JP5196879B2 - 圧電材料 - Google Patents

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Description

本発明は、新規組成からなる圧電材料に関するものであり、特に鉛を含有しない圧電材料に関する。また、本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械素子)技術に応用した場合に、加工処理の際に障害となるアルカリ金属を含有しない圧電材料に関する。
圧電体は、アクチュエータ、超音波振動子、マイクロ電源、高電圧発生装置等の用途で、幅広く利用されている。これらに使用されている圧電体は、PZTと呼称される材料で、鉛を含有している。そのため、環境上の問題から、非鉛圧電材料の開発が進められている。
例えばKxNa(1-x)NbO3などアルカリ金属を含む圧電材料は多数知られているが、アルカリ金属を使用しているために、Si基板を用いたMEMSなどのマイクロマシンにアルカリ金属を含む圧電膜を形成するとマイクロマシンの製造プロセス上問題が発生する。
例えば、Si基板上に圧電膜を形成する場合、圧電材料を結晶化させる際、圧電材料の元素がSi基板上に拡散するために、Si基板のエッチング加工速度が変わり、デバイス化に障害が生じる。また、プロセス工程中にアルカリ金属を有する材料を流す事は、アルカリ金属が混入する事になり、同様の製造プロセス上の問題が発生する。
また、アルカリ金属を含む圧電体は環境劣化しやすいという問題がある。ABO型ペロブスカイト酸化物で、Aサイト元素にアルカリ土類金属を有する材料として、BaTiOがある。これと類似材料として、特許文献1にはコンデンサーに利用される材料として、共に菱面体晶である二つの圧電材料を固溶したBa(Zn,Ta)O−Ba(Zn,Nb)Oが記載されている。しかし、特許文献1記載の材料を圧電材料として、利用しても、特性の十分満足できるものではない。
また、特許文献2には、バリスタ材料として(Sr、Ba、Ca)(Ti、Nb、Cu)Oからなる材料が記載されている。このCuの含有量は0.01atm%から1atm%である。しかし特許文献2記載の材料を圧電材料として使用すると、Tc(キュリー温度)が130℃より低く、高い温度環境下では圧電性が失われる。圧電アクチュエータや超音波振動子に使用される圧電材料は高いTcが要求される事が多く、Tc=130℃の圧電材料では十分ではない。また、Cuの含有量が1atm%以下の場合電圧非直線係数が大きいため、高電圧下では、耐圧性がない。耐圧性がないとは、電界を掛けた場合に材料中に電流が流れ、実効的な電界をかけられない問題である。
従って、特許文献2記載の材料は、絶縁性の要求される圧電材料の仕様には耐えないものである。
特開昭63−288917号公報 特開平06−61017号公報
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、MEMS技術にも応用可能で、高い環境温度においても良好な圧電性を発現し、環境に対してもクリーンな圧電材料を提供するものである。
上記の課題を解決する圧電材料は、
互いに異なる結晶相を持つ二つのペロブスカイト酸化物のA(1)B(1)OとA(2)B(2)Oとを固溶させることによって得られる、下記一般式(1)で表わされる酸化物からなる圧電材料ことを特徴とする。
Figure 0005196879
(式中、A(1)およびA(2)はアルカリ土類金属からなる元素であり、A(1)とA(2)は同一または異なっていてもよい。B(1)およびB(2)は2種以上の金属の元素からなり、B(1)およびB(2)のいずれか一方にはCuを3atm%以上含有する。Xは0<X<1である。)
本発明によれば、MEMS技術にも応用可能で、高い環境温度においても良好な圧電性を発現し、環境に対してもクリーンな圧電材料を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る圧電材料は、互いに異なる結晶相を持つ二つのペロブスカイト酸化物のA(1)B(1)OとA(2)B(2)Oとを固溶させることによって得られる、下記一般式(1)で表わされる酸化物からなることを特徴とする。
Figure 0005196879
(式中、A(1)およびA(2)はアルカリ土類金属からなる元素であり、A(1)とA(2)は同一または異なっていてもよい。B(1)およびB(2)は2種以上の金属の元素からなり、B(1)およびB(2)のいずれか一方にはCuを3atm%以上含有する。Xは0<X<1である。)
従来、一般式ABOで構成されるペロブスカイト酸化物の圧電材料であって、Aサイト元素がアルカリ土類金属の元素であって、Bサイト元素が少なくともCuを有する3種以上の元素であって、全Bサイト元素中のCuを含有する圧電材料は高いキューリー温度を持つことが知られている。
このような圧電材料は、Cu元素をBサイトに有する事により、c/a比が大きな正方晶構造をとるために、異なる結晶相の圧電材料と固溶させることでMPB(結晶相境界領域)をもつ圧電体を構成しやすくなる。
また、c/a比が大きい事より、キューリー温度も高く、温度特性の良好な圧電材料を得ることができる。
本発明の圧電材料は、下記一般式(1)
Figure 0005196879
で表わされる酸化物からなる、ABO型ペロブスカイト酸化物の圧電材料であって、A(1)元素およびA(2)元素がアルカリ土類金属の元素であって、B(1)元素が、少なくともCuを有する2種以上の元素であって、かつX{A(1)B(1)O}−(1−X){A(2)B(2)O}(0<X<1)で構成されるABO型ペロブスカイト酸化物が少なくとも2種類以上の結晶相による結晶相境界領域を形成することを特徴とする圧電材料である。
また、本発明の圧電材料は、前記結晶相境界領域の組成割合A(1)B(1)O/{A(1)B(1)O+A(2)B(2)O}をYとすると、
Y≦0.5のとき X=Z×Y(但し、0.5<Z<1.5)
Y>0.5のとき (1−X)=Z×(1−Y)(但し、0.5<Z<1.5)
であることを特徴とする圧電材料である。
さらに、本発明は、前記A(1)B(1)Oが少なくとも正方晶であることを特徴とする圧電材料である。
また、本発明は、前記A(2)B(2)Oが、擬立方晶、菱面体晶、斜方晶、単斜晶のうちの少なくとも1つであることを特徴とする前記圧電材料である。
また、本発明は、前記アルカリ土類金属の元素は、少なくともBaあるいはSrが含まれている事を特徴とする圧電材料である。
また、本発明は、前記B(2)が、Mg、Zn、Mn、Sc、Fe、In、Co、Niのうちの少なくとも1種以上含まれていることを特徴とする圧電材料である。
本発明は、Aサイト元素がアルカリ土類元素からなるBaTiO圧電体と比較して、キューリー温度が高い圧電材料である。特にキューリー温度が150℃以上、好ましくは200℃以上の圧電材料となる。
その理由は、本発明の二つの圧電材料を固溶させた圧電材料は、アルカリ土類金属をAサイトに、CuをBサイトに含有する正方晶構造を採るキューリー温度の高い組成材料を1成分として用いMPB組成となるよう調整したためである。
従来知られているBa(Cu1/3,Nb2/3)O酸化物は、ABO型ペロブスカイト酸化物であり、キューリー温度が520℃と高い正方晶材料である。これは、PZTで知られる正方晶側組成のPbTiOのキューリー温度より高温である。また、このc/a比は1.031である。
しかし、上記Ba(Cu1/3,Nb2/3)O酸化物自体は、圧電特性は低く、電界誘起歪みが0.002%未満であり、利用性は低い。そのため、本発明者らの検討により圧電特性の良好な圧電特性を有す圧電材料を得た。本発明の圧電材料は、以下に述べるように電界誘起歪みが0.010%以上となる。
他の例としてのBa(Cu1/2,W1/2)O酸化物のc/a比は1.095である。これもキューリー温度が500℃を超える材料である。
また、他の材料例としては、Ba(Cu1/3,Ta2/3)O酸化物、Sr(Cu1/3,Ta2/3)O酸化物、Sr(Cu1/3,Nb2/3)O酸化物、Sr(Cu1/2,W1/2)O酸化物、(Ba,Sr)(Cu1/3,Ta2/3)O酸化物、(Ba,Sr)(Cu1/3,Nb2/3)O酸化物等がある。しかし、これらのいずれも、圧電材料としての特性は前述したBa(Cu1/3,Nb2/3)Oと同様に低い。
本発明者らは、互いに異なる結晶相を持つ二つのペロブスカイト酸化物(一般式ABO)の圧電材料A(1)B(1)OとA(2)B(2)Oとを固溶させることによって得られる下記一般式(1)
Figure 0005196879
で表わされる酸化物からなる圧電材料に注目した。その結果、A(1)元素およびA(2)元素がアルカリ土類金属の元素であって、B(1)元素が、含有量が3atm%以上のCuを有する2種以上の金属の元素である圧電材料が、高い圧電特性を持つことを見出した。特に、圧電材料は結晶相境界領域であるように組成比Xを調整すれば圧電材料として高い特性を持つことを発見した。
また、Cuの含有量は、3atm%以上、好ましくは6atm%以上である。Cuの含有量の上限は50atm%以下である。Cuの含有量を6atm%以上にする事により、Tcが200℃以上になる事及び、非正方晶な相、例えば菱面体晶リッチな相になり、よりエンジニア‐ドドメイン効果が発現しやすくなり、圧電特性が向上する。
なお、Cuの含有量を表すatm%とは、本発明においては、Bサイトに充填される金属におけるCuの占有率で定義される。
例えば、Ba(Cu1/3,Nb2/3)O3とBa(Mg1/3,Nb2/3)O3との固溶体である0.27{Ba(Cu1/3,Nb2/3)O3}−0.73{Ba(Mg1/3,Nb2/3)O3}においては、Cu占有率は0.27×1/3=0.09と算出される。つまり、この場合Cuの含有量は9atm%である。
上記結晶相境界領域におけるX及びYの関係を図1及び図2を用いて説明する。図1は圧電材料の結晶相境界領域が温度に対して立った状態を示す図、図2は結晶相境界領域が温度に対して斜めの状態を示す図である。
図1および図2は、縦軸が温度であり、横軸が二つの異なる圧電材料の組成を示す相図である。本発明の材料は図1および図2のYに相当するMPB(結晶相境界領域)組成領域を有する。圧電材料に要求される圧電特性によっては、圧電材料がこのY領域から外れた組成であっても良い。二つの異なる圧電材料を固溶させたとき、図2で示した相図のようにMPB領域が温度に対して斜めに存在している場合は、温度特性の良好性を重視する場合であり、Y領域から若干離れた組成比をとる圧電材料を作成すれば温度に対して比較的安定した圧電特性を持つ圧電材料を得ることができる。
例えば、MPB(結晶相境界領域)が、温度特性上、図1のように温度に対し平行方向に立った特性である場合は、MPB組成のY付近の材料を用いれば良い。しかし、前述したように、図2のように斜めになっている場合は、組成Yから離れた組成領域X1、X2を用いる事が、利用分野によっては、好ましい。ここで、X1,X2は、上記範囲に入る組成領域である。
図中、Yの領域として、幅広く示しているのは、MPB組成がある厳密な一定の組成で定義されるものではなく、ある組成幅を有する場合があるためである。このMPB領域では、圧電材料の誘電率が上昇するために、誘電率測定を行なうことにより、互いに異なる結晶相の圧電体の固溶体がMPB組成であるかどうかを明確にすることができる。MPB領域では、材料の誘電率が上昇するため、電気測定を行うことにより確認する事が出来る。特に両端組成の誘電率と比べ、最低2倍以上の上昇が起こる。本発明におけるMPB組成の判定は上記のように誘電率測定に基づいて行なわれる。
また、前記A(1)B(1)O3が少なくとも正方晶である圧電材料である。良好な特性のMPBを形成するためには、結晶相の片方が正方晶であることが望ましい。
さらに、正方晶以外の前記A(2)B(2)O3が、擬立方晶、菱面体晶、斜方晶、単斜晶のうちの少なくとも1つである事を特徴とする圧電材料である。より好ましくは、擬立方晶、菱面体晶である。
上記第1及び第2の態様において、Aサイト元素は、Ba、Srが好ましい。前記元素を用いることで、焼結時の揮発性・拡散性が低いため、薄膜にした場合または高温焼結した場合の組成制御がし易く、製造に適している。また、揮発性・拡散性が低い成分からなる圧電材料であれば、デバイス作成工程上の熱処理に対しても耐性のある材料となり、デバイス特性の安定性及び再現性の点で好ましい。Ba、Sr以外にCaを併用する事は本発明の構成上、不都合はない。
また、B(2)元素は、2価、3価、5価、6価の金属の元素から選ばれる2種以上の元素である。特に、B(2)元素が、2価あるいは3価のMg、Zn、Mn、Sc、Fe、In、Co、Niのうちの少なくとも1種以上含むことが好ましい。これらの元素を用いることにより、特性の向上および使用温度範囲の拡大が達成される。
また、B(1)元素は、Cu金属と5価あるいは6価の金属の元素から選ばれる2種以上の元素である。これらの元素を用いることにより、強誘電性の向上およびTcの上昇による使用温度範囲の拡大が達成される。
但し、B(1)とB(2)元素は異なる組成の元素からなり、またB(1)およびB(2)元素には、アルカリ金属、鉛、Sb等は含まれていないことが好ましい。
本発明の圧電材料は、セラミックスの多結晶体であっても、特定の方位に配向した優先配向体あるいは単結晶体であっても良い。また、形状としてバルク体、積層、薄膜のいずれであっても良い。薄膜の場合は、適度なトルクを確保するために、その膜厚は、0.5μm以上、好ましくは1.0μm以上、より好ましくは1.5μm以上である。
優先配向の配向方位は、{100}、{110}、{111}、{211}、{221}等の配向であり、好ましくは{100}、{110}、{111}である。
ここで例えば、{100}とは、立方晶以外の結晶構造を採る場合も(100)、(010)、(001)の配向を意味する。
本発明のA(1)B(1)OとA(2)B(2)Oとを固溶させることによって得られる酸化物からなる圧電材料を以下に例示する。
以下に記載した圧電材料は、異なる結晶相の圧電材料同士を固溶させたものを示している。2つの圧電体の組み合わせは、共にアルカリ土類金属を含み、いずれか一方にCuを含有することに特徴がある。なお、一般式(1)のXの値は省略し、A(1)B(1)OとA(2)B(2)Oとの組み合わせだけを表している。
(ハイフンの左右に圧電材料の組成式を記載した)
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Zn1/3,Nb2/3)O
Sr(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Zn1/3,Nb2/3)O
Sr(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O
Ba(Cu1/3,Ta2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O
Sr(Cu1/2,W1/2)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O
Sr(Cu1/3,Ta2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O
Ba(Cu1/3,Ta2/3)O−Ba(In1/2,Nb1/2)O
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Mn1/3,Nb2/3)O
(Ba,Sr)(Cu1/3,Ta2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O
(Ba,Sr)(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O
(Ba、Sr)(Cu1/3,Nb2/3)O−(Ba、Sr)(Mg1/3,Nb2/3)O
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Co1/2,W1/2)O
Ba(Cu1/2,W1/2)O−Ba(Co1/2,W1/2)O
Ba(Cu1/2,W1/2)O−Sr(Co1/2,W1/2)O
Ba(Cu1/2,W1/2)O−Ba(Mn1/2,W1/2)O
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Mn1/2,W1/2)O
Ba(Cu1/2,W1/2)O−Sr(Mn1/2,W1/2)O
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Ni1/3,Nb2/3)O
Ba(Cu1/2,W1/2)O−Sr(Sc1/2,Ta1/2)O
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Zn1/3,Ta2/3)O
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O−BaTiO
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Zn1/3,Nb2/3)O−BaTiO
Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Sr(Mg1/3,Nb2/3)O−BaTiO、等である。
ここで左側に表記した圧電材料は、正方晶構造を採るものであり、BaTiO以外の他は、正方晶以外の結晶構造を採るものである。前記表記で、例えば、Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Sr(Mg1/3,Nb2/3)O−BaTiOは、Aサイト元素にBa,Sr元素を有し、Bサイト元素にCu、Nb、Mg、Ti元素を有する事を意味する。従って、Ba(Cu1/3,Nb2/3)O−Ba(Mg1/3,Nb2/3)O−BaTiO、を本発明の一般式X{A(1)B(1)O}−(1−X){A(2)B(2)O}にあてはめ表記すると、X{Ba(Cu,Nb,Ti)O}−(1−X){Ba(Mg,Nb)O}と表記される。
ここで酸素数は、すべて3と表記したが、焼成条件、成膜条件等により3.0未満になっても良い。
酸素欠陥が多くなると、材料の抗電界が大きくなり低電界での圧電性が発現しなくなる。そのため、本発明の酸素数は、2.9以上が好ましい。
また、上記組成に異種金属をドーパントとして添加しても良い。
Cu元素量は、少なくとも3atm%以上でないと、150℃以上のキューリー温度を確保出来ない。
本発明の圧電体の製法は特に限定されず、従来の焼結法を適宜用いると良い。例えば、複数の圧電材料の粉末をよく混合したのちに必要に応じてバインダーなどを添加してプレス成形して、焼結炉で焼結させる粉末冶金の方法が挙げられる。
配向制御により方位を一定方向に制御する事が好ましい。
圧電材料の結晶相から、分極方向が決まるが、その分極方向に電界印加して分極変位により歪ませる場合は、正方晶の場合は、<001>方向であり、菱面体晶は<111>方向等に電界印加するのが好ましく、その方向に配向制御することが好ましい。また、エンジニア‐ドドメインを利用して歪ませる場合は、正方晶では、<110>、<111>方向である。また、菱面体晶では、<001>方向である。
そのために例えばTGG(Templated Grain Growth)法を用いる。
また、本発明の圧電材料を用いて薄膜を形成する場合は、スパッタ成膜、ゾルゲル成膜、CVD成膜等を用いる事が出来る。
電極材料は、金属電極、酸化物電極を用いる事が出来る。薄膜の場合は、これらの電極の配向性が重要である。例えば、Si(100)基板上に配向膜あるいはエピタキシャル膜を成膜する場合は、バッファ層として、YSZ、SrTiO3、MgOの配向膜あるいはエピタキシャル膜を設け、更に配向制御された電極層を設けた上に成膜する。
(100)配向にさせる場合の層構成は、例えば、
SrRuO(100)/LaNiO(100)/CeO(100)/YSZ(100)/Si(100)で(111)配向にさせる場合は、Pt(111)/YSZ(100)/Si(100)である。
また、(110)配向では、SrRuO(110)/YSZ(100)/Si(100)である。これ以外にSrTiO3をバッファ層に用いた場合では、SrRuO(100)/SrTiO(100)/Si(100)の構成で(100)配向に制御する事が出来る。
以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
X{Ba(Cu1/3,Nb2/3)O}−(1−X){Ba(Co1/2,W1/2)O}セラミックス
(B(1)=Cu、Nb、B(2)=Co、Wの例)
Ba原料として硝酸バリウム、銅原料として硝酸銅、ニオブ原料として酸化ニオブ(Nb)をモル比で3:1.2:1で調整し、酸性水溶液に加熱下、懸濁、溶解させた後、アルカリ処理により、析出物をろ過、採取、乾燥し、Ba(Cu1/3,Nb2/3)Oの原料とした。
また、別途、硝酸バリウムの他に、Co原料として硝酸コバルト、W原料としてタングステン酸アンモニウム水和物を用いた。これらを、酸性水溶液に、2:1:0.086のモル比で、加え加熱下、懸濁、溶解させ、アルカリ性に調整し、析出物をろ過、採取、乾燥し、Ba(Co1/2,W1/2)Oの原料とした。
この2つの原料を各種モル比(X=0.05〜0.95の範囲)で混合し、ボールミルで粉砕し、空気中、1100℃で加熱処理した。その後、加圧成形機で成形し、焼結処理を10時間、1250℃で焼結させた。焼結体を、研磨処理、電極付け後、5kV/cmの電界強度で分極処理を行い、本発明の圧電体を得た。12×3×1mmサイズのカンチレバータイプに加工し、変位量、駆動電圧に対して、レーザードップラーで変位を測定した。
その結果、電界誘起歪みは、0.015%を超えるものであった。高温、高湿下(60℃、90%RH)で駆動電圧(50V)を繰り返し印加し、10回変位させる耐久試験でも変位量劣化が2%以下であった。
本発明の圧電材料は、アルカリ金属を含有しないため、組成制御の再現性が容易であり、また、高温、高湿下での耐久劣化も少ない材料である事を確認できた。また、キューリー温度は、Cu含有量が、3atm%以上で150℃以上あり、圧電特性も良好であった。
Xが0.36のMPB領域でTcは、270℃であった。この圧電材料の誘電率は、1100であった。
これらの特性を表1に示す。
実施例2
X{Ba(Cu1/3,Nb2/3)O}−(1−X){Ba(Mg1/3,Nb2/3)O}薄膜
(B(1)=Cu、Nb、B(2)=Mg、Nbの例)
炭酸バリウム、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化ニオブを混合し、加熱加圧成形し圧粉体のターゲットを作成した。これを用いて、SrRuO3(100)エピタキシャル膜が設けられたSi(100)基板にスパッタ成膜した。成膜時、基板を750℃に加熱を行い、Ar/O2=10:1で2Pa雰囲気下、スパッタ成膜した。Ba,Cu,Nb,Mg組成でCu含有量がBサイトとして7atm%以上のペロブスカイト{100}エピタキシャルの圧電膜を得た。この膜に上電極として、Auを成膜し特性評価を行った。MPB組成Yは0.18であり、Xが0.09から0.27の範囲で良好な圧電特性を測ることが出来た。この圧電膜の誘電率は、330であった。これらの特性を表1に示す。
Figure 0005196879
(注)BCN単体は、従来のBaCu1/3Nb2/33材料を示す。
本発明の圧電材料は、MEMS技術にも応用可能で、高い環境温度においても良好な圧電性を発現し、環境に対してもクリーンなので、超音波モータやピエゾ素子等の圧電材料を多く用いる機器にも問題なく利用することができる。
圧電材料の結晶相境界領域が温度に対して立った状態を示す図である。 圧電材料の結晶相境界領域が温度に対して斜めの状態を示す図である。

Claims (2)

  1. 互いに異なる結晶相を持つ二つのペロブスカイト酸化物の正方晶であるA(1)B(1)Oと、擬立方晶、菱面体晶、斜方晶、単斜晶のうちの少なくとも1つであるA(2)B(2)Oと、を固溶させることによって得られる、下記一般式(1)で表わされる酸化物からなることを特徴とする圧電材料。
    Figure 0005196879

    (式中、A(1)およびA(2)はBaを含むアルカリ土類金属からなる元素。B(1)はCu及びNbを含み、B(2)はMgまたはCoを含む2種以上の金属の元素からなり、B(1)およびB(2)のいずれか一方にはCuを3atm%以上31atm%以下含有する。Xは0<X<1である。)
  2. 前記圧電材料は、前記A(1)B(1)Oおよび前記A(2)B(2)Oが有する誘電率と比べて高い誘電率を有する結晶相境界領域を有することを特徴とする請求項1に記載の圧電材料。
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