JP5197252B2 - エンジン及び自動二輪車 - Google Patents

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本発明は、エンジン及び自動二輪車に関するものである。
特許文献1には、クランク軸を収容するクランクケースと、カムシャフトを収容するシリンダヘッドと、クランクケースとシリンダヘッドとの間に取り付けられるシリンダブロックと、クランク軸の駆動力をカムシャフトへ伝達するカムチェーンとを備えた自動二輪車のエンジンが開示されている。シリンダヘッドには、カムチェーンの一部を露出可能な開口が形成されているとともに、開口に取り付けてカムチェーンを覆うチェーンカバーが設けられている。また、シリンダヘッドにおける開口の近傍位置には、固定ボルトの頭部が位置している。この固定ボルトは、シリンダヘッドとシリンダブロックを順に貫通してクランクケースに螺合されることにより、シリンダヘッドとシリンダブロックとクランクケースとを組付状態に固定するものである。
特許第3780824号公報
上記従来のエンジンでは、固定ボルトの頭部が開口よりも外側の位置に配置されている。一方、チェーンカバーは開口に対して外側から取り付けられるため、チェーンカバーの大きさは、固定ボルトの頭部と干渉しない程度の寸法に制限される。このようにチェーンカバーの大きさに制約があると、チェーンカバーで覆われる開口の開口面積も制約を受けることになり、開口の開口面積を十分に大きく確保することが困難である。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シリンダヘッドの開口をチェーンカバーで塞ぐ構造のエンジンにおいて、開口の開口面積を大きく確保することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、第1の発明は、クランク軸を収容するクランクケースと、カムシャフトを収容するシリンダヘッドと、前記クランクケースと前記シリンダヘッドとの間に取り付けられるシリンダブロックと、前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックを同軸で貫通する貫通孔に挿通されて前記クランクケースに固定された固定ボルトと、前記クランク軸の駆動力を前記カムシャフトへ伝達するカムチェーンとを備え、前記シリンダヘッドは、前記カムチェーンを露出可能な開口と、前記開口に取り付けて前記カムチェーンを覆うチェーンカバーと、前記開口が形成された側壁とを有し、前記側壁のうち前記開口を含む部分が、気筒の軸線方向に対して内側へ傾くように傾斜した傾斜部となっており、前記固定ボルトは、前記開口の内側に配置され、前記開口から前記チェーンカバーを外した状態では、前記貫通孔に貫通されている前記固定ボルトの軸線の延長線が前記開口の開口領域を通過するようになっているところに特徴を有する。
第2の発明は、クランク軸を収容するクランクケースと、カムシャフトを収容するシリンダヘッドと、前記クランクケースと前記シリンダヘッドとの間に取り付けられるシリンダブロックと、前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックを同軸で貫通する貫通孔に挿通されて前記クランクケースに固定された固定ボルトと、前記クランク軸の駆動力を前記カムシャフトへ伝達するカムチェーンとを備え、前記シリンダヘッドは、前記カムチェーンを露出可能な開口と、前記開口に取り付けて前記カムチェーンを覆うチェーンカバーと、前記開口が形成された側壁とを有し、前記側壁のうち前記開口を含む部分が、気筒の軸線方向に対して内側へ傾くように傾斜した傾斜部となっており、前記固定ボルトは、前記開口の内側に配置され、前記開口から前記チェーンカバーを外した状態では、前記固定ボルトが、前記開口の開口領域において露出するようになっているところに特徴を有する。
シリンダヘッドの側面に開口する開口をチェーンカバーで塞ぐ構造のエンジンにおいて、固定ボルトが開口よりも外側に位置している場合、チェーンカバーは、固定ボルトの頭部と干渉しないように小さくする必要があるため、開口の開口面積が小さくなる。
これに対し本発明では、固定ボルトが開口よりも内側に位置するようにしているので、チェーンカバーと固定ボルトとの干渉回避を考慮せずに済み、チェーンカバーを大きくすることができる。したがって、開口の開口面積を大きく確保することができる。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。本実施形態の自動二輪車1は、図1に示すように、車体フレーム2に、前傾した気筒4と後傾した気筒4からなるV型のエンジン3を取り付けたものである。車体フレーム5の前端部に旋回可能に設けたステアリングシャフト5のフロントフォーク6には前輪7が支持されている。車体フレーム2の後部には、リヤアーム8の前端部が図示しないリンク機構及びリヤクッションにより上下動可能に軸支され、このリヤフレーム8に後輪9が支持されている。
図2に示すように、エンジン3は、クランクケース10と、クランクケース10上に積層したシリンダブロック11と、シリンダブロック11上に積層したシリンダヘッド12とを有する。シリンダブロック11に形成したシリンダ室13には、ピストン14が上下動可能に収容され、ピストン14の上方に燃焼室15が形成されている。
シリンダヘッド12内には、軸線17を車体幅方向に向けたカムシャフト16が回転可能に支持されている。カムシャフト16には、上方からロッカアーム18の一端部が当接しており、ロッカアーム18の他端部は吸気用と排気用のバルブ(図示せず)の上面に当接されている。カムシャフト16が回転すると、ロッカアーム18がシーソー状に揺動して、各バルブが開閉弁動作を行うようになっている。カムシャフト16の一方(図2及び図3における右側)の端部には、従動側スプロケット19が一体回転するように取り付けられている。
クランクケース10内には、軸線21を車体幅方向(つまり、カムシャフト16と平行)に向けたクランク軸20が回転可能に支持されている。クランク軸20のクランクウエブ22は、コンロッド23を介してピストン14に連結されており、ピストン14の上下動に伴ってクランク軸20が回転するようになっている。クランク軸20には、駆動側スプロケット24が一体に回転するように取り付けられている。この駆動側スプロケット24と従動側スプロケット19との間には、カムチェーン25が掛け渡されており、クランク軸20の回転がカムチェーン25を介してカムシャフト16に伝達されるようになっている。尚、シリンダブロック11内には、カムチェーン25を収容するためのチェーントンネル26が形成されている。
シリンダヘッド12の一方(図2及び図3における右側)の側壁には、シリンダヘッド12の内部を外部へ連通させるように開口27が形成されている。開口27の開口領域は、上下方向及び前後方向(つまり、カムシャフト16の軸線17と直角な二次元平面上)において従動側スプロケット19とほぼ対応している。シリンダヘッド12の側壁のうち開口27を含む部分は、気筒4(シリンダ室13)の軸線28と平行な方向(図2及び図3における上下方向)に対して内側(図2及び図3における左側)へ傾いた形態の傾斜部29となっている。つまり、車体幅方向において、傾斜部29の上端部は下端部よりも内側に位置している。尚、気筒4の軸線28に対する傾斜部29の傾き角度は、約20°である。
このようにシリンダヘッド12の側壁のうち開口27の形成されている部分が内側へ傾いた傾斜部29となっていることにより、図2及び図3に示すように、開口27の開口領域の上端部においては、従動側スプロケット19の上端部19a及びカムチェーン25の上端部25aが傾斜部29の外面よりもシリンダヘッド12の外方へ突出している。
シリンダヘッド12には、開口27よりも内側の位置において車体前後方向に間隔を空けた一対のボルト貫通部30が形成されている。シリンダヘッド12の側壁のうち傾斜部29よりも下方の部分は下縁部31となっており、この下縁部31の外面は、傾斜部29の外面の下端よりも内側に位置している。下縁部の内面には、傾斜部29の内面の下端(即ち、開口27の下端縁)よりも内側に突出する部分が一対形成され、この突出部分が、シリンダブロック11の側面壁の上面に載置されるボルト貫通部30となっている。各ボルト貫通部30には、夫々、シリンダ室13と平行に上下方向に貫通する上部貫通孔32が形成されている。
シリンダブロック11の側面壁には、その上端から下端まで貫通する一対の下部貫通孔33が、上部貫通孔32と同軸状に形成されている。また、クランクケース10には、シリンダブロック11の側面壁の下端が載置されるボルト固定部34が形成され、ボルト固定部34には、その上面を穿孔することにより上下両貫通孔32,33と同軸状の一対の雌ネジ孔35が形成されている。シリンダヘッド12とシリンダブロック11とクランクケース10を積層状態に固定する手段として2本の固定ボルト36が用いられている。
固定ボルト36は、ボルト軸37の上端部に大径の頭部38が形成され、ボルト軸37の下端部に雄ネジ部39が形成されたものであり、頭部38には、その上端面を六角形状に凹ませた形態の嵌合部40が形成されている。この嵌合部40には、固定ボルト36を回転させるための工具(図示せず)が、上方から嵌合されるようになっている。
この固定ボルト36は、開口27を通して上方からボルト軸37を上部貫通孔32に差し込み、この上部貫通孔32と下部貫通孔33を順に貫通させた雄ネジ部39を雌ネジ孔35にねじ込み、頭部38がボルト貫通部30の上面に当接した状態で締め付けることより、ボルト固定部34に固定される。これにより、シリンダヘッド12とシリンダブロック11が頭部38とクランクケース10との間で上下に挟まれ、シリンダヘッド12とシリンダブロック11とクランクケース10が積層状態に固定される。固定状態では、2本の固定ボルト36の頭部38は、開口27の開口領域の下端において車体前後方向両端部と対応するように位置する。
図4に示すように、シリンダヘッド12の上側からカムシャフト16の軸線17と直角に開口27を視たときには、シリンダヘッド12内の従動側スプロケット19のほぼ全体と、カムチェーン25のうち従動側スプロケット19に掛け回されている上端部25aと、一対のボルト貫通部30が、目視できるようになっている。また、固定ボルト36が貫通孔32,33に貫通された状態では、図3に示すように、固定ボルト36の軸線41の延長線42が開口27の開口領域を通過するので、上側から開口27を視たときには、2本の固定ボルト36の頭部38も目視できる。
また、図5に示すように、シリンダヘッド12の外側からカムシャフト16の軸線17と平行に(つまり、車体側面側から)開口27を視たときには、シリンダヘッド12内の従動側スプロケット19の全体と、カムチェーン25のうち従動側スプロケット19に掛け回されている上端部25aが、開口27を通して目視できるようになっている。また、2本の固定ボルト36の頭部38の一部が、カムシャフト16の軸線方向から開口27を通して目視できる。
図2及び図3に示すように、シリンダヘッド12は、開口27の開口領域全体を塞ぐように取り付けられるチェーンカバー43を備えている。チェーンカバー43は傾斜部29の外面に被せるようにしてビス44で固定される。チェーンカバー43の内面には、従動側スプロケット19及びカムチェーン25の上端部との干渉を回避するための凹部45が形成されている。チェーンカバー43の外面には、側方へ突出する板状の放熱フィン46が形成されている。
本実施形態のエンジン3は、シリンダヘッド12の側面に開口する開口27をチェーンカバー43で塞ぐ構造であるが、この種の構造のものとして、従来、図7に示すエンジン50がある。このエンジン50では、固定ボルト51がシリンダヘッド52の開口53よりも外側に位置しているが、このエンジン50の場合、開口53を覆うチェーンカバー(図示せず)は、固定ボルト51の頭部54と干渉しないように小さくする必要があるため、開口53の開口面積が小さくなる。
これに対し本実施形態では、固定ボルト36が開口27よりも内側に位置するようにしているので、チェーンカバー43と固定ボルト36との干渉回避を考慮せずに済み、チェーンカバー43を大きくすることができる。したがって、開口27の開口面積を大きく確保することができる。
また、シリンダヘッド12は、その開口27が形成された側面が気筒4の軸線28に対して内側へ傾くように傾斜している傾斜部29を有しているので、シリンダヘッドの側面が気筒の軸線と平行になっているものに比べると、シリンダヘッド12の上端部(シリンダブロック11とは反対側の端部)の車体幅方向の寸法を小さくすることができる。
また、開口27からチェーンカバー43を外した状態では、貫通孔32,33に貫通されている固定ボルト36の軸線41の延長線42が開口27の開口領域を通過するようになっているので、固定ボルト36を貫通孔32,33に対して軸線方向に差し込む作業及び貫通孔32,33から固定ボルト36を抜き取る作業を、開口27を通して容易に行うことができる。
また、開口27からチェーンカバー43を外した状態では、固定ボルト36が、開口27の開口領域において露出するようになっているので、開口27を通して固定ボルト36を締め込む作業や緩める作業を簡単に行うことができる。
また、シリンダヘッド12の内部空間はその広さに制約があるため、固定ボルト36の頭部38の周囲に十分な作業スペースを確保することが難しい。その点、本実施形態では、固定ボルト36の頭部38に、その上端面を凹ませることにより工具を嵌合可能な嵌合部40を形成しているので、固定ボルト36を回転させる作業を行うために確保すべきスペースは、固定ボルト36の上方のみで足りる。
また、チェーンカバー43の外面には側方へ突出する放熱フィン46を形成したことにより、シリンダヘッド12の冷却性能を高めることができる。尚、固定ボルト36は、チェーンカバー43の内面側に配置されているので、放熱フィン46と固定ボルト36が干渉することはない。
また、チェーンカバー43は、その内面の開口27を覆う部分に形成された凹部45を有し、チェーンカバー43を開口27から外した状態では、カムチェーン25のうちチェーンカバー43の凹部45と対応する上端部が、開口27からシリンダヘッド12の外側へ突出するようになっているので、カムチェーン25に対する作業を行い易い。
<参考例>
次に、本発明の参考例を図8乃至図10を参照して説明する。このエンジン60は、図8に示すように、シリンダヘッド61とシリンダブロック62とクランクケース63を積層し、これらの内部に、クランク軸64の回転力をカムシャフト65に伝達するためのカムチェーン66を設けた構造である。図9に示すように、クランクケース63の下端部には、カムチェーン66の下端部とカムチェーン66に沿って配置したチェーンガイド67の下端部及びクランク軸64の駆動側スプロケット68を収容するためのチェーン収容室69が形成されている。クランクケース63の側壁には、チェーン収容室69をクランクケース63側へ開放するための窓孔70が形成されている。そして、この窓孔70は、クランクカバー71で塞がれている。また、クランクケース63の側壁の内面には、窓孔70の下端縁から内側へ突出したボルト取付部72が形成されている。
図9に示すように、クランクカバー71を固定する手段としてボルト73が用いられ、そのボルト73の1つは、クランクケース63の外方からクランクカバー71を貫通し、ボルト取付部72に対してクランク軸64と平行にねじ込まれるようになっている。チェーンガイド67の下端部は、カムチェーン66の下端よりも下方へ突出しているため、高さ方向においてチェーンガイド67の下端部とボルト取付部72とが重なる。そのため、ボルト取付部72は、チェーンガイド67の下端部と干渉しないように車体前後方向(クランク軸64と直角な方向)にずれた位置に配置されている。
図9に示すように、チェーン収容室69の底壁部74のうち車体幅方向(クランク軸64と平行な方向)における内側のガイド対応壁75は、チェーンガイド67の下端部と干渉しないように極力下方に配置されている。これにより、ボルト取付部72とガイド対応壁75との高低差が大きくなっている。また、底壁部74のうちガイド対応壁75よりも外側の外縁部76は、ガイド対応壁75に対して段差状に高い位置に配置され、ボルト取付部72に連なっている。したがって、ガイド対応壁75の外側の端部77は、ボルト取付部72に取り付けたクランクカバー71の下端部78及びボルト73の頭部79に対し、斜め下内方に位置していることになる。したがって、大きなバンク角θが確保されている。
図10は、図9に示した改良が加えられる前のエンジン80の構造をあらわす。この図10の改良前のエンジン80では、チェーン収容室81の底壁部82が車体幅方向の全領域に亘って同じ高さとなっており、図9に示す改良後のガイド対応壁75よりも高い位置にある。したがって、チェーンガイド83の下端部は、底壁部82と干渉しないように、カムチェーン84の下端84Eからの下方への突出寸法を短く抑える必要がある。これに対し、改良後の図9の構造では、チェーンガイド67の下端部を、カムチェーン66の下端から下方へ大きく延ばすことができる。
また、改良前の構造におけるボルト取付部86の軸線87は、改良後のボルト取付部72の軸線85よりも低い位置にある。したがって、改良前の車体を、改良後の構造で確保できたバンク角θと同じ角度θで倒すと、ボルト取付部86に取り付けたクランクカバー88の下端部89やボルト取付部86に取り付けたボルト90の頭部91が、路面Gと干渉することになる。
尚、上記実施形態からは、次のような技術思想を抽出できる。
(1)シリンダヘッドは、その前記開口が形成された側面が気筒の軸線方向に対して内側へ傾くように傾斜している傾斜部を有する。
この構成によれば、シリンダヘッドの側面が気筒の軸線と平行になっているものに比べると、シリンダヘッドにおけるシリンダブロックとは反対側の端部の寸法を小さくすることができる。
(2)開口からチェーンカバーを外した状態では、貫通孔に貫通されている固定ボルトの軸線の延長線が開口の開口領域を通過するようになっている。
この構成によれば、開口からチェーンカバーを外した状態では、固定ボルトを貫通孔に対して軸線方向に差し込む作業及び貫通孔から固定ボルトを抜き取る作業を、開口を通して容易に行うことができる。
(3)開口からチェーンカバーを外した状態では、固定ボルトが、開口の開口領域において露出するようになっている。
この構成によれば、開口からチェーンカバーを外した状態では、開口を通して固定ボルトを締め込む作業や緩める作業を簡単に行うことができる。
(4)固定ボルトの頭部には、その上端面を凹ませることにより工具を嵌合可能な嵌合部が形成されている。
シリンダヘッドの内部空間はその広さに制約があるため、固定ボルトの頭部の周囲に十分な作業スペースを確保することが難しい。しかし、この構成によれば、頭部の上端面に凹ませて形成した嵌合部に工具を嵌合するようにしているので、固定ボルトを回転させる作業を行うために確保すべきスペースは、固定ボルトの上方のみで足りる。
(5)チェーンカバーの外面には、側方に突出する放熱フィンが形成されている。
この構成によれば、放熱フィンを形成したことにより、シリンダヘッドの冷却性能を高めることができる。尚、固定ボルトは、チェーンカバーの内面側に配置されているので、放熱フィンと固定ボルトが干渉することはない。
(6)チェーンカバーは、その内面の開口を覆う部分に形成された凹部を有し、チェーンカバーを開口から外した状態では、カムチェーンにおけるチェーンカバーの凹部との対応部分が、開口からシリンダヘッドの外側へ突出するようになっている。
この構成によれば、チェーンカバーを開口から外した状態では、カムチェーンの一部が開口からシリンダヘッドの外部へ突出しているので、カムチェーンに対する作業を行い易い。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(2)開口からチェーンカバーを外した状態において、貫通孔に貫通されている固定ボルトの軸線の延長線が開口の開口領域を通過しない形態でもよい。
(3)開口からチェーンカバーを外した状態において、固定ボルトが、開口の開口領域において露出しない形態でもよい。
(4)固定ボルトの頭部は、その上端面を凹ませた形態の嵌合部を有せず、六角形の外周に工具を嵌合させる形態のものでもよい。
(5)チェーンカバーの内面には凹部を形成せず、チェーンカバーを開口から外した状態において、カムチェーンにおける凹部との対応部分が、開口からシリンダヘッドの外側へ突出しない形態でもよい。
<参考例>
本願発明の参考例として、シリンダヘッドの開口が形成されている側面を、気筒の軸線と平行にしてもよい。
実施形態1の自動二輪車の側面図 エンジンの断面図 エンジンの部分拡大断面図 エンジンのチェーンカバーを外した状態をあらわす平面図 エンジンのチェーンカバーを外した状態をあらわす側面図 エンジンのチェーンカバーを取り付けた状態をあらわす平面図 従来のエンジンをあららす側面図 参考例のエンジンをあらわす断面図 参考例のエンジンの部分拡大断面図 従来例の改良前のエンジンの部分拡大断面図
符号の説明
1…自動二輪車
3…エンジン
10…クランクケース
11…シリンダブロック
12…シリンダヘッド
16…カムシャフト
20…クランク軸
25…カムチェーン
27…開口
29…傾斜部
32…上部貫通孔
33…下部貫通孔
36…固定ボルト
38…頭部
40…嵌合部
42…固定ボルトの軸線の延長線
43…チェーンカバー
45…凹部
46…放熱フィン

Claims (6)

  1. クランク軸を収容するクランクケースと、
    カムシャフトを収容するシリンダヘッドと、
    前記クランクケースと前記シリンダヘッドとの間に取り付けられるシリンダブロックと、
    前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックを同軸で貫通する貫通孔に挿通されて前記クランクケースに固定された固定ボルトと、
    前記クランク軸の駆動力を前記カムシャフトへ伝達するカムチェーンとを備え、
    前記シリンダヘッドは、前記カムチェーンを露出可能な開口と、前記開口に取り付けて前記カムチェーンを覆うチェーンカバーと、前記開口が形成された側壁とを有し、
    前記側壁のうち前記開口を含む部分が、気筒の軸線方向に対して内側へ傾くように傾斜した傾斜部となっており、
    前記固定ボルトは、前記開口の内側に配置され、
    前記開口から前記チェーンカバーを外した状態では、前記貫通孔に貫通されている前記固定ボルトの軸線の延長線が前記開口の開口領域を通過するようになっていることを特徴とするエンジン。
  2. クランク軸を収容するクランクケースと、
    カムシャフトを収容するシリンダヘッドと、
    前記クランクケースと前記シリンダヘッドとの間に取り付けられるシリンダブロックと、
    前記シリンダヘッド及び前記シリンダブロックを同軸で貫通する貫通孔に挿通されて前記クランクケースに固定された固定ボルトと、
    前記クランク軸の駆動力を前記カムシャフトへ伝達するカムチェーンとを備え、
    前記シリンダヘッドは、前記カムチェーンを露出可能な開口と、前記開口に取り付けて前記カムチェーンを覆うチェーンカバーと、前記開口が形成された側壁とを有し、
    前記側壁のうち前記開口を含む部分が、気筒の軸線方向に対して内側へ傾くように傾斜した傾斜部となっており、
    前記固定ボルトは、前記開口の内側に配置され、
    前記開口から前記チェーンカバーを外した状態では、前記固定ボルトが、前記開口の開口領域において露出するようになっていることを特徴とするエンジン。
  3. 前記固定ボルトの頭部には、その上端面を凹ませることにより工具を嵌合可能な嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のエンジン。
  4. 前記チェーンカバーの外面には、側方に突出する放熱フィンが形成されていることを特徴とする請求項1記載のエンジン。
  5. 前記チェーンカバーは、その内面の開口を覆う部分に形成された凹部を有し、
    前記チェーンカバーを前記開口から外した状態では、前記カムチェーンにおける前記凹部との対応部分が、前記開口から前記シリンダヘッドの外側へ突出するようになっていることを特徴とする請求項1記載のエンジン。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエンジンを備えていることを特徴とする自動二輪車
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