JP2009013424A - プロピレン系重合体及びこれを含む組成物 - Google Patents

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Yutaka Minami
裕 南
Yasushi Seta
寧 瀬田
Takuji Okamoto
卓治 岡本
Masato Kijima
正人 木島
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Abstract

【課題】べたつき成分が少なく、弾性率が低く軟質で、透明な成形体を得ることができ、軟質塩化ビニル樹脂の代替品として有用なプロピレン系重合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】特定の構造を有する遷移金属化合物を含有する重合用触媒の存在下、プロピレンを重合することを特徴とするプロピレン系重合体の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、べたつき成分が少なく、弾性率が低く軟質で、透明な成形体を得ることができ、軟質塩化ビニル樹脂の代替品として有用なプロピレン系重合体、その製造方法及びそれからなる成形体、低温ヒートシール性及び成形性に優れ、透明性及び剛性に優れたフィルムや成形体を製造することができるプロピレン系重合体組成物並びにそれからなる成形体、フィルム及び積層体に関する。
従来、軟質合成樹脂として塩化ビニル樹脂が広く用いられているが、塩化ビニル樹脂は、その燃焼過程において有害な物質を発生させることが知られており、このため塩化ビニル樹脂の代替品の開発が望まれている。軟質塩化ビニル樹脂の代替品としてプロピレン系重合体がある。プロピレン系重合体はエチレン系重合体と比較して、結晶化が始まるのに必要な過冷却度が大きく、融点が同じでも結晶化温度が低いという樹脂特性を有する。
このため、特に低融点のヒートシールグレードにおいて成形不良現象が起こり易いという問題がある。ヒートシール温度を下げるために、プロピレン系重合体の立体規則性を低下させる方法や他のオレフィンとの共重合体が用いられている。このうちチーグラー触媒系を用いることにより得られる従来の低規則性プロピレン系重合体は、立体規則性分布が広く、軟質のもの(すなわち弾性率の低いもの)にしようとすると、べたつき成分が多くなってしまい、アタクチックポリプロピレン(以下APPという)に由来するべたつき成分が、上記低規則性プロピレン系重合体の物性の低下、例えば、プロピレン系重合体を成形したときにその成形体の表面特性を悪化させる要因となっていた。この表面特性の悪化は、シートやフィルム等の形態の成形体を食品、医療用途等へ展開する場合、様々な問題をもたらす。そこで、弾性率の低さとべたつき成分の量とのバランスが改善されたプロピレン系重合体が望まれている。また、低規則性プロピレン系重合体が有する極めて低い融点及び極めて狭い立体規則性分布を併せ持ち、優れた透明性、低温ヒートシール性を発揮し、かつ剛性の高いフィルム、繊維、シート、成形体を得ることが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、べたつき成分が少なく、弾性率が低く軟質で、透明な成形体を得ることができ、軟質塩化ビニル樹脂の代替品として有用なプロピレン系重合体の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題につき鋭意検討した結果、特定の触媒の存在下で製造した、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)、分子量分布及び極限粘度〔η〕が特定の範囲にあるプロピレン単独重合体、特定の触媒の存在下で製造した、立体規則性指標(P)、分子量分布及び極限粘度〔η〕が特定の範囲にあるプロピレン系共重合体が、弾性率の低さとべたつき成分の量とのバランスが改善されたものであることを見出し、また、特定量の造核剤を添加したプロピレン系重合体組成物は、結晶化温度が高いので、直鎖状低密度ポリエチレンにも匹敵する優れた低温ヒートシール性と成形性を有し、この組成物を製膜したフィルムは透明性、剛性に優れたものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)プロピレン単独重合体であって、立体規則性を示すアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が30〜80%であり、分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下であり、極限粘度〔η〕が0.8〜5デシリットル/gであるプロピレン系重合体、(2)プロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンからなるプロピレン系共重合体であって、立体規則性指標(P)が55〜90モル%であり、分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下であり、極限粘度〔η〕が0.8〜5デシリットル/gであるプロピレン系重合体、(3)(A)一般式(I)
Figure 2009013424
〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1及びA2を介して架橋構造を形成しており、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1,E2又はXと架橋していてもよく、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR24−、−PR24−、−P(O)R24−、−BR24−又は−AlR24−を示し、R24は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレンを単独重合させることを特徴とする上記(1)のプロピレン系重合体の製造方法、(4)上記一般式(I)で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合させることを特徴とする上記(2)のプロピレン系重合体の製造方法、(5)上記プロピレン系重合体からなる成形体、(6)上記(1)のプロピレン系重合体に、造核剤を10ppm以上添加したプロピレン系重合体組成物、(7)上記(2)のプロピレン系重合体に、造核剤を10ppm以上添加したプロピレン系重合体組成物、(8)プロピレン系重合体が、示差走査型熱量計により測定した結晶化温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以下の関係式(1)
Tc≧0.75Tm−15 (1)
を満たすことを特徴とする上記(6)又は(7)のプロピレン系重合体組成物、(9)上記(6)〜(8)のいずれかのプロピレン系重合体組成物からなる成形体及びフィルム、並びに(10)上記(6)〜(8)のいずれかのプロピレン系重合体組成物を少なくともその一層成分とする積層体を提供するものである。
本発明により、弾性率の低さとべたつき成分の量とのバランスが改善され、軟質塩化ビニル樹脂の代替品として有用なプロピレン系重合体を得ることができ、また、直鎖状低密度ポリエチレンにも匹敵する低温ヒートシール性と成形性を発揮し、透明性及び剛性に優れたフィルム及び成形体を製造することができるプロピレン系重合体組成物を得ることができる。
本発明のプロピレン系重合体は、プロピレン単独、またはプロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンとからなるものである。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペンテン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコセンなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち一種又は二種以上を用いることができる。本発明のプロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体が好ましい。
本発明のプロピレン系重合体のうちのプロピレン単独重合体は、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が30〜80%の範囲にあることが必要であり、好ましくは40〜70%、さらに好ましくは50〜70%である。アイソタクチックペンタッド分率が30%未満では、結晶性が低下しすぎるため成形性が不良となるという問題があり、また80%を超えると軟質でなくなり、ヒートシール温度が高くなるという不都合が生じる。
本発明で用いられるアイソタクチックペンダッド分率(mmmm分率)とは、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された、13C核磁気共鳴スペクトルのメチル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率を意味する。13C核磁気共鳴スペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,8,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行った。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/ミリリットル
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
また、本発明のプロピレン系重合体のうちのプロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンからなるプロピレン系重合体は、立体規則性指標(P)が55〜90モル%の範囲にあることが必要であり、好ましくは65〜80%である。立体規則性指標(P)が55%未満では、結晶性が低下しすぎるため成形性が不良となるという問題があり、また90%を超えると軟質でなくなり、ヒートシール温度が高くなるという不都合が生ずる。
本発明のプロピレン系重合体は、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnで規定される分子量分布が3.5以下であるが、3.0〜2.0が好ましい。分子量分布が3.5を超えるものは分子量分布が広すぎるため、充分に満足しうる物性のものが得られない。
なお、上記Mw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により、下記の装置及び条件で測定したポリエチレン換算の重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnより算出した値である。
GPC測定装置
カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT
検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C
測定条件
溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度 :145℃
流速 :1.0ミリリットル/分
試料濃度 :2.2mg/ミリリットル
注入量 :160マイクロリットル
検量線 :Universal Calibration
解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
さらに、本発明のプロピレン系重合体は、極限粘度〔η〕が0.8〜5デシリットル/gの範囲にあることが必要であり、好ましくは1〜3デシリットル/g、より好ましくは1.5〜2.5デシリットル/gである。極限粘度〔η〕が0.8デシリットル/g未満では、べたつきが発生し、また5デシリットル/gを超えると、流動性が低下するため成形性が不良となる。
本発明のプロピレン系重合体組成物において、プロピレン系重合体は、示差走査型熱量計により測定した重合体の結晶化温度(Tc(℃))と融点(Tm(℃))とが以下の関係式(1)
Tc≧0.75Tm−15 (1)
を満たすことが好ましい。
Tcが「0.75Tm−15」より小さい場合には、成形不良現象が起こり易くなり、本発明の目的が達せられない場合がある。成形不良現象を起こりにくくする面から、より好ましくは
Tc≧0.75Tm−10
特に好ましくは
Tc≧0.75Tm−5
である。
本発明のプロピレン系重合体においては、上記に加えてさらに、べたつき成分の指標である沸騰ジエチルエーテル抽出量が0〜10重量%であることが好ましく、成形体の表面のべたつき成分のブリードを抑える点から、0〜5重量%であることがより好ましい。
また、べたつき成分量のもう一つの指標である昇温分別(TREF)の25℃以下の溶出温度での溶出量が同様の点から0〜20重量%であることが好ましく、0〜10重量%がより好ましく、0〜5重量%がさらに好ましい。
さらに、本発明のプロピレン系重合体のうちのプロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンからなるプロピレン系重合体は、ランダム共重合体であるものが好ましい。また、プロピレンから得られる構造単位は90モル%以上であることが好ましく、より好ましくは95モル%以上である。
本発明のプロピレン系重合体は、(A)一般式(I)
Figure 2009013424
で表される遷移金属化合物、及び(B)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含有する重合用触媒の存在下、プロピレンを単独重合、またはプロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合させることにより製造することができる。
上記一般式(I)において、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、具体例としてはチタン,ジルコニウム,ハフニウム,イットリウム,バナジウム,クロム,マンガン,ニッケル,コバルト,パラジウム及びランタノイド系金属などが挙げられるが、これらの中ではオレフィン重合活性などの点からチタン,ジルコニウム及びハフニウムが好適である。E1及びE2はそれぞれ、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基(−N<),ホスフィン基(−P<),炭化水素基〔>CR−,>C<〕及び珪素含有基〔>SiR−,>Si<〕(但し、Rは水素または炭素数1〜20の炭化水素基あるいはヘテロ原子含有基である)の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。また、E1及びE2はたがいに同一でも異なっていてもよい。このE1及びE2としては、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基及び置換インデニル基が好ましい。
また、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。該Xの具体例としては、ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアミド基,炭素数1〜20の珪素含有基,炭素数1〜20のホスフィド基,炭素数1〜20のスルフィド基,炭素数1〜20のアシル基などが挙げられる。一方、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のYやE1,E2又はXと架橋していてもよい。該Yのルイス塩基の具体例としては、アミン類,エーテル類,ホスフィン類,チオエーテル類などを挙げることができる。
次に、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR24−、−PR24−、−P(O)R24−、−BR24−又は−AlR24−を示し、R24は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。このような架橋基のうち、少なくとも一つは炭素数1以上の炭化水素基からなる架橋基であることが好ましい。このような架橋基としては、例えば一般式
Figure 2009013424
(Bは周期律表第14族元素であり、例えば炭素,珪素,ゲルマニウム,スズが挙げられる。R1及びR2はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基で、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、またたがいに結合して環構造を形成していてもよい。eは1〜4の整数を示す。)
で表されるものが挙げられ、その具体例としては、メチレン基,エチレン基,エチリデン基,プロピリデン基,イソプロピリデン基,シクロヘキシリデン基,1,2−シクロヘキシレン基,ビニリデン基(CH2=C=),ジメチルシリレン基,ジフェニルシリレン基,メチルフェニルシリレン基,ジメチルゲルミレン基,ジメチルスタニレン基,テトラメチルジシリレン基,ジフェニルジシリレン基などを挙げることができる。これらの中で、エチレン基,イソプロピリデン基及びジメチルシリレン基が好適である。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。
このような一般式(I)で表される遷移金属化合物の中では、一般式(II)
Figure 2009013424
で表される二重架橋型ビスシクロペンタジエニル誘導体を配位子とする遷移金属化合物が好ましい。
上記一般式(II)において、M,A1,A2,q及びrは上記と同じである。X1はσ結合性の配位子を示し、X1が複数ある場合、複数のX1は同じでも異なっていてもよく、他のX1又はY1と架橋していてもよい。このX1の具体例としては、一般式(I)のXの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。Y1はルイス塩基を示し、Y1が複数ある場合、複数のY1は同じでも異なっていてもよく、他のY1又はX1と架橋していてもよい。このY1の具体例としては、一般式(I)のYの説明で例示したものと同じものを挙げることができる。R3〜R8はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はヘテロ原子含有基を示すが、その少なくとも一つは水素原子でないことが必要である。また、R3〜R8はたがいに同一でも異なっていてもよく、隣接する基同士がたがいに結合して環を形成していてもよい。
一般式(I)で表される遷移金属化合物の具体例としては、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,7−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4−イソプロプルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−メチル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−エチルシクロペンジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペン



タジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)(3−メチル−5−i−プロピルシクロペンタジエニル)(3’−メチル−5’−i−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなど及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げることができる。もちろんこれらに限定されるものではない。また、他の族又はランタノイド系列の金属元素の類似化合物であってもよい。
(B)成分のうちの(B−1)成分としては、上記(A)成分の遷移金属化合物と反応して、イオン性の錯体を形成するイオン性化合物であれば、いずれのものでも使用できるが、次の一般式(III),(IV)
(〔L1−R9k+a(〔Z〕-b ・・・(III)
(〔L2k+a(〔Z〕-b ・・・(IV)
(ただし、L2はM2、R10113、R12 3C又はR133である。)
〔(III),(IV)式中、L1はルイス塩基、〔Z〕-は、非配位性アニオン〔Z1-及び〔Z2-、ここで〔Z1-は複数の基が元素に結合したアニオンすなわち〔M112・・・Gf-(ここで、M1は周期律表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜15族元素を示す。G1〜Gfはそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜40のジアルキルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数7〜40のアルキルアリール基,炭素数7〜40のアリールアルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機メタロイド基、又は炭素数2〜20のヘテロ原子含有炭化水素基を示す。G1〜Gfのうち2つ以上が環を形成していてもよい。fは〔(中心金属M1の原子価)+1〕の整数を示す。)、〔Z2-は、酸解離定数の逆数の対数(pKa)が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基、あるいは一般的に超強酸と定義される共役塩基を示す。また、ルイス塩基が配位していてもよい。また、R9は水素原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示し、R10及びR11はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R12は炭素数1〜20のアルキル基,アリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示す。R13はテトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン等の大環状配位子を示す。kは〔L1−R9〕,〔L2〕のイオン価数で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(k×a)である。M2は、周期律表第1〜3、11〜13、17族元素を含むものであり、M3は、周期律表第7〜12族元素を示す。〕
で表されるものを好適に使用することができる。
ここで、L1の具体例としては、アンモニア,メチルアミン,アニリン,ジメチルアミン,ジエチルアミン,N−メチルアニリン,ジフェニルアミン,N,N−ジメチルアニリン,トリメチルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチルアミン,メチルジフェニルアミン,ピリジン,p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンなどのアミン類、トリエチルホスフィン,トリフェニルホスフィン,ジフェニルホスフィンなどのホスフィン類、テトラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、安息香酸エチルなどのエステル類、アセトニトリル,ベンゾニトリルなどのニトリル類などを挙げることができる。
9の具体例としては水素,メチル基,エチル基,ベンジル基,トリチル基などを挙げることができ、R10,R11の具体例としては、シクロペンタジエニル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基などを挙げることができる。R12の具体例としては、フェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基などを挙げることができ、R13の具体例としてはテトラフェニルポルフィン,フタロシアニン,アリル,メタリルなどを挙げることができる。また、M2の具体例としては、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3などを挙げることができ、M3の具体例としては、Mn,Fe,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。
また、〔Z1-、すなわち〔M112・・・Gf〕において、M1の具体例としてはB,Al,Si,P,As,Sbなど、好ましくはB及びAlが挙げられる。また、G1,G2〜Gfの具体例としては、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基など、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基など、炭化水素基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,n−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,3,5−ジメチルフェニル基など、ハロゲン原子としてフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基,ビス(トリメチルシリル)メチル基など、有機メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素などが挙げられる。
また、非配位性のアニオンすなわちpKaが−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基〔Z2-の具体例としてはトリフルオロメタンスルホン酸アニオン(CF3SO3-,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)ベンジルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド,過塩素酸アニオン(ClO4-,トリフルオロ酢酸アニオン(CF3CO2-,ヘキサフルオロアンチモンアニオン(SbF6-,フルオロスルホン酸アニオン(FSO3-,クロロスルホン酸アニオン(ClSO3-,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO3/SbF5-,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化砒素(FSO3/AsF5-,トリフルオロメタンスルホン酸/5−フッ化アンチモン(CF3SO3/SbF5-などを挙げることができる。
このような前記(A)成分の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合物、すなわち(B−1)成分化合物の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム,テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム,テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム,テトラキス〔ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル〕硼酸ジメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸フェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラフェニル硼酸トリチル,テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナトリウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テオラフェニルポルフィリンマンガン,テトラフルオロ硼酸銀,ヘキサフルオロ燐酸銀,ヘキサフルオロ砒素酸銀,過塩素酸銀,トリフルオロ酢酸銀,トリフルオロメタンスルホン酸銀などを挙げることができる。
この(B−1)成分である、該(A)成分の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成するイオン性化合物は一種用いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、一般式(V)
Figure 2009013424
(式中、R14は炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル基などの炭化水素基あるいはハロゲン原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好ましくは2〜40の整数である。なお、各R14は同じでも異なっていてもよい。)
で示される鎖状アルミノキサン、及び一般式(VI)
Figure 2009013424
(式中、R14及びwは前記一般式(V)におけるものと同じである。)
で示される環状アルミノキサンを挙げることができる。
前記アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水などの縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。例えば、(1)有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、(2)重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、(3)金属塩などに含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、(4)テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、さらに水を反応させる方法などがある。なお、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。
これらのアルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)触媒成分と(B)触媒成分との使用割合は、(B)触媒成分として(B−1)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは10:1〜1:100、より好ましくは2:1〜1:10の範囲が望ましく、上記範囲を逸脱する場合は、単位重量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。また(B−2)化合物を用いた場合には、モル比で好ましくは1:1〜1:1000000、より好ましくは1:10〜1:10000、さらに好ましくは1:10〜1:1000の範囲である。この範囲を逸脱する場合は単位重量ポリマーあたりの触媒コストが高くなり、実用的でない。また、触媒成分(B)としては(B−1),(B−2)を単独または二種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明の製造方法における重合用触媒は、上記(A)成分及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニウム化合物を用いることができる。
ここで、(C)成分の有機アルミニウム化合物としては、一般式(VII)
15 vAlJ3-v ・・・(VII)
〔式中、R15は炭素数1〜10のアルキル基、Jは水素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン原子を示し、vは1〜3の整数である〕
で示される化合物が用いられる。
前記一般式(VII)で示される化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。このうちトリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウムが好ましく、トリイソブチルアルミニウムがより好ましい。
これらの有機アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。
前記(A)触媒成分と(C)触媒成分との使用割合は、モル比で好ましくは1:1〜1:10000、より好ましくは1:5〜1:2000、さらに好ましくは1:10ないし1:1000の範囲が望ましい。該(C)触媒成分を用いることにより、遷移金属当たりの重合活性を向上させることができるが、あまり多いと有機アルミニウム化合物が無駄になるとともに、重合体中に多量に残存し、好ましくない。
本発明の製造方法においては、上述した(A)成分、(B)成分及び(C)成分を用いて予備接触を行うこともできる。
予備接触は、(A)成分に、例えば(B)成分を接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。このような予備接触により触媒活性の向上や、助触媒である(B)成分の使用割合の低減など、触媒コストの低減に効果的である。また、さらに、(A)成分と(B−2)成分を接触させることにより、上記効果と伴に、分子量向上も見られる。
また、予備接触温度は、通常−20℃〜200℃、好ましくは−10℃〜150℃、より好ましくは0℃〜80℃である。予備接触においては、溶媒として不活性炭化水素,脂肪族炭化水素などを用いる事ができる。これらの中で特に好ましいものは、芳香族炭化水素である。
本発明においては、触媒成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いることができる。該担体の種類については特に制限はなく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体及び有機担体のいずれも用いることができるが、特に無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担体が好ましい。
無機酸化物担体としては、具体的には、SiO2,Al23,MgO,ZrO2,TiO2,Fe23,B23,CaO,ZnO,BaO,ThO2やこれらの混合物、例えばシリカアルミナ,ゼオライト,フェライト,グラスファイバー,カーボンなどが挙げられる。これらの中では、特にSiO2,Al23が好ましい。なお、上記無機酸化物担体は、少量の炭酸塩,硝酸塩,硫酸塩などを含有してもよい。
一方、上記以外の担体として、MgCl2,Mg(OC252などのマグネシウム化合物などで代表される一般式MgR16 X1 yで表されるマグネシウム化合物やその錯塩などを挙げることができる。ここで、R16は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数6〜20のアリール基、X1はハロゲン原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、xは0〜2、yは0〜2であり、かつx+y=2である。各R16及び各X1はそれぞれ同一でもよく、また異なってもいてもよい。
また、有機担体としては、ポリスチレン,スチレン−ジビニルベンゼン共重合体,ポリエチレン,ポリプロピレン,置換ポリスチレン,ポリアリレートなどの重合体やスターチなどを挙げることができる。
本発明において用いられる担体としては、MgCl2,MgCl(OC25),Mg(OC252,SiO2,Al23などが好ましい。また担体の性状は、その種類及び製法により異なるが、平均粒径は通常1〜300μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜100μmである。
粒径が小さいと重合体中の微粉が増大し、粒径が大きいと重合体中の粗大粒子が増大し嵩密度の低下やホッパーの詰まりの原因になる。
また、担体の比表面積は、通常1〜1000m2/g、好ましくは50〜500m2/g、細孔容積は通常0.1〜5cm3/g、好ましくは0.3〜3cm3/gである。
比表面積又は細孔容積のいずれかが上記範囲を逸脱すると、触媒活性が低下することがある。なお、比表面積及び細孔容積は、例えばBET法に従って吸着された窒素ガスの体積から求めることができる(ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサィエティ,第60巻,第309ページ(1983年)参照)。
さらに、上記担体は、通常100〜1000℃、好ましくは150〜800℃で焼成して用いることが望ましい。
触媒成分の少なくとも一種を前記担体に担持させる場合、(A)触媒成分及び(B)触媒成分の少なくとも一方を、好ましくは(A)触媒成分及び(B)触媒成分の両方を担持させるのが望ましい。
該担体に、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方を担持させる方法については、特に制限されないが、例えば(1)(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担体とを混合する方法、(2)担体を有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物で処理したのち、不活性溶媒中で(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と混合する方法、(3)担体と(A)成分及び/又は(B)成分と有機アルミニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物とを反応させる方法、(4)(A)成分又は(B)成分を担体に担持させたのち、(B)成分又は(A)成分と混合する方法、(5)(A)成分と(B)成分との接触反応物を担体と混合する方法、(6)(A)成分と(B)成分との接触反応に際して、担体を共存させる方法などを用いることができる。
なお、上記(4)、(5)及び(6)の反応において、(C)成分の有機アルミニウム化合物を添加することもできる。
このようにして得られた触媒は、いったん溶媒留去を行って固体として取り出してから重合に用いてもよいし、そのまま重合に用いてもよい。
また、本発明においては、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方の担体への担持操作を重合系内で行うことにより触媒を生成させることができる。例えば(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方と担体とさらに必要により前記(C)成分の有機アルミニウム化合物を加え、エチレンなどのオレフィンを常圧〜20kg/cm2加えて、−20〜200℃で1分〜2時間程度予備重合を行い触媒粒子を生成させる方法を用いることができる。
本発明においては、(B−1)成分と担体との使用割合は、重量比で好ましくは1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましく、(B−2)成分と担体との使用割合は、重量比で好ましくは1:0.5〜1:1000、より好ましくは1:1〜1:50とするのが望ましい。(B)成分として二種以上を混合して用いる場合は、各(B)成分と担体との使用割合が重量比で上記範囲内にあることが望ましい。また、(A)成分と担体との使用割合は、重量比で、好ましくは1:5〜1:10000、より好ましくは1:10〜1:500とするのが望ましい。
(B)成分〔(B−1)成分又は(B−2)成分〕と担体との使用割合、又は(A)成分と担体との使用割合が上記範囲を逸脱すると、活性が低下することがある。このようにして調製された本発明の重合用触媒の平均粒径は、通常2〜200μm、好ましくは10〜150μm、特に好ましくは20〜100μmであり、比表面積は、通常20〜1000m2/g、好ましくは50〜500m2/gである。平均粒径が2μm未満であると重合体中の微粉が増大することがあり、200μmを超えると重合体中の粗大粒子が増大することがある。比表面積が20m2/g未満であると活性が低下することがあり、1000m2/gを超えると重合体の嵩密度が低下することがある。また、本発明の触媒において、担体100g中の遷移金属量は、通常0.05〜10g、特に0.1〜2gであることが好ましい。遷移金属量が上記範囲外であると、活性が低くなることがある。
このように担体に担持することによって工業的に有利な高い嵩密度と優れた粒径分布を有する重合体を得ることができる。
本発明の製造方法においては、上述した重合用触媒を用いて、プロピレンを単独重合、またはプロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンとを共重合させる。
本発明において、重合方法は特に制限されず、スラリー重合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法などのいずれの方法を用いてもよいが、スラリー重合法,気相重合法が特に好ましい。
重合条件については、重合温度は通常−100〜250℃、好ましくは−50〜200℃、より好ましくは0〜130℃である。また、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノマー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜108、特に100〜105となることが好ましい。さらに、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は好ましくは常圧〜200kg/cm2G、特に好ましくは常圧〜100kg/cm2Gである。
重合体の分子量の調節方法としては、各触媒成分の種類,使用量,重合温度の選択、さらには水素存在下での重合などがある。
重合溶媒を用いる場合、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタンなどの脂肪族炭化水素、クロロホルム,ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素などを用いることができる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせてもよい。また、α−オレフィンなどのモノマーを溶媒として用いてもよい。なお、重合方法によっては無溶媒で行うことができる。
重合に際しては、前記重合用触媒を用いて予備重合を行うことができる。予備重合は、固体触媒成分に、例えば、少量のオレフィンを接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。予備重合に用いるオレフィンについては特に制限はなく、前記に例示したものと同様のもの、例えばエチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン、あるいはこれらの混合物などを挙げることができるが、該重合において用いるオレフィンと同じオレフィンを用いることが有利である。
また、予備重合温度は、通常−20〜200℃、好ましくは−10〜130℃、より好ましくは0〜80℃である。予備重合においては、溶媒として、不活性炭化水素,脂肪族炭化水素,芳香族炭化水素,モノマーなどを用いることができる。これらの中で特に好ましいのは脂肪族炭化水素である。また、予備重合は無溶媒で行ってもよい。
予備重合においては、予備重合生成物の極限粘度〔η〕(135℃デカリン中で測定)が0.2デシリットル/g以上、特に0.5デシリットル/g以上、触媒中の遷移金属成分1ミリモル当たりに対する予備重合生成物の量が1〜10000g、特に10〜1000gとなるように条件を調整することが望ましい。
このようにして得られる本発明のプロピレン系重合体は、プレス成形などにより成形体とすることができる。また、樹脂へ柔軟性を付与するための改質剤として使用することができる。
本発明のプロピレン系重合体組成物は、上記プロピレン単独重合体〔(a)成分〕又は上記プロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンからなるプロピレン系重合体〔(a’)成分〕に、(b)造核剤を10ppm以上添加したものである。
(b)成分の造核剤は、プロピレン系重合体の物性を低下させることなく、速やかに結晶核を誘発し、結晶化が始まるのに必要な過冷却度を小さくするものであればよい。
本発明に用いる造核剤の具体例としては、高融点ポリマー、有機カルボン酸若しくはその金属塩、芳香族スルホン酸塩若しくはその金属塩、有機リン酸化合物若しくはその金属塩、ジベンジリデンソルビトール若しくはその誘導体、ロジン酸部分金属塩、無機微粒子、イミド類、アミド類、キナクリドン類、キノン類又はこれらの混合物が挙げられる。
高融点ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリビニルシクロペンタン等のポリビニルシクロアルカン、ポリ3−メチルペンテン−1、ポリ3−メチルブテン−1、ポリアルケニルシラン等が挙げられる。金属塩としては、安息香酸アルミニウム塩、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウム、チオフェネカルボン酸ナトリウム、ピロールカルボン酸ナトリウム等が挙げられる。無機微粒子としては、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファィト、アルミニウム粉末、アルミナ、シリカ、ケイ藻土、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉末、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、硫化モリブデン等が挙げられる。中でも下記一般式(VIII)で示される有機リン酸金属塩及びタルク等の無機微粒子は臭いの発生が少なく、本発明のプロピレン系重合体組成物を食品向けの用途に用いる場合に好適である。
Figure 2009013424
(式中、R17は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R18及びR19はそれぞれ水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム及び亜鉛のうちのいずれかを示し、Mがアルカリ金属のときmは0を、nは1を示し、Mが二価金属のときnは1又は2を示し、nが1のときmは1を、nが2のときmは0を示し、Mがアルミニウムのときmは1を、nは2を示す。)
更に、タルク等の無機微粒子を含むプロピレン系重合体組成物を成形してなるフィルムは、スリップ性にも優れるため、製袋、印刷等の二次加工性が向上し、各種自動充填包装ラミネート等の高速製造装置でのあらゆる汎用包装フィルムに好適である。
造核剤としてジベンジリデンソルビトール又はその誘導体を含むプロピレン系重合体組成物を成形してなるフィルムは、特に透明性に優れディスプレー効果が大きいため、玩具、文具等の包装に好適である。
ジベンジリデンソルビトールの誘導体の具体例としては、1,3:2,4−ビス(o−3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−2,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−4−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス(o−4−クロロベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジベンジリデンソルビトール等が挙げられる。
造核剤としてアミド化合物を含むプロピレン系重合体組成物を成形してなるフィルムは、特に剛性に優れ、高速製袋における巻き皺等の問題が起こりにくいため、高速製袋機でのあらゆる汎用包装フィルムとして好適である。
アミド化合物の具体例としては、アジピン酸ジアニリド、スペリン酸ジアニリド等が挙げられる。
これらの造核剤の添加量は通常、プロピレン系共重合体に対して10ppm以上であり、50〜3000ppmが好ましい。添加量が10ppm未満では低温ヒートシール性の改善がみられず、一方、造核剤の添加量を多くしてもそれに見合う効果が得られないことがある。
また、造核剤の種類にもよるが、一般にプロピレン系重合体組成物の透明性、耐衝撃性の観点から、造核剤の添加量は、1000ppm以下、更には500ppm以下とするのが特に好ましい。より具体的な添加量として、ソルビトール系造核剤を用いる場合、ジベンジリデンソルビトールでは、3000ppm以下、更には1500ppm以下、特には500ppm以下とするのが好ましい。ビス(pメチルベンジリデン)ソルビトール又はビス(ジメルベンデリデン)ソルビトールでは、1200ppm以下、更には600ppm以下、特には300ppm以下とするのが好ましい。有機リン酸金属塩である有機リン酸Na塩では、500ppm以下、更には200ppm以下、特には125ppm以下とするのが好ましい。有機リン酸Al塩では、1900ppm以下、更には1500ppm以下、特には500ppm以下とするのが好ましい。タルクを用いる場合、浅田製粉社製のタルクMMRでは、4000ppm以下、更には2000ppm以下、特には1000ppmとするのが好ましい。アミド系化合物を用いる場合、新日本理化社製のエヌジェスタ−NU−100では、3000ppm以下、更には1500ppm以下、特には500ppm以下とするのが好ましい。
本発明のプロピレン系重合体、プロピレン系重合体組成物、成形体又はフィルムには、常用される酸化防止剤、中和剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、又は帯電防止剤等を必要に応じて配合することができる。
本発明のプロピレン系重合体組成物からなるフィルムは、予め、単軸又は2軸押出機、バンバリーミキサー等を用いて、プロピレン系重合体と、造核剤と、所望に応じて用いられる各種添加剤とを溶融混練することにより調製し、ペレット化したものをキャスト成形により製膜して得ることができる。また、プロピレン系重合体と、造核剤と、所望に応じて用いられる各種添加剤とをヘンシェルミキサー等でドライブレンドしたものをキャスト成形により製膜して得ることもできる。
また、造核剤として高融点ポリマーを用いるときは、プロピレン系重合体製造時に、リアクター内で高融点ポリマーを同時又は逐次的に製造して、プロピレン系重合体組成物を得ることもできる。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、プロピレン系重合体の評価方法及びフィルムの評価方法について説明する。
(ア)樹脂特性の評価方法
(1)極限粘度〔η〕
(株)離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、デカリン溶媒中135℃において測定した。
(2)分子量分布(Mw/Mn)
明細書本文中に記載した方法に従って測定した。
(3)アイソタクチックペンタッド分率
明細書本文中に記載した方法に従って測定した。
(4)融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)の測定
示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製,DSC−7)を用い、あらかじめ試料10mgを窒素雰囲気下、230℃で3分間溶融した後、10℃/分で0℃まで降温する。このときに得られた結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトップを結晶化温度とした。また、さらに0℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点とした。
(5)沸騰エーテル抽出量
ソックスレー抽出器を用い、以下の条件で測定した。
抽出試料:5〜6g
試料形状:パウダー状(ペレット化したものは粉砕によりパウダー化して用いる。)
抽出溶媒:ジエチルエーテル
抽出時間:10時間
抽出回数:180回以上
抽出量の算出方法:以下の式により算出する。
〔ジエチルエーテルに抽出された量(g)/仕込みパウダー重量(g)〕×100
(6)昇温分別クロマトグラフ(TREF)
以下のようにして、溶出曲線における主溶出ピークのピークトップ温度Tp(℃)、及びTREFのカラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成分の量(共重合体全体に対する重量分率W25)を求めた。
(a)操作法
試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に25℃まで降温し、試料を充填剤に吸着させる。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135℃まで昇温し、溶出曲線を得る。
(b)装置構成
TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム(4.6φ×150mm)
フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル
送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ
バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン(高温型)
TREFオーブン:GLサイエンス社製
二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器
検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器(FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF)
10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ
ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ
(c)測定条件
溶媒 :o−ジクロロベンゼン
試料濃度 :7.5g/リットル
注入量 :500マイクロリットル
ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分
検出波数 :3.41μm
カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ)
カラム温度分布:±0.2℃以内
(7)共重合体中のコモノマー単位(α−オレフィン単位)の含有量(α(モル%))及び立体規則性指標(P(モル%))
日本電子社製のJNM−EX400型NMR装置を用い、以下の条件で13C−NMRスペクトルを測定し、以下の方法により算出した。
試料濃度 :220mg/NMR溶媒 3ml
NMR溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン/ベンゼン−d6(90/10 vol%)
測定温度 :130℃
パルス幅 :45°
パルス繰り返し時間:10秒
積算回数 :4000回
(a)1−ブテン単位
共重合体中の1−ブテン単位の含有量(α(モル%))は、13C−NMRで測定したスペクトルから下記式により求めた。
Figure 2009013424
また、下記式により共重合体の立体規則性指標(P(モル%))を求めた。
Figure 2009013424
ここで、(1)、(2)・・・はプロピレンと1−ブテンの共重合体について13C−NMRにより測定したスペクトルのシグナルを示す。また、I(1)、I(2)・・は各シグナルの強度を示す。プロピレンと1−ブテンの共重合体について13C−NMRにより測定したスペクトルのシグナルを第1表に示す。
なお、PPP連鎖Sαβ炭素のシグナル強度は、PP連鎖Sαβ炭素のシグナル強度((9)のシグナル強度)で代用した。
Figure 2009013424
(8)引張弾性率
プロピレン系重合体をプレス成形して試験片を作製し、JIS K−7113に準拠し、以下の条件で引張試験により測定した。
クロスヘッド速度:50mm/分
試験片形状:2号形試験片,厚み1mm
(9)アイゾット衝撃強度
上記と同様の試験片を用い、JIS K7110に準拠した試験により23℃において測定した。
(10)透明性
上記と同様の試験片について、目視にて測定した。透明性の評価基準は、透明性が良好であるものを○、透明性がやや劣るものを△とした。
(11)内部ヘイズ
プロピレン系重合体をプレス成形して厚さ1mmの試験片を作製し、表面の散乱を除去するために、試験片表面にシリコーンオイル(信越シリコーン社製,KF56)を塗布した後、JIS K7105に準拠したヘイズ測定を行った。
(イ)フィルムの成形方法
後述する実施例及び比較例で得たプロピレン系重合体組成物から、塚田樹機製作所製20mmφ成形機を用い、膜厚50μmのフィルムを以下の成形条件で製膜した。
Tダイ出口樹脂温度:192℃
引取速度 :6.0m/分
チルロール温度 :40℃
チルロール :鏡面
(ウ)フィルムの品質の評価方法
フィルムの品質は製膜後、40℃×24時間のエージング処理を行った後、温度23±2℃、湿度50±10%で、16時間以上状態調節した後、同じ温度、同じ湿度条件下にて測定を行った。
(1)引張弾性率
JIS K−7127に準拠し、以下に示す条件で引張り試験により測定した。
クロスヘッド速度:500mm/分
ロードセル:15kg
測定方向:マシン方向(MD方向)
(2)耐衝撃性
東洋精機製作所製フィルムインパクトテスターにおいて、1/2インチ衝撃ヘッドを用いた衝撃破壊強度により評価した。
(3)ヘイズ
JIS K−7105に準拠した試験により評価した。
(4)ヒートシール温度
JIS Z−1707に準拠して測定した。融着条件を以下に記す。なおヒートシールバーの温度は表面温度計により較正されている。シール後、室温で一昼夜放置し、その後室温で剥離速度を200mm/分にしてT型剥離法で剥離強度を測定した。ヒートシール温度は剥離強度が300g/15mmになる温度をシール強度−剥離強度曲線から計算して求めた。
シール時間:2秒間
シール面積:15×10mm
シール圧力:5.3kg/cm2
シール温度:ヒートシール温度を内挿できるように数点を測定
実施例1
(I)触媒の調製
(1)(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデン)の製造
窒素気流下、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデン)1.12g(3.94ミリモル)を脱水エーテル50ミリリットルに溶かした。−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム1.57モル/リットル濃度のヘキサン溶液5.01ミリリットル(n−ブチルリチウム:7.87ミリモル)を、30分かけて滴下した後、室温まで温度を上げ8時間攪拌した。エーテル溶媒を減圧留去し、残査をヘキサン洗浄することにより、ジリチウム塩をエーテル付加物として、1.12g(3.02ミリモル)を得た。このジリチウム塩を脱水テトラヒドロフラン50ミリリットルに溶かし、−78℃に冷却した。この溶液へ、ヨウ化メチル0.42ミリリットル(6.74ミリモル)を含むテトラヒドロフラン溶液10ミリリットルを20分で滴下した後、室温まで上昇させたのち、8時間攪拌を行った。減圧下溶媒を留去した後、残査を酢酸エチルで抽出した。この抽出溶液を水洗し、有機層を、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ別しろ液を減圧乾固することにより、目的物である(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデン)を0.87g(2.78ミリモル)を得た(收率70.5%)。このものは五員環部分の二重結合の異性体混合物として存在した。
(2)(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデン)のジリチウム塩の製造
窒素気流下、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデン)0.87g(2.78ミリモル)をエーテル35ミリリットルに溶かし−78℃に冷却した。この溶液へ、n−ブチルリチウム1.57モル/リットル濃度のヘキサン溶液3.7ミリリットル(n−ブチルリチウム:5.81ミリモル)を、30分かけて滴下した後、室温まで昇温し8時間攪拌した。減圧下に溶媒を留去した後、残査をヘキサン洗浄することにより、ジリチウム塩をエーテル付加物として、1.03g(2.58ミリモル)を得た(收率92.8%)。
このものの1H−NMRを求めたところ、次の結果が得られた。1H−NMR(THF−d8)(δ,ppm):2.20(6H,s),3.25(8H,s),6.0〜7.4(8H,m)
(3)(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの製造
(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデン)ジリチウム塩のエーテル付加体1.03g(2.58ミリモル)をトルエン25ミリリットルに懸濁させ、−78℃に冷却した。これに、四塩化ジルコニウム0.60g(2.58ミリモル)のトルエン(20ミリリットル)懸濁液を、20分かけて加え、室温まで昇温し8時間攪拌した後、トルエン上澄みをろ別した。残査をジクロロメタン50ミリリットルで2回抽出した。減圧下に溶媒を留去したのち、残査をジクロロメタン/ヘキサンで再結晶することにより、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド0.21gを得た(收率17.3%)。
このものの1H−NMRを求めたところ、次の結果が得られた。1H−NMR(CDCl3):2.48(6H,s),3.33〜3.85(8H,m),6.9〜7.6(8H,m)
(II)重合
内容積10リットルのステンレス鋼製オートクレーブにヘプタン5リットル、トリイソブチルアルミニウム5ミリモル、さらにメチルアルミノキサン(アルベマール社製)をアルミニウム換算で19ミリモルと上記(I)で調製した(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド19マイクロモルをトルエン中30分間予備接触させた触媒成分を投入し、40℃に昇温し、全圧で8.0kg/cm2Gまでプロピレンガスを導入した。重合中、圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンガスを供給し、1時間後、内容物を取り出し、減圧下、乾燥することにより、ポリプロピレンを得た。
(III)物性評価
上述した方法により評価した。結果を第2表に示す。
実施例2
実施例1の(II)において、さらに1−ブテン(コモノマー)50gをオートクレーブに追加して仕込んだ以外は実施例1と同様に行い、物性を評価した。結果を第2表に示す。
実施例3
(I)触媒の調製
(1)2−クロロジメチルシリルインデンの製造
窒素気流下、1リットルの三つ口フラスコにTHF(テトラヒドロフラン)50ミリリットルとマグネシウム2.5g(41ミリモル)を加え、ここに1,2−ジブロモエタン0.1ミリリットルを加えて30分間攪拌し、マグネシウムを活性化した。攪拌後、溶媒を抜き出し、新たにTHF50ミリリットルを添加した。ここに2−ブロモインデン5.0g(25.6ミリモル)のTHF(200ミリリットル)溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、室温において2時間攪拌した後、−78℃に冷却し、ジクロロジメチルシラン3.1ミリリットル(25.6ミリモル)のTHF(100ミリリットル)溶液を1時間かけて滴下し、15時間攪拌した後、溶媒を留去した。残渣をヘキサン200ミリリットルで抽出した後、溶媒を留去することにより、2−クロロジメチルシリルインデンを6.6g(24.2ミリリモル)を得た(収率94%)。
(2)(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)の製造
窒素気流下、1リットルの三つ口フラスコにTHF400ミリリットルと2−クロロジメチルシリルインデン8gを加え、−78℃に冷却した。この溶液へ、LiN(SiMe32のTHF溶液(1.0モル)を38.5ミリリットル(38.5ミリモル)滴下した。室温において15時間攪拌した後、溶媒を留去し、ヘキサン300ミリリットルで抽出した。溶媒を留去することにより、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)を2.2g(6.4ミリモル)得た(収率33.4%)。
(3)(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライドの製造
シュレンク瓶に(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)を2.2g(6.4ミリモル),エーテル100ミリリットルを入れ、−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液:1.6モル)を9.6ミリリットル(15.4ミリモル)加えた後、室温において12時間攪拌した。溶媒を留去し、得られた固体をヘキサン20ミリリットルで洗浄することにより、リチウム塩を得た(このリチウム塩は定量的に得ることができる。)。得られたリチウム塩をトルエン100ミリリットルに溶解し、また、上記とは別のシュレンク瓶に四塩化ジルコニウム1.5g(6.4ミリモル)とトルエン100ミリリットルを加えた。500ミリリットルの三つ口フラスコにトルエン100ミリリットルを加え、0℃に冷却し、攪拌しながら、ここに上記リチウム塩及び四塩化ジルコニウムの等量を、キャヌラーを用いて1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温において一晩攪拌した。溶液をろ過し、ろ液の溶媒を留去した。得られた固体をジクロロメタンにより再結晶することにより、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライドを1.2g(2.4ミリモル)得た(収率37%)。
このものの1H−NMRを求めたところ、次の結果が得られた。
1H−NMR(CDCl3):0.85,1.08(6H,s),7.11(2H,s),7.2−7.7(8H,m)
(II)重合
内容積10リットルのステンレス鋼製オートクレーブにヘプタン5リットル、トリイソブチルアルミニウム5ミリモル、さらにメチルアルミノキサン(アルベマール社製)をアルミニウム換算で10ミリモルと上記(I)で調製した(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド10マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒成分を投入し、50℃に昇温し、全圧で8.0kg/cm2Gまでプロピレンガスを導入した。重合中、圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンガスを供給し、2時間30分後、内容物を取り出し、減圧下、乾燥することにより、ポリプロピレンを得た。
(III)配合及び混練
上記のようにして得たポリプロピレンに以下の添加剤を処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製:TLC35−20型)にて押出し造粒し、ペレットを得た。
酸化防止剤
チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガノックス1010:1000ppm
チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガフォス168:1000ppm
(IV)物性評価
上述した方法により評価した。結果を第2表に示す。
実施例4
(I)触媒の調製
実施例3と同様にして(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライドを得た。
(II)重合
内容積10リットルのステンレス鋼製オートクレーブにヘプタン6リットル、トリイソブチルアルミニウム6ミリモル、さらにメチルアルミノキサン(アルベマール社製)をアルミニウム換算で500マイクロモルと上記(I)で調製した(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド5マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒成分を投入し、50℃に昇温し、全圧で8.0kg/cm2Gまでプロピレンガスを導入した。重合中、圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンガスを供給し、60分後、内容物を取り出し、減圧下、乾燥することにより、ポリプロピレンを得た。
(III)配合及び混練
実施例3と同様に行った。
(IV)物性評価
上述した方法により評価した。結果を第2表に示す。
実施例5
実施例3においてゲルオールMD(新日本理化社製)を添加した以外は実施例3と同様に行った。物性評価結果を第2表に示す。
比較例1
(I)触媒の調製
(1)マグネシウム化合物の調製
撹拌機付きのガラス製反応器(内容積約6リットル)を窒素ガスで充分置換し、エタノール約2430g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160g投入し、撹拌しながら還流条件下で系内から水素ガスの発生がなくなるまで、加下で反応させ、固体状反応生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧乾燥させることによりマグネシウム化合物を得た。
(2)固体触媒成分の調製
窒素ガスで充分に置換したガラス製三ツ口フラスコ(内容積500ミリリットル)に、前記マグネシウム化合物(粉砕していないもの)16g,精製ヘタン80ミリリットル,四塩化ケイ素2.4ミリリットル,及びフタル酸ジエチル2.3ミリリットルを加えた。系内を90℃に保ち、撹拌しながら四塩化チタン77ミリリットルを投入して110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分離して80℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩化チタン122ミリリットルを加え、110℃で2時間反応させたのち、精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体触媒成分を得た。
(II)重合
5リットルのステンレス鋼製耐圧オートクレーブに、ポリプロピレンパウダー20g,トリイソブチルアルミニウム(TIBA)2.5ミリモル,1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.125ミリモル,ジフェニルジメトキシシラン(DPDMS)0.2ミリモル及び上記固体触媒成分をチタン原子換算で0.05ミリモル含むヘプタン溶液20ミリリットルを加え、系内を5分間排気したのち、全圧が28kg/cm2Gになるまでプロピレンガスを供給しながら、1.7時間気相重合を行い、ポリマーを得た。
(III)物性評価
実施例1と同様に行った。結果を第2表に示す。
Figure 2009013424
Figure 2009013424
実施例6
実施例1と同様にして得られたポリプロピレンに以下の添加剤を処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製:TLC35−20型)にて押出し造粒し、ペレットを得た。
酸化防止剤
チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガノックス1010:1000ppm
及びチバスペシャルティケミカルズ社製のイルガフォス168:1000ppm
中和剤・・・・・・・・・・ステアリン酸カルシウム:1000ppm
アンチブロッキング剤・・・・・・・・・・シリカ系:2300ppm
スリップ剤・・・・・・・・・・・・エルカ酸アミド:2500ppm
造核剤
新日本理化社製のゲルオールMD(ジメチルベンジリデンソルビトール):2300ppm
上記ペレットについて上記の方法により製膜し、そのフィルム品質を上記の方法で評価した。結果を第3表に示す。
実施例7
実施例2と同様にして得られたプロピレン/ブテン共重合体に以下の添加剤を処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製:TLC35−20型)にて押出し造粒し、ペレットを得た。
酸化防止剤
チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガノックス1010:1000ppm
及びチバスペシャルティケミカルズ社製のイルガフォス168:1000ppm
中和剤・・・・・・・・・・ステアリン酸カルシウム:1000ppm
アンチブロッキング剤・・・・・・・・・・シリカ系:2300ppm
スリップ剤・・・・・・・・・・・・エルカ酸アミド:2500ppm
造核剤
新日本理化社製のゲルオールMD(ジメチルベンジリデンソルビトール):2300ppm
上記ペレットについて上記の方法により製膜し、そのフィルム品質を上記の方法で評価した。結果を第3表に示す。
実施例8
実施例1と同様にして得られたポリプロピレンに以下の添加剤を処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製:TLC35−20型)にて押出し造粒し、ペレットを得た。
酸化防止剤
チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガノックス1010:1000ppm
及びチバスペシャルティケミカルズ社製のイルガフォス168:1000ppm
中和剤・・・・・・・・・・ステアリン酸カルシウム:1000ppm
アンチブロッキング剤・・・・・・・・・・シリカ系:2300ppm
スリップ剤・・・・・・・・・・・・エルカ酸アミド:2500ppm
造核剤
新日本理化社製のゲルオールMD(ジメチルベンジリデンソルビトール):500ppm
上記ペレットについて上記の方法により製膜し、そのフィルム品質を上記の方法で評価した。結果を第3表に示す。
比較例2
実施例6において、造核剤を添加しない以外は実施例6と同様に行ったところ、フィルム成形の際にロールリース性が極めて悪化し、フィルム成形が不可能であった。
比較例3
プロピレン系重合体として、非メタロセン触媒(チタン/マグネシウム系触媒)を用いて得られた、出光石油化学社製のE2900を用い、かつ造核剤を添加しない以外は実施例6と同様に行った。得られたフィルムの物性を第3表に示す。
比較例4
プロピレン重合体として、非メタロセン触媒(チタン/マグネシウム系触媒)を用いて得られた、出光石油化学社製のE2900を用いた以外は実施例6と同様に行った。得られたフィルムの物性を第3表に示す。
比較例5
(I)触媒の調製
実施例1と同様にして(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドを得た。
(II)重合
内容積10リットルのステンレス鋼製オークレーブにトルエン5リットル、メチルアルミノキサン(アルベマール社製)をアルミニウム換算で20ミリモルと実施例1にて調製した(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド20マイクロモルを逐次に投入し、50℃まで昇温し、全圧で7kg/cm2までプロピレンガスを導入した。重合中、圧力が一定になるように調圧によりプロピレンガスを供給し、1時間後、内容物を取り出し、減圧下、乾燥させることにより、ポリプロピレンを得た。
(III)配合及び混練
実施例8と同様に行なった。
(IV)物性評価
上述した方法により評価したところ、フィルム成形の際にフィルム切れが発生し、フィルム成形が不可能であった。
Figure 2009013424
Figure 2009013424
本発明により、弾性率の低さとべたつき成分の量とのバランスが改善され、軟質塩化ビニル樹脂の代替品として有用なプロピレン系重合体を得ることができ、また、直鎖状低密度ポリエチレンにも匹敵する低温ヒートシール性と成形性を発揮し、透明性及び剛性に優れたフィルム及び成形体を製造することができるプロピレン系重合体組成物を得ることができる。

Claims (2)

  1. (A)一般式(a)
    Figure 2009013424
    〔式中、M’は、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムを示し、E3及びE4はそれぞれインデニル基または置換インデニル基であって、A3及びA4を介して架橋構造を形成しており、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよく、X’はハロゲン原子を示し、2つのX’は同じでも異なっていてもよい。A3及びA4は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、以下の一般式
    Figure 2009013424
    〔式中、Bは周期律表第14族元素であり、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基で、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、またたがいに結合して環構造を形成していてもよい。fは1または2を示す〕
    で表される基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。〕で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレンを単独重合させることを特徴とする、プロピレン単独重合体であって、立体規則性を示すアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が30〜80%であり、分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下であり、極限粘度〔η〕が0.8〜5デシリットル/gであるプロピレン系重合体の製造方法。
  2. (A)一般式(a)
    Figure 2009013424
    〔式中、M’は、チタン、ジルコニウム、またはハフニウムを示し、E3及びE4はそれぞれインデニル基または置換インデニル基であって、A3及びA4を介して架橋構造を形成しており、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよく、X’はハロゲン原子を示し、2つのX’は同じでも異なっていてもよい。A3及びA4は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、以下の一般式
    Figure 2009013424
    〔式中、Bは周期律表第14族元素であり、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基で、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、またたがいに結合して環構造を形成していてもよい。fは1または2を示す〕
    で表される基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。〕で表される遷移金属化合物、及び(B)(B−1)該(A)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(B−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒の存在下、プロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンを共重合させることを特徴とする、プロピレン並びにエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンからなるプロピレン系重合体であって、立体規則性指標(P)が55〜90モル%であり、分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下であり、極限粘度〔η〕が0.8〜5デシリットル/gであるプロピレン系重合体の製造方法。
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