される技術のように、チャックテープの端部をあらかじめ切除するにあっては、複雑な工程が必要となるため作業が煩雑化するとともに、端部を削除した側が袋の内側となった場合にあっては、内容物が咬合部に入り込んでしまい、密封性が損なわれるという問題があった。
従って、本発明の目的は、通常のフラットシールバーを用いてヒートシールしても、製袋時のチャックテープのめくれを防止することができる構成を備えたチャックテープ、チャックテープ付き包装袋及び当該包装袋の製造方法を提供することにある。
前記した目的を達するために、本発明のチャックテープは、咬合部を備えた帯状基部から構成される一対の雄部材及び雌部材からなるチャックテープであって、前記帯状基部が、シール部と、前記咬合部と連結して一体的に形成される基体部を含み、前記雄部材または雌部材の何れか一方における帯状基部の咬合部の有る側(以下、単に「内面側」とする)の端部表面が、他方の帯状基部の内面側の端部表面と疑似接着可能となっていることを特徴とする。
かかる本発明のチャックテープによれば、チャックテープを構成する雄部材または雌部材の何れか一方における帯状基部の内面側の端部表面が、他方の帯状基部の端部表面と疑似接着可能に形成されているので、当該チャックテープを袋本体にヒートシールさせてチャックテープ付き包装袋を製造する場合にあっても、製袋時にチャックテープの帯状基部同士を疑似接着して仮固定することができるので、チャックテープがめくれることもない。また、本発明のチャックテープの構成によれば、通常のフラットシールバーを用いても、チャックテープがめくれることなくチャックテープ付き包装袋の製造を簡便に行うことができる。
なお、本発明においては、前記したように帯状基部の咬合部の有る側を、帯状基部の「内面側」としている。
ここで、チャックテープ付き包装袋を製造するにあたっては、雄部材と雌部材とを別個にヒートシールする必要があるので、これらの何れか一方を、袋本体を構成するフィルム基材にヒートシールする際に、両者の端部を疑似接着して両者を仮固定させるようにすれば、製袋工程等で、金属板を用いて、筒状、さらにはガゼット折りを行う場合であっても、ヒートシールされていない側のチャックテープがめくれてしまうこともない。そして、本発明のチャックテープは、ガゼット袋(ガゼット合掌袋含む)、合掌袋等、チャックテープをヒートシールする袋本体を構成する基材フィルムの製袋進行方向と平行な辺を折り畳んで袋本体を形成する場合には、特に有効となる。
ここで、雄部材または雌部材の帯状基部の内面側の端部表面が、他方の帯状基部の端部表面と疑似接着可能となる態様としては、雄部材または雌部材の何れか一方における帯状基部の内面側の端部表面に対して、他方における帯状基部の内面側の端部表面をなす樹脂とは種類が異なる樹脂、例えば、チャックテープのシール部を構成する樹脂や、または当該シール部を構成する樹脂と融点が略同じあるいはそれより融点の低い樹脂が露出されているようにすればよく、このような態様とすることにより、疑似接着が効率よく行われ、前記した効果を好適に享受することができる。
本発明のチャックテープは、前記したシール部を構成する樹脂がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンであり、前記した基体部を構成する樹脂がランダムポリプロピレン(RPP)であることが好ましい。
かかる本発明によれば、シール部及び基体部を構成する樹脂として特定のものを採用しており、シール部としてメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを採用することにより、低温シール性に優れたチャックテープとなるためシール条件の幅も広がることとなる。また、基体部としてランダムポリプロピレン(RPP)を採用することにより、袋本体とヒートシールした場合における、チャックテープの熱収縮により生じる袋本体のシワの発生を抑制することができる。
本発明のチャックテープは、前記した基体部の表面に積層される他の層を含んでいてもよく、このような構成とすることにより、チャックテープの厚み方向に対していわゆるアンカー構造が形成されるため、帯状基部の強度が向上するとともに、咬合部と連結して一体的に形成されている基体部がシール部と他の層に挟み込まれた構成となるため、チャックテープに対する咬合部の剥離強度も優れたものとなる。
また、このようなシール部、基体部、及び他の層という3つの構成部を層状に含むことになるので、咬合部を含む部位である基体部を構成する材料選択の幅も広がり、例えば、前記した他の層を含まない構成と比較して、シール部と基体部との融点差を比較的小さくした材料を選択することができる。
よって、前記した本発明のチャックテープの構成によれば、シール部がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン、基体部が直鎖状低密度ポリエチレン、他の層がポリプロピレン系樹脂とする組み合わせも可能となり、基体部として、シール部との融点の差がそれほどない(例えば、融点の差が20℃程度の)樹脂を選択することも可能となる。
本発明のチャックテープ付き包装袋は、前記したチャックテープが袋本体に対して融着(ヒートシール)されてなることを特徴とする。
この本発明のチャックテープ付き包装袋は、このように前記した本発明のチャックテープが、袋本体に対して融着されて形成されているので、前記した本発明のチャックテープの奏する効果を好適に享受することができる。
すなわち、前記した本発明のチャックテープは、通常のフラットシールバーを用いてヒートシールしても、製袋時のチャックテープのめくれを防止することができる構成となっているため、作業性も煩雑とならず、また、生産性に優れたチャックテープ付き包装袋を好適に提供可能とする。
本発明のチャックテープの製造方法は、前記した本発明のチャックテープにおける疑似接着する端部を、袋本体を構成する基材フィルムの進行方向に向けるようにしながら、チャックテープを、基材フィルムの流れ方向に対して直交する方向から挿入するチャックテープ挿入工程と、雄部材または雌部材の何れか一方のシール部と、基材フィルムのシーラント層(最内層)をヒートシールするとともに、雄部材と雌部材における帯状基部の内面側の端部表面同士を疑似接着させる1回目のヒートシール工程と、基材フィルムを製袋化する製袋工程と、雄部材または雌部材のうちの他方のシール部を基材フィルムのシーラント層(最内層)にヒートシールする2回目のヒートシール工程と、を含むことを特徴とする。
この本発明によれば、本発明のチャックテープを使用して包装袋を製造しているため、通常のフラットシールバーを用いてヒートシールしても、金属板を用いた製袋時のチャックテープのめくれを防止することができる。従って、製造時のチャックテープや袋本体のロスを最小限として、作業効率や生産性に優れ、コスト低減にも有効なチャックテープ付き包装袋の製造方法を提供することができる。
ここで、「製袋」とは、例えば、金属板を用いて基材フィルムを折り畳んだり、基材フィルム同士をヒートシール等して袋形状を形成していくことをいう。
[第1実施形態]
図1及び図2を用いて、本発明の第1実施形態のチャックテープ、及びチャックテープ付き包装袋(以下、単に「包装袋」とすることもある)を説明する。
図1は、本発明のチャックテープを袋本体に融着したチャックテープ付き包装袋を示した斜視図である。
また、図2は、図1のII−II断面図であって、本発明のチャックテープを、包装袋を構成する袋本体に融着した状態を示す断面図(咬合部が咬合した状態)である。
ここで、図1及び図2中、1はチャックテープ、10は咬合部、11は雄部材、12は雌部材、13は帯状基部、14はシール部、15は基体部、16は頭部、17は連結部、18は第1のフック部、19は第2のフック部、20は疑似接着部、30は袋本体、31はマチ、32は背貼部、33は底部、34は開口部(図1ではシールされている)、40はチャックテープ付き包装袋、をそれぞれ示している。
なお、本実施形態にあっては、袋本体30は、袋の左右にマチ31を形成した合掌ガゼット袋を用いた態様を示している。
また、図2に示すように、本実施形態のチャックテープにあっては、雌部材12を構成する帯状基部13の内面側(咬合部10の有る側。以下同)の端部表面13aに、対向する雄部材11を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13bと疑似接着可能なように、雌部材12のシール部14が疑似接着部20を形成しており、また、かかる疑似接着部20は、雌部材12のシール部14と一体的に形成され、雌部材12の帯状基部13を構成する基体部15の表面に露出している。
本実施形態におけるチャックテープ1は、図2にその断面構成を示すように、熱可塑性樹脂からなる一方の帯状の雄部材11と、この雄部材11と咬合する他方の雌部材12を備えている。
ここで、雄部材11は、袋本体30に対して融着される帯状基部13と、断面が略鏃(やじり)形状の頭部16、及びこの帯状基部13と頭部16を連結する連結部17により一体的に形成されている。
また、雌部材12は、前記した雄部材11と同様に、袋本体30に対して融着される帯状基部13と、当該帯状基部13と連結して形成される断面が円弧形状の第1のフック部18及び第2のフック部19からなり、この第1のフック部18と第2のフック部19は対向するように形成されている。
そして、チャックテープ1は、雄部材11の頭部16と雌部材12の第1のフック部18及び第2のフック部19が咬合部10を形成しており、これらが咬合または離れることにより、開封または再封が行われることとなる。
図2に示すように、チャックテープ1を構成する帯状基部13は、シール部14と、咬合部10と連続して一体的に形成される基体部15とからなる。
なお、本実施形態のチャックテープ1にあっては、雄部材11は、基体部15を構成する樹脂によって、帯状基部13の基体部15、頭部16及び連結部17が一体的に形成されている。また、雌部材12も、基体部15を構成する樹脂により、帯状基部13の基体部15、第1のフック部18及び第2のフック部19が一体的に形成された態様を示している。
ここで、雄部材11及び雌部材12を構成する帯状基部13のシール部14は、チャックテープ1の外面に配され、袋本体20のシーラント層(最内層)とヒートシールされる。
本発明のチャックテープ1において、このシール部14を構成する材料としては、ヒートシール性を備えた熱可塑性樹脂とすることが好ましく、例えば、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン、チーグラー−ナッタ系直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)等の樹脂を使用することができ、基体部15を構成する樹脂と樹脂の種類が異なり、かつ、低融点であれば、これらの一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。また、後記する基体部15とシール部14の一方、または双方が樹脂組成物である場合は、主成分の樹脂の種類同士が異なり、かつ、シール部14を構成する主成分の樹脂の融点が、基体部15を構成する主成分の樹脂の融点より低くなるような樹脂を、シール部14に用いるようにしてもよい。
シール部14を構成する樹脂としては、この中でも、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを使用することが好ましい。メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンとしては、エチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンの共重合体であり、密度は860〜920kg/mのものを使用することが特に好ましい。シール部14としてメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを使用することにより、袋本体30とのシール強度も良好となり、また、低温シール性に優れたチャックテープ1となるため、シール条件の幅を広げることができる。更に、メルトフローレート(MFR)が5g/10分である前記メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンをシール部14に用いると、袋本体30のシーラント層がランダムポリプロピレンであっても、簡便にヒートシールすることができる。
なお、メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠して(190℃又は230℃、21.18N荷重)測定すればよい。
一方、基体部15を構成する樹脂としては、前記したシール部14を構成する樹脂よりも融点の高い樹脂を使用すればよく、また、図2に示すように、帯状基部13がシール部14と基体部15からなる構成にあっては、基体部15を構成する樹脂の融点がシール部14を構成する樹脂より30℃以上融点が高いことが好ましく、40℃以上融点が高いことが特に好ましい。図2に示す構成にあって、シール部14と基体部15の融点差が30℃より小さいと、チャックテープ1を袋本体30のシーラント層にヒートシールする熱により、雄部材11と雌部材12の基体部15同士が融着してしまったり、一方、かかる融着を防止しようとすると、袋本体30のシーラント層(最内層)との接着強度が小さくなってしまう場合がある。
基体部15を構成する樹脂の具体例としては、シール部14を構成する樹脂より高融点であれば特に制限はなく、公知の熱可塑性樹脂を用いることができるが、例えば、ランダムポリプロピレン、低密度ポリエチレン、密度が910kg/m以上の直鎖状低密度ポリエチレン等が挙げられ、これらの一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
基体部15を構成する樹脂としては、この中でも、ランダムポリプロピレン(RPP)を使用することが好ましく、基体部15としてランダムポリプロピレンを使用することにより、チャックテープ1の熱収縮により生じる袋本体30のシワの発生を抑制することができる。
基体部15として使用されるランダムポリプロピレン(RPP)はエチレン成分を2.0〜8.0質量%含有することが好ましく、3.0〜6.0質量%含有することが特に好ましい。ランダムポリプロピレンに対して含有されるエチレン成分が2.0質量%より小さいと、咬合部10の再開閉性が悪くなる場合があり、一方、エチレン成分が8.0質量%より大きいと、シール部14との融点差が小さくなり、チャックテープ1と袋本体30をヒートシールする場合におけるヒートシール速度を速くして生産性を高めることが困難となる。
なお、前記したシール部14及び基体部15を構成する樹脂には、本発明の効果を妨げない範囲において、従来公知の熱可塑性エラストマーや、スリップ剤、アンチブロッキング剤、造核剤、着色剤、酸化防止剤等の従来公知の添加剤を適宜配合するようにしてもよい。
そして、本実施形態のチャックテープにあっては、図2に示すように、雌部材12を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13aに、対向する雄部材11を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13bと疑似接着可能なように疑似接着部20が形成されている。また、かかる疑似接着部20は、雌部材12のシール部14と一体的に形成され、雌部材12の帯状基部13を構成する基体部15の表面(帯状基部13の内面側。以下同)に露出している。
ここで、本明細書における「疑似接着」とは、帯状基部の内面側の端部表面13aに露出している部分(疑似接着部20)と、もう一方の帯状基部13(本実施形態では、雄部材11の帯状基部13)の内面側の端部表面13bが、当該疑似接着部20が形成されている雌部材12と袋本体30のシーラント層をヒートシールする場合における熱や圧力により接着される一方、両者が完全に融着状態となるわけではなく、手の力などにより軽く引き剥がすことができる程度の軽い接着状態であることをいう。
そして、この疑似接着の度合いは、例えば、疑似接着部20ともう一方の帯状基部13の内面側の端部表面13bが、10N/15mm巾以下程度の剥離強度を備えるようにすればよい。
かかる疑似接着部20としては、本実施形態にあっては、雌部材12における帯状基部13の内面側の端部表面13aに、例えば、雄部材11における帯状基部13の内面側の端部表面13bをなす樹脂とは種類が異なる樹脂を露出させているのであれば、その形態に特に制限はなく、図2に示すように、シール部14と一体的に形成され、基体部15と並んで帯状基部13(基体部15)の表面に露出しているようにしてもよい。
一方、図3及び図4は、疑似接着部20の他の態様を示す部分拡大断面図であるが、このように、疑似接着部20は、例えば、図3に示すように、シール部14と分割して形成するようにしてもよく、図4に示すように、疑似接着部20とシール部14との間に基体部15が存在するようにしてもよい。
また、疑似接着部20を構成する材料としては、図2に示すように、疑似接着部20がシール部14と一体的に形成される場合には、シール部14と同じ樹脂からなるが、図3や図4に示すように、シール部14と分割される場合にあっては、シール部14を構成する樹脂の融点と略同じまたは当該樹脂より融点が低い樹脂によりなるようにすればよい。また、図3や図4に示す構成であっても、疑似接着部20としてシール部14と同じ樹脂を採用するようにしてもよい。
図2において、疑似接着部20の巾wは、チャックテープ1のサイズ等により適宜決定することができるが、一般に、0.5〜5mm程度とすることが好ましい。チャックテープ1に形成される疑似接着部20の幅がかかる範囲であれば、チャックテープ1を構成する咬合部10を構成するもう一方(本実施形態では雄部材11)の帯状基部13の内面側の端部表面13bとの疑似接着が良好に行われる。従って、チャックテープ付き包装袋40の製造時には仮固定状態を維持できるとともに、当該包装袋40の開封時には簡便に剥離可能となる。
チャックテープ1を製造するに際しては、本実施形態のチャックテープ1を形成する雄部材11は、帯状基部13を構成するシール部14と基体部15、及び当該基体部15と連続する頭部16と連結部17を、共押出成形法により一体化して得ることができる。
同様に、雌部材12も、帯状基部13を構成するシール部14(チャックテープ1の内面側に露出した部分である疑似接着部20を含む)と基体部15、及び当該基体部15と連続する第1のフック部18及び第2のフック部19を共押出成形法により一体化して製造することができる。チャックテープ1をこのような共押出法により成形すれば、チャックテープ1を連続的に安定して製造することができる。
そして、このチャックテープ1を、袋本体30を形成するフィルム基材に融着されるとともに、当該フィルム基材を製袋化することにより、図1に示すようなチャックテープ付き包装袋40を得ることができる。
ここで、採用可能な袋本体の構成としては、特に制限はなく、従来公知の袋形状、例えば、四方シール袋、底ガゼット袋等とすることができ、本発明のチャックテープ1は、サイドガゼット袋(ガゼット合掌袋含む)、合掌袋など、チャックテープ1をヒートシールする袋本体30を構成する基材フィルムの製袋進行方向と平行な辺を折り畳んで当該袋本体30を形成する場合に、特に効果的である。
また、袋本体30を形成するフィルム基材としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、ドライラミネート法や押出しラミネートで貼り合わされたラミネートフィルムとしてポリエチレンテレフタレート(PET)/LLDPE、PET/CPP、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)/CPP、ナイロン/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、金属または無機蒸着PET、金属または無機蒸着PET/LLDPE等を挙げることができる。
ここで、図1に示したチャックテープ付き包装袋40の製造方法の一例について説明する。
まず、雌雄咬合されたチャックテープ1における雌部材12の帯状基部13の端部表面13aに形成された疑似接着部20を、袋本体30を構成する基材フィルムの進行方向に向けるようにして、チャックテープ1を、基材フィルムの流れ方向に対して直交する方向から挿入する(チャックテープ挿入工程)。
次に、1回目のヒートシールとして、基材フィルムのシーラント層(最内層)と、雌部材12のシール部14をフラットシールバーにてヒートシールする(1回目のヒートシール工程)。これにより、雌部材12のシール部14と基材フィルムがヒートシールされる。
同時に、雌部材12の帯状基部13の端部表面13aに形成された疑似接着部20は、フラットシールバーの熱により、雄部材11の帯状基部13の端部表面13bと疑似接着されることになる。
ここで、図5は、第1実施形態のチャックテープ1について、フラットシールバー70を用いて第1回目のヒートシールを作った後のチャックテープ1と袋本体を構成する基材フィルム30aの状態を示した断面図である。
このように、1回目のヒートシール後は、雌部材12の帯状基部13の端部表面13aに形成された疑似接着部20が、雄部材11の帯状基部13の端部表面13bと疑似接着することになる。従って、チャックテープ1の雄部材11と雌部材12の帯状基部13は端部表面13a,13bで仮固定された状態となるため、以降の工程で、チャックテープと製袋機(金属板)との間で摩擦が起きても、基材フィルム30aとヒートシールされていないチャックテープ(本実施形態では雄部材11)がめくれてしまうこともない。
なお、ヒートシールを行うフラットシールバー70とチャックテープ等を挟み込むシール受け台71は、咬合部10の変形を防止する目的で、図5に示すように凹部72を形成するようにしてもよい。
そして、チャックテープ1の雌部材12のシール部14と、基材フィルムのシーラント層がヒートシールされたら、基材フィルムを必要により所定のサイズに切断して、図1に示すようなガゼット合掌袋の形状に折り畳んで製袋する(製袋工程)。ここで、図1に示すようなガゼット合掌袋を形成するにあっては、袋の左右にマチ31を入れるとともに、背貼部32及び底部33をヒートシールにより形成させるようにすればよい。なお、底部33は、2回目のヒートシール工程の後に形成するようにしてもよい。
このようにして、ガゼット合掌袋の形状に折り畳まれたら、2回目のヒートシールとして、雄部材11のシール部14と基材フィルムのシーラント層(最内層)を、ヒートシールバーを用いてヒートシールするようにすればよい(2回目のヒートシール工程)。このようにして、チャックテープ付き包装袋40を簡便に得ることができる。
なお、ヒートシールを行う場合の融着条件(温度、圧力等)は、チャックテープ1(特にシール部14及び疑似接着部20)、及び袋本体30を形成するフィルム基材を構成する樹脂の種類等に応じて適宜決定することができる。
また、チャックテープ1を構成する雄部材11と雌部材12のうち、1回目のヒートシール工程によりヒートシールされるのは、前記した製造方法に示したように、疑似接着部20が形成された方とすることが好ましい。疑似接着部20が形成された側を1回目のヒートシール工程によりヒートシールすれば、シールバーの熱がチャックテープ1の帯状基部13から効率よく疑似接着部20に伝わるため、疑似接着が効率よく行われることになる。
このようにして、本実施形態のチャックテープ1を用いてチャックテープ付き包装袋40を製造すれば、通常のフラットシールバーを用いてヒートシールを実施した場合であって、製袋時のチャックテープ1のめくれを防止することができることとなる。よって、この製造方法によれば、製造時のチャックテープ1や袋本体30のロスを最小限として、作業効率や生産性に優れ、コスト低減にも有効なチャックテープ付き包装袋40の製造方法を提供できる。
前記したような本実施形態のチャックテープ1によれば、以下に示す効果を奏することができる。
すなわち、本実施形態のチャックテープ1は、チャックテープ1を構成する雌部材12の帯状基部13の内面側の端部表面13aに、シール部14と一体化した疑似接着部20を配設して、雄部材11の帯状基部13の端部表面13bと疑似接着可能に形成されているので、当該チャックテープ1を袋本体30にヒートシールさせてチャックテープ付き包装袋40を製造するにあたっても、チャックテープ1がめくれることもなく、通常のフラットシールバーを用いても、チャックテープ付き包装袋40の製造を簡便に行うことができる。
また、かかるチャックテープ1を袋本体30に対して融着されて形成されるチャックテープ付き包装袋40も、通常のフラットシールバーを用いてヒートシールしても、製袋時のチャックテープのめくれを防止することができる構成となっているため、作業性も煩雑とならず、また、生産性に優れたチャックテープ付き包装袋40となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の実施の他の形態(第2実施形態)を図面に基づいて説明する。
図6は、本発明のチャックテープの他の態様を示した断面図であり、図2に示した第1実施形態のチャックテープ1に対して、基体部15の表面に他の層21を配した構成を備えたチャックテープ1aの構成を示している。
なお、以下の説明では、既に第1実施形態で説明した部分または部材と同様な部材等については、同一符号を付して、その説明を省略している。
本実施形態のチャックテープ1aは、基体部15の表面に対して他の層21が配設されている。この構成をとることにより、チャックテープ1aの厚み方向に対してアンカー構造を形成することができるため、帯状基部13の強度が向上する。また、それに加えて、咬合部10(図6では第1のフック部18と第2のフック部19)と連結して一体的に形成されている基体部15がシール部14と他の層21に挟み込まれた構成となり、チャックテープ1の帯状基部13に対する咬合部10の剥離強度が優れることとなる。
なお、本実施形態では、他の層21は、雄部材11では、連結部17を介して2つに分かれており、また、雌部材12にあっては、第1のフック部18及び第2のフック部19の根本を介して2つに分かれている態様を示している。
図6に示すように、本実施形態のチャックテープ1aにあっても、第1実施形態のチャックテープ1と同様に、雌部材12における、当該雌部材12を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13bに対して、対向する雄部材11を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13aと疑似接着可能なように疑似接着部20が形成されている。
また、図6に示す構成は、疑似接着部20が、雌部材12のシール部14と一体的に形成され、雌部材12の帯状基部13を構成する基体部15の表面に露出している態様を示している。一方、かかる構成は、第1実施形態と同様、図3に示すように、シール部14と分割して形成するようにしてもよく、また、図4に示すように、疑似接着部20とシール部14との間に基体部15が存在するようにしてもよい。また、疑似接着部20と基体部15の間に他の層21が入り込むようにしてもよい。
ここで、他の層21を構成する材料としては、公知の熱可塑性樹脂を使用することができるが、例えば、シーラント層がエチレン系重合体の場合は、ポリプロピレン系樹脂があり、特に、融点が120℃以上のホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン等が挙げられる。
そして、図6に示した第2実施形態の構成にあっては、チャックテープ1aを構成するシール部14、基体部15、及び他の層21という3つの構成部を層状に含むことになるので、咬合部10と連結して一体的に形成される基体部15を構成する材料選択の幅を広げることができる。従って、例えば、前記した第1実施形態の構成と比較して、シール部14と基体部15との融点差を比較的小さくした材料を選択することができる。
すなわち、図2に示した第1実施形態の構成にあっては、基体部15を構成する樹脂の融点は、シール部14を構成する樹脂より30℃以上融点が高いことが好ましく、40℃以上融点が高いことが特に好ましいものであった。これに対して、図6に示した第2実施形態の構成にあっては、基体部15の融点は、シール部14の融点より高ければよく、例えば、シール部14がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン、基体部15が直鎖状低密度ポリエチレン(チーグラー・ナッタ触媒で重合した直鎖状低密度ポリエチレン含む)、低密度ポリエチレン、他の層21がポリプロピレン系樹脂とする組み合わせとすることができる。このようにして、本実施形態の構成によれば、基体部15として、シール部14との融点の差がそれほどない(例えば、両者の融点の差が20℃程度の)樹脂を選択することも可能となる。
図6に示した本実施形態のチャックテープ1aを袋本体にヒートシールさせて、チャックテープ付き包装袋40を得るには、前記した第1実施形態に示したと同様な製造方法を用いることができる。ここで、図7は、第2実施形態のチャックテープ1aについて、1回目のヒートシールを行った後のチャックテープ1aと基材フィルム30aの状態を示した断面図である。図7に示すように、本実施形態のチャックテープ1にあっても、1回目のヒートシール工程により、雌部材12に形成された疑似接着部20が雄部材11の端部表面13aと疑似接着しているので、以降の工程で、チャックテープ1と製袋機との間で摩擦が起きても、基材フィルム30aとヒートシールされていない雄部材11がめくれてしまうことはない。
このような第2実施形態のチャックテープ1aによれば、前記した第1実施形態のチャックテープ1の奏する効果と同様な効果を奏することができるとともに、基体部15を構成する材料選択の幅も広がり、前記した第1実施形態の構成と比較して、シール部14と基体部15との融点差を比較的小さくした材料を選択することができる。
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。
前記した実施形態では、図2、図6等に示したように、チャックテープ1の雌部材12を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13aに対して、対向する雄部材11を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13bと疑似接着可能なように疑似接着部20を形成した例を示したが、これには限定されず、雄部材11を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13bに対して、対向する雌部材12を構成する帯状基部13の内面側の端部表面13aと疑似接着可能なように疑似接着部を形成するようにしてもよく、これによっても、前記した効果と同様な効果を奏することができる。
前記した実施形態では、図2ないし図4に示したように、疑似接着部20は層状を形成した態様を示したが、これには限定されず、帯状基部13の内面側の端部表面13aに対してドット状に形成したり、当該表面13aに対して線状に形成してもよい。すなわち、疑似接着部20は、帯状基部13の内面側の端部表面13aに露出しているのであれば、その形態に特に制限はない。
前記した実施形態では、チャックテープ1が、咬合部10である雄部材11の略鏃形状の頭部16と、雌部材12の略円弧形状の第1のフック部18及び第2のフック部19が咬合ないしは離れることにより、開封及び再封が行われる態様を示したが、咬合部10の形状はこれには限定されず、開封及び再封の機能を有していれば、雄部材11の頭部16や、雌部材の第1のフック部18及び第2のフック部19の形状は任意のものであってよい。
前記した実施形態では、図2に示したように、咬合部10として一対の雄部材11及び雌部材12を一組備えたチャックテープを袋本体に対してヒートシールした態様を示したが、これには限定されず、咬合部10を複数(2つ等)備えたチャックテープ1を袋本体20に接着させて、チャックテープ付き包装袋30としてもよい。
その他、本発明の実施における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例等の内容に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
チャックテープの製造:
前記した第1実施形態(図2参照)に示した構成、すなわち、雌部材を構成する帯状基部における内面部の端部表面に対して、巾wを2mmとしてシール部が露出した疑似接着部を当該シール部と一体的に形成するようにしたチャックテープについて、シール部、及び咬合部を含む基体部を構成する樹脂を下記のようにして、また、かかる樹脂を2台の押出成形機を用いて共押出成形することにより、本発明のチャックテープを得た。
なお、樹脂の物性に関しては、融点はJIS K7121に準拠して、更には、密度はJIS K7121に準拠して、メルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠して(190℃又は230℃、21.18N荷重)、それぞれ測定した。
( 使用した樹脂:シール部)
密度が900kg/m、MFRが12g/10分、融点が93℃のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを使用した。
( 使用した樹脂:咬合部を含む基体部)
密度が900kg/m、MFRが7g/10分、融点が134℃のランダムポリプロピレン(コモノマーはエチレン)を使用した。
なお、このランダムポリプロピレンは、全体に対してエチレン成分を4質量%含有するものである。
[実施例2]
実施例1で製造したチャックテープにおいて、疑似接着部を雌部材の帯状基部の端部でなく、雄部材の帯状基部の端部に形成した以外は、実施例1と同様な方法を用いて、本発明のチャックテープを製造した。
[比較例1]
実施例1で製造したチャックテープにおいて、疑似接着部を帯状基部に対して形成しなかった以外は、実施例1と同様な方法を用いて、チャックテープを製造した。
[比較例2]
実施例1で製造したチャックテープにおいて、疑似接着部を雌部材の帯状基部の端部だけでなく、雌部材の帯状基部の端部にも形成するようにした以外は、実施例1と同様な方法を用いて、チャックテープを製造した。
[試験例1]
(1)製袋試験:
前記した実施例1,2及び比較例1,2で得られたチャックテープを、下記の製造方法により、下記構成のフィルム基材に融着させて、図1に示す形状の、サイズ150mm×200mmのチャックテープ付き包装袋(チャックテープ付きガゼット合掌袋)を製造した。
( チャックテープ付き包装袋の製造方法)
雌部材の帯状基部の端部に形成された疑似接着部を、基材フィルムの進行方法に向けるようにして、チャックテープを基材フィルムの流れ方向に対して直交する方向から挿入した(チャックテープ挿入工程)。
次に、基材フィルムのシーラント層(最内層)と、雌部材のシール部をフラットシールバーにてヒートシールした(1回目のヒートシール工程)。ここで、チャックテープとフィルム基材とヒートシールされた状態は図2に準ずるものとし、前記した実施例2にあっても、疑似接着部が形成されていない雌部材をフラットシールバーとしてヒートシールすることとした。
チャックテープの雌部材のシール部と基材フィルムのシーラント層がヒートシールされたら、背貼部をヒートシールにより形成させた後、袋の左右にマチを入れて製袋して、図1に示すようなガゼット合掌袋の形状に折り畳んだ(製袋工程)。
そして、ガゼット合掌袋の形状に折り畳まれたら、2回目のヒートシールとして、雄部材のシール部と基材フィルムのシーラント層(最内層)を、ヒートシールバーを用いてヒートシールした(2回目のヒートシール工程)。最後に、袋の底部をヒートシールして、チャックテープ付き包装袋を得た。
( 袋本体を構成するフィルムの構成)
二軸延伸ナイロンフィルム(厚み 15μm)と、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム
(厚み 60μm)を積層したラミネートフィルム(総厚み 75μm)を使用した。
そして、前記の製造方法の過程における製袋時のチャックテープの有無の確認を行うとともに、製造されたチャックテープ付き包装袋の開封試験を行い、比較・評価した。結果を表2に示す。
・ 製袋時のチャックテープのめくれの有無の確認:
第1回目のヒートシールの際にヒートシールされなかった雄部材の進行方向側が、フィルム基材を筒状に形成後、第2回のヒートシールで当該雄部材をフィルム基材にヒートシールするまでの間に、進行方向側にめくれが生じるか否か確認した。
・ 開封試験:
製造されたチャックテープ付き包装袋について、開封可能か否か確認した。
( 結 果 )
Figure 2005342323
表1に示すように、実施例1及び実施例2により得られた本発明のチャックテープは、雄部材にめくれが生じることもなく、安定してチャックテープ付き包装袋の製造を行うことができた。また、得られた包装袋は、開封も良好に行うことができ、実用上も問題のないものであった。
なお、実施例1と実施例2を比較すると、疑似接着部が形成された雌部材を1回目のヒートシール工程によりフィルム基材とヒートシールした実施例1は、適度な疑似接着が行われていた一方、雄部材に疑似接着部を形成した実施例2は、疑似接着における接着力がやや弱く感じられた。
一方、雌部材の帯状基部の端部の内面側に疑似接着部を形成せず、雄部材の帯状基部の端部と疑似接着可能に形成されていない比較例1は、雄部材のめくれが生じて、包装袋の製造を安定して行うことができなかった。
また、雌部材の帯状基部の端部だけでなく、雄部材の帯状基部の端部にも疑似接着部を形成した比較例2のチャックテープは、疑似接着部の樹脂が同じであるため、当該疑似接着部同士が熱融着してしまい、包装袋を開封することができなかった。
このように、本発明の要件を具備しない比較例のチャックテープは、いずれも実施例のチャックテープと比較して大きく劣るものであった。
本発明のチャックテープ及びチャックテープ付き包装袋は、例えば、食品、医療品等の各種物品を包装するために用いられるチャックテープ及び当該チャックテープを備えた包装袋として広く利用することができる。
本発明のチャックテープ付き包装袋の一態様を示した斜視図である。 図1のII−II断面図であって、雄部材と雌部材が咬合した状態を示した断面図である。 疑似接着部の他の態様を示した部分拡大断面図である。 疑似接着部のもう一つの態様を示した部分拡大断面図である。 第1実施形態のチャックテープについて、第1回目のヒートシールを行った後のチャックテープと基材フィルムの状態を示した断面図である。 本発明のチャックテープの他の態様を示した断面図である。 第2実施形態のチャックテープについて、第1回目のヒートシールを行った後のチャックテープと基材フィルムの状態を示した断面図である。
符号の説明
1,1a … チャックテープ
10 … 咬合部
11 … 雄部材
12 … 雌部材
13 … 帯状基部
13a,13b… 帯状基部の端部表面
14 … シール部
15 … 基体部
16 … 頭部
17 … 連結部
18 … 第1のフック部
19 … 第2のフック部
20 … 疑似接着部
21 … 他の層
30 … 袋本体
31 … マチ
32 … 背貼部
33 … 底部
34 … 開口部
40 … チャックテープ付き包装袋

Claims (7)

  1. 咬合部を備えた帯状基部から構成される一対の雄部材及び雌部材からなるチャックテープであって、
    前記帯状基部が、シール部と、前記咬合部と連結して一体的に形成される基体部を含み、
    前記雄部材または雌部材の何れか一方における帯状基部の咬合部の有る側(以下、単に「内面側」とする)の端部表面が、他方の帯状基部の内面側の端部表面と疑似接着可能となっていることを特徴とするチャックテープ。
  2. 請求項1に記載のチャックテープにおいて、
    前記雄部材または雌部材の何れか一方における帯状基部の内面側の端部表面に、
    前記シール部を構成する樹脂、または当該シール部を構成する樹脂と融点が略同じあるいはそれより融点の低い樹脂が露出されていることを特徴とするチャックテープ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のチャックテープにおいて、
    前記シール部を構成する樹脂がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンであり、
    前記基体部を構成する樹脂がランダムポリプロピレン(RPP)であることを特徴とするチャックテープ。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れかに記載のチャックテープにおいて、
    前記帯状基部が、前記基体部の表面に積層される他の層を含んでいることを特徴とするチャックテープ。
  5. 請求項4に記載のチャックテープにおいて、
    前記シール部がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンであり、
    前記基体部が直鎖状低密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレンであり、
    前記他の層がポリプロピレン系樹脂であることを特徴とするチャックテープ。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れかに記載のチャックテープが袋本体に融着されてなることを特徴とするチャックテープ付き包装袋。
  7. 請求項1ないし請求項5の何れかに記載のチャックテープにおける疑似接着される端部を、袋本体を構成する基材フィルムの進行方向に向けるようにしながら、チャックテープを、基材フィルムの流れ方向に対して直交する方向から挿入するチャックテープ挿入工程と、
    雄部材または雌部材の何れか一方のシール部と、基材フィルムのシーラント層(最内層)をヒートシールするとともに、雄部材と雌部材における帯状基部の内面側の端部表面同士を疑似接着させる1回目のヒートシール工程と、
    基材フィルムを製袋化する製袋工程と、
    雄部材または雌部材のうちの他方のシール部を基材フィルムのシーラント層(最内層)にヒートシールする2回目のヒートシール工程と、
    を含むことを特徴とするチャックテープ付き包装袋の製造方法。
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