JP2002136307A - 咬合具及び咬合具付き包装袋 - Google Patents
咬合具及び咬合具付き包装袋Info
- Publication number
- JP2002136307A JP2002136307A JP2001234630A JP2001234630A JP2002136307A JP 2002136307 A JP2002136307 A JP 2002136307A JP 2001234630 A JP2001234630 A JP 2001234630A JP 2001234630 A JP2001234630 A JP 2001234630A JP 2002136307 A JP2002136307 A JP 2002136307A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- propylene polymer
- mass
- mmmm
- fused
- slide fastener
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Slide Fasteners (AREA)
- Bag Frames (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 開封及び再封を繰り返しても嵌合強度が低下
せず、開封及び再封が容易で、嵌合度を高めても破損す
ることがなく、かつべたつきの少ない咬合具及び咬合具
付き包装袋を提供すること。 【解決手段】 雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体と
の融着部と、該融着部以外の部分からなり、少なくとも
該融着部以外の部分が、(1)メソペンタッド分率(m
mmm)が0.2〜0.6である、(2)ラセミペンタッド
分率(rrrr)と(1−mmmm)とが[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.1であるという条件を満たすプ
ロピレン重合体[I]からなる層を少なくとも一層有す
る咬合具及び咬合具付き包装袋、並びに少なくとも該融
着部以外の部分が、プロピレン重合体[I]1〜99質
量%及びオレフィン系重合体[II]99〜1質量%を含
む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層有する咬合具
及び咬合具付き包装袋である。
せず、開封及び再封が容易で、嵌合度を高めても破損す
ることがなく、かつべたつきの少ない咬合具及び咬合具
付き包装袋を提供すること。 【解決手段】 雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体と
の融着部と、該融着部以外の部分からなり、少なくとも
該融着部以外の部分が、(1)メソペンタッド分率(m
mmm)が0.2〜0.6である、(2)ラセミペンタッド
分率(rrrr)と(1−mmmm)とが[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.1であるという条件を満たすプ
ロピレン重合体[I]からなる層を少なくとも一層有す
る咬合具及び咬合具付き包装袋、並びに少なくとも該融
着部以外の部分が、プロピレン重合体[I]1〜99質
量%及びオレフィン系重合体[II]99〜1質量%を含
む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層有する咬合具
及び咬合具付き包装袋である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開封及び再封を繰
り返しても嵌合強度が低下せず、開封及び再封が容易
で、嵌合度を高めても破損することがなく、かつべたつ
きの少ない咬合具及び咬合具付き包装袋に関するもので
ある。
り返しても嵌合強度が低下せず、開封及び再封が容易
で、嵌合度を高めても破損することがなく、かつべたつ
きの少ない咬合具及び咬合具付き包装袋に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】袋の開封部に雄部材及び雌部材よりなる
帯状の咬合具(嵌合具)を設けることにより、開閉自在
とした袋(チャック袋)が食品、医薬品、雑貨等の多く
の分野で使用されている。そして、この咬合具付き袋の
製造方法としては、種々の方法が提案されている。例え
ば、咬合具を備えた袋本体フィルムを一体に押出し成
形して製造する方法、袋本体フィルム上に咬合具を押
出し成形する方法、予め、咬合具付きのテープを製造
し、このテープを袋本体フィルムに熱融着する方法、等
がある。これらの製造方法のうち、近年、製造コスト、
保管等の観点から、前記の方法が一般的になってきて
いる。前記咬合具の材質は、一般に、袋本体に咬合具を
融着するためのフィルム層であるシーラント層(袋本体
との融着部)と同種の樹脂とされている。例えば、シー
ラント層がポリプロピレンの場合、咬合具の材質として
は同種の樹脂であるランダムポリプロピレンなどが用い
られている。しかしながら、ランダムポリプロピレンな
どからなる従来の咬合具は、剛性が高いため、開封及び
再封を繰り返し行うことが難しく、嵌合強度が低下しや
すく、また、嵌合強度を高めると破損するという問題が
あった。
帯状の咬合具(嵌合具)を設けることにより、開閉自在
とした袋(チャック袋)が食品、医薬品、雑貨等の多く
の分野で使用されている。そして、この咬合具付き袋の
製造方法としては、種々の方法が提案されている。例え
ば、咬合具を備えた袋本体フィルムを一体に押出し成
形して製造する方法、袋本体フィルム上に咬合具を押
出し成形する方法、予め、咬合具付きのテープを製造
し、このテープを袋本体フィルムに熱融着する方法、等
がある。これらの製造方法のうち、近年、製造コスト、
保管等の観点から、前記の方法が一般的になってきて
いる。前記咬合具の材質は、一般に、袋本体に咬合具を
融着するためのフィルム層であるシーラント層(袋本体
との融着部)と同種の樹脂とされている。例えば、シー
ラント層がポリプロピレンの場合、咬合具の材質として
は同種の樹脂であるランダムポリプロピレンなどが用い
られている。しかしながら、ランダムポリプロピレンな
どからなる従来の咬合具は、剛性が高いため、開封及び
再封を繰り返し行うことが難しく、嵌合強度が低下しや
すく、また、嵌合強度を高めると破損するという問題が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、咬合具にお
ける前記のような問題点を改良し、開封及び再封を繰り
返しても嵌合強度が低下せず、開封及び再封が容易で、
嵌合度を高めても破損することのない咬合具及びこのよ
うな咬合具を備えた包装袋を提供することを目的とする
ものである。
ける前記のような問題点を改良し、開封及び再封を繰り
返しても嵌合強度が低下せず、開封及び再封が容易で、
嵌合度を高めても破損することのない咬合具及びこのよ
うな咬合具を備えた包装袋を提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、雄部材及び雌
部材が、それぞれ袋本体との融着部と、該融着部以外の
部分からなり、少なくとも該融着部以外の部分が、特定
のプロピレン重合体からなる層を少なくとも一層、ある
いは特定のプロピレン重合体とオレフィン系重合体を含
む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層有する咬合
具、及びこの咬合具がその融着部により袋本体に融着さ
れてなる咬合具付き包装袋が、本目的を達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、〔1〕雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体との
融着部と、該融着部以外の部分からなり、少なくとも該
融着部以外の部分が、下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なくと
も一層有することを特徴とする咬合具、及びこの咬合具
がその融着部により袋本体に融着されてなる咬合具付き
包装袋を提供するものであり、また、〔2〕雄部材及び
雌部材が、それぞれ袋本体との融着部と、該融着部以外
の部分からなり、少なくとも該融着部以外の部分が、下
記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及びオ
レフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とする
咬合具、及びこの咬合具がその融着部により袋本体に融
着されてなる咬合具付き包装袋を提供するものである。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、雄部材及び雌
部材が、それぞれ袋本体との融着部と、該融着部以外の
部分からなり、少なくとも該融着部以外の部分が、特定
のプロピレン重合体からなる層を少なくとも一層、ある
いは特定のプロピレン重合体とオレフィン系重合体を含
む樹脂組成物からなる層を少なくとも一層有する咬合
具、及びこの咬合具がその融着部により袋本体に融着さ
れてなる咬合具付き包装袋が、本目的を達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、〔1〕雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体との
融着部と、該融着部以外の部分からなり、少なくとも該
融着部以外の部分が、下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なくと
も一層有することを特徴とする咬合具、及びこの咬合具
がその融着部により袋本体に融着されてなる咬合具付き
包装袋を提供するものであり、また、〔2〕雄部材及び
雌部材が、それぞれ袋本体との融着部と、該融着部以外
の部分からなり、少なくとも該融着部以外の部分が、下
記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及びオ
レフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とする
咬合具、及びこの咬合具がその融着部により袋本体に融
着されてなる咬合具付き包装袋を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の咬合具及び咬合具付き包
装袋は、例えば図1に示す断面形状を有するものであ
る。図1に示すように、咬合具10は、一方の帯状の雄
部材11と、この雄部材11と咬合する他方の雌部材1
2とを含んで構成されている。雄部材11は、袋本体3
1を構成するフィルム32に融着される融着部である帯
状基部21と、咬合機能を有する咬合部22とを備えて
いる。この咬合部22は、断面ハート形の頭部22A
と、この頭部22Aと帯状基部21とを連結する断面棒
状の連結部22Bよりなる。雌部材12は、フィルム3
2に融着される融着部である帯状基部25と、咬合機能
を有する咬合部26を備えている。この咬合部26は、
断面円弧状の第一のフック部26Aおよび第二のフック
部26Bからなり、これらのフック部26A,26Bは
対向して帯状基部25に融着されている。咬合具付き包
装袋30は、咬合具10と袋本体31を含んで構成され
ている。なお、本発明において、咬合具の断面形状は図
1に示す形状に限定されるものではなく、咬合する雄部
材と雌部材を備えたものであればよい。
装袋は、例えば図1に示す断面形状を有するものであ
る。図1に示すように、咬合具10は、一方の帯状の雄
部材11と、この雄部材11と咬合する他方の雌部材1
2とを含んで構成されている。雄部材11は、袋本体3
1を構成するフィルム32に融着される融着部である帯
状基部21と、咬合機能を有する咬合部22とを備えて
いる。この咬合部22は、断面ハート形の頭部22A
と、この頭部22Aと帯状基部21とを連結する断面棒
状の連結部22Bよりなる。雌部材12は、フィルム3
2に融着される融着部である帯状基部25と、咬合機能
を有する咬合部26を備えている。この咬合部26は、
断面円弧状の第一のフック部26Aおよび第二のフック
部26Bからなり、これらのフック部26A,26Bは
対向して帯状基部25に融着されている。咬合具付き包
装袋30は、咬合具10と袋本体31を含んで構成され
ている。なお、本発明において、咬合具の断面形状は図
1に示す形状に限定されるものではなく、咬合する雄部
材と雌部材を備えたものであればよい。
【0006】本発明の咬合具は、少なくともその融着部
以外の部分が、特定のプロピレン重合体[I]からなる
層を少なくとも一層有する咬合具(a)、あるいは少な
くともその融着部以外の部分が、特定のプロピレン重合
体[I]とオレフィン系重合体[II]を含む樹脂組成物
からなる層を少なくとも一層有する咬合具(b)であ
る。図1に基づいて説明すると、本発明の咬合具は、咬
合部22,26が上記層を少なくとも一層有し、かつ帯
状基部21,25が上記層を有さない咬合具、あるいは
咬合部22,26及び帯状基部21,25が上記層を少
なくとも一層有する咬合具である。特定のプロピレン重
合体[I]は、下記の(1)及び(2)を満たすプロピ
レン重合体である。 (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る プロピレン重合体[I]において、メソペンタッド分率
(mmmm)は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.5がさ
らに好ましい。ラセミペンタッド分率(rrrr)と
(1−mmmm)との関係は、[rrrr/(1−mm
mm)]≦0.08であることが好ましく、[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.06であることがさらに好まし
く、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.05であるこ
とが特に好ましい。プロピレン重合体[I]が、上記の
関係を満たすと、得られる咬合具のべたつき成分の量と
弾性率の低さと透明性のバランスが優れる。すなわち、
弾性率が低く柔軟性(軟質性ともいう)に優れ、べたつ
き成分が少なく表面特性(例えば、ブリードや他の製品
へのべたつき成分の移行が少ない等に代表される)にも
優れ、かつ透明性にも優れるという利点がある。プロピ
レン重合体[I]のメソペンタッド分率(mmmm)が
0.2未満では、べたつきの原因となり、0.6を超えると
弾性率が高くなり好ましくない。プロピレン重合体
[I]の[rrrr/(1−mmmm)]が0.1を超え
るとべたつきの原因となる。なお、本発明で用いられる
メソペンダッド分率(mmmm分率)とは、エイ・ザン
ベリ(A.Zambelli)等により「Macrom
olecules,6,925(1973)」で提案さ
れた方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基
のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中の
ペンタッド単位でのメソ分率である。これが大きくなる
と、立体規則性が高くなることを意味する。同じくラセ
ミペンダッド分率(rrrr分率)とは、ポリプロピレ
ン分子鎖中のペンタッド単位でのラセミ分率である。
[rrrr/(1−mmmm)]は、上記のペンタッド
単位の分率から求められ、プロピレン重合体の立体規則
性分布の均一さを表わす指標である。この値が大きくな
ると立体規則性分布が広がり、既存触媒系を用いて製造
される従来のポリプロピレンのように高立体規則性PP
(ポリプロピレン)とアタクチックPP(APP)の混
合物となり、べたつきが増し、透明性が低下することを
意味する。なお、13C−NMRスペクトルの測定は、エ
イ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Ma
cromolecules,8,687(1975)」
で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件
にて行う。
以外の部分が、特定のプロピレン重合体[I]からなる
層を少なくとも一層有する咬合具(a)、あるいは少な
くともその融着部以外の部分が、特定のプロピレン重合
体[I]とオレフィン系重合体[II]を含む樹脂組成物
からなる層を少なくとも一層有する咬合具(b)であ
る。図1に基づいて説明すると、本発明の咬合具は、咬
合部22,26が上記層を少なくとも一層有し、かつ帯
状基部21,25が上記層を有さない咬合具、あるいは
咬合部22,26及び帯状基部21,25が上記層を少
なくとも一層有する咬合具である。特定のプロピレン重
合体[I]は、下記の(1)及び(2)を満たすプロピ
レン重合体である。 (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る プロピレン重合体[I]において、メソペンタッド分率
(mmmm)は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.5がさ
らに好ましい。ラセミペンタッド分率(rrrr)と
(1−mmmm)との関係は、[rrrr/(1−mm
mm)]≦0.08であることが好ましく、[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.06であることがさらに好まし
く、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.05であるこ
とが特に好ましい。プロピレン重合体[I]が、上記の
関係を満たすと、得られる咬合具のべたつき成分の量と
弾性率の低さと透明性のバランスが優れる。すなわち、
弾性率が低く柔軟性(軟質性ともいう)に優れ、べたつ
き成分が少なく表面特性(例えば、ブリードや他の製品
へのべたつき成分の移行が少ない等に代表される)にも
優れ、かつ透明性にも優れるという利点がある。プロピ
レン重合体[I]のメソペンタッド分率(mmmm)が
0.2未満では、べたつきの原因となり、0.6を超えると
弾性率が高くなり好ましくない。プロピレン重合体
[I]の[rrrr/(1−mmmm)]が0.1を超え
るとべたつきの原因となる。なお、本発明で用いられる
メソペンダッド分率(mmmm分率)とは、エイ・ザン
ベリ(A.Zambelli)等により「Macrom
olecules,6,925(1973)」で提案さ
れた方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基
のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中の
ペンタッド単位でのメソ分率である。これが大きくなる
と、立体規則性が高くなることを意味する。同じくラセ
ミペンダッド分率(rrrr分率)とは、ポリプロピレ
ン分子鎖中のペンタッド単位でのラセミ分率である。
[rrrr/(1−mmmm)]は、上記のペンタッド
単位の分率から求められ、プロピレン重合体の立体規則
性分布の均一さを表わす指標である。この値が大きくな
ると立体規則性分布が広がり、既存触媒系を用いて製造
される従来のポリプロピレンのように高立体規則性PP
(ポリプロピレン)とアタクチックPP(APP)の混
合物となり、べたつきが増し、透明性が低下することを
意味する。なお、13C−NMRスペクトルの測定は、エ
イ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Ma
cromolecules,8,687(1975)」
で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件
にて行う。
【0007】 装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−N
MR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 プロピレン重合体[I]としては、前記の(1)及び
(2)要件の他に、
MR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 プロピレン重合体[I]としては、前記の(1)及び
(2)要件の他に、
【0008】(3)テトラリン中135℃にて測定した
極限粘度[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるも
のが好ましい。なかでもより好ましくは1.0〜2.5デシ
リットル/g、特に好ましくは1.2〜2.2デシリットル
/gである。極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g未
満では、べたつきが発生することがある。また3.0デシ
リットル/gを超えると、流動性が低下するため成形性
が不良となることがある。さらに、前記(1)、(2)
及び(3)の要件の他に、 (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるも
のが好ましく、30〜100質量%がさらに好ましく、
50〜100質量%が特に好ましく、60〜100質量
%が最も好ましい。W25とは、実施例において述べる
操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィ
ーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカ
ラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出す
る成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重
合体が軟質であるか否かを表す指標である。この値が大
きくなると弾性率の低い成分が多くなったり、及び/又
は立体規則性分布の不均一さが広がっていることを意味
する。本発明においては、W25が20%未満では、柔
軟性がなくなり好ましくないことがある。
極限粘度[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるも
のが好ましい。なかでもより好ましくは1.0〜2.5デシ
リットル/g、特に好ましくは1.2〜2.2デシリットル
/gである。極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g未
満では、べたつきが発生することがある。また3.0デシ
リットル/gを超えると、流動性が低下するため成形性
が不良となることがある。さらに、前記(1)、(2)
及び(3)の要件の他に、 (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるも
のが好ましく、30〜100質量%がさらに好ましく、
50〜100質量%が特に好ましく、60〜100質量
%が最も好ましい。W25とは、実施例において述べる
操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィ
ーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカ
ラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出す
る成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重
合体が軟質であるか否かを表す指標である。この値が大
きくなると弾性率の低い成分が多くなったり、及び/又
は立体規則性分布の不均一さが広がっていることを意味
する。本発明においては、W25が20%未満では、柔
軟性がなくなり好ましくないことがある。
【0009】プロピレン重合体[I]としては、さらに
下記の〜のいずれかの要件を満たすものが好まし
い。 ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分
子量分布(Mw/Mn)が4以下、さらに好ましくは3.
5以下、特に好ましくは3以下である。分子量分布(M
w/Mn)が4を超えるとべたつきが発生したりするこ
とがある。なお、上記Mw/Mnは、実施例において述
べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法
により求められる。 DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下で
あると柔軟性が優れ好ましい。ΔHは、軟質であるかな
いかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、
軟質性が低下していることを意味する。 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)があってもなく
てもよいが、軟質性の点からないこと、あるいは低い
値、特にTmについては100℃以下であることが好ま
しい。なお、ΔH、Tm及びTcは、実施例において述
べるDSC測定により求める。 引張弾性率が100MPa以下であることが好まし
く、より好ましくは70MPa以下である。
下記の〜のいずれかの要件を満たすものが好まし
い。 ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分
子量分布(Mw/Mn)が4以下、さらに好ましくは3.
5以下、特に好ましくは3以下である。分子量分布(M
w/Mn)が4を超えるとべたつきが発生したりするこ
とがある。なお、上記Mw/Mnは、実施例において述
べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法
により求められる。 DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下で
あると柔軟性が優れ好ましい。ΔHは、軟質であるかな
いかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、
軟質性が低下していることを意味する。 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)があってもなく
てもよいが、軟質性の点からないこと、あるいは低い
値、特にTmについては100℃以下であることが好ま
しい。なお、ΔH、Tm及びTcは、実施例において述
べるDSC測定により求める。 引張弾性率が100MPa以下であることが好まし
く、より好ましくは70MPa以下である。
【0010】プロピレン重合体[I]としては、前記
(1)及び(2)を満たすものであればよく、本発明の
目的を損なわない範囲で、プロピレン以外のコモノマー
を2質量%以下共重合させたものであっても構わない。
コモノマーとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペン
テン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−
オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセ
ン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコ
センなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち
一種又は二種以上を用いることができる。本発明に用い
られるプロピレン重合体[I]の製造方法としては、
(A)2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷
移金属化合物と(B)助触媒を組み合わせて得られるメ
タロセン触媒を用いてプロピレンを重合または共重合す
る方法が好ましい。具体的に例示すれば、一般式(I)
(1)及び(2)を満たすものであればよく、本発明の
目的を損なわない範囲で、プロピレン以外のコモノマー
を2質量%以下共重合させたものであっても構わない。
コモノマーとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペン
テン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−
オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセ
ン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコ
センなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち
一種又は二種以上を用いることができる。本発明に用い
られるプロピレン重合体[I]の製造方法としては、
(A)2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷
移金属化合物と(B)助触媒を組み合わせて得られるメ
タロセン触媒を用いてプロピレンを重合または共重合す
る方法が好ましい。具体的に例示すれば、一般式(I)
【0011】
【化1】
【0012】〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はラ
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1 及びE2 はそれ
ぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換
インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘ
テロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物(A)、及び該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分(B)を含有する重合用触媒の存在下、プロ
ピレンを重合又は共重合させる方法が挙げられる。
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1 及びE2 はそれ
ぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換
インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘ
テロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
E1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物(A)、及び該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分(B)を含有する重合用触媒の存在下、プロ
ピレンを重合又は共重合させる方法が挙げられる。
【0013】一般式(I)で表される遷移金属化合物の
具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メ
チル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデ
ン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げる
ことができる。
具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メ
チル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデ
ン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げる
ことができる。
【0014】次に、(B)成分のうちの(B−1)成分
としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用
いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、
メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノ
キサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。前記重合用触媒としては、上記(A)成分
及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いることができる。
としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用
いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、
メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノ
キサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。前記重合用触媒としては、上記(A)成分
及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いることができる。
【0015】(C)成分の有機アルミニウム化合物とし
ては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルア
ルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリ
ド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニ
ウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,
ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用い
てもよい。ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒
成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いるこ
とができる。
ては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルア
ルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリ
ド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニ
ウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,
ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用い
てもよい。ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒
成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いるこ
とができる。
【0016】重合方法は特に制限されず、スラリー重合
法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法
などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶
液重合法が特に好ましい。重合温度は通常−100〜2
50℃、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノ
マー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜10
8 、特に100〜105 となることが好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法
などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶
液重合法が特に好ましい。重合温度は通常−100〜2
50℃、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノ
マー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜10
8 、特に100〜105 となることが好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
【0017】本発明の咬合具(b)において少なくとも
融着部以外の部分を形成する樹脂組成物に含まれるオレ
フィン系重合体[II]としては、プロピレン重合体
[I]以外のポリプロピレン、プロピレン−エチレン共
重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、ポリ
エチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、一
種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。この樹脂組成物は、プロピレン重合体
[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[II]99
〜1質量%からなる。好ましくは、プロピレン重合体
[I]10〜80質量%とオレフィン系重合体[II]9
0〜20質量%からなる。さらに好ましくは、プロピレ
ン重合体[I]25〜75質量%とオレフィン系重合体
[II]75〜25質量%からなる。特に好ましくは、プ
ロピレン重合体[I]40〜75質量%とオレフィン系
重合体[II]60〜25質量%からなる。
融着部以外の部分を形成する樹脂組成物に含まれるオレ
フィン系重合体[II]としては、プロピレン重合体
[I]以外のポリプロピレン、プロピレン−エチレン共
重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、ポリ
エチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、一
種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。この樹脂組成物は、プロピレン重合体
[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[II]99
〜1質量%からなる。好ましくは、プロピレン重合体
[I]10〜80質量%とオレフィン系重合体[II]9
0〜20質量%からなる。さらに好ましくは、プロピレ
ン重合体[I]25〜75質量%とオレフィン系重合体
[II]75〜25質量%からなる。特に好ましくは、プ
ロピレン重合体[I]40〜75質量%とオレフィン系
重合体[II]60〜25質量%からなる。
【0018】本発明の咬合具(b)において少なくとも
融着部以外の部分を形成する樹脂組成物は、プロピレン
重合体[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[I
I]99〜1質量%、及び所望に応じて用いられる各種
添加剤とをヘンシェルミキサー等を用いてドライブレン
ドし、単軸又は2軸押出機、バンバリーミキサー等によ
り、溶融混練したものである。所望に応じて用いられる
各種添加剤としては、紫外線吸収剤、HALS(ヒンダ
ードアミン系光安定剤)、滑剤、酸化防止剤、アンチブ
ロッキング剤、核剤、石油樹脂,抗菌剤,帯電防止剤等
が挙げられる。なお、これらの添加剤は、プロピレン重
合体[I]からなる層を少なくとも一層有する咬合具
(a)においても添加することができる。
融着部以外の部分を形成する樹脂組成物は、プロピレン
重合体[I]1〜99質量%とオレフィン系重合体[I
I]99〜1質量%、及び所望に応じて用いられる各種
添加剤とをヘンシェルミキサー等を用いてドライブレン
ドし、単軸又は2軸押出機、バンバリーミキサー等によ
り、溶融混練したものである。所望に応じて用いられる
各種添加剤としては、紫外線吸収剤、HALS(ヒンダ
ードアミン系光安定剤)、滑剤、酸化防止剤、アンチブ
ロッキング剤、核剤、石油樹脂,抗菌剤,帯電防止剤等
が挙げられる。なお、これらの添加剤は、プロピレン重
合体[I]からなる層を少なくとも一層有する咬合具
(a)においても添加することができる。
【0019】本発明の咬合具における少なくとも融着部
以外の部分は、プロピレン重合体[I]からなる層の
み、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層を一層のみを有
する単層構造のものであってもよく、これらの層を少な
くとも一層有する多層構造のものであってもよい。多層
構造のものは層数が2以上のものであるが、層数は2〜
10が好ましく、2〜5がより好ましく、2〜3が特に
好ましい。本発明の咬合具における少なくとも融着以外
の部分を2層構造のものとする場合、プロピレン重合体
[I]からなる層、あるいはプロピレン重合体[I]と
オレフィン系重合体[II]を含む樹脂組成物からなる層
と、他の層との厚さの比は5:1〜1:5とすることが
好ましい。
以外の部分は、プロピレン重合体[I]からなる層の
み、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層を一層のみを有
する単層構造のものであってもよく、これらの層を少な
くとも一層有する多層構造のものであってもよい。多層
構造のものは層数が2以上のものであるが、層数は2〜
10が好ましく、2〜5がより好ましく、2〜3が特に
好ましい。本発明の咬合具における少なくとも融着以外
の部分を2層構造のものとする場合、プロピレン重合体
[I]からなる層、あるいはプロピレン重合体[I]と
オレフィン系重合体[II]を含む樹脂組成物からなる層
と、他の層との厚さの比は5:1〜1:5とすることが
好ましい。
【0020】プロピレン重合体[I]からなる層以外の
層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層以外の層は、こ
れらの層に、プロピレン重合体[I]以外のポリプロピ
レン樹脂、ポリエチレン系樹脂又は熱可塑性エラストマ
ーをブレンドするか、あるいはこれらのポリプロピレン
樹脂やポリエチレン系樹脂で形成することができる。こ
の場合も、上述した各種添加剤を添加することができ
る。プロピレン重合体[I]以外のポリプロピレン樹脂
としては、例えばホモプロピレン,プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体,SPP(シンジオタクチックポリ
プロピレン)及びプロピレン−エチレン−ブテン1三元
共重合体などが挙げられる。ポリエチレン系樹脂として
は、LDPE(低密度ポリエチレン),炭素数が4,6
又は8のLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン),メ
タロセン系LLDPE,EVA(エチレン−酢酸ビニル
共重合体),EMMA(エチレン・メタクリル酸メチル
共重合体),EEA(エチレン−エチルアクリレート共
重合体),EMA(エチルメタクリレート),EMAA
(エチレン・アクリル酸メチル共重合体)及びエチレン
アイオノマーなどが挙げられる。熱可塑性エラストマー
としては、EPR(エチレン/プロピレンゴムエラスト
マー),HSBR(水素添加−スチレン/ブタジエンゴ
ムエラストマー),SBS(スチレン/ブタジエン/ス
チレンエラストマー),SEBS(スチレン/エチレン
/ブチレン/スチレンエラストマー),SEPS(スチ
レン/エチレン/プロピレン/スチレンエラストマ
ー),SIS(スチレン/イソプレン/スチレンエラス
トマー),ポリウレタン系エラストマー,ポリエステル
系エラストマーなどが挙げられる。
層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層以外の層は、こ
れらの層に、プロピレン重合体[I]以外のポリプロピ
レン樹脂、ポリエチレン系樹脂又は熱可塑性エラストマ
ーをブレンドするか、あるいはこれらのポリプロピレン
樹脂やポリエチレン系樹脂で形成することができる。こ
の場合も、上述した各種添加剤を添加することができ
る。プロピレン重合体[I]以外のポリプロピレン樹脂
としては、例えばホモプロピレン,プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体,SPP(シンジオタクチックポリ
プロピレン)及びプロピレン−エチレン−ブテン1三元
共重合体などが挙げられる。ポリエチレン系樹脂として
は、LDPE(低密度ポリエチレン),炭素数が4,6
又は8のLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン),メ
タロセン系LLDPE,EVA(エチレン−酢酸ビニル
共重合体),EMMA(エチレン・メタクリル酸メチル
共重合体),EEA(エチレン−エチルアクリレート共
重合体),EMA(エチルメタクリレート),EMAA
(エチレン・アクリル酸メチル共重合体)及びエチレン
アイオノマーなどが挙げられる。熱可塑性エラストマー
としては、EPR(エチレン/プロピレンゴムエラスト
マー),HSBR(水素添加−スチレン/ブタジエンゴ
ムエラストマー),SBS(スチレン/ブタジエン/ス
チレンエラストマー),SEBS(スチレン/エチレン
/ブチレン/スチレンエラストマー),SEPS(スチ
レン/エチレン/プロピレン/スチレンエラストマ
ー),SIS(スチレン/イソプレン/スチレンエラス
トマー),ポリウレタン系エラストマー,ポリエステル
系エラストマーなどが挙げられる。
【0021】本発明の咬合具における多層構造は、フィ
ードブロック,マルチマニホールド,マルチスロットダ
イなどの共押出し、押出しラミネーション,ドライラミ
ネーション,熱ラミネーションなどの方法により作製す
ることができる。咬合具における咬合部及び融着部の製
造方法は、特に限定されるものではなく、通常はこれら
の断面形状に対応する形状の押出しダイを用いて成形
し、その後水中で冷却することにより製造することがで
きる。本発明の咬合具において、融着部(シーラント
層)は、プロピレン重合体[I]からなる層以外の層、
あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重合体
[II]を含む樹脂組成物からなる層を含むものであって
もよく、前記ポリエチレン樹脂、前記ポリプロピレン樹
脂、ポリエステル系樹脂などで形成してもよいが、咬合
部がポリプロピレン系樹脂からなるので、融着部もポリ
プロピレン系樹脂で形成することが好ましい。咬合具
は、ヒートシール、高周波シール又は超音波シールなど
の方法により袋に融着することができる。袋を形成する
材料としては、特に限定されるものではなく、ナイロ
ン,PET(ポリエチレンテレフタレート),ポリプロ
ピレン,ポリエチレン,セロファン,紙,アルミニウム
等を使用することができる。
ードブロック,マルチマニホールド,マルチスロットダ
イなどの共押出し、押出しラミネーション,ドライラミ
ネーション,熱ラミネーションなどの方法により作製す
ることができる。咬合具における咬合部及び融着部の製
造方法は、特に限定されるものではなく、通常はこれら
の断面形状に対応する形状の押出しダイを用いて成形
し、その後水中で冷却することにより製造することがで
きる。本発明の咬合具において、融着部(シーラント
層)は、プロピレン重合体[I]からなる層以外の層、
あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重合体
[II]を含む樹脂組成物からなる層を含むものであって
もよく、前記ポリエチレン樹脂、前記ポリプロピレン樹
脂、ポリエステル系樹脂などで形成してもよいが、咬合
部がポリプロピレン系樹脂からなるので、融着部もポリ
プロピレン系樹脂で形成することが好ましい。咬合具
は、ヒートシール、高周波シール又は超音波シールなど
の方法により袋に融着することができる。袋を形成する
材料としては、特に限定されるものではなく、ナイロ
ン,PET(ポリエチレンテレフタレート),ポリプロ
ピレン,ポリエチレン,セロファン,紙,アルミニウム
等を使用することができる。
【0022】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
制限されるものではない。 製造例1〔プロピレン重合体(P1)の製造〕 (1)錯体の合成 (1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロライドの合成 シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウ
ム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリッ
トルに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメ
チルシラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)を得た。(収率8
4%) 次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で得られ
た(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル50ミ
リリットルを入れる。−78℃に冷却しn−BuLi
(ヘキサン溶液1.54M)を7.6ミリリットル(11.7
mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶媒を
留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットルで洗
浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.
06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。1H
−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定の結
果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシリ
ル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.1
0(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレ
ン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7
(m,8H,Ar−H)であった。窒素気流下で前記で
得られたリチウム塩をトルエン50ミリリットルに溶解
した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却し
た四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエ
ン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。滴下後、室
温で6時間攪拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。
得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することに
より(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.3
3mmol)を得た(収率26%)。1H−NMR(9
0MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ
0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.1
2(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,
4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)
であった。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
制限されるものではない。 製造例1〔プロピレン重合体(P1)の製造〕 (1)錯体の合成 (1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロライドの合成 シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウ
ム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリッ
トルに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメ
チルシラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)を得た。(収率8
4%) 次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で得られ
た(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル50ミ
リリットルを入れる。−78℃に冷却しn−BuLi
(ヘキサン溶液1.54M)を7.6ミリリットル(11.7
mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶媒を
留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットルで洗
浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.
06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。1H
−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定の結
果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシリ
ル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.1
0(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレ
ン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7
(m,8H,Ar−H)であった。窒素気流下で前記で
得られたリチウム塩をトルエン50ミリリットルに溶解
した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却し
た四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエ
ン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。滴下後、室
温で6時間攪拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。
得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することに
より(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.3
3mmol)を得た(収率26%)。1H−NMR(9
0MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ
0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.1
2(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,
4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)
であった。
【0023】(2)プロピレンの重合 攪拌機付き、内容積10リットルのステンレス製オート
クレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルア
ルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン
(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入
した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)導入
した後、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8
MPa(gauge)までプロピレンガスを導入した。
重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように
調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃
で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減
圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P1)
を得た。以下に示す「プロピレン重合体の樹脂特性の評
価方法」により得られた結果を第1表に示す。
クレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルア
ルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン
(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入
した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)導入
した後、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8
MPa(gauge)までプロピレンガスを導入した。
重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように
調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃
で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減
圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P1)
を得た。以下に示す「プロピレン重合体の樹脂特性の評
価方法」により得られた結果を第1表に示す。
【0024】<プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法
> (1)[η] の測定 (株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テ
トラリン溶媒中135℃において測定した。 (2)ペンタッド分率の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (3)メルトフローレート(MFR)の測定 JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重21.1
8Nで測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn)の測定 Mw/Mnは、以下に述べる装置により測定した。
> (1)[η] の測定 (株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テ
トラリン溶媒中135℃において測定した。 (2)ペンタッド分率の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (3)メルトフローレート(MFR)の測定 JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重21.1
8Nで測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn)の測定 Mw/Mnは、以下に述べる装置により測定した。
【0025】 GPC測定装置 カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT 検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C 測定条件 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン 測定温度 :145℃ 流速 :1.0ミリリットル/分 試料濃度 :2.2mg/ミリリットル 注入量 :160マイクロリットル 検量線 :Universal Calibration 解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
【0026】(5)DSC測定 示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3
分間溶融した後、1℃/分で−40℃まで降温したとき
に得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトッ
プを結晶化温度:Tcとした。さらに、−40℃で3分
間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得ら
れる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られ
る融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点:
Tmとした。 (6)昇温分別クロマトグラフ 以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム
温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成
分の量W25(質量%)を求めた。 (a)操作法 試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導
入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降
温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させ
る。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135
℃まで昇温し、溶出曲線を得た。 (b)装置構成 TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム (4.6φ×150mm) フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル 送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン (高温型) TREFオーブン:GLサイエンス社製 二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器 検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF 10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ (c)測定条件 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 試料濃度 :7.5g/リットル 注入量 :500マイクロリットル ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分 検出波数 :3.41μm カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ) カラム温度分布 :±0.2℃以内
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3
分間溶融した後、1℃/分で−40℃まで降温したとき
に得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトッ
プを結晶化温度:Tcとした。さらに、−40℃で3分
間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得ら
れる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られ
る融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点:
Tmとした。 (6)昇温分別クロマトグラフ 以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム
温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成
分の量W25(質量%)を求めた。 (a)操作法 試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導
入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降
温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させ
る。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135
℃まで昇温し、溶出曲線を得た。 (b)装置構成 TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム (4.6φ×150mm) フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル 送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン (高温型) TREFオーブン:GLサイエンス社製 二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器 検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF 10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ (c)測定条件 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 試料濃度 :7.5g/リットル 注入量 :500マイクロリットル ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分 検出波数 :3.41μm カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ) カラム温度分布 :±0.2℃以内
【0027】 製造例2〔プロピレン重合体(P2)の製造〕 (1)マグネシウム化合物の調製 内容積約6リットルのかきまぜ機付きガラス反応器を窒
素ガスで十分に置換したのち、これにエタノール約24
30g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを
仕込み、かきまぜながら加熱して、還流条件下で系内か
らの水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状応
生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下
で乾燥させることにより、マグネシウム化合物を得た。 (2)固体触媒成分(A)の調製 窒素ガスで十分置換した内容積5リットルのガラス製反
応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物(粉
砕していないもの)160g、精製ヘプタン80ミリリ
ットル、四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタル酸ジ
エチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃に保
ち、かきまぜながら四塩化チタン770ミリリットルを
加えて110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタン1220ミリリットルを加え、110℃で2時
間反応させたのち、精製ヘプタンで十分に洗浄して固体
触媒成分(A)を得た。
素ガスで十分に置換したのち、これにエタノール約24
30g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを
仕込み、かきまぜながら加熱して、還流条件下で系内か
らの水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状応
生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下
で乾燥させることにより、マグネシウム化合物を得た。 (2)固体触媒成分(A)の調製 窒素ガスで十分置換した内容積5リットルのガラス製反
応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物(粉
砕していないもの)160g、精製ヘプタン80ミリリ
ットル、四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタル酸ジ
エチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃に保
ち、かきまぜながら四塩化チタン770ミリリットルを
加えて110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタン1220ミリリットルを加え、110℃で2時
間反応させたのち、精製ヘプタンで十分に洗浄して固体
触媒成分(A)を得た。
【0028】(3)プロピレンの気相重合 内容積200リットルの重合槽に、上記(2)で得られ
た固体触媒成分6.0g/時間、トリイソブチルアルミニ
ウム(TIBA)0.2モル/時間、1−アリル−3, 4
−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012モル/時
間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMD
MS)0.012モル/時間、プロピレン37kg/時間
で供給し、70℃、2.8MPa(gauge)で重合を
行ない、プロピレン重合体を製造した。得られたプロピ
レンパウダーに、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合し、さらに下記
の添加剤処方を行い、単軸押出機(塚田樹機製作所製:
TLC 35−20型)にて押し出し造粒し、ペレット
を製造した。得られたペレット(P2)について、前記
「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」により得ら
れた結果を第1表に示す。
た固体触媒成分6.0g/時間、トリイソブチルアルミニ
ウム(TIBA)0.2モル/時間、1−アリル−3, 4
−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012モル/時
間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMD
MS)0.012モル/時間、プロピレン37kg/時間
で供給し、70℃、2.8MPa(gauge)で重合を
行ない、プロピレン重合体を製造した。得られたプロピ
レンパウダーに、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合し、さらに下記
の添加剤処方を行い、単軸押出機(塚田樹機製作所製:
TLC 35−20型)にて押し出し造粒し、ペレット
を製造した。得られたペレット(P2)について、前記
「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」により得ら
れた結果を第1表に示す。
【0029】(添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;1,000pp
m ・リン系酸化防止剤:クラリアント社製,P−EPQ;
500ppm ・中和剤:ステアリン酸カルシウム;500ppm ・中和剤:協和化学工業社製,DHT−4A;500p
pm
ミカルズ社製,イルガノックス1010;1,000pp
m ・リン系酸化防止剤:クラリアント社製,P−EPQ;
500ppm ・中和剤:ステアリン酸カルシウム;500ppm ・中和剤:協和化学工業社製,DHT−4A;500p
pm
【0030】 製造例3〔プロピレン重合体(P3)の製造〕 内容積1リットルのステンレス製オートクレーブにヘプ
タン400ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム
0.5ミリモル、さらに、ジメチルアニリニウム(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート2マイクロモルと、特開平
3−163088号公報の実施例1と同様にして製造し
た(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η
5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド
1マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒
成分を投入した。ここで、水素0.03MPa(gaug
e)を導入した後、全圧で0.8MPa(gauge)ま
でプロピレンガスを導入し重合中圧力が一定になるよう
に調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度70℃
で、1時間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P3)を
得た。「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」を行
い、得られた結果を第1表に示す。
タン400ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム
0.5ミリモル、さらに、ジメチルアニリニウム(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート2マイクロモルと、特開平
3−163088号公報の実施例1と同様にして製造し
た(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η
5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド
1マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒
成分を投入した。ここで、水素0.03MPa(gaug
e)を導入した後、全圧で0.8MPa(gauge)ま
でプロピレンガスを導入し重合中圧力が一定になるよう
に調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度70℃
で、1時間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P3)を
得た。「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」を行
い、得られた結果を第1表に示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1 上記で得たプロピレン重合体(P1)に以下の添加剤を
処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製,TLC 35
−20型)にて押し出し造粒し、P1のペレットを製造
した。 (添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;500ppm ・リン系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製,イルガフォス168;1,000ppm
処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製,TLC 35
−20型)にて押し出し造粒し、P1のペレットを製造
した。 (添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;500ppm ・リン系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製,イルガフォス168;1,000ppm
【0033】得られたP1のペレットを、押出機(陸亜
社製,RT3−30)を用いて、図1に示す帯状基材2
1,25及び咬合部22,26を作製した。図1に示す
袋本体31を構成するフィルムとしては、二軸延伸ポリ
プロピレンフィルム(厚さ20μm)と無延伸ポリプロ
ピレフィルム(厚さ30μm)とをラミネートしたフィ
ルムを使用した。この二層フィルムの無延伸ポリプロピ
レフィルムに咬合具(帯状基材及び咬合部)が融着され
るようにして、ヒートシールにより80ショット/分で
製袋し、図1に示す咬合具付き包装袋30を作製した。
以下に示す「咬合具の特性の評価方法」による評価結果
を第2表に示す。
社製,RT3−30)を用いて、図1に示す帯状基材2
1,25及び咬合部22,26を作製した。図1に示す
袋本体31を構成するフィルムとしては、二軸延伸ポリ
プロピレンフィルム(厚さ20μm)と無延伸ポリプロ
ピレフィルム(厚さ30μm)とをラミネートしたフィ
ルムを使用した。この二層フィルムの無延伸ポリプロピ
レフィルムに咬合具(帯状基材及び咬合部)が融着され
るようにして、ヒートシールにより80ショット/分で
製袋し、図1に示す咬合具付き包装袋30を作製した。
以下に示す「咬合具の特性の評価方法」による評価結果
を第2表に示す。
【0034】<咬合具の特性の評価方法> (1)嵌合強度 引張試験機(島津社製,DCS−500型)を使用し、
300mm/分で袋の両側を引張り、50個のサンプル
について咬合具が開く際の最大荷重を測定し、平均値を
求めた。 (2)咬合性 咬合具を手で閉じる際の感触を評価した。 ○:非常に咬合しやすい、×:咬合しにくい。 (3)咬合具の破損 50個のサンプルを使用し、各サンプルについて咬合具
の開閉を10回繰り返した後に、咬合部26の破損状況
を調べた。 ○:亀裂が入ったサンプルはなかった、×:大部分のサ
ンプルに亀裂が入った。 (4)べたつき感 咬合具を手で触り、その感触で評価した。 ○:べたつきなし、×:粘着感がある。
300mm/分で袋の両側を引張り、50個のサンプル
について咬合具が開く際の最大荷重を測定し、平均値を
求めた。 (2)咬合性 咬合具を手で閉じる際の感触を評価した。 ○:非常に咬合しやすい、×:咬合しにくい。 (3)咬合具の破損 50個のサンプルを使用し、各サンプルについて咬合具
の開閉を10回繰り返した後に、咬合部26の破損状況
を調べた。 ○:亀裂が入ったサンプルはなかった、×:大部分のサ
ンプルに亀裂が入った。 (4)べたつき感 咬合具を手で触り、その感触で評価した。 ○:べたつきなし、×:粘着感がある。
【0035】実施例2 前記で得たP1のペレットを70質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンE−304GP(ポリプロピレン
ホモポリマー,メルトインデックス=3)(第2表にお
いては304と記す)を30質量%の割合で配合し、単
軸押出機(TLC35−20型,塚田樹機製作所製)に
て押出造粒し、押出成形用樹脂組成物としてのペレット
を製造した。このペレットを用いて、実施例1と同様に
して咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価
を行った。評価結果を第2表に示す。 実施例3 前記で得たP1のペレットを70質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンF−744NP(プロピレンラン
ダムコポリマー,メルトインデックス=7)(第2表に
おいては744と記す場合もある)を30質量%の割合
で配合し、単軸押出機(TLC35−20型,塚田樹機
製作所製)にて押出造粒し、押出成形用樹脂組成物とし
てのペレットを製造した。このペレットを用いて、実施
例1と同様にして咬合具及び咬合具付き包装袋を作製
し、同様の評価を行った。評価結果を第2表に示す。
社製のポリプロピレンE−304GP(ポリプロピレン
ホモポリマー,メルトインデックス=3)(第2表にお
いては304と記す)を30質量%の割合で配合し、単
軸押出機(TLC35−20型,塚田樹機製作所製)に
て押出造粒し、押出成形用樹脂組成物としてのペレット
を製造した。このペレットを用いて、実施例1と同様に
して咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価
を行った。評価結果を第2表に示す。 実施例3 前記で得たP1のペレットを70質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンF−744NP(プロピレンラン
ダムコポリマー,メルトインデックス=7)(第2表に
おいては744と記す場合もある)を30質量%の割合
で配合し、単軸押出機(TLC35−20型,塚田樹機
製作所製)にて押出造粒し、押出成形用樹脂組成物とし
てのペレットを製造した。このペレットを用いて、実施
例1と同様にして咬合具及び咬合具付き包装袋を作製
し、同様の評価を行った。評価結果を第2表に示す。
【0036】実施例4 前記で得たP1のペレットを30質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンF−744NPを70質量%の割
合で配合し、単軸押出機(TLC35−20型,塚田樹
機製作所製)にて押出造粒し、押出成形用樹脂組成物と
してのペレットを製造した。このペレットを用いて、実
施例1と同様にして咬合具及び咬合具付き包装袋を作製
し、同様の評価を行った。評価結果を第2表に示す。 実施例5 実施例1において、帯状基材21,25をポリプロピレ
ンF−744NPで作製した以外は、実施例1と同様に
して咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価
を行った。評価結果を第2表に示す。 比較例1 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP2のペレットを用いた以外は、実施例1と同様にし
て咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価を
行った。評価結果を第2表に示す。 比較例2 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP3のペレットを用いた以外は、実施例1と同様にし
て咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価を
行った。評価結果を第2表に示す。
社製のポリプロピレンF−744NPを70質量%の割
合で配合し、単軸押出機(TLC35−20型,塚田樹
機製作所製)にて押出造粒し、押出成形用樹脂組成物と
してのペレットを製造した。このペレットを用いて、実
施例1と同様にして咬合具及び咬合具付き包装袋を作製
し、同様の評価を行った。評価結果を第2表に示す。 実施例5 実施例1において、帯状基材21,25をポリプロピレ
ンF−744NPで作製した以外は、実施例1と同様に
して咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価
を行った。評価結果を第2表に示す。 比較例1 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP2のペレットを用いた以外は、実施例1と同様にし
て咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価を
行った。評価結果を第2表に示す。 比較例2 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP3のペレットを用いた以外は、実施例1と同様にし
て咬合具及び咬合具付き包装袋を作製し、同様の評価を
行った。評価結果を第2表に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、開封及び再封を繰り返
しても嵌合強度が低下せず、開封及び再封が容易で、嵌
合度を高めても破損することがなく、かつべたつきの少
ない咬合具及び咬合具付き包装袋を得ることができる。
しても嵌合強度が低下せず、開封及び再封が容易で、嵌
合度を高めても破損することがなく、かつべたつきの少
ない咬合具及び咬合具付き包装袋を得ることができる。
【図1】 本発明の咬合具及び咬合具付き包装袋の一例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
10 咬合具 11 雄部材 12 雌部材 21 帯状基部 22 咬合部 25 帯状基部 26 咬合部 30 咬合具付き包装袋 31 袋本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B098 AA03 AB07 BA04 BB02 DA04 DB05 3E064 BC18 HN13 HN18 4J100 AA02Q AA03P AA04Q AA07Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q CA01 CA04 CA10 DA09 FA10 JA58
Claims (9)
- 【請求項1】 雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体と
の融着部と、該融着部以外の部分からなり、少なくとも
該融着部以外の部分が、下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なくと
も一層有することを特徴とする咬合具。 - 【請求項2】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
[η]が1.0〜3.0デシリットル/gである を満たすプロピレン重合体である請求項1に記載の咬合
具。 - 【請求項3】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%である を満たすプロピレン重合体である請求項1又は2に記載
の咬合具。 - 【請求項4】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
る請求項1〜3のいずれかに記載の咬合具。 - 【請求項5】 雄部材及び雌部材が、それぞれ袋本体と
の融着部と、該融着部以外の部分からなり、少なくとも
該融着部以外の部分が、下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及びオ
レフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とする
咬合具。 - 【請求項6】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
[η]が1.0〜3.0デシリットル/gである を満たすプロピレン重合体である請求項5に記載の咬合
具。 - 【請求項7】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%である を満たすプロピレン重合体である請求項5又は6に記載
の咬合具。 - 【請求項8】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
る請求項5〜7のいずれかに記載の咬合具。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の咬合具
が、その融着部により袋本体に融着されてなる咬合具付
き包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001234630A JP2002136307A (ja) | 2000-08-22 | 2001-08-02 | 咬合具及び咬合具付き包装袋 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000250973 | 2000-08-22 | ||
JP2000-250973 | 2000-08-22 | ||
JP2001234630A JP2002136307A (ja) | 2000-08-22 | 2001-08-02 | 咬合具及び咬合具付き包装袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002136307A true JP2002136307A (ja) | 2002-05-14 |
Family
ID=26598231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001234630A Pending JP2002136307A (ja) | 2000-08-22 | 2001-08-02 | 咬合具及び咬合具付き包装袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002136307A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004024582A1 (ja) * | 2002-09-10 | 2004-03-25 | Idemitsu Unitech Co., Ltd. | 咬合具およびこの咬合具を備えた包装袋 |
CN112739235A (zh) * | 2018-09-27 | 2021-04-30 | 出光统一科技株式会社 | 夹链带及带有夹链带的容器 |
JP2022050178A (ja) * | 2020-09-17 | 2022-03-30 | 株式会社生産日本社 | 袋体 |
-
2001
- 2001-08-02 JP JP2001234630A patent/JP2002136307A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004024582A1 (ja) * | 2002-09-10 | 2004-03-25 | Idemitsu Unitech Co., Ltd. | 咬合具およびこの咬合具を備えた包装袋 |
CN112739235A (zh) * | 2018-09-27 | 2021-04-30 | 出光统一科技株式会社 | 夹链带及带有夹链带的容器 |
CN112739235B (zh) * | 2018-09-27 | 2024-03-01 | 出光统一科技株式会社 | 夹链带及带有夹链带的容器 |
JP2022050178A (ja) * | 2020-09-17 | 2022-03-30 | 株式会社生産日本社 | 袋体 |
JP7261775B2 (ja) | 2020-09-17 | 2023-04-20 | 株式会社生産日本社 | 袋体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1295925B1 (en) | Polyolefin resin for hot-melt adhesive | |
KR100495176B1 (ko) | 폴리프로필렌 수지 조성물 및 그 비연신 필름 | |
JP4053993B2 (ja) | 高流動プロピレン系重合体の製造方法 | |
JP5414971B2 (ja) | エチレン系樹脂組成物によるフィルム | |
EP1260525B1 (en) | 1-butene polymer and molded product consisting of the polymer | |
JP2009293040A (ja) | ポリオレフィン系樹脂組成物とフィルムおよび多層積層体 | |
JP5830860B2 (ja) | 包装材料およびそれを用いた液体包装袋 | |
US6930160B2 (en) | 1-Butene polymer and molded product consisting of the polymer | |
JP4414513B2 (ja) | プロピレン系樹脂組成物およびその製造方法 | |
KR100733187B1 (ko) | 폴리프로필렌계 필름 및 다층 적층체 | |
JPH10180964A (ja) | 二軸延伸複層フィルム | |
KR101267359B1 (ko) | 랩 필름 | |
JP4122264B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂組成物及びその成形体 | |
JP4847638B2 (ja) | プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及び成形体 | |
JP4902050B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂組成物とその成形体及びフィルム | |
JP2002136308A (ja) | 咬合具及び咬合具付き包装袋 | |
JP4242498B2 (ja) | プロピレン系重合体及びこれを含む組成物 | |
US20040204552A1 (en) | 1-Butene polymer and molded product consisting of the polymer | |
JP2002136307A (ja) | 咬合具及び咬合具付き包装袋 | |
JP3801476B2 (ja) | シーラントフィルムおよび積層体 | |
JP4418099B2 (ja) | ポリオレフィン樹脂多層積層体 | |
JP5199524B2 (ja) | シュリンクフィルム | |
JP2012036411A (ja) | 1−ブテン系共重合体及び該共重合体からなる成形体 | |
US20050031883A1 (en) | Wrapping film and shrink film each comprising butene polymer | |
JP2002210735A (ja) | 低結晶性ポリオレフィン樹脂造粒体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041125 |